JPH06271420A - 化粧料または皮膚外用剤の吸水性改善剤 - Google Patents

化粧料または皮膚外用剤の吸水性改善剤

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JPH06271420A
JPH06271420A JP5569393A JP5569393A JPH06271420A JP H06271420 A JPH06271420 A JP H06271420A JP 5569393 A JP5569393 A JP 5569393A JP 5569393 A JP5569393 A JP 5569393A JP H06271420 A JPH06271420 A JP H06271420A
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JP
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acid
sucrose
fatty acid
water
ester
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JP5569393A
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English (en)
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Nobuyuki Suwa
信行 諏訪
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ショ糖とエステルを構成する脂肪酸が、
(1)炭素数12以下の飽和脂肪酸、(2)炭素数16
〜22の不飽和脂肪酸、または(3)炭素数16〜22
の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の混合脂肪酸であり、かつ
ショ糖に対する脂肪酸の平均置換度が4〜7であるショ
糖脂肪酸エステルを有効成分とする化粧料または皮膚外
用剤の吸水性改善剤。 【構成】 本発明によれば、化粧料、皮膚外用剤の基剤
の吸水性を改善でき、優れた品質を有する化粧料、皮膚
外用剤を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、化粧料または皮膚外用
剤の吸水性改善剤に関するものである。さらに詳しく
は、水相の比率が高く、優れた物性を有する化粧料また
は皮膚外用剤の吸水性改善剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化粧品として使用されるクリーム類や軟
膏類は原料としての油性基剤にワセリンや流動パラフィ
ン、ラノリン、ミツロウなどを使用して、これを乳化剤
により油中水型、水中油型のクリームや軟膏として使用
される場合が多い。これらの化粧品クリーム類や軟膏等
は、皮膚や毛髪を保護してその健康な状態を保持するた
めに使用され、その個々の特質は使用目的に応じて異な
っている。これらのクリーム類や軟膏には良好な使用感
が必要であり、含有される有効成分の効果を発揮させる
ために含有水分を調節させて使用されている場合が多
い。
【0003】特開昭49−47541は化粧品組成物の
乳化、分散剤としてC12−C22の脂肪酸のショ糖エ
ステルを使用することを提案している。そして脂肪酸が
硬化牛脂脂肪酸(主成分はステアリン酸)あるいは牛脂
脂肪酸(主成分はオレイン酸)のショ糖エステルを添加
した各種の油脂類のW/O型乳化物が良好な乳化状態を
示すデータ記載されているが、その吸水性については述
べられていない。しかして後述する実験結果から明らか
な様にオレイン酸のショ糖エステルは吸水改善効果を有
するものの、ステアリン酸のエステルは全く効果がな
く、化粧品組成物における乳化作用と吸水改善作用とは
全く異なる作用機構に基づくものと考えられる。また、
特開昭50−4251はショ糖脂肪酸エステルを使用し
たクリーム状および乳液状化粧品を提案している。例え
ばクリームの場合、ステアリン酸、パルミチン酸等のシ
ョ糖脂肪酸エステルを20〜25%と多量に用い、界面
活性剤を2〜5%、油脂を25〜30%、精製水40〜
50%の処方で、皮膚に対する生理作用が穏やかで皮膚
刺激が無い化粧品を開示している。これらショ糖脂肪酸
エステルは吸水改善効果はないと同時に化粧品基材とし
て使用されるので使用量が著しく多量である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】油中水型の化粧品クリ
ーム類は、外観上きわめて滑らかでクレンジング効果や
エモリエント効果において優れる等の他、長期間の保存
においても変質しない等の特質も要求されている。また
最外相が油性であるためベトベトした油っぽさを感じさ
せないなどの特質も要求されている。また、皮膚外用剤
としての軟膏類においても、皮膚の保護作用、粘滑作
用、薬剤運搬、経皮吸収と言った機能が要求されてい
る。このような油中水型クリームの特性を発揮させるた
め各種油性物質の配合、水相成分の改良といったことの
他に、水相比率の増大等のことが行われている。
【0005】ワセリン等の欠点は吸水性が低く、皮膚へ
の浸透性少なく、粘着性が強いため、このような欠点を
改良するためステアリルアルコール、ラノリン等を添加
して吸水性を増加させているが、充分な効果を出すため
には多量に添加する必要があり使用が制限される場合が
ある。このように化粧料や皮膚外用剤の基剤である油性
基剤の吸水性を改善して、高吸水量でより安定なW/O
乳化を達成させる方法が強く望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記事情に鑑
み、油性物質含量が低く水分含量の高い製品物性に優れ
た化粧料及び皮膚外用剤について鋭意検討を進めた結
果、特定のショ糖脂肪酸エステルを用いることにより油
性物質含量が低く水分含量の高いW/O型乳化物が得ら
れることを見いだして本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明の要旨は、ショ糖とエス
テルを構成する脂肪酸が、(1)炭素数12以下の飽和
脂肪酸、(2)炭素数16〜22の不飽和脂肪酸、また
は(3)炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸
の混合脂肪酸であり、かつショ糖に対する脂肪酸の平均
置換度が4〜7であるショ糖脂肪酸エステルを有効成分
とする化粧料または皮膚外用剤の吸水性改善剤に存す
る。
【0008】以下本発明を詳細に説明する。本発明はシ
ョ糖とエステルを構成する脂肪酸が、(1)炭素数12
以下の飽和脂肪酸、(2)炭素数16〜22の不飽和脂
肪酸、または(3)炭素数16〜22の不飽和脂肪酸と
飽和脂肪酸との混合脂肪酸であり、かつショ糖に対する
脂肪酸の平均置換度が4〜7であるショ糖脂肪酸エステ
ルが用いられる。ショ糖−分子中には8個の水酸基があ
り、平均置換度とはショ糖脂肪酸エステルを構成するシ
ョ糖−分子にエステル化された脂肪酸の平均結合数をい
う。
【0009】炭素数12以下の脂肪酸としてはラウリン
酸、カプリン酸等が、炭素数16〜22の不飽和脂肪酸
としてはオレイン酸、パルミトオレイン酸、リノール
酸、リノレン酸、エライジン酸、エルカ酸、アラキドン
酸が挙げられ、特にオレイン酸、リノール酸及びエルカ
酸が好ましく用いられる。これらの脂肪酸は通常天然の
油脂から得られるため各種脂肪酸が混合されている。脂
肪酸純度としては50%以上、好ましくは60%以上で
ある。また不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の混合脂肪酸のシ
ョ糖脂肪酸エステルとしては、不飽和脂肪酸としてオレ
イン酸、リノール酸、エルカ酸等が好ましく用いられ、
飽和脂肪酸としてパルミチン酸、ステアリン酸等が好ま
しく用いられる。混合脂肪酸としては不飽和脂肪酸が2
0〜80%、飽和脂肪酸が20〜80%の範囲であれば
よい。不飽和脂肪酸が80%以上になると本発明の効果
が低下することがあり、不飽和、飽和脂肪酸の適度のバ
ランスの比率が必要で両者の比率を2:1〜1:2とす
ることが特に好ましい。混合脂肪酸のショ糖脂肪酸エス
テルを得るには脂肪酸原料を適宜混合して製造すればよ
い。これらのショ糖脂肪酸エステルの中ではショ糖エル
カ酸エステル、ショ糖混合脂肪酸エステル等が特に好ま
しく用いられる。
【0010】本発明における油相を構成する原料油性物
質としては、白色ワセリン、黄色ワセリン、流動パラフ
ィン、アイソパー、スクワレン、スクワラン、プラチベ
ース等の炭化水素類、精製ラノリン、ラノリンアルコー
ル、コレステロール、イソプロピルラノリン、アセチル
化ラノリン等のラノリンおよびその誘導体、ミツロウ、
サラシミツロウ、鯨ロウ、ミリスチン酸イソプロピル、
パルミチン酸イソプロピル、アセトグリセリド等の脂肪
酸と高級、低級アルコールとの脂肪酸エステル類、ミリ
スチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の高級脂肪酸
類、つばき油、ラッカセイ油、オリーブ油、ダイズ油、
トウモロコシ油、メンジツ油、ヒマシ油、やし油等の植
物油類、肝油、魚油、ラード等の動物性の油脂類、そし
てこれらの動物性、植物性油脂類の硬化油、セタール、
ステアリルアルコール等の脂肪酸高級アルコール類、シ
リコン油等の単品及びこれらの油性物質の混合物が挙げ
られる。これらの原料油性物質は、流動パラフィン、ミ
リスチン酸イソプロピル等常温で流動性あるもの、白色
ワセリン等の半固体状のもの、ミツロウ、ステアリン酸
等の固体のものなど各種形状のものが含まれる。そし
て、コールドクリーム、ハンドクリーム等の化粧料、医
薬外用剤としての軟膏などその使用目的により、各種原
料の単品または混合物として用いられる。
【0011】本発明の吸水性改善剤を使用して高含水高
水分含量を有する油中水型組成物を製造する場合、その
良好な安定性を維持するため、使用量としては0.1〜
5重量%、好ましくは0.5〜3重量%(全組成物基
準)である。0.1重量%以下では安定な乳化物を得る
のが難しくなり、5重量%以上ではコスト高をまねく。
また必要に応じてポリグリセリン脂肪酸エステル、ソル
ビタン脂肪酸エステル、レシチン、プロピレングリコー
ル脂肪酸エステル等他の乳化剤を併用してもよい。
【0012】本発明の吸水性改善剤を使用して化粧品ク
リームや軟膏を製造する方法としては、例えば、吸水性
改善剤を原料油性物質に溶解し、水相との混合乳化によ
りW/O乳化物を容易に製造できる。原料油性物質及び
水相には、その目的に応じて化粧料、皮膚外用剤などに
使用される各種薬剤、酸性物質、保存剤、香料、色素、
顔料、抗酸化剤等をあらかじめ添加しておけばよい。
【0013】
【実施例】以下に、本発明を実施例により更に詳細に説
明するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。 実施例1〜7、比較例1〜4 白色ワセリン(試薬)100重量部に表1に示した乳化
剤1重量部を加えて約80℃に加熱して乳化剤を透明溶
解する。これを30℃恒温槽で1晩保存(約20時間)
冷却する。次に乳化剤が添加された白色ワセリン200
gをケンミックスミキサー(小平製作所)のボウル(ゴ
ム管ジャケットに34℃通水)に取り、ホイッパーにて
攪拌(167rpm)しながら、定量ポンプにより20
ml/minで30℃の脱塩水を滴下する。白色ワセリ
ンの攪拌状態を観察して、添加水が混和しなくなるまで
加えた。油中水型乳化状態を保持する最大限の数量を、
ワセリン100gに対する水量(g)として、次式によ
り吸水量指数として求めた。室温約28℃で実施した。
結果を表1に示す。
【0014】
【数1】
【0015】
【表1】
【0016】実施例8,比較例7 乳化剤を溶解した所定量の流動パラフィン(軽質)を1
1ビーカーに取り、50℃において4枚平羽根による攪
拌下に、所定量の50℃の精製水を徐々に添加して全量
600gの予備乳化液を製造した。精製水を添加後さら
に10分攪拌した。ついで攪拌羽根をTKホモミキサー
(特殊機化)にかえて、50℃において10000rp
mで10分乳化した。得られた乳化液の状態観察結果を
表2に示した。
【0017】
【表2】
【0018】実施例9 ミツロウ 10重量部、流動パラフィン 34重量部、
スクワラン 4重量部、ショ糖エルカ酸エステル(平均
置換度 4.3)2重量部を、80℃で加熱混合する。
これに精製水49重量部にホウ砂1重量部を溶解したも
のをプロペラ攪拌下に徐々に添加し、35℃迄冷却した
ら香料0.15重量部を加えてさらに充分混合する。こ
れを冷却して油中水型コールドクリームを製造した。得
られたクリームは、外観、硬さ、伸展性に優れたもので
あった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、化粧料、皮膚外用剤の
基剤の吸水性を改善でき、優れた品質を有する化粧料、
皮膚外用剤を提供できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショ糖とエステルを構成する脂肪酸が、
    (1)炭素数12以下の飽和脂肪酸、(2)炭素数16
    〜22の不飽和脂肪酸、または(3)炭素数16〜22
    の不飽和脂肪酸と飽和脂肪酸の混合脂肪酸であり、 かつショ糖に対する脂肪酸の平均置換度が4〜7である
    ショ糖脂肪酸エステルを有効成分とする化粧料または皮
    膚外用剤の吸水性改善剤。
JP5569393A 1993-03-16 1993-03-16 化粧料または皮膚外用剤の吸水性改善剤 Pending JPH06271420A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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