JPH06277510A - 塩化メチル合成触媒 - Google Patents

塩化メチル合成触媒

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JPH06277510A
JPH06277510A JP5092289A JP9228993A JPH06277510A JP H06277510 A JPH06277510 A JP H06277510A JP 5092289 A JP5092289 A JP 5092289A JP 9228993 A JP9228993 A JP 9228993A JP H06277510 A JPH06277510 A JP H06277510A
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JP
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catalyst
oxide
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methyl chloride
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JP5092289A
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English (en)
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Takeshi Morimoto
剛 森本
Yoichi Takagi
洋一 高木
Naoki Yoshida
直樹 吉田
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】メタノ−ルと塩化水素との気相反応において、
比較的低温度でも高い転化率と選択率で塩化メチルを製
造でき、かつ耐久性の優れた触媒を提供する。 【構成】Zn、Cu、Mn、Co、Cr、Fe、Niの
酸化物を添加したジルコニウム、チタン、アルミニウム
の金属酸化物触媒に、さらにアルカリ金属、アルカリ土
類金属、希土類金属の酸化物を添加してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、メタノールと塩化水素
から気相で塩化メチルを合成するのに使用される塩化メ
チル合成触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化メチルは、シリコーン、ブチルゴ
ム、メチルセルロース、クロロホルム、四塩化炭素など
の原料としてその有用性を広く認められているが、その
製造法として工業的に満足なものは未だ知られていな
い。
【0003】従来、塩化メチルを製造する方法として
は、メタンの気相塩素化反応による方法や、触媒として
金属ハライドなどのフリーデルクラフツ型触媒を用いる
メタノールの液相塩酸化反応による方法などが知られて
いる。また、特公昭57-15733号公報や特公昭48-30248号
公報などに記載されているような、メタノールと塩化水
素とをアルミナ触媒の存在下に気相で反応せしめる方法
も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のごとき従来法に
は、それぞれ種々の不利な点がある。
【0005】メタンの気相塩素化方法は、大なる設備を
要し、同時に塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素
などを副生するのでその分離精製が必要であり、極めて
複雑な操作を要するとともに、反応温度が高く、カーボ
ンの生成などの副反応が起こり易いため塩化メチル選択
率が極めて低い。
【0006】また、メタノールの液相塩酸化反応方法
は、系内に水が存在するため触媒の劣化が著しい、メタ
ノールの転化率が低い、反応速度が遅い、ジメチルエー
テル生成などの副反応が起こり易いために塩化メチル選
択率が低いなどの難点が認められ、工業的製造法として
は好ましくない。
【0007】さらに、アルミナ触媒存在下にメタノール
と塩化水素とを気相で反応させる方法は、高いメタノー
ル反応率を得るのに高温反応が必要であり、塩化メチル
の分解抑制あるいは触媒の耐久性などの観点から不利を
伴う。
【0008】本発明の目的は、前述の問題点を解決しよ
うとするものであり、メタノールと塩化水素とを気相で
反応させて塩化メチルを生成せしめる方法において、低
温反応(例えば、反応温度200〜250℃程度)でも
高いメタノール反応率および塩化メチル選択率が達成で
きる塩化メチル合成触媒を提供しようとするものであ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、メタノールと
塩化水素を気相で反応させて塩化メチルを製造するのに
用いられる塩化メチル合成触媒であって、第一成分とし
てZn、Cu、Mn、Co、Cr、Fe、およびNiか
らなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、
第二成分としてZrおよびTiからなる群から選ばれる
少なくとも一種の金属の酸化物、第三成分としてアルカ
リ金属、アルカリ土類金属、および希土類金属からなる
群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含有す
ることを特徴とする塩化メチル合成触媒を新規に提供す
るものである。
【0010】また本発明は、メタノールと塩化水素とを
気相で反応させて塩化メチルを製造するのに用いられる
塩化メチル合成触媒であって、第一成分としてZn、C
u、Mn、Co、Cr、Fe、およびNiからなる群か
ら選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物、第二成分と
してZr、Ti、およびAlからなる群から選ばれる金
属の酸化物の少なくとも二種からなる複合酸化物、第三
成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、および希
土類金属からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属
の酸化物を含有することを特徴とする塩化メチル合成触
媒を新規に提供するものである。
【0011】本発明においては、触媒の耐久性を向上さ
せるために、第三成分としてアルカリ金属、アルカリ土
類金属、および希土類金属からなる群から選ばれる少な
くとも一種の金属の酸化物を触媒中に添加することによ
って酸強度を抑制することが重要である。本発明の塩化
メチル合成触媒では、触媒中に分散担持された活性成分
としての第一成分が、原料ガス中のHClにより表面が
塩素化されることによって活性点として作用する。ま
た、これらの活性成分が触媒中に高分散担持されている
ものほど高活性を発現する。第一成分と第二成分のみを
含有し、第三成分を含有しない触媒は、いずれも初期活
性では高い原料転化率と塩化メチル選択率を示すが、一
部の表面酸強度の強い触媒では経時的に活性が低下する
傾向が見られた。分析の結果、触媒の強酸点の作用で原
料メタノールや生成物の縮合、熱分解が起こってコーク
が析出しており、それにともなって触媒の細孔閉塞、表
面積低下などが起こり劣化するものと考えられる。
【0012】触媒の表面酸強度は、アンモニアTPD法
(昇温脱離法)により測定することができる。アンモニ
アTPD法は、所定の温度でアンモニアを触媒の酸点に
化学吸着させた後、昇温させることによって脱離するア
ンモニア量を測定し、アンモニア脱離のピーク温度から
酸強度を測定する方法である。触媒の表面酸強度が強い
ほどアンモニアは触媒の酸点に強く化学吸着しており、
アンモニア脱離のピーク温度は高くなる。本方法の測定
操作は、始めに触媒150mgを50cm3 /分のHe
気流中500℃で1時間加熱して前処理を行う。次いで
100℃で4%NH3 /Heを50cm3 /分で1時間
流通させ、アンモニアを触媒に吸着させた後、同温度で
Heを50cm3 /分で1時間流通させて排気すること
により、触媒に物理吸着したアンモニアを除去する。次
いで50cm3 /分のHe気流中10℃/分で昇温する
ことによって、酸点に化学吸着しているアンモニアを脱
離させ、脱離量をTCD(熱伝導度検出器)により測定
する。
【0013】本方法により各種触媒の酸強度を測定した
ところ、アンモニア脱離のピーク温度が350℃以上の
比較的酸強度の強い触媒では、コークの生成により経時
的に活性低下が起こるが、これらの触媒でも第三成分の
アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、希土類
金属酸化物を添加することによってアンモニア脱離のピ
ーク温度は50〜100℃低温化し、2000時間以上
の連続運転を行ってもほとんど劣化せず、大きく耐久性
が向上することが確認された。これは酸強度抑制作用の
ある第三成分が触媒中の強酸点を選択的に弱め、それに
ともなって触媒の表面酸強度が低下するためと考えられ
る。
【0014】本触媒の調製法は含浸法、共沈法、混練法
などの通常触媒調製に用いられる方法はすべて適用さ
れ、所望によりこれらの方法を組合せて用いることがで
きる。例えば含浸法においては、通常、第二成分を担体
として用いるのが好ましく、その比表面積が好ましくは
10m2 /g以上、特に好ましくは50m2 /g以上あ
るものがよい。第二成分を2種類以上含んだ担体を使用
する場合には、複合酸化物を用いる方が担体の安定性、
均一性の点で好ましい。
【0015】上記の第二成分は、酸化ジルコニウム、酸
化チタン、および酸化アルミニウムから選定されるが、
酸化ジルコニウムとしては、通常は4価のジルコニウム
の酸化物(以下、ジルコニアという)が採用され、酸化
チタンとしては2価チタン、3価チタン、または4価チ
タンの酸化物が例示され得るが、通常は4価チタンの酸
化物(以下、チタニアという)が好適に採用され、また
酸化アルミニウムとしては、通常は3価アルミニウムの
酸化物(以下、アルミナという)が採用され、特にγ−
アルミナが好ましい。
【0016】本発明においては、上記三種類の特定金属
酸化物の2種類以上を組み合わせて用いる場合、具体的
には酸化ジルコニウム−酸化チタン、酸化ジルコニウム
−酸化アルミニウム、酸化チタン−酸化アルミニウム、
および酸化ジルコニウム−酸化チタン−酸化アルミニウ
ムの組み合わせが例示され得る。これら三種類の特定金
属酸化物の混合割合は、特に限定されることなく、広範
囲にわたって変更可能である。しかし、酸化アルミニウ
ムが余りに多過ぎると、本発明の効果が認められなくな
るので、通常は酸化アルミニウムを95重量%以下、好
ましくは80重量%以下で使用するのが望ましい。
【0017】担持する第一成分と第二成分の出発物質
は、どのような化学形態のものでもよく、例えば硝酸
塩、塩酸塩、有機塩、水酸化物、錯塩などを用いること
ができ、原料の化学形態に適合した調製方法により溶液
が調製されるが、溶媒への良好な溶解性、担体上への良
好な分散性、焼成時の良好な熱分解性を確保できること
から、特に硝酸塩、有機塩などを出発物質として用いる
のが望ましい。これらの金属塩を水または有機溶媒、例
えばメタノール、エタノール、アセトンなどに溶解させ
た溶液、好ましくは水に溶解させ、担体に含浸させた後
乾燥させることによって調製する。含浸法に比べて共沈
法で調製した触媒は、活性成分である第一成分が触媒中
に安定に高分散し、さらに高い活性を発現する。
【0018】第一成分、第二成分、第三成分の原料塩と
してはどのような化学形態のものでもよいが、例えばこ
れらの金属元素の硝酸塩、塩酸塩、炭酸塩、有機塩、水
酸化物、錯塩、アルコキシドなどを用いることができ、
原料の化学形態に適合した調製方法により原料塩溶液が
調製されるが、溶媒への良好な溶解性、触媒成分の良好
な分散性、焼成時の良好な熱分解性を確保できることか
ら、特に硝酸塩、有機塩などを出発物質として用いるの
が望ましい。
【0019】これらの金属塩を水またはアルコールなど
の有機溶媒、好ましくは水に溶解させ、必要に応じて
酸、アルカリなどを添加することによってpHの調整を
行い、金属元素を所定の組成比に調整した原料塩溶液を
調製する。この原料塩溶液とアンモニア水や炭酸ナトリ
ウムなどの沈殿剤を、撹拌下、硝酸アンモニウムなどを
用いた緩衝溶液中に同時に徐々に滴下して共沈ゲルを生
成させる。共沈ゲル生成時のpH、温度、原料塩溶液の
濃度、添加速度などの条件は、原料塩の化学形態に適合
した条件が適用される。また、これらの条件を制御する
ことによって、所望の表面積、粒子径、細孔分布を有す
る触媒を得ることが可能である。このようにして得られ
たゲルは必要に応じて熟成を行った後水洗、乾燥を行
う。共沈により沈殿を生成しない触媒成分の添加は共沈
ゲル、乾燥後の粉末等の適当な状態で含浸法、混練法等
を用いて行われる。
【0020】以上の方法などによって調製した触媒中の
第一成分の添加量または担持量は、0.01〜20重量
%程度の範囲から選定され得るが、含浸法では3〜15
重量%、共沈法では0.1〜15重量%程度が経済性お
よび効果の点で望ましい。また、酸強度抑制成分である
第三成分の添加量または担持量は、0.1〜5重量%程
度、好ましくは0.5〜3重量%程度が効果の点で望ま
しい。
【0021】本発明における触媒は、所望により乾燥後
に焼成を行うのが望ましいが、焼成条件としては300
℃〜700℃、好ましくは400℃〜600℃で1〜2
0時間、好ましくは2〜10時間程度が採用され得るも
のであり、特に限定されるものではない。触媒の形状等
は、従来知られているものが、そのまま適用し得る。例
えば、触媒は種々の形状にペレット化して用いることが
できる。反応方式、反応装置、反応条件などは、触媒を
用いて気相で反応を行えるものであれば特に限定されな
い。例えば固定床方式、流動床方式等が一般に採用され
る。
【0022】上記触媒を使用してメタノールと塩化水素
とを気相において反応させる場合、常圧はもちろんのこ
と加圧(2〜5気圧程度)下でも反応を行うことができ
る。一方、反応温度は塩酸が凝縮する温度(108℃)
以上であればよいが、反応率および選択率を考慮し、1
20℃以上で行うことが好適である。さもないと、反応
速度が遅くなって収率が低くなるほか、未反応物および
メタノールと塩化水素との反応により副生した水が反応
系内に残るようになり、触媒に悪影響が生じたり、反応
装置が著しく腐食されることになる。
【0023】また、メタノールと塩化水素とのモル比
(HCl/CH3 OH)はいずれが過剰であってもよい
が、メタノールが余りに過剰であると、塩化水素の反応
率が低下する傾向が認められるので、HCl/CH3
Hのモル比は1.0〜1.5程度の範囲が工業的操作に
適している。さらに、反応器における空間速度(SV)
は200〜10000h-1、好ましくは300〜300
0h-1が望ましい。
【0024】反応生成物は通常の方法によって未反応物
と分離されかつ捕集される。本発明に使用される触媒は
アルミナ等の触媒に比べて副生成物の生成が少なく活性
が大なので、反応をより低温で行うことができるため、
触媒の耐久性が増大し、また塩化メチルの分解が減少す
るという利点がある。さらに触媒が球状粒として使用で
きるので、連続操業の際には触媒床の前後での圧力差が
小さくてすみ、したがって気体を触媒床に通送させるた
めの動力が節減できる。
【0025】
【実施例】
[実施例1]市販のチタニア粉末(比表面積50m2
g)を酢酸亜鉛と硝酸マグネシウムの混合水溶液に浸漬
せしめて、110℃で15時間乾燥させた後、500℃
で4時間焼成して酸化亜鉛を10.0重量%、酸化マグ
ネシウムを1.5重量%担持せしめ、これをゲージ圧1
20kg/cm2 でプレス成型した後に破砕して、篩に
て分級して10〜20メッシュの粒度のものを触媒とし
て使用した。この触媒の6cm3 を内径14mmのガラ
ス製反応器に充填し、所用温度に加熱し、メタノールと
塩化水素とをHCl/CH3 OH=1.4(モル比)、
空間速度SV=2200h-1で流通させて反応を行った
結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】[実施例2]市販のチタニア粉末(比表面
積50m2 /g)を硝酸鉄と硝酸ナトリウムの混合水溶
液に浸漬させ、120℃で12時間乾燥させた後、60
0℃で3時間焼成して酸化鉄を9.0重量%、酸化ナト
リウムを2.0重量%担持せしめ、これをゲージ圧15
0kg/cm2 でプレス成型した後に破砕して、篩で分
級して7〜15メッシュの粒度のものを試験用触媒とし
た。この触媒の6cm3 を内径14mmのガラス製反応
器に充填して、所用温度に加熱した。これにメタノール
と塩化水素をHCl/CH3 OH=1.3(モル比)、
空間速度SV=1600h-1で流通させて反応させた結
果を表2に示す。
【0028】
【表2】
【0029】[実施例3]市販のジルコニア粉末(比表
面積80m2 /g)を酢酸クロムと硝酸カルシウムの混
合水溶液に浸漬させ、120℃で15時間乾燥させた
後、550℃で4時間焼成して酸化クロムを11重量
%、酸化カルシウムを1.0重量%担持せしめて、これ
をゲージ圧130kg/cm2 でプレス成型した後に破
砕して、篩で分級して10〜20メッシュの粒度のもの
を試験用触媒とした。この触媒6cm3を内径14mm
のガラス製反応器に充填して、所用温度に加熱した。こ
れにメタノールと塩化水素とをHCl/CH3 OH=
1.5(モル比)、空間速度SV=2300h-1で流通
させて反応させた結果を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】[実施例4]ジルコニウム源としてオキシ
硝酸ジルコニウム、チタン源としてチタンイソプロポキ
シドを用い、Zr/Ti=1となるように混合水溶液を
調製し、硝酸を用いてpH=1に調整した。これと10
%のアンモニア水を、撹拌した硝酸アンモニウムの緩衝
液中にpH=8を保持するように徐々に滴下し、共沈ゲ
ルを生成せしめた。これを一日静置した後、水洗、濾過
を行い、100℃で24時間乾燥を行った。さらにこれ
を粉砕した後、500℃で6時間焼成を行って、ZrO
2 −TiO2 複合酸化物を得た。得られた粉体の比表面
積は96m2 /gであった。この粉末を硝酸マンガンと
硝酸カリウムの混合水溶液に浸漬させて、110℃で1
8時間乾燥させた後、500℃で6時間焼成して酸化マ
ンガンを10重量%、酸化カリウムを2.0重量%担持
せしめ、これをゲージ圧140kg/cm2 でプレス成
型した後に破砕し、篩で分級して10〜20メッシュの
粒度のものを試験用触媒とした。この触媒の6cm3
内径14mmのガラス製反応器に充填して、所用温度に
加熱した。これにメタノールと塩化水素とをHCl/C
3 OH=1.4(モル比)、空間速度SV=2000
-1で流通させて反応させた結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】[実施例5]ジルコニウム源としてオキシ
硝酸ジルコニウム、チタン源としてチタンイソプロポキ
シドを用い、Zr/Ti=2となるように混合水溶液を
調製し、硝酸を用いてpH=1に調整した。これと10
%のアンモニア水を、撹拌した硝酸アンモニウムの緩衝
液中にpH=8を保持するように徐々に滴下し、共沈ゲ
ルを生成せしめた。これを一日静置した後、水洗、濾過
を行い、110℃で20時間乾燥を行った。さらにこれ
を粉砕した後、550℃で5時間焼成を行って、ZrO
2 −TiO2 複合酸化物を得た。得られた粉体の比表面
積は91m2 /gであった。この粉末を酢酸銅と硝酸セ
リウムの混合水溶液に浸漬させて、110℃で15時間
乾燥させた後、600℃で4時間焼成して酸化銅を11
重量%、酸化セリウムを1.5重量%担持せしめ、これ
をゲージ圧150kg/cm2 にてプレス成型した後に
破砕し、篩で分級して7〜15メッシュの粒度のものを
試験用触媒とした。この触媒の6cm3 を内径14mm
のガラス製反応器に充填して、所用温度に加熱した。こ
れにメタノールと塩化水素とをHCl/CH3 OH=
1.3(モル比)、空間速度SV=1800h-1で流通
せしめて反応させた結果を表5に示す。
【0034】
【表5】
【0035】[実施例6]チタン源として塩化チタン、
アルミニウム源として硝酸アルミニウムを用い、Al/
Ti=1(モル比)となるように混合水溶液を調製し、
塩酸を用いてpH=0.9に調整した。これと10%の
アンモニア水を、撹拌した塩化アンモニウムの緩衝液中
にpH=8を保持するように徐々に滴下し、共沈ゲルを
生成せしめた。これを一日静置した後、水洗、濾過を行
い、120℃で18時間乾燥を行った。さらにこれを粉
砕した後に、500℃で6時間焼成を行って、Al2
3 −TiO2 複合酸化物を得た。得られた粉体の比表面
積は85m2 /gであった。この粉末を硝酸コバルトと
硝酸リチウムの混合水溶液に浸漬させて、120℃で1
2時間乾燥させた後、500℃で6時間焼成して酸化コ
バルトを11重量%、酸化リチウムを2.0重量%担持
せしめ、これをゲージ圧120kg/cm2 でプレス成
型した後に破砕し、篩で分級して10〜20メッシュの
粒度のものを試験用触媒とした。この触媒の6cm3
内径14mmのガラス製反応器に充填して、所用温度に
加熱した。これにメタノールと塩化水素とをHCl/C
3 OH=1.4(モル比)、空間速度SV=1600
-1で流通させて反応させた結果を表6に示す。
【0036】
【表6】
【0037】[実施例7]ジルコニウム源としてオキシ
硝酸ジルコニウム、アルミニウム源として硝酸アルミニ
ウムを用い、Zr/Al=1/2(モル比)となるよう
に混合水溶液を調製し、硝酸を用いてpH=1.0に調
整した。これと10%のアンモニア水を、撹拌した硝酸
アンモニウムの緩衝液中に、pH=8を保持するように
徐々に滴下して、共沈ゲルを生成せしめた。これを一日
静置した後、水洗と濾過とを行い、100℃で24時間
乾燥を行った。さらにこれを粉砕した後、550℃で5
時間焼成を行って、ZrO2 −Al23 複合酸化物を
得た。得られた粉体の比表面積は92m2 /gであっ
た。この粉末を酢酸ニッケルと硝酸イットリウムの混合
水溶液に浸漬させて、100℃で20時間乾燥させた
後、550℃で4時間焼成して、酸化ニッケルを9.0
重量%、酸化リチウムを2.0重量%担持せしめ、これ
をゲ−ジ圧130kg/cm2 でプレス成型した後に破
砕し、篩で分級して10〜20メッシュの粒度のものを
試験用触媒とした。この触媒6cm3 を内径14mmの
ガラス製反応器に充填して、所用温度に加熱した。これ
にメタノールと塩化水素をHCl/CH3 OH=1.3
(モル比)、空間速度SV=1700h-1で流通させて
反応させた結果を表7に示す。
【0038】
【表7】
【0039】[実施例8]亜鉛源として塩化亜鉛、ジル
コニウム源としてオキシ塩化ジルコニウムを用いて、Z
n/Zr=0.01/1(モル比)となるように混合水
溶液を調製した。該混合水溶液と10%のアンモニア水
を、撹拌した水中にpH=8を保持するように徐々に滴
下し、共沈ゲルを生成せしめた。これを一日静置した
後、水洗および濾過を行い、120℃で20時間乾燥を
行った。さらにこれを粉砕した後に、550℃で8時間
焼成を行い、ZnO−ZrO2 の複合酸化物を得た。該
複合酸化物のZnO含有量は0.6重量%、比表面積は
90m2 /gであった。この粉末を硝酸ナトリウム水溶
液に浸漬せしめて、120℃で12時間乾燥させた後、
500℃で4時間焼成して、酸化ナトリウムを0.5重
量%担持せしめ、これをゲージ圧140kg/cm2
プレス成型した後に粉砕し、篩により分級して7〜15
メッシュの粒度のものを試験用触媒とした。この触媒6
cm3 を内径14mmのガラス製反応器に充填して、所
用温度に加熱した。これにメタノールと塩化水素をHC
l/CH3 OH=1.4(モル比)、空間速度SV=1
800h-1で流通させて反応させた結果を表8に示す。
【0040】
【表8】
【0041】[実施例9]亜鉛源として硝酸亜鉛、ジル
コニウム源としてオキシ硝酸ジルコニウム、セリウム源
として硝酸セリウムを用いて、Zn/Ce/Zr=0.
1/0.01/1(モル比)となるように混合水溶液を
調製した。該混合水溶液と10%のアンモニア水を、撹
拌した水中にpH=8を保持するように徐々に滴下し、
共沈ゲルを生成せしめた。これを一日静置した後、水洗
および濾過を行い、110℃で24時間乾燥を行った。
さらにこれを粉砕した後、500℃で10時間焼成を行
い、ZnO−CeO2 −ZrO2 の複合酸化物を得た。
該複合酸化物のZnO含有量は6重量%、CeO2 含有
量は0.5重量%であり、比表面積は95m2 /gであ
った。これをゲージ圧160kg/cm2 でプレス成型
した後に粉砕し、篩により分級して10〜20メッシュ
の粒度のものを試験用触媒とした。この触媒の6cm3
を内径14mmのガラス製反応器に充填して、所用温度
に加熱した。これにメタノールと塩化水素をHCl/C
3 OH=1.3(モル比)、空間速度SV=1900
-1で流通させて反応させた結果を表9に示す。
【0042】
【表9】
【0043】[比較例1]市販のチタニア粉末(比表面
積50m2 /g)を硝酸亜鉛水溶液に浸漬させ、110
℃で12時間乾燥させた後、500℃で3時間焼成して
酸化亜鉛を10重量%担持せしめ、これをゲージ圧15
0kg/cm2 でプレス成型した後に破砕し、篩で分級
して7〜15メッシュの粒度のものを試験用触媒とし
た。この触媒6cm3 を内径14mmのガラス製反応器
に充填して、所用温度に加熱した。これにメタノールと
塩化水素とをHCl/CH3 OH=1.5(モル比)、
空間速度SV=2500h-1で流通させて反応させた結
果を表10に示す。
【0044】
【表10】
【0045】[比較例2]市販のチタニア粉末(比表面
積50m2 /g)を硝酸鉄水溶液に浸漬せしめ、110
℃で12時間乾燥させた後、500℃で2時間焼成して
酸化鉄を10重量%担持せしめ、これをゲージ圧150
kg/cm2 でプレス成型した後に破砕して、篩で分級
して7〜15メッシュの粒度のものを試験用触媒とし
た。この触媒6cm3 を内径14mmのガラス製反応器
に充填して、所用温度に加熱した。これにメタノールと
塩化水素とをHCl/CH3 OH=1.5(モル比)、
空間速度SV=2500h-1で流通させて反応させた結
果を表11に示す。
【0046】
【表11】
【0047】[比較例3]市販のジルコニア粉末(比表
面積80m2 /g)を酢酸クロム水溶液に浸漬させ、1
20℃で6時間乾燥させた後、450℃で4時間焼成し
て酸化クロムを9重量%担持せしめ、これをゲージ圧1
30kg/cm2 でプレス成型した後に破砕し、篩で分
級して10〜20メッシュの粒度のものを試験用触媒と
した。この触媒の6cm3 を内径14mmのガラス製反
応器に充填して、所用温度に加熱した。これにメタノー
ルと塩化水素とをHCl/CH3 OH=1.4(モル
比)、空間速度SV=2200h-1で流通させて反応さ
せた結果を表12に示す。
【0048】
【表12】
【0049】[比較例4]チタン源としてチタンイソプ
ロポキシド、アルミニウム源として硝酸アルミニウムを
用い、Al/Ti=3(モル比)となるように混合水溶
液を調製し、硝酸を用いてpH=0.9に調整した。こ
れと10%のアンモニア水を、撹拌した硝酸アンモニウ
ムの緩衝溶液中にpH=8を保持するように徐々に滴下
し、共沈ゲルを生成せしめた。これを一日静置した後、
水洗、濾過を行い、110℃で20時間乾燥を行った。
さらにこれを粉砕した後、500℃で6時間焼成を行っ
て、Al23 −TiO2 複合酸化物を得た。得られた
粉体の比表面積は88m2 /gであった。この粉末を硝
酸コバルトの水溶液に浸漬させて、100℃で15時間
乾燥させた後、500℃で3時間焼成して酸化コバルト
を10重量%担持せしめ、これをゲ−ジ圧130kg/
cm2 でプレス成型した後に破砕し、篩で分級して10
〜20メッシュの粒度のものを試験用触媒とした。この
触媒の6cm3を内径14mmのガラス製反応器に充填
して、所用温度に加熱した。これにメタノールと塩化水
素とをHCl/CH3 OH=1.3(モル比)、空間速
度SV=2000h-1で流通させて反応させた結果を表
13に示す。
【0050】
【表13】
【0051】
【発明の効果】
(1)200℃〜250℃程度の低温でも高いメタノー
ル反応率と高い塩化メチル選択率を示す。 (2)低温で反応を行うことが可能なため塩化メチルの
分解が少なく、触媒の耐久性も増大する。 (3)触媒の強酸点が選択的に弱められているので、触
媒の耐久性が大きく向上する。 (4)触媒が球状粒として使用できるので、連続操業の
際には触媒床の前後での圧力差が小さくてすみ、したが
って気体を触媒床に通送させるための動力が節減でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 17/16 19/02 9280−4H // C07B 61/00 300

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】メタノールと塩化水素を気相で反応させて
    塩化メチルを製造するのに用いられる塩化メチル合成触
    媒であり、第一成分としてZn、Cu、Mn、Co、C
    r、Fe、およびNiからなる群から選ばれる少なくと
    も一種の金属の酸化物、第二成分としてZrおよびTi
    からなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化
    物、第三成分としてアルカリ金属、アルカリ土類金属、
    および希土類金属からなる群から選ばれる少なくとも一
    種の金属の酸化物を含有することを特徴とする塩化メチ
    ル合成触媒。
  2. 【請求項2】メタノールと塩化水素を気相で反応させて
    塩化メチルを製造するのに用いられる塩化メチル合成触
    媒であり、第一成分としてZn、Cu、Mn、Co、C
    r、Fe、およびNiからなる群から選ばれる少なくと
    も一種の金属の酸化物、第二成分としてZr、Ti、お
    よびAlからなる群から選ばれる金属の酸化物の少なく
    とも二種からなる複合酸化物、第三成分としてアルカリ
    金属、アルカリ土類金属、および希土類金属からなる群
    から選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含有する
    ことを特徴とする塩化メチル合成触媒。
  3. 【請求項3】触媒中の第一成分の含有量が0.01〜2
    0重量%であり、第三成分の含有量が0.1〜5重量%
    であることを特徴とする請求項1またはの塩化メチル合
    成触媒。
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