JPH06270196A - スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法 - Google Patents
スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法Info
- Publication number
- JPH06270196A JPH06270196A JP8242693A JP8242693A JPH06270196A JP H06270196 A JPH06270196 A JP H06270196A JP 8242693 A JP8242693 A JP 8242693A JP 8242693 A JP8242693 A JP 8242693A JP H06270196 A JPH06270196 A JP H06270196A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- edge
- cone
- gasket
- molding
- speaker
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 スピーカーにおけるコーンとエッジの簡単な
接着が可能である一体射出成形におけるエッジの離型時
の変形を防止し、安定したエッジの所定形状を維持でき
るようにして、実用性を高める。 【構成】 予め成形されたコーン１およびガスケット３
をコーン１とガスケット３の間に所定形状のエッジ用キ
ャビティ１０を有する成形凸金型４と成形凹金型５間に
挿入し、前記キャビティ１０内にエッジ用エラストマー
材料を射出成形するようにしたので、リング状のガスケ
ット３の存在によってエッジＲ部１３がガスケット３と
コーン１との間で、これらによって支持確保されるた
め、安定した形状が得られるとともに、金型からの離型
も容易で、離型時の変形も少ない。
接着が可能である一体射出成形におけるエッジの離型時
の変形を防止し、安定したエッジの所定形状を維持でき
るようにして、実用性を高める。 【構成】 予め成形されたコーン１およびガスケット３
をコーン１とガスケット３の間に所定形状のエッジ用キ
ャビティ１０を有する成形凸金型４と成形凹金型５間に
挿入し、前記キャビティ１０内にエッジ用エラストマー
材料を射出成形するようにしたので、リング状のガスケ
ット３の存在によってエッジＲ部１３がガスケット３と
コーン１との間で、これらによって支持確保されるた
め、安定した形状が得られるとともに、金型からの離型
も容易で、離型時の変形も少ない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、音響用スピーカーのコ
ーンとエッジを一体成形する製造方法に関するものであ
り、特に、コーンとエッジさらにはガスケットをも一体
成形するようにしたものである。
ーンとエッジを一体成形する製造方法に関するものであ
り、特に、コーンとエッジさらにはガスケットをも一体
成形するようにしたものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、スピーカーは図６に示されるよ
うに、音を発生するコーン１の中心部をダンパーで支持
し、外周縁はエラストマー材料よりなるエッジ２をガス
ケット３を介してフレーム（図示せず）に支持されてい
る。コーン１とエッジ２は一体的に接着する必要があ
り、従来はこのための接着工程に時間と労力を要し、作
業工程が複雑化するという問題があった。また、近年で
は、車載用オーディオの普及、ラジオカセット等の屋外
での使用、あるいは衛星放送の発達によるテレビ音質の
改良等に伴うスピーカーに対する小型大出力の要求が年
々高まっている。したがって、スピーカーの部品材料も
これに合わせて変化してきている。すなわち、従来使用
されることが多かった紙製のコーンにとって代わり、合
成樹脂製のコーンが採用されることが多くなってきた。
また、エッジはウレタンフォームの圧縮品から、ゴム等
のエラストマーに変わりつつある。このような材質の採
用により、高品質で小型大出力のスピーカーが出現して
はいるものの、合成樹脂製のコーンとゴム等のエラスト
マーの接着は接着剤によって行われているのが現状であ
るが、合成樹脂製のコーンは比較的硬質であり、ゴム等
のエラストマーは比較的軟質であるため、これらの間の
接着には多少信頼性に不安があった。
うに、音を発生するコーン１の中心部をダンパーで支持
し、外周縁はエラストマー材料よりなるエッジ２をガス
ケット３を介してフレーム（図示せず）に支持されてい
る。コーン１とエッジ２は一体的に接着する必要があ
り、従来はこのための接着工程に時間と労力を要し、作
業工程が複雑化するという問題があった。また、近年で
は、車載用オーディオの普及、ラジオカセット等の屋外
での使用、あるいは衛星放送の発達によるテレビ音質の
改良等に伴うスピーカーに対する小型大出力の要求が年
々高まっている。したがって、スピーカーの部品材料も
これに合わせて変化してきている。すなわち、従来使用
されることが多かった紙製のコーンにとって代わり、合
成樹脂製のコーンが採用されることが多くなってきた。
また、エッジはウレタンフォームの圧縮品から、ゴム等
のエラストマーに変わりつつある。このような材質の採
用により、高品質で小型大出力のスピーカーが出現して
はいるものの、合成樹脂製のコーンとゴム等のエラスト
マーの接着は接着剤によって行われているのが現状であ
るが、合成樹脂製のコーンは比較的硬質であり、ゴム等
のエラストマーは比較的軟質であるため、これらの間の
接着には多少信頼性に不安があった。
【０００３】そこで、特公昭５７−１８３９９号公報に
開示されたものとして、図５に示すような、コーンとエ
ッジとを一体成形するもが案出された。このものでは、
予め成形されたコーン１をその外周縁にエッジ２用の所
定形状のキャビティ１０を有する成形金型４、５に挿入
し、射出ノズル２０からのエッジ材料を射出ゲート６を
通じて前記エッジ用キャビティ１０内に射出すること
で、コーン１とエッジ内周部１２が一体化されて、エッ
ジＲ部１３およびエッジ外周部１４を有するエッジ２が
形成されるものであるが、上述したように、合成樹脂製
のコーン１は一般に硬質な材料であり、エッジは振動の
伝達を遮断するため、ゴム等の比較的軟質な材料を使用
する必要がある。したがって、これら両者間に熱収縮量
において差があるため、金型からの離型時に、エッジＲ
部１３やゲート中間ウェルド部が外気との接触により冷
却されて変形してしまう虞があり、また、エッジは比較
的その肉厚が薄いために、金型から離型しにくいことも
加えて安定したエッジＲが得られないという問題があ
り、実用化にはなお困難を伴うものであった。
開示されたものとして、図５に示すような、コーンとエ
ッジとを一体成形するもが案出された。このものでは、
予め成形されたコーン１をその外周縁にエッジ２用の所
定形状のキャビティ１０を有する成形金型４、５に挿入
し、射出ノズル２０からのエッジ材料を射出ゲート６を
通じて前記エッジ用キャビティ１０内に射出すること
で、コーン１とエッジ内周部１２が一体化されて、エッ
ジＲ部１３およびエッジ外周部１４を有するエッジ２が
形成されるものであるが、上述したように、合成樹脂製
のコーン１は一般に硬質な材料であり、エッジは振動の
伝達を遮断するため、ゴム等の比較的軟質な材料を使用
する必要がある。したがって、これら両者間に熱収縮量
において差があるため、金型からの離型時に、エッジＲ
部１３やゲート中間ウェルド部が外気との接触により冷
却されて変形してしまう虞があり、また、エッジは比較
的その肉厚が薄いために、金型から離型しにくいことも
加えて安定したエッジＲが得られないという問題があ
り、実用化にはなお困難を伴うものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
上記従来の有する課題を解決して実用化を図ったもの
で、スピーカーのコーンおよびエッジがフレームに取り
付けられる際に、エッジの外周縁に沿ってガスケットを
介して行われていることに着目し、本発明では、このガ
スケットを利用することにより、コーンとエッジの簡単
な接着が可能である一体射出成形におけるエッジの離型
時の変形を防止し、安定したエッジの所定形状を維持で
きるようにして、実用性を高めるものである。
上記従来の有する課題を解決して実用化を図ったもの
で、スピーカーのコーンおよびエッジがフレームに取り
付けられる際に、エッジの外周縁に沿ってガスケットを
介して行われていることに着目し、本発明では、このガ
スケットを利用することにより、コーンとエッジの簡単
な接着が可能である一体射出成形におけるエッジの離型
時の変形を防止し、安定したエッジの所定形状を維持で
きるようにして、実用性を高めるものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明で
は、予め成形されたコーンおよびガスケットをコーンと
ガスケットの間に所定形状のエッジ用キャビティを有す
る成形凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記キャビティ
内にエッジ用エラストマー材料を射出成形するようにし
たもので、前記エッジ用キャビティ内にエッジ用エラス
トマーを射出するに際し、エッジ外周部のさらに外側に
設けたファンゲートを介して射出するようにし、前記フ
ァンゲートの底部にガスケットが配置されるようにして
もよい。前記コーンにおけるエッジとの接合部を肉厚に
形成し、前記成形凹金型に前記コーンの外周縁のセッテ
ィング段部を設けてもよい。また、前記コーンおよびガ
スケットがセットされる成形金具の対応位置にコーンお
よびガスケットを吸引するバキュームスリットを設け、
前記成形凹金型における前記ガスケットおよびファンゲ
ートの対応位置に、これらガスケットおよびファンゲー
トを離型時に押し出すイジェクトピンを設けてもよい。
そして、前記イジェクトピンの外周に通路を設けてバキ
ュームスリットを兼用させてもよい。
は、予め成形されたコーンおよびガスケットをコーンと
ガスケットの間に所定形状のエッジ用キャビティを有す
る成形凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記キャビティ
内にエッジ用エラストマー材料を射出成形するようにし
たもので、前記エッジ用キャビティ内にエッジ用エラス
トマーを射出するに際し、エッジ外周部のさらに外側に
設けたファンゲートを介して射出するようにし、前記フ
ァンゲートの底部にガスケットが配置されるようにして
もよい。前記コーンにおけるエッジとの接合部を肉厚に
形成し、前記成形凹金型に前記コーンの外周縁のセッテ
ィング段部を設けてもよい。また、前記コーンおよびガ
スケットがセットされる成形金具の対応位置にコーンお
よびガスケットを吸引するバキュームスリットを設け、
前記成形凹金型における前記ガスケットおよびファンゲ
ートの対応位置に、これらガスケットおよびファンゲー
トを離型時に押し出すイジェクトピンを設けてもよい。
そして、前記イジェクトピンの外周に通路を設けてバキ
ュームスリットを兼用させてもよい。
【０００６】
【作用】本発明では、上記構成により、予め成形された
コーンおよびガスケットをコーンとガスケットの間に所
定形状のエッジ用キャビティを有する成形凸金型と成形
凹金型間に挿入し、前記キャビティ内にエッジ用エラス
トマー材料を射出成形するようにしたので、リング状の
ガスケットの存在によってエッジＲ部がガスケットとコ
ーンとの間で、かつ、これらによって支持確保されるた
め、安定した形状が得られるとともに、金型からの離型
も容易で、離型時の変形も生じない。また、エッジの射
出成形時に、射出ゲートから射出されるエッジ用エラス
トマーが外周ファンゲートを介して充填されるので、ウ
ェルドのない安定したエッジＲが得られる。そして、離
型時には、イジェクトピンによりガスケットが押し出さ
れるので、エッジの離型はさらに容易となる。一方、前
記成形凹金型に対してコーンおよびガスケットをセット
する際には、バキュームスリットやセッティング段部の
存在により、これらを容易に吸引して確実にセッティン
グすることが可能で、作業の安定性と効率化を実現する
ものである。この際に、前記コーンにおけるエッジとの
接合部を肉厚に形成することによって、より確実なセッ
ティングを可能にするとともに、コーンの外周縁とセッ
ティング段部との間の生じたクリアランスにエッジ材料
が流入することによってコーンへの圧縮力が作用して
も、これに対する耐力を確保できるものである。
コーンおよびガスケットをコーンとガスケットの間に所
定形状のエッジ用キャビティを有する成形凸金型と成形
凹金型間に挿入し、前記キャビティ内にエッジ用エラス
トマー材料を射出成形するようにしたので、リング状の
ガスケットの存在によってエッジＲ部がガスケットとコ
ーンとの間で、かつ、これらによって支持確保されるた
め、安定した形状が得られるとともに、金型からの離型
も容易で、離型時の変形も生じない。また、エッジの射
出成形時に、射出ゲートから射出されるエッジ用エラス
トマーが外周ファンゲートを介して充填されるので、ウ
ェルドのない安定したエッジＲが得られる。そして、離
型時には、イジェクトピンによりガスケットが押し出さ
れるので、エッジの離型はさらに容易となる。一方、前
記成形凹金型に対してコーンおよびガスケットをセット
する際には、バキュームスリットやセッティング段部の
存在により、これらを容易に吸引して確実にセッティン
グすることが可能で、作業の安定性と効率化を実現する
ものである。この際に、前記コーンにおけるエッジとの
接合部を肉厚に形成することによって、より確実なセッ
ティングを可能にするとともに、コーンの外周縁とセッ
ティング段部との間の生じたクリアランスにエッジ材料
が流入することによってコーンへの圧縮力が作用して
も、これに対する耐力を確保できるものである。
【０００７】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図１は本発明の第１実施例を示すもので、予め成
形されたコーン１およびガスケット３をコーン１とガス
ケット３の間に所定形状のエッジ用キャビティ１０が形
成されるように成形凸金型４と成形凹金型５間に挿入す
る。コーン１は、ポリプロピレン等の合成樹脂の他、金
属等の材料が選ばれる。エッジ２は、スチレン系の熱可
塑性エラストマー等射出成形可能な合成樹脂より構成さ
れる。ガスケット３は、コーン１と同様にポリプロピレ
ン等の合成樹脂の他、金属等の材料が選ばれる。前記コ
ーン１およびガスケット３を成形凹金型５に挿入してセ
ットする際には、図３にセッティング状態が明示されて
いるように、コーン１における外周縁の肉厚部１１が、
成形凹金型５のセッティング段部１８に確実にセッティ
ングされると同時に、これら肉厚部１１とガスケット３
がセットされる成形凹金型５の対応位置に設けられたバ
キュームスリット１５により、これら肉厚部１１および
ガスケット３が吸引されて成形凹金型５に迅速確実にセ
ッティングされる。このことにより、作業の安定性と効
率化が実現される。次いで、上記のように形成されたエ
ッジ２のためのキャビティ１０内に、図示しない射出ノ
ズルからのエッジ材料を射出ゲート６を通じて射出す
る。前記ガスケット３により支持される形となるエッジ
外周部１４のためのキャビティのさらに外側には外周フ
ァンゲート７が形成され、射出成形時に射出ゲートから
射出されるエッジ用エラストマーが該外周ファンゲート
７を介して充填されるようにすることによって、直接に
エッジ用エラストマーがエッジ２における薄肉部のエッ
ジ外周部１４に勢いよく射出されるのが和らげられ、ウ
ェルドのない安定したエッジＲが得られる。
する。図１は本発明の第１実施例を示すもので、予め成
形されたコーン１およびガスケット３をコーン１とガス
ケット３の間に所定形状のエッジ用キャビティ１０が形
成されるように成形凸金型４と成形凹金型５間に挿入す
る。コーン１は、ポリプロピレン等の合成樹脂の他、金
属等の材料が選ばれる。エッジ２は、スチレン系の熱可
塑性エラストマー等射出成形可能な合成樹脂より構成さ
れる。ガスケット３は、コーン１と同様にポリプロピレ
ン等の合成樹脂の他、金属等の材料が選ばれる。前記コ
ーン１およびガスケット３を成形凹金型５に挿入してセ
ットする際には、図３にセッティング状態が明示されて
いるように、コーン１における外周縁の肉厚部１１が、
成形凹金型５のセッティング段部１８に確実にセッティ
ングされると同時に、これら肉厚部１１とガスケット３
がセットされる成形凹金型５の対応位置に設けられたバ
キュームスリット１５により、これら肉厚部１１および
ガスケット３が吸引されて成形凹金型５に迅速確実にセ
ッティングされる。このことにより、作業の安定性と効
率化が実現される。次いで、上記のように形成されたエ
ッジ２のためのキャビティ１０内に、図示しない射出ノ
ズルからのエッジ材料を射出ゲート６を通じて射出す
る。前記ガスケット３により支持される形となるエッジ
外周部１４のためのキャビティのさらに外側には外周フ
ァンゲート７が形成され、射出成形時に射出ゲートから
射出されるエッジ用エラストマーが該外周ファンゲート
７を介して充填されるようにすることによって、直接に
エッジ用エラストマーがエッジ２における薄肉部のエッ
ジ外周部１４に勢いよく射出されるのが和らげられ、ウ
ェルドのない安定したエッジＲが得られる。
【０００８】次に、図２に示された本発明の第２実施例
について説明する。この例では、ファンゲートを構成す
る部分にガスケット３を配置せしめたもので、成形後に
エッジ外周部１４となるところのファンゲートの底部に
ガスケット３をセットしておき、該ファンゲートに射出
ゲートから射出されるエッジ用エラストマーが充填され
るので、図１の実施例のものと同様に、直接にエッジ２
の薄肉部に射出されることがない。このようにして、一
体成形されたコーン１、エッジ２およびガスケット３
は、成形凹金型５が成形凸金型４から分離されたのち、
前記成形凹金型５における前記ガスケット３およびファ
ンゲート７の対応位置に設けられたイジェクトピン８お
よび９によって容易に押し出され、薄肉部であるエッジ
Ｒ部が変形することもなく離型する。最後に、図１のＣ
−Ｃ線で示される切断面で切断され、完成品となる。ま
た、前記コーン１におけるエッジ２との接合部を肉厚に
形成することによって、図３で示したように、より確実
なセッティングを可能にするとともに、コーン１の外周
縁とセッティング段部１８との間の生じたクリアランス
Ｌにエッジ材料が流入することによって、図４に示され
るようなコーン１の前記肉厚部１１への圧縮力Ｆが作用
しても、これに対する耐力を充分確保できるものであ
る。なお、図１の１６で示すように、イジェクトピン８
を多角形断面とすることによって、円形断面のイジェク
トピン挿入孔との間に通路１６を形成してバキュームス
リット１５と連通させ、前記イジェクトピン８とバキュ
ームスリット１５を兼用させることもできる。このとき
は、バキューム圧が外部に漏れないように、適宜のＯリ
ング１７が介設される。
について説明する。この例では、ファンゲートを構成す
る部分にガスケット３を配置せしめたもので、成形後に
エッジ外周部１４となるところのファンゲートの底部に
ガスケット３をセットしておき、該ファンゲートに射出
ゲートから射出されるエッジ用エラストマーが充填され
るので、図１の実施例のものと同様に、直接にエッジ２
の薄肉部に射出されることがない。このようにして、一
体成形されたコーン１、エッジ２およびガスケット３
は、成形凹金型５が成形凸金型４から分離されたのち、
前記成形凹金型５における前記ガスケット３およびファ
ンゲート７の対応位置に設けられたイジェクトピン８お
よび９によって容易に押し出され、薄肉部であるエッジ
Ｒ部が変形することもなく離型する。最後に、図１のＣ
−Ｃ線で示される切断面で切断され、完成品となる。ま
た、前記コーン１におけるエッジ２との接合部を肉厚に
形成することによって、図３で示したように、より確実
なセッティングを可能にするとともに、コーン１の外周
縁とセッティング段部１８との間の生じたクリアランス
Ｌにエッジ材料が流入することによって、図４に示され
るようなコーン１の前記肉厚部１１への圧縮力Ｆが作用
しても、これに対する耐力を充分確保できるものであ
る。なお、図１の１６で示すように、イジェクトピン８
を多角形断面とすることによって、円形断面のイジェク
トピン挿入孔との間に通路１６を形成してバキュームス
リット１５と連通させ、前記イジェクトピン８とバキュ
ームスリット１５を兼用させることもできる。このとき
は、バキューム圧が外部に漏れないように、適宜のＯリ
ング１７が介設される。
【０００９】
【発明の効果】このように、本発明では、予め成形され
たコーンおよびガスケットをコーンとガスケットの間に
所定形状のエッジ用キャビティが形成されるように成形
凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記キャビティ内にエ
ッジ用エラストマー材料を射出成形するようにしたの
で、リング状のガスケットの存在によってエッジＲ部が
ガスケットとコーンとの間で、かつ、これらによって支
持確保されるため、安定した形状が得られるとともに、
金型からの離型も容易で、離型時の変形も少ないスピー
カーが容易に得られることとなった。
たコーンおよびガスケットをコーンとガスケットの間に
所定形状のエッジ用キャビティが形成されるように成形
凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記キャビティ内にエ
ッジ用エラストマー材料を射出成形するようにしたの
で、リング状のガスケットの存在によってエッジＲ部が
ガスケットとコーンとの間で、かつ、これらによって支
持確保されるため、安定した形状が得られるとともに、
金型からの離型も容易で、離型時の変形も少ないスピー
カーが容易に得られることとなった。
【図１】本発明の第１実施例を示す図面である。
【図２】本発明の第２実施例を示す図面である。
【図３】コーン外周の肉厚部の成形凹金型へのセッティ
ング状態を示す図面である。
ング状態を示す図面である。
【図４】エッジ材料によるコーン外周の肉厚部への圧縮
力Ｆの作用状態を示す図面である。
力Ｆの作用状態を示す図面である。
【図５】従来の射出成形によるコーン、エッジ製造方法
を示す図面である。
を示す図面である。
【図６】スピーカーの構造を示す図面である。
１ コーン ２ エッジ ３ ガスケット ４ 成形凸金型 ５ 成形凹金型 ６ 射出ゲート ７ 外周ファンゲート ８ イジェクトピン ９ イジェクトピン １０ キャビティ １１ コーン肉厚部 １２ エッジ内周部 １３ エッジＲ部 １４ エッジ外周部 １５ バキュームスリット １６ 通路 １７ Ｏリング １８ セッティング段部 Ｌ クリアランス Ｆ 射出圧力 ２０ 射出ノズル
Claims (8)
- 【請求項１】 予め成形されたコーンおよびガスケット
をコーンとガスケットの間に所定形状のエッジ用キャビ
ティを有する成形凸金型と成形凹金型間に挿入し、前記
キャビティ内にエッジ用エラストマー材料を射出成形す
ることを特徴とするスピーカー用コーン、エッジの一体
成形方法。 - 【請求項２】 前記エッジ用キャビティ内にエッジ用エ
ラストマーを射出するに際し、エッジ外周部のさらに外
側に設けたファンゲートを介して射出することを特徴と
する請求項１に記載のスピーカー用コーン、エッジの一
体成形方法。 - 【請求項３】 前記ファンゲートの底部にガスケットが
配置されたことを特徴とする請求項１に記載のスピーカ
ー用コーン、エッジの一体成形方法。 - 【請求項４】 前記コーンにおけるエッジとの接合部が
肉厚に形成されていることを特徴とする請求項１に記載
のスピーカー用コーン、エッジの一体成形方法。 - 【請求項５】 前記成形凹金型に前記コーンの外周縁の
セッティング段部を設けたことを特徴とする請求項１に
記載のスピーカー用コーン、エッジの一体成形方法。 - 【請求項６】 前記コーンおよびガスケットがセットさ
れる成形金具の対応位置にコーンおよびガスケットを吸
引するバキュームスリットを設けたことを特徴とする請
求項１に記載のスピーカー用コーン、エッジの一体成形
方法。 - 【請求項７】 前記成形凹金型における前記ガスケット
およびファンゲートの対応位置に、これらガスケットお
よびファンゲートを離型時に押し出すイジェクトピンを
設けたことを特徴とする請求項１に記載のスピーカー用
コーン、エッジの一体成形方法。 - 【請求項８】 前記イジェクトピンの外周に通路を設け
てバキュームスリットを兼用させたことを特徴とする請
求項１に記載のスピーカー用コーン、エッジの一体成形
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8242693A JPH06270196A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8242693A JPH06270196A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06270196A true JPH06270196A (ja) | 1994-09-27 |
Family
ID=13774265
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8242693A Pending JPH06270196A (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06270196A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2327903A (en) * | 1997-10-14 | 1999-02-10 | Kurt Mueller | A speaker cone and a method of manufacture thereof |
| JP2002159091A (ja) * | 2000-11-20 | 2002-05-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピーカ及び振動板並びに振動板の製造方法 |
| JP2006287830A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Foster Electric Co Ltd | 電気音響変換器用振動板の製造方法および電気音響変換器用振動板 |
| JP2007001197A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Gifu Plast Ind Co Ltd | 合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形金型装置 |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP8242693A patent/JPH06270196A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| GB2327903A (en) * | 1997-10-14 | 1999-02-10 | Kurt Mueller | A speaker cone and a method of manufacture thereof |
| GB2328177A (en) * | 1997-10-14 | 1999-02-17 | Kurt Mueller | Injection moulding an elastomeric surround to a speaker cone |
| GB2328177B (en) * | 1997-10-14 | 2000-01-12 | Kurt Mueller | Speaker cone |
| GB2327903B (en) * | 1997-10-14 | 2000-01-12 | Kurt Mueller | Speaker cone |
| JP2002159091A (ja) * | 2000-11-20 | 2002-05-31 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スピーカ及び振動板並びに振動板の製造方法 |
| JP2006287830A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Foster Electric Co Ltd | 電気音響変換器用振動板の製造方法および電気音響変換器用振動板 |
| JP2007001197A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Gifu Plast Ind Co Ltd | 合成樹脂射出成形品の成形方法及び射出成形金型装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4968474A (en) | Method of producing resin molded article | |
| EP0632674B1 (en) | Method of producing a diaphragm for use with an electro-acoustic transducer | |
| JP2002218590A (ja) | マイクロスピーカーの磁気回路 | |
| JP3158023B2 (ja) | スピーカ用エッジの製造方法 | |
| US6224801B1 (en) | Method of making a speaker | |
| JP2004291900A (ja) | ウエザストリップ及びその製造方法 | |
| JPH06270196A (ja) | スピーカー用コーン、エッジの一体成形方法 | |
| JP5309811B2 (ja) | スピーカ用振動板とこれを用いたスピーカ、及びスピーカ用振動板の製造方法 | |
| US8275146B2 (en) | Trim panel assembly for retaining an acoustical device | |
| JP3106190U (ja) | スピーカグリル、射出成形金型、及びテレビジョン受信機 | |
| JP3833816B2 (ja) | 電気音響変換器用振動板およびその製造方法 | |
| JP2010287989A (ja) | スピーカー用部材およびそれの製造方法 | |
| JP3044831B2 (ja) | スピーカの製造方法 | |
| JP2003071874A (ja) | 略円環板状乃至は略円板状の薄肉部を備えた樹脂製品の射出成形用金型と射出成形方法 | |
| JP2956876B2 (ja) | 真空成形品 | |
| JP3403758B2 (ja) | 積層成形品の接着装置 | |
| JP5665327B2 (ja) | 樹脂発泡体とプレート部材との一体成型品の製造方法および、その一体成型品 | |
| JP4267149B2 (ja) | 電気音響変換器用振動板の製造方法 | |
| KR960001158B1 (ko) | 일체형 스피커 케이스 및 그 제조방법 | |
| JP2919913B2 (ja) | 成形金型における突き出し方法及び装置 | |
| JP2003266439A (ja) | 樹脂部品のインサート材セット構造およびこの構造による成形方法 | |
| JPH10128760A (ja) | 弾性中空体の製造方法 | |
| JP3210498B2 (ja) | 自動車のドアトリム用のファスナーブラケット | |
| JP2706521B2 (ja) | 蛇腹部をもつ物品の製造方法 | |
| JP2000296539A (ja) | 蛇腹を有する中空成形品の製造方法 |