JPH06237176A - 三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網 - Google Patents

三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網

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JPH06237176A
JPH06237176A JP3099818A JP9981891A JPH06237176A JP H06237176 A JPH06237176 A JP H06237176A JP 3099818 A JP3099818 A JP 3099818A JP 9981891 A JP9981891 A JP 9981891A JP H06237176 A JPH06237176 A JP H06237176A
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JP3099818A
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David B Ribner
テビッド・バード・リブナー
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General Electric Co
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03MCODING; DECODING; CODE CONVERSION IN GENERAL
    • H03M1/00Analogue/digital conversion; Digital/analogue conversion

Abstract

(57)【要約】 【目的】 過サンプルされる補間(シグマ−デルタ)ア
ナログ−デジタル変換器回路網の提供。 【構成】 この回路網は二次変調器(20)と一次変調
器(30)から構成され、上記二次変調器(20)はそ
のデジタル出力信号とアナログ入力信号間の誤差の2次
積分値を形成し、上記一次変調器(30)はそのデジタ
ル出力信号と該二次変調器からこの一次変調器へ供給さ
れるアナログ信号間の誤差の1次積分値を形成する。こ
れら2つの変調器の出力信号はデジタル誤差取消機能を
有するデジタル微分器(46)に供給される。この微分
器はデシメーションフィルタ(50)に供給される信号
内に上記二次変調器内で発生した量子化雑音を抑制す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は全体として三次シグマ−
デルタ・アナログ−デジタル変換器に関するものであ
り、更に詳しくいえば、部品の特性の不一致による影響
をあまり受けず、増幅器の利得が有限である、三次シグ
マ−デルタ過サンプルされるアナログ−デジタル変換器
回路網に関するものでる。
【0002】
【従来の技術】高分解能アナログ−デジタル(A/D)
信号変換は、これに続くデジタル低域ろ波およびデシメ
ーションを用いることにより、過サンプルされる補間
(またはシグマ−デルタ)変調で行うことができる。過
サンプリングというのは信号ナイキストレートより何倍
も高いレートにおける変調器の動作を指し、デシメーシ
ョンというのはクロックレートをナイキストレートまで
低くすることを指す。
【0003】シグマ−デルタ変調器(デルタ−シグマ変
調器と呼ばれることもある)は以前アナログ−デジタル
変換器において用いられていた。下記の技術文献から詳
しい一般的な情報を得ることができる。
【0004】1)IEEEトランザクションズ・オン・
コミュニケーションズ、1974年3月号、Vol.C
OM−22、No.3、298〜305ページ所載のジ
ェー・シー・キャンディ(J.C.Candy) 他の論文「ア・
ユース・オブ・リミット・サイクル・オッシレータス・
ツー・オブテイン・ローバスト・アナログ・ツー・デジ
タル・コンバータス」。
【0005】2)IEEEトランザクションズ・オン・
コミュニケーションズ、1976年11月号、Vol.
COM−24、No.11、1268〜1275ページ
所載のジェー・シー・キャンディ他の論文「ユージング
・トライアンギュラリイ・ウェイテッド・インターポレ
ーション・ツー・ゲット・13ビット・PCM・フロム
・ア・シグマ−デルタ・モジュレータ」。
【0006】3)IEEEトランザクションズ・オン・
コミュニケーションズ、1985年3月号、Vol.C
OM−33、No.3、249〜258ページ所載のジ
ェー・シー・キャンディの論文「ア・ユース・オブ・ダ
ブルインテグレーション・イン・シグマ・デルタ・モジ
ュレーション」。
【0007】与えられた過サンプリング比に対してより
高い分解能を得るために、複数次のシグマ−デルタ変調
器を開発するための大きな努力が、過サンプルされるア
ナログ−デジタル変換器設計の分野において払われてき
た。この明細書で用いる「次数」という用語として、シ
グマ−デルタ変調器の次数は、その変調器の出力信号と
入力信号の間の誤差を何回時間積分されるかによって直
接決定され、複数段シグマ−デルタA/D変換器内のシ
グマ−デルタ変換器段の次数は、その段への入力信号
が、その段の出力接続部に達する際に、何回時間積分さ
れるかによって直接決定される。
【0008】上記のような種類のアナログ−デジタル変
換器においては、分解能は、(1)変調器のクロックと
ナイキストレートの比(以後過サンプリング比と呼ぶ)
と、(2)変調器の「次数」と、の2つの要因により主
として支配される。この意味における「次数」というの
は、周波数選択フィルタの次数に類似し、変調器により
行われるスペクトル整形の相対的な程度を示す。フィル
タと同様に、次数が高いと選択性を高くできるが、ハー
ドウェアが複雑になる。それら2つの要因を認識して、
高分解能過サンプルアナログ−デジタル変換器の最近の
例は、高い過サンプリング比と高い変調器次数を採用し
ている。しかし、実際上の考慮のために、過サンプリン
グレートと変調器の次数をとることができる範囲を制限
できる。たとえば、与えられた変調器のクロックレート
に対しては、過サンプリング比はデシメーション後はナ
イキストレートに逆比例するから、変換速度をぎせいに
することなしに過サンプリング比を任意に高くすること
はできない。種々の考察が変調器の次数に限界を設け
る。1つの量子化器を用いて2より大きい次数を実現す
ることを、条件づきでのみ安定にできるだけであること
を示すことができるから、実行可能である。
【0009】安定な動作を確実に行わせるために、縦続
結合された低次変調器で高次ノイズ整形を効果的に行う
ために別のやり方を使用できる。不幸なことに、そのよ
うな構造における変調器の整合と不整合度は変換器全体
の確度を支配する。部品の特性を良く一致させ、および
演算増幅器(または「opアンプ」)の利得を高くする
ことに対する要求により、それらの変調器の製造歩留り
は低く、しかもおそらく調整を必要とするから製造コス
トが高くつく。
【0010】この分野における初期の研究は、3次また
はそれより高い次数の変調器に関連する安定度について
の関心のために、一次および二次の変調器の実現に向け
られていた。IEEE1986年2月に開かれた国際固
体回路会議の議事録182〜183ページ所載のティー
・ハヤシ(T.Hayashi) 他の論文「ア・マルチステージ
・デルタ−シグマ・モジュレータ・ウイザウト・ダブル
・インテグレータ・ループ」には、2つの一次段の縦続
接続を用いて二次の性能を得る技術が記載されている。
2段目の出力が、デジタル微分後に、周波数整形された
量子化ノイズの複製されたものを含むように、1段目の
量子化誤差が2段目へ供給される。最後に、1段目の出
力信号から2段目の出力信号を差し引くことにより、二
次ノイズ整形された2段目の量子化ノイズだけを含む信
号が発生される。しかし、この方法は2つの1次変調器
の諸特性を良く一致させることと、opアンプの利得を
高くする必要がある。更に、一次と二次の量子化ノイズ
が、過サンプリングアナログ−デジタル変換器回路網に
より発生されたデジタル出力信号を伴わない三次変調器
を採用したい、という強い希望がある。
【0011】一次変調器を3個縦続接続したものを用い
て、前記ハヤシ他の技術を三次アナログ−デジタル変換
器回路網へ拡張することが、IEEE J.ソリッド・
ステーツ・サーキッツ(IEEE J.Solid-States Circuit
s)、1987年12月、Vol.SC−22、No.
6、921〜929ページ所載のY.マツヤ(Y.Matsuy
a) 他の「ア・16ビット・オーバーサンプリング・A
−D・コンバージョン・テクノロジー・ユージング・ト
リプル・インテグレーション・ノイズ・シェイピング」
に記載されている。しかし、理論的に得ることができる
分解能を得るためには、この技術は部品の特性を一層良
く一致させる必要があり、かつ高いopアンプ利得を必
要とする。
【0012】1988年6月に開かれた1988年カス
タム集積回路会議議事録の21.2.1〜4ページに記
載されているエル・ロンゴ(L.Longo) およびエム・エ
ー・コープランド(M.A.Copeland)の「ア・13ビット
・ISDN−バンド・ADC・ユージング・ツーステー
ジ・サード・オーダー・ノイズ・シェイピング」には、
三次ノイズ整形を行うために、二次変調器を一次変調器
へ縦続接続する、上記技術とは少し異なる技術が記載さ
れている。この技術は、部品の特性の一致に対する要求
が他の技術におけるそれより多少小さいことが利点であ
る。
【0013】部品の特性の不一致による影響が小さく、
増幅器の利得が有限で、その他の理想的でない回路属性
(ここで「非理想性」と呼ぶ)を有し、三次ノイズ整形
を行う改良した三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタ
ル変換器が本願の発明者により求められた。サンプルさ
れるデータコンデンサ切り換え回路として実現できる三
次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器のための
改良したアーキテクチャが本発明者により求められた。
本願の発明者は、理論的な限界に近づくアナログ−デジ
タル(A/D)変換器の分解能を得ることができるよう
に、有限利得の増幅器を採用し、かつ回路の通常の非理
想性に対して比較的感じない、変調器回路網アーキテク
チャを有する三次シグマ−デルタA/D変換器に三次量
子化ノイズ整形を行うことを求めた。
【0014】従来の三次シグマ−デルタA/D変換器回
路網の分解能を通常制限する実際的な非理想性、すなわ
ち、部品の特性の不一致、増幅器の非直線性、有限利
得、長すぎる安定時間、信号の限られたダイナミックレ
ンジ、に対する非常に低い感度を示す新規な三次シグマ
−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網が、本発明
の発明者により開発された。完全なシミュレーションに
より、非理想を考慮に入れると、過サンプリング比が6
4で動作させられる新規な交換器回路網で、80kHz の
変換レートにおいて16ビットの分解能を達成できる。
この性能は部品の特性の不一致が僅かに2%で、opア
ンプの利得が1000というように低くとも、達成でき
る。適度に要求された回路仕様だけにもかかわらずそれ
らの性能レベルの実現は、低コストの非常に製造しやす
いA/D変換器を今実施できる。MOS、CMOS、G
aAsまたはバイポーラ集積回路技術をこの新規なA/
D変換器回路網に用いて、減結合コンデンサ以外の外部
部品なしに完全にモノリシックのA/D変換器回路網を
実現できる。この新規なA/D変換器回路網の複雑さが
適度であるために、高分解能の多チャネルアナログイン
ターフェイスを有するデジタル信号処理チップを効率的
に実現できる。
【0015】CTスキャナはファンビームエネルギー源
を使用する。それらの中心エネルギー束は、走査される
物体の中心近くの空間内の特定の点を中心とする円の軌
跡に沿って歩進させられるにつれて、その特定の点を通
って投射される。その特定の点に関してエネルギー源の
反対側に設けられている検出素子の弧状ストリップが、
その特定の点を中心とするエネルギー源の回転を追跡す
る。走査させられる物体はファンビーム内に常にあり、
ファンビームの相接する各部分内の放射エネルギーの一
部を吸収し、ファンビームの各部分内の残りの放射エネ
ルギーすなわち「エネルギー束の和」が弧状検出器スト
リップ上のそれぞれの検出器により測定される。引き続
く検出中のそれらの検出器の応答はメモリに格納され
る。というのは、それらの応答の処理が実時間で行われ
ず、走査が終わった後で行われるからである。後で行わ
れるこの処理の間に、各検出からの検出器の応答が、慎
重に形成された有限インパルスフィルタ核で予め重みづ
けられ、かつ予めろ波されてから、映像空間へ後方へ投
射されて画像素子すなわち「画素」のグレイスケール値
を生ずる。各検出中に各画素中心を通るエネルギー束和
は重みづけられ、かつ加え合わされて、後方投射による
画素のグレイスケール値を生ずる。すなわち、各エネル
ギー束和は、画素が配置される部分を含めた物体の引き
続く部分を通るファンビームのセグメントを形成するエ
ネルギー束から吸収されたエネルギーの和を表すから、
ファンビームのそのセグメントにより横切られる任意の
1つの画素に起因するエネルギー吸収の大きさを、その
画素を通るエネルギー束に対する全てのエネルギー束和
を含む自動相関手続きを行うことにより確かめることが
できる。この自動相関手続きは、エネルギー束和内の対
象とする画素の前と後の画素により投射された影を抑制
する。これはコンピュータトモグラフィによるトモグラ
ムの発生の核心である。この自動相関手続きの実現に含
まれるエネルギー束和の加算的組み合わせにおいては、
その画素に関連するエネルギー束パケットがその画素を
通る前に、ファンビームの発散を考慮に入れるために各
エネルギー束和を重みづけなければならない。
【0016】コンピュータ化トモグラフィに対するフー
リェ反転の手法は、逆向き投射再構成よりも速度が本質
的に高いという利点を有するが、ノイズにきわめて弱い
ためにファンビーム走査器に使用するには不適当である
と考えられる。コンボリューションおよび逆向き投射再
構成法はビューパイプライン操作のために適当であり、
処理によって望ましくない影響を比較的受けない映像を
生ずる。雑誌コンピュータ・バイオロジック・メデシ
ン、1976年10月号、Vol.6の259〜271
ページ所載のジー・ティー・ハーマン(G.T.Herman)、
エー・ブイ・ラクシュミナラヤン(A.V.Lakshminarraya
n) およびエー・ナパルステク(A.Naparstek) による
「コンボリューション・レコンストラクション・テクニ
ックス・フォー・ダイバージェント・ビームス」と題す
る論文は興味深い。また、IEEEトランザクションズ
・オン・バイオメディカル・エンジニヤリング1981
年2月号、Vol.BME−28、No.2、98〜1
15ページ所載のビー・ケー・ギルバート(B.K.Gilber
t)、エス・ケー・ケニュー(S.K.Kenue)、アール・エ
ー・ロッブ(R.A.Robb)、エー・チュ(A.Chu)、 エー
・エイチ・レント(A.H.Lent)、イー・イー・シュワル
ツランダー・ジュニア( E.E.Swartzlander Jr.) によ
る「ラピッド・エクゼキューション・オブ・ファン・ビ
ーム・イメージ・レコンストラクション・アルゴリズム
ス・ユージング・エフィシェント・コンピューテショナ
ル・テクニックス・アンド・スペシャル・パーパス・プ
ロセッサース」と題する論文も興味深い。
【0017】検出器素子のストリップは約数百個のシン
チレータ直線アレイと、このシンチレータの直線アレイ
の背後に並べられた約数百個の光ダイオードの直線アレ
イとを含む。シンチレータはx線映像を光映像へ変換
し、光ダイオードはこの光映像の素子内の光子を変換す
る。光ダイオードにはそれぞれの前置増幅器、通常は、
光ダイオードの電流を検出するために低入力インピーダ
ンスを供給し、次段の回路を駆動するための低出力イン
ピーダンスを供給する相互抵抗増幅器、が設けられる。
従来のCT装置においては光ダイオードと前置増幅器の
組み合わせが、その組み合わせの全体のグループのサブ
グループの間に割り当てられる。そのサブグループ中の
前置増幅器からのアナログ出力電圧が時分割多重化され
て、共用されているアナログ−デジタル(A/D)変換
器の入力ポートへ供給される。
【0018】後方投射の計算を行うためには変換器の出
力信号中の分解能のビット数を非常に高く(すなわち、
16〜20ビット)する必要があるから、種々のサブグ
ループのA/D変換器の変換特性を一致させることは困
難であることが判明している。A/D変換器の変換特性
の直線性はできる限り良くされるが、光ダイオードと前
置増幅器の組み合わせの各サブグループ中の光ダイオー
ドが検出器素子のストリップ内で互いに隣接するものと
すると、変換特性の違いが最後のトモグラムに「帯状の
障害(banding artefacts )」を生じさせる。それら
の帯状の障害はかなり低い空間周波数での強さの変化と
して現れるから、最後のトモグラムを見る人が気づくと
不快になる。A/D変換器の変換特性の違いに起因する
障害がなるべく見えないようにするために、光ダイオー
ドと前置増幅器の組み合わせの各サブグループ内の光検
出器素子のストリップ内の場所を変えることが行われて
きた。そうすると、トログラム中のそれらの障害の低い
空間周波数成分が減少する傾向が低下するが、トモグラ
ム中のそれらの障害のより高い空間周波数成分の傾向が
上昇する。それらの障害のより高い空間周波数成分は、
希望により、トモグラム中のある高い空間周波数の細部
の損失だけに対して、空間的に低域ろ波することもでき
る。時分割多重化されたA/D変換器への光ダイオード
と前置増幅器の組み合わせの接続を変えると、CT装置
の素子の間の電気的相互接続が望ましくないほど複雑に
なるが、高速デジタルバスを介しての時分割多重化を用
いるデータ転送が複雑になる。
【0019】時分割多重化されたA/D変換器の光ダイ
オードと前置増幅器の組み合わせへの接続を変えると、
前置増幅器とA/D変換器を光ダイオードへ物理的に可
能な限り接近させて、ノイズとしての外部電気信号を拾
うことを最少にするという希望を妨げる。A/D変換器
と、それへ時分割多重化されている前置増幅器とはモノ
リシック集積回路(IC)の態様で通常製造され、光ダ
イオードの接続変更が続く場合には、光ダイオードをそ
のICへ接続するために広範囲な結線を必要とする。光
ダイオードの出力インピーダンスレベルは30メグオー
ムのオーダーであるから、配線における外部電気信号の
ピックアップは感知できるようになる傾向がある。
【0020】発明者が指摘する、A/D変換器の変換特
性の違いによる障害の低い空間周波数成分の傾向を弱め
る別の方法は、光ダイオードと前置増幅器の各組み合わ
せにそれ自身のA/D変換器を設けることである。実際
に、この方法は、帯状の発生の基礎となるA/D変換器
の変換特性の自己相関を更になくす。この方法はアナロ
グ式における多重化と、そのようなアナログ多重化で起
こるダイナミックレンジの制限とをも避ける。光ダイオ
ードと前置増幅器の各組み合わせに自身のA/D変換器
を設けると、A/D変換器の変換特性の違いに起因す
る、許容できるほど低い障害を有するトモグラムを供給
するために、十分な直線性と使用可能な分解能のビット
を有するA/D変換器を見つけるというおそるべき問題
が残る。そのようなA/D変換器は多数の人が使用する
ように製造が簡単で、かつ十分安価に製造できるもので
ある。
【0021】シグマ−デルタA/D変換器が簡単である
ことは、帯状障害の発生を避ける努力で、CTスキャナ
内の光ダイオードと前置増幅器の各組み合わせを順次用
いることを発明者が考えるようになった理由の1つであ
った。シグマ−デルタ変調器の帰還ループ内に1ビット
A/D変換器を有するシグマ−デルタA/D変換器は、
非常に直線的な変換特性を持つこともできる。発明者
は、画素のグレイスケール値を発生するために検出器の
応答が映像空間へ後方投射される前に、高周波前置増幅
器ノイズを抑制するために必要な、慎重に構成された有
限インパルスろ波を行うことにより、シグマ−デルタA
/D変換器のデシメーションフィルタが二重の機能を行
うことができる可能性も認めた。過サンプリングレート
でクロックされるタップ付きデジタル遅延線を用いるサ
ンプルされたデータFIRフィルタ、または機能的に同
等な構造が、種々の過サンプリングレートを取り扱うた
めにそれの帯域幅を自動的に調節する。
【0022】光ダイオードの応答をデジタル化する複数
のシグマ−デルタA/D変換器からのデジタル出力を時
分割多重化したい時に遭遇する問題は、各光ダイオード
がそれの光像部分を検出するために割り当てられた時間
内に、有限インパルス応答(FIR)デシメーションフ
ィルタがフィルタの核をスパンするために十分な入力サ
ンプル―すなわち、全てのFIRフィルタタップ重みで
重みづけられる十分な入力サンプル―を有するように、
過サンプリングレートで十分な入力信号サンプルを処理
する必要があることである。シグマ−デルタA/D変換
器のデシメーションフィルタが、検出器の応答の前に高
周波前置増幅器ノイズを抑制するために必要な、慎重に
構成された有限インパルスろ波も行う時には、その問題
は一層困難となる。CTスキャナレート、および商業的
に競合できるようにするために求められる検出器の分解
能のビットにおいて、各A/D変換器に1つの一次シグ
マ−デルタ変調器を用いようとする時に、過サンプリン
グレートが過大になる傾向があることを発明者は決定し
た。ここで開示する三次シグマ−デルタ過サンプル変換
器は、帯状障害の発生を避けるように、CTスキャナ内
の光ダイオードと前記増幅器の各組み合わせを順次用い
るのに特に良く適する。
【0023】
【発明の概要】本発明を実施する、過サンプルされる補
間(シグマ−デルタ)アナログ−デジタル変換器回路網
は、変換すべきアナログ信号を入力信号として受ける二
次変調器であって、この二次変調器のデジタル出力信号
の望ましくない量子化ノイズ成分として二重に微分され
た態様で現れる量子化誤差を導入する内部のアナログ−
デジタル変換器から、デジタル出力信号を発生する二次
変調器と、この二次変調器からのデジタル出力信号か
ら、二次変調器内のアナログ−デジタル変換器により導
入された量子化誤差を差し引いたものを受け、内部のア
ナログ−デジタル変換器からのデジタル出力信号を生ず
る一次変調器と、二次変調器のデジタル出力信号と一次
変調器のデジタル出力信号を組み合わせて、二次変調器
により入力信号として受けられるアナログ信号を表し、
かつ二次変調器からの望ましくない量子化ノイズを成分
をほとんど含まないデジタル出力信号を得るデジタル誤
差打ち消し回路とを含む。
【0024】
【実施例】図1はシグマ−デルタ・アナログ−デジタル
変換器の従来の例を示す。この変換器においては、過サ
ンプル補間(シグマ−デルタ)変調器10が低域デシメ
ーションフィルタ12へ結合され、このフィルタはサン
プリングレート圧縮器14へ結合される。変調器10の
役割は、低分解能A/D変換器の量子化ノイズが高い周
波数に主として集中するように、素の量子化ノイズをス
ペクトル的に整形することである。変調器10への入力
信号x(n)は周波数がFSの純粋の正弦波であり、変
調器10によりサンプリングレートFMでサンプルされ
る。量子化ノイズをまとめて除去するために次に低域ろ
波とデシメーションを行うことができ、その結果とし
て、低くされた変換レートFM/Nの高分解能デジタル
出力信号となる。ここに、Nは過サンプリング比、また
は出力クロックレート(F′)と入力クロック(または
サンプル)レートFMとの比である。
【0025】図1には入力信号x(n)、 変調器出力
信号u(n)、フィルタ出力信号 w(n)、A/D変
換器の出力信号y(n)のような関数と、フィルタイン
パルス応答特性h(n)が示してある。これらに対応す
る周波数スペクトラム|X(f)|、|U(f)|、|
W(f)|、|(Y(f)|とフィルタ特性|H(f)
|は図2、図3、図5、図6および図4にそれぞれ示さ
れており、これらは図1の回路点(a)、(b)、
(d)、(e)および(c)における条件を表す。それ
らの周波数スペクトラムは変調器10により行われるノ
イズ整形と、圧縮器14により行われるサンプリングレ
ート変換の前に、低域デシメーションフィルタ12によ
り行われる高周波ノイズ除去とを示す。
【0026】本発明を実施した二次シグマ−デルタ・ア
ナログ−デジタル変換器回路網の簡単にしたブロック図
が図7に示されており、この回路網は一次変調器30へ
結合された二次変調器20を含む。二次変調器20は縦
続結合された一対の積分器22、24と、積分器24の
出力端子へ結合されるアナログ−デジタル(A/D)変
換器26と、このA/D変換器26の出力端子と積分器
22の入力端子の間の減加算器32を介する第1の帰還
ループ、およびA/D変換器26の出力端子と積分器2
4の入力端子の間の、利得が2である増幅器23と減加
算器34の直列接続を介する第2の帰還ループとに結合
されるデジタル−アナログ(D/A)変換器28とを含
む。二次変調器20は低い周波数ω《π/Tのアナログ
入力信号x(t)に応答して、ほぼ x+d21/dt2 のデジタル出力信号を発生する。ここに、Tはサンプリ
ング期間で、 T= 1/FM である。この出力信号は、
理想的なアナログ入力信号のデジタル表現である成分x
と、整形された量子化ノイズ信号d21/dt2 とを
含む。二次変調器20内のA/D変換器26によるA/
D変換中に発生された量子化ノイズQ1 は2つの積分器
ループにより2回微分され、二次変調器20からの出力
信号中で十分に高い周波数にされる。A/D変換器26
へ加えられる信号はアナログ信号 x+d21/dt2 −Q1 である。これは、デジタル出力信号x+d21/dt2
から加算的量子化ノイズQ1 を差し引いたものに等し
く、一次変調器30へ加えられる。
【0027】一次変調器30は、A/D変換器38へ結
合される1つの積分器36を含む。。D/A変換器40
は、A/D変換器38の出力端子と積分器36の入力端
子の間の減加算器42を介する帰還ループ中に結合され
る。一次変調器30内のA/D変換器38によるA/D
変換中に発生された量子化ノイズQ2 は1つの積分器ル
ープにより微分され、一次変調器30からの出力信号の
周波数にされる。一次変調器30は、低い周波数ω《π
/Tにおいて、ほぼ x+d21/dt2 −Q1+dQ2/dt のデジタル出力信号を発生する。この出力信号はそれの
入力信号に、微分された加算性量子化ノイズ信号 dQ2
/dtを加えたものに正確に等しい。
【0028】変調器20と30からの出力信号の差を決
定するために、デジタル減算器44が二次変調器20と
一次変調器30との出力端子へ結合される。デジタル二
重微分器46がデジタル減算器44の出力端子へ結合さ
れて、デジタル減算器44からのデジタル差信号を2回
微分する。二次変調器20からのデジタル出力信号を、
デジタル微分器46により発生された結果デジタル出力
信号に加え合わせるために、デジタル加算器48が二次
変調器20の出力端子とデジタル二重微分器46へ結合
される。加算器48により発生されたデジタル出力信号
はデジタルデシメーションフィルタ50へ加えられる。
【0029】今は一次変調器30の出力量子化ノイズd
2/dt を無視すると、変調器20と30からの2つ
のデジタル出力信号は、二次変調器20の負の量子化ノ
イズ(−Q1) に正確に等しい。デジタル二重微分器4
6からの二重微分された信号(−d21/dt2) は二
次変調器20のデジタル出力信号へ、デジタル加算器4
8により加え合わされて、二次変調器20の量子化ノイ
ズを打ち消す。
【0030】ここで、上において無視した量子化ノイズ
信号 dQ2/dt について考える。ノイズ信号Q2
一次変調器30により1回微分されて信号dQ2/dt
になる。この信号はデジタル微分器46により更に2回
微分されるから、加算器48からの出力信号y(t)中
のノイズは3回微分されたノイズ信号d31/dt3
けである。これは量子化ノイズの三次整形となり、その
ノイズはそれのベースバンド成分を大きく減衰し、それ
の高周波電力を強める。3回微分されたノイズ信号d3
1/dt3 はデジタルデシメーションフィルタ50に
より最後のデジタル出力信号から効果的になくされる。
【0031】三次シグマ−デルタA/D変換器回路網の
意図する実現は、図8の離散時間領域機能ブロック図に
従って、サンプルされたデータ・コンデンサ切り換え回
路におけるものである。過サンプルされた変調器の設計
目的は、アナログ信号のレベルを基準電圧のレベル近く
まで変える(スケーリング)することである。したがっ
て、本発明の新規な変換器回路網に対して離散時間の面
が可能であることを示すために、図8にそのような離散
時間の面が示されている。
【0032】図8においては各積分器22、24、36
は加算器(または減算器)62が先行する1サイクル遅
延レジスタ60として示されている。デジタル二重微分
器46が縦続結合された一対の微分器46として示され
ている。各微分器46は遅延レジスタ80と、この後の
デジタル減算器82とを有する。
【0033】二次変調器20内の積分器22の入力端子
に利得がk1aの増幅器84が設けられ、この増幅器の出
力端子に加算器82が設けられる。利得がk1bである増
幅器86が積分器22の出力端子を、加算器34を介し
て積分器24の入力端子へ結合する。D/A変換器28
の出力端子と加算器34の負入力端子の間の二次変調器
20の帰還ループに利得が 2k1a−k1b の増幅器88
が設けられる。二次変調器20の第2の帰還ループが、
D/A変換器28の出力端子を加算器32の負入力端子
へ結合することにより設けられる。利得がj1の増幅器
92が積分器24の出力端子を一次変調器30内の減加
算器42へ結合し、利得がk2 の増幅器が一次変調器3
0内の加算器42の後の積分器36の入力端子に設けら
れる。
【0034】乗算係数がg1 であるデジタル乗算器74
が一次変調器30のA/D変換器38の出力端子をデジ
タル減算器44へ結合し、D/A変換器40はA/D変
換器38の出力端子を減加算器42へ結合する。二次変
換器20のA/D変換器26の出力端子が、遅延レジス
タ76を介してデジタル減算器44の負入力端子とデジ
タル加算器48へ接続される。1点鎖線9はデジタル回
路21とアナログ回路19の間の分離を示す。
【0035】図8において係数k1a,k1b,k2,j1
アナログスケーリング係数であり、係数g1はデジタル
乗算係数である。それらの係数は式 j11=1/(k1a1b) ・・・・ (1) に従って関係づけねばならない。それらの関係は、1ビ
ットA/D変換器と1ビットD/A変換器だけが用いら
れる場合に対してだけ意味を有する。通常は、変調器の
内部電圧レベルを低くして、クリッピングを避けるよう
に、係数kは1より小さく選択される。図8に示す回路
網を分析すると、入力信号/出力信号の関係が、離散時
間領域においては、 v0(n)=vi(n−3)+g1[e2(n)−3e2(n−1) +3e2(n−2)−e2(n−3)] ・・・・ (2) および対応する周波数領域においては V0(z)=z-3i(z)+g1(1−z-132(z) ・・・(3) となる。ここに、nは離散時間時刻nT(Tはサンプル
期間)を表し、zは離散時間周波数変数、E2 は第2段
の量子化誤差である。電圧レベルと出力ノイズの強さと
の間には二律背反性が存在することに注目すべきであ
る。とくに、スケーリングが採用されたとすると、条件
1a1b<1 であれば g1> であり、 式(2)と
(3)で示されるように出力誤差は比例して大きくな
る。
【0036】図8に示す実現は1ビットA/D変換器と
1ビットD/A変換器を用いることを意味するが、多ビ
ットA/D変換器と多ビットD/A変換器を用いること
により性能を向上できる。量子化レベルLが1ビットよ
り大きくてL>1である場合には、図8においてk1a
1b=k2=1 および j11=1である。
【0037】新規な三次シグマ−デルタ過サンプルA/
D変換器回路網の特定の実現が図9に示されている。こ
の場合にはL=1、k1a =k1b =k2 =1/2、j1
=1、g1=4 である。したがって、二次変調器20内
の増幅器84と86および一次変調器30内の増幅器9
0の利得は1/2であり、デジタル乗算器74の乗算係
数は4である。(図8の回路に用いられている、利得が
1=1 の増幅器92と、利得が 2k1a1b=112
である増幅器88は図9の回路には示されていない。)
この実現は1ビットだけのA/D変換器と1ビットだけ
のD/A変換器を要する。
【0038】図9の回路網のコンデンサ切り換え実現が
図10に示され、シングルエンデッド信号流と漂遊なし
の積分器を用いる。そのような積分器が、たとえば、ニ
ューヨーク所在のワイリー(Wiley) により1986年
に出版されたアール・グレゴリアン(R.Gregorian)著
「アナログ・MOS・インテグレーテッド・サーキッツ
・フォー・シグナル・プロセッシング」277〜280
ページに記載されている。二次変調器20においては、
帰還コンデンサ102と切り換えられる入力コンデンサ
104が設けられた高利得差動増幅器(opアンプ)1
00として具体化される。アナログ入力信号と変調器2
0の帰還ループの間でコンデンサ104を切り換えるた
めにスイッチS1 が設けられる。差動増幅器100の2
つの入力端子の間でコンデンサ104の出力電圧を切り
換えるためにスイッチS2 が設けられる。差動増幅器1
00からのアナログ出力信号とアースの間でコンデンサ
114を切り換えるために第3のスイッチS3 が設けら
れ、変調器20の帰還ループの間とアースの間でコンデ
ンサ103を切り換えるためにスイッチS9 が設けられ
る。差動増幅器110の2つの入力端子の間でコンデン
サ114と103の出力電圧を切り換えるためにスイッ
チS4 が設けられる。サンプリングレートφ1で動作さ
せられる比較器116が、差動増幅器110からのアナ
ログ出力信号を2進出力信号へ変換する。この2進出力
信号はラッチ118により格納されてから、遅延レジス
タ76を介してデジタル減算器44の負入力端子とデジ
タル加算器48へ結合される。ラッチ118からの出力
信号は、比較器116からの保持されている出力信号の
極性が正か負かに応じて、正基準電圧+Vref と負基準
電圧−Vref の間で帰還ループを切り換えるためのスイ
ッチS5 も制御する。
【0039】一次変調器30においては、帰還コンデン
サ122と切り換えられる入力コンデンサが設けられた
高利得作動増幅器(opアンプ)120として具体化さ
れる。差動増幅器110からのアナログ出力信号と変調
器30の帰還ループの間でコンデンサ124を切り換え
るために、スイッチS6 が設けられる。差動増幅器12
0の2つの入力端子の間でコンデンサ124の出力電圧
を切り換えるためにスイッチS7 が設けられる。サンプ
リングレートφ1 で動作させられる比較器126が、差
動増幅器120からのアナログ出力信号を2進出力信号
へ変換する。この2進出力信号はラッチ128に格納さ
れ、乗算器74により4を乗ぜられてからデジタル減算
器44へ加えられる。ラッチ128の出力信号は、比較
器126からのラッチされた出力信号が正か負かに応じ
て、正基準電圧+Vref と負基準電圧−Vref の間で帰
還ループを切り換えるためのスイッチS8 の制御も行
う。デジタル減算器44により発生されるデジタル差信
号はデジタル二重微分器46によって2回微分され、微
分された信号がデジタル加算器48へ加えられる。金属
−酸化膜−半導体スイッチング装置により実現できるス
イッチが全て共通位相φ1 で示されている。
【0040】スイッチS1〜S4、S6、S7、S9 は、発
振器またはクロック回路(図示せず)から得られるクロ
ック位相信号φ1、φ2により制御されるアナログスイッ
チである。それらのクロック信号は重なり合わず、位相
が180度異なる。
【0041】スイッチS1〜S4、S6、S7、S9 が図1
0に示されている位置にあると、コンデンサ104はア
ナログ入力信号の振幅まで充電し、コンデンサ114は
増幅器100の出力電圧まで充電し、コンデンサ124
はopアンプ110の出力電圧まで充電する。同時に、
コンデンサ103は完全に放電される。
【0042】正基準電圧へ接続されているのが示されて
いるスイッチS5とS8は、ラッチ118と128の出力
信号によりそれぞれ制御される。したがって、比較器1
16または126の出力信号の保持されている値が高い
と、それぞれスイッチS5 またはS8 が正基準電圧へ接
続され、比較器116または126の出力信号の保持さ
れている値が低いと、スイッチS5 またはS8 が負基準
電圧へ接続される。
【0043】位相φ2 が生ずると、スイッチS1〜S4
6、S7、S9 の位置が図10に示されている位置とは
逆にされる。したがって、D/A変換器28はスイッチ
5を介して、選択されている基準電圧(正極性として
示されている)を供給する。その基準電圧はコンデンサ
104の電圧へ加え合わされて、増幅器100の反転入
力端子へ加えられる。この入力信号は、クロック位相φ
1 が再び発生されるまで、コンデンサ102において積
分される。それと同時に、コンデンサ114に充電され
ている増幅器100の以前の(すなわち、位相φ1 )出
力電圧と、今はコンデンサ103に充電されているスイ
ッチS5 からの基準電圧の和とが、増幅器110の反転
入力端子へ供給され、コンデンサ124に格納されてい
る増幅器110の以前の(すなわち、位相φ1) 出力電
圧が増幅器120の反転入力端子へ供給される。したが
って、各増幅器100、110、120はそれぞれの反
転入力端子へ供給された入力電圧を、位相φ1 が再び生
ずるまで積分する。
【0044】比較器116の入力端子における信号が正
であれば、スイッチS5 は正基準電圧+Vref へ接続さ
れ、その信号が負であれば、スイッチS5 は負基準電圧
−Vref へ接続される。比較器の入力端子における信号
は、コンデンサ103と114に生じた電圧の差の積分
により決定される。積分器22の出力端子における電圧
は入力信号と、スイッチS5 の位置に応じて決定される
正基準電圧または負基準電圧との差の積分である。積分
器22の出力信号は、アナログ入力信号と、そのアナロ
グ入力信号のデジタル表現との間の積分された差と見る
こともできる。
【0045】積分器22はアナログ入力信号のための非
反転積分器として、および比較器116により制御され
る1ビットD/A変調器のための反転積分器として機能
する。積分器22の出力信号は位相φ2 ごとに量 (V
in−VD/A1)k1a だけ変化する。ここに、VD/A1はD
/A変換器28の出力電圧であり、位相φ1 の間は、積
分器22の出力信号は以前の位相φ2 の時に設定された
値に保持されたままである。積分器36は、それの入力
信号が積分器24の出力信号からD/A変換器40の出
力信号を差し引いたものであることを除き、積分器36
は同様に動作する。すなわち、積分器36の出力信号は
位相φ2 ごとに量(V2−VD/A2)k2だけ変化する。こ
こに、V2 は積分器36の出力電圧であって位相φ1
の時は保持され、VD/A2 は D/A変換器40の出力電
圧である。
【0046】積分器24の構成は、それの2つの入力信
号に対して別々のコンデンサ114と103を使用する
点で、積分器22、36の構成と少し異なる。こうする
必要がある理由は、積分器24への2つの入力信号のた
めに異なる容量比を必要とするからである。とくに、積
分器22の出力信号を比k1bで積分すべきであり、D/
A変換器28の出力信号は比−2k1a1b で積分すべ
きであるから、 非反転コンデンサ切り換え積分器と反
転コンデンサ切り換え積分器の組み合わせが積分器24
として採用される。重ね合わせを用いることにより、o
pアンプ110の加算点に近いスイッチS4 における共
通接続部に多数の入力信号が受けられる。別々の各入力
コンデンサ114と103はアースとopアンプ110
の負入力端子の間で切り換えられるからスイッチS4
共用できるが、2つの入力信号へ接続するために個々の
スイッチS3 とS9 を必要とする。積分器24の出力信
号は位相φ2 ごとに量k1b2−2k1a1bD/A2 だけ
変化し、位相φ1 の間は保持される。k1a =1/2 で
ある環境においては、2つの入力コンデンサ114と1
03は同じ容量を有し、積分器22、26におけるよう
に、代わりに1個のコンデンサを使用できる。
【0047】図10の回路はコンデンサの不一致誤差を
全く許容する。2つのコンデンサ切り換え積分器22、
26はそれぞれが受ける2つの入力信号の差をとるため
に、1つの切り換えられるコンデンサ102と124を
それぞれ用いる。したがって、減算操作は誤差の影響を
受けない。残りのコンデンサ切り換え積分器24は、そ
れへの2つの入力信号の差をとるために別々の切り換え
られるコンデンサ114、103を用いる。しかし、入
力については整合誤差はここでは無視できる。他の残り
の加算演算または減算演算がデジタル的に実現され、か
つ誤差がない。部品の特性の不一致に関連する唯一の誤
差は積k1a1b が1/j11 に等しいことから逸脱す
ることである。このために量子化ノイズが第1段から量 [1−j11/(k1a1b)](1−z-121(z) ・・・・(4) だけ洩れて、全体の出力電子V0(z)を V0(z)=z-3i(z)+g1(1−z-13
2(z)+[1−j11/(k1a1b)](1−z-12
1(z)・・・・ (5)にする。ここに、E1 は初
段の量子化ノイズを表す。不一致度、すなわち、1−j
11/(k1a1b)は二次ノイズ整形を既に有する項に
乗ずるから、性能を不当に低下させることなしに、k1a
またはk1b中の比較的大きい誤差を許容できる。たとえ
ば、積k1a1b中の5%誤差が全量子化誤差を、過サン
プリング比64対1で1dB 以下だけ増加させる。
【0048】この新しい過サンプルされた積分器の例に
対して拡張シミュレーションを行った。この新規なアナ
ログ−デジタル変換器のパラメータは次の通りである。
【0049】 三次シグマ−デルタADCパラメータ パラメータ 値 変調器クロックレート 5.12MHz 過サンプリング比 64 電圧基準 1.25V 分解能 16ビット シミュレーション結果を下記に要約する。
【0050】 パラメータ 値 条 件 入力信号 0.8V op増幅器利得 1000 op増幅器帯域幅 80MHz op増幅器スルー速度 200V/μs 部品許容度 1 デシメーションフィルタ 4から (くし形フィルタを用いる) 理想的な性能 調波歪み −145dB 信号(ノイズ+歪み) 101.2dB 非理想的な性能 調波歪み −125dB 信号(ノイズ+歪み) 99.2dB
【0051】したがって、本発明は、三次ノイズ整形を
行い、しかも部品の一致と、他のほとんどの実際的な非
理想的な性能に対する感度の非常に大きな低下を示す。
部品の一致が2%で、opアンプの利得が1000であ
っても16ビットの信号対ノイズ非を得ることができる
ことをシミュレーションが示している。この変調器を含
む集積回路を高い歩留りで、かつ調整または較正なし
に、および厳しいプロセス仕様なしに、製造できること
を意図するものである。したがって、本発明は経済的に
製造できる高分解能、多チャネルアナログ−デジタル変
換器を提供するものである。
【0052】変調器の部品、すなわち、積分器、A/D
変換器およびD/A変換器をシングルエンデッド出力で
これまで説明したが、本発明の三次シグマ−デルタ・ア
ナログ−デジタル変換器は、電源ノイズの除去を改良す
るために差出力を有する積分器を用いて差信号路を採用
することにより実現できる。これが図11に示されてい
る。
【0053】図11は、三次シグマ−デルタ過サンプル
A/D変換器回路網テストチップに用いられる回路を表
す差動増幅器を採用する回路網を示す。図12は図11
の回路に用いられるクロック波形を示す。図11の回路
は、2相クロッキングの代わりに3相クロッキングを用
い、スプリアス電源ノイズおよび同相分信号をより良く
除去するための完全に平衡された(または差動)信号を
用い、低周波opアンプノイズを抑制するためにチョッ
パ安定化回路200を用い、かつ差動回路であるがシン
グルエンデッド入力回路として動作できる点が、図10
に示されているシングルエンデッドコンデンサ切り換え
A/D変換器回路網とは異なる。図11に示されている
回路に用いられる各積分器22、24、36は平衡出力
と平衡入力を用いる。
【0054】図11の回路の動作について考えると、チ
ョッパ位相φCHP が常にアサートされると仮定すること
により、積分器22の一部としてのチョッパの存在は無
視される。平衡入力信号も仮定される。それらの環境に
おいては、クロック位相が異なって定められる図10の
シングルエンデッド回路の動作に動作が類似する。すな
わち、図10の回路におけるクロック位相φ1 とφ2
いまは位相φ3 と φ1にそれぞれ対応する。位相φ3
に入力信号が2入力コンデンサ201と202によりサ
ンプルされる時に、それらの出力側が接地されるのでは
なくてスイッチS10 を介して一緒に接続されることを
除き、動作は図10について説明した動作と同じであ
る。入力信号の差成分だけが得られるようにその接続が
行われる。コンデンサ201と202が相互に接続され
る代わりに接地されるものとすると、同相信号、もし存
在するならば、もサンプルされる。しかし、図示の構成
においては、入力コンデンサ201と202に充電され
ている電荷は、2つの入力信号の平均値ではなくて、そ
れらの入力信号の平均値だけに存在する。同様な効果
が、回路網の二次積分器24に対する入力コンデンサ2
03と204、および回路網の三次積分器36に対する
入力コンデンサ205と206に関して起こる。
【0055】ちょうど述べたように、各積分器段のため
の入力コンデンサの出力側は電圧源またはアースへ決し
て接続されないから、それらの各コンデンサにおける電
圧は任意である。同様に、入力コンデンサから信号を受
けるopアンプの入力端子における電圧レベルは不定で
ある。したがって、入力コンデンサの出力(すなわち、
右)側には電位を設定するために、位相φ2 中はアース
への接続が採用され、各入力コンデンサの入力(すなわ
ち、左)側は基準信号を受けるために接続されたままで
ある。
【0056】図10の回路との別の小さな違いは1ビッ
トD/A変換器210、211、212が、図10に示
されている単極双投スイッチS5 とS8 を用いる代わり
に、入力コンデンサ201と202、203と204、
205と206の入力(すなわち、左)側においてそれ
ぞれ直接実現される。しかし、各D/A変換器210、
211、212におけるスイッチが、保持されている比
較器信号と論理積をとられる希望のクロック位相に等し
い信号により制御される。この実現は2個のスイッチの
直列接続の必要と、高周波回路動作における関連する速
度低下とを避けるものである。
【0057】D/A変換器210、211、212にお
ける個々のスイッチ位置に対する論理は次の通りであ
る。 φDAC1P = φ12 * CMP1D φDAC1N = φ12 * CMP1D反転 φDAC2P = φ12 * CMP2D φDAC2N = φ12 * CMP2D反転 ここに、CMP1Dは第2段積分器24の出力端子にお
ける、比較器216からの、ラッチ回路218により保
持される出力信号であり、CMP2Dは、第3段積分器
36の出力端子における、比較器226からの、ラッチ
回路228により保持される出力信号である。クロック
波形φ12 が図12に示されている。
【0058】チョッパの役割について考えると、第1の
opアンプ222のいずれかの側において双極双投スイ
ッチ200により表されているMOSスイッチング装置
が、チョッパクロック信号φCHP とφCHN により制御さ
れて、opアンプの入力端子と出力端子における信号の
極性を同期的に反転させる。図12の波形図に示されて
いるクロック信号φCHP とφCHN は、変調器の周波数の
最高レートまで、出力変換レートの整数倍である任意の
レートで交番できる。クロック信号φCHN が高いと、o
pアンプ222を通る非反転経路が入力端子と出力端子
においてチョッパにより選択され、クロック信号φCHN
が高いと、反転構成が発生される。クロック信号φCHN
が高い時にはopアンプの入力端子と出力端子において
反転が同時に常に行われるから、積分器を通る信号に対
する影響はない。しかし、opアンプ自体からのノイズ
はチョッパの出力スイッチだけを通るから、チョッパク
ロックの周波数により決定されるレートで極性を交番す
る。これは振幅が±1である周期的な方形波信号をノイ
ズに乗ずることに等しく、それによりopアンプのノイ
ズの変調がチョッパ方形波の周波数およびそれの全ての
調波の周波数になる。その結果、厳しい低周波フリッカ
(すなわち、1/f)ノイズが変調器のベースバンド周
波数から動かされる。フリッカノイズがアール・グレゴ
リアン(R.Gregorian) 著の前掲書「アナログMOSイ
ンテグレーテッド・サーキッツ・フォー・シグナル・プ
ロセッシング」の500〜505ページにおいて述べら
れている。デシメーションフィルタ(図11には示され
ていない)以後のデジタルろ波によって、変調された1
/fノイズが除去される。実際に、デシメーションフィ
ルタの出力レートまたはそれの整数倍に等しいレートで
のチョッピングにより、デシメーションフィルタ(くし
形フィルタが用いられるならば)の零周波数に方形波の
基本波と高調波が置かれ、変調されたノイズの除去が容
易になる。しかし、本発明はデジタルデシメーションフ
ィルタの使用に限定されるものではなく、高周波量子化
ノイズ成分を抑制できる任意の信号処理回路をその代わ
りに採用できることが当業者はわかるであろう。
【0059】本発明にかかるA/D変換器の実際的な実
現と、開発されているシグマ−デルタ式のA/D変換器
回路網の実際的な実現が、誤差信号の最初の積分器にお
いて用いられた演算増幅器のチョッパ安定化を用いるこ
とによりはるかに強められることを本願発明者は見出し
た。IEEE1989年カスタム集積回路会議技術論文
摘要(CH2671−6/89/0000−0125
S1.00)エス・ガーベリック(S.Garverick)、ジ
ー・ンゴ(G.Ngo)、アール・ハートレー(R.Hartley
)、ジェー・プリンス(J.Prince)、ジェー・ラム
(J.Lam)、エス・ナウジェイム(S.Noujaim)、アール
・コーサンスキー(R.Korsusky)、ジェー・トーマス
(J.Thomas)による「LVDTおよびRVDT位置セン
サ用多チャネルデジタル復調器」と題する論文に、増幅
器のオフセットおよび部品の特性の不一致を無くし、小
振幅の信号に対する感度を高くするために入力に加えら
れるデジタル信号を発生するために、シグマ−デルタ
(またはデルタ−シグマ)変調器においてチョッパ安定
化を使用することが記憶されている。シグマ−デルタ変
調器がチョッピング信号の周波数に対して一致させられ
た後でヤッサ他が用いたデシメーションフィルタの零
は、振動信号と、チョッピング周波数で発生された変調
器の他の人工的な信号を一層良く抑制する。チョッパ安
定化によりチョッピング周波数のベースバンドから側波
帯までの周波数スペクトラム中の増幅器のフリッカノイ
ズ(すなわち1/f)を動かす。その側波帯の低い方は
ある程度ベースバンドをエイリアスする。過サンプリン
グA/D変換器回路網から高分解能を要求されない限
り、ベースバンド内にエイリアスされた1/fノイズ
は、1秒間当たりのサイクル数で表されたデシメーショ
ンフィルタからの出力のレートと同じであっても、隣接
する量子化レベルの間の差より低い。
【0060】しかし、デジタル化された出力の分解能を
高くするための1つの努力として、ベースバンドにエイ
リアスされた1/fノイズは、1秒間当たりのサイクル
数で表されたチョッピング周波数が、1秒間当たりのサ
ンプル数で表されたデシメーションフィルタからの出力
のレートと同じであるとすると、隣接する量子化レベル
の間の差より多くなる。チョッピングレートがデシメー
ションフィルタからの出力レートの何倍か、2倍以上、
に高くされたとすると、この問題が軽くされることを本
願発明者は見出した。より高いチョッピングレートは、
チョッパで安定にされた増幅器の各スイッチング後にそ
の増幅器の安定化から生ずる非直線性を増大させる傾向
が生ずる。したがって、過サンプリングレートの半分に
等しくなるまでチョッピングレートを高くしないことが
通常好ましい。それよりも、ビットで表した最高の分解
能を達成するという観点からはチョッピングレートをデ
シメーションフィルタからの出力のレートの低い倍数に
選択することが通常好ましいことを本願発明者は見出し
た。この低い倍数は、1/fノイズと、チョッパで安定
にされた増幅器の各スイッチング後の安定から生ずる非
直線性とに関連する諸特性が値のクロスオーバを示す点
までできるだけ近く選択することが好ましい。そうする
と、隣接する量子化レベルの間の差を最小にしてほとん
どの数の分解能ビットを利用できるようにする。
【0061】図13は図7のデジタルデシメーションフ
ィルタがとることができる態様を示す。図13は、19
88年に開かれた、IEEEコンファランス・オン・ア
コスティックス・スピーチ・アンド・プロセッシング議
事録の2001〜2004ページ所載のイー・ディジク
ストラ(E.Dijikstra)、オー・ニエ(O.Nye)、シー・
ピグエット(C.Piguet)、エヌ・デグラウエ(M.Degura
we)の「オン・ザ・ユース・オブ・モジュロ・アリスメ
ティック・コーム・フィルタース・イン・シグマ・デル
タ・モジュレータース」と題する論文に記載されている
ような種類のsincn 型くし形フィルタを示す。図7
の三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路
網は、六次正弦特性
【0062】 SN(ωT)=kQN[2sin(ωT/2)]2L により、それの量子化ノイズスペクトラムを整形する。
ここに、kQN は整形されていない(白色)量子化ノイ
ズ、L=3はシグマ−デルタ変調器の次数である。si
ncn 型のくし形フィルタは、nがLより1だけ大きい
とすると、その量子化ノイズを適切に抑制する。nが4
に等しい図13に示されているくし形フィルタは図7の
三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網
中の加算器48の和出力信号中のkQN[2sin(ωT
/2)]6 量子化ノイズを適切に抑制する。
【0063】図13のくし形フィルタはそれの入力信号
として図7、図8、または図9のシグマ−デルタ変調器
のデジタル加算器48からの和出力信号を受け、縦続結
合されているn個の積分器において二重積分される。図
13に示されているくし形フィルタではnは4に等し
く、各積分器300はそれぞれのデジタル加算器301
とそれぞれの遅延レジスタ302を有し、加算器301
の和出力信号をそれの入力端子へ帰還させる。デシメー
ション手続きにおいては、この縦続結合回路の二重積分
された応答は、複数ビットラッチにより供給されてデジ
タルサンプル310において、n:1にサブサンプルさ
れる。デジタルサンプル310のサブサンプルされた応
答は縦続結合されているn個の微分器により二重微分さ
れる。nは図13に示されているくし形フィルタでは4
に等しく、微分器320の入力信号の現在のサンプルを
遅延レジスタ322に格納されている以前のサンプルへ
一緒に加え合わせる、それにより微分器320への入力
信号のそれぞれ時間微分である和出力信号を発生するた
めに、デジタル加算器321を有するものとして示され
ている。最後の微分器320からの応答はデジタルスケ
ーラー330により振幅をnn 分の1に小さくされる。
それは最後のデシメーションフィルタ50の応答であ
る。
【0064】図14は図7に示されている三次シグマ−
デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網の変更例を示
すものであって、本発明の別の実施例である。減算器4
4の差出力信号を時間に関して二重微分し、その結果を
二次変調器20の出力信号に加え合わせて、二次変調器
20からの量子化ノイズを打ち消すよりも、二次変調器
20の出力信号をデジタル二重積分器51において二重
積分し、そのデジタル二重積分器51の応答をデジタル
加算器52において二次変調器20の出力信号へ加え合
わせる。加算器52からの和出力信号はアナログ入力信
号の低域ろ波された(2回積分された)ものに、一次変
調器30からの一次量子化ノイズを加え合わせたものを
含む。二次変調器20からの量子化ノイズは加算器52
からの和出力信号中には現れない。その和出力信号はデ
ジタルデシメーションフィルタ53へ供給される。この
デシメーションフィルタはデジタル出力信号y(t)で
応答する。
【0065】図15は図9に示されている三次シグマ−
デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網の変更例を示
すものであって、本発明の別の実施例である。この実施
例は図14に全体的に示されている実施例と同様な種類
のものである。図15にはデジタル二重積分器51が縦
続結合された一対の積分器54として詳しく示されてい
る。各積分器54はデジタル加算器55と、この加算器
55の和出力信号をそれの入力端子へ帰還させるための
遅延レジスタ56とを有する。
【0066】図16はデジタルデシメーションフィルタ
53がとることができる態様を示す。それの入力信号と
して図14または図15のデジタル加算器53から和出
力信号を受けるために接続されているデジタルデシメー
ションフィルタ53は、それの入力信号として図7また
は図8のデジタル加算器48から和出力信号を受けるた
めに接続されているデジタルデシメーションフィルタ5
0と同じ応答を供給する。デジタルデシメーションフィ
ルタ50の初めの2つの積分器300がデジタルデシメ
ーションフィルタ53を有しなくてすむ。それが可能で
ある理由は、図14または図15に示されている三次シ
グマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網が二次
変調器20の出力信号のためのデジタル二重積分器51
を有し、デジタル減算器44からの出力信号に対するデ
ジタル二重微分器46を有しないからである。
【0067】図17は図7と図14に示されている三次
シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網の変
更例を示すものであって、本発明の別の実施例である。
減算器44の差出力信号は1つのデジタル積分器78に
おいて1回だけ時間積分され、デルタ積分器78と54
との応答がデルタ加算器57において加え合わされる。
加算器57からの和出力信号は、アナログ入力信号の低
域ろ波された(1回積分された)デジタル化されたもの
と、一次変調器30からの二次量子化ノイズを加えたも
のを含む。二次変調器20からの量子化ノイズは加算器
57からの和出力信号中には現れない。それはデジタル
デシメーションフィルタ58へ供給され、このデジタル
デシメーションフィルタはデジタル出力信号y(t)で
応答する。図18は図8と図15に示されている三次シ
グマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網の変更
例を示すものであって、本発明の別の実施例であり、図
17に全体的に示されている種類のものである。微分器
78は、減算器44からの差信号の現在のサンプルを遅
延レジスタ80に格納されている以前のサンプルへ一緒
に加え合わせ、それにより減算器44からの差信号のそ
れぞれ時間微分である和出力信号を発生するために、デ
ジタル加算器82を有するものとして示されている。積
分器54は、デジタル加算器55と、このデジタル加算
器55の和出力をそれの入力端子へ帰還するための遅延
レジスタ56とを有するものとして示されている。
【0068】図19はデジタルデシメーションフィルタ
58がとることができる態様を示す。それの入力信号と
して図17または図18のデジタル加算器52から和出
力信号を受けるために接続されているデジタルデシメー
ションフィルタ58は、それの入力信号として図7また
は図8のデジタル加算器48から和出力信号を受けるた
めに接続されているデジタルデシメーションフィルタ5
0と同じ応答を供給する。デジタルデシメーションフィ
ルタ50の初めの積分器300はデジタルデシメーショ
ンフィルタ53を有しなくてすむ。それが可能である理
由は、図17または図18に示されている三次シグマ−
デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網が二次変調器
20の出力信号のためのデジタル二重積分器54を有
し、デジタル減算器44からの出力信号に対する1つの
デジタル微分器78を有するからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のシグマ−デルタ・アナログ−デジタル変
換器のブロック図。
【図2】図1の(a)点における電力スペクトラム図。
【図3】図1の(b)点における電力スペクトラム図。
【図4】図1のフィルタ12のフィルタ特性図。
【図5】図1の点(d)における電力スペクトラム図。
【図6】図1の点(e)における電力スペクトラム図。
【図7】本発明の三次シグマ−デルタ・アナログ−デジ
タル変換器回路網を示すブロック図。
【図8】本発明を具体化した図7に示されている種類の
三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網
の一例を示す機能的なブロック図。
【図9】図7に示されている種類の三次シグマ−デルタ
・アナログ−デジタル変換器回路網の特定の実施例の機
能的なブロック図。
【図10】図9に示されている三次シグマ−デルタ・ア
ナログ−デジタル変換器回路網のサンプルされたデジタ
ルシングルエンデッドコンデンサ切り換え実現の回路ブ
ロック図。
【図11】図9の三次シグマ−デルタ・アナログ−デジ
タル変換器回路網のサンプルされたデジタル差動コンデ
ンサ切り換え実現の回路ブロック図。
【図12】図11の回路で用いられるクロック信号中の
波形図。
【図13】図7、図8、および図9に示されている三次
シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網にお
いて用いることができるデシメーション手続きの回路ブ
ロック図。
【図14】図7に示されているものとは別の種類のもの
である、本発明の三次シグマ−デルタ・アナログ−デジ
タル変換器回路網を示す回路ブロック図。
【図15】図14に示されている種類の三次シグマ−デ
ルタ・アナログ−デジタル変換器回路網の一例を示す機
能的なブロック図。
【図16】デシメーションフィルタの一例を示すブロッ
ク図。
【図17】図7と図13に示されているものとは別の種
類のものである、本発明の三次シグマ−デルタ・アナロ
グ−デジタル変換器回路網を示す回路ブロック図。
【図18】本発明を具体化した三次シグマ−デルタ・ア
ナログ−デジタル変換器回路網の図17に示されている
種類の一例を示す機能的なブロック図。
【図19】デシメーションフィルタの図16に示されて
いるものに類似するブロック図である。
【符号の説明】
20 二次変調器 22、24、78 積分器 23、84、86 増幅器 26、38 アナログ−デジタル変換器 28、40、210、211、212 デジタル−アナ
ログ変換器 30 一次変調器 48 デジタル加算器 40 デジタル減算器 46 デジタル二重微分器 48、50、53 デジタルデシメーションフィルタ 56、60、76 遅延レジスタ 74 デジタル乗算器 116、126 比較器 200 チョッパ 320 微分器

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アナログ入力信号を受けるようにされた
    第1の積分器と、第2の積分器と、この第2の積分器の
    出力端子へ結合され、前記第2の積分器からのアナログ
    出力信号プラス二次微分量子化ノイズ成分に対応する第
    1のデジタル出力信号へ変換するようにされた第1のア
    ナログ−デジタル変換器とを備える二次変調器であっ
    て、前記第1の積分器の出力端子が前記第2の積分器の
    入力端子へ結合されるように前記第1の積分器と前記第
    2の積分器は縦続結合され、前記アナログ出力信号は前
    記第1のデジタル出力信号から前記二次変調器の量子化
    ノイズを差し引いたものに対応する前記二次変調器と、 第3の積分器と、前記第2の積分器の出力端子を前記第
    3の積分器の入力端子へ結合する手段と、前記第3の積
    分器の出力端子へ結合され、前記第2の積分器の前記ア
    ナログ出力信号を、前記アナログ出力信号プラス一次微
    分量子化ノイズ成分に対応する第2のデジタル出力信号
    へ変換する第2のアナログ−デジタル変換器とを備える
    一次変調器と、 前記二次変調器の前記第1のデジタル出力信号と前記一
    次変調器の前記第2のデジタル出力信号を組み合わせ
    て、前記二次変調器からの量子化ノイズがほとんど無
    い、前記アナログ入力信号に対応するデジタル出力信号
    を発生する手段と、を備える三次シグマ−デルタ・アナ
    ログ−デジタル変換器回路網。
  2. 【請求項2】 アナログ入力信号に応答して、そのアナ
    ログ入力信号プラス二次微分量子化ノイズ成分に対応す
    る第1のデジタル出力信号を発生する二次変調器であっ
    て、この二次変調器は更に前記第1のデジタル出力信号
    から前記二次変調器の量子化ノイズを差し引いたものに
    対応するアナログ出力信号を発生する前記二次変調器
    と、 この二次変調器の前記アナログ出力信号に応答して、そ
    のアナログ出力信号プラス一次微分量子化ノイズ成分に
    対応する第2のデジタル出力信号を発生する一次変調器
    と、 前記第1のデジタル出力信号と前記第2のデジタル出力
    信号の差を決定して、前記一次変調器からの一次ノイズ
    成分から、前記二次変調器からの量子化ノイズを差し引
    いたものを含むデジタル差信号を発生するデジタル減算
    器と、 前記デジタル差信号を2回微分して、前記一次変調器か
    らの三次微分量子化ノイズ成分から、前記二次変調器か
    らの二次微分量子化ノイズ成分を差し引いたものを含む
    結果デジタル信号を発生するデジタル二重微分器と、 前記第1のデジタル出力信号と前記結果デジタル信号を
    加え合わせて一次微分ノイズ成分と二次微分ノイズ成分
    が無くされた三次デジタル出力信号を発生するデジタル
    加算器と、 前記三次デジタル出力信号から三重微分ノイズ成分を抑
    制するデジタルデシメーションフィルタと、を備える三
    次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網。
  3. 【請求項3】 第1の積分器、およびその第1の積分器
    の出力端子が入力端子へ結合されるように前記第1の積
    分器と縦続結合される第2の積分器と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合され、第1のデジタ
    ル出力信号を供給する第1の比較器と、 第1の切り換えられる基準電圧源と、 この第1の切り換えられる基準電圧源を前記第1の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合される第3の比較器
    と、 第2のデジタル出力信号を供給するために前記第3の積
    分器の出力端子へ結合される第2の比較器と、 第2の切り換えられる基準電圧源と、 この第2の切り換えられる基準電圧源を前記第2の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2のデジタル出力信号に乗算器係数を乗ずるデジ
    タル乗算器と、 このデジタル乗算器と前記第1の比較器の間にデジタル
    差信号を供給するために前記デジタル乗算器と前記第1
    の比較器へ結合されるデジタル減算器と、 前記デジタル差信号を2回微分して結果デジタル信号を
    発生するために前記デジタル減算器へ結合されるデジタ
    ル二重微分器と、 前記第1のデジタル出力信号と前記結果デジタル信号を
    加え合わせて第3のデジタル出力信号を発生するデジタ
    ル加算器と、 前記第3のデジタル出力信号に応答して前記アナログ入
    力信号のデジタル表現を発生するデジタルデシメーショ
    ンフィルタと、を備え、第1のアナログ入力信号を前記
    第2の積分器へ供給するために前記第1の積分器はアナ
    ログ入力信号と前記第1の切り換えられる基準電圧源に
    応答し、選択したアナログ出力信号を前記第1の比較器
    へ供給するために前記第2の積分器は前記第1のアナロ
    グ出力信号と前記第2の切り換えられる基準電圧源に応
    答し、前記第1の比較器は前記選択したアナログ出力信
    号に応答して前記第1のデジタル出力信号を供給し、 前記第3の積分器は前記選択したアナログ出力信号と前
    記第2の切り換えられる基準電圧源に応答して、第2の
    選択したアナログ出力信号を前記第2の比較器へ供給
    し、第2の比較器は前記第2の選択したアナログ出力信
    号に応答して前記第2のデジタル出力信号を発生する三
    次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路網。
  4. 【請求項4】 第1の積分器、およびその第1の積分器
    の出力端子が入力端子へ結合されるように前記第1の積
    分器と縦続結合される第2の積分器と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合され、第1のデジタ
    ル出力信号を供給する第1の比較器と、 第1の切り換えられる基準電圧源と、 この第1の切り換えられる基準電圧源を前記第1の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合される第3の積分器
    と、 第2のデジタル出力信号を供給するために前記第3の積
    分器の出力端子へ結合される第2の比較器と、 第2の切り換えられる基準電圧源と、 この第2の切り換えられる基準電圧源を前記第2の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2のデジタル出力信号に乗算器係数を乗ずるデジ
    タル乗算器と、 このデジタル乗算器と前記第1の比較器の間にデジタル
    差信号を供給するために前記デジタル乗算器と前記第1
    の比較器へ結合されるデジタル減算器と、 前記第1のデジタル出力信号を2回積分して結果デジタ
    ル信号を発生するデジタル二重積分器と、 前記デジタル差信号と前記結果デジタル信号を加え合わ
    せて第3のデジタル出力信号を発生するデジタル加算器
    と、 前記第3のデジタル出力信号に応答して前記アナログ入
    力信号のデジタル表現を発生するデジタルデシメーショ
    ンフィルタと、を備え、第1のアナログ入力信号を前記
    第2の積分器へ供給するために前記第1の積分器はアナ
    ログ入力信号と前記第1の切り換えられる基準電圧源に
    応答し、選択したアナログ出力信号を前記第1の比較器
    へ供給するために前記第2の積分器は前記第1のアナロ
    グ出力信号と前記第2の切り換えられる基準電圧源に応
    答し、前記第1の比較器は前記選択したアナログ出力信
    号に応答して前記第1のデジタル出力信号を供給し、 前記第3の積分器は前記選択したアナログ出力信号と前
    記第2の切り換えられる基準電圧源に応答して、第2の
    選択したアナログ出力信号を前記第2の比較器へ供給
    し、前記第2の比較器は前記第2の選択したアナログ出
    力信号に応答して前記第2のデジタル出力信号を発生す
    る三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路
    網。
  5. 【請求項5】 第1の積分器、およびその第1の積分器
    の出力端子が入力端子へ結合されるように前記第1の積
    分器と縦続結合される第2の積分器と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合され、第1のデジタ
    ル出力信号を供給する第1の比較器と、 第1の切り換えられる基準電圧源と、 この第1の切り換えられる基準電圧源を前記第1の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2の積分器の出力端子へ結合される第3の積分器
    と、 第2のデジタル出力信号を供給するために前記第3の積
    分器の出力端子へ結合される第2の比較器と、 第2の切り換えられる基準電圧源と、 この第2の切り換えられる基準電圧源を前記第2の比較
    器の出力端子へ結合する手段と、 前記第2のデジタル出力信号に乗算器係数を乗ずるデジ
    タル乗算器と、 このデジタル乗算器と前記第1の比較器の間にデジタル
    差信号を供給するために前記デジタル乗算器と前記第1
    の比較器へ結合されるデジタル減算器と、 このデジタル減算器へ結合され、前記デジタル差信号を
    1回微分して、微分された結果デジタル信号を発生する
    デジタル微分器と、 前記第1のデジタル出力信号を1回積分して積分された
    結果デジタル信号を発生するデジタル積分器と、 前記微分された結果デジタル信号と積分された前記結果
    デジタル信号を加え合わせて第3のデジタル出力信号を
    発生するデジタル加算器と、 前記第3のデジタル出力信号に応答して前記アナログ入
    力信号のデジタル表現を発生するデジタルデシメーショ
    ンフィルタと、を備え、第1のアナログ入力信号を前記
    第2の積分器へ供給するために前記第1の積分器はアナ
    ログ入力信号と前記第1の切り換えられる基準電圧源に
    応答し、選択したアナログ出力信号を前記第1の比較器
    へ供給するために前記第2の積分器は前記第1のアナロ
    グ出力信号と前記第2の切り換えられる基準電圧源に応
    答し、前記第1の比較器は前記選択したアナログ出力信
    号に応答して前記第1のデジタル出力信号供給し、 前記第3の積分器は前記選択したアナログ出力信号と前
    記第2の切り換えられる基準電圧源に応答して、第2の
    選択したアナログ出力信号を前記第2の比較器へ供給
    し、前記第2の比較器は前記第2の選択したアナログ出
    力信号に応答して前記第2のデジタル出力信号を発生す
    る三次シグマ−デルタ・アナログ−デジタル変換器回路
    網。
  6. 【請求項6】 出力側にデシメーションフィルタが縦続
    に結合されているシグマ−デルタ変調器を有する過サン
    プリングアナログ−デジタル変換器であって、Rを少な
    くとも4である整数として、前記デシメーションフィル
    タへの入力信号のデジタルサンプルが供給される過サン
    プリングレートの約数1/Rである出力レートで、前記
    デシメーションフィルタはデジタル出力信号を前記過サ
    ンプリングアナログ−デジタル変換器へ供給し、前記シ
    グマ−デルタ変調器は、誤差信号の時間積分である積分
    器出力信号を発生するために、ミラー積分器として接続
    されたチョッパで安定にされた増幅器と、前記積分器出
    力信号を量子化して、前記デシメーションフィルタへの
    入力信号のデジタルサンプルを過サンプリングレートで
    発生する手段と、前記デシメーションフィルタへのデジ
    タル化された入力信号に対応するアナログ帰還信号を発
    生するデジタル−アナログ変換器と、前記アナログ帰還
    信号を前記過サンプリングアナログ−デジタル変換器へ
    のアナログ入力信号に差動的に組み合わせることによ
    り、前記誤差信号を発生する過サンプリングアナログ−
    デジタル変換器において、 前記過サンプリングレートの半分より低く、かつ前記出
    力レートより高いチョッピングレートで前記チョッパで
    安定にされた増幅器を動作させる手段、を備える過サン
    プリングアナログ−デジタル変換器。
  7. 【請求項7】 出力側にデシメーションフィルタが縦
    続に結合されているシグマ−デルタ変調器を有する過サ
    ンプリングアナログ−デジタル変換器であって、Rを少
    なくとも4である整数として、前記デシメーションフィ
    ルタへの入力信号のデジタルサンプルが供給される過サ
    ンプリングレートの約数1/Rである出力レートで、前
    記デシメーションフィルタはデジタル出力信号を前記過
    サンプリングアナログ−デジタル変換器へ供給し、前記
    シグマ−デルタ変調器は、誤差信号の時間積分である積
    分器出力信号を発生するために、ミラー積分器として接
    続されたチョッパで安定にされた増幅器と、前記積分器
    出力信号を量子化して、前記デシメーションフィルタへ
    の入力信号のデジタルサンプルを過サンプリングレート
    で発生する手段と、前記デシメーションフィルタへのデ
    ジタル化された入力信号に対応するアナログ帰還信号を
    発生するデジタル−アナログ変換器と、前記アナログ帰
    還信号を前記過サンプリングアナログ−デジタル変換器
    へのアナログ入力信号に差動的に組み合わせることによ
    り、前記誤差信号を発生する過サンプリングアナログ−
    デジタル変換器において、1/fノイズと、チョッパで
    安定にされた前記増幅器の各スイッチングの後でそのチ
    ョッパで安定にされた前記増幅器の安定から生ずる非直
    線性とが周波数ベースバンド内で同じ程度の振幅である
    ように、チョッパで安定にされた前記増幅器のチョッピ
    ングレートが選択され、それによって一層多くの分解能
    ビットを前記過サンプリングアナログ−デジタル変換器
    から利用できるようにする過サンプリングアナログ−デ
    ジタル変換器。
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