JPH06274104A - テープラベル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 段ボール箱への印刷を省略して、段ボール箱
の製造コストが低減できるようにしたことを目的とす
る。 【構成】 互いに剥離可能に貼り合わされる二枚のテー
プ１ａ，１ｂからなり、夫々のテープは、内側面に互い
に隙間を隔てて帯状の剥離剤４と粘着材５とが千鳥状に
配列されて、一方のテープの帯状の剥離剤４と他方のテ
ープの帯状粘着材５とが接着するような組み合わせによ
って、夫々剥離可能に貼り合わされたテープ主要部３
と、夫々のテープの貼り合わせ面の一部に両面が粘着材
によって互いに一体に接着されて突出する荷札状ラベル
部８とを有し、互いに剥離可能なテープ主要部３には商
品名、商標、送り先等の印刷面が表示され、一体に接着
された荷札状ラベル部８にはテープ主要部３と同様な事
項もしくは取扱方法、保管日数等の別の印刷面が表示さ
れていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物品の運搬手段として
の段ボール箱の封緘等に使用られるテープの改良に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、物品の運搬手段として使用さ
れる段ボール箱には、側壁面に内容物の商品名とか、生
産者を表示する商標等の印刷面が表示され、また、この
段ボール箱のフラップを封緘するための手段としては、
一般的に粘着テープが使用されている。

【０００３】

【発明が解決すべき課題】このように段ボール箱の表面
に商品名とか、商標等の印刷面を設けることは、特定の
商品を運搬する目的で使用される場合はよいが、印刷面
に表示された内容物と異なる商品を運搬する場合には内
容物を誤認するという問題があるので、必然的に用途が
限定されて、少ない利用回数で廃棄処理されることにな
り、資源の有効利用の面から見れば無駄であると言え
る。

【０００４】また、段ボール箱の表面に商品名、商標等
の印刷面を設ける場合には、印刷機によって段ボール紙
の表面を加圧することになるので、この印刷処理によっ
て段ボール紙の強度が阻害されないように、予め段ボー
ル紙の強度を上げて置くなどの処理が必要となり、その
分コスト高となって無駄であるという問題がある。

【０００５】一方、段ボール箱を封緘するための粘着テ
ープは、専らフラップを封緘するため手段として使用さ
れ、封緘以外の目的には利用されることがない。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
従来における段ボール箱の利用方法の問題点に鑑み、段
ボール箱の表面に表示されていた商品名とか商標等の必
要な印刷面を、フラップを封緘するために使用されてい
た粘着テープに設けられるように肩代りさせ、このテー
プにラベルとしての機能を発揮させるようにして、これ
により段ボール箱への印刷が省略でき、段ボール箱の製
造コストを大幅に低減できることを目的とする。

【０００７】本発明に係る請求項１に記載のテープラベ
ルは、上記の目的を達成するための手段として、段ボー
ル箱の封緘等に使用されるためのテープであって、互い
に重合する二枚のテープからなり、夫々のテープは、内
側面に互いに隙間を隔てて帯状の剥離剤と粘着材とが千
鳥状に配列されて、一方のテープの帯状剥離剤と他方の
テープの帯状粘着材とが重合されるような組み合わせに
よって、夫々剥離可能に貼り合わされ、かつ夫々のテー
プの貼り合わせ面の一部には、両面が粘着材によって互
いに一体に接着されて突出する荷札状ラベル部が設けら
れていることを特徴とする。

【０００８】また、請求項２に記載のテープラベルは、
互いに重合される二枚のテープが、両端部において一体
に接着されていて、主要部は互いに剥離可能に貼り合わ
され、一端の両テープ接着部は接着面が小さいかもしく
は一連に接続され、他端の両テープ接着部は所定の長さ
の接着面により一体に接着されて突出する荷札状ラベル
部が形成され、前記の剥離可能に貼り合わされる主要部
の片面テープの一端寄りに切り口を設けて、この切り口
の両側に剥し辺が設けられていることを特徴とする。

【０００９】

【作用】本発明に係るテープラベルは、互いに重合する
二枚のテープが、内側に互いに隙間を隔てて千鳥状に配
列される帯状の剥離剤と粘着材とにより剥離可能に貼り
合わされているので、該テープの一端もしくは貼り合わ
せ面の一部に設けられた剥し辺用切り口から引き剥すこ
とにより、一枚の連続したテープに展開することがで
き、この展開したテープの裏面に露出した帯状の粘着材
により、段ボール箱における閉じられた二枚のフラップ
の縁を封緘することができる。

【００１０】前記二枚の剥離可能なテープの表面に、従
来では段ボール箱に印刷されていたような段ボール箱内
の内容物を示す商品名、製造業者名、商標、段ボール箱
の送り先、送り主等の事項、更には、商品製造年月日、
数量、バーコード、型式番号等の可変情報を表示するこ
とによって、流通過程における取扱者は、このテープの
表示面により該段ボール箱の必要な情報を確認できるの
で、このラベルテープを利用することによって、印刷表
示面を施さないコストの低廉な段ボール箱を使用するこ
とができる。

【００１１】なお、前記のように、段ボール箱に印刷表
示面を施さずに、封緘用の前記テープラベルによって段
ボール箱の可変情報を表示する場合には、段ボール箱を
倉庫内に積み上げて保管する際に、必要な可変情報を表
示した封緘用のテープラベルが夫々の段ボール箱の積み
重ね面に隠されて、テープラベルによる必要な情報が確
認できなくなるという問題が考えられる。

【００１２】このような問題に対して、本発明では商品
名、生産者名、送り先等の可変情報を表示した前記テー
プによる封緘面とは別に、互いに剥離可能な二枚のテー
プの一部に、夫々のテープが所定の長さで剥がれること
なく一体に接着されて封緘面から突出する荷札状ラベル
部を設けたので、この荷札状ラベル部に前記の可変情報
の一部、或いは内容物の取扱方法とか、保管日数、輸送
指定期日等の、特に保管や輸送に当たっての注意情報を
表示して、しかもこの荷札状ラベル部が段ボール箱の角
部から突出するような状態で封緘すれば、多数の段ボー
ル箱が積み上げられて保管されたときに、夫々の箱の側
面からこの荷札状ラベル部が突出するので、この荷札状
ラベル部によりに箱内の内容物や注意情報等を確認する
ことができ、保管管理に適切に対応することができる。

【００１３】

【実施例】次に、本発明に係るテープラベルの構成を、
図面に示した実施例について説明すると、このテープラ
ベルは図１に示すように、互いに重合された二枚の同じ
大きさのテープ１ａ及び１ｂからなっており、これらの
テープ１ａ及び１ｂは、夫々の内側面に、テープの長さ
方向に沿うように設けられた帯状の剥離剤４と同じく帯
状の粘着材５とにより、主要部３が一端の剥し辺２を介
して互いに剥離可能なるように貼り合わされ、かつ、前
記剥し辺２の反対側の他端７は剥離しないように一体に
接着されている。

【００１４】前記のテープ１ａ及び１ｂの主要部３に設
けられる帯状の剥離剤４と粘着材５は、夫々隙間６を隔
てて交互に千鳥状に配列されており、また、テープ１ａ
とテープ１ｂとは、貼り合わせ面において、帯状剥離剤
４と帯状粘着材５との位置が互いに齟齬するように配列
されていて、テープ１ａの帯状剥離剤４とテープ１ｂの
帯状粘着材５とが対応し、テープ１ａの帯状粘着材５と
テープ１ｂの帯状剥離剤４とが対応するように組み合わ
されることにより、一端の剥し辺２から互いに剥離でき
るように貼り合わされ、かつテープ１ａ及び１ｂにおけ
る剥し辺２と反対側の他端７には、所定の長さの夫々の
重合面を、いずれも粘着材９によって剥離しないように
互いに所定の長さで一体に接着した荷札状ラベル部８が
設けられるようになっている。

【００１５】前記夫々のテープ１ａ及び１ｂの主要部３
の外側面には、このテープラベルを使用して封緘される
段ボール箱の内容物を示す商品名、製造業者名、商標等
の従来では段ボール箱に印刷されていたような事項を表
す表示欄１０ａであるとか、当該段ボール箱の送り先、
送り主等の記入事項を表す表示欄１０ｂであるとか、ま
た、当該段ボール箱に詰められている商品の品名、製造
年月日、数量、バーコード、型式番号等の事項を表す表
示欄１０ｃのような可変情報が表示されるようになって
いる。

【００１６】更に、テープの他端７に設けられる荷札状
ラベル部８には、内容物に対する取扱方法の表示とか、
保管日数、輸送指定期日等の、特に保管や輸送に当たっ
ての注意情報のような表示欄１１が設けられるようにな
っている。

【００１７】このテープラベルを使用する場合には、主
要部３を構成するように貼り合わされた二枚のテープ１
ａ及び１ｂを一端の剥し辺２から互いに剥離するが、図
３に示すように、剥離された両テープ１ａ及び１ｂは他
端７の荷札状ラベル部８によって接続されているので、
この荷札状ラベル部８を介して連続する一枚のテープに
展開されることになり、その状態でテープ内側面の帯状
粘着材５により段ボール箱１２における二枚のフラップ
１３の端縁間に接着され、両テープ１ａ及び１ｂの中間
に荷札状ラベル部８が突出された状態でフラップ１３を
封緘する。

【００１８】図４は、二枚のテープを引き剥して段ボー
ル箱に接着したときに、テープの中間に突出する荷札状
ラベル部８が両テープ１ａ及び１ｂの中間部でなく、段
ボール箱１２の角部に突出されるようにして、多数の段
ボール箱が積層されたときにも荷札状ラベル部８が段ボ
ール箱の側面から見やすいようにした別の実施例を示し
ている。

【００１９】この実施例のテープラベルは、互いに貼り
合わされる二枚のテープ２１ａ及び２１ｂが、互いに両
端部２２ａ及び２２ｂにおいて一体に接着もしくは接続
されるようになっていて、主要部２３は前記と同様な帯
状の剥離剤２４と粘着材２５とにより互いに剥離可能に
貼り合わされている。また、前記両端部２２ａ及び２２
ｂにおける一端２２ａは、例えば両テープ２１ａ及び２
１ｂを短い接着面２６により一体に接着するか、もしく
は図５に示すように、両テープ２１ａ及び２１ｂの長さ
を相違させて、長い方のテープの一端２７ａを短い方の
テープの一端２７ｂに重合して粘着材２５により接着す
るような手段により一連に接続されている。

【００２０】更に、テープ他端２２ｂは、前記の実施例
の場合と同様に、両テープ２１ａ及び２１ｂを所定の長
さの接着面２６により接着して荷札状ラベル部２８が形
成されるが、この実施例の場合は、二枚のテープ２１ａ
及び２１ｂが、互いに両端部２２ａ及び２２ｂにおいて
一体に接着されるので、前記の剥離可能に貼り合わされ
る主要部２３のいずれか片面テープ２１ｂの一端寄りに
切り口２９を設けることにより、この切り口２９の両側
に夫々剥し辺３０が設けられるようになっている。

【００２１】この実施例のテープラベルでは、図６に示
すように、切り口２９の両側の剥し辺３０によって両テ
ープ２１ａ及び２１ｂが引き剥されると、剥離された両
テープ２１ａ及び２１ｂは両端部２２ａ及び２２ｂの短
い接着面２６と荷札状ラベル部２８とによって接続され
ているので、これらの接続部を介して連続する一枚のテ
ープに展開されることになる。そしてこの場合は荷札状
ラベル部２８が一枚に展開されるテープの中央部ではな
く、一端寄りに突出されることになるので、荷札状ラベ
ル部２８が段ボール箱１２の角部１２ａに位置するよう
にして、連続する一枚のテープを二枚のフラップ１３の
端縁間に貼り合わせて封緘する。

【００２２】

【発明の効果】本発明のテープラベルは、上記のよう
に、夫々のテープの内側面に千鳥状に配列した帯状の剥
離剤と帯状の粘着材とにより、主要部が一端の剥し辺を
介して互いに剥離可能なるように貼り合わされ、かつ、
前記剥し辺の反対側の他端には剥離しないように一体に
接着された荷札状ラベル部が設けられたテープを使用す
るので、このテープの主要部および荷札状ラベル部の表
面に、段ボール箱の表面に表示される商品名とか商標等
の必要な印刷面を表示することができ、その結果、従来
では流通機構における商品の輸送機能として不可欠な手
段であると考えられていた段ボール箱への印刷を省略し
ても、このテープを使用することで商品の輸送機能を充
分に発揮することができ、段ボール紙に対する印刷を省
略できる分、段ボール箱の製造コストを大幅に低減でき
るという画期的な効果を有する。

【００２３】また、このラベルテープは、互いに重合さ
れる内側面に、交互に千鳥状に配列される帯状の剥離剤
と粘着材の位置が、貼り合わせ面において互いに齟齬す
るように配列されて、夫々の帯状の剥離剤と粘着材とが
貼り合わされる二枚の同じ大きさのテープを使用するた
め、夫々のテープを剥がし辺により剥離することによっ
て、夫々の段ボール箱の規格に応じた長さの一枚の連続
したテープが得られ、取扱操作が簡単であると共に、従
来のこの種のラベルのように裏面に剥離紙を必要としな
いので、剥離紙が不要な分資源の無駄がなく、コストを
低廉化することができる。

【００２４】また、互いに貼り合わされる二枚のテープ
は、内側面における互いに齟齬する位置で貼り合わされ
た剥離剤と粘着材の帯が、互い隙間を隔てて配列され、
従って、夫々の列に隣接する粘着材の帯が互いに付着せ
ずに完全に分離されているので、夫々のテープを剥す際
に、付着した粘着材を引き剥すことによる糸引きを生ず
ることなく夫々の粘着材を剥離剤から綺麗に剥離するこ
とができ、段ボール箱へ貼り付け操作を行い易いという
効果を有する。

【００２５】更に、このラベルテープでは、剥されて一
枚に展開されたテープにより単に封緘作用が得られるだ
けでなく、展開されたテープの一部に荷札状ラベル部が
突出されるので、段ボール箱が積み上げられてテープ面
のラベルが識別できにくくなっても、この荷札状ラベル
部によって識別を可能とすることができ、ラベルテープ
としての機能を充分に発揮することができる。また、こ
の荷札状ラベル部は、文字や記号等による標識以外にも
色分けにより識別できるようにしてもよく、更に、この
荷札状ラベル部は、予めミシン目等により必要に応じて
切り離せるようにしておいてもよい。

【００２６】なお、上記のようにこのテープラベルは、
主として段ボール箱の封緘用として使用されるが、段ボ
ール箱の封緘以外の用途として、テープの中間部に荷札
状ラベル部が突出されることから、荷札状ラベル部を切
り離し可能な引換え券として使用するバッゲージラベル
等各種の用途にも利用することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係るテープラベルの構成を示す斜視
図。

【図２】図１のＡ−Ａ線における断面図。

【図３】図１のテープラベルの使用状態を示す斜視図。

【図４】別の実施例のテープラベルの構成を示す斜視
図。

【図５】図４のテープラベルの一部の構成を示す断面
図。

【図６】図４のテープラベルの使用状態を示す斜視図。

【符号の説明】

１ａ，１ｂ：テープ ２：剥し辺 ３：テープ主要部 ４：剥離剤 ５：粘着材 ６：隙間 ７：テープ他端 ８：荷札状ラベル
部 ９：粘着材 １０ａ，１０ｂ，
１０ｃ：表示欄 １１：表示欄 １２：段ボール箱 １３：フラップ ２１ａ，２１ｂ：
テープ ２２ａ，２２ｂ：テープ両端部 ２３：テープ主要
部 ２４：剥離剤 ２５：粘着材 ２６：接着面 ２８：荷札状ラベ
ル部 ２９：切り口 ３０：剥し辺

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 段ボール箱の封緘等に使用されるための
   テープであって、互いに重合する二枚のテープからな
   り、夫々のテープは、内側面に互いに隙間を隔てて帯状
   の剥離剤と粘着材とが千鳥状に配列されて、一方のテー
   プの帯状剥離剤と他方のテープの帯状粘着材とが重合さ
   れるような組み合わせによって、夫々剥離可能に貼り合
   わされ、かつ夫々のテープの貼り合わせ面の一部には、
   両面が粘着材によって互いに一体に接着されて突出する
   荷札状ラベル部が設けられていることを特徴とするテー
   プラベル。
2. 【請求項２】 互いに重合される二枚のテープが、両端
   部において一体に接着されていて、主要部は互いに剥離
   可能に貼り合わされ、一端の両テープ接着部は接着面が
   小さいかもしくは一連に接続され、他端の両テープ接着
   部は所定の長さの接着面により一体に接着されて突出す
   る荷札状ラベル部が形成され、前記の剥離可能に貼り合
   わされる主要部の片面テープの一端寄りに切り口を設け
   て、この切り口の両側に剥し辺が設けられている請求項
   １のテープラベル。
3. 【請求項３】 互いに剥離可能に貼り合わされる二枚の
   テープからなる主要部の外側面に、段ボール箱内の商品
   名、製造業者名、商標、送り先、送り主、商品製造年月
   日、数量、バーコード、型式番号等の可変情報が表示さ
   れ、二枚のテープが一体に接着されて突出する荷札状ラ
   ベル部には、前記の可変情報の一部、或いは内容物の取
   扱方法、保管日数、輸送指定期日等の注意情報を表示さ
   れている請求項１もしくは２のテープラベル。