JPH0623217B2 - 塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂の製造方法

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JPH0623217B2
JPH0623217B2 JP11481286A JP11481286A JPH0623217B2 JP H0623217 B2 JPH0623217 B2 JP H0623217B2 JP 11481286 A JP11481286 A JP 11481286A JP 11481286 A JP11481286 A JP 11481286A JP H0623217 B2 JPH0623217 B2 JP H0623217B2
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克典 竹内
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Mitsubishi Kasei Vinyl Co
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は塩化ビニル系樹脂の製造方法、詳しくは得られ
る重合体のかさ比重を大きくし、かつ重合器の稼動率を
向上させる塩化ビニル系樹脂の製造方法に関するもので
ある。
〔従来の技術〕
塩化ビニル樹脂パイプを製造する際塩化ビニル樹脂の押
出量を向上させるには、該樹脂のかさ比重が大きいこと
が肝要であることは周知である。
したがってかさ比重アップ法が種々検討されているが、
従来法は重合時に使用する懸濁剤に検討が主体であり、
けん化度の異なる懸濁剤の組合せによる方法がとられて
いる。
又重合器の稼動率を上げる重合サイクルの短縮化が図ら
れており、重合開始剤として高活性のものを使用すると
か、重合器にコンデンサーを設置して反応熱をコントロ
ールするとか、加温した水性媒体を仕込む等の方法がと
れている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来の方法では、かさ比重をアップさせるために特殊の
懸濁剤や重合開始剤を用いる必要があり、コストが高く
なりまた重合器にコンデンサーを設置して反応熱をコン
トロールするなどの手段をとらねばならなかった。そこ
で本発明者らはこのような点に特別配慮することなく、
簡単に、かつ経済的に有利にかさ比重を大きくする製造
方法について鋭意研究した結果、水性媒体および懸濁剤
の仕込において、一部、操作と順序、を変更することに
より、樹脂のかさ比重が増しまた重合器の稼動率も向上
することを見出し本発明に到達した。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の特徴は、従来懸濁重合において仕込みの際、水
性媒体及び懸濁剤を仕込んだ後重合器の脱気を行ってい
るが、本発明においては、脱気操作を行ないながら水性
媒体及び懸濁剤を仕込み、それらの仕込完了後缶撹拌機
を廻し、所定の時間脱気操作を行なって懸濁重合せしめ
るものである。
すなわち本発明の要旨は、塩化ビニル又は塩化ビニルと
それに共重合可能なビニル系単量体との混合物(以下、
塩化ビニル系単量体という)を水性媒体中で懸濁重合さ
せるにあたり、重合器内の脱気操作を行ないながら、水
性媒体及び懸濁剤を仕込み、それらの仕込完了後、−6
11mmHg・G(ゲージ圧)以下の重合器内圧において、
撹拌を行ないながら、脱気操作を2分間以上継続した
後、真空ポンプを停止し、塩化ビニル系単量体を装入混
合し、重合開始剤を添加して重合せしめることを特徴と
する塩化ビニル系樹脂の製造方法である。
更に具体的に説明すると重合器内の仕込み準備が終り、
仕込みを行なうに先立ちまず重合器のマンホールを閉
め、重合器内用の真空ポンプを廻し脱気しながら水性媒
体及び懸濁剤の仕込みを行なう。
33脱気操作は、水性媒体及び/または懸濁剤の缶撹拌
機による撹拌下に行なってもよい。しかしながら、水性
媒体及び懸濁剤の仕込が完了し、重合器内の圧力が−6
11mmHg・G以下に達したならば、缶撹拌器で必ず2分
間以上は撹拌を行なうことが必要である。
この脱気操作中での撹拌は、重合器内の圧力が−611
mmHg・Gより高いとき、また2分間未満であっても、得
られる塩化ビニル系樹脂は、かさ比重が小さく、かつ粒
度分布がシャープでなく、本発明の目的とするかさ比重
が大きい優れた特性を有する粉末は得られない。
なお、この時の水性媒体の温度は30〜60℃が望まし
い。重合器内の圧力が水性媒体温度見合いの蒸気圧、す
なわち−611mmHg・G以下、この場合通常−611〜
−728mmHg・G程度となるまで脱気し、かつこの内圧
下で上記のように2分間以上撹拌した後、真空ポンプを
停止して脱気を打切り、重合器内に塩化ビニル系単量体
を仕込み、次いで重合開始剤を添加して重合反応を行な
う。
脱気操作を行ないながら水性媒体及び懸濁剤を仕込むこ
とにより仕込み時間が短縮されサイクルタイムの短縮と
なり稼動率の向上になる。
本発明の方法が適用できる単量体としては、塩化ビニル
単独、塩化ビニルと塩化ビニルと共重合し得るビニル系
単量体一種以上との組み合わせも含まれる。ここで言う
ビニル系単量体としては、例えば酢酸ビニル、スチレ
ン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、エチレン等の油溶性単量体;アクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸等の水溶性
単量体;アクリル酸ナトリウム、フマル酸ナトリウム、
アクリル酸カルシウム等のビニル系単量体の無機塩等が
あげられる。また、上記単量体としては、塩化ビニルと
共重合可能な多官能基を有するビニル系単量体、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、ジアリル
マレエート等を適用することができる。これらの多官能
基を有するビニル系単量体は、架橋構造を有する重合体
をもたらす。又、懸濁剤は懸濁重合に一般に用いられる
ものを使用することができ例えば、ポリ酢酸ビニルの各
種けん化物(ポリビニルアルコール)、各種水溶性セル
ロース誘導体、マレイン酸共重合器、ゼラチン等があげ
られ、これらは単独でも、二種以上を組み合わせて使用
することもできる。また、これら懸濁安定剤とある種の
界面活性剤とを併用して用いることもできる。
重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、ラウロイルパ
ーオキサイド、ジ・ターシャリーブチルパーオキサイ
ド、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート
等のフリーラジカルを発生する化合物が用いられる。
次に本発明の実施の態様を実施例によって更に具体的に
説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実
施例に限定されるものではない。
実施例(実験1〜4) 内容積が300の撹拌機付オートクレーブのマンホー
ルを閉め真空ポンプにてオートクレーブ内の脱気を行な
いながら水150kg及び懸濁剤水溶液2(ポリビニル
アルコールの4重量%水溶液)を仕込み、オートクレー
ブ内の温度が45℃で内圧が−680mmHg・Gに達した
時オートクレーブの撹拌機を廻し所定の時間(真空時
間)経過後真空ポンプを停止し、その後塩化ビニル単量
体を100kg投入し重合開始剤としてジ−2−エチルヘ
キシルジカーボネート26gを仕込んで57℃に昇温し
重合させた。
内圧が7kg/cm・Gに降下した時点で重合を終了し脱
モノマー操作後脱水乾燥して塩化ビニル樹脂を得た。
得られた塩化ビニル樹脂の粒度分布及びかさ比重は表1
の通りである。
比較例 内容積300の撹拌機付オートクレーブに水150kg
及び懸濁剤水溶液2l(ポリビニルアルコールの4重量
%水溶液)を仕込んだ後、マンホールを閉め、真空ポン
プにてオートクレーブ内の脱気を行ない−680mmHg・
Gに達したら塩化ビニル単量体を100kg投入し重合開
始剤としてジ−2−エチルヘキシルジカーボネート26
gを仕込んで57℃に昇温し重合させた。
内圧が7kg/cm・Gに降下した時点で重合を終了し、
脱モノマー後脱水乾燥して塩化ビニル樹脂を得た。
得られた塩化ビニル樹脂の粒度分布及びかさ比重の測定
結果を表1に併記した。
なお、粒度分布の測定はタイラー篩を用い、かさ比重の
測定はJIS K6721に準処した。
押出実施例 実施例及び比較例のサンプルを次の配合にてコンパウン
ドを製造した。コンパウンドのかさ比重、コンパウンド
の落下速度(※1)は表2の通りとなり、また実施例の
サンプルはスクリューへのくい込みが良く実機でのオー
バーフロー(※2)がなくなりパイプ用押出機の押出量
アップが認められた。
塩化ビニル系樹脂 100重量部 三塩基硫酸鉛 0.8 〃 ステアリン酸鉛 2.3 〃 二塩基ステアリン酸鉛 0.5 〃 ステアリン酸カルシウム 0.2 〃 ステアリン酸バリウム 0.1 〃 (※1)落下速度;JIS K6721のかさ比重測定
用ロートにコンパウンド100gを投入し、落下秒数を
測定 (※2)オーバーフロー;RC−100V II型二軸押
機(池具鉄工製)を用い、押出量アップに際し、押出機
へコンパウンドのフイード速度をアップたときホッパー
と押出機の間にある間隙、(フイード孔)からコンパウ
ンドがオーバーフローする現象の有無 〔発明の効果〕 以上の結果から明らかなとおり、本発明によれば、極め
て簡単な操作により、得られる塩化ビニル系樹脂は粒度
分布がシャープで、かさ比重が従来法のものに比して著
しく大きいものとなる。
また製造工程においてサイクルタイムが短縮され、稼動
率が向上し、経済的に有利に塩化ビニル系樹脂を製造す
ることができるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル又は塩化ビニルとそれに共重合
    可能なビニル系単量体との混合物(以下、塩化ビニル系
    単量体という)を水性媒体中で懸濁重合させるにあた
    り、重合器内の脱気操作を行ないながら、水性媒体及び
    懸濁剤を仕込み、それらの仕込完了後、−611mmHg・
    G(ゲージ圧)以下の重合器内圧において、撹拌を行な
    いながら、脱気操作を2分間以上継続した後、真空ポン
    プを停止し、塩化ビニル系単量体を装入混合し、重合開
    始剤を添加して重合せしめることを特徴とする塩化ビニ
    ル系樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】水性媒体及び懸濁剤の仕込時の脱気操作中
    に撹拌を行なう特許請求の範囲第1項に記載の塩化ビニ
    ル系樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】水性媒体及び懸濁剤の仕込完了後の脱気操
    作を水性媒体温度30〜60℃、重合器内圧−728〜
    −611mmHg・Gで行なう特許請求の範囲第1項又は第
    2項に記載の塩化ビニル系樹脂の製造方法。
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