JPH0624361A - 自動車のアンダーフロア構造 - Google Patents

自動車のアンダーフロア構造

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JPH0624361A
JPH0624361A JP17956992A JP17956992A JPH0624361A JP H0624361 A JPH0624361 A JP H0624361A JP 17956992 A JP17956992 A JP 17956992A JP 17956992 A JP17956992 A JP 17956992A JP H0624361 A JPH0624361 A JP H0624361A
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守恒 中田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両前部の走行輪の内側中央部内に配置され
たブレーキロータ周りへの効率的な冷却風導入を図る。 【構成】 エンジンルーンムE・Rの下側を閉塞して配
設した平坦なアンダーカバー20には、走行輪1の前方
で走行輪とサスペンションアーム6の車体側取付点6a
との間の領域Dの前方延長上で、かつ、床下流れF2
再付着点F2bとなる部位に空気導入部22を設けてあ
る。空気導入部22はアンダーカバー20の下面から上
向きに凹設されて、車両後方に傾斜する傾斜壁23と、
車幅方向に末広がりの両側壁24とからなるダクト構造
としてあり、その後方の傾斜壁23,両側壁24の角度
範囲に導風板25を傾斜配設してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のブレーキ冷却性
能を向上させることができるアンダーフロア構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】自動車のアンダーフロア構造の中には、
例えば実開平3−120280号公報に示されているよ
うに、車両前部にエンジンルームの下側を閉塞して配設
したアンダーカバーに、走行輪の内側中央部のフロント
ブレーキに向けて走行風を収束させるガイド部を付設し
たものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】走行輪の前方からの走
行風は走行輪によって遮られるためにその内側中央部に
導入されることは殆どなく、また、アンダーカバーのガ
イド部によって収束された走行風の一部が走行輪の内側
に導入されたとしても、このアンダーカバーは走行輪中
央部よりも地上高が低いために、走行風は走行輪の内側
の下部領域に導入されることになり、十分なブレーキ冷
却効果は期待することができない。
【0004】そこで、本発明は走行輪の内側中央部に十
分な冷却風を導入できて、ブレーキ冷却効果を一段と高
めることができる自動車のアンダーフロア構造を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1にあっては、車
両前部の下側に、少なくとも走行輪よりも前方の領域が
平坦なアンダーカバーを設けた構造において、前記アン
ダーカバーの走行輪よりも前方の平坦な部分に、走行輪
とサスペンションアームの車体側取付点との間の前方延
長領域で、かつ、車両前方からの空気の床下流れが再付
着する部位に空気導入部を設け、この空気導入部を、ア
ンダーカバー下面から上向きに凹設されて車両後方に向
けて傾斜した傾斜壁と、この傾斜壁に連なって車両後方
へ至るに従って車幅方向に末広がりに広がる両側壁とか
らなるダクト構造とする一方、この空気導入部の後方
の、前記傾斜壁の傾斜角度範囲で、かつ、両側壁の延長
線で囲まれる領域に、内側端部から外側端部へ至るに従
って後方に傾斜し、該空気導入部から流出する空気流を
受けて走行輪の内側中央部に指向させる導風板を配設し
てある。
【0006】請求項2にあっては、アンダーカバーの上
面に、空気導入部のダクト開口の直後にウエッジ状のガ
イドを設け、このガイドのガイド面の傾斜角を空気導入
部の傾斜壁の傾斜角度と略同一に設定してある。
【0007】請求項3にあっては、アンダーカバーの上
面に、空気導入部のダクト開口に連続して、車幅方向に
複数個の仕切り壁を有する整流器を設けてある。
【0008】請求項4にあっては、アンダーカバーの走
行輪を収容するホイールハウスに対応する部分に切欠部
を形成し、この切欠部の縁部にサスペンションアームの
2股内に突出する延設部を形成して、この延設部に導風
板を一体成形してある。 請求項5にあっては、導風板
を2股のサスペンションアームの前側アーム部上に一体
に設けてある。
【0009】
【作用】請求項1によれば、車両走行時に、車両の前端
部に当たって該前端部下縁で剥離してアンダーカバーの
下側に廻り込む空気の床下流れは、該アンダーカバーの
再付着部分で空気導入部に捕捉され、アンダーカバーの
上面側で傾斜壁と両側壁の角度の広がりをもって後方へ
層流となって流出すると共に、空気導入部の後方の導風
板に当たって偏向され、走行輪の内側中央部に導入され
る。
【0010】請求項2によれば、空気導入部のダクト開
口から流出した空気流は、ガイドによって全体的に上向
きに偏向されるため、アンダーカバーよりも地上高の高
い走行輪の内側中央部への冷却風導入効果が更に向上さ
れる。
【0011】請求項3によれば、空気導入部のダクト開
口から層流状態で流出する空気流を整流器で整流するの
で後方への拡散を抑え、導風板に集中的に導入すること
ができるから、走行輪の内側中央部への導風効果をより
一層向上することができる。請求項4によれば、導風板
をアンダーカバーに一体成形してあるため部品点数の増
大を伴うことがなくコスト的に有利となる。
【0012】請求項5によれば、導風板を2股のサスペ
ンションアームの前側アーム部上に設けてあるため、導
風板のレイアウトが困難な場合に有効であり、かつ、極
力走行輪の内側中央部に近接して配置することができ
る。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面と共に詳述す
る。
【0014】図16,17は車両前部の走行輪1の内部
構造を示すもので、2は走行輪1を軸支するハブ、3は
ブレーキロータ、4はタイヤ、5はフロントストラッ
ト、6はサスペンションアーム、7はサスペンションア
ーム6のロアボールジョイント、8はアクスルハウジン
グ、9はブレーキロータ3を保持するバッフル板を示
す。
【0015】ブレーキ冷却は主にブレーキロータ3内の
通路3aを通る冷却風によるベンチレーション効果によ
るものであり、この冷却風が図17に示したバッフル板
9中央部の環状の開口領域9Aから導入された空気が、
矢印fで示すようにブレーキロータ3内の通路3aを通
って円周方向に流出することによって行われる。従っ
て、ブレーキの冷却効果を高めるためには、前記領域9
Aに、即ち、走行輪1の内側中央部に冷却風を外部より
積極的に導入することが重要である。
【0016】図1〜3はこの走行輪1の周りのアンダー
フロア構造を示し、20はエンジンルームE・Rの下側
を閉塞して配設したアンダーカバーで、この実施例では
アンダーカバー20を全体的に平坦に形成してあり、か
つ、その両側部のフロントホイールハウス10に対応す
る部分に切欠部21を形成してある。
【0017】車両走行時に車両前方からこのアンダーカ
バー20の下側に沿って流れる空気の床下流れを考察す
ると、図5に示すようにアンダーカバー20の走行輪1
前方の領域Cではこの走行輪1によって空気の流れが遮
られる影響で流速が低下しており、このC領域から車両
中央側に若干ずれた領域Bでは、走行輪1の影響が減少
するため流速が比較的速く、そして、車両中央部の領域
Aでは流速が最も速く、この領域Aは車の空力特性、即
ち、抗力や揚力に与える影響が大きい。
【0018】そこで、このアンダーカバー20の走行輪
1前方で、車両の空力特性に与える影響が少なく、か
つ、流速の比較的速い前述のBで示す領域、具体的には
走行輪1とサスペンションアーム6の車体側取付点6a
との間に挾まれた領域Dの前方延長上で、かつ、車両前
方からの空気の床下流れがアンダーカバー20下面に再
付着する部位に空気導入部22を設けてある。
【0019】この空気導入部22はアンダーカバー20
の下面から上向きに凹設されて車両後方に向けて傾斜し
た傾斜壁23と、この傾斜壁23に連なって車両後方へ
至るに従って車幅方向に末広がりに広がる両側壁24と
からなるダクト構造としてあって、車両走行時に車両前
端部に当たって下側に廻り込み、アンダーカバー20下
面に再付着する床下流れの空気を下側のダクト開口22
aで捕捉し、アンダーカバー20の上面後側のダクト開
口22bより前記傾斜壁23と両側壁24の形成角度の
広がりをもって後方へ流出するようにしてある。
【0020】ここで、車両走行時における車両前端部の
空気の流れを考察すると、図6に示すように車両B・F
の前端部に当たった走行風は、矢印F1で示す車両上方
への流れと、矢印F2で示す車両下方への流れに分流す
る。
【0021】車両下方への流れF2は、車両前端下縁の
角部U・C、即ち、アンダーカバー20の前端で車体面
から一旦剥離し、この流線F2はその主流によってアン
ダーカバー20の下面と略平行に曲げられて、再びアン
ダーカバー20の下面に突き当たって付着し、アンダー
カバー20の前端部付近に流れが逆流して渦が発生する
閉じた流れの領域F2aを形成する。
【0022】この流線F2の前記角部U・Cでの剥離点
からアンダーカバー20下面の再付着点F2bまでの距離
Lはレイノルズ数の関数で一義的に定まり、レイノルズ
数が380以上ではLが一定値となるから、車両のよう
に走行時のレイノルズ数が10の5乗となる場合、流線
2の剥離点から再付着点F2bまでの距離Lは車速によ
らず略一定となり、従って、この再付着点F2bに空気導
入部22の下側のダクト開口22aを設定することによ
り、該空気導入部22でアンダーカバー20の下側の床
下流れを効率よく捕捉し、アンダーカバー20の上面側
へ導入することができる。
【0023】また、前記流線F2の再付着点F2bは、車
両前端下縁の角部U・Cの形状によっても左右され、該
角部U・CにRを付けたり、あるいは、図6に鎖線で示
すようにアンダーカバー20の前端近傍に凹部20aを
形成すれば、再付着点F2bをアンダーカバー20の前端
側へ移動させることができるので、空気導入部22を走
行輪1周りの構造を勘案して、該再付着点F2bを調整す
ることによりスペース的に制約を受けることなく前記前
方延長領域D内で任意の位置に設定することができる。
【0024】一方、空気導入部22の後方には、この空
気導入部22のアンダーカバー20上面後側のダクト開
口22bから流出する空気流を受けて、走行輪1の内側
中央部に指向させる導風板25を配設してある。
【0025】アンダーカバー20の床下流れは空気導入
部22のダクト開口22aで捕捉されて、該空気導入部
22に乱流状態で流入し、そして、傾斜壁23の傾斜面
に沿って上下方向に広がると共に、両側壁24の壁面に
沿って車幅方向に広がってダクト開口22bから後方へ
流出するから、このダクト開口22bから流出した空気
の圧力は低下して層流となる。
【0026】そこで、導風板25はダクト開口部22b
から流出する層流の空気の流れの中に配設することによ
り、走行輪1の内側中央部のブレーキ関係部品に効率よ
く冷却風として導入することができる。
【0027】具体的には、この走行輪1の内側中央部へ
の効率的な冷却風導入を行わせるため、前記導風板25
を空気導入部22の傾斜壁23の傾斜角度θの範囲内
で、かつ、両側壁24,24の延長線で囲まれる領域E
に、内側端部から外側端部へ至るに従って後方に傾斜し
て配設してある。
【0028】導風板25の傾斜角度は望ましくは、図4
に示すように空気導入部22の中心を通る直線をL2
走行輪1の内側中央部のブレーキロータ3の中心点P
と、直線L2と導風板25との交点Qとを結んだ直線を
3とした場合、導風板25と直線L2との角度β1と、
導風板25と直線L3との角度β2とが略同じ角度になる
ように設定すれば、この空気導入部22から層流状態で
流出する空気流を、導風板25で受けて走行輪1側に偏
向させ、該走行輪1の目標とする内側中央部へ積極的に
冷却風として導入することができる。
【0029】この実施例では導風板25を、アンダーカ
バー20の切欠部21縁の略中央部に、サスペンション
アーム6の2股内に突出する延設部21aを形成し、こ
の延設部21aの前縁に前記角度で曲折成形してある。
【0030】なお、この導風板25は補強と、導風ガイ
ド効果の向上とを図るため図7に示すように、空気導入
部22の一方の側壁24と連続的に形成するようにして
もよい。
【0031】以上の実施例構造によれば、車両走行時に
車両B・Fの前端部に当たって車両下側に廻り込む走行
風は、図3のF2で示すようにアンダーカバー20の床
下流れとなり、該アンダーカバー20の再付着点F2b
空気導入部22の下側のダクト開口22aに捕捉され
る。
【0032】そして、この空気導入部22の傾斜壁23
面および両側壁24面に沿って上下方向および車幅方向
に広がりをもってアンダーカバー20の上面側後方のダ
クト開口22bより後方へ層流となって流出し、該ダク
ト開口22b後方の導風板25に当たって走行輪1側へ
偏向され、該走行輪1の内側中央部に導入される。
【0033】従って、この走行輪1の内側中央部のブレ
ーキロータ3の中心部分に冷却風として積極的に送り込
めるため、ブレーキロータ3内の通路3aを通る冷却風
によるベンチレーション効果が高められ、ブレーキの冷
却効果を一段と高めることができる。
【0034】図8は車両の実走行によるブレーキロータ
3付近の風速の変化状況を示す実験結果を示すもので、
a線は前記実施例で示す空気導入部22,導風板25を
備えたアンダーカバー20を装着した車両の場合を、お
よびb線は空気導入部22,導風板25のない通常の全
体的に平坦なアンダーカバーを装着した車両の場合を示
し、このブレーキロータ3周りの風速測定結果から明ら
かなように、空気導入部22,導風板25の設定によ
り、これらの構造を有さない仕様に対して約5倍の風速
で走行輪1の内側中央部へ冷却風を導入することができ
る。
【0035】このブレーキの冷却性能について更に詳述
すれば、ブレーキの冷却性能はブレーキロータ3からの
放熱量により評価するのが一般的である。
【0036】この放熱量の変化はブレーキロータ3の平
均熱伝達率の変化に相当するので、これをヌセルト数
(Nu数)の変化により見積もることができる。簡単の
ため、ブレーキロータ3が冷却風の流れに対して一様に
垂直な平板であるとすると、Nu数はレイノルズ数をR
eとすると、 Nu=0.3Re0・5+0.083Re 0・67 ‥‥‥(1) ここで、Reはブレーキ冷却風速uの一次関数であるた
めNuは、 Nu=0.3u0・5+0.083u0・67 ‥‥‥(2) となり、ブレーキ冷却風速の関数で表現できる。
【0037】従って、前記(2)式より前述のようにブ
レーキ風速uが5倍になるとNuは約3倍になり、ま
た、ブレーキロータ3の放熱量はこのNu数とは比例関
係にあるので、冷却風速の向上によりこの放熱量を約3
倍に高められることになる。
【0038】図9,10は本発明の第2実施例を示すも
ので、アンダーカバー20の上面に、空気導入部22の
ダクト開口22bの直後にウエッジ状のガイド26を設
けてある。
【0039】ガイド26のガイド面の角度θ2は空気導
入部22の傾斜壁23の傾斜角度θと略同一に設定して
ある。
【0040】従って、この実施例によれば空気導入部2
2のダクト開口22bから流出した空気流は、ガイド2
6によって全体的に上向きに偏向されるため、アンダー
カバー20よりも地上高の高い走行輪1の内側中央部へ
の冷却風導入効果を更に向上することができる。
【0041】図11に示す実施例は導風板25を2股の
サスペンションアーム6の前側アーム部上に一体に設け
たもので、導風板25のレイアウトが困難な場合に有効
である。
【0042】図12,13に示す実施例はアンダーカバ
ー20の上面に、空気導入部22のダクト開口22bに
連続して、車幅方向に複数個の仕切り壁27aを有する
整流器27を設けたものである。
【0043】この実施例によれば、空気導入部22のダ
クト開口22bからは、空気流が層流状態で流出する
が、整流器27によりこの空気流を整流することによっ
て後方への拡散を抑え、導風板25に集中的に導入する
ことができるので、走行輪1の内側中央部内への導風効
果をより向上することができ、特に、図9,10に示し
た前記実施例のガイド26の構造と組合わせれば、より
効果的である。
【0044】これらいずれの実施例にあっても、前述し
たように走行輪1の内側中央部内への冷却風速を高め
て、ブレーキロータ3の冷却性能を向上させることがで
きるが、この冷却風速は図8のa線で示したように、車
両速度が高い領域では風速上昇がサチレート状態とな
る。
【0045】この原因は主にフロントホイールハウス1
0内の圧力が上昇しているためであり、そこで、図1
4,15に示すようにフロントホイールハウス10内の
走行輪1の内側部分と外部とを連通させて、フロントホ
イールハウス10内の圧力上昇を低下させると有効であ
る。
【0046】この実施例ではフロントフェンダ11の上
側部と、フロントホイールハウス10のインナプロテク
タ12の上側部とに開口13,14を設けると共に、フ
ロントフェンダ11の開口13に装飾用のルーバー15
を設けて、フロントホイールハウス10内の走行輪1の
内側部分を外部へ連通させている。
【0047】従って、この実施例によれば車両の高速走
行時でもフロントホイールハウス10内の圧力上昇が低
く抑えられるため、前記各実施例における空気導入部2
2と導風板25とによる導風効果により、走行輪1の内
側中央部への冷却風速を高められて、ブレーキ冷却効果
を車両の高速域まで高く維持させることができる。
【0048】なお、前記各実施例では車両前部の走行輪
1への冷却風導入構造を示したが、車両後部の走行輪へ
の冷却風導入構造として適用することも可能である。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、車両前部
のアンダーカバーに設けた空気導入部と、その後方に配
設した導風板とによる導風作用により、走行輪の内側中
央部へ十分な冷却風を導入できるため、該走行輪の内側
中央部に配置したブレーキの冷却効果を一段と高められ
る利点がある。
【0050】特に、アンダーカバーの上面に、空気導入
部のダクト開口の直後にウエッジ状のガイドを設けて、
このガイドのガイド面の傾斜角を空気導入部の傾斜壁の
傾斜角度と略同一に設定すれば、空気導入部のダクト開
口から流出した空気流をガイドによって全体的に上向き
に偏向させることができるから、アンダーカバーよりも
地上高の高い走行輪の内側中央部への冷却風導入効果を
更に向上させることができる。
【0051】また、アンダーカバーの上面に空気導入部
のダクト開口に連続して、車幅方向に複数個の仕切り壁
を有する整流器をもうければ、該ダクト開口から層流状
態で流出する空気流を整流器で整流するので後方への拡
散を抑え、導風板に集中的に導入することができるか
ら、走行輪の内側中央部への導風効果をより一層向上す
ることができる。
【0052】導風板をアンダーカバーの切欠部に突設し
た延設部に一体成形すれば、部品点数の増大化を回避し
てコスト的に有利に得ることができる。
【0053】また、導風板を2股のサスペンションアー
ムの前側アーム部上に設ければ、導風板のアンダーカバ
ーへのレイアウトが困難な場合でも、極力走行輪の内側
中央部に近接して配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す半部の略示的平面図。
【図2】同実施例のアンダーカバーの側面図。
【図3】同実施例の略示的斜視説明図。
【図4】同実施例の空気導入部と導風板との配置関係を
示す平面説明図。
【図5】アンダーカバー下側の空気の床下流れを示すア
ンダーカバーを下側から見た説明図。
【図6】車両前部の空気の流れを説明する略示的側面
図。
【図7】アンダーカバーの異なる例を示す斜視図。
【図8】車速とブレーキロータ冷却風の風速との関係を
示すグラフ。
【図9】本発明の第2実施例を示す略示的斜視説明図。
【図10】同実施例のアンダーカバーの側面図。
【図11】本発明の第3実施例を示す略示的斜視説明
図。
【図12】本発明の第4実施例を示す略示的斜視説明
図。
【図13】同実施例のアンダーカバーの側面図。
【図14】本発明の第5実施例を備えた車両の斜視図。
【図15】図14のA−A線に沿う略示的断面説明図。
【図16】本発明の対象とする車両前部の走行輪の構造
を示す断面図。
【図17】図16の要部の拡大図。
【符号の説明】
1…走行輪 6…サスペンションアーム 20…アンダーカバー 22…空気導入部 23…傾斜壁 24…両側壁 25…導風板 26…ガイド 27…整流器 27a…仕切り壁 F2…床下流れ F2b…再付着点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前部の下側に、少なくとも走行輪よ
    りも前方の領域が平坦なアンダーカバーを設けた構造に
    おいて、前記アンダーカバーの走行輪よりも前方の平坦
    な部分に、走行輪とサスペンションアームの車体側取付
    点との間の前方延長領域で、かつ、車両前方からの空気
    の床下流れが再付着する部位に空気導入部を設け、この
    空気導入部を、アンダーカバー下面から上向きに凹設さ
    れて車両後方に向けて傾斜した傾斜壁と、この傾斜壁に
    連なって車両後方へ至るに従って車幅方向に末広がりに
    広がる両側壁とからなるダクト構造とする一方、この空
    気導入部の後方の、前記傾斜壁の傾斜角度範囲で、か
    つ、両側壁の延長線で囲まれる領域に、内側端部から外
    側端部へ至るに従って後方に傾斜し、該空気導入部から
    流出する空気流を受けて走行輪の内側中央部に指向させ
    る導風板を配設したことを特徴とする自動車のアンダー
    フロア構造。
  2. 【請求項2】 アンダーカバーの上面に、空気導入部の
    ダクト開口の直後にウエッジ状のガイドを設け、このガ
    イドのガイド面の傾斜角を空気導入部の傾斜壁の傾斜角
    度と略同一に設定したことを特徴とする請求項1記載の
    自動車のアンダーフロア構造。
  3. 【請求項3】 アンダーカバーの上面に、空気導入部の
    ダクト開口に連続して、車幅方向に複数個の仕切り壁を
    有する整流器を設けたことを特徴とする請求項1又は2
    記載の自動車のアンダーフロア構造。
  4. 【請求項4】 アンダーカバーは走行輪を収容するホイ
    ールハウスに対応する部分に切欠部を有し、この切欠部
    の縁部にサスペンションアームの2股内に突出する延設
    部を形成して、この延設部に導風板を一体成形したこと
    を特徴とする請求項1,2又は3記載の自動車のアンダ
    ーフロア構造。
  5. 【請求項5】 導風板を2股のサスペンションアームの
    前側アーム部上に一体に設けたことを特徴とする請求項
    1,2又は3記載の自動車のアンダーフロア構造。
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