JPH06263981A - 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物Info
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- JPH06263981A JPH06263981A JP5052220A JP5222093A JPH06263981A JP H06263981 A JPH06263981 A JP H06263981A JP 5052220 A JP5052220 A JP 5052220A JP 5222093 A JP5222093 A JP 5222093A JP H06263981 A JPH06263981 A JP H06263981A
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Abstract
高充填性に優れた磁気記録媒体用結合剤に有用な熱可塑
性ポリウレタン樹脂組成物を提供するにある。 【構成】 平均分子量が500〜2000で、酸成分に
おける芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸の割合
がモル比率で(芳香族ジカルボン酸)/(脂肪族ジカル
ボン酸)=5/95〜90/10であるポリエステルポ
リオールと、分子量が500未満の低分子ジオール及び
有機ジイソシアネートを反応せしめて得られる熱可塑性
ポリウレタンであって、スルホン酸金属塩基を該ポリマ
ー当り10〜1000当量/106g有し、ウレタン基濃
度が1200〜3000当量/10 6gである熱可塑性ポ
リウレタンであり、高級脂肪酸金属塩をポリマー当り
0.01〜1.0重量%含有することを特徴とする熱可
塑性ポリウレタン樹脂組成物。
Description
散性に優れ、且つ高密度充填が可能な磁気記録媒体用結
合剤等に有用な熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物に関す
る。
は、エチルセルローズ、ニトロセルローズ、ポリ塩化ビ
ニリデン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、スチ
レン−ブタジエン共重合体、ポリメタアクリル酸メチル
樹脂、塩化ビニリデン−メタアクリル酸メチル共重合
体、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹
脂などが使用されてきた。
フロッピーディスクおよびビデオテープのような高性能
を要求される用途には性能的には十分なものとはいえな
いのが現状である。特に近年、ビデオテープ用途におい
てはハイグレード化が加速しており、鮮明な音、画像を
記録再生するため高密度記録が可能な磁気記録媒体が要
望されている。
化、高磁力化が図られるとともに、磁性層中における磁
性粉の充填密度を増大させる傾向が強くなってきてい
る。ところが、前述のような磁性粉の微粒子化による比
表面積の増大や高磁力化による凝集力の増大に伴い、前
述のような従来の結合剤では、磁性粉の分散機能が十分
でなく、その分散機能をリン酸化合物等の分散剤に委ね
られていたが、結合剤に分散剤を配合した系では、長期
使用の場合にブリードの発生等、磁性層の耐久性に悪影
響が表れる。
にスルホン酸基、水酸基、カルボキシル基、リン酸基等
の親水性極性基を導入し、磁性粉との親和力を向上させ
た高い分散機能を有する結合剤が提案されている。(特
公昭58−41565号公報、特開昭57−92422
号公報、同59−30235号公報、同59−1546
33号公報、同60−15473号公報、同60−20
315号公報、同62−1110号公報等)これらの
内、スルホン酸基を含有する結合剤が最も磁性粉の分散
性が優れており、有望である。
スルホン酸基を含有する結合剤は高価であり、また一般
的には公知の有機溶剤を反応媒体とした溶液重合によっ
て製造される。そのためその製品形状は液体状(ワニス
状)であり、有効成分である固形分は製品の一部にすぎ
ない。そのため製品を輸送する場合、その輸送コストは
高くなり、また可燃性の有機溶剤を共存したかたちで輸
送するため安全上の問題もある。また実質上、溶液重合
に用いた反応溶媒が磁性塗料の溶剤となるため、磁性記
録媒体製造時の溶剤回収装置に適応した溶剤を反応溶媒
に使用しなければならず、個々の装置ごとに溶媒を変更
して結合剤を製造することは困難である。
用の結合剤が望まれており、特公昭58−8053号公
報、同61−231050号公報、特公平3−1364
8号公報等に提案されているが、磁性粉の均一分散性、
高充填性、即ち低い空隙率、塗膜時の高い表面平滑性を
満足する固体状の磁気記録媒体用結合剤は得られていな
い。本発明者等はある特定の熱可塑性ホリウレタン樹脂
組成物が固体状の磁気記録媒体用結合剤として有望であ
ることを見出だし、本発明に至った。
量が500〜2000であるポリエステルポリオールで
あって、該ポリエステルポリオールの酸成分における芳
香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸の割合がモル比
率で(芳香族ジカルボン酸)/(脂肪族ジカルボン酸)
=5/95〜90/10であるポリエステルポリオール
と、分子量が500未満の低分子ジオール及び有機ジイ
ソシアネートを反応せしめて得られる熱可塑性ポリウレ
タンであって、該ポリマーがスルホン酸金属塩基を該ポ
リマー当り10〜1000当量/106g有し、且つ、該
ポリマーのウレタン基濃度が該ポリマー当り1500〜
3000当量/106gである熱可塑性ポリウレタンであ
り、該熱可塑性ポリウレタンに高級脂肪酸金属塩を該熱
可塑性ポリウレタン当り0.01〜1.0重量%含有さ
せることを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物
である。
の原料であるポリエステルポリオールの平均分子量は5
00〜2000でなければならない。平均分子量が50
0未満の場合、熱可塑性ポリウレタン樹脂の柔軟性がな
くなり実用的でない。また平均分子量が2000を越え
るとポリエステルポリオール自身の溶融粘度が高くなり
流動性が低下し、製造が困難になるばかりか熱可塑性ポ
リウレタンのソフトセグメントを形成するポリエステル
ポリオールの結晶性が高くなり溶剤に対する溶解性が低
下する。
ルはその構成成分である酸成分における芳香族ジカルボ
ン酸と脂肪族ジカルボン酸の割合がモル比率で(芳香族
ジカルボン酸)/(脂肪族ジカルボン酸)=5/95〜
90/10好ましくは、30/70〜70/30でなけ
ればならない。上記比率を5/95未満にすると得られ
た熱可塑性ポリウレタン樹脂は柔らかくなり例えばペレ
ット状の場合、ペレット同士が粘着するいわゆる“ブロ
ッキング”が起こり、製造上及び製品の取り扱い上実用
的でない。また、このブロッキングを防止するために熱
可塑性ポリウレタンのウレタン基濃度を高め熱可塑性ポ
リウレタン樹脂自身を硬くするとブロッキングは防止で
きるが逆に溶剤溶解性が低下するか、もしくは溶剤に溶
解しても併用される他の樹脂例えば塩化ビニル樹脂など
との相溶性が低下し、結果として磁性粉の高分散、高充
填を実現できない。
リエステルポリオール自身の剛直性が増し、高軟化点、
高粘度となり熱可塑性ポリウレタン樹脂の製造が困難に
なるばかりか得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂の溶剤
溶解性、他樹脂との相溶性が低下し、やはり磁性粉の高
分散、高充填を実現できない。
ルを構成する芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル
酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、1,5−ナフタル
酸などが用いられる。またp−オキシ安臭香酸、p−
(ヒドロキシエトキシ)安臭香酸などの芳香族オキシカ
ルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸などのトリ
及びテトラ芳香族カルボン酸も併用できる。一方、脂肪
族ジカルボン酸としてはコハク酸、アジピン酸、アゼラ
イン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸などが用い
られる。また、後述するようにスルホン酸金属塩基を有
する芳香族または脂肪族ジカルボン酸も使用できる。
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコール、ジプロピレングリコール、2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,4−シク
ロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレン
オキシド付加物およびプロピレンオキシド付加物、水素
化ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物およびプ
ロピレンオキシド付加物などがある。またトリメチロー
ルエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペン
タエリスリトールなどのトリおよびテトラオールを併用
してもよい。
はエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジ
オール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ビ
ス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンなどが挙げられ
る。これらの低分子ジオールは1種もしくは2種以上併
用して用いてもよい。
される有機ジイソシアネートとしては、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレン
ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−
ビフェニレンジイソシアネート、2,4−ナフタレンジ
イソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4−ビフェ
ニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンジイ
ソシアネート、4、4’−ジイソシアネート−ジフェニ
ルエーテル、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p
−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシア
ネート、1,3−ジイソシアネートメチルシクロヘキサ
ン、1,4−ジイソシアネートメチルシクロヘキサン、
4,4’−ジイソシアネートジシクロヘキサン、4,
4’−ジイソシアネートジシクロヘキシルメタン、イソ
ホロンジイソシアネート等が挙げられるが、これらは1
種もしくは2種以上で併用して用いてよい。
はポリマー当りスルホン酸金属塩基を10〜1000当
量/106g含有すればよい。ポリマー当りのスルホン酸
金属塩基が10当量/106g未満であると磁性粒子の分
散が悪くなり、高い充填性を得ることができない。また
ポリマー当りのスルホン酸金属塩基が1000当量/1
06gを越えると熱可塑性ポリウレタン樹脂の溶剤溶解性
が不良となり、実用性に欠けたものとなる。
はポリエステルポリオール、低分子ジオールおよび有機
ジイソシアネートとの反応によって得られるものであ
り、いずれの成分がスルホン酸金属塩基を含有してもよ
いが、好ましくはポリエステルポリオールの一部あるい
は全部がスルホン酸金属塩基を有するものがよい。
ポリオールは、その酸成分の一部がスルホン酸金属塩基
を有するジカルボン酸であることが望ましい。また該ス
ルホン酸金属塩基を有するジカルボン酸は芳香族ジカル
ボン酸、脂肪族ジカルボン酸のいずれであっても構わな
い。
酸成分としては、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、
5−カリウムスルホイソフタル酸、2−ナトリウムスル
ホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸など
がある。これらのスルホン酸金属塩基を含有するジカル
ボン酸成分の共重合量は全カルボン酸成分に対して0.
5モル%以上、望ましくは1〜50モル%であるが、こ
の際における芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸
とのモル比率は(芳香族ジカルボン酸)/(脂肪族ジカ
ルボン酸)=5/95〜90/10好ましくは30/7
0〜70/30でなければならない。
ステルポリオールは1種または2種以上であってもよ
い。またスルホン酸金属塩基を有しないポリエステルポ
リオールと併用してもよい。しかしこの際においても全
ポリエステルポリオールの酸成分における芳香族ジカル
ボン酸と脂肪族ジカルボン酸とのモル比率は(芳香族ジ
カルボン酸)/(脂肪族ジカルボン酸)=5/95〜9
0/10好ましくは30/70〜70/30でなければ
ならない。
のウレタン基濃度はポリマー当り1200〜3000当
量/106gでなければならない。尚、ウレタン基濃度は
例えば、有機ジイソシアネートとして4,4’−ジフェ
ニルメタンジイソシアネート(以後、MDIと略す)を
用いた場合、次式で表される。 ウレタン基濃度={(MDI仕込量/全原料仕込量)÷
125}×106 (当量/106g)
満の場合は得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂が柔らか
くなり、ペレット同士のブロッキングが著しく、製造上
および取り扱い上実用的でない。また、3000当量/
106gを越えるとブロッキングはなくなるが、樹脂の溶
剤溶解性及び他樹脂との相溶性が低下し、結果として磁
性粉の高分散、高充填が実現できない。
の製造方法は、公知の方法例えば、全原料を急速混合
し、混合物をコンベアーベルト状で加熱、重合を行なう
塊状重合法、単軸あるいは多軸抽出機により混練りしな
がら重合する溶融重合法等を用いることができる。また
この際の望ましい配合率は有機ジイソシアネートのNC
O基/ポリエステルポリオールと低分子ジオールの全O
H基=0.5〜1.5、好ましくは0.8〜1.2であ
る。
ン樹脂の製造において、必要に応じて触媒を使用でき
る。触媒としては例えば、トリエチルアミン、トリエチ
レンジアミン等の含窒素化合物、ジブチル錫ジラウリレ
ート、オクチル酸錫等の有機金属化合物等が挙げられ
る。
組成物は高級脂肪酸金属塩を該ポリマー当り0.01〜
1.0重量%含有しなければならない。本発明において
高級脂肪酸金属塩はブロッキング防止剤としての機能を
有する。即ち、本発明における熱可塑性ポリウレタン樹
脂単独の場合、室温付近でのブロッキングは発生しない
が、製造工程のひとつである乾燥、キュアー工程などの
高温雰囲気下(例えば60℃以上)ではブロッキングの
発生が免れない。しかしながら高級脂肪酸金属塩を熱可
塑性ポリウレタン樹脂当り0.01重量%以上含有させ
ると上記のような高温雰囲気下でもブロッキングの発生
は防止できる。しかし高級脂肪酸金属塩の含有量が0.
01重量%未満の場合は高級脂肪酸金属塩添加の効果は
みられずブロッキングが発生する。また高級脂肪酸金属
塩の含有量が1.0重量%を越える場合、高温雰囲気下
でのブロッキングは防止できるが、これを用いて磁気テ
ープ等を製造すると磁性塗料の濾過フィルターの目詰ま
りが顕著となり実用的でない。
炭素数14から30までの飽和脂肪酸の金属塩であり、
好ましい高級脂肪酸金属塩は、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、リ
グノセリン酸マグネシウム、リグノセリン酸亜鉛、モン
タン酸カルシウム、モンタン酸マグネシウム、モンタン
酸亜鉛などが挙げられる。これらは1種または2種以上
併用して使用できる。
タン樹脂への含有方法は公知の方法が採用される。例え
ば、熱可塑性ポリウレタン樹脂のいずれかの原料に高級
脂肪酸金属塩を混合し、熱可塑性ポリウレタンの重合時
に樹脂内部に含有させる方法またはブレンダーなどを用
いて熱可塑性ポリウレタン樹脂と高級脂肪酸金属塩をブ
レンドする方法や二輪押出機などで熱可塑性ポリウレタ
ンと高級脂肪酸金属塩を混練りブレンドする方法などが
挙げられる。
ン樹脂組成物はペレット状、フレーク状、シート状等所
望の形状で使用できるが、塗料製造工程おける溶剤への
溶解性を考慮すると、樹脂の比表面積が広く、溶解が容
易なペレット状が望ましい。
組成物は必要に応じてジブチルフタレート、トリフェニ
ルホスフェートのような可塑剤、ジオクチルスルホ−ナ
トリウムサクシエート、t−ブチルフェノール−ポリエ
チレンエーテル、エチルナフタレン−スルホン酸ソーダ
ジラウリルサクシネートステアリン酸亜鉛、大豆油レシ
チン、シリコーンオイル等の潤滑剤や種々の帯電防止
剤、置換ベンゾトリアゾール類等の紫外線吸収剤、フェ
ノール誘導体等の酸化防止剤、およびカルボジイミド類
等の加水分解防止剤を添加することもできる。
て、本発明の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物ととも
に、通常用いられている他のポリウレタン樹脂や、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチルセルローズ、ニト
ロセルローズ等の繊維素系樹脂、ポリエステル樹脂、エ
ポキシ樹脂、フェノキシ樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン共重合体等の熱硬化性樹脂または反応型樹脂およ
び不飽和プレポリマー、例えばウレタンアクリルタイ
プ、ポリエステルアクリルダイプ、または多官能モノマ
ーとして、ウレタンアクリルタイプ、リン酸エステルア
クリルタイプ、アリールタイプ等の電子線または紫外線
硬化型樹脂を併用することができる。
としては、スピネル構造を有するγ−Fe2O3 、CrO
2 、 コバルトフェライト(CoO,Fe2O3 )、コバル
ト吸着酸化鉄、強磁性Fe−Co−Ni系合金等が挙げ
ることができる。
成物は、磁気記録媒体用結合剤以外に塗料、接着剤、シ
ーリング剤、防水剤、床剤、人工皮革、繊維処理剤、弾
性繊維、クッション材、シート、ベルト、フィルム、ロ
ール、ギアー、ソリッドタイヤ、防振材、チューブ、パ
ッキング材、靴底等に利用することができる。
具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限られる
ものではない。尚、実施例および比較例における「部」
は特に断りのない限り「重量部」である。また熱可塑性
ポリウレタン樹脂の還元粘度はフェノール/テトラクロ
ロエタン(6:4重量比)混合溶媒で、30℃で測定し
た。
ポリオールの合成例 温度計、攪拌機、溜出用コンデンサーを具備した反応容
器中に、テレフタル酸を43500部、イソフタル酸を
39300部、アジピン酸を114600部、5−ナト
リウムスルホイソフタル酸を7400部、エチレングリ
コールを42600部、ネオペンチルグリコールを87
900部、1,4−シクロヘキサンジメタノールを62
100部、テトラブチルチタネート6.0部を仕込み、
180〜230℃で5時間エステル化反応を実施し、次
いで反応系を30分かけて5mmHgまで減圧し、この
間240℃まで昇温した。さらに0.3mmHg、24
0℃で重縮合反応を10分間行なった。得られたポリエ
ステルのOH価は79.3mgKOH/g で数平均分子量は1
414であった。NMR分析等からその組成は次のとお
りであった。テレフタル酸20モル%、イソフタル酸1
8モル%、5−ナトリウムスルホイソフタル酸2モル
%、アジピシ酸60モル%、エチレングリコール35モ
ル%、ネオペンチルグリコール35モル%、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール30モル%。
ステルポリオール(B) 〜(E) を得た。
を用いて5時間混練りした後、更に硬化剤としてポリイ
ソシアネートであるコロネート−L(日本ポリウレタン
製)を12部添加し、更に30分混合した。得られた磁
性塗料を厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上に50μmのギャップのドクターブレードを用
いて塗布し、溶剤を乾燥除去した。得られた磁性塗膜の
磁性粉の均一分散性、充填率、及び表面平滑性を以下の
ように評価した。
で測定し、評価した。 充填率 :磁性塗膜をシリコンオイル中に浸せきさ
せ、シリコンオイルの含浸量より磁性塗膜の空隙率を求
め評価した。 表面平滑性:触針系で磁性塗膜の表面粗さを測定し、評
価した。
びプロピレングリコールをそれぞれ100℃、50℃、
25℃で貯蔵した貯槽よりギアーポンプを用いて以下の
送液量で送液し、スクリュー径30mmの二軸押出機(L
/D=40)内へ投入し、最終樹脂温度で230℃とな
る温度条件で混練りしながら熱可塑性ポリウレタンを連
続的に溶融重合した。 ポリエステルポリオール(A) :108.7部/分 プロピレングリコール : 5.8部/分 MDI : 36.0部/分
軸押出機のダイ部よりストランド状で吐出させクーリン
バスで水冷し、ストランドカッターによりペレット化し
た後ペレットを空送により内容積100Lのナウターミ
キサー(ホソカワミクロン社製)に連続的に仕込み、ペ
レットを50000部充填後、ステアリン酸カルシウム
を10部(ポリマー当り0.02重量%)添加し、60
℃、窒素気流下で攪拌しながら30時間、乾燥、キュア
ーし、ペレット状の熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を
得た。得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物のスル
ホン酸金属塩基の含有量は65当量/106g、ウレタン
基濃度は1900当量/106gであり、還元粘度(ηSP
/c)は1.06であった。またこの得られた熱可塑性
ポリウレタン樹脂組成物の乾燥、キュアー時(60℃)
のブロッキングはなかった。
沢、空隙率及び表面粗さは表2に示すごとくそれぞれ9
1、21.0%、0.023μmと良好な値を得た。
及び含有量を表2ごとく変更した他は実施例1と同様な
方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を得た。得られ
た熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は60℃の雰囲気下
でもブロッキングしていなく、これらの樹脂を用いた磁
性塗膜の表面光沢、空隙率及び表面粗さは表2に示すご
とくいずれも良好な値を得た。
1190当量/106gとなるように変更し、実施例1と
同様な方法を用いて熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を
得た。この樹脂組成物を用いた磁性塗膜の表面光沢、空
隙率及び表面粗さは表2に示すごとく良好であるが、得
られた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物のペレットは6
0℃雰囲気下で著しくブロッキングしており、取り扱い
が困難であった。
3200当量/106gとなるように変更し、実施例1と
同様な方法を用いて熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を
得た。得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物は磁性
塗料の溶媒であるメチルエチルケトン/トルエン(1/
1重量比)混合溶媒に不溶であった。
せずに実施例1と同様な方法を用いて熱可塑性ポリウレ
タン樹脂を得た。この樹脂を用いた磁性塗膜の表面光
沢、空隙率及び表面粗さは表2に示すごとく良好である
が、得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物のペレッ
トは60℃雰囲気下で著しくブロッキングしており、取
り扱いが困難であった。
量を1.2重量%に変更して、実施例1と同様な方法を
用いて熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を得た。この樹
脂組成物を用いた磁性塗膜の表面光沢、空隙率及び表面
粗さは表2に示すごとく良好であり、60℃雰囲気下で
のブロッキングもなかったが、磁性塗料濾過時のフィル
ターの目詰まりが著しかった。
芳香族/脂肪族のモル比率が2/98)、鎖延長剤とし
て3−メチル−1,5−ペンタンジオールを用い、ウレ
タン基濃度が2820当量/106gとなる組成比で実施
例1と同様の方法で熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を
得た。この樹脂組成物を用いた磁性塗膜の表面光沢、空
隙率及び表面粗さは表2のごとく良好な値を得たが、得
られた熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物ペレットはブロ
ッキングが著しく取り扱いが困難であった。
金属塩基を含まない)を用いた他は実施例1と同様の方
法で熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物を得た。この樹脂
組成物を用いた磁性塗膜の表面光沢、空隙率及び表面粗
さは表2に示すごとく不良であった。
ル酸を示す。
を2−メチル−1,3−プロパンジオールを、MPDは
3−メチル−1,5−ペンタジオールを、St−Caは
ステアリン酸カルシウムを、St−Mgはステアリン酸
マグネシウムを各々示す。
脂組成物を使用することにより、低コストで磁性粒子の
分散性に優れた磁気記録媒体用結合剤を得ることが可能
となり、その結果、低コストで高密度磁気記録媒体を得
ることができ、産業に寄与するところ大である。
Claims (1)
- 【請求項1】 平均分子量が500〜2000で、酸成
分における芳香族ジカルボン酸と脂肪族ジカルボン酸の
割合がモル比率で(芳香族ジカルボン酸)/(脂肪族ジ
カルボン酸)=5/95〜90/10であるポリエステ
ルポリオールと、分子量が500未満の低分子ジオール
及び有機ジイソシアネートとを反応せしめて得られる熱
可塑性ポリウレタンであって、該ポリウレタンがスルホ
ン酸金属塩基をポリマー当り10〜1000当量/10
6g有し、且つ、ウレタン基濃度が該ポリマー当り120
0〜3000当量/106gである熱可塑性ポリウレタン
であり、該熱可塑性ポリウレタンに高級脂肪酸金属塩を
該熱可塑性ポリウレタン当り0.01〜1.0重量%含
有させたことを特徴とする熱可塑性ポリウレタン樹脂組
成物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05222093A JP3267727B2 (ja) | 1993-03-12 | 1993-03-12 | 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物 |
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WO2024019520A1 (ko) * | 2021-11-25 | 2024-01-25 | 수경화학 주식회사 | 전도성 고분자 우레탄계 프리폴리머의 제조 방법 및 그로 제조된 전도성 고분자 우레탄계 프리폴리머 |
-
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- 1993-03-12 JP JP05222093A patent/JP3267727B2/ja not_active Expired - Lifetime
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