JP2854767B2 - 増粘ゲル化剤 - Google Patents

増粘ゲル化剤

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JP2854767B2 JP4350501A JP35050192A JP2854767B2 JP 2854767 B2 JP2854767 B2 JP 2854767B2 JP 4350501 A JP4350501 A JP 4350501A JP 35050192 A JP35050192 A JP 35050192A JP 2854767 B2 JP2854767 B2 JP 2854767B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は増粘ゲル化剤、特に界面
活性剤を用いた水性増粘ゲル化剤に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品、化粧料等の分野においてその剤
型保持の為に種々の水性の増粘ゲル化剤が用いられる。
例えば、有機化合物としては多糖類、カゼイン等の天然
高分子、ポリオキシエチレン、アクリル酸ポリマー等の
合成高分子が、また、無機化合物としては、モンモリロ
ナイトをはじめとする各種粘土鉱物やシリカなどが、
増粘ゲル化剤の目的効果に応じて適宜選択使用されて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような水性増粘ゲ
ル化剤を医薬品や化粧品に利用する場合、これらは人体
に使用するために高い安全性を要求されることは当然な
がら、同時に外用として皮膚に対して使用されるものの
場合には使用したときの感触、すなわち使用性のよさな
どが要求される。このため、上記の目的で使用される
増粘ゲル化剤は高い安全性と好ましい使用性、そして
良好な増粘ゲル化能をあわせ持つことが要求されるが、
従来の水性増粘ゲル化剤には上記3点を充分に満たすも
のは知られていなかった。
【0004】例えば、高分子系のものは安全性も比較的
高く、少量の添加で良好な増粘ゲル化能を発揮するが、
皮膚に使用した場合は高分子特有の「ぬめり感」を生
じ、好ましくない使用感を有する。また、粘土鉱物はチ
キソロピー性が高くてさっぱりとした使用後感であり使
用性的には好ましいものであるが、離液が起こりやすく
不安定である。本発明は前記従来技術の課題に鑑みなさ
れたものであり、その目的は安全性、使用性に優れ、し
かも良好な増粘ゲル化を行うことのできる水性増粘ゲル
化剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、食品添加物、化
粧品などに広く利用され、安全性も良好であるショ糖脂
肪酸エステルを溶媒分別で精製したショ糖脂肪酸ジエス
テルを用いると優れた増粘ゲル化能をもち、しかも安全
性、使用性も良好な水性増粘ゲル化剤が得られることを
見いだした。更に、カラムクロマト精製によって得られ
た純粋なショ糖脂肪酸エステルを用いて検討を行った結
果、ショ糖脂肪酸ジエステルに少量のイオン性界面活性
物質を加えることによって、増粘ゲル化能が生じること
が明らかになった。すなわち本出願の請求項1記載の
増粘ゲル化剤は、全ショ糖脂肪酸エステルに対して純
度が50%以上であるショ糖脂肪酸ジエステルおよびイ
オン性界面活性物質を含むことを特徴とする。以下、本
発明の構成要件を更に詳細に説明する。必須成分として
は、先に述べたショ糖脂肪酸ジエステル、イオン性界面
活性物質の2種である。
【0006】ショ糖脂肪酸ジエステルにおける脂肪酸は
炭素数12〜22の飽和あるいは不飽和の、直鎖あるい
は分岐を持つものであり二つの脂肪酸は異なってもよ
い。ショ糖脂肪酸ジエステル中に他のショ糖脂肪酸エス
テル、例えばショ糖脂肪酸モノエステルやショ糖脂肪酸
トリエステルが不純物として含有されていても増粘ゲル
は形成される。不純物の含有率は最大で50%であり、
好ましくは40%以下、更に好ましくは30%以下であ
る。但し、不純物としてモノエステルとトリエステルが
共存する場合で、モノエステルとトリエステルとの比が
1:3〜1:20の範囲内にあれば、ジエステルの含有
率が50%より少なくても良く、この場合のジエステル
の含有率は35%以上、好ましくは40%である。ショ
糖脂肪酸ジエステルについては、ゲル化、あるいは増粘
の重要な因子としてTc(溶液中における各ショ糖脂肪
酸エステルの固液転移温度を示し、例えばDSC(示差
熱量計)によって測定することができる)が挙げられ
る。
【0007】すなわち、増粘剤としてはジエステルのT
c以上であることが好ましく、ゲル化剤としては、ジエ
ステルのTc以下であることが好ましい。純粋なショ糖
脂肪酸ジエステル(カラムクロマトグラフィ−によって
分取した純度99%以上のもの)単独系では水に分散せ
ず、増粘ゲル化剤として機能しないが、ショ糖脂肪酸ジ
エステルに少量のイオン性界面活性物質を添加すること
によって均一分散し、良好な増粘ゲル化剤となる。
【0008】イオン性界面活性剤としては、脂肪酸石
鹸、エーテルカルボン酸およびその塩、アルカンスルホ
ン酸塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、ジアルキ
ルスルホコハク酸塩、高級脂肪酸アミドのスルホン酸
塩、アルキルアリルスルホン酸塩、高級アルコール硫酸
エステル塩、二級高級アルコール硫酸エステル塩、アル
キルおよびアルキルアリルエーテル硫酸エステル塩、グ
リセリン脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸
アルキロールアミドの硫酸エステル塩、硫酸化油、リン
酸エステル塩、アミノ酸、コラーゲン加水分解物と高級
脂肪酸縮合物、コラーゲン加水分解物誘導体等のアニオ
ン性界面活性剤、およびアルキルアミン塩、ポリアミン
またはアルカノールアミン脂肪酸誘導体、アルキルトリ
メチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウ
ム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、アル
キルピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、ジ
アルキルモルホリニウム塩等のカチオン界面活性剤等を
用いることができ、好ましくは親油基の炭素数が12〜
22のイオン性界面活性剤であり、特に好ましいものは
親油基の炭素数12〜22のアニオン性あるいはカチオ
ン性界面活性剤である。
【0009】上記水性増粘ゲル化剤の増粘及びゲル化能
を高めるために両親媒体物質を添加する方法が好まし
く、それらの疎水基の炭素数は12以上のものがよく、
さらに好ましくは高級脂肪酸及び高級脂肪族アルコール
である。両親媒性物質とは、界面活性を有するが、それ
自体は疎水性が強く一般の界面活性剤ほど界面活性を有
さないものであり、例えば高級脂肪酸、高級脂肪属アル
コール、モノグリセリド、グリセロールモノアルキルエ
ーテル、モノアルキルアミン、及びステロール骨格を有
する化合物(コレステロール、フィトステロール)など
である。増粘ゲル化する組成としては、ショ糖脂肪酸ジ
エステルが50%以上99.6以下、イオン性界面活性
物質が0.4%以上20%以下、両親媒性物質が0%以
上40%以下、好ましくはショ糖脂肪酸ジエステルが7
2%以上97%以下、イオン性界面活性物質が1%以上
8%以下、両親媒性物質が10%以上20%以下であ
る。
【0010】組成の例として、図1にショ糖脂肪酸ジエ
ステルとしてショ糖ステアリン酸ジエステル、イオン性
界面活性物質としてステアリン酸ナトリウム、両親媒性
物質としてステアリン酸を選択した際のゲル化領域図を
示した。図において実線で囲まれた部分がゲル領域に対
応している。本発明の水性増粘ゲル化剤は一般に化粧品
や食品に用いられるショ糖脂肪酸ジエステルを主成分と
して用いるために安全性に優れ、少量のゲル化剤を添加
することで水をゲル化できるという利点がある。すなわ
ち、本発明の水性増粘ゲル化剤を1%以上、好ましくは
2%以上、さらに好ましくは3%以上水に均一分散させ
ることによって、使用性のよい良好な水性ゲルが得られ
る。ゲル化剤の濃度が増加すると、ゲルの硬度が高くな
る。さらに、水の一部を水溶性溶媒に置き換えても前記
のゲルと同様な水性ゲルが得られる。
【0011】水溶性溶媒としてはエチルアルコール、イ
ソプロピルアルコール、メチルアルコール、プロピレン
グリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリ
ン、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等が
挙げられる。上記の水性ゲルに前記イオン性界面活性物
質、もしくは、非イオン性界面活性物質を用いて調製し
た各種乳化物、可溶化物を添加し混合してクリーム、あ
るいは乳液などを調製することも可能である。また、用
途、目的に応じて他の物質を配合することも可能であ
り、たとえば化粧品に応用するならば香料類、防腐剤
類、ビタミン類、粉体、顔料等を配合できる。無機粉末
としては、例えばタルク、酸化チタン、カオリン無水ケ
イ酸、ケイ酸塩、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、ベンガラ、黄酸化鉄、酸化クロム、カーボン
ブラック、群青、雲母、セリサイト、ナイロンパウダ
ー、ポリエチレン末、セルロースパウダー、アクリル系
樹脂、二酸化チタン、酸化鉄等が挙げられる。
【0012】無機顔料としては、例えばタルク、カオリ
ン、炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン、赤酸化
鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、チタンコーティッドマ
イカ、オキシ塩化ビスマス、ベンガラ、粘結顔料、グン
ジョウピンク、水酸化クロム、雲母チタン、黄酸化鉄、
酸化クロム、酸化アルミニウムコバルト、紺青、黒酸化
鉄、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウ
ム、ベントナイト、マイカ、酸化ジルコニウム、酸化マ
グネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、軽質炭酸カルシウ
ム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸マグネシウム、重質
炭酸マグネシウム、ニラミン等が挙げられる。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳しく説明
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。また配合量は特に指定がない限り重量%で示す。ま
ず、本発明において特徴的なショ糖脂肪酸ジエステルの
製造例について説明する。製造例1 ショ糖ステアリン酸ジエステルの精製 1Lビ−カ−に、モノエステルを約30%含むとさ
れる市販ショ糖ステアリン酸エステル100gを秤取
し、メタノ−ル855mlと水45mlの混合液を加えて溶
媒の沸点近傍の温度で一度試料を溶解する。その後溶液
を44℃に保温し二相に分離させた後、上層(溶液相)
を分取する。なお、下層(固体相)の主成分はトリエス
テルであり、上層には、モノエステル及びジエステルが
主に含まれる。 この上層に水をエタノ−ル濃度が約
80v/v%になるように加え60℃にした後、25℃に
て沈殿物を生成させ、該沈殿物を分取する。この上層は
モノエステルを主成分とし、沈殿はジエスエテルを主成
分とする。 で得られた沈殿物をメタノ−ル720mlに溶解
し、その溶液に水を180ml加えて撹拌し、25℃にて
保温・静置して沈殿物を生成させ、その沈殿物を分取す
る。 の操作を再度行い、ショ糖ステアリン酸ジエステ
ルを約80%以上含む組成物を得ることができた。ショ
糖ステアリン酸ジエステル以外に存在する含有物として
は、ショ糖ステアリン酸モノエステル、トリエステル、
ステアリン酸、ステアリン酸ナトリウムなどであった。
なお、原料ショ糖脂肪酸エステルに対する収率は約33
%であった。
【0014】製造例2 ショ糖オレイン酸モノ及びジエ
ステルの精製 1Lビ−カ−に、モノエステルを約70%含むとさ
れる市販ショ糖オレイン酸エステル50gを秤取し、メ
タノ−ル760ml、水190mlの混合液を加えて溶解し
−20℃で静置し、二相分離させた後沈殿部分(下層)
を分取する。ここで、上層はモノエステル、沈殿(下
層)はジエステル及びトリエステルの混合物を主成分と
する。 分取した沈殿部分にメタノ−ル760ml、水190
mlの混合液を加えて溶解し、−20℃で静置して再度二
相に分離させて沈殿部分を分取する。この操作を2回繰
り返す。ここで、上層はモノエステル、沈殿(下層)は
ジエステル及びトリエステルを主成分とする。 及びで得られた上層を濃縮してショ糖オレイン
酸モノエステルを得た。ショ糖オレイン酸モノエステル
の純度は約95%、収率は、原料ショ糖オレイン酸エス
テルに対して約65%であった。 及びで得られた下層をメタノ−ル97%溶液に
溶解し、室温で静置し上層を分取する。 で得られた上層を濃縮、乾燥してショ糖オレイン
酸ジエステルを得た。ショ糖オレイン酸ジエステルの純
度は65%以上、原料ショ糖オレイン酸エステルに対す
る収率は約25%であった。
【0015】製造例3 ショ糖ステアリン酸ジエステル
のカラムクロマトグラフィ−による精製 クロロホルム400mlを溶媒として市販品のカラム
クロマトグラフィ−用のシリカゲル200gを膨潤さ
せ、カラムクロマト管に充填し、製造法1によって得ら
れたショ糖ステアリン酸エステルを約10g付加する。 以下の溶媒を順次用いて段階溶離をおこなう。 i)メタノール:クロロホルム=8:92(体積比)1L ii)メタノ−ル:クロロホルム=15:85(体積比)
1L iii)メタノ−ル:クロロホルム=25:75(体積
比)1L 溶離液を70mlずつ分画し、各分画についてガスクロと
TLCでショ糖ステアリン酸ジエステルを確認した。ジ
エステル分画を濃縮したところ、約4gのショ糖ステア
リン酸ジエステルが分取できた。
【0016】製造例4 ショ糖オレイン酸ジエステルの
カラムクロマトグラフィ−による精製 クロロホルム400mlを溶媒として市販品のカラム
クロマトグラフィ−用のシリカゲル200gを膨潤さ
せ、カラムクロマト管に充填し、製造法2によって得ら
れたショ糖オレイン酸エステルを約10g付加する。 以下の溶媒を順次用いて段階溶離を行なう。 i)メタノ−ル:クロロホルム=6:94(体積比)1L ii)メタノ−ル:クロロホルム=12:88(体積比)
1L iii)メタノ−ル:クロロホルム=20:80(体積
比)1L 溶離液を70mlずつ分画し、各分画についてガスクロと
TLCでショ糖オレイン酸ジエステルを確認した。ジエ
ステル分画を濃縮したところ、約2.5gのショ糖オレ
イン酸ジエステルが分取できた。
【0017】製造例5 ショ糖ステアリン酸ジエステル
の精製 1Lビーカーに、モノエステルを約30%含むとさ
れる市販ショ糖ステアリン酸エステル100gを秤取
し、メタノール800mlと水100ml混合液を加え
て溶媒の近傍付近の温度で一度試料を溶媒する。その
後、35℃にて沈殿物を生成させ、該沈殿物を分取し、
ショ糖ステアリン酸ジエステルを約40%、ショ糖ステ
アリン酸トリエステルを50%含む組成物を得ることが
できた。ショ糖ステアリン酸ジエステル、ショ糖ステア
リン酸トリエステル以外に存在する含有物としは、ショ
糖ステアリン酸モノエステル、ステアリン酸、ステアリ
ン酸ナトリウムであった。尚、原料ショ糖脂肪酸エステ
ルに対する収率は約75%であった。次に、以上のよう
に製造されたショ糖脂肪酸ジエステルを用いた増粘ゲル
化剤について説明する。
【0018】実施例1 製造例1によって得られたショ糖ステアリン酸ジエステ
ルを用いて以下の組成からなる水性ゲルを調製し、25
℃におけるゲルの硬度をカードテンションメーターで測
定した。 以上の結果より明らかなように、いずれのゲルにおいて
も、製造直後および一カ月経過後とも硬度の変化がな
く、分離もしない良好なものが得られた。
【0019】実施例2 製造例5によって得られたショ糖ステアリン酸ジエステ
ル2gに対して、精製水98.0gを加え60℃に加熱
し、十分膨潤させた後、室温に放置したところ水性の
ルを得た。実施例3 製造例3によって得られたショ糖ステアリン酸ジエステ
ル2gに対して、ステアリルトリメチルアンモニウムク
ロライド(STAC)0.04gとステアリルアルコー
ル0.06gを加え、クロロホルムで溶解し蒸発乾固さ
せた。乾固させた試料に対して精製水97.9gを加え
60℃に加熱した後、室温に放置したところ水性のゲル
を得た。
【0020】実施例4 製造例3によって得られたショ糖ステアリン酸ジエステ
ル1.72gに対して、ソディウムヘキサデシルサルフ
ェート(SODS)0.06gとパルミチン酸0.22
gを加えクロロホルムで溶解し蒸発乾固させた。乾固さ
せた試料に対して精製水98gを加え60℃に加熱、試
料を均一分散した後、室温に放置したところ水性のゲル
を得た。実施例5 製造例3によって得られたショ糖ステアリン酸ジエステ
ル2gに対して、ステアリン酸ナトリウム0.04gと
コレステロール0.14gを加えたクロロホルムで溶解
し、蒸発乾固させた。乾固させた試料に対して精製水9
7.88gを加え60℃に加熱、試料を均一分散した
後、室温に放置したところ水性のゲルを得た。
【0021】実施例6 ゲル状美白化粧料 <ゲル処方> ショ糖ステアリン酸ジエステル 3% アルブチン 3 グリセリン 15 メチルパラベン 0.1 精製水 残 量 ここで、ショ糖ステアリン酸ジエステルは、製造例1に
よって得られたものである。以上の組成物を60℃に加
熱、均一分散させた後、室温に放置して水性のゲル状美
白化粧料を得た。
【0022】実施例7 栄養クリーム <ゲル処方> ショ糖ステアリン酸ジエステル 5% メチルパラベン 0.1 水 残 量 ここで、ショ糖ステアリン酸ジエステルは、製造例1に
よって得られたものである。上記の組成物を60℃に加
熱し、均一分散させた後、室温に放置して水性のゲルを
得た。 <乳化処方> プルロニックL−68 4% 流動パラフィン 40 ビタミンEアセテート 0.5 グリセリン 25 1,3 BG 10 メチルパラベン 0.2 香料 0.05 精製水 残 量 前ゲル処方と乳化処方でそれぞれ水性ゲルと乳化物を調
整し、70℃で撹拌しながら水性ゲル80gと乳化物2
0gを混合し、後25℃に冷却して栄養クリームを得
た。
【0023】実施例8 美容液の調製 <ゲル処方> ショ糖脂肪酸ジエステル 7.0% オレイルアルコール 1.4% パルミチン酸カリウム 0.2% メチルパラベン 0.1% グリセリン 5.0% 精製水 残 量 ここで、ショ糖オレイン酸ジエステルは、製造例2によ
って得られたものである。上記の組成物の中で、グリセ
リン、水を除いたものをクロロホルムに溶解し、均一に
した後蒸発乾固させる。乾固した試料にグリセリン、水
を加え均一に分散させた後この水性の増粘液95部に対
して、HCO 60を10%、ビタミンEアセテート1
%、エタノール60%、精製水残量からなる可溶化液5
部を加え撹拌し美容液を得た。
【0024】実施例9 ハンドクリーム <ゲル処方> ショ糖ステアリン酸ジエステル 5% メチルパラベン 0.1 水 残 量 ここで、ショ糖ステアリン酸ジエステルは、製造例5に
よって得られたものである。上記の組成物を60℃に加
熱し、均一分散させた後、室温に放置して水性のゲルを
得た。 <乳化処方> プルロニック 4% 流動パラフィン 20 ワセリン 15 ビタミンEアセテート 0.5 グリセリン 10 1,3 BG 10 香料 0.05 精製水 残 量 前ゲル処方と乳化処方でそれぞれゲルと乳化物を調節
し、70℃で撹拌しながら水性ゲル80gと乳化物20
gを混合し、後25℃に冷却してハンドクリームを得
た。
【0025】実施例10 プレメークローション 1.ジメチルポリシロキサン 4.5 2.2−エチルヘキサン酸セチル 2.2 3.パラベン 0.1 4.香料 0.1 5.精製水 74.5 6.ショ糖ステアリン酸ジエステル* 0.6 7.ポリエチレングリコール 3.2 8.ブチレングリコール 4.9 9.精製水 7.5 10.ショ糖ステアリン酸ジエステル* 2.4 (*:製造例1で得られたショ糖ステアリン酸ジエステル)
【0026】[製法](5)〜(8)を加熱・攪拌し均
一とする。(1)〜(4)を加熱・溶解し、(5)〜
(8)に加え、ホモミキサー処理して乳化する。(9)
〜(10)を加熱・攪拌し、均一とした後、(1)〜
(8)の乳化物に加え、攪拌・混合し、冷却して、O/
W型のプレメークローションを製造した。 [性状]このローションは37℃、25℃、0℃におい
て1ケ月以上安定であった。そして、使用感もさっぱり
し好まれた。また、充来のO/W型プレメークローショ
ンと比較し、高い撥水性を示し、重ねてパウダリーファ
ンデーションを塗布すると、このローションなしの場合
に比べ、化粧もちが向上することが確認された。
【0027】実施例11 ファンデーション 1.ジメチルポリシロキサン 4.5 2.トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン 2.2 3.パラベン 0.1 4.香料 0.1 5.精製水 63.2 6.ショ糖オレイン酸ジエステル* 0.6 7.二酸化チタン 5.8 8.タルク 4.2 9.酸化鉄 2.1 10.ポリエチレングリコール 3.1 11.プロピレングリコール 4.8 12.精製水 7.4 13.ショ糖オレイン酸ジエステル* 1.9 (*:製造例2で得られたショ糖ステアリン酸ジエステル)
【0028】[製法](5)〜(11)を加熱・攪拌
し、ホモミキサー処理して均一とする。(1)〜(4)
を加熱・溶解し、(5)〜(11)に加え、ホモミキサ
ー処理して乳化する。(12)〜(13)を加熱・攪拌
し、均一とした後、(1)〜(11)の乳化物に加入、
攪拌・混合し、冷却してO/W型のファンデーションを
製造した。 [性状]このファンデーションは37℃、25℃、0℃
において1ケ月以上安定であった。そして使用感もさっ
ぱりしていながら、充来のO/W型ファンデーションと
比較して高い撥水性を示し、化粧もちに優れることが確
認された。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる増粘
ゲル化剤によれば、ショ糖脂肪酸ジエステルおよびイオ
ン性界面活性剤を主成分とすることで、安全性および使
用性が良好な水性ゲルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる水性ゲル形成領域の
説明図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−115509(JP,A) 特開 昭55−25430(JP,A) 特開 昭63−275518(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 103 A61K 7/00 A61K 47/26

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 全ショ糖脂肪酸エステルに対して純度が
    50%以上であるショ糖脂肪酸ジエステルと、イオン性
    界面活性剤を少なくとも含むことを特徴とする水性増粘
    ゲル化剤。
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