JPH06275367A - 加熱具およびその製造方法ならびに加熱具を備えた防曇鏡 - Google Patents

加熱具およびその製造方法ならびに加熱具を備えた防曇鏡

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JPH06275367A
JPH06275367A JP5064088A JP6408893A JPH06275367A JP H06275367 A JPH06275367 A JP H06275367A JP 5064088 A JP5064088 A JP 5064088A JP 6408893 A JP6408893 A JP 6408893A JP H06275367 A JPH06275367 A JP H06275367A
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JP
Japan
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metal terminal
heater
heating
mirror
heating element
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Application number
JP5064088A
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English (en)
Inventor
Keiichi Ohashi
啓一 大橋
Keishin Ohara
佳信 尾原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Skylite Industry Co Ltd
Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
Skylite Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Sekisui Plastics Co Ltd, Skylite Industry Co Ltd filed Critical Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 被加熱物である鏡の背面に、正特性サーミス
タからなる円筒状の複数個の発熱体5…を内部に備え、
周囲を絶縁ケース10にて被覆・密閉されたヒータ4が
設けられている。各発熱体5はその上面および下面に電
極を有している。ヒータ4は、上記の発熱体5…と、長
方形平板状の第一金属端子6と、略十字形平板状の第二
金属端子7と、これら金属端子6・7にそれぞれ電気的
に接続された一対のリード線8・8とを備えている。各
発熱体5と金属端子6・7は、圧入ピン9によって互い
に圧接されることにより、電気的に接続されている。 【効果】 小型化・軽量化・薄型化することが可能であ
る。被加熱物を効率良く加熱することができる。発熱体
の各電極と金属端子とを導電性接着剤等で貼着する必要
がなく、発熱体同士を結ぶ結線や電極板等が不要となっ
ているので、部品点数を削減することができると共に、
製造工程を簡略化することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、定温ヒータや
局所加熱ヒータとして多くの応用分野で利用できるPT
C(Positive Temperature Coefficient)特性を有す
る、例えばチタン酸バリウム系磁器半導体からなる加熱
具およびその製造方法ならびに加熱具を備えた防曇鏡に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、板状あるいは面状等の種々の
加熱具が知られている。例えば、浴室等の高湿度の部屋
で使用される鏡には、その背面に、加熱によって鏡の曇
りを防止する加熱具が設けられている。
【0003】この種の加熱具としては、正温度係数(Po
sitive Temperature Coefficient)特性を有する発熱
体、例えば正特性サーミスタからなる発熱体を備えたも
のが種々提案されている。上記の正特性サーミスタは、
正温度係数特性を有する素材、例えばチタン酸バリウム
等を主原料としたセラミックス半導体からなり、室温か
らキュリー温度Tc (抵抗急変温度)までは低抵抗であ
るが、キュリー温度Tcを越えると急峻に抵抗値が増大
する特性の感熱素子である。この特性により、発熱体
は、電圧が印加されると、最初は、低温であるために抵
抗値が小さくて大電流が流れ、この結果、急激に温度が
上昇する一方、温度がキュリー温度Tc を越えると抵抗
値が急峻に増大することにより、一定温度以上には温度
が上がらず、一定温度を安定に保つこととなる。即ち、
正特性サーミスタからなる発熱体は自己温度制御機能を
備えることができる。従って、上記の構成では、温度制
御回路や過熱防止回路を省くことができ、加熱具の小型
化が可能となる。また、局部過熱による発火等の虞れも
ない。
【0004】上記従来の加熱具としては、例えば、放熱
板、導電板、絶縁基板、導電板および断熱板が順次設け
られ、上記の絶縁基板に形成された複数の貫通孔にそれ
ぞれ正特性サーミスタが埋設され、これら正特性サーミ
スタがその両面側の電極によって上記の両側の導電板と
接続され、両導電板を通じて上記の正特性サーミスタに
通電するものが実開昭48-65497号公報に開示されてお
り、この加熱具は、例えば鏡の背面の所定位置に放熱板
を密着して取り付けられる。そして、上記の加熱具は、
放熱板および導電板を介して正特性サーミスタが設けら
れているので、鏡の必要な領域に対する防曇動作を短時
間のうちに開始できると共に、鏡に対して、高い伝達効
率で熱を伝達することができる。
【0005】尚、上記の実開昭48-65497号公報に開示さ
れている構成において、正特性サーミスタが発生する熱
を鏡に効率良く伝達するために、鏡と正特性サーミスタ
との間の放熱板は必要なものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実開昭48-6
5497号公報に開示されている構成では、鏡の背面に、放
熱板、導電板、絶縁基板、導電板および断熱板等を有す
る加熱具が設けられていることにより、加熱具の厚さ、
即ち鏡全体の厚さが厚くなって大型化し、かつ重量増と
なり、鏡を壁等に掛けることが困難となっている。さら
に、加熱具には適切な絶縁構造が考慮されていないの
で、漏電を生じる虞れがあるという問題点を有してい
る。尚、加熱具を取り付けた鏡を壁等に掛けるために
は、加熱具の厚みを8mm以下にする必要がある。
【0007】本発明は、上記の問題点に鑑みなされたも
のであって、小型化・軽量化・薄型化が可能で、しかも
漏電を生じない加熱具、およびその製造方法を提供する
ことを目的としている。また、上記の加熱具を備えた防
曇鏡を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
加熱具は、上記の課題を解決するために、正特性サーミ
スタからなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれ
の上面および下面に電極が形成され、上記各電極に、そ
れぞれ平板状の金属端子が電気的に接続され、これら一
対の金属端子に、それぞれ給電線が電気的に接続される
と共に、上記発熱体および金属端子が電気絶縁性材料で
被覆・密閉されてなることを特徴としている。
【0009】本発明の請求項2記載の加熱具の製造方法
は、上記の課題を解決するために、正特性サーミスタか
らなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれの上面
および下面に電極を形成した後、上記各電極に、それぞ
れ平板状の金属端子を電気的に接続し、上記発熱体およ
び金属端子を電気絶縁性材料からなる被覆基体に収容し
た後、上記被覆基体を射出成形用金型に設置し、電気絶
縁性材料の射出成形を行い、発熱体および金属端子の露
出部分を被覆・密閉することを特徴としている。
【0010】本発明の請求項3記載の加熱具を備えた防
曇鏡は、上記の課題を解決するために、正特性サーミス
タからなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれの
上面および下面に電極が形成され、上記各電極に、それ
ぞれ平板状の金属端子が電気的に接続され、これら一対
の金属端子に、それぞれ給電線が電気的に接続されると
共に、上記発熱体および金属端子が電気絶縁性材料で被
覆・密閉されてなる加熱具が、鏡の背面に密着されてな
ることを特徴としている。
【0011】
【作用】請求項1の構成によれば、正特性サーミスタか
らなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれの上面
および下面に電極が形成され、上記各電極に、それぞれ
平板状の金属端子が電気的に接続され、これら一対の金
属端子に、それぞれ給電線が電気的に接続されたものと
なっており、上記発熱体および金属端子が電気絶縁性材
料で被覆・密閉されているので、小型化・軽量化・薄型
化が可能であり、しかも漏電を生じることがなく、発熱
体で発生した熱を被加熱物に効率良く伝達することがで
きる。
【0012】また、発熱体の各電極と金属端子とを例え
ば導電性接着剤等で貼着する必要がなく、さらに、発熱
体同士を結ぶ結線や電極板等が不要となっているので、
部品点数を削減することができる。
【0013】請求項2の方法によれば、正特性サーミス
タからなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれの
上面および下面に電極を形成した後、上記各電極に、そ
れぞれ平板状の金属端子を電気的に接続し、上記発熱体
および金属端子を電気絶縁性材料からなる被覆基体に収
容した後、上記被覆基体を射出成形用金型に設置し、電
気絶縁性材料の射出成形を行い、発熱体および金属端子
の露出部分を被覆・密閉するので、小型化・軽量化・薄
型化が可能となり、しかも漏電を生じることがない。
【0014】また、発熱体の各電極と金属端子とを例え
ば導電性接着剤等で貼着する必要がなく、さらに、発熱
体同士を結ぶ結線や電極板等が不要となるので、製造工
程を簡略化することができる。
【0015】請求項3の構成によれば、正特性サーミス
タからなる平板状の複数個の発熱体におけるそれぞれの
上面および下面に電極が形成され、上記各電極に、それ
ぞれ平板状の金属端子が電気的に接続され、これら一対
の金属端子に、それぞれ給電線が電気的に接続されると
共に、上記発熱体および金属端子が電気絶縁性材料で被
覆・密閉されてなる加熱具が、鏡の背面に密着されてい
るので、小型化・軽量化・薄型化が可能であり、壁等に
掛けることができると共に、漏電を生じることがなく、
発熱体で発生した熱を鏡に効率良く伝達することができ
る。
【0016】また、発熱体の各電極と金属端子とを例え
ば導電性接着剤等で貼着する必要がなく、さらに、発熱
体同士を結ぶ結線や電極板等が不要となっているので、
部品点数を削減することができると共に、製造工程を簡
略化することができる。
【0017】
【実施例】本発明の一実施例について図1ないし図12
に基づいて説明すれば、以下の通りである。尚、以下の
説明においては、4個の発熱体を内部に備えた加熱具を
例に挙げると共に、この加熱具を備えた防曇鏡について
説明する。
【0018】本実施例にかかる加熱具を備えた防曇鏡
は、図1に示すように、被加熱物である長方形の鏡1の
背面に、この鏡1よりも若干小さい長方形に形成された
伝熱板2が、複数の鏡止め具3…にて密着状態で取り付
けられている。伝熱板2の背面2aには、偏平な直方体
状のヒータ(加熱具)4が皿ネジ15にて固定されてい
る。上記の伝熱板2は、熱伝導性に優れた金属板、例え
ばアルミニウム板等で作製され、ヒータ4よりも若干大
きく形成されている。また、伝熱板2は、その中央部
に、皿ネジ15に螺着する雌ネジ溝が形成された凹陥部
(図示せず)を有している。
【0019】上記のヒータ4は、図2および図3に示す
ように、4個の発熱体5…、第一金属端子6、第二金属
端子7、給電線としてのリード線8・8、4個の圧入ピ
ン9…、および電気絶縁性材料としての絶縁ケース10
で構成されている。
【0020】発熱体5は、正温度係数(Positive Tempe
rature Coefficient)を有する素材、例えばチタン酸バ
リウム等を主原料としたセラミックス半導体からなり、
室温からキュリー温度Tc (抵抗急変温度)までは低抵
抗であるが、キュリー温度Tc を越えると急峻に抵抗値
が増大する特性を有する感熱素子としての正特性サーミ
スタである。この特性により発熱体5は、先述のよう
に、自己温度制御機能を備える。尚、この発熱体5は、
材料組成によりキュリー温度Tc が、およそ30〜250 ℃
の範囲で任意に設定できるので、被加熱物に応じてキュ
リー温度Tc を設定すればよく、本実施例における発熱
体5では、曇り止めに有効な鏡1の表面温度が実現で
き、かつ、安全性や省電力化を考慮してキュリー温度T
c を設定すればよい。
【0021】上記の発熱体5は、図4に示すように、偏
平な円筒状をなし、上面および下面に、例えば銀塗料を
塗布して形成された電極5a・5aを備えている。
【0022】上記の第一金属端子6は、図5に示すよう
に、導電性に優れた金属板、例えばリン青銅板やアルミ
ニウム板等で作製され、ヒータ4本体よりも若干小さい
長方形平板状をなし、各発熱体5の電極5aと当接する
部分における中央部に、発熱体5に設けられている孔と
等しい径の孔6a…を有している。また、第一金属端子
6は、その中央部に、皿ネジ15を通すための孔6bを
有している。さらに、第一金属端子6には、リード線8
を接続するための給電部6cが形成されている。
【0023】上記の第二金属端子7は、図6に示すよう
に、導電性に優れた金属板、例えばリン青銅板やアルミ
ニウム板等で作製され、第一金属端子6の対角線上に延
びた略十字形平板状をなし、各発熱体5の電極5aと当
接可能となっており、電極5aと当接する部分における
中央部に、発熱体5に設けられている孔と等しい径の孔
7a…を有している。また、第二金属端子7は、その中
央部に、皿ネジ15を通すための孔7bを有している。
さらに、第二金属端子7には、リード線8を接続するた
めの給電部7cが形成されている。そして、上記の第一
および第二金属端子6・7の給電部6c・7cは、図2
に示すように、互いに平行となり、対応するリード線8
・8の導入方向へ延びている。尚、発熱体5…と両金属
端子6・7との電気的な接続方法については後述する。
【0024】図2および図3に示すように、絶縁ケース
(電気絶縁性材料)10は、被覆基体としての絶縁ケー
ス下部11と、絶縁ケース上部12とで構成されてい
る。上記の絶縁ケース下部11は、図3および図7に示
すように、偏平な長方形容器状をなし、外周部にリブ1
1aを有する一方、中央部に円筒状凸部11bを有して
いる。また、絶縁ケース下部11の所定位置には、発熱
体5…の位置決めおよび固定を行うための円筒状の圧入
ピン導入凸部11c…が設けられており、これら圧入ピ
ン導入凸部11c…は、発熱体5の孔に嵌入可能な大き
さに形成されている。そして、上記の円筒状凸部11b
の固定孔11dは、皿ネジ15を嵌入可能な大きさに形
成されており、固定孔11dに嵌入された皿ネジ15に
てヒータ4を伝熱板2にネジ止め可能となっている。
尚、この固定孔11dには必要に応じて雌ネジ溝を形成
してもよい。
【0025】圧入ピン9は、圧入ピン導入凸部11cの
凹陥部に圧入可能な大きさに形成されており、その頭部
9aは偏平な円板状となっている。そして、圧入ピン9
は、圧入ピン導入凸部11cに圧入されたときに、頭部
9aにて両金属端子6・7および発熱体5を押圧し、互
いに圧接させるようになっている。尚、ケース4の厚み
が厚くならないように、頭部9aの厚みは、例えば1mm
に形成されている。また、圧入ピン9の長さは、圧入ピ
ン導入凸部11cの凹陥部の深さと同じか、それよりも
短くなるように形成されている。
【0026】そして、発熱体5と第一および第二金属端
子6・7との電気的な接続は、図2および図3に示すよ
うに、発熱体5および両金属端子6・7を絶縁ケース下
部11の圧入ピン導入凸部11cに通した後、圧入ピン
導入凸部11cに圧入ピン9を圧入し、圧入ピン9の頭
部9aによって両金属端子6・7を発熱体5の電極5a
に圧接することにより行われている。従って、各発熱体
5は、両金属端子6・7間に並列に接続されている。ま
た、給電部6c・7cとリード線8・8との電気的な接
続は、給電部6c・7cの対向面側にそれぞれ対応する
リード線8を例えば半田付けすることにより行われてい
る。尚、これらリード線8・8は、絶縁ケース10から
互いに平行となるように引き出されている。
【0027】上記の絶縁ケース10は、発熱体5…およ
び両金属端子6・7を被覆して密封、即ち、シールして
いる。また、絶縁ケース10は、各リード線8と給電部
6c・7cとの半田付け部分に力学的負荷が掛かって断
線等が起こらないように、リード線8・8の給電部6c
・7c側末端部も覆うようになっている。また、リード
線8・8は、図示しない電源コードと接続され、この電
源コードを通じて例えば外部電源と接続されている。
【0028】また、上記の絶縁ケース10は、以下に述
べる手順により形成されている。即ち、先ず、図8に示
すように、電気絶縁性材料を射出成形等することにより
予め成形された絶縁ケース下部11における圧入ピン導
入凸部11c…に、第一金属端子6および発熱体5…を
この順に通す。次に、図9に示すように、圧入ピン導入
凸部11c…に第二金属端子7を通し、続いて圧入ピン
導入凸部11c…の凹陥部にそれぞれ圧入ピン9…を圧
入する。これにより、発熱体5…および両金属端子6・
7は互いに圧接されて絶縁ケース下部11における所定
位置に収容され、固定される。
【0029】次いで、発熱体5…等を収容した上記の絶
縁ケース下部11を射出成形用金型(図示せず)に設置
した後、絶縁ケース上部12部分となる電気絶縁性材料
を射出成形することにより、図2および図3に示すよう
に、絶縁ケース下部11と絶縁ケース上部12とを一体
化し成型する。これにより、発熱体5…および両金属端
子6・7は絶縁ケース10内部に密封され、固定される
と共に、両金属端子6・7は、各発熱体5の電極5aに
圧接された状態を維持することとなる。尚、第二金属端
子7は略十字形状をなしているので、射出成形時に、絶
縁ケース上部12部分となる電気絶縁性材料が両金属端
子6・7間の隙間に容易に流れ込み、上記の隙間を充分
に埋めることができる。また、発熱体5…および両金属
端子6・7は互いに圧接されているので、発熱体5…お
よび両金属端子6・7間に電気絶縁性材料が流れ込む虞
れはなく、従って、接触不良等を生じることはない。
【0030】尚、給電部6c・7cへのリード線8・8
の半田付けは、絶縁ケース上部12部分となる電気絶縁
性材料を射出成形する以前の所定時期に行えばよい。即
ち、絶縁ケース下部11に両金属端子6・7を収容した
後、給電部6c・7cへのリード線8・8の半田付けを
行ってもよく、また、絶縁ケース下部11に両金属端子
6・7を収容する前に、給電部6c・7cへのリード線
8・8の半田付けを行ってもよい。
【0031】絶縁ケース10に用いられる電気絶縁性材
料は、熱収縮率が小さく、熱伝導性や機械的強度に優れ
ると共に、発熱体5…の発熱温度に耐え得る耐熱性、水
蒸気等の水分を内部に通さない防水性および空気を内部
に通さない気密性を備えること、および、リード線8・
8の被覆材料との密着性が良好であることが必要であ
り、例えば、ナイロン、ポリプロピレンおよびガラスか
らなるポリマアロイ等が好適である。
【0032】鏡止め具3は、図10に示すように、鏡1
における背面の所定位置に取り付けられており、板バネ
によって形成された押さえ部材3aと、受け部材3bと
で構成され、上記の押さえ部材3aが伝熱板2の背面2
aを押さえることにより、伝熱板2が鏡1の背面に圧接
された状態で固定されるようになっている。
【0033】そして、伝熱板2にヒータ4を取り付ける
際には、皿ネジ15をヒータ4の絶縁ケース上部12側
から固定孔11dに差し込む。続いて、皿ネジ15を伝
熱板2の凹陥部に差し込み、皿ネジ15を伝熱板2に螺
着して、ヒータ4の絶縁ケース下部11を伝熱板2の背
面2aに密着させる。続いて、上記のようにヒータ4が
取り付けられた伝熱板2を、鏡1における背面の所定位
置に複数の鏡止め具3…にて密着させて防曇鏡が完成す
る。
【0034】尚、伝熱板2にヒータ4を取り付ける方法
は、上記の皿ネジ15を用いる方法に限定されるもので
はなく、種々の方法が可能である。例えば、皿ネジ15
を用いる代わりに、ヒータ4の絶縁ケース下部11に接
着剤を塗布し、ヒータ4を伝熱板2の背面2aに貼着し
てもよい。この場合には、皿ネジ15を用いないので、
絶縁ケース下部11に円筒状凸部11bを設ける必要が
なくなり、また、両金属端子6・7に孔6b・7bを設
ける必要がなくなる。
【0035】上記のヒータ4は、正特性サーミスタから
なる発熱体5…を発熱手段としているので、通電後に迅
速に温度上昇し、所定の温度に達すると、その温度を保
つことになる。よって、例えば、ヒータ4を被加熱物で
ある鏡1の背面に伝熱板2を介して取り付けることによ
り、鏡1の表面が所定の温度まで迅速に上昇し、鏡1の
表面における曇り止めの効果を素早く発揮することがで
きる。
【0036】また、上記のヒータ4においては、給電部
6c・7cの対向面側にそれぞれリード線8を接続して
いることにより、第一および第二金属端子6・7の外面
側にはリード線8・8の接続による凹凸が生じない。従
って、この凹凸を吸収するための厚みを絶縁ケース10
に設ける必要がない。さらに、発熱体5の上面および下
面に電極5a・5aを設け、これら電極5a…に両金属
端子6・7を圧接することにより、発熱体5…と両金属
端子6・7とを電気的に接続している。従って、電極5
a…と両金属端子6・7とを例えば導電性接着剤等で貼
着する必要がなく、また、発熱体5…同士を結ぶ結線や
電極板等が不要となっているので、ヒータ4の厚み方向
には両金属端子6・7の接続による厚みの増加が生じな
い。
【0037】即ち、絶縁ケース10は、発熱体5…およ
び両金属端子6・7を被覆可能な程度の厚みに形成すれ
ばよく、絶縁ケース10、即ちヒータ4を薄く形成する
ことができる。これにより、ヒータ4を小型化・軽量化
・薄型化することができると共に、発熱体5…で発生し
た熱を、例えば伝熱板2を介して鏡1に効率良く伝達す
ることができる。さらに、ヒータ4よりも若干小さい長
方形平板状の第一金属端子6を用いているので、ヒータ
4と伝熱板2との接触面積を大きくして熱の伝達効率を
より一層向上させることができる。その上、ヒータ4
は、結線や電極板等が不要なので、部品点数を削減する
ことができると共に、製造工程を簡略化することができ
る。
【0038】また、上記のヒータ4を備えた防曇鏡は、
ユニットバスやそのユニットバスに隣接して設置される
洗面所等の高湿度となって鏡1が曇り易い部屋に使用さ
れる。この場合、伝熱板2を、例えば顔の映る高さ位置
における鏡1の背面部分に取り付けて、顔の映る部分だ
けに曇り止めを行うことにより、特に顔のメークアップ
等に便利なようにすることができる。尚、上記のヒータ
4においては、厚みを薄く形成することができる(例え
ば8mm以下)ので、防曇鏡を壁等に掛けることができ
る。
【0039】さらに、上記のヒータ4では、ヒータ4本
体よりも若干小さい長方形平板状をなす第一金属端子6
を用いているので、発熱体5…で発生する熱を第一金属
端子6を介してヒータ4全体に伝達することができる。
従って、ヒータ4の大きさにもよるが、伝熱板2を用い
なくとも、発熱体5…で発生する熱を被加熱物である鏡
1全体に均一に伝達することが可能となる。この場合、
第一金属端子6は伝熱板としての機能を兼ねるので、図
11に示すように、ヒータ4を、鏡1における背面の所
定位置に複数の鏡止め具3…にて密着させることにより
防曇鏡が完成し、伝熱板2を省略することができる。
尚、伝熱板2が不要となるので、防曇鏡をより一層、小
型化・軽量化・薄型化することができると共に、絶縁ケ
ース下部11に円筒状凸部11bを設ける必要がなくな
り、また、両金属端子6・7に孔6b・7bを設ける必
要がなくなる。
【0040】次に、上記のヒータ4では、略十字形状を
なしている第二金属端子7を用いた場合を例に挙げて説
明したが、第二金属端子の形状は、勿論、上記の略十字
形状に限定されるものではなく、ヒータ4における発熱
体5…の配置等に応じて最適の形状となるように種々の
形状とすることが可能である。例えば、第二金属端子7
の代わりに、図12に示すように、第一金属端子6と略
等しい大きさ・形状をなしている第二金属端子17を用
いてもよい。
【0041】上記の第二金属端子17は、第二金属端子
7と同様に、発熱体5に設けられている孔と等しい径の
孔17a…、および皿ネジ15を通すための孔17bを
有しており、また、リード線8を接続するための給電部
17cを備えている。さらに、第二金属端子17には、
射出成形時に、絶縁ケース上部12部分となる電気絶縁
性材料が金属端子6・17間の隙間に流れ込み易いよう
に、流入孔17d…および切り欠き17e…が形成され
ている。
【0042】上記の第二金属端子17を用いたヒータに
おいても、第二金属端子7を用いた上述のヒータ4と同
様の作用・効果を奏することができる。尚、流入孔17
d…および切り欠き17e…の大きさ・形状・個数等
は、第二金属端子17の大きさ等に応じて、適宜設定す
ればよい。
【0043】さらに、第一金属端子および第二金属端子
の形状は、上記の長方形平板状や略十字形状に限定され
るものではなく、ヒータ4における発熱体5…の個数や
配置等に応じて最適の形状となるように種々の形状とす
ることが可能である。例えば、第一金属端子および第二
金属端子を、発熱体5…の個数や配置に対応するよう
に、複数の枝分かれを有する樹木状に形成してもよく、
また、第一金属端子を複数の枝分かれを有する樹木状に
形成する一方、第二金属端子を長方形平板状に形成して
もよい。
【0044】また、上記の実施例では、ヒータについ
て、発熱体5を4個用いた場合を例に挙げて説明した
が、発熱体5の個数は、勿論、上記の4個に限定される
ものではなく、鏡1等の被加熱物の大きさ等に応じて適
宜変更すればよい。また、発熱体5の形状は、上記の偏
平な円筒状に限定されるものではなく、孔を有していれ
ば、角板状等の種々の形状であってもよい。さらに、ヒ
ータ4の形状も、上記の偏平な直方体状に限定されるも
のではなく、偏平な円柱状等の種々の形状であってもよ
い。また、ヒータ4における発熱体5…の固定位置、即
ち配置も、上記の実施例に限定されるものではなく、ヒ
ータ4の大きさや形状等に応じて適宜変更することが可
能である。
【0045】さらに、伝熱板2を用いる場合において、
伝熱板2の形状は、上記の長方形に限定されるものでは
なく、例えば円形や菱形等の種々の形状であってもよ
い。また、その大きさも、被加熱物である鏡1の大きさ
等に応じて種々変更することができる。その上、鏡1へ
の伝熱板2、あるいはヒータ4の取り付けは、鏡止め具
3…による固定に限定されるものではなく、例えば接着
剤による貼着にて行ってもよい。尚、この場合には、鏡
止め具3…は不要である。
【0046】
【発明の効果】本発明の請求項1の加熱具は、以上のよ
うに、正特性サーミスタからなる平板状の複数個の発熱
体におけるそれぞれの上面および下面に電極が形成さ
れ、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端子が電気的
に接続され、これら一対の金属端子に、それぞれ給電線
が電気的に接続されると共に、上記発熱体および金属端
子が電気絶縁性材料で被覆・密閉されてなる構成であ
る。
【0047】これにより、小型化・軽量化・薄型化が可
能であり、しかも漏電を生じることがなく、発熱体で発
生した熱を被加熱物に効率良く伝達することができる。
また、発熱体の各電極と金属端子とを例えば導電性接着
剤等で貼着する必要がなく、さらに、発熱体同士を結ぶ
結線や電極板等が不要となっているので、部品点数を削
減することができるという効果を奏する。
【0048】本発明の請求項2の加熱具の製造方法は、
以上のように、正特性サーミスタからなる平板状の複数
個の発熱体におけるそれぞれの上面および下面に電極を
形成した後、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端子
を電気的に接続し、上記発熱体および金属端子を電気絶
縁性材料からなる被覆基体に収容した後、上記被覆基体
を射出成形用金型に設置し、電気絶縁性材料の射出成形
を行い、発熱体および金属端子の露出部分を被覆・密閉
する方法である。
【0049】これにより、小型化・軽量化・薄型化が可
能となり、しかも漏電を生じることがない。また、発熱
体の各電極と金属端子とを例えば導電性接着剤等で貼着
する必要がなく、さらに、発熱体同士を結ぶ結線や電極
板等が不要となるので、製造工程を簡略化することがで
きるという効果を奏する。
【0050】本発明の請求項3の加熱具を備えた防曇鏡
は、以上のように、正特性サーミスタからなる平板状の
複数個の発熱体におけるそれぞれの上面および下面に電
極が形成され、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端
子が電気的に接続され、これら一対の金属端子に、それ
ぞれ給電線が電気的に接続されると共に、上記発熱体お
よび金属端子が電気絶縁性材料で被覆・密閉されてなる
加熱具が、鏡の背面に密着されてなる構成である。
【0051】これにより、小型化・軽量化・薄型化が可
能であり、壁等に掛けることができると共に、漏電を生
じることがなく、発熱体で発生した熱を鏡に効率良く伝
達することができる。また、発熱体の各電極と金属端子
とを例えば導電性接着剤等で貼着する必要がなく、さら
に、発熱体同士を結ぶ結線や電極板等が不要となってい
るので、部品点数を削減することができると共に、製造
工程を簡略化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す加熱具としてのヒータ
を備えた防曇鏡の背面図である。
【図2】上記のヒータを一部破断で示す概略の正面図で
ある。
【図3】上記のヒータの要部の断面図である。
【図4】上記のヒータにおける発熱体の斜視図である。
【図5】上記のヒータにおける第一金属端子の正面図で
ある。
【図6】上記のヒータにおける第二金属端子の正面図で
ある。
【図7】上記のヒータにおける絶縁ケース下部の正面図
である。
【図8】図7の絶縁ケース下部に第一金属端子および発
熱体を取り付けた状態を示す正面図である。
【図9】図8の絶縁ケース下部にさらに第二金属端子を
取り付けた状態を示す正面図である。
【図10】図1に示したヒータの取り付け構造を示す概
略の側面図である。
【図11】図1に示したヒータの取り付け構造の他の例
を示す概略の側面図である。
【図12】図6に示した第二金属端子とは異なる形状を
有する第二金属端子の正面図である。
【符号の説明】
1 鏡(被加熱物) 2 伝熱板 3 鏡止め具 4 ヒータ(加熱具) 5 発熱体 5a 電極 6 第一金属端子 6c 給電部 7 第二金属端子 7c 給電部 8 リード線(給電線) 9 圧入ピン 10 絶縁ケース(電気絶縁性材料) 11 絶縁ケース下部(被覆基体) 12 絶縁ケース上部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正特性サーミスタからなる平板状の複数個
    の発熱体におけるそれぞれの上面および下面に電極が形
    成され、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端子が電
    気的に接続され、これら一対の金属端子に、それぞれ給
    電線が電気的に接続されると共に、上記発熱体および金
    属端子が電気絶縁性材料で被覆・密閉されてなることを
    特徴とする加熱具。
  2. 【請求項2】正特性サーミスタからなる平板状の複数個
    の発熱体におけるそれぞれの上面および下面に電極を形
    成した後、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端子を
    電気的に接続し、上記発熱体および金属端子を電気絶縁
    性材料からなる被覆基体に収容した後、上記被覆基体を
    射出成形用金型に設置し、電気絶縁性材料の射出成形を
    行い、発熱体および金属端子の露出部分を被覆・密閉す
    ることを特徴とする加熱具の製造方法。
  3. 【請求項3】正特性サーミスタからなる平板状の複数個
    の発熱体におけるそれぞれの上面および下面に電極が形
    成され、上記各電極に、それぞれ平板状の金属端子が電
    気的に接続され、これら一対の金属端子に、それぞれ給
    電線が電気的に接続されると共に、上記発熱体および金
    属端子が電気絶縁性材料で被覆・密閉されてなる加熱具
    が、鏡の背面に密着されてなることを特徴とする加熱具
    を備えた防曇鏡。
JP5064088A 1993-03-23 1993-03-23 加熱具およびその製造方法ならびに加熱具を備えた防曇鏡 Pending JPH06275367A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010250943A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Rohm Co Ltd 有機el装置

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JP2010250943A (ja) * 2009-04-10 2010-11-04 Rohm Co Ltd 有機el装置

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