JP2590766Y2 - 面状ヒータ - Google Patents

面状ヒータ

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JP2590766Y2
JP2590766Y2 JP1993014158U JP1415893U JP2590766Y2 JP 2590766 Y2 JP2590766 Y2 JP 2590766Y2 JP 1993014158 U JP1993014158 U JP 1993014158U JP 1415893 U JP1415893 U JP 1415893U JP 2590766 Y2 JP2590766 Y2 JP 2590766Y2
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば、定温ヒータや
局所加熱ヒータとして多くの応用分野で利用できるPT
C(Positive Temperature Coefficient)特性を有す
る、例えばチタン酸バリウム系磁器半導体等からなる発
熱体を用いた面状ヒータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、面状ヒータとしては、例え
ば、マイカ等の絶縁板の中にニクロム線を挟み込んだ
もの、高密度アルミナの板の表面に金属発熱体を印刷
したもの、耐熱性高分子フィルムの表面にカーボン等
の発熱塗料を塗布したもの等が知られている。
【0003】しかし、上記の各面状ヒータでは、1)発
熱温度を一定にするための制御回路が必要、2)過熱防
止のための回路が必要、3)発熱部分の印刷パターン等
の設計が複雑という問題を生じていた。
【0004】そこで、上記の問題を回避するものとし
て、自己温度制御機能を備える正特性サーミスタである
チタン酸バリウム系磁器半導体等からなる発熱体を用い
た面状ヒータが考えられている。このような面状ヒータ
では、発熱体の両面に電極が設けられ、これら電極を外
部と絶縁すると共に、発熱体で発生する熱を外部に伝達
するために、表面(発熱面)が平滑で、電気絶縁性、耐
熱性、機械的強度および熱伝導性に優れたアルミナ等の
セラミックスの成形品からなるケースが上記の発熱体を
覆うように設けられている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
面状ヒータでは、アルミナ等のセラミックスの成形品か
らなるケースに発熱体を固定する必要があり、そのため
に接着剤等を用いなければならない。また、ケースを別
途作製する必要があり、面状ヒータを製造するための部
品点数および工程数が増加し、かつ、コストアップを招
来する。
【0006】また、被加熱物に上記従来の面状ヒータを
複数取り付ける場合には、個々の面状ヒータをそれぞれ
被加熱物に貼着等しなければならない。このため、取り
付け工程が煩雑となり、かつ、長時間を有する。さら
に、上記従来の面状ヒータは、曲面部を有する被加熱物
に取り付けることが困難となっている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案の面
状ヒータは、上記の課題を解決するために、正特性サー
ミスタからなる発熱体の両面に一対の電極を介して金属
端子が設けられてなる基体に、上記基体を被覆するため
の絶縁ケースを備えた複数の発熱部材が、略同等の大き
さを有する一対の可撓性の電気絶縁性シート間に挾装さ
れ、重ね合わされた上記一対の電気絶縁性シートが貼着
されることにより発熱部材が密封されると共に、上記一
対の電気絶縁性シートと発熱部材とが、それらの間の空
間を減圧することによって互いに密着状態とされている
ことを特徴としている。
【0008】請求項2記載の考案の面状ヒータは、上記
の課題を解決するために、正特性サーミスタからなる発
熱体の両面に一対の電極を介して金属端子が設けられて
なる基体に、上記基体を被覆するための絶縁ケースを備
えた複数の発熱部材と、放熱部材とが、略同等の大きさ
を有する一対の可撓性の電気絶縁性シート間に挾装さ
れ、重ね合わされた上記一対の電気絶縁性シートの周縁
部が貼着されることにより発熱部材および放熱部材が密
封されると共に、上記一対の電気絶縁性シート、発熱部
材および放熱部材が、それらの間の空間を減圧すること
によって互いに密着状態とされていることを特徴として
いる。
【0009】
【作用】請求項1記載の構成によれば、正特性サーミス
タからなる発熱体の両面に一対の電極を介して金属端子
が設けられてなる基体に、上記基体を被覆するための絶
縁ケースを備えた複数の発熱部材が、略同等の大きさを
有する一対の可撓性の電気絶縁性シート間に挾装され、
重ね合わされた上記一対の電気絶縁性シートが貼着され
ることにより発熱部材が密封されている。このため、複
数の発熱部材の絶縁を一度に行うことができ、被加熱物
が金属や曲面部を有するもの等であっても取り付けるこ
とができると共に、部品点数および工程数を削減するこ
とができる。また、複数の発熱部材を密封することによ
り、いわゆるユニット化が可能となるので、被加熱物へ
の取り付け工程・方法が容易となり、かつ、短時間で行
うことができる。
【0010】さらに、上記一対の電気絶縁性シートと発
熱部材とが、それらの間の空間を減 圧することによって
互いに密着状態とされているので、発熱部材から電気絶
縁性シートへの熱伝導性が良好となると共に、発熱部材
を一対の電気絶縁性シート間の所定位置に固定できる。
【0011】請求項2記載の構成によれば、正特性サー
ミスタからなる発熱体の両面に一対の電極を介して金属
端子が設けられてなる基体に、上記基体を被覆するため
の絶縁ケースを備えた複数の発熱部材と、放熱部材と
が、略同等の大きさを有する一対の可撓性の電気絶縁性
シート間に挾装され、重ね合わされた上記一対の電気絶
縁性シートの周縁部が貼着されることにより発熱部材お
よび放熱部材が密封されている。このため、複数の発熱
部材および放熱部材の絶縁を一度に行うことができ、被
加熱物が金属や曲面部を有するもの等であっても取り付
けることができると共に、部品点数および工程数を削減
することができる。また、複数の発熱部材および放熱部
材を密封することにより、いわゆるユニット化が可能と
なるので、被加熱物への取り付け工程・方法が容易とな
り、かつ、短時間で行うことができる。
【0012】さらに、上記一対の電気絶縁性シート、発
熱部材および放熱部材が、それらの間の空間を減圧する
ことによって互いに密着状態とされているので、発熱部
材から放熱部材や電気絶縁性シートへの熱伝導性が良好
となると共に、発熱部材および放熱部材を一対の電気絶
縁性シート間の所定位置に固定できる。
【0013】
【実施例】〔実施例1〕 本考案の一実施例について図1ないし図5に基づいて説
明すれば、以下の通りである。尚、以下の説明において
は、5個の発熱部材を備えた面状ヒータを例に挙げるこ
ととする。
【0014】本実施例にかかる面状ヒータは、図1およ
び図2に示すように、例えば電気絶縁性シートとしての
長方形のシート1の背面に、このシート1よりも若干小
さい長方形に形成された放熱部材2が密着状態で設けら
れている。放熱部材2の背面における所定位置には、扁
平な略円柱状の発熱部材3…が密着状態で設けられてお
り、また、放熱部材2の背面に、放熱部材2および発熱
部材3…を密封(シール)するようにして、電気絶縁性
シートとしての長方形のシート11が密着状態で設けら
れている。上記の放熱部材2は、熱伝導性に優れると共
に可撓性を備えた金属箔、例えばアルミニウム箔で作製
されている。
【0015】上記の発熱部材3は、図4および図5に示
すように、発熱体4、金属端子8・8、給電線であるリ
ード線9・9、および電気絶縁性材料で形成された絶縁
ケース10で構成されている。
【0016】発熱体4は、正温度係数(Positive Tempe
rature Coefficient)を有する素材、例えばチタン酸バ
リウム等を主原料としたセラミックス半導体からなり、
室温からキュリー温度Tc (抵抗急変温度)までは低抵
抗であるが、キュリー温度Tc を越えると急峻に抵抗値
が増大する特性を有する感熱素子としての正特性サーミ
スタである。この特性により、発熱体4は、電圧が印加
されると、最初は、低温であるために抵抗値が小さくて
大電流が流れ、この結果、急激に温度が上昇する一方、
温度がキュリー温度Tc を越えると抵抗値が急峻に増大
することにより、一定温度以上には温度が上がらず、一
定温度を安定に保つこととなる。即ち、発熱体4は自己
温度制御機能を備えることができる。従って、発熱部材
3は、消費電力が少なく、温度制御回路や過熱防止回路
を省くことができ、小型化が可能となっている。また、
局部過熱による発火等の虞れもない。尚、この発熱体4
は、材料組成によりキュリー温度Tc が、およそ30〜25
0 ℃の範囲で任意に設定できるので、本実施例における
発熱体4では、被加熱物の加熱に有効なシート1の表面
温度が実現でき、かつ、安全性や省電力化を考慮してキ
ュリー温度Tc を設定すればよい。
【0017】上記の発熱体4は、扁平な円柱状をなし、
図5に示すように、上面および下面に、例えば銀塗料を
塗布して形成された電極4a・4aを備えている。
【0018】金属端子8は、発熱体4の外径に略等しい
径の円形平板状をなしている。また、各金属端子8に
は、リード線9を接続するための給電部8aが形成され
ている。これら給電部8a・8aは、互いに平行とな
り、対応するリード線9・9の導入方向へ延びている。
【0019】発熱体4と金属端子8・8との電気的な接
続は、発熱体4の電極4aと金属端子8とを、例えばエ
ポキシ/銀混合の導電性接着剤で貼着することにより行
われている。また、給電部8a・8aとリード線9・9
との電気的な接続は、給電部8a・8aの対向面側にそ
れぞれ対応するリード線9を例えば半田付けすることに
より行われている。
【0020】絶縁ケース10は、被覆基体である絶縁ケ
ース下部10aと、絶縁ケース上部10bとで構成され
ている。この絶縁ケース10は、発熱体4および金属端
子8・8を被覆して密封、即ち、シールしている。ま
た、絶縁ケース10は、リード線9と金属端子8の給電
部8aとの半田付け部分に力学的負荷が掛かって断線等
が起こらないように、リード線9・9の金属端子8側末
端部も覆うようになっている。
【0021】上記の絶縁ケース10は、射出成形等によ
り予め成形された絶縁ケース下部10aに発熱体4等を
収容し、射出成形用金型(図示せず)に設置した後、絶
縁ケース上部10b部分となる電気絶縁性材料を射出成
形することにより、絶縁ケース下部10aと絶縁ケース
上部10bとを一体化し形成される。これにより、発熱
体4等は絶縁ケース10内部に密封され、固定される。
【0022】絶縁ケース10は、熱収縮率が小さく、熱
伝導性や機械的強度に優れると共に、発熱体4の発熱温
度に耐え得る耐熱性、および、リード線9・9の被覆材
料との密着性が良好であることが必要であり、例えば、
ナイロン、ポリプロピレンおよびガラスからなるポリマ
アロイ等によって形成されている。また、絶縁ケース1
0は、水蒸気等の水分を内部に通さない防水性および空
気を内部に通さない気密性をも備えている。尚、絶縁ケ
ース10は、シート1・11と同一の材料で作製されて
いてもよく、また、異なる材料で作製されていてもよ
い。
【0023】尚、上記の発熱部材3においては、金属端
子8・8の給電部8a・8aの対向面側にそれぞれリー
ド線9を接続していることにより、金属端子8・8の外
面側にはリード線9・9の接続による凹凸が生じない。
従って、この凹凸を吸収するための厚みを絶縁ケース1
0に設ける必要がなく、絶縁ケース10、即ち発熱部材
3を薄く形成することができる。これにより、発熱部材
3を小型化・軽量化・薄型化することができると共に、
発熱体4で発生した熱を効率良く放熱部材2に伝達する
ことができる。さらに、平板状の金属端子8を用いてい
るので、発熱部材3と放熱部材2との接触面積を大きく
して熱の伝達効率をより一層向上させることができる。
【0024】上記のシート11は、シート1と略同等の
大きさに形成されており、シート1・11の周縁部1a
・11aは、互いに密着している。シート1・11は、
熱収縮率が小さく、熱伝導性や機械的強度に優れ、電気
絶縁性や可撓性を備えると共に、発熱部材3の発熱温度
に耐え得る耐熱性、水蒸気等の水分を内部に通さない防
水性および空気を内部に通さない気密性を備えること、
および、リード線9・9の被覆材料との密着性が良好で
あることが必要であり、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ
エチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド等
のプラスチックで作製されている。
【0025】また、シート1の正面には、面状ヒータを
被加熱物に容易に取り付けることができるように、例え
ば粘着剤や粘着テープ等からなる粘着層12と、離型紙
(図示せず)とが設けられている。尚、シート1・11
は、同一の材料で作製されていてもよく、また、互いに
密着させることが可能であれば、異なる材料で作製され
ていてもよい。但し、シート1は、放熱面である正面の
平滑性を保持できる材料や厚みが好ましく、一方、シー
ト11は、発熱部材3…および放熱部材2と密着するこ
とができるように、発熱部材3…等の形状に応じて容易
に変形可能な材料や厚みが好ましい。例えば、作製する
面状ヒータの大きさにもよるが、シート1・11の材料
にポリ塩化ビニルを用いた場合には、例えばシート1の
厚みを 2mm、シート11の厚みを 0.5mm程度とすればよ
い。
【0026】シート1・11は、発熱部材3…および放
熱部材2を外部と電気的に絶縁するために、例えばブリ
スタ包装等により、これら発熱部材3…等を、重ね合わ
せたシート1・11内部に包み込んでいる。即ち、シー
ト11を、加熱真空もしくは圧空成形等により、その中
に発熱部材3…等を充填するようにして窪みを設け、窪
み側をシート1で覆い、シート1・11の周縁部1a・
11aを、例えば高周波加熱や超音波溶接、熱プレス、
インパルス加熱等によるヒートシール、あるいは接着剤
やシーリング剤等により貼着して密封(シール)する。
このとき、同時に、内部に空気や水分が残留しないよう
に、貼り合わせるシート1・11の周縁部1a・11a
の隙間から、例えばプラスチック製の針を内部に差し込
み、真空ポンプ等の減圧装置で内部の空気等を除去して
真空(減圧)にする。これにより、発熱部材3…および
放熱部材2の絶縁と防水とが同時に行え、かつ、シート
1・11、発熱部材3…および放熱部材2は互いに密着
状態となり、発熱部材3…から放熱部材2やシート1へ
の熱伝導性が良好となると共に、発熱部材3…および放
熱部材2は、貼り合わせたシート1・11内部の所定位
置に固定される。従って、発熱部材3…等をシート1・
11内部の所定位置に固定するために、接着剤やボルト
・ナット等を用いる必要がない。
【0027】このように、シート1・11の周縁部1a
・11aを貼着して密封することにより、複数の発熱部
材3…および放熱部材2の絶縁を一度に行うことができ
るので、例えば、被加熱物が金属等であっても取り付け
ることができると共に、面状ヒータの部品点数および工
程数を削減することができる。また、複数の発熱部材3
…および放熱部材2を密封することにより、いわゆるユ
ニット化が可能となるので、被加熱物への取り付け工程
・方法が容易となり、かつ、短時間で行うことができ
る。
【0028】尚、シート11の中に発熱部材3…等を充
填するようにして窪みを設ける代わりに、圧縮成形等に
より、シート11に、発熱部材3…等に対応する凹みを
予め設け、この凹みに発熱部材3…等を填め込むように
してもよい。
【0029】また、シート1・11により、発熱体4や
金属端子8・8の絶縁性や防水性、気密性等が充分に保
たれる場合には、発熱部材3の絶縁ケース10を省略し
てもよい。さらに、例えば、作製する面状ヒータの大き
さや発熱部材3…の個数にもよるが、発熱体4…で発生
する熱をシート1の全面に直接、伝達することが可能な
場合には、放熱部材2を省略してもよい。これらの場合
には、面状ヒータの小型化・軽量化・薄型化をより一層
図ることが可能となる。
【0030】上記の各発熱部材3に接続されているリー
ド線9・9は、図1に示すように、ターミナル部材15
を介して電源コード18と接続されており、この電源コ
ード18を通じて外部電源と電気的に接続されている。
従って、各発熱部材3は、互いに並列に接続されてい
る。尚、リード線9…の長さは、面状ヒータの取り扱い
易さ等を考慮して、適宜設定すればよい。
【0031】上記のターミナル部材15は、図3に示す
ように、可撓性を有する一対の細長い長方形の被覆シー
ト16・16間に、可撓性を有する一対の金属製のリー
ド板17・17が密閉されている。リード板17・17
とリード線9・9との電気的な接続は、リード板17・
17にそれぞれ対応するリード線9の先端部9aを例え
ば半田付けすることにより行われている。また、リード
板17・17と電源コード18との電気的な接続も、リ
ード板17・17に電源コード18のそれぞれ対応する
先端部18aを例えば半田付けすることにより行われて
いる。
【0032】上記の被覆シート16・16は、機械的強
度に優れ、電気絶縁性を備えると共に、水蒸気等の水分
を内部に通さない防水性および空気を内部に通さない気
密性を備えること、および、リード線9・9や電源コー
ド18の被覆材料との密着性が良好であることが必要で
あり、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエ
チレンテレフタレート、ポリアミド等の可撓性を有する
プラスチックで作製されている。尚、被覆シート16・
16は、シート1・11と同一の材料で作製されていて
もよく、また、異なる材料で作製されていてもよい。そ
して、リード板17・17は、重ね合わされた被覆シー
ト16・16内部に、シート1・11の周縁部1a・1
1aの密封方法と同様の方法、あるいは、シリコン樹脂
等によるモールドにより密封されている。従って、ター
ミナル部材15部分も、薄型化されると共に、いわゆる
ユニット化がなされている。
【0033】上記の構成において、被加熱物に面状ヒー
タを取り付ける際には、シート1の正面と被加熱物と
を、粘着層12により貼着する。また、被加熱物が棒状
や管状等の長尺物の場合には、被加熱物に面状ヒータを
巻き付けた後、面状ヒータを針金や紐、ビニル製のテー
プ等で係止してもよい。尚、このときは、シート1の正
面に粘着層12を設けなくてもよい。
【0034】上記構成の面状ヒータは、正特性サーミス
タからなる発熱体4を備えた発熱部材3を発熱手段とし
ているので、通電後に迅速に温度上昇し、所定の温度に
達すると、その温度を保つことになる。よって、シート
1の正面が所定の温度まで迅速に上昇し、被加熱物を素
早く加熱することができる。例えば、被加熱物が洗面台
や化粧台等に備えられた鏡の場合には、鏡に曇り止めの
機能を付与し、浴室等の高湿度の部屋の傍で使用可能な
防曇鏡とすることができる。また、被加熱物が水道管の
場合には、水道管に凍結防止の機能を付与することがで
きる。さらに、シート1・11および放熱部材2が可撓
性を備えているので、曲面部を有する被加熱物にも面状
ヒータを容易に取り付けることが可能となる。
【0035】尚、上記の実施例では、面状ヒータについ
て、発熱部材3を5個用いた場合を例に挙げて説明した
が、発熱部材3の個数は、勿論、上記の5個に限定され
るものではなく、被加熱物の大きさ等に応じて適宜変更
すればよい。そして、発熱体4および発熱部材3の形状
は、上記の扁平な円柱状に限定されるものではなく、直
方体状や三角柱状等の種々の形状であってもよい。さら
に、シート1・11、発熱部材3…および放熱部材2
を、必要に応じて接着剤等により互いに貼着してもよ
い。
【0036】その上、重ね合わせたシート1・11内部
における発熱部材3…および放熱部材2の配置や固定位
置も、上記の実施例に限定されるものではなく、適宜変
更することが可能である。さらに、シート1・11およ
び放熱部材2の形状や大きさも、被加熱物の形状や大き
さ等に応じて最適の形状や大きさとなるように種々変更
することができる。
【0037】さらに、上記の実施例では、発熱体4を1
個備えた発熱部材3を用いた場合を例に挙げて説明した
が、発熱部材が内部に備える発熱体4の個数は、1個に
限定されるものではなく、複数個であってもよい。この
場合、発熱部材内部に備える発熱体4の個数は、被加熱
物の大きさ等に応じて適宜変更すればよい。発熱体4を
複数個備えた発熱部材を用いると、リード線9…の本数
が減少するので、リード線9…とリード板17・17と
の接続が容易となる。尚、発熱部材内部に備える発熱体
4…は、例えば一対の金属端子により、互いに並列とな
るように電気的に接続すればよい。
【0038】〔実施例2〕 本考案の他の実施例について図6に基づいて説明すれ
ば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の実施
例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材には
同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0039】本実施例にかかる面状ヒータは、ターミナ
ル部材15の代わりに、図6に示すように、ターミナル
部材20を備えており、このターミナル部材20は、重
ね合わせたシート1・11内部における周縁部近傍に密
封されている。ターミナル部材20は、シート1・11
が被覆シートとなっており、また、シート1・11の周
縁部1a・11aを密封する際に、リード板17・17
が互いに接触しないように、これらリード板17・17
の間隔を一定に保つ保持シート21を有している。この
保持シート21は、シート1・11と同一の材料で作製
されていてもよく、また、異なる材料で作製されていて
もよい。但し、リード板17・17の間隔が広く、互い
に接触する虞れが無い場合には、保持シート21を省略
してもよい。また、放熱部材2は、被加熱物に応じた大
きさに形成されており、かつ、ターミナル部材20と密
着状態にならない位置に密封されている。その他の構成
は、前記の実施例1の構成と同一である。
【0040】上記構成の面状ヒータは、前記の実施例1
の面状ヒータと同様の作用・効果を奏することができ
る。即ち、上記の面状ヒータは、シート1・11の周縁
部1a・11aを貼着して密封することにより、複数の
発熱部材3…、放熱部材2およびターミナル部材20の
絶縁を一度に行うことができるので、例えば、被加熱物
が金属等であっても取り付けることができると共に、面
状ヒータの部品点数および工程数をさらに削減すること
ができる。また、複数の発熱部材3、放熱部材2および
ターミナル部材20を密封することにより、いわゆるユ
ニット化が可能となるので、被加熱物への取り付け工程
・方法が容易となり、かつ、短時間で行うことができ
る。さらに、シート1・11、放熱部材2およびリード
板17・17が可撓性を備えているので、曲面部を有す
る被加熱物にも面状ヒータを容易に取り付けることが可
能となる。
【0041】その上、上記構成の面状ヒータは、リード
線9…がシート1・11内部に密封され、外部に露出し
ていないので、例えば面状ヒータを被加熱物に取り付け
る際に、リード線9…が他の物品に引っ掛かる虞れがな
く、また、断線等の故障を生じることもない。
【0042】〔実施例3〕 本考案のさらに他の実施例について図7に基づいて説明
すれば、以下の通りである。尚、説明の便宜上、前記の
実施例1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材
には同一の符号を付記し、その説明を省略する。
【0043】本実施例にかかる面状ヒータは、図7に示
すように、ターミナル部材15の側面部がシート1・1
1の側面部に接触するようにして設けられている。即
ち、前記の実施例1の面状ヒータと比較して、リード線
9…が短く形成されている。尚、ターミナル部材15の
側面部およびシート1・11の側面部は、例えば接着剤
等で貼着されていてもよい。その他の構成は、前記の実
施例1の構成と同一である。
【0044】上記構成の面状ヒータは、前記の実施例1
の面状ヒータと同様の作用・効果を奏することができ
る。即ち、上記の面状ヒータは、シート1・11の周縁
部1a・11aを貼着して密封することにより、複数の
発熱部材3…および放熱部材2の絶縁を一度に行うこと
ができるので、例えば、被加熱物が金属等であっても取
り付けることができる。また、複数の発熱部材3、放熱
部材2およびリード板17・17を密封することによ
り、いわゆるユニット化が可能となるので、被加熱物へ
の取り付け工程・方法が容易となり、かつ、短時間で行
うことができる。さらに、シート1・11、放熱部材2
およびリード板17・17が可撓性を備えているので、
曲面部を有する被加熱物にも面状ヒータを容易に取り付
けることが可能となる。
【0045】その上、上記構成の面状ヒータは、リード
線9…が短く形成されているので、例えば面状ヒータを
被加熱物に取り付ける際に、リード線9…が他の物品に
引っ掛かる虞れがなく、また、断線等の故障を生じるこ
ともない。
【0046】
【考案の効果】請求項1記載の考案の面状ヒータは、以
上のように、正特性サーミスタからなる発熱体の両面に
一対の電極を介して金属端子が設けられてなる基体に、
上記基体を被覆するための絶縁ケースを備えた複数の発
熱部材が、略同等の大きさを有する一対の可撓性の電気
絶縁性シート間に挾装され、重ね合わされた上記一対の
電気絶縁性シートが貼着されることにより発熱部材が密
封されると共に、上記一対の電気絶縁性シートと発熱部
材とが、それらの間の空間を減圧することによって互い
に密着状態とされている構成である。
【0047】これにより、複数の発熱部材の絶縁を一度
に行うことができ、被加熱物が金属や曲面部を有するも
等であっても取り付けることができると共に、部品点
数および工程数を削減することができる。また、複数の
発熱部材を密封することにより、いわゆるユニット化が
可能となるので、被加熱物への取り付け工程・方法が容
易となり、かつ、短時間で行うことができる。さらに、
発熱部材から電気絶縁性シートへの熱伝導性が良好とな
ると共に、発熱部材を一対の電気絶縁性シート間の所定
位置に固定できるという効果を奏する。
【0048】請求項2記載の考案の面状ヒータは、以上
のように、正特性サーミスタからなる発熱体の両面に一
対の電極を介して金属端子が設けられてなる基体に、上
記基体を被覆するための絶縁ケースを備えた複数の発熱
部材と、放熱部材とが、略同等の大きさを有する一対の
可撓性の電気絶縁性シート間に挾装され、重ね合わされ
た上記一対の電気絶縁性シートの周縁部が貼着されるこ
とにより発熱部材および放熱部材が密封されると共に、
上記一対の電気絶縁性シート、発熱部材および放熱部材
、それらの間の空間を減圧することによって互いに密
着状態とされている構成である。
【0049】これにより、複数の発熱部材および放熱部
材の絶縁を一度に行うことができ、被加熱物が金属や曲
面部を有するもの等であっても取り付けることができる
と共に、部品点数および工程数を削減することができ
る。また、複数の発熱部材および放熱部材を密封するこ
とにより、いわゆるユニット化が可能となるので、被加
熱物への取り付け工程・方法が容易となり、かつ、短時
間で行うことができる。さらに、上記一対の電気絶縁性
シート、発熱部材および放熱部材が互いに密着状態とさ
れているので、発熱部材から放熱部材や電気絶縁性シー
トへの熱伝導性が良好となると共に、発熱部材および放
熱部材を一対の電気絶縁性シート間の所定位置に固定で
きるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例における面状ヒータを一部破
断で示す背面図である。
【図2】図1に示した面状ヒータにおけるA−A線矢視
断面図である。
【図3】図1に示した面状ヒータにおけるB−B線矢視
断面図である。
【図4】上記の面状ヒータにおける発熱部材を一部破断
で示す概略の正面図である。
【図5】上記の発熱部材の断面図である。
【図6】本考案の他の実施例における面状ヒータを一部
破断で示す背面図である。
【図7】本考案のさらに他の実施例における面状ヒータ
を一部破断で示す背面図である。
【符号の説明】
1 シート(電気絶縁性シート) 1a 周縁部 2 放熱部材 3 発熱部材 4 発熱体 8 金属端子 9 リード線 9a 先端部 10 絶縁ケース 11 シート(電気絶縁性シート) 11a 周縁部 12 粘着層 15 ターミナル部材 16 被覆シート 17 リード板 18 電源コード 20 ターミナル部材
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−45081(JP,A) 特開 昭64−45082(JP,A) 特開 昭63−150877(JP,A) 実開 昭50−34852(JP,U) 実開 平2−29193(JP,U) 実開 平2−50996(JP,U) 実開 平5−81984(JP,U) 実開 昭48−58542(JP,U) 実開 昭49−56549(JP,U) 実開 昭63−145293(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 3/20 301 H05B 3/14 H05B 3/84

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】正特性サーミスタからなる発熱体の両面に
    一対の電極を介して金属端子が設けられてなる基体に、
    上記基体を被覆するための絶縁ケースを備えた複数の発
    熱部材が、略同等の大きさを有する一対の可撓性の電気
    絶縁性シート間に挾装され、重ね合わされた上記一対の
    電気絶縁性シートが貼着されることにより発熱部材が密
    封されると共に、上記一対の電気絶縁性シートと発熱部
    材とが、それらの間の空間を減圧することによって互い
    に密着状態とされていることを特徴とする面状ヒータ。
  2. 【請求項2】正特性サーミスタからなる発熱体の両面に
    一対の電極を介して金属端子が設けられてなる基体に、
    上記基体を被覆するための絶縁ケースを備えた複数の発
    熱部材と、放熱部材とが、略同等の大きさを有する一対
    可撓性の電気絶縁性シート間に挾装され、重ね合わさ
    れた上記一対の電気絶縁性シートの周縁部が貼着される
    ことにより発熱部材および放熱部材が密封されると共
    に、上記一対の電気絶縁性シート、発熱部材および放熱
    部材が、それらの間の空間を減圧することによって互い
    に密着状態とされていることを特徴とする面状ヒータ。
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