JP3090360B2 - カットレタス入り包装体 - Google Patents

カットレタス入り包装体

Info

Publication number
JP3090360B2
JP3090360B2 JP32169791A JP32169791A JP3090360B2 JP 3090360 B2 JP3090360 B2 JP 3090360B2 JP 32169791 A JP32169791 A JP 32169791A JP 32169791 A JP32169791 A JP 32169791A JP 3090360 B2 JP3090360 B2 JP 3090360B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cut lettuce
lettuce
cut
package
bag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP32169791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05153906A (ja
Inventor
隆英 斉藤
富太郎 小川
郁夫 登内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Bakelite Co Ltd filed Critical Sumitomo Bakelite Co Ltd
Priority to JP32169791A priority Critical patent/JP3090360B2/ja
Publication of JPH05153906A publication Critical patent/JPH05153906A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3090360B2 publication Critical patent/JP3090360B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カットレタスが合成樹
脂フイルムの包装袋により包装された後も、カットレタ
スが適正な酸素雰囲気下で呼吸作用を継続させることに
よって鮮度保持をさせるための包装体に関するものであ
る。さらに詳しくはカットレタスの呼吸作用に起因する
低酸素状態での嫌気呼吸をさせないような酸素雰囲気を
保持しつつ、しかも酸素による酸化に起因する品質の劣
化を抑えるような条件を保持する包装体に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】レタス(例えばアイスバーグレタス)は
収穫され、洗浄し、食用に供するようにカットされた後
も呼吸作用を持続する。このためカットされた後の貯蔵
・流通の間及び食するまでは、カットレタスの品質劣化
を防止することが必要である。カットレタスは、供給形
態として工場等により集中処理(外葉はずし、洗浄、芯
抜き、カット等)、包装、消費先への配送またはスーパ
ー等での販売などといった流通形態をとりつつあり、生
産・加工から販売まで種々の流通経路がとられ、このた
めカットレタス(製品)の保護のためパック包装が必要
となってきている。このような情況のもとにおいて、現
在、業務用の消費先や一般市場で販売されているカット
レタスは単層の無延伸ポリプロピレンまたはポリアミド
/ポリエチレン等の複層品などからなる包装袋に入れら
れて流通、販売されている。カットレタスに用いられて
いるこれらの包装袋は無孔であり、しかも流通経路での
汚染を防止するために密封されているものが殆どであ
る。このため、カットレタスは包装された後は無酸素状
態の雰囲気中にさらされ、嫌気呼吸をせざるをえない状
態に置かれてしまっており、この嫌気呼吸によるアルコ
ールやアルデヒド等の発生のため、袋を開けた時には異
臭がするものが発生し、とくに気温の高い夏場に於いて
は殆どのものが臭気を発生していた。
【0003】また、一般の野菜等の植物資材に関して、
酸素を供給し、鮮度を保つ方法として有孔フイルムを用
いる方法が提案されている(特開昭62-148247号 公報、
特開昭63-119647号 公報等)が、これらのフイルムは開
孔面積比率が2×10-2〜2×10%と極めて大きく、
これらのフイルムで包装しても袋内の酸素は殆ど大気状
態と変わらず、オープン状態と同じである。カットレタ
スについても、このようなフイルムを用いて包装するこ
とが考えられるが、これらのオープンに近い包装では、
空気中の酸素量と同等となってしまい、レタスが、カッ
ト工程における切断面や流通過程等で受けた傷口などが
褐変してしまうという問題や、酸素量が多いためカット
レタスの呼吸作用が活発となってしまい、水分の蒸散に
より萎れてしまうなどといった問題がある。従って、カ
ットレタス本来の味を残し、新鮮な状態を保ったままで
消費先、または食卓に供せるような包装材料や包装方法
は、いまだ発見されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カッ
トレタスの鮮度を長時間保つための望ましい酸素濃度雰
囲気を形成し、異臭が発生せず、褐変も、萎れのない商
品を供給するため、鋭意研究した結果なされたものであ
り、カットレタスの生存に必要な最低量の酸素を供給
し、カットレタスを冬眠状態に保つことにより、高酸素
量の障害である褐変を抑えて、鮮度の高いカットレタス
を供給するためのカットレタス用包装袋およびカットレ
タス入り包装体を提供する点にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、カットレタス
を密封した有孔合成樹脂フイルムよりなるカットレタス
入り包装体において、有孔合成樹脂フイルムの開孔面積
比率が3×10-6〜5×10-5%であり、カットレタス
100g当たりの袋内表面積が80〜300cm2である
ことを特徴とするカットレタス入り包装体であり、とく
に、その孔の平均孔径が20μ〜150μであり、その
孔の個数が1包装袋当たり複数個であることが好まし
い。
【0006】本発明に用いる有孔フイルムとしては、カ
ットレタスの包装に用いることのできるものであればど
のようなものであっても差し支えはないが、一般には無
延伸ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニール、等が用いられるが、これ等以外
のポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート等のフ
イルム、さらにはこれらの複合フイルムであっても良
く、さらには、これらのフイルム表面にシーラント層を
設けたものでも、防曇処理したフイルムであっても何等
差し支えはない。また、これらのフイルムの厚さは、包
装するカットレタスの入れる量や流通経路等からの要求
される強度によって選択されるが、通常20〜60μの
ものが用いられる。さらに、これらのフイルムは透明で
あっても、不透明であっても良く、また表面に印刷を付
したものであっても何等差し支えはない。
【0007】本発明の有孔フイルムを用いた包装袋は、
包装するカットレタスの量によってその開孔面積比率が
決められ、その開孔面積比率は3×10-6〜5×10-5
%であることが必要である。この理由は包装袋中の酸素
量および炭酸ガス量をカットレタスの鮮度保持に適した
条件に保持するためのものであり、本発明者等の実験結
果からは酸素濃度が3%以上10%以下が望ましく、こ
れらの条件を満たすための開孔面積比率は3×10-6
5×10-5%となる。開孔面積比率が3×10-6以下と
なればカットレタスは包装後の呼吸作用により、流通過
程中で無酸素状態となり嫌気呼吸を始めてしまい、異臭
を発生する。また、開孔面積比率が5×10-5%以上と
なれば包装袋中の酸素量が多くなりすぎ、この酸素の影
響を受けて、カットレタスの製造工程での切断面、包装
工程あるいは流通過程で受けた傷口が酸素のため褐変現
象(ピンキング)を引き起こしてしまうという問題が発
生する。従ってカットレタスの包装袋として用いられる
有孔フイルムの開孔面積比率としては3×10-6〜5×
10-5%であることが必要であり、望ましくは8×10
-6〜2×10-5%の範囲にあることがさらに有効であ
る。
【0008】また、有孔フイルムにおける孔部の平均径
は出来るだけ小さいことが望ましく、一般的には20〜
150μ程度、好ましくは30〜100μである。孔径
は出来るだけ小さいことが望ましいが、20μ以下では
有孔フイルムの生産性が低下する。また、平均孔径が1
50μ以上であれば、適正な開孔面積比率を得るに必要
な孔数が減少して、鮮度保持の品質精度に不安が生じ
る。また、孔の形状は、円形や四角または三角形など、
どのような形状であってもよく、長径方向の平均径が1
50μ以下であれば何等差し支えはないが、円形が開孔
作業性等の面より望ましい。
【0009】また、カットレタス包装袋に用いる有孔フ
イルムの袋当たりの孔の個数は開孔面積比と平均孔径よ
り算出されるが、できる限り複数個とすることが望まし
い。内容物の付着や外的条件たとえば値段表の添着等で
孔がふさがれてしまう場合があるので、鮮度を保証する
には複数個の孔が好ましく、さらに袋あたり5個以上の
孔をもち、孔1個あたりの影響度を20%以下にするこ
とが望ましい。また、カットレタスの包装袋としては、
三方シール袋、四方シール袋またはガゼット袋などの形
態の袋であっても何等差し支えなく、さらには、トレ
ー、カップ等にカットレタスを充填し、これを包装袋で
包装する形態のものであっても、またトレー、カップの
蓋材として、本発明の有孔フイルムを用いてもよい。
【0010】カットレタスの包装袋の大きさはカットレ
タス100g当たり袋内表面積が80〜300cm2であ
る必要があり、好ましくは100〜200cm2である。
袋の内表面積で規定しているのは、シール部分すなわち
とじ代が計算に含まれないようにするためである。カッ
トレタス100g当たり袋内表面積が80cm2以下であ
ると袋内のカットレタスの密度が高くなり、カットレタ
ス同士での接触により傷が着くと同時にパックされたカ
ットレタスの真ん中の部分が、部分的に酸素不足となっ
てしまい、嫌気呼吸に陥る傾向があり好ましくない。更
に、カットレタス100g当り袋内表面積が300cm2
以上になると、袋内のカットレタスの密度が低くなり、袋
内の初期の酸素量も多く、前記の開口面積比率では酸素
の供給量も多く、褐変(ピンキング)しやすくなり、ま
たフイルムの使用量が多いため袋のコストも高くなって
しまう。
【0011】なお、カットレタスに限るものではない
が、野菜等の鮮度保持には、当然ながら、その流通過
程、および消費までの温度管理が重要なポイントであ
り、カットレタスの呼吸量も当然これらの温度に依存
し、これらの温度が高くなるにつれてその呼吸量も増加
するが、本発明はこれらの温度を5〜15℃を想定した
ものである。またカットレタスにおいては、当然のこと
ながら、レタスのカットサイズによっても呼吸量は影響
され、カットサイズとしては、20〜50mm角のものを
用いた。
【0012】
【実施例】《実施例1》 内寸が250mm×300mmの、厚さ35μの延伸ポリプ
ロピレンフイルム(内面にヒートシール層を有するも
の)からなり、開孔面積比率が2.0×10-5%となる
ように平均孔径80μの孔を6個あけた三方シールの包
袋に、水洗、平均カットサイズ50mm角にカットした
レタス(アイスバーグレタス)を1kg充填し、温度10
℃で保存し、その3日後および7日後の鮮度を臭気発生
状況、および褐変(ピンキング)状況を観察した結果を
表1に示す。
【0013】《実施例2》 実施例1と同様な大きさの包装袋であり、35μ厚の延
伸ポリプロピレンフイルムを用い、開孔面積比率が1.
×10-5%となるよう平均孔径が50μの孔を9個開
けた包装袋を用い、実施例1で用いたと同様のカットレ
タスを1kg充填し、温度10℃で保存し、実施例1と同
様に3日後および7日後の鮮度を調べた結果を表1に示
す。
【0014】《実施例3》 実施例1と同様な大きさの包装袋であり、35μ厚の延
伸ポリプロピレンフイルムを用い、開孔面積比率が7.
×10-6%となるよう平均孔径が30μの孔を15個
開けた包装袋を用い、実施例1で用いたと同様のカット
レタスを1kg充填し、温度10℃で保存し、実施例1と
同様に3日後および7日後の鮮度を調べた結果を表1に
示す。
【0015】《比較例1》 内寸が250mm×300mmの厚さ50μのポリエチレン
からなる無孔の包装袋に、実施例1で用いたと同様のカ
ットレタスを1kg充填し、温度10℃で保存し、実施例
1と同様に3日後および7日後の鮮度を調べた結果を表
1に示す。
【0016】《比較例2》 実施例1と同様な大きさの包装袋であり、35μの厚の
延伸ポリプロピレンフイルムを用い、開孔面積比率が
1.9×10 -6 %となるよう平均孔径が30μの孔を4
個開けた包装袋を用い、実施例1で用いたと同様のカッ
トレタスを1kg充填し、温度10℃で保存し、実施例1
と同様に3日後および7日後の鮮度を調べた結果を表1
に示す。
【0017】《比較例3》 実施例1と同様な大きさの包装袋であり、35μ厚の延
伸ポリプロピレンフイルムを用い、開孔面積比率が1.
×10-4%となるよう平均孔径が80μの孔を32個
開けた包装袋を用い、実施例1で用いたと同様のカット
レタスを1kg充填し、温度10℃で保存し、実施例1と
同様3日後および7日後の鮮度を調べた結果を表1に示
す。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の包装袋を使用することによっ
て、カットレタスの嫌気呼吸のため発生する臭気を防
ぎ、しかも嫌気呼吸による糖分の消化を防止し、一方、
過剰の酸素による褐変(ピンキング)および軟腐を防
ぎ、カットレタスの鮮度を保った状態で永く保存するこ
とができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 7/152

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カットレタスを密封した有孔フイルムよ
    りなるカットレタス入り包装体において、有孔合成樹脂
    フイルムの開孔面積比率が3×10-6〜5×10-5%で
    あり、カットレタス100gあたりの袋内表面積が80
    〜300cm2であることを特徴とするカットレタス入り
    包装体。
  2. 【請求項2】 有孔合成樹脂フイルムの有する孔の平均
    孔径が20〜150μである請求項1記載のカットレタ
    ス入り包装体。
  3. 【請求項3】 1つの包装体に有する前記孔の数が複数
    個である請求項1又は2記載のカットレタス入り包装
    体。
JP32169791A 1991-12-05 1991-12-05 カットレタス入り包装体 Expired - Fee Related JP3090360B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32169791A JP3090360B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 カットレタス入り包装体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32169791A JP3090360B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 カットレタス入り包装体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05153906A JPH05153906A (ja) 1993-06-22
JP3090360B2 true JP3090360B2 (ja) 2000-09-18

Family

ID=18135417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32169791A Expired - Fee Related JP3090360B2 (ja) 1991-12-05 1991-12-05 カットレタス入り包装体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3090360B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004290027A (ja) * 2003-03-26 2004-10-21 Sumitomo Bakelite Co Ltd カット野菜の保存方法
JP5396962B2 (ja) * 2009-03-30 2014-01-22 住友ベークライト株式会社 青果物鮮度保持包装袋およびそれを用いた青果物鮮度保持方法
JP2019177917A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 三井化学東セロ株式会社 青果物を収納した包装体、及び青果物の鮮度保持方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05153906A (ja) 1993-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH06199385A (ja) 青果物保存用袋
JP2006204194A (ja) 枝豆入り包装体
EP0332739A2 (en) Preserving material and method for producing the same
JP3090361B2 (ja) きのこ入り包装体
JP2634526B2 (ja) 青果物入り包装体
JPH03977B2 (ja)
JP3090360B2 (ja) カットレタス入り包装体
JP3117556B2 (ja) 枝豆入り包装体
JP3154440B2 (ja) スライスキャベツ入り包装体
JP3154441B2 (ja) バナナ入り包装体
JP3117558B2 (ja) ブロッコリー入り包装体
JP2601588B2 (ja) もやし入り包装体
JP3117546B2 (ja) マッシュルーム入り包装体
JP3154442B2 (ja) スライスネギ入り包装体
JP3117555B2 (ja) スイートコーン入り包装体
JP3154443B2 (ja) スライスタマネギ入り包装体
JPH07264974A (ja) 渋柿入り包装体
JP3154445B2 (ja) 千切りキュウリ入り包装体
JP3117559B2 (ja) モロヘイヤ入り包装体
JP3154446B2 (ja) アスパラ入り包装体
JP3154447B2 (ja) 千切りニンジン入り包装体
JP3117557B2 (ja) ほうれん草入り包装体
JP3797794B2 (ja) リンゴの鮮度保持包装体
JP3264829B2 (ja) キュウリの包装体及びその保存方法
JPH10101147A (ja) オクラの包装体及びその保存方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090721

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100721

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110721

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees