JP3075964B2 - 防曇鏡 - Google Patents

防曇鏡

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JP3075964B2
JP3075964B2 JP07206158A JP20615895A JP3075964B2 JP 3075964 B2 JP3075964 B2 JP 3075964B2 JP 07206158 A JP07206158 A JP 07206158A JP 20615895 A JP20615895 A JP 20615895A JP 3075964 B2 JP3075964 B2 JP 3075964B2
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善行 桑添
史高 石森
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Sekisui Kasei Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴室等の高湿度の
部屋において、鏡を曇らないように加熱するPTC(Po
sitive Temperature Coefficient)特性を有する定温ヒ
ータ、例えばチタン酸バリウム系磁器半導体からなるヒ
ータを備えた防曇鏡に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、浴室等の高湿度の部屋では、
加熱によって鏡の曇りを防止する防曇鏡が使用されてい
る。
【0003】この種の防曇鏡としては、実開昭60−1
55371号公報に開示されているように、面状発熱
体、例えば耐熱性高分子フィルムの表面にカーボンや金
属等を含有した発熱塗料を塗布してなるフィルム状発熱
体を鏡の裏面に貼り付け、その発熱体に通電して鏡の表
面を加熱するようにしたものが知られている。
【0004】また、シーズヒータ、例えば金属線を耐熱
性高分子で被覆してなる紐状発熱体を鏡の裏面に貼り付
け、この発熱体に通電して鏡の表面を加熱するようにし
たものが知られている。
【0005】また、特開平6−154066号公報に開
示された防曇鏡は、鏡の背面に密着して伝熱板が設けら
れ、この伝熱板の背面に、正特性サーミスタからなる平
板状の発熱体を内部に備え、周囲を電気絶縁性被覆部材
にて被覆された複数個のヒータと、ヒータを電気的に並
列に接続するためのジャンクション部とを備えている。
【0006】また、特開平6−275367号公報に開
示された防曇鏡においては、複数個の正特性サーミスタ
を一対の金属板からなる金属端子で電気的に並列に接続
した後電気絶縁被覆を行い、一方の金属端子を伝熱板と
して用いて、鏡を加熱している。
【0007】上記の正特性サーミスタは、正温度係数
(Positive Temperature Coefficient)特性を有する素
材、例えばチタン酸バリウム等を主原料としたセラミッ
クス半導体からなり、室温からキュリー温度Tc (抵抗
急変温度)までは低抵抗であるが、キュリー温度Tc を
越えると急峻に抵抗値が増大する特性の感熱素子であ
る。この特性により、発熱体は、電圧が印加されると、
最初は、低温であるために抵抗値が小さくて大電流が流
れ、この結果、急激に温度が上昇する一方、温度がキュ
リー温度Tc を越えると抵抗値が急峻に増大することに
より、一定温度以上には温度が上がらず、一定温度を安
定に保つこととなる。即ち、正特性サーミスタからなる
発熱体は自己温度制御機能を備えることができる。した
がって、上記の構成では、温度制御回路や過熱防止回路
を省くことができ、防曇鏡の小型化が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平6−154066号公報に開示された防曇鏡を除い
て、上記の防曇鏡はいずれも、使用時に、伝熱板がヒー
タからの熱によって伸縮を繰り返すと、ヒータと伝熱板
とがはずれるという問題がある。
【0009】また、上記特開平6−154066号公報
に開示された防曇鏡においては、ヒータ同士の結線をリ
ード線で行っているのでそのような問題はないが、一
方、リード線や、リード線を分岐させるためのジャンク
ション部等の部品点数が多く、またそれによって、それ
らを取り付ける作業工数が多くなる。そのため、製造コ
ストが増大し、製造工程が複雑になるという問題があ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の防曇鏡は、鏡の背面に密着して伝
熱板が設けられ、正特性サーミスタからなる発熱体を電
気絶縁性被覆部材にて被覆してなるヒータを伝熱板から
電気的に絶縁された結合部材で複数個電気的に接続して
伝熱板の背面に固定してなる防曇鏡において、上記結合
部材が、伝熱板に接触しない非接触部を有することを特
徴としている。
【0011】上記の構成によれば、伝熱板がヒータから
の熱によって鏡との接着面内方向に伸縮したときに、ヒ
ータは伝熱板に固定されているので伝熱板とともに移動
するが、上記非接触部は、伝熱板に固定されていないの
で、ヒータからの加熱によって伸縮するとともに、上記
の移動するヒータに引かれて移動する。
【0012】したがって、結合部材をも伝熱板に固定し
た場合と異なり、結合部材が、上記の移動するヒータを
逆方向に引き戻すことを防ぐことができる。それによっ
て、使用時に、伝熱板がヒータからの熱によって鏡との
接着面内方向に伸縮を繰り返しても、ヒータと伝熱板と
がはずれる不具合を防止できる。
【0013】また、上記結合部材を一対の長尺な金属端
子で構成することができるので、これによって、発熱体
同士の電気的な接続を、リード線を半田付けすることに
よって行うのと比べて、リード線の部品点数を減少させ
ることができるとともに、半田付けの箇所や作業工数を
減少させることができる。このため、製造コストを低減
し、製造工程を簡略化することができる。
【0014】また、請求項2記載の防曇鏡は、請求項1
記載の防曇鏡において、上記結合部材が、接触部位にて
各発熱体に接触し、各発熱体を電気的に並列に接続する
平板状で長尺な金属端子2個で1対をなす金属端子対を
備えており、各金属端子が、結合部材を介して隣り合っ
て接続されたヒータ同士の上記接触部位を結ぶ直線から
はずれた迂回部分を有することを特徴としている。
【0015】上記の構成によれば、伝熱板がヒータから
の熱によって鏡との接着面内方向に伸縮したときに、ヒ
ータが伝熱板とともに移動し、それによって、隣り合っ
たヒータ間の間隔が伸縮するが、その際に、ヒータとヒ
ータとが離れるときには上記迂回部分の形状が上記直線
に近づき、ヒータとヒータとが近づくときには上記直線
から遠ざかる。このように、各金属端子がいずれも直線
状でなく、迂回部分を有しているので、熱による伝熱板
および伝熱板に固定されたヒータの伸縮によって金属端
子が伸縮の熱応力を受けても、迂回部分の形状が変化す
るのみであり、迂回部分が、熱によるヒータの移動の金
属端子全体への影響を弾性的に吸収する。このため、金
属端子の部分で断線することがない。
【0016】したがって、ヒータ間隔が伸縮した際に、
上記迂回部分によって、常にヒータの導通を保つことが
できる。それによって、請求項1記載の防曇鏡の有する
効果に加え、使用時に、伝熱板がヒータからの熱によっ
て鏡との接着面内方向に伸縮を繰り返しても、ヒータと
ヒータとの間の断線を防ぐことができるという効果を有
する。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図24に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。まず、本実施の形態にかかる防曇鏡の概略の構成に
ついて説明する。本実施の形態にかかる防曇鏡1は、図
6に示すように、長方形形状の鏡2の背面2aに密着し
て伝熱板3が設けられており、この伝熱板3の背面3a
に、発熱によって鏡2の曇りを防止するためのヒータ4
…が複数個設けられた構成を有している。本実施の形態
においては、上記ヒータ4…を上下方向にほぼ均等な間
隔をおいて直線状に4個配置したものが、伝熱板3にお
ける左右対称位置に2列配設されており、このようにし
て、鏡2にヒータ4…が合計8個取り付けられている。
【0018】上記伝熱板3は、熱伝導性に優れた金属
板、例えばアルミニウム板で作製されており、鏡2より
も小さい長方形形状に形成されている。また、伝熱板3
は、その両側縁部および下縁部に、伝熱板止め具3b…
をそれぞれ2個ずつ、計6個有している。伝熱板3は、
この伝熱板止め具3bにて、鏡2の背面2aにおける所
定の位置、例えばちょうど顔が写る位置に、密着して取
付けられている。
【0019】また、伝熱板3における幅方向の中央位置
の下端側に、ジャンクション部9が設けられている。上
記の左右のヒータ4…の各列において、上下方向に配さ
れた4個のヒータ4…同士は、後述するように上部金属
端子24および下部金属端子25(図1ないし図4参
照)によって電気的に並列に接続されている。また、伝
熱板3の最下部に位置する左右2個のヒータ4・4同士
は、リード線10a・10bおよびジャンクション部9
によって電気的に並列に接続されている。さらに、ジャ
ンクション部9には電源コード11が接続されている。
これにより、すべてのヒータ4…は、ジャンクション部
9を介して電源コード11に並列に接続されている。さ
らに、ジャンクション部9を取り付けるための図示しな
い取付穴が、伝熱板3における幅方向の中央位置の下端
側に設けられている。
【0020】図1ないし図4に示すように、上記ヒータ
4…は、曇止めのための熱を発生させる後述する発熱体
21…等を、上面から覆うための上部絶縁ケース5(電
気絶縁性被覆部材、結合部材)と、被覆基体としての下
部絶縁ケース6(電気絶縁性被覆部材、結合部材)とで
覆った構成を有している。なお、上部絶縁ケース5と下
部絶縁ケース6とを絶縁ケース(電気絶縁性被覆部材、
結合部材)と総称する。
【0021】また、図2に示すように、上記伝熱板3に
は、上記ヒータ4…を取り付けるための取付穴3c…
が、伝熱板3における左右対象位置に、上下方向にほぼ
均等な間隔をおいて穿設されている。また、図1および
図3に示すように、上記の各取付穴3cの両側部には、
ヒータ4を固定する際の位置決めのための位置決め孔3
d・3dが形成されている。
【0022】図2に示すように、上記各ヒータ4は、固
定ネジ7によって伝熱板3に固定されている。また、図
5に示すように、上部絶縁ケース5上には、上部絶縁ケ
ース5上で隣り合ったヒータ4の間に上部絶縁ケース5
の長尺方向に沿って伸びる3本のリブ8…が、絶縁ケー
スの補強のために設けられている。なお、これに加え
て、下部絶縁ケース6の下面の、上記リブ8…に対応す
る部位にも同様のリブを設けてもよい。
【0023】次に、ヒータ4の構成について説明する。
図1ないし図3に示すように、上記ヒータ4は、平板状
の発熱体21、上部電極22、下部電極23、上部金属
端子24(金属端子)、下部金属端子25(金属端
子)、キャップ26、および、それらを覆うための前述
の上部絶縁ケース5と下部絶縁ケース6とで構成されて
いる。
【0024】発熱体21は、正温度係数(Positive Tem
perature Coefficient)を有し、La、Yのような希土
類元素の酸化物やNb、Bi等の酸化物を少量ドーピン
グしたチタン酸バリウムを主原料とするチタン酸バリウ
ム系のセラミックス半導体からなる正特性サーミスタに
より形成されている。この正特性サーミスタは、室温か
らキュリー温度Tc (抵抗急変温度)までは低抵抗であ
るが、キュリー温度Tc を越えると急峻に抵抗値が増大
する特性を有している。この特性により発熱体21は、
先述のように、自己温度制御機能を備える。なお、発熱
体21は、材料組成を調整することによりキュリー温度
Tc が、およそ30〜270℃の範囲で任意に設定でき
る。例えば、チタン酸バリウムのバリウムの一部をPb
で置き換えれば、キュリー温度Tcを通常値の約120
℃から高くすることができる。また、バリウムの一部を
Srで置き換えれば、キュリー温度Tcを低くすること
ができる。したがって、発熱体21においては、安全性
や省電力化を考慮してキュリー温度Tc を設定すること
ができ、かつ、曇り止めに有効な鏡2の表面温度を実現
することができる。
【0025】図7に示すように、上記発熱体21は偏平
な円筒状をなしており、中央部には円筒状の固定穴21
aを有している。そして、図10に示すように、その上
面に、図8に示す例えば銀塗料からなる上部電極22が
塗布により形成されており、下面に、図9に示す下部電
極23が電極22と同様に塗布により形成されている。
なお、発熱体21、上部電極22および下部電極23を
発熱部と総称する。
【0026】図11に示すように、上部金属端子24
は、発熱体21の個数に応じた個数の円形平板部24a
…(接触部位)と、円形平板部24a…間の長尺平板部
24b…と、リード線10a・10bに最も近く位置す
る円形平板部24aに接続された末端部24cとからな
っている。
【0027】円形平板部24a…は、発熱体21…(図
7参照)に上部電極22側から接触し、これに電気を供
給するためのものであり、発熱体21の外径にほぼ等し
い径を有している。各円形平板部24aは、中央部に、
発熱体21の内径にほぼ等しい円筒状の固定穴24a1
を有している。すべての円形平板部24a…は同一平面
内にある。
【0028】長尺平板部24b…は、接続部位24b1
…にて、円形平板部24a…同士を各側面で接続し、こ
れによって発熱体21…を電気的に並列に接続するため
のものである。各長尺平板部24bは、中央以外の両端
に、円形平板部24a…と同一面内にある直線部24b
3・24b3を有し、これによって、接続部位24b1
…にて円形平板部24a…と結合している。一方、中央
には、4か所の90度の折れ曲がり部P1、P2、P
3、およびP4を有するように、いくつかの直線的な部
分によって形成された段差であってコの字型をした凹部
24b2(迂回部分)を有している。凹部24b2は、
直線部24b3・24b3の面すなわち円形平板部24
a…の面に対し、伝熱板3の側(図中下向き)へ突き出
ている。
【0029】末端部24cは、上部金属端子24をリー
ド線10aに接続するためのものである。末端部24c
は、円形平板部24a…と同一面内にあり、円形平板部
24a…と接続される接続部24c1と、リード線10
aと接続される末端平板24c2とによってL字型に形
成されている。
【0030】ここで、一直線上に並んだ円形平板部24
a…の配列方向と平行で上記接続部位24b1…を通る
直線Lを規定する。このとき、すべての直線部24b3
…と、接続部24c1とが、この直線L上にある。そし
て、この直線Lと、円形平板部24a…の中心との距離
がすべて等しくなるように、円形平板部24a…と長尺
平板部24b…とが結合されている。
【0031】一方、図12に示すように、下部金属端子
25は、上部金属端子24とほぼ同様の構成を有してい
る。すなわち、下部金属端子25は、発熱体21の個数
に応じた個数の円形平板部25a…(接触部位)と、円
形平板部25a…間の長尺平板部25b…と、リード線
10a・10bに最も近く位置する円形平板部25a…
に接続された末端部25cとからなっている。
【0032】円形平板部25a…は、発熱体21…(図
7参照)に下部電極23側から接触し、これに電気を供
給するためのものであり、発熱体21の外径にほぼ等し
い径を有している。各円形平板部25aは、中央部に、
発熱体21の内径にほぼ等しい円筒状の固定穴25a1
を有している。すべての円形平板部25a…は同一平面
内にある。
【0033】長尺平板部25b…は、接続部位25b1
…にて、円形平板部25a…同士を各側面で接続し、こ
れによって発熱体21…を電気的に並列に接続するため
のものである。各長尺平板部25bは、中央以外の両端
に、円形平板部25a…と同一面内にある直線部25b
3・25b3を有し、これによって、接続部位25b1
…にて円形平板部25a…と結合している。一方、中央
には、4か所の90度の折れ曲がり部Q1、Q2、Q
3、およびQ4を有するように、いくつかの直線的な部
分によって形成された段差であってコの字型をした凸部
25b2(迂回部分)を有している。
【0034】ただし、上部金属端子24と異なり、凸部
25b2は、直線部25b3・25b3の面すなわち円
形平板部25a…の面に対し、伝熱板3とは逆の側(図
中、上向き)へ突き出ている。このため、ヒータ4を後
述するように下部絶縁ケース内に収納して伝熱板3に配
置する際に、下部絶縁ケースの全面が伝熱板3に固定さ
れるのではなく、この凸部25b2の部分だけ、絶縁ケ
ースと伝熱板3との間に、隙間28(図1参照)が生じ
るようになっている。
【0035】末端部25cは、下部金属端子25をリー
ド線10bに接続するためのものである。末端部25c
は、円形平板部25a…と同一面内にあり、円形平板部
25a…と接続される接続部25c1と、リード線10
bと接続される末端平板25c2とによってL字型に形
成されている。
【0036】なお、この末端平板25c2と、前記上部
金属端子24bの末端平板24c2とは、互いに逆向き
に突出している。
【0037】ここで、前記同様に、一直線上に並んだ円
形平板部25a…の配列方向と平行で上記接続部位25
b1…を通る直線Mを規定する。このとき、すべての直
線部25b3…と、接続部分25c1とが、この直線M
上にある。そして、この直線Mと、円形平板部25a…
の中心との距離がすべて等しくなるように、円形平板部
25a…と長尺平板部25b…とが結合されている。
【0038】図13に示すように、発熱体21の固定穴
21aと上部金属端子24の固定穴24a1とが一致す
るように、上部電極22と上部金属端子24の円形平板
部24aとが、例えばエポキシ/銀混合の導電性接着剤
(例えばデグザ社製 DEMETRON 6290−0343)で貼着する
ことにより接続されている。下部電極23と下部金属端
子25の円形平板部25aとも、同様に接続されてい
る。これによって、上部金属端子24・下部金属端子2
5と発熱体21とが電気的に接続されている。
【0039】なお、上部金属端子24とリード線10a
との電気的な接続は、図2および図3に示すように、末
端平板24c2の末端平板25c2(図2参照)への対
向面側に、リード線10aを例えば半田付けすることに
より行われている。同様に、下部金属端子25とリード
線10bとの電気的な接続は、図1および図2に示すよ
うに、末端平板25c2の末端平板24c2(図2参
照)への対向面側に、リード線10bを例えば半田付け
することにより行われている。
【0040】上部金属端子24、上部電極22、発熱体
21、下部電極23および下部金属端子25は、図14
に示すようなキャップ26で覆われている。なお、便宜
上、上部金属端子24、上部電極22、発熱体21、下
部電極23および下部金属端子25を、発熱体21等と
総称する。
【0041】このキャップ26は、絶縁ケースと同じ電
気絶縁性材料からなっている。キャップ26は上面と側
面とからなる。すわなち、内部は空洞であり、下面部分
は開放されている。そして、後述するようにキャップ2
6を発熱体21等にかぶせたときに、発熱体21等が隙
間無くキャップ26内に納まるような大きさに形成され
ている。
【0042】キャップ26の上面中央には、円形の固定
穴26aが形成されている。この固定穴26aの口径
は、図2に示す下部絶縁ケース6における後述する円筒
状の固定穴6aの周縁部の円柱状の凸部6bの外径とほ
ぼ等しくなっている。一方、キャップ26の側面には、
下面の方から長方形形状に切り欠きされた、2つの深い
第1切り欠き部26b…と2つの浅い第2切り欠き部2
6c…とが形成されている。これらは、それぞれ、上部
金属端子24の直線部24b3ならびに下部金属端子2
5の直線部25b3を突出させるものである。
【0043】第1切り欠き部26b…の幅は、直線部2
4b3がちょうど突出するだけの大きさとなっている。
第1切り欠き部26b…の深さすなわち高さは、キャッ
プ26を後述するように発熱体21等にかぶせたとき
に、ちょうど切り欠き部の天井部分に直線部24b3が
接するだけの高さになっている。
【0044】第2切り欠き部26c…の大きさすなわち
幅および高さは、直線部25b3がちょうど突出するだ
けの大きさとなっている。
【0045】キャップ26は、上記ヒータ4に、発熱体
21等の上方からかぶせられている。これによって、以
下のように発熱体21等が納まる。すなわち、下部金
属端子25の直線部25b3が第2切り欠き部26c…
に嵌まる。上部電極22と下部電極23とを接着した
発熱体21がキャップ26内部に嵌まる。上部金属端
子24の直線部24b3が第1切り欠き部26b…に嵌
まる。
【0046】上部電極22・下部電極23と、上部金属
端子24・下部金属端子25との接続は、導電性接着剤
で行う方法が簡単であり、優れている。しかしながら、
この方法では、導電性接着剤の硬化に約1日を要するこ
と、および導電性接着剤が発熱体21の側面に液垂れし
て上部電極22・下部電極23が短絡しないような配慮
を要するため、ヒータ4…の量産効率を制約する。そこ
で、本実施の形態においては、導電性接着剤を使用せ
ず、このような、絶縁ケースと同じ電気絶縁性材料から
なるキャップ26を、上部電極22・下部電極23と上
部金属端子24・下部金属端子25とにかぶせている。
このように、導電性接着剤の代わりにキャップ26を用
いてヒータ4を組み立てれば、導電性接着剤の硬化時間
が節約され、導電性接着剤の液垂れによる上部電極22
・下部電極23の短絡の心配も無くなる。この結果、キ
ャップ26を予め用意しておきさえすれば、ヒータ4…
の量産効率が向上する。
【0047】そして、前述の通り、図1ないし図3に示
すように、被覆基体としての下部絶縁ケース6と、上面
から覆うための上部絶縁ケース5とによって、発熱体2
1、上部電極22、下部電極23、上部金属端子24、
下部金属端子25、およびキャップ26が被覆して密
封、即ち、シールされている。なお、このとき、前述の
ように、キャップ26の固定穴26a(図14参照)の
位置が下部絶縁ケース6の凸部6b(図2参照)の位置
に合う。
【0048】また、このとき、発熱部の下部電極23側
は下部金属端子25で接続されているが、下部金属端子
25は、前述のように、発熱体21と発熱体21との間
の部分において、凸部25b2(図12参照)によっ
て、下部電極23と接する円形平板部25aの面から、
伝熱板3とは逆の方向へ突き出ている。図1ないし図3
および図15に示すように、下部絶縁ケース6はこの形
状に沿って形成されており、この結果、下部絶縁ケース
6には、この凸部25b2に対応して、窪み6e(非接
触部)が形成されている。
【0049】また、図2および図15に示すように、上
部絶縁ケース5・下部絶縁ケース6にはそれぞれ中央部
に円筒状の固定穴5a・固定穴6aが設けられ、これら
の穴は、発熱体21の固定穴21aと一致している。こ
れによって、上記絶縁ケースの中央部には、ヒータ4を
伝熱板3にネジ止めする際に用いる貫通孔27が形成さ
れている。一方、伝熱板3の前記取付穴3cには、予め
ネジ山が形成されている。このため、先端部が平らに形
成されている固定ネジ7を貫通孔27を通して取付穴3
cにねじ込むことによって、ヒータ4が伝熱板3に取り
付けられている。
【0050】また、図1、図3、図4および図15に示
すように、下部絶縁ケース6の底面における上記の固定
穴6aの両側部には、下部絶縁ケース6を伝熱板3に取
り付ける際の位置決め部となる2個の位置決め凸部6c
・6cが設けられている。そして、この位置決め凸部6
c・6cを、図1、図3および図20に示すように、前
記した伝熱板3の位置決め孔3d・3dにはめ込むこと
で、伝熱板3におけるヒータ4…の位置決めを行うよう
になっている。
【0051】一方、図2、図4、および図5に示すよう
に、上部絶縁ケース5の上面には、2個の逆付け防止用
の凸部5b・5bが形成されており、ヒータ4…の伝熱
板3への逆付けを防止するようになっている。
【0052】以上のようにして得られたヒータ4同士
は、上述したように、各ヒータ4に接続されている上部
金属端子24および下部金属端子25によって、図6に
示すように、順次電気的に並列に接続されている。この
ため、伝熱板3に配された左右4個ずつのヒータ4…の
うち、最下部に位置する左右2つのヒータ4・4の各リ
ード線10a・10bを、それぞれジャンクション部9
に設けられた接続板9a・9aに例えば半田付け等で接
合することにより、8個のヒータ4…が全て電気的に並
列に接続される。
【0053】次に、上記ヒータ4…を用いて防曇鏡1を
作製する方法について説明する。まず、射出成形等によ
って予め下部絶縁ケース6を形成する。このとき、前述
のように、下部金属端子25が、発熱体21と発熱体2
1との間の部分において凸部25b2によって伝熱板3
とは逆の方向へ突き出ているので、この凸部25b2の
形状に沿って形成することにより、下部絶縁ケース6に
は、この凸部25b2に対応して前記窪み6eが形成さ
れる。
【0054】次に、この下部絶縁ケース6に上記ヒータ
4…を収容し、図示しない射出成形用金型に設置する。
そして、上部絶縁ケース5となるプラスチックを射出成
形し、下部絶縁ケース6と上部絶縁ケース5とを一体化
する。これにより、上記発熱部は絶縁ケースの内部に密
封されて固定される。なお、このとき、金型によって、
1個または複数個について同時に射出成形を行うことも
できる。
【0055】また、上記ジャンクション部9に直接接続
されたヒータ4付近においては、絶縁ケースは、リード
線10a・10bと対応する末端平板24c2・25c
2との半田付け部分に力学的負荷が掛かって断線等が起
こらないように、リード線10a・10bの上部金属端
子24・下部金属端子25側末端部分も覆うようになっ
ている。このため、図1に示すように、下部絶縁ケース
6には、リード線10a・10bの導入側の両端縁部
に、リード線10a・10bの導入用の取り出し口とし
ての、凹部6d・6dが形成されている。また、図15
に示すように、凹部6dと凹部6dとの間の凸部の延長
線上に、長尺な突起からなるリード線のセパレータ6f
が設けられている。これは、リード線10aとリード線
10bとを仕切ることによって、接触によるショートを
防止するためのものである。
【0056】したがって、上記絶縁ケースは、熱収縮率
が小さく、熱伝導性や機械的強度に優れるとともに、発
熱体21の発熱温度に耐え得る耐熱性、水蒸気等の水分
を内部に通さない防水性および空気を内部に通さない気
密性を備えること、およびリード線10a・10bの被
覆材料との密着性が良好であることが必要であり、例え
ば、ナイロン、ポリプロピレンおよびガラス繊維からな
るポリマアロイによって形成されている。
【0057】このとき、下部絶縁ケース6と上部絶縁ケ
ース5とを同一または同質の電気絶縁性材料で構成する
ことは、互いの親和性が良く、かつ熱膨張係数が等しく
なるため、一体化の観点では望ましい。しかしながら、
熱伝導の観点に立つと、下部絶縁ケース6は被加熱物に
良好に熱を伝えるほうが良く、一方、上部絶縁ケース5
は空気中に放熱し難いほうが良い。したがって、後者の
観点を優先させる場合には、互いの親和性および熱膨張
係数を考慮しつつ、下部絶縁ケース6には、熱伝導性お
よび電気絶縁性が共に良好な素材、例えば上記のポリマ
アロイを用い、上部絶縁ケース5には、熱伝導性が比較
的低い素材、例えばエポキシ樹脂を用いるとよい。
【0058】次に、前述の通り、図2に示すように、固
定ネジ7を貫通孔27に差し込み、伝熱板3の取付け穴
3cのネジ山にて固定する。これによって、ヒータ4…
が伝熱板3の背面3aに密着・固定される。なお、その
際、固定ネジ7による固定に加えて、下部絶縁ケース6
の、伝熱板3と接触する面に接着剤を塗布して、これに
よって下部絶縁ケース6と伝熱板3とを密着させてもよ
い。
【0059】上述のように、下部絶縁ケース6は窪み6
eを有しているので、絶縁ケースに入れたヒータ4…を
伝熱板3に固定したときに、ヒータ4とヒータ4との間
において、下部絶縁ケース6と伝熱板3との間に隙間2
8が形成される。
【0060】次に、リード線10a・10bのヒータ4
と接続されていない側と、電源コード11とを、ジャン
クション部9に接続する。これを、図6に示すように、
伝熱板3の背面3aの所定位置に取り付ける。そして、
電源コード11を、電源コード11が動くことによって
電源コード11と接続板9a・9aあるいはヒューズ1
2との接続部分に負荷がかからないように、コードクラ
ンプ13によって、伝熱板3に固定する。さらに、伝熱
板3に、アース線14を設ける。
【0061】その後、上記のように各ヒータ4…、ジャ
ンクション部9等が取り付けられた伝熱板3を、鏡2の
背面2aに、伝熱板止め具3b…にて取り付ける。この
ようにして、防曇鏡1が完成する。
【0062】上記のように、本実施の形態にかかる防曇
鏡1は、伝熱板3がヒータ4からの熱によって鏡2との
接着面内方向に伸縮したときに、ヒータ4は伝熱板3に
固定されているので伝熱板3とともに移動するが、下部
絶縁ケース6の窪み6eの部分は伝熱板3に固定されて
いないので、ヒータ4からの加熱によって伸縮するとと
もに、上記の移動するヒータ4に引かれて移動する。
【0063】したがって、下部絶縁ケース6の全面を伝
熱板3に固定した場合と異なり、下部絶縁ケース6のう
ち、伝熱板3に固定されていない部分が、上記の移動す
るヒータ4を逆方向に引き戻すことを防ぐ役割を果た
す。それによって、使用時に、伝熱板3がヒータ4から
の熱によって鏡2との接着面内方向に伸縮を繰り返して
も、ヒータ4と伝熱板3とがはずれる不具合を防止でき
る。
【0064】また、防曇鏡1の使用時には、ヒータ4か
らの加熱をオン・オフするときに、熱膨張によって、伝
熱板3が鏡2との接着面内方向に伸縮を繰り返す。この
ときに、ヒータ4…は伝熱板3に固定されているため、
ヒータ4…が伝熱板3とともに移動し、それによって、
隣り合ったヒータ4・4間の間隔が伸縮する。
【0065】ここで、ヒータ4…で熱が発生したとき
に、金属端子24・25は、ヒータ4に近い部位、すな
わち図11および図12に示す直線部24b3・直線部
24b3および直線部25b3・直線部25b3では高
温になるが、それに比べて、ヒータ4とヒータ4とから
離れた部位、すなわち凹部24b2および凸部25b2
では、高温になるのに時間がかかる。このため、使用時
に、両端部は熱膨張するが中央部はさほど熱膨張しない
状況が起こるので、もし金属端子24・25のうちでヒ
ータ4・4間に存在する部分がすべてまっすぐな形状で
あれば、両端から逆方向に引っ張られて中央部で断線を
起こすおそれがある。
【0066】しかしながら、本防曇鏡1の構成において
は、上記のようにヒータ4…同士の間隔が伸縮する際、
例えばヒータ4とヒータ4とが離れるときには、上部金
属端子24において、各部分が熱によって膨張するだけ
でなく、図16に示すように、直線部24b3・24b
3が、発熱体21の移動につれて移動することによって
凹部24b2を互いに逆方向へ引っ張る。この結果、凹
部24b2を形作っている各折れ曲がり部P1ないしP
4における角度が非加熱時の90度から大きくなり、形
状が直線Lに近づく。
【0067】同様に、下部金属端子25において、各部
分が熱によって膨張するだけでなく、図17に示すよう
に、直線部25b3・25b3が、発熱体21の移動に
つれて移動することによって凸部25b2を引っ張る。
この結果、凸部25b2を形作っている各折れ曲がり部
Q1ないしQ4における角度が非加熱時の90度から大
きくなり、形状が直線Mに近づく。
【0068】一方、ヒータ4とヒータ4とが近づくとき
には、図18および図19にそれぞれ示すように、凹部
24b2および凸部25b2を形作っている各角度が再
度小さくなり、凹部24b2および凸部25b2の形状
が上記直線Lおよび直線Mからそれぞれ遠ざかる。
【0069】このように、金属端子24および金属端子
25がいずれも直線状でなく、凹部24b2および凸部
25b2によって迂回した構造を有しているので、熱に
よる伝熱板3および伝熱板3に固定されたヒータ4…の
伸縮によって金属端子24・25が伸縮の熱応力を受け
ても、凹部24b2および凸部25b2の形状が変化す
るのみである。すなわち、凹部24b2および凸部25
b2が、熱によるヒータ4…の移動の金属端子24・2
5全体への影響を弾性的に吸収するので、金属端子24
・25の部分で断線することがない。
【0070】したがって、ヒータ4…の間隔が伸縮した
際に、上記凹部24b2および凸部25b2によって、
常にヒータ4…の導通を保つことができる。それによっ
て、本防曇鏡1の使用時に、伝熱板3がヒータ4からの
熱によって鏡2との接着面内方向に伸縮を繰り返して
も、ヒータ4とヒータ4との間の断線を防ぐことができ
る。
【0071】なお、上記上部金属端子24の凹部24b
2および下部金属端子25の凸部25b2は、上記のよ
うな効果が得られるものであればよく、その形状は、上
記のような90度の折れ曲がりによるものに限定されな
い。例えば、90度より大きいあるいは小さい角度で折
れ曲がることによって形成されていてもよい。また、こ
のようにいくつかの直線的な部分によって形成するので
なく、曲線によって形成されていてもよい。
【0072】また、本防曇鏡1は、発熱体21…同士の
電気的な接続を、一対の長尺な金属端子すなわち上部金
属端子24および下部金属端子25にて行っている。し
たがって、発熱体21…同士を、リード線を半田付けす
ることにより接続するのと比べて、リード線の部品点数
を減少させることができるとともに、半田付けの箇所や
作業数を減少させることができる。このため、製造コス
トを低減し、製造工程を簡略化することができる。
【0073】さらに、本防曇鏡1は、正特性サーミスタ
からなる発熱体21を備えたヒータ4を発熱手段として
いるので、温度制御回路や過熱防止回路を省くことがで
き、防曇鏡の小型化が可能となるとともに、局部過熱に
よる発火のおそれもなく安全性が向上する。しかも、ヒ
ータ4は、絶縁ケースに被覆されているので、防水性と
絶縁性とに優れており、より安全性が高い。さらに、ヒ
ータ4は、正特性サーミスタからなる発熱体21を備え
ていることで、通電後に迅速に温度上昇し、所定の温度
に達すると、その温度を保つことになる。よって、鏡2
の表面が所定の温度まで迅速に上昇し、鏡2の表面にお
ける曇り止めの効果を素早く発揮することができる。
【0074】さらに、本防曇鏡1は、発熱体21が平板
状をなし、この発熱体21を内部に備えるヒータ4が鏡
2の背面2aに設けられた伝熱板3に複数個設けられた
簡単な構造である。このため、薄型化及び軽量化が可能
であるとともに、発熱体21で発生した熱を効率良く鏡
2に伝導させることができる。
【0075】また、上部金属端子24・下部金属端子2
5は、上記のような凹部24b2や凸部25b2を有す
る以外は、各発熱体21を並列に接続するのに足るだけ
の面積を持った平板状となっている。このため、この部
分の絶縁ケースの厚さも均一化して薄くできるので、こ
れによっても、ヒータ4、即ち防曇鏡1の薄型化が可能
であるとともに、鏡2への熱の伝導効率を向上させるこ
とができる。また、このように薄く、面積を小さくする
ことができるため、絶縁被覆に要する樹脂の量を低減で
き、製造コストを低減することができる。
【0076】なお、上記の例では、図15に示すよう
に、下部絶縁ケース6において、リード線10a・10
bの導入用の取り出し口としての凹部6d・6dを、絶
縁ケース6の、リード線10a・10bを付ける側の末
端の面に設けている。しかしながら、これに限定され
ず、以下のようにしてもよい。
【0077】すなわち、図21に示すように、下部絶縁
ケース6において、リード線10a・10bの導入用の
取り出し口としての凹部6d・6dを、下部絶縁ケース
6の末端の側面、ここでは図中奥側の側面に設ける。な
お、ここでは、図22に示す防曇鏡1に縦2列設けられ
た8つのヒータ4…のうち、図22中の左側の列に使わ
れる下部絶縁ケース6を示している。図22中の右側の
列に使われる下部絶縁ケース6においては、図21に示
す下部絶縁ケース6の末端において、凹部6d・6d
を、図中奥側の側面に設けるのでなく、図中手前側の側
面に同様に設ける。これによって、図22に示すよう
に、リード線10a・10bがそれぞれ絶縁ケースの側
面から取り出されるようにする。このように構成しても
よい。なお、図21に示すように、前記リード線のセパ
レータ6fは、下部絶縁ケース6の末端において長尺方
向の中央に位置し、かつ下部絶縁ケース6の長尺方向に
伸びている。これによって、前記同様、リード線10a
とリード線10bとを仕切り、接触によるショートを防
止する。
【0078】また、上記の例では、リード線10a・1
0bを、上部金属端子24・下部金属端子25の末端平
板24c2・25c2に半田付けしているが、これに限
定されず、以下のように構成してもよい。
【0079】すなわち、図23に示すように、上部金属
端子24の末端部24cに、末端平板24c2を設ける
代わりに、下方に折り曲げ加工された折り曲げ部24c
3を設ける。一方、図24に示すように、下部金属端子
25の末端部25cに、末端平板25c2を設ける代わ
りに、上方に折り曲げ加工された折り曲げ部25c3を
設ける。そして、折り曲げ部24c3・折り曲げ部25
c3に、リード線10a・10bをそれぞれカシメて結
合させる。このように構成してもよい。これによって、
半田付けする箇所がさらに少なくなるため、製造工程を
さらに簡略化することができる。
【0080】なお、上記の実施の形態においては、防曇
鏡1について、ヒータ4を8個用いた場合を例に挙げて
説明したが、ヒータ4…の数は、伝熱板3の面積等に応
じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではな
い。
【0081】また、発熱体21およびヒータ4の形状
は、上記の偏平な円筒状に限定されるものではなく、ネ
ジ止め用の固定穴を有する角板状等の種々の形状であっ
てもよい。
【0082】また、発熱体21およびヒータ4に形成す
る固定穴の位置や個数、及びその取付け位置も、上記の
実施の形態に限定されるものではなく、ヒータの大きさ
等により変更することが可能である。
【0083】さらに、位置決め凸部6c・6cと逆付け
防止用の凸部5b・5bとの形状、個数および位置は、
上記のものに限定されることなく、適当に設定すること
が可能である。
【0084】また、伝熱板3の形状は、上記の長方形に
限定されるものではなく、例えば円形や菱形等の種々の
形状であってもよい。また、伝熱板3の大きさも、鏡2
の大きさ等に応じて種々変更することができる。これに
伴って、ヒータ4の配置も、種々変更することができ
る。さらに、鏡2への伝熱板3の取り付けは、伝熱板止
め具3b…に限定されることなく、例えば接着剤にて行
ってもよい。
【0085】同様に、伝熱板3へのヒータ4の取り付け
は、ねじ止めに限定されることなく、例えば接着剤にて
行ってもよい。この場合には、発熱体21の固定穴21
aをはじめ、上部電極22、下部電極23、上位部金属
端子24、下部金属端子25のそれぞれの中央部の固定
用の穴は不要となる。
【0086】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1記載の
防曇鏡は、鏡の背面に密着して伝熱板が設けられ、正特
性サーミスタからなる発熱体を電気絶縁性被覆部材にて
被覆してなるヒータを伝熱板から電気的に絶縁された結
合部材で複数個電気的に接続して伝熱板の背面に固定し
てなる防曇鏡において、上記結合部材が、伝熱板に接触
しない非接触部を有する構成である。
【0087】それによって、使用時に、伝熱板がヒータ
からの熱によって鏡との接着面内方向に伸縮を繰り返し
ても、ヒータと伝熱板とがはずれる不具合を防止できる
という効果を奏する。
【0088】また、製造コストを低減し、製造工程を簡
略化することができるという効果を奏する。
【0089】また本発明の請求項2記載の防曇鏡は、請
求項1記載の防曇鏡において、上記結合部材が、接触部
位にて各発熱体に接触し、各発熱体を電気的に並列に接
続する平板状で長尺な金属端子2個で1対をなす金属端
子対を備えており、各金属端子が、結合部材を介して隣
り合って接続されたヒータ同士の上記接触部位を結ぶ直
線からはずれた迂回部分を有する構成である。
【0090】それによって、請求項1記載の構成による
効果に加え、使用時に、伝熱板がヒータからの熱によっ
て鏡との接着面内方向に伸縮を繰り返しても、ヒータと
ヒータとの間の断線を防ぐことができるという効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の防曇鏡の要部の概略の
構成を示すもので、図4のA−A線矢視断面図である。
【図2】図1に示す防曇鏡の要部の概略の構成を示すも
ので、図4のB−B線矢視断面図である。
【図3】図1に示す防曇鏡の要部の概略の構成を示すも
ので、図4のC−C線矢視断面図である。
【図4】図1に示す防曇鏡の要部の概略の構成を示す背
面図である。
【図5】図1に示す防曇鏡の要部の概略の構成を示す背
面図である。
【図6】図1に示す防曇鏡の全体の概略の構成を示すも
ので、(a)はその側面図、(b)は背面図である。
【図7】図1に示す防曇鏡に用いられる発熱体の概略の
構成を示す斜視図である。
【図8】図1に示す防曇鏡に用いられる上部電極の概略
の構成を示す斜視図である。
【図9】図1に示す防曇鏡に用いられる下部電極の概略
の構成を示す斜視図である。
【図10】図1に示す防曇鏡に用いられる発熱部の概略
の構成を示す斜視図である。
【図11】図1に示す防曇鏡に用いられる上部金属端子
の概略の構成を示す斜視図である。
【図12】図1に示す防曇鏡に用いられる下部金属端子
の概略の構成を示す斜視図である。
【図13】図10ないし図12に示す発熱部、上部金属
端子、および下部金属端子を組み合わせた様子を示す斜
視図である。
【図14】図1に示す防曇鏡に用いられるキャップの概
略の構成を示す斜視図である。
【図15】図1に示す防曇鏡に用いられる下部絶縁ケー
スの概略の構成を示す斜視図である。
【図16】ヒータ同士の間隔が大きくなるときの、図1
1に示す上部金属端子の長尺平板部の状態を示す斜視図
である。
【図17】ヒータ同士の間隔が大きくなるときの、図1
2に示す下部金属端子の長尺平板部の状態を示す斜視図
である。
【図18】ヒータ同士の間隔が小さくなるときの、図1
1に示す上部金属端子の長尺平板部の状態を示す斜視図
である。
【図19】ヒータ同士の間隔が小さくなるときの、図1
2に示す下部金属端子の長尺平板部の状態を示す斜視図
である。
【図20】図1に示す防曇鏡の要部の概略の構成を示す
部分断面図である。
【図21】下部絶縁ケースの変形例の概略の構成を示す
斜視図である。
【図22】防曇鏡の変形例の全体の概略の構成を示すも
ので、(a)はその側面図、(b)は背面図である。
【図23】上部金属端子の変形例の概略の構成を示す斜
視図である。
【図24】下部金属端子の変形例の概略の構成を示す斜
視図である。
【符号の説明】
1 防曇鏡 2 鏡 3 伝熱板 4 ヒータ 5 上部絶縁ケース(電気絶縁性被覆部材、結合部
材) 6 下部絶縁ケース(電気絶縁性被覆部材、結合部
材) 6e 窪み(非接触部) 7 固定ネジ 8 リブ 9 ジャンクション部 10a リード線 10b リード線 21 発熱体 22 上部電極 23 下部電極 24 上部金属端子(金属端子) 24a 円形平板部(接触部位) 24b 長尺平板部 24b1 接続部位 24b2 凹部(迂回部分) 24b3 直線部 24c 末端部 24c2 末端平板 24c3 折り曲げ部 25 下部金属端子(金属端子) 25a 円形平板部(接触部位) 25b 長尺平板部 25b1 接続部位 25b2 凸部(迂回部分) 25b3 直線部 25c 末端部 25c2 末端平板 25c3 折り曲げ部 26 キャップ 26b 第1切り欠き部 26c 第2切り欠き部 27 貫通孔 28 隙間 L 直線 M 直線 P1、P2、P3、P4 折れ曲がり部 Q1、Q2、Q3、Q4 折れ曲がり部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47G 1/00 - 1/24

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鏡の背面に密着して伝熱板が設けられ、正
    特性サーミスタからなる発熱体を電気絶縁性被覆部材に
    て被覆してなるヒータを伝熱板から電気的に絶縁された
    結合部材で複数個電気的に接続して伝熱板の背面に固定
    してなる防曇鏡において、 上記結合部材が、伝熱板に接触しない非接触部を有する
    ことを特徴とする防曇鏡。
  2. 【請求項2】上記結合部材が、接触部位にて各発熱体に
    接触し、各発熱体を電気的に並列に接続する平板状で長
    尺な金属端子2個で1対をなす金属端子対を備えてお
    り、 各金属端子が、結合部材を介して隣り合って接続された
    ヒータ同士の上記接触部位を結ぶ直線からはずれた迂回
    部分を有することを特徴とする請求項1記載の防曇鏡。
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