JPH04377Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はラベル用紙に関し、特に、基材に、互
いに関連する各種情報を表示した貼着片とカード
片、及び透明シートとを設けたもので、前記貼着
片は前記基材から剥離する一方、前記カード片は
前記基材から透明シートとともに切り離してその
両面を前記透明シートで覆うことのできるラベル
用紙に関する。

従来の技術 従来、各種情報を表示したカード片の両面を透
明シートで被覆保護するには、専用のラミネート
装置を用いて行うのが一般であるが、これを簡易
化すべく改良したものとして、ラベル用紙の裏面
に剥離自在に透明シートを接着する一方、前記ラ
ベル用紙における透明シート接着部分の一部に厚
み方向に切り込みを形成し、この切り込み部分に
各種情報を表示したうえ、これをラベル用紙の他
の部分から透明シートとともに切り離してカード
片とした後、前記透明シートを折り返してカード
片の表面をも被覆することが知られている。

考案が解決しようとする問題点 しかし、上述した一般技術及び改良案は、被覆
作業の簡便製には差異があるものの、共にカード
片の両面を透明シートで被覆保護する機能を有す
るに過ぎず、カード片に表示した情報は孤立化し
たものであり、この情報自体もしくはこれと関連
した情報を管理するには、別途の手段で新たな担
体に所望情報を表示しなければならず、極めて不
便である。

本考案は、このような点を解消したラベル用紙
を提供することを目的とする。

問題点を解決するための手段 表裏両面の少なくとも一部に剥離加工を施した
基材と、この基材の表面に剥離自在もしくは剥離
不能に接着され、その表面にはプリンタ等の適宜
手段で印字もしくは印刷等して各種情報が表示さ
れる一方、その周縁に対応する前記基材には厚み
方向に切り込みが形成されて、この切り込みに囲
まれた前記基材の接着対応部分とともに前記基材
の他の部分に対して切り離し自在なカード片と、
前記器材表面の剥離加工部分に剥離自在に接着さ
れ、その表面には前記カード片に表示される各種
情報と関連する情報（同一情報も含む）が印字も
しくは印刷等の手段で表示される適宜数の貼着片
と、前記基材の裏面に、少なくとも前記カード片
接着対応部分以外の部分は剥離自在に接着される
とともに、前記カード片の表裏両面を被覆するの
に十分な大きさを有し、例えば、前記貼着片側の
カード片端部には前記カード片の表面側を被覆す
べく折り曲げられる際の折り目となる折り線が設
けられた透明シートとから構成されるものであ
る。

作 用 カード片と適宜数の貼着片の各表面には、プリ
ンタ等の適宜手段で印字、印刷等して同時に互い
に関連する各種情報を表示でき、前記各貼着片を
適宜剥離した情報管理を行う一方、前記カード片
は、基材の接着対応部分とともに前記基材の他の
部分に対して、透明シートとともに切り離したう
え、前記透明シートでその両面を被覆保護した状
態で使用し得る。

実施例 以下、本考案を商品管理用のラベル用紙に適用
した場合の好適な実施例を添付図面に基づいて詳
細に説明する。

ここにおいて、第１図は本考案に係るラベル用
紙の概略的全体斜視図、第２図はそのＡ−Ａ線断
面図、第３図はそのＢ−Ｂ線断面図、第４図はカ
ード片を切り離した状態の正面図、第５図はカー
ド片の表裏両面を透明シートで被覆した状態を示
す正面図である。

第１図に示した基材１の表裏両面には、第２図
及び第３図で明らかなように、それぞれ全面的に
剥離剤２，３が設けられている。この基材１の表
面に、その裏面に設けた粘着剤４によつて剥離自
在に接着されたカード片５は、切り離し用ミシン
目６を境に連接された、商品名、製造会社、価格
等を文字、数字で表示する主情報表示部７と商品
名、製造年月日、製造工場、送り先、価格等の商
品管理情報をバーコード表示する副情報表示部８
とからなつている。そして、第２図及び第３図で
明らかなように、基材１における前記カード片５
の周縁に対応する部分には厚み方向に切り込み９
が形成されている。したがつて、前記カード片５
は、この切り込み９で囲まれた基材１に接着対応
部分とともに前記基材１の他の部分に対して切り
離し自在である。また、前記切り込み９で囲まれ
た基材１の接着対応部分には、カード片５の切り
離し用ミシン目６に対応する位置に、切り離し用
ミシン目１０が形成されている。前記基材１の表
面には、前記カード片５とは間隔をおいて、貼着
片１１がその裏面に設けた粘着剤１２によつて剥
離自在に接着されている。この貼着片１１の表面
には、副情報表示部８と同一情報がバーコード表
示される。なお、これらのバーコード表示と主情
報表示部７の表示とは、適宜なプリンタ等で同時
に印字あるいは印刷される。

第２図及び第３図に示したように、基材１の裏
面には、透明シート１３がその裏面に設けた粘着
剤１４によつて剥離自在に接着されている。この
透明シート１３は、カード片５と互いの幅方向の
中央が一致し、カード片５の副情報表示部８側端
縁にその長手方向中央が一致するよう配置されて
おり、その幅がカード片５の幅よりも若干大きく
形成される一方、その長さは前記カード片５の長
さの２倍よりも若干長く形成されている。そし
て、第２図で明らかなように、前記副情報表示部
８側端縁に対応位置して幅方向全体に伸びるミシ
ン目からなる折り線１５が形成される一方、切り
離し用ミシン目６，１０と対応する位置と、これ
に対して前記折り線１５を対称軸とする対称的な
位置に、それぞれ切り離し用ミシン目１６，１７
が形成されている。

続いて、商品を製造工場から倉庫を経て小売店
へ送る流通過程及び小売店での販売における、本
実施例のラベル用紙を用いた商品管理について説
明する。

まず、商品（図示せず）を製造工場から出荷す
る際に、貼着片１１を基材１から剥離して、商品
を収容したダンボール箱等の各種収納体（図示せ
ず）の外側面に貼着し、表示情報をバーコードリ
ーダで読み取ることにより、出荷管理が行われ
る。一方、前記貼着片１１が剥離された基材１
は、商品とともにその収納体内に収納される。次
に、出荷管理の際読み取られた所定の倉庫に配送
された商品は、再びその収納体に貼着した貼着片
１１の表示情報をバーコードリーダで読み取ら
れ、入荷管理が行われる。

そして、倉庫から所定の小売店に配送された商
品は、適宜陳列され販売に供されるのであるが、
この際、貼着片１１が剥離された基材１から、カ
ード片５を基材１の切り込み９に囲まれた接着対
応部分とともに切り離し、透明シート１３も同時
に基材１から剥離する（第４図参照）。次に、透
明シート１３を折り線１５部分からカード片５の
表面方向に折り返し、透明シート１３の粘着剤１
４面どうしを重合することにより、前記カード片
５の表裏両面を、前記透明シート１３によつて被
覆保護する（第５図参照）。この状態では、第５
図で明らかなように、各切り離し用ミシン目１
７，６，１０，１６が対応位置することになる。
そして、この状態で基材１の副情報表示部８と反
対側の端部に透明シート１３をも貫通する透孔
（図示せず）が形成され、ここに紐等（図示せず）
が挿通されて、いわゆるラミネートタグが作成さ
れ、商品に付けられるのである。

この商品が売却された場合には、小売店では副
情報表示部８を基材１及び透明シート１３の対応
部分とともに、各切り離しミシン目１７，６、１
０，１６において切り離し、これに表示された表
示情報をバーコードリーダによつて読み取り、
POSを利用する等して販売状況を管理する。

なお、上述した実施例ではラベル用紙を商品管
理に利用した場合について説明したが、学生証や
会員証等その利用対象は何等これに限定されな
い。また、カード片５は必ずしも基材１に対して
剥離自在である必要はなく、加えて、カード片５
の副情報表示部８は無くてもよい。さらに、貼着
片１１は複数でもよいほか、カード片５の副情報
表示部８を貼着片とすることにより、別途貼着片
を設けなくてもよい。またさらに、透明シート１
３を、折り線１５から貼着片１１側のほうがカー
ド片５側よりも長くなるよう形成し、カード片５
を被覆保護すべく折り返した際、長い部分に設け
た粘着剤１４が露出するよう構成し、この露出し
た粘着剤１４によつて商品等に接着してもよい。
さらにまた、折り線１５はミシン目に限らず、型
押しによる筋目でもよい。またさらに、透明シー
ト１３は無色、着色をとわず、透明あるいは半透
明のいずれかであればよい。このように、本考案
は上述した実施例には何等限定されず、多くの改
変を施し得るものである。

効 果 以上説明したところで明らかなように、本考案
によれば、各種情報を表示したカード片の両面を
簡単な動作により透明シートで被覆保護できると
ともに、前記カード片に表示した各種情報と関連
する情報を貼着片に表示したので、情報管理作業
が確実かつ容易になるという勝れた効果を奏する
ことができるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案を商品管理用のラベル用紙に適用し
た好適な実施例を示すもので、第１図は本考案に
係るラベル用紙の概略的全体斜視図、第２図はそ
のＡ−Ａ線断面図、第３図はそのＢ−Ｂ線断面
図、第４図はカード片を切り離した状態の正面
図、第５図はカード片の表裏両面を透明シートで
被覆した状態を示す正面図である。 １……基材、５……カード片、６……切り離し
用ミシン目、７……主情報表示部、８……副情報
表示部、１０……切り離し用ミシン目、１１……
貼着片、１３……透明シート、１５……折り線、
１６，１７……切り離し用ミシン目。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 表裏両面の少なくとも一部に剥離加工を施した
   基材と、この基材の表面に接着され、その表面に
   は各種情報が表示される一方、その周縁に対応す
   る前記基材には厚み方向に切り込みが形成され
   て、この切り込みに囲まれた前記基材の接着対応
   部分とともに前記基材の他の部分に対して切り離
   し自在なカード片と、前記基材表面の剥離加工部
   分に剥離自在に接着され、その表面には前記カー
   ド片に表示される各種情報と関連する情報が表示
   される貼着片と、前記基材の裏面に、少なくとも
   前記カード片接着対応部分以外の部分は剥離自在
   に接着されるとともに、前記カード片の表裏両面
   を被覆するのに十分な大きさを有し、前記カード
   片の表面側を被覆すべく折り曲げられる際の折り
   目となる折り線が設けられた透明シートとから構
   成されることを特徴とするラベル用紙。