JPH06256150A - 皮膚化粧料 - Google Patents
皮膚化粧料Info
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- JPH06256150A JPH06256150A JP5062519A JP6251993A JPH06256150A JP H06256150 A JPH06256150 A JP H06256150A JP 5062519 A JP5062519 A JP 5062519A JP 6251993 A JP6251993 A JP 6251993A JP H06256150 A JPH06256150 A JP H06256150A
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Abstract
全性の点でも優れている新しい皮膚化粧料を提供する。 【構成】 グラブリジンおよび美白剤(アスコルビン
酸、コウジ酸、ハイドロキノン、オキシレスベラトロー
ル等)を含有し、これら必須成分の相乗作用により、紫
外線等の外的刺激で生じる炎症や皮膚メラニンの生成・
沈着を抑制する皮膚化粧料。
Description
生じる炎症や皮膚メラニンの生成もしくは沈着を抑制
し、紅斑(日焼け)、皮膚黒化、シミ、ソバカス等を防
止することができる皮膚化粧料に関するものである。
いては、アミノ酸の一種であるチロシンがチロシナーゼ
の作用を受けることによって黒色色素・メラニンを生成
する。そこで、チロシナーゼの働きを阻害する作用を有
する種々の薬剤、たとえばグルタチオン、ビタミンCま
たはその誘導体等を皮膚に塗布することにより、色素の
沈着を防止しようとする試みが従来なされてきた。しか
しながら、これらの薬剤は局所適用における安定性や有
効性の点で、必ずしも満足できるものではない。
成の原因や引き金となるもの、たとえば紫外線によるメ
ラノサイトの活性化や炎症による種々のケミカルメディ
エーターの関与、紫外線により生成する活性酸素類の関
与、更には皮脂過酸化物等の関与が報告されているよう
に、単にチロシナーゼの働きを阻害するだけの薬剤を塗
布してもメラニンの沈着を十分防止することは困難であ
るためである。
のように多くの要因が関与している皮膚黒色化を効果的
に防止することができ、しかも安全性の点でも優れてい
る、新しい皮膚化粧料を提供することにある。
は、必須の有効成分としてグラブリジンおよび美白剤を
含有することを特徴とし、これら必須成分の相乗作用に
より、紫外線等の外的刺激で生じる炎症や皮膚メラニン
の生成・沈着を抑制するものである。本発明の皮膚化粧
料を構成する有効成分の一つであるグラブリジンは下記
化1の構造式を有する化合物であって、天然には、甘草
の一種である Glycyrrhizaglabra Linne var. (通称ロ
シア・アフガン・トルコカンゾウ)に微量含まれてい
る。
化作用、抗う蝕作用、抗プラスミン作用等の薬理作用を
有することが確認されており、さらに、メラニン生成抑
制作用を有することも知られている(特開平1−311
011号公報)。しかしながら、従来確認されていたグ
ラブリジンのメラニン生成抑制作用はグラブリジンを単
用した場合のものであって、それを他の美白剤と併用し
た場合の効果は知られていなかった。
化粧料製造原料とする場合は、まず甘草の根部またはそ
の水抽出残渣(たとえばグリチルリチンを抽出した残
渣)を有機溶媒で抽出する。抽出溶媒としては、メタノ
ール、エタノール等の低級脂肪族アルコール;アセトン
等の低級脂肪族ケトン;ジオキサン、エチルエーテル等
のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲ
ン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチ
ル等のエステル類;ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素
類;およびこれらの有機溶媒の2種以上の混合物を使用
することができる。
記溶媒に浸漬し、常温で静置するか還流下に加熱する。
抽出液から溶媒を留去して得られる抽出物は、通常5〜
10%程度のグラブリジンを含有しており、そのまま本
発明の化粧料に使用することもできるが、精製して純度
を高めたものを用いることにより、より使用効果に優れ
且つ着色も少ない化粧料を得ることができる。抽出物の
精製は、たとえば順相シリカゲルクロマトグラフィーお
よび逆相クロマトグラフィーにより処理したのちアセト
ンから結晶化させる方法により行うことができ、この方
法によれば、比較的容易にグラブリジンの純品を得るこ
とができる。精製は、ほかにも合成吸着体によるカラム
クロマトグラフィーや液−液向流抽出等、任意の有機化
合物精製手段を採用して行うことができる。
含有させる美白剤の好ましい具体例としては、アスコル
ビン酸およびその塩類、アスコルビン酸リン酸マグネシ
ウム、その他のアスコルビン酸と脂肪酸の誘導体、コウ
ジ酸およびその誘導体、ハイドロキノンおよびその誘導
体、オキシレスベラトロール等のスチルベン誘導体等が
ある。これらの美白剤は、2種以上を本発明の化粧料に
含有させてもよい。
還元作用によってメラニンの生成を抑制し、皮膚におけ
る色素沈着を抑制するものと考えられている。また、コ
ウジ酸およびその誘導体、ハイドロキノンおよびその誘
導体、オキシレスベラトロール等のスチルベン誘導体
は、チロシナーゼを直接または間接的に阻害することに
よりメラニンの生成を抑制し、皮膚における色素沈着を
抑制するものと考えられている。これらの美白剤を相互
に併用しても、皮膚における色素沈着抑制に関しては単
なる相加的効果しか認められないが、グラブリジンとの
併用においては明らかに相乗効果が生じ、しかも、美白
剤だけでは抑制できない紅斑や炎症の抑制が可能にな
る。この相乗効果は、美白剤があくまでも皮膚生理上メ
ラニン生成サイクルにおける一つの過程に働きかけて色
素沈着を抑制するのに対し、グラブリジンと美白剤を併
用した場合は、グラブリジンの有する抗酸化作用や抗プ
ラスミン作用によって過酸化脂質の生成と炎症が抑制さ
れ、その結果、メラニン生成サイクルを賦活する原因が
排除されることによるものと推定される。
の好適配合量は、化粧料の種類によっても異なるが、通
常、約0.001〜10重量%、特に好ましくは約0.0
1〜0.5重量%である。また、美白剤の好適配合量は
約0.01〜10重量%であり、特に好ましくは約0.0
5〜1重量%であるが、さらに、グラブリジンに対して
約100〜5000重量%になるように配合することが
望ましい。
の併用による優れたメラニン生成抑制作用を有利に利用
することのできる任意の化粧料、たとえば化粧水、乳
液、クリーム、パック、石鹸、ボディーシャンプー等の
形態をとることができる。グラブリジンと美白剤以外の
化粧料構成成分、たとえば油脂類、界面活性剤、増粘
剤、色素、香料、防腐剤、エタノール、多価アルコール
等は、その化粧料の種類に応じて、必須2成分の作用を
損なわない範囲で任意に選択することができる。
5リットルの酢酸エチルに浸漬し、還流下に2時間加熱
して酢酸エチル可溶成分を抽出した。抽出液を分離した
抽出残渣について同様の操作を繰り返し、合計9リット
ルの抽出液を得た。抽出液の溶媒を減圧下に留去し、グ
ラブリジンを含有する抽出物13.1gを得た。次いで
抽出物をクロロホルムに溶解し、シリカゲル(ワコーゲ
ルC-300,和光純薬工業株式会社製品)にまぶしたのち
乾燥した。この乾燥物を、上記シリカゲルと同じシリカ
ゲル1kgを充填したカラム上に積層充填し、クロロホル
ム/メタノール混合液(30:1)で溶出し、グラブリジ
ン含有画分を採取した。この画分の溶媒を減圧下に留去
して固形物5.8gを得たのち、少量のメタノールに溶
解し、逆相シリカゲル(ODSG-3,水戸化学技術研究所製
品)にまぶして乾燥し、あらかじめ逆相シリカゲル80
0gを充填したカラム上に積層充填した。このカラム
に、溶出溶媒として水−アセトニトリル混合液(30:
70)を流し、グラブリジン含有画分を採取した。この
画分から溶媒を減圧下に留去し、得られた固形物(4.
3g)をアセトン40mlに溶解し、5℃で3日間静置し
て、グラブリジンの結晶3.8gを得た。以下の各実施
例においては、グラブリジンとして上記精製グラブリジ
ンの結晶を用いた。
エタノール/1,3-ブチレングリコール混合液に上記製造
例によるグラブリジン結晶を溶解し、さらに界面活性剤
(モノラウリン酸ポリオキシソルビタン;20E.
O.)、香料およびパラオキシ安息香酸エステルを加え
て溶解した後、精製水およびその他の成分を加え、撹拌
して均一化した。
より使用効果の試験を行なった。 紅斑抑制効果試験法:褐色モルモットの背部を除毛して
そこにオクソラレンの0.1%溶液を塗布し、30分後
にUVA 1J/cm2を照射した。照射直後、照射部位につ
き2cm×2cm大の5区画を決め、各区画に、 A:上記化粧水そのまま B:上記化粧水の処方1〜3からグラブリジンを除いた
化粧水 C:上記化粧水の処方1〜3から美白剤を除いた化粧水 D:上記化粧水の処方1〜3からグラブリジンと美白剤
の両方を除いた化粧水 E:処方4の化粧水 のいずれかを塗布し、24時間後の紅斑抑制効果を肉眼
観察により判定した(PUVA処理しない皮膚の色を基
準色とする)。
験法に準じてPUVA処理した褐色モルモットにつき、
1週間後、色素の沈着が認められた部位を2cm×2cmの
5区画に分け、各区画に、先に示したA〜Eの化粧水の
いずれかを朝夕各1回、10日間連続で塗布し、10日
後の色素沈着抑制効果を肉眼観察により判定した(PU
VA処理しない皮膚の色を基準色とする)。
リジンおよび美白剤の両方を含有する本発明化粧水は、
グラブリジンおよび美白剤のいずれをも含まない化粧水
(D)やアスコルビン酸リン酸マグネシウムのみを用い
た処方4の比較例化粧水(E)よりも、紫外線による紅
斑を抑制する効果および色素沈着抑制効果において顕著
に優れていることがわかる。また本発明の化粧水は、グ
ラブリジンと美白剤の一方のみを含む化粧水の塗布例
(B,C)と比較しても優れた使用効果を示すことがわ
かる。なお、炎症その他の皮膚障害は観察されなかっ
た。
は、まず同表群の原料を70℃で溶解し、原料と混
合した後、78℃にした。次いでこれを、75℃に加熱
した原料へ撹拌しながら徐々に加え、予備乳化を行っ
た。その後ホモジナイザーにかけて乳化を完全に行い、
50℃に冷却後、を添加し、30℃まで冷却した。な
お、処方7は比較例である。
リセリン 界面活性剤B:モノステアリン酸ソルビタン カルボキシビニルポリマー:1%水溶液
により使用効果の試験を行なった。 色素沈着抑制効果試験法:褐色モルモットの背部を除毛
し、除毛部位を2cm×2cmの区画4区画に分画し、そこ
に、1日当たりUVBを1J/cm2で2日間照射した。4
日後に色素の沈着が認められたので、各区画に A:上記クリームそのまま B:上記クリームの処方からグラブリジンのみを除いた
クリーム C:上記クリームの処方から美白剤のみを除いたクリー
ム D:処方7のクリーム のいずれかを、1日1回、10日間連続で塗布し、10
日後に色素沈着抑制効果を肉眼観察により判定した(U
VB処理しない皮膚の色を基準色とする)。
験法に準じてUVB処理した褐色モルモットの背部の各
区画に、先に示したA〜Dのクリームを塗布し、24時
間後に紅斑の抑制効果を肉眼観察により判定した(UV
B処理しない皮膚の色を基準色とする)。
リジンと美白剤を含有する本発明のクリームを塗布した
場合をグラブリジンまたは美白剤を除いたクリームの塗
布例と比較すると、前者は紫外線による紅斑抑制効果お
よび色素沈着抑制効果のいずれにおいても後者より優れ
ていることがわかった。また、炎症その他の皮膚障害は
観察されなかった。
含有する本発明の化粧料は紫外線による皮膚の炎症およ
び色素沈着を効果的に防止することができ、好ましくな
い副作用も認められない。
Claims (1)
- 【請求項1】 必須の成分としてグラブリジンおよび美
白剤を含有することを特徴とする皮膚化粧料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06251993A JP3188021B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 皮膚化粧料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06251993A JP3188021B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 皮膚化粧料 |
Publications (2)
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---|---|
JPH06256150A true JPH06256150A (ja) | 1994-09-13 |
JP3188021B2 JP3188021B2 (ja) | 2001-07-16 |
Family
ID=13202522
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP06251993A Expired - Lifetime JP3188021B2 (ja) | 1993-03-01 | 1993-03-01 | 皮膚化粧料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3188021B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-03-01 JP JP06251993A patent/JP3188021B2/ja not_active Expired - Lifetime
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