JPH06248100A - ガス透過性調整方法 - Google Patents

ガス透過性調整方法

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JPH06248100A
JPH06248100A JP3983693A JP3983693A JPH06248100A JP H06248100 A JPH06248100 A JP H06248100A JP 3983693 A JP3983693 A JP 3983693A JP 3983693 A JP3983693 A JP 3983693A JP H06248100 A JPH06248100 A JP H06248100A
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JP
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film
permeability
gas permeability
coating
perforated
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JP3983693A
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English (en)
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Kiyotaka Omote
清隆 表
Koji Takeshita
耕二 竹下
Yukie Yamamura
幸枝 山村
Yoshihiro Nakagawa
善博 中川
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】青果物の呼吸を阻害しない程度の十分な通気性
を有し、かつCA保存効果を発揮するガス組成を保つ程
度に外気と遮断されており、しかも青果物用包材として
十分に耐え得る強度を有し、かつ透明性を有するフィル
ムからなるガス透過性調整方法を提供する。 【構成】有孔フィルムに無孔の樹脂層を形成して成る多
層フィルムを用いるガス透過性調整方法であって、無孔
の樹脂層を熱硬化型樹脂の塗工により形成し、前記多層
フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を調整する
ガス透過性調整方法である。又、前記熱硬化型樹脂の皮
膜の厚みを変えて調整するガス透過性調整方法や、グラ
ビアロールを用いて熱硬化性樹脂を塗工する上記のガス
透過性調整方法が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物の鮮度を保持す
るための積層包装材料のガス透過性調整方法に関し、特
に包装後、包装袋内のガス組成が青果物の鮮度保持に適
する状態になる包装材料を用いたガス透過性調整方法の
提供を目的としている。
【0002】
【従来の技術】青果物を通常の大気中の酸素、二酸化炭
素濃度よりも低酸素、高二酸化炭素の条件下で貯蔵する
と、青果物の生理活性が抑制され鮮度が保持されること
が知られており、CA貯蔵と呼ばれている。
【0003】又、青果物をプラスチックフィルム等で密
封包装すると、青果物の呼吸作用で包装袋内の空気組成
が低酸素、高二酸化炭素へと変化し、CA貯蔵と同様な
効果が得られる。これは、一般にMA包装と呼ばれてい
る。このMA包装において一定のCA貯蔵効果を得るた
めには、フィルムのガス透過性が重要となる。フィルム
のガス透過性が大きすぎると、包装内のガス組成が大気
のガス組成に近づきすぎて十分なCA貯蔵効果が得られ
ないし、ガス透過性が小さすぎると逆に低酸素、高二酸
化炭素状態が進みすぎ、包装内の青果物が正常な呼吸を
して生命体を維持することができなくなったり、二酸化
炭素障害を起こしたりすることもある。
【0004】一般に、プラスチックフィルムの中で比較
的ガス透過性の高い低密度ポリエチレンフィルムや、延
伸ポリプロピレン等が青果物用の包材として用いられて
おり、20〜30μm厚のこれらのフィルムで酸素透過
度が約2,000〜8,000cm3 /m2 ・day・
atm(25℃)であるが、これらのフィルムでも青果
物を密封包装した場合、低酸素・高二酸化炭素状態が進
みすぎ、品質の低下をきたす傾向がある。よってこれら
のフィルムでも青果物が正常な呼吸を維持するにはガス
透過性が小さすぎる。
【0005】そこで、プラスチックフィルムのガス透過
性をさらに大きくするため、フィルムに開孔を設けた有
孔フィルムやゼオライトやセラミック等の無機多孔質を
練り込むことによって通気性を高めたフィルム等が開発
されている。ところが、有孔フィルムの場合には包装内
が外気と完全には遮断されていないため、包装内の空気
組成が大気組成と大差なくなってしまい、CA包装効果
を発揮するガス組成に至らないという問題点があり、無
機多孔質フィルムにおいてはそのガス透過性は大きいも
のでも酸素透過度で6,000〜8,000cm3 /m
2 ・day・atm(25℃)であり、青果物の呼吸を
阻害しない程度の十分な通気性を得られないという問題
点がある。また、有孔フィルムにおいては、孔部からの
異物や微生物の浸入といった問題及び無機多孔質フィル
ムにおいては透明性の低下といった問題等もある。
【0006】さらに、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテンまたはポリブ
タジエン等のガス透過性の高い樹脂で10〜20μm程
度の薄膜のフィルムを作ると、酸素透過度で10,00
0〜200,000cm3 /m2 ・day・atm(2
5℃)程度の高いガス透過性を得られるが、これらの単
体フィルムでは十分な強度が得られないという問題点が
ある。このため、包装材料分野での使用は限定されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、青果物の呼吸を阻害しない程度の十分な通気性を有
し、かつCA保存効果を発揮するガス組成を保つ程度に
外気と遮断されており、しかも青果物用包材として十分
に耐え得る強度を有し、かつ透明性を有するフィルムか
らなるガス透過性調整方法を提供することを課題とす
る。尚、ここにいう青果物の呼吸を阻害しない程度の十
分な通気性とは酸素透過度で3,000〜18,000
cm3 /m2 ・day・atm(25℃)程度である。
又、二酸化炭素透過度はその3〜4倍の透過を目標とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、有孔フィルムに無孔の樹脂層を形成して
成る多層フィルムを用いるガス透過性調整方法であっ
て、無孔の樹脂層を熱硬化型樹脂の塗工により形成し、
前記多層フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を
調整するガス透過性調整方法である。無孔の樹脂層は、
有孔フィルムの内側表面(青果物と接する側)でも外側
表面でもよく、又は内外両面に形成してもよい。
【0009】実施態様としては、前記熱硬化型樹脂の皮
膜の厚みを変えて調整するガス透過性調整方法でかつ、
グラビアロールを用いて熱硬化性樹脂を塗工する上記の
ガス透過性調整方法が挙げられる。
【0010】以下、より詳細に説明する。有孔フィルム
として使用されるフィルム材料(以下包装材料という)
は、単層でも多層でもよい。単層フィルムの場合は、延
伸,未延伸を問わず、ポリエチレン,ポリプロピレン,
ポリエステル,ポリスチレン,ナイロン,セロハン及び
Al箔が使用できる。又、無機物を充填したポリエチレ
ン等のプラスチックフィルムも可能である。積層フィル
ムの場合は、延伸ポリプロピレン/ポリエチレン,延伸
ナイロン/ポリエチレン,延伸ポリエステル/ポリエチ
レン,セロハン/ポリエチレン等が代表例として挙げら
れる。これらの積層フィルムの積層方法については、限
定されるものでなく、ドライラミネーション,エクスト
ルージョンコーティング,ワックスラミネーション及び
共押出し多層製膜方法のいずれも可能である。
【0011】包装材料への開口方法は、レザー方式,熱
針貫入方法,ダイヤモンドロール方式等多くの方法が知
られている。それらの中でも、特開平4−2499号に
開示されているダイヤモンドの微粒子をロール表面に設
け、該ロールと圧ロールの間に包装材料を挟んで開孔を
開けるダイヤモンドロール方式が、開孔処理に透明性を
失う度合いが最も少ないこと、及び比較的小さな径の開
孔が可能なことの2点より、最も良好に本発明を達成で
きる。開孔径は、貫通最狭域(部分)が数μmから数1
0μm程度が適当で、100μm以上になると、塗工液
が孔を通過して反対面に達し、コーティング加工時にブ
ロッキング等のトラブルを生じることがある。
【0012】熱硬化性の樹脂皮膜を形成する樹脂の種類
は、ポリウレタン,ポリアマイド,塩素化ポリプロピレ
ン,ニトロセルロース,ポリエステル等が適当である
が、食品(青果物)を包装する上で、安全性が確認さ
れ、かつ硬化後に透明性を失わないものであれば、いず
れも使用可能である。更に、塗工前の樹脂の態様は、水
性溶媒に分散したエマルジョンタイプ及び、有機溶剤に
溶解させた溶剤タイプのいずれも可能である。尚、取扱
が複雑になるが、2液硬化型の樹脂も当然可能である。
【0013】包装材料への樹脂の塗工方法は、グラビア
ロールコート他多くの塗工形式が知られているが、塗布
量を制御できる方法であれば、いずれの方法でも可能で
ある。中でも、版の深度により塗布量を制御できるグラ
ビアロールコート法が好ましい。
【0014】ガス透過度は、主として、形成された熱硬
化性樹脂皮膜の厚み(塗布量)の影響を受ける。当然該
形成皮膜が薄い程、ガス透過度は大きくなり、皮膜が厚
い程小さくなる。本発明にて必要としている酸素透過度
3,000〜18,000cm3 /m2・24hr・a
tm・25℃及びその3〜4倍の二酸化炭素透過度は、
大体1μm〜10μm程度の厚みの皮膜によって達成さ
れる。これは、有孔フィルムの孔数が数千〜数万個/c
2 程度と仮定したときのものである。もちろん、有孔
フィルムの孔の数の多少によっても、形成皮膜の厚さは
変わってくる。
【0015】
【作用】本発明は、有孔フィルムに熱硬化性樹脂を塗工
形成するので、CA保存効果を発揮するガス組成(酸素
透過度で3,000〜18,000cm3 /m2 ・da
y・atm(25℃)程度、又、二酸化炭素透過度はそ
の3〜4倍の透過)に容易に調整することを可能とす
る。また、熱硬化性樹脂の厚さを変えて塗工形成するこ
とにより、容易にガス透過度を調整可能とする。さら
に、グラビアロールコート法を用いて、熱硬化性樹脂を
塗工形成するので塗工量を正確にすることが可能にな
る。ガス透過性が調整できる正確なメカニズムは不明で
あるが、形成した熱硬化性樹脂皮膜が開孔部を塞ぐた
め、ガスは樹脂皮膜中に溶解拡散して透過し、樹脂皮膜
の厚さにより溶解拡散の度合いが異なるため、ガス透過
性が調整可能となると推測している。
【0016】
【実施例】以下、実施例に基づき詳述する。エクストル
ージョン法で作成した、延伸ポリプロピレン(20μ
m)/ポリエチレン(20μm)、の積層フィルムへ、
特開平4−2499号公報に開示されているダイヤモン
ドロール方式で開孔処理を行い、貫通開孔フィルムを得
た。開孔数50,000個/m2 であり、平均開孔径は
8.5μmであった。この包装材料の延伸ポリプロピレ
ン側に、グラビアロールを用いて、トルエン/酢酸エチ
ル=1/1混合溶剤に溶解させた塩素化ポリプロピレン
樹脂(東洋インキ製造(株)製 ニューマックスKCメ
ジウム)を塗工乾燥させ、樹脂皮膜を形成した。グラビ
アロールの版深度と線数及び塗工回数を変え、以下の皮
膜厚さを形成した。図1に、その断面模式説明図を示し
た。ポリエチレン1と延伸ポリプロピレン2を積層した
フィルムに、開孔4を設け、熱硬化性形成樹脂皮膜3を
塗工して得られる。
【0017】以下に、実施例をまとめて示す。 版深度(μm) 線数(線/インチ) 塗工回数 皮膜厚さ(μm) 実施例1 30 175 1 1.0 実施例2 60 150 1 3.0 実施例3 80 110 2 6.0 実施例4 110 60 2 10.0
【0018】<比較例>実施例で用いた延伸ポリプロピ
レン(20μm)/ポリエチレン(20μm)に開孔処
理を施したフィルムを比較例1とし、開孔処理なしのフ
ィルムを比較例2とした。以上の実施例1〜4と比較例
1,2のフィルムを、日本分光工業(株)製,ガスパー
ムで透過度を測定し、(表1)の結果を得た。
【0019】
【表1】
【0020】(表1)より、塗工皮膜の厚さを実施例1
〜4のように変化させることにより、容易にCA保存効
果を発揮するガス組成(酸素透過度で3,000〜1
8,000cm3 /m2 ・day・atm(25℃)程
度、又、二酸化炭素透過度はその3〜4倍の透過)に調
整できることが明らかである。
【0021】
【発明の効果】青果物のMA包装に要求されている高い
ガス透過性(酸素透過度で3,000〜18,000c
3 /m2 ・day・atm(25℃)程度、又、二酸
化炭素透過度はその3〜4倍の透過)を有するフィルム
は、従来、極一部の単体フィルムしか不可能であった
が、本発明により積層フィルムでも可能になった。本発
明の主たる用途分野は、青果物包装分野であるが、この
分野のみならず医療分野への応用が期待され、産業界で
極めて有効である。
【0022】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面模式説明図であ
る。
【符号の説明】
1…ポリエチレン 2…延伸ポリプロピレン 3…熱効
果性形成樹脂皮膜 4…開孔部
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B65B 25/04 Z (72)発明者 中川 善博 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有孔フィルムに無孔の樹脂層を形成して成
    る多層フィルムを用いるガス透過性調整方法であって、
    無孔の樹脂層を熱硬化型樹脂の塗工により形成し、前記
    多層フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を調整
    するガス透過性調整方法。
  2. 【請求項2】前記熱硬化型樹脂の皮膜の厚みを変えるこ
    とを特徴とする請求項1記載のガス透過性調整方法。
  3. 【請求項3】請求項1乃至請求項2において、グラビア
    ロールを用いて熱硬化性樹脂を塗工することを特徴とす
    るガス透過性調整方法。
JP3983693A 1993-03-01 1993-03-01 ガス透過性調整方法 Pending JPH06248100A (ja)

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