JPH0625420Y2 - 鉄クローラおよびゴムクローラ兼用の走行装置の脱輪防止装置 - Google Patents

鉄クローラおよびゴムクローラ兼用の走行装置の脱輪防止装置

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JPH0625420Y2
JPH0625420Y2 JP1988053506U JP5350688U JPH0625420Y2 JP H0625420 Y2 JPH0625420 Y2 JP H0625420Y2 JP 1988053506 U JP1988053506 U JP 1988053506U JP 5350688 U JP5350688 U JP 5350688U JP H0625420 Y2 JPH0625420 Y2 JP H0625420Y2
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shoe
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勝美 谷川
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HOKUETSU INDUSTRIES CO., LTD.
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本考案は、クローラ走行装置の駆動スプロケットや緊張
用アイドラーを交換することなく、迅速かつ、簡単に鉄
クローラとゴムクローラとを交換装着して走行できるよ
うに構成された、鉄クローラ及びゴムクローラ兼用のク
ローラ走行装置の脱輪防止装置に関する。
【従来技術】
一般に、バックホーあるいは農業機械等に使用されてい
るクローラとしては、鉄製とゴム製とがあり、鉄クロー
ラは推進性に優れているが、その反面都市工事に用いる
場合は、道路等舗装面での作業走行時、あるいは移動時
該舗装面を傷めると共に走行騒音も大であることから、
近年ゴム製のクローラ(以下「ゴムクローラ」という)
が多く用いられつつある。ところが、前記ゴムクローラ
は前記都市工事等では舗装面を傷めず、走行騒音も少な
い反面、ゴム製であるのでとくにクローラシューに横方
向の力が加わると鉄クローラとは異なり大きな弾性変形
が生じ、緊張用アイドラーまたは駆動スプロケットがク
ローラシューの係合面から外れ、いわゆる脱輪しやすい
という欠点を有しているので、クローラをその作業状況
に応じて鉄製またはゴム製に選択の上、交換して使用し
ている。 実公昭61−14943号に開示され、第5図、第7図
(A)及び第8図に示すように、無端帯状ゴム製のクロ
ーラシュー19に該クローラシュー19の内周の長手方
向に適宜間隔で芯金22を埋設し、且つ前記芯金22に
それぞれクローラシュー19の内周面から突出する左右
一対のガイド突起21、21を多数形成し、各ガイド突
起21、21の対向間隔に、鉄クローラ用に構成された
走行駆動装置の駆動スプロケット13の歯部20に噛合
する係止部25を設け、両ガイド突起21、21間には
該歯部20が嵌入する案内溝を形成すると共に、前記ガ
イド突起21の頂部は、前記係止部25よりもクローラ
シュー19の中心方向に突出して、クローラ走行装置の
緊張用アイドラー14およびガイドローラ15に対する
案内面29を形成しており、前記クローラシュー19の
内周面から突出する左右一対の多数のガイド突起21、
21は、各ガイド突起21、21のクローラシュー19
の長手方向の両端が相互に隣接し、駆動スプロケット1
3にクローラシュー19を巻掛けた状態でこのクローラ
シュー19が支障なく屈曲し得る間隔でクローラシュー
の内周面に突出形成されている。 一方、例えば第6図に示すように、シュープレート33
に連設したシューリンク32どうしをピン34によって
連結して構成されている前記鉄クローラ31を使用する
クローラ走行装置10の、緊張用アイドラー14として
は、同図において輪体の外周に前記鉄クローラ31のシ
ューリンク32の頂部に当接する当接面36が形成され
ると共に、シューリンク32間の案内溝30に遊挿して
鉄クローラ31を誘導する突条の案内部37を前記当接
面36の中央で外周に環状に突出形成している。 また、前記緊張用アイドラー14はゴムクローラを使用
する場合にも、その互換性を保つために必然的に同一の
ものが使用されていた。
【考案が解決しようとする課題】
上記クローラ走行装置を有する作業車が方向転換、旋回
あるいは傾斜地や石などの障害物上を走行すると、クロ
ーラに横方向の力が加わることになる。 ところが従来の緊張用アイドラー14は、上記のような
従来の鉄クローラと併用可能な形状となっているため、
前記鉄クローラ31を装着した場合は大きな弾性変形を
生じることがないので、緊張用アイドラー14が鉄クロ
ーラ31の案内溝30から脱輪することはなかったが、
前記第7図(A)及び第8図のゴムクローラ17を装着
した場合は、クローラシュー19がゴム製であるため
に、大きな弾性変形を生じ、第7図(B)及び(C)に
示すように、前記ゴムクローラ17のガイド突起21、
21間の中心が、前記駆動用スプロケット13や緊張用
アイドラー14の中心から横方向に大きく外れる。と同
時に、緊張用アイドラー14の当接面36から突出する
突条の案内部37の高さが低いため、前記緊張用アイド
ラー14の案内部37がゴムクローラのガイド突起2
1、21から外側に外れてしまうという問題点があっ
た。 この問題点を解決するため、すなわち緊張用アイドラー
14がゴムクローラ17から脱輪することを防ぐため
に、例えば第7図(C)において緊張用アイドラー14
の案内部37の突出する高さを高くするだけでなく、第
7図(A)においてクローラシュー19の内周面からガ
イド突起21,21の頂部の案内面29,29までの高
さを高くして該案内面29,29と緊張用アイドラー1
4の当接面36,36とを当接するように形成すると、
以下の理由でこの緊張用アイドラー14は鉄クローラに
使用できなくなる。 例えば、第6図において、鉄クローラ31のクローラシ
ュー31を変更せず従来の状態のままである場合、緊張
用アイドラー14の当接面36から案内部37の外周面
までの突出高さは、鉄クローラ31のシューリンク32
の頂部からピン34までの案内溝30の深さより高くな
るので、案内部37の外周面がピン34上に当接する
が、当接面36,36は鉄クローラ31のシューリンク
32の頂部から離れるためにシュープレート33が不安
定になる。 そこで、鉄クローラ31のシュープレート33からのシ
ューリンク32頂部までの高さを高くし案内溝30の深
さを深くすることにより、鉄クローラ31とゴムクロー
ラ17との互換性を確保しようとすると、以下の問題点
があった。 (1)前記鉄クローラ31の案内溝30の深さを深くする
と、鉄クローラ31のシュープレート33から緊張用ア
イドラー14の当接面36,36までの距離が大きくな
るので、緊張用アイドラー14の当接面36,36に当
接して支持されながら回転移動するシュープレート33
は、鉄クローラの幅方向での振れが大きくなり不安定な
状態になる。さらに、シューリンク32は必然的に強度
を増大しなければならない。 (2)駆動スプロケット13の歯部20はシューリンク3
2,32間の案内溝30の底面の近くに位置するピン3
4に噛合するので、前記シューリンク32の頂部を高く
すると、駆動スプロケット13はその幅方向で鉄クロー
ラ31のシューリンク32、32間の案内溝30内へ深
く挿脱することになる。その結果シューリンク32、3
2の内壁面と駆動スプロケット13の側面とが常に擦れ
て互いに摩耗するので、前記鉄クローラ31のシューリ
ンク32,32の頂部を高くして案内溝30を深くする
ことには構造上限界があった。 (3)上述したような緊張用アイドラー14の案内部37
を高くすることに伴なう鉄クローラ31における問題点
は、ゴムクローラ17においても同様の問題点であっ
た。 したがって、ゴムクローラ17と鉄クローラ31との互
換性を損なうことなくゴムクローラ17から緊張用アイ
ドラー14が脱輪しないようにするために緊張用アイド
ラー14の案内部37の高さを高くすることはできない
という問題点があった。 そこで、本考案は、作業者が方向転換、旋回あるいは傾
斜地や悪路を走行する際に、万一、クローラシューに横
方向の過大な力が加わってもゴムクローラおよび鉄クロ
ーラとの互換性を損なうことなく、案内溝30からの脱
輪を防止できる鉄クローラおよびゴムクローラ兼用の走
行装置の脱輪防止装置並びに該装置に用いる緊張用アイ
ドラーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本考案の鉄およびゴムクロ
ーラ兼用の走行装置の脱輪防止装置においては、シュー
プレート33に連設したシューリンク32どうしをピン
34によって連結して構成されて成る鉄クローラ31の
前記シューリンク32の頂部に当接する当接面36が輪
体の外周に形成され、前記シューリンク32間の案内溝
30に遊挿して鉄クローラ31を誘導する突条の案内部
37を前記当接面36の中央で外周に環状突出形成して
成る緊張用アイドラーを備え、ゴム製のクローラシュー
19の長手方向で適宜間隔に芯金22を埋設し、且つ、
前記芯金22に前記クローラシュー19の内周面から突
出する、左右一対のガイド突起21,21および該左右
一対のガイド突起21,21の対向間隙に係止部25を
それぞれ形成し、この係止部25に鉄クローラのピン3
4に噛合する駆動スプロケットを係合せしめると共に、
前記各ガイド突起21の頂部を前記係止部25よりもク
ローラシュー19の中心方向に突出して案内面29を形
成し、この案内面29に緊張用アイドラーの外周に形成
した当接面36を当接させ、且つ該当接面36の外周中
央部から案内部37を突出形成し、該案内部37をゴム
クローラの前記左右一対のガイド突起21,21と前記
係止部25とで成る案内溝30に遊挿して成る鉄クロー
ラ及びゴムクローラ兼用のクローラ走行装置におけるも
のである。 そして、その特徴とするところは、前記緊張用アイドラ
ーの案内部37の歯元円68に、前記鉄クローラの隣接
する各ピン34,34間に挿脱自在な係合歯41を突出
形成し、該係合歯41をその幅方向で歯先端に向けて適
宜角度の勾配を形成する。 一方、前記ゴムクローラの隣接する各係止部25,25
間で前記係合歯41のピッチに対応して前記係止部25
より低い係合部26を形成し、該係合部26内に前記係
合歯41を挿脱自在に設ける。 さらに、前記案内部37の当接面36から係合歯41の
歯底67までの高さを、前記歯底67が鉄クローラのピ
ン34およびゴムクローラの係止部25の頂点に概ね達
成する高さとなるように形成するものである。 なお、前記係合部26をクローラシュー19を貫通する
係合孔とすることができる。 また、前記クローラシュー19の内周面から突出形成す
る左右一対のガイド突起21,21は、クローラシュー
19の長手方向に千鳥状にずれて配置させることができ
る。
【作用】
上記ゴムクローラ17を取付けたクローラ走行装置を有
する作業車が方向転換、旋回時あるいは傾斜地や悪路を
走行すると、前記クローラシュー19に横方向の過大な
力が加わりゴム製のクローラシュー19は大きな弾性変
形を生じようとし、該部のガイド突起21、21間の中
心が緊張用アイドラー40の中心から横方向に外れよう
とするが、前記緊張用アイドラー40の案内部37の歯
底67から当接面36までの高さを、歯底67がゴムク
ローラ17の係止部25の頂点に概ね達する高さとなる
ように形成されているので、前記案内部37が前記ゴム
クローラ17の案内溝30内に確実に遊挿する。しか
も、前記緊張用アイドラー40は前記案内部37の歯元
円68に突設した係合歯41が前記係止部25間の係合
部26に連続的に噛合しながら転動するので、たとえク
ローラシュー19に大きな弾性変形を生じさせるような
過大な力が加わろうとも、前記案内部37および係合歯
41により前述の過大な力に抗する復元力がクローラシ
ュー19に対して作用し前記緊張用アイドラー40がク
ローラシュー19のガイド突起21,21間の案内溝3
0から脱輪することを防止する。 さらに、ゴム製のクローラシュー19の横方向に加わる
過大な力により1つの係合歯41の先端が係合部26か
ら外れかかるほどクローラシュー19が大きく弾性変形
しても、各係合歯41の幅方向で歯先端に向けて形成し
た適宜角度の勾配と係合歯両端縁の曲面とにより、隣接
する他の係合歯41がクローラシュー19を連続的に原
位置へ是正し、隣接する各係止部25、25間の係合部
26に確実に噛合し連動を継続する。 また、鉄クローラ31からゴムクローラ17へ、あるい
はその逆にゴムクローラ17から鉄クローラ31へ交換
する場合、本考案の緊張用アイドラー40の各係合歯4
1はゴムクローラ17の隣接する各係止部25に相当す
る鉄クローラ31の隣接する各ピン34,34間に位置
するためピン34,34間に確実に挿脱し且つ噛合す
る。さらに案内部37は鉄クローラ31およびゴムクロ
ーラ17の案内溝30内へ挿入され、当接面36,36
は鉄クローラ31のシューリンク32,32の頂部およ
びゴムクローラ17の各ガイド突起21,21の頂部案
内面29,29へ当接し、且つ歯底67は鉄クローラ3
1のピン34およびゴムクローラ31の係止部25の頂
点に噛合するので、アイドラー等の部品交換を要せずに
鉄クローラ31およびゴムクローラ17とを既知の方法
により迅速かつ簡単に交換できる。 なお、鉄クローラ31を本願の装置を備えた作業車に装
着した場合、緊張用アイドラー40の案内部37の歯底
67が鉄クローラ31のピン34の頂点に概ね達するま
で各シューリンク32,32間の案内溝30に常に確実
に挿入されるので、緊張用アイドラー40は鉄クローラ
のシューリンク32から脱輪しない。
【実施例】
以下、実施例について図面を参照して説明する。尚、前
出従来技術と同一の構成については説明を省略する。 第1図に示すように、バックホーや他の作業車等に装備
するクローラ走行装置は、クローラフレーム12の一端
側に設けている駆動スプロケット13と他端側に設けて
いる緊張用アイドラー40およびこれら駆動スプロケッ
ト13、緊張用アイドラー40間にクローラ案内用とし
て設けたガイドローラ15で構成され、これらの輪体に
鉄クローラ31あるいはゴムクローラ17が巻回され
る。 本考案に係る緊張用アイドラー40は、第2図(A),
(B)に示すように、輪体の外周幅方向の両側にゴムク
ローラ17の各ガイド突起21,21の頂部の案内面2
9に当接する当接面36,36を形成し、この当接面3
6,36の中央に案内部37を突条に連続形成する。さ
らに、この突条の案内部37外周の歯元円68に係合歯
41を所定間隔で突出させて設ける。この間隔は、係合
歯41の先端がゴムクローラ17の係止部25間に形成
された後述する係合部たる係合孔26に挿脱自在に形成
され、且つ各係合歯41間に案内部37の歯底67が係
止部25の頂部に概ね達するように形成され、実施例で
は、駆動スプロケット13のピッチとも一致している。 また、案内部37および係合歯41は前記係止部25の
両側に設けられたガイド突起21,21間の案内溝30
内に遊挿される厚みである。そして、係合歯41の先端
は同図(B)に示すように案内部37から歯先端に向か
って順次先細状に細くなる勾配42が形成され、その歯
先端の両端縁は曲面43に形成されて前記係合孔26へ
の挿脱が円滑に行われるようになっている。尚、前記係
合歯の歯数は必ずしも駆動スプロケットの歯数と同じで
ある必要は無い。また、前記案内部37は第6図におけ
る前記鉄クローラ31のシューリンク32,32間にも
遊挿可能で歯底67はピン34の頂点に概ね達する高さ
となるように形成されており、係合歯41は隣接する各
ピン34,34間に挿脱自在であるため、案内部37お
よび係合歯41をこのシューリンク以下の高さに突出形
成すれば、前記鉄クローラに前記係合歯41の先端が遊
挿される係合部を設けるなど、鉄クローラに設計変更を
加える必要は無い。 なお、緊張用アイドラー40の案内部37は係合歯41
の歯底67が鉄クローラのピン34の頂点に概ね達する
まで案内溝30へ深く遊挿されるので、鉄クローラは従
来通り脱輪することはない。 ゴムクローラ17について、第3図(A)〜(E)によ
って前出従来技術と異なる点を中心に説明すると、芯金
22に前記クローラシュー19の内周面から突出する左
右一対のガイド突起21,21の対向間の基部23を駆
動スプロケット13の歯部20の谷部に係合するよう前
記クローラシュー19の内周面から突出させ係止部25
を設け、該係止部25と隣接する係止部25間に係合部
たる係合孔26を前記クローラシュー19に穿設形成す
る〔第3図(E)〕。さらに、左右一対のガイド突起2
1、21の位置は中心線に対して対称位置ではなく、第
3図(A)に示すように、クローラシュー19の長手方
向に千鳥状にずれて配置され同図右方のガイド突起21
aの案内面29先端を対峙する左方のガイド突起21b
の案内面29先端よりクローラシュー19の回転方向で
前方に位置し、前記右方のガイド突起21aの案内面2
9先端はクローラシュー19の回転方向前方の隣接する
左方のガイド突起21cの案内面29後端より同方向で
やや後方に、前記対峙する左方のガイド突起21bの案
内面29後端はクローラシュー19回転方向で後方の右
方のガイド突起21dの案内面29先端より同方向でや
や前方に位置させ、クローラシュー19回転時における
緊張用アイドラー40の当接面そして各ガイドローラ1
5の当接面が左右一対のガイド突起21,21(21c
→21a→21b→21d)の上面を滑らかに転動する
ように構成している。 また、第3図(B)において、上記ガイド突起21のク
ローラシュー19の反対方向外周にはラグ18が連続的
に所定間隔で突出形成されている。 上記ゴムクローラ17は、第3図(C)に示すように、
前記クローラシュー19の内周面から突出する左右一対
のガイド突起21,21の対向間の基部23を前記クロ
ーラシュー19の内周面から突出させた係止部25が、
駆動スプロケット13の谷部に係合し、駆動力がクロー
ラシューに伝達される。 ゴムクローラ17が回転すると、第4図(A)に示すよ
うに、前記ゴムクローラ17の前記係止部25よりもク
ローラシュー19の中心方向に突出して形成された前記
ガイド突起21,21の頂部の案内面29,29に緊張
用アイドラー40の外周幅方向の両側の当接面36,3
6が当接し、またこの当接面36,36の中央に全周に
突設した案内部37が前記ゴムクローラ17の案内溝3
0に遊挿され、ゴムクローラ17は前記案内部37で案
内溝30の両側の一対のガイド突起21,21を介して
誘導され、さらに案内部37の歯元円68に突設した係
合歯41が前記係止部25間の係合部26たる係合孔に
挿脱する。 したがって、案内部37および係合歯41の上記誘導お
よび噛合作用により、緊張用アイドラー40は確実にク
ローラシュー19を誘導、回転させる。 一方、方向転換,旋回時あるいは傾斜地や悪路を走行す
る際に、前記クローラシュー19に横方向の過大な力が
加わると、ゴムクローラに弾性変形を生じさせ、該部の
ガイド突起21、21間の中心が緊張用アイドラー40
の中心から外れようとする。しかも第4図(B)に示す
ように、たとえクローラシュー19が傾斜し、一方のガ
イド突起21の頂部の案内面29が緊張用アイドラー4
0の外周幅方向の一方の当接面36から離反したとして
も、前記緊張用アイドラー40の案内部37が前記ゴム
クローラ17の案内溝30の他方のガイド突起21の内
側壁面に当接し、係合歯41が係合部26の側壁面及び
ガイド突起21に当接するので、クローラシュー19へ
の横方向の過大な力に抗する復元力がクローラシュー1
9に対して働き、緊張用アイドラー40がゴムクローラ
17の案内溝30から脱輪しないように阻止される。 しかも、ゴムクローラが斜めになったり、過大な力が加
わってクローラシュー19に弾性変形が生じ、一の係合
歯41の先端が係合部26から外れかかるほどになって
も、係合歯41の幅方向で歯先端に向けて先細状に形成
された勾配により、クローラシュー19を原位置へ復帰
させる復元力が作用し、さらに隣接する他の係合歯41
も同様の復元力を作用するので、クローラシュー19を
連続的に原位置へ復帰させる。
【効果】
本考案によれば、以下の効果を奏する。 緊張用アイドラーの前記案内部が当接面から歯底までの
高さを該歯底が鉄クローラのピンおよびゴムクローラの
係止部の頂点に概ね達する高さに形成され且つ前記鉄ま
たはゴムクローラの案内溝内に挿脱自在に形成されると
共に前記案内部の歯元円に係合歯を突設し、該係合歯を
前記鉄クローラの隣接する各ピン間に挿脱自在に形成し
且つ前記ゴムクローラの隣接する各係止部間の係合部に
挿脱自在に形成しているので、ゴムクローラのクローラ
シューへ弾性変形させるほどの横方向からの過大な力が
加わったとしても、鉄クローラおよびゴムクローラの互
換性を損なうことなく、前記案内部および係合歯によ
り、前述の過大な力に抗する復元力をクローラシューに
対して作用し緊張用アイドラーの脱輪を防止できた。 さらに、緊張用アイドラーの案内部の案元円に所定間隔
で係合歯を突出形成し、該係合歯をその幅方向で歯先端
に向けて形成した適宜角度の勾配と共に係合歯両端縁の
曲面が前記クローラシューの横方向に大きな力が加わ
り、弾性変形を生じても、前記係止部間の係合部に確実
に係合歯を遊挿、噛合せしめることができた。 また、緊張用アイドラーの案内部および係合歯は鉄クロ
ーラの隣接する各ピン間のシューリンクの案内溝や係合
部に挿脱自在又は噛合すると共にゴムクローラのガイド
突起間の案内溝や係合部に挿脱自在又は噛合するため、
アイドラー等の部品交換を要せず鉄又はゴムクローラと
を簡単に交換できる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第4図は本考案に係るクローラ走行装置の脱輪
防止装置並びに該装置に用いる緊張用アイドラー及びゴ
ムクローラを示すもので、第1図はクローラ走行装置の
全体図、第2図(A)は本考案に係る緊張用アイドラー
の部分図、第2図(B)は同図(A)の緊張用アイドラ
ーの中央縦断面図、第3図(A)はゴムクローラの内周
を示すガイド突起部分の平面図、同図(B)は外周を示
す平面図、同図(C)〜(E)は同図(A)のそれぞれ
C−C,D−D,E−E線断面図、第4図(A)、
(B)はゴムクローラと緊張用アイドラーとの係合状態
を示す一部断面図で同図(B)はゴムクローラに幅方向
の力が加わった状態を示す。第5図〜第8図は従来の技
術を説明する図で、第5図はクローラ走行装置の部分
図、第6図は緊張用アイドラーの部分斜視図、第7図
(A)〜(C)はそれぞれ、ゴムクローラを示すもの
で、(A)はゴムクローラの内周を示すガイド突起部分
の斜視図、(B)、(C)はゴムクローラに幅方向の力
が加わった状態を示すもので、第8図は駆動スプロケッ
ト部分の概略図である。 10……クローラ走行装置、12……クローラフレー
ム、13……駆動スプロケット、15……ガイドロー
ラ、17……ゴムクローラ、19……クローラシュー、
20……歯部、21……ガイド突起、22……芯金、2
3……基部、25……係止部、29……案内面、30…
…案内溝、31……鉄クローラ、32……シューリン
ク、33……シュープレート、34……ピン、36……
当接面、37……案内部、40……緊張用アイドラー、
41……係合歯、42……勾配部分 43……曲面 67……歯底、68……歯元円

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シュープレートに連設したシューリンクど
    うしをピンによって連結して構成されて成る鉄クローラ
    の前記シューリンクの頂部に当接する当接面が輪体の外
    周に形成され、前記シューリンク間の案内溝に遊挿して
    鉄クローラを誘導する突条の案内部を前記当接面の中央
    で外周に環状に突出形成して成る緊張用アイドラーを備
    え、 ゴム製のクローラシユーの長手方向で適宜間隔に芯金を
    埋設し、且つ、前記芯金に前記クローラシューの内周面
    から突出する、左右一対のガイド突起および該左右一対
    のガイド突起の対向間隙に係止部をそれぞれ形成し、こ
    の係止部に鉄クローラのピンに噛合する駆動スプロケッ
    トを係合せしめるとともに、前記各ガイド突起の頂部を
    前記係止部よりもクローラシューの中心方向に突出して
    案内面を形成し、この案内面に前記緊張用アイドラーの
    外周に形成した当接面を当接させ、且つ該当接面の外周
    中央部から突出形成する案内部をゴムクローラの前記左
    右一対のガイド突起と前記係止部とで成る案内溝に遊挿
    して成る鉄クローラ及びゴムクローラ兼用のクローラ走
    行装置において、 前記緊張用アイドラーの案内部の歯元円に、前記鉄クロ
    ーラの隣接する各ピン間に挿脱自在な係合歯を突出形成
    し、該係合歯をその幅方向で歯先端に向けて適宜角度の
    勾配を形成すると共に、 前記ゴムクローラの隣接する各係止部間で前記係合歯の
    ピッチに対応して前記係止部より低い係合部を形成し、
    該係合部内に前記係合歯を挿脱自在に設け、かつ、前記
    案内部の当接面から係合歯の歯底までの高さを、前記歯
    底が鉄クローラのピンおよびゴムクローラの係止部の頂
    点に概ね達する高さとなるように形成したことを特徴と
    する鉄クローラおよびゴムクローラ兼用の走行装置の脱
    輪防止装置。
  2. 【請求項2】前記係合部がクローラシューを貫通する係
    合孔である請求項1記載の鉄クローラおよびゴムクロー
    ラ兼用の走行装置の脱輪防止装置。
  3. 【請求項3】前記クローラシューの内周面から突出形成
    する左右一対のガイド突起は、クローラシューの長手方
    向に千鳥状にずれて配置されていることを特徴とする請
    求項1又は2記載の鉄クローラおよびゴムクローラ兼用
    の走行装置の脱輪防止装置。
JP1988053506U 1988-04-22 1988-04-22 鉄クローラおよびゴムクローラ兼用の走行装置の脱輪防止装置 Expired - Lifetime JPH0625420Y2 (ja)

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