JP3328978B2 - ガス透過性調整方法 - Google Patents

ガス透過性調整方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、青果物の鮮度を保持す
るための積層包装材料のガス透過性調整方法に関し、特
に包装後、包装袋内のガス組成が青果物の鮮度保持に適
する状態になる包装材料を用いたガス透過性調整方法の
提供を目的としている。
【0002】
【従来の技術】青果物を通常の大気中の酸素、二酸化炭
素濃度よりも低酸素、高二酸化炭素の条件下で貯蔵する
と、青果物の生理活性が抑制され鮮度が保持されること
が知られており、CA貯蔵と呼ばれている。
【0003】又、青果物をプラスチックフィルム等で密
封包装すると、青果物の呼吸作用で包装袋内の空気組成
が低酸素、高二酸化炭素へと変化し、CA貯蔵と同様な
効果が得られる。これは、一般にMA包装と呼ばれてい
る。このMA包装において一定のCA貯蔵効果を得るた
めには、フィルムのガス透過性が重要となる。フィルム
のガス透過性が大きすぎると、包装内のガス組成が大気
のガス組成に近づきすぎて十分なCA貯蔵効果が得られ
ないし、ガス透過性が小さすぎると逆に低酸素、高二酸
化炭素状態が進みすぎ、包装内の青果物が正常な呼吸を
して生命体を維持することができなくなったり、二酸化
炭素障害を起こしたりすることもある。
【0004】一般に、プラスチックフィルムの中で比較
的ガス透過性の高い低密度ポリエチレンフィルムや、延
伸ポリプロピレン等が青果物用の包材として用いられて
おり、20〜30μm厚のこれらのフィルムで酸素透過
度が約2,000〜8,000cm3 /m2 ・day・
atm(25℃)であるが、これらのフィルムでも青果
物を密封包装した場合、低酸素・高二酸化炭素状態が進
みすぎ、品質の低下をきたす傾向がある。よってこれら
のフィルムでも青果物が正常な呼吸を維持するにはガス
透過性が小さすぎる。
【0005】そこで、プラスチックフィルムのガス透過
性をさらに大きくするため、フィルムに開孔を設けた有
孔フィルムやゼオライトやセラミック等の無機多孔質を
練り込むことによって通気性を高めたフィルム等が開発
されている。ところが、有孔フィルムの場合には包装内
が外気と完全には遮断されていないため、包装内の空気
組成が大気組成と大差なくなってしまい、CA包装効果
を発揮するガス組成に至らないという問題点があり、無
機多孔質フィルムにおいてはそのガス透過性は大きいも
のでも酸素透過度で6,000〜8,000cm3 /m
2 ・day・atm(25℃)であり、青果物の呼吸を
阻害しない程度の十分な通気性を得られないという問題
点がある。また、有孔フィルムにおいては、孔部からの
異物や微生物の浸入といった問題及び無機多孔質フィル
ムにおいては透明性の低下といった問題等もある。
【0006】さらに、低密度ポリエチレン、エチレン・
酢酸ビニル共重合体、ポリメチルペンテンまたはポリブ
タジエン等のガス透過性の高い樹脂で10〜20μm程
度の薄膜のフィルムを作ると、酸素透過度で10,00
0〜200,000cm3 /m2 ・day・atm(2
5℃)程度の高いガス透過性を得られるが、これらの単
体フィルムでは十分な強度が得られないという問題点が
ある。このため、包装材料分野での使用は限定されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明において
は、青果物の呼吸を阻害しない程度の十分な通気性を有
し、かつCA保存効果を発揮するガス組成を保つ程度に
外気と遮断されており、しかも青果物用包材として十分
に耐え得る強度を有し、かつ透明性を有するフィルムか
らなるガス透過性調整方法を提供することを課題とす
る。尚、ここにいう青果物の呼吸を阻害しない程度の十
分な通気性とは酸素透過度で3,000〜18,000
cm3 /m2 ・day・atm(25℃)程度である。
又、二酸化炭素透過度はその3〜4倍の透過を目標とし
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ポリメチルペンテンフィルムに無孔の樹
脂層を積層してなる多層フィルムを用いた青果物用の
装袋内のガス組成を調整するガス透過性調整方法であっ
て、該無孔の樹脂層にポリエチレンを用いてフィルム全
体の酸素および二酸化炭素透過性を調整することを特徴
とするガス透過性調整方法である。また、実施態様とし
ては、上記の方法において、ポリエチレンの厚みを変
え、フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を調整
することを特徴とするガス透過性調整方法、また、ポリ
エチレンの比重を変え、フィルム全体の酸素および二酸
化炭素透過性を調整することを特徴とするガス透過性調
整方法である。
【0009】より詳細に説明すると、本発明は、酸素透
過度が十分大きい(30,000cm3 /m2 ・day
・atm(25℃)以上が望ましい)基材フィルムにポ
リエチレンを積層化して達成される。尚、積層方法は、
接着性樹脂を介する共押出し方法や接着剤を介するドラ
イラミネート方法や、溶融押出しコーティング(通称エ
クストルージョンコーティング)のいずれも可能であ
る。
【0010】基材フィルムは、包装材料として適当な強
度を有し、透明性を有するものであれば、特に限定され
るものではないが、実用的な厚み範囲で(20μm〜3
0μm)酸素透過度が30,000cm3 /m2 ・da
y・atm(25℃)以上の条件を満たすフィルムは、
現在ポリメチルペンテンフィルム以外に存在しないのが
実情である。本発明においては、基材は十分ガスを透過
するため、基材に積層されるフィルムで全体のガス透過
性が制御されることを見い出し、本発明の完成に至っ
た。
【0011】積層されるポリエチレンの厚さと比重を変
えてガス透過量を調整することができる。特に、ポリエ
チレンの比重が小さいほど酸素透過度が高い事が従来か
ら知られており、同一ポリエチレン厚は比重の小さい
程、ガスバリヤー性は小さくなる。ポリエチレンの低温
でのヒートシール性を改良するため、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合物を加えることは当然可能であり、本発明の
権利範囲である。
【0012】
【作用】本発明による青果物鮮度保持用包装方法に用い
る積層フィルムでは、強度は基材フィルムであるポリメ
チルペンテンフィルムで保持され、ガス透過性はポリエ
チレン層によって調整可能となる。又、全体に貫通孔が
ないので、CO2 /O2 の透過比は3〜4に確保され、
必要とされるMA包装条件を達成できる。すなわち、同
一ポリエチレン厚では比重が小さいほど、又同一比重で
はフィルム厚が薄い程、低いガスバリヤー性が得られ、
青果物のMA包装条件(呼吸量や保存温度)によって使
い分けが可能になった。更に、透明な基材へポリエチレ
ンのコーティングのため、全体として透明性を失する事
はない。
【0013】
【実施例】以下、実施例にもとづき、詳述する。 <実施例1〜6>共押出し法により、ポリメチルペンテ
ン/接着性樹脂/ポリエチレンの3層フィルムを作成
し、ポリエチレンの厚みおよび接着性樹脂の厚みを種々
変更して、ガスバリア性を日本分光工業(株)製,ガス
パームで測定し、(表1)の結果を得た。尚、使用した
樹脂は以下のグレードを用いた。 ポリメチルペンテン(略称TPX:三井石油化学工業
(株)製 DX820) 接着性樹脂(三井石油化学工業(株)製 アドマーSF
600) ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製 UZ151
50J)
【0014】
【表1】
【0015】<実施例7〜9、比較例1>三井石油化学
工業(株)製ポリメチルペンテンフィルム(商品名,マ
イフレッシュフィルム)25μmの片側表面に、比重
0.908の超低密度ポリエチレン(三井石油化学工業
(株)製 ミラソンC−249−14)をウレタン系接
着剤を用いて、溶融押出し法によりポリエチレンの厚さ
を種々変更しながら積層フィルムを得た。更に、実施例
1〜6同様にガス透過性を測定し、(表2)の結果を得
た。尚、比較例としてポリメチルペンテン単体フィルム
のガス透過性を測定した。
【0016】
【表2】
【0017】実施例1〜9において、ポリエチレンの厚
さを変更することにより、高いレベルでガス透過性を制
御できかつ、透明性、強度とも十分な包装材料を得るこ
とが可能になった。又、青果物MA包装に必要な酸素、
炭酸ガス透過比CO2 /O2を3〜4に保持することも
可能であった。
【0018】
【発明の効果】青果物のMA包装に要求されている高い
ガス透過度(通常3,000〜18,000cm3 /m
2 ・day・atm(25℃)の酸素透過度)と、CO
2 /O 2 透過比が3〜4のフィルムは従来は単体フィル
ムでしか不可能であったが、本発明により積層フィルム
で可能になり、しかもポリエチレンの比重と密度を変え
ることにより、酸素透過度の調整が可能になった。従っ
て、強度面からの制約がなくなり、青果物包装分野で広
く使用が可能になった。又、本発明の主たる用途分野は
青果物包装分野であるが、この分野のみならず、医療分
野にも応用が期待され、産業界で極めて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 表 清隆 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (72)発明者 中川 善博 東京都台東区台東一丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 審査官 鈴木 恵理子 (56)参考文献 特開 平4−202437(JP,A) 特公 平2−59768(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23B 7/00 - 7/148 B65D 65/40 B65D 81/26 B65D 85/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリメチルペンテンフィルムに無孔の樹脂
    層を積層してなる多層フィルムを用いた青果物用の包装
    袋内のガス組成を調整するガス透過性調整方法であっ
    て、該無孔の樹脂層にポリエチレンを用いてフィルム全
    体の酸素および二酸化炭素透過性を調整することを特徴
    とするガス透過性調整方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、ポリエチレンの厚みを
    変え、フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を調
    整することを特徴とするガス透過性調整方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、ポリエチレンの比重を
    変え、フィルム全体の酸素および二酸化炭素透過性を調
    整することを特徴とするガス透過性調整方法。
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JP2019006500A (ja) * 2017-06-21 2019-01-17 旭化成株式会社 青果物の包装体、保存装置及び保存方法

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