JPH0336567B2

JPH0336567B2 -

Info

Publication number: JPH0336567B2
Application number: JP58012086A
Authority: JP
Inventors: Miree Katoriinu; Seeru Jannkuroodo; Ran Guen Kan
Original assignee: LOreal SA
Current assignee: LOreal SA
Priority date: 1982-01-28
Filing date: 1983-01-27
Publication date: 1991-05-31
Also published as: JPS58133826A; IT1193628B; IT8319307A0; BE895719A; GB2113568A; DE3302898A1; GB8302282D0; FR2520253B1; IT8319307A1; CA1187792A; US4537782A; DE3302898C2; FR2520253A1; CH653569A5; GB2113568B; DE3302898C3

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、特に乳濁質又はゲルに導くことを可
能にする、脂肪酸又はタンパク質縮合物と、ポリ
オキシエチレンステロールと、ホスフアチドとを
主成分とする新規な乳化系に関するものである。

脂肪酸及びコラーゲンポリペプチドから得られ
る如きタンパク質縮合物は、油中水型又は水中油
型の乳濁液における共乳化剤（qu′agent co−
emulsionnants）としてすでに開示されて推奨さ
れている。卵及び大豆のレシチンの如きホスフア
チド並びにポリオキシエチレンステロールも同様
に特に水中油型の乳濁液としての乳化特性を有し
てはいるが、しかし主要な乳化剤を構成するには
十分ではない。

“乳濁質”は分散相が液体で且つ粒子の大きさ
が１ミクロンより小である乳濁液である。

この型の乳濁液は、公知の乳化剤を用いて又は
主乳化剤と１種類以上の共乳化剤とから成る或る
種の乳化系を用いて得ることが特に困難である。

ゲルは一般にゲル化剤の使用又は乳化剤もしく
は乳化系の使用のいずれかによつて得られるが、
前記最後の場合ゲル構造物は比較的大きい割合の
乳化剤又は乳化系を用いることによつてのみ得ら
れるので、このようなゲルは皮膚に特に刺戟的で
ある。

後記の如く完全に定義された乳化系を用い、し
かもこの乳化系を所定の割合で使用することによ
つて、非常に化粧品らしい外観と、経時的に大き
い安定性とを有し、皮膚に対する刺戟性を少しも
有しない乳濁質並びにゲルを得ることが可能であ
ることを今や確認した。

更に、本発明の乳化系を用いると、得られる化
粧品組成物は油中水又は水中油のいずれかの形態
である真の乳濁液の細かさよりも比較にならない
ほど優れた細かさを有する。

本発明の目的は新たな乳化系を提供することで
あつて、この乳化系は (i) 炭素原子８乃至22個を有する少くとも１種類
の脂肪酸、又は炭素原子８乃至40個を有する脂
肪酸と動物由来のポリペプチドとの少くとも１
種類のタンパク質縮合物と、 (ii) ポリオキシエチレンステロールと、 (iii) ホスフアチドとから構成される。

多数の試験の結果、前記組合せは、経時的に無
限に安定な、しかも細かさが確実に保たれ且つ軟
かさ及び皮膚への延びの良さの如き化粧品として
の良好な特性が保たれる組成物を得るために不可
欠であることが確認された。

本発明によれば該乳化系は好ましくは、 (i) 少くとも１種類の脂肪酸又はタンパク質縮合
物５乃至60％、好ましくは25乃至45％と、 (ii) ポリオキシエチレンステロール５乃至45％、
好ましくは15乃至40％と、 (iii) ホスフアチド15乃至90％、好ましくは20乃至
60％とから構成される。

該乳化系中の脂肪酸は好ましくは炭素原子12乃
至18個を有しており、飽和でも不飽和でもよく、
分岐していてもいなくてもよく、１個以上のヒド
ロキシ官能基を有する。

前記定義に当てはまる酸としてウンデシレン
酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、
ヒドロキシオレイン酸及びリノール酸を挙げるこ
とができる。

前記タンパク質縮合物は例えばポリペプチドと
塩化物の形状の脂肪酸との間のシヨツテン・バウ
マン（Schotten Baumann）型反応の結果生ずる
ものである（A.Scafidi他、Cosmetics and
Toiletries、1980、95巻、No.４、65頁参照）。

これらの縮合物に導き得るポリペプチドの中で
本発明によれば、分子量が200乃至20000の好まし
くは10000より小であるコラーゲン又はゼラチン
から誘導されたポリペプチドを使用することが好
ましい。

脂肪酸としては特にミリスチン酸、パルミチン
酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、並びにコ
プラの脂肪酸を挙げることができる。本発明によ
れば、これらの縮合物はまた無機又は有機塩基の
塩の形態でも使用することができ、たとえばカリ
ウム塩又はトリエタノールアミン塩の形態で使用
し得る。

本発明の好ましい実施形態によれば、クロダ社
（la Socie´te´ CRODA）によつて“クロテインIP
（CROTEIN IP）”の名称で発売されているイソ
ステアリン酸とコラーゲン性ポリペプチドとの脂
溶性縮合物が使用される。

ポリオキシエチレンステロールは、好ましくは
エチレンオキシド12乃至40モルを用いてポリオキ
シエチレン化されたステロール及び好ましくはア
メルコール社（la Socie´te´ AMERCHOL）によ
つて“ソルランＣ−24（SolulanC−24）”の商品
名で発売されている如きエチレンオキシド24モル
を用いてオキシエチレン化されたコレステロール
である。

また本発明によればポリオキシエチレン化され
た植物ステロール、特にポリオキシエチレン化さ
れたスチグマステロール、シトステロール、又は
カンペステロールを使用することができる。

ホスフアチドは特に卵、大豆、菜種又はひまわ
りのレシチンからの植物又は動物由来のものであ
り得るが、ホスフアチジルコリンジアミドエステ
ル〔Dictionnaire CTFA−Cosmetic Toiletery
Fragrance Associationによればレシチンアミド
−DEA〕の如き卵のレシチン誘導体又はリユー
カス・メイヤ社（la Socie´te´ LUCAS MEYER）
によつてエピクロン100P（EPIKURON 100P）”
の商品名で発売されている大豆のリン脂質の複合
体（complexe de phosphalipides de soja）が
好ましい。

本発明はまた、工業的に新しい生成物として、
本発明の乳化系を用いて得られる乳濁質又はゲル
の形態の化粧品組成物をも提供するものである。

前記化粧品組成物の全重量に対して上に定義し
た如き乳化系の濃度は一般に0.5重量％と35重量
％との間の値であり、油相は２重量％と60重量％
との間、水相は30重量％と97重量％との間の値で
ある。

前記組成物が乳濁質の形態であるとき、重量に
おいて、乳化系の濃度は２％と15％との間、好ま
しくは５％と13％との間、油相は５％と38％との
間、好ましくは12％と35％との間、水相は47％と
90％との間、好ましくは50％と80％との間の値で
ある。

前記組成物がゲルの形態であつてこのゲルが振
動するか又は揺動するゲル（swinging gel）で
あり得るとき、重量において乳化系の濃度は好ま
しくは15％と30％との間、油相は15％と50％との
間、好ましくは20％と45％との間、水相は30％と
70％との間の値である。

油相を構成し得る種々の油のうち、次の如き種
種の油生成物を使用することができる。即ち、 (イ) 馬油、豚油、ラノリンの如き動物油、 (ロ) 甘へんとう油、アボカド油、ヒマシ油、オリ
ーブ油、ぶどうの種子の油、けし油、菜種油、
落花生油、とうもろこし油、はしばみ油、ジヨ
ジヨバ油、べにばな油、小麦胚芽油の如き植物
油、 (ハ) パラフイン油、パーセリン（purcellin）油、
ペルヒドロスクアレン及び微細結晶のワツクス
油溶液の如き炭化水素含有油、 (ニ) 鉱物油、特に大気圧下における初蒸留点が約
250℃最終蒸留点が410℃程度である油、 (ホ) 他の油に溶解し得るシリコーン油。

また例えばエステル特にパルミチン酸イソプロ
ピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸
ブチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ヘキ
サデシル、パルミチン酸エチル、オクタン酸トリ
グリセリド、デカン酸トリグリセリド及びリシノ
ール酸セチルの如き或種の合成物を使用すること
もできる。

油相はまた或種の蝋、特にカルナバ蝋、蜜蝋、
地蝋、又はカンデリラ蝋を含むことが可能であ
る。

本発明の組成物はまた保存剤、酸化防止剤、香
料、着色剤、日除けフイルタ、顔料、湿潤剤、並
びにタルク及びナイロン、絹、殿粉又はポリエチ
レン等の粉末の如き添加剤の如き別の成分をも含
有し得る。

これらの化粧品組成物は例えば日除けクリー
ム、顔、身体もしくは手用のクリームの如き水和
性クリームの形態又は水和性頬紅もしくはフアウ
ンデーシヨンの形態であり得る。

皮膚の治療用組成物を得ようとするときは、前
述の組成物にいくつかの特に〓瘡に対して有効な
物質、抗炎症剤、抗生物質、角質溶解剤、ビタミ
ン、収斂剤、抗菌剤、又は血管収縮剤を含有させ
ることが可能である。

本発明の一層良い理解のために、ここで本発明
による組成物の非限定的性格の実施例を数例挙げ
よう。

実施例１乳濁質形態の皮膚保護クリーム。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルクロテインIP ソルランＣ−24 …7.5ｇ（50％）… …4.5ｇ（30％）… …３ｇ（20％）…15ｇワセリン油 …30ｇパルミチン酸イソプロピル …５ｇ保存剤 …適量香料 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例２乳濁質形態の水和性ナイトクリーム。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルクロテインIP ソルランC24 …5.4ｇ（34％）… …5.9ｇ（37％）… …4.6ｇ（29％）…15.5ｇワセリン油 …18ｇ甘へんとう油 …６ｇグリセリン …３ｇ香料 …適量保存剤 …適量殺菌した脱塩水
…総重量を100ｇにするために必要な量実施例３栄養作用のあるゲル。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルクロテインIP ソルランC24 …4.6ｇ（28.7％）… …６ｇ（37.6％）… …5.4ｇ（33.7％）…16ｇワセリン油 …12ｇ揮発性シリコーン油 …12ｇパラヒドロキシ安息香酸メチル …0.3ｇ香料 …適量着色剤 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例４流動性乳濁質形態の透明なフアウンデーシヨ
ン。

大豆レシチン（エピクロン100P）ソルランC24 クロテインIP …4.6ｇ(28.7%)… …5.4ｇ(33.7%)… …６ｇ(37.6%)…16ｇワセリン油 …12ｇ揮発性シリコーン油 …12ｇパラヒドロキシ安息香酸メチル …0.3ｇ香料 …適量着色剤 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例５栄養作用のあるゲル。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルソルランC24 クロテインIP …6.9ｇ(28.7%)… …8.1ｇ(33.8%)… …９ｇ(37.5%)…24ｇワセリン油 …24ｇ揮発性シリコーン油 …12ｇパラヒドロキシ安息香酸メチル …0.3ｇ香料 …適量着色剤 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例６揺動性／栄養作用のあるゲル。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルイソステアリン酸ソルランC24 …5.12ｇ（32％）… …5.44ｇ（34％）… …5.44ｇ（34％）…16ｇワセリン油 …12ｇ揮発性シリコーン油 …12ｇ保存剤 …適量香料 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例７乳濁質形態の荒肌用デイクリーム。

大豆のレシチンオレイン酸ソルランC24 …4.32ｇ（36％）… …3.6ｇ（30％）… …4.08ｇ（34％）…12ｇワセリン油 …15ｇひまわり油 …８ｇ天然コラーゲン0.3％水溶液 …10ｇ保存剤 …適量香料 …適量酸化防止剤 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量実施例８微細乳濁質形態の、〓瘡の傾向のある脂肌用乳
液。

ホスフアチジルコリンジアミドエステルウンデシレン酸ソルランC24 …3.2ｇ（40％）… …3.2ｇ（40％）… …1.6ｇ（20％）…８ｇワセリン油 …８ｇミリスチン酸イソプロピル …４ｇＳ−カルボキシメチルシステイン …２ｇ保存剤 …適量香料 …適量酸化防止剤 …適量水 …総重量を100ｇにするために必要な量

Claims

【特許請求の範囲】１ (i) 炭素原子８〜22個を有する少なくとも一
種類の脂肪酸、又は炭素原子８〜40個を有する
脂肪酸と動物由来のポリペプチドとの少なくと
も一種類のタンパク質縮合物と、 (ii) ポリオキシエチレンステロールと、 (iii) ホスフアチドとから構成されていることを特徴とする乳化系。２ (i) 少なくとも一種類の脂肪酸又は少なくと
も一種類のタンパク質縮合物５〜60％、好まし
くは25〜45％と、 (ii) ポリオキシエチレンステロール５〜45％、好
ましくは15〜40％と、 (iii) ホスフアチド15〜90％、好ましくは20〜60％とから構成されていることを特徴とする特許請求
の範囲第１項に記載の乳化系。３脂肪酸が好ましくは炭素原子12〜18個を有し
ており、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチ
ン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステア
リン酸、オレイン酸、ヒドロキシオレイン酸、リ
ノール酸によつて構成される群の中から選択され
ることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第
２項に記載の乳化系。４タンパク質縮合物中の動物由来ポリペプチド
が、200〜20000、好ましくは10000より小さい分
子量を有するコラーゲン又はゼラチンから誘導さ
れるポリペプチドであることを特徴とする特許請
求の範囲第１項又は第２項に記載の乳化系。５タンパク質縮合物中の脂肪酸がミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリ
ン酸及びコプラの脂肪酸によつて構成される群の
中から選択されることを特徴とする特許請求の範
囲第１項又は第２項に記載の乳化系。６タンパク質縮合物が無機又は有機塩基の塩の
形態のもの、好ましくはカリウム又はトリエタノ
ールアミンの塩の形態のものであることを特徴と
する特許請求の範囲第１項〜第５項のいずれか一
項に記載の乳化系。７ステロールが、エチレンオキシド12〜40モル
を用いてオキシエチレン化されていることを特徴
とする特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の
乳化系。８ポリオキシエチレンステロールが、エチレン
オキシド24モルを用いてオキシエチレン化された
コレステロールであることを特徴とする特許請求
の範囲第６項に記載の乳化系。９ホスフアチドが卵、大豆、菜種又はひまわり
のレシチンの如き植物性又は動物性レシチン、あ
るいはレシチン誘導体、好ましくはホスフアチジ
ルコリンジアミドエステル、又は大豆のリン脂質
の複合体であることを特徴とする特許請求の範囲
第１項又は第２項のいずれかに記載の乳化系。１０ (i) 炭素原子８〜22個を有する少なくとも
一種類の脂肪酸、又は炭素原子８〜40個を有す
る脂肪酸と動物由来のポリペプチドとの少なく
とも一種類のタンパク質縮合物と、 (ii) ポリオキシエチレンステロールと、 (iii) ホスフアチドとから構成される乳化系と、水相と、並びに油相と
を含有する、乳濁質型の乳濁液又はゲルの形態で
ある化粧品又は薬品組成物。１１組成物の全重量に対して、重量において、
乳化系の濃度が0.5％〜35％、油相の濃度が２％
〜60％、水相の濃度が30％〜97％の値であること
を特徴とする特許請求の範囲第１０項に記載の組
成物。１２乳濁質の形態をなしており、組成物の全重
量に対して、重量において、乳化系の濃度が２％
〜15％、油相の濃度が５％〜38％、水相の濃度が
47％〜90％の値であることを特徴とする特許請求
の範囲第１０項又は第１１項に記載の組成物。１３ゲルの形態をなしており、組成物の全重量
に対して、重量において、乳化系の濃度が15％〜
30％、油相の濃度が15％〜50％、水相の濃度が30
％〜70％の値であることを特徴とする特許請求の
範囲第１０項又は第１１項に記載の組成物。１４更に、保存剤、酸化防止剤、香料、着色
剤、日除けフイルタ、顔料、湿潤剤、並びにタル
ク、ナイロン粉末、絹粉末、澱粉末又はポリエチ
レン粉末の如き添加剤のような常用成分を含有す
ることを特徴とする特許請求の範囲第１０項〜第
１３項のいずれか一項に記載の組成物。１５更に〓瘡に有効な物質、抗炎症剤、抗生物
質、角質溶解剤、ビタミン、収斂剤、抗菌剤又は
血管収縮剤を含有することを特徴とする特許請求
の範囲第１０項〜第１４項のいずれか一項に記載
の組成物。