JPH06217594A - 電圧形pwmインバータの制御方法 - Google Patents

電圧形pwmインバータの制御方法

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JPH06217594A
JPH06217594A JP5003643A JP364393A JPH06217594A JP H06217594 A JPH06217594 A JP H06217594A JP 5003643 A JP5003643 A JP 5003643A JP 364393 A JP364393 A JP 364393A JP H06217594 A JPH06217594 A JP H06217594A
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Makoto Hara
信 原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電圧形PWMインバータの負荷誘導電動機にお
ける低速域のトルク脈動低減制御に関連し、インバータ
出力力率角の簡易且つ正確な検出を行う。 【構成】3相−2相変換器12により三相電圧制御信号
中のVu とVv 及び電流検出器11からの電流基本波成
分iu とiv を用いて静止座標系上のd軸及びq軸成分
を各々vd,q 及びid,q とする電圧電流両合成ベク
トルを作成し、次に回転座標変換器13により前記vd,
q 及びid,q 各成分を前記の静止座標系とその原点
を共有し且つ前記両合成ベクトルと同一方向に同一角速
度にて回転する回転座標系上の前記両合成ベクトルのa
軸及びb軸成分のva,b 及びia,b に座標変換し、
逆関数発生器14においてvq / vd とiq / id 両比
の正接より前記両合成ベクトルの前記a軸となす角度θ
1 とθ2 とを演算し、該両角度の差角として所要の力率
角φを演算検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】誘導電動機を駆動する電圧形PW
Mインバータの制御方法であって、前記誘導電動機の低
速域におけるトルク脈動の低減制御に関連する前記イン
バータの出力電圧と出力電流間力率角の検出方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に誘導電動機を電圧形PWMインバ
ータにより駆動する場合、低速運転時における前記電動
機のトルク脈動が問題となる。これはブリッジ構成をな
す前記インバータの主回路DC/AC変換部における同
一相上下アームの同時導通による電源短絡防止のため該
上下両アームのスイッチング素子の共役動作に対して設
けた該両アーム素子共通の遮断期間即ちデッドタイムに
おいて、インバータ出力電流の流出或いは流入方向に依
存するインバータ出力電圧の歪が発生することに起因す
るものであり、該出力電圧歪は前記インバータの出力電
圧と出力電流とのなす力率に影響されて変化するものと
なる。
【0003】従来のこの種電圧形PWMインバータの制
御におけるトルク脈動の低減方法としては、前記デッド
タイムに起因するインバータ出力電圧歪が、インバータ
出力電圧の基本波と同一周期を以てその正負極性を反転
する等価的な方形波が該電圧基本波に対し互いに零点位
相を異ならせて重畳されることに起因するものと見做
し、この方形波重畳を補償するように、前記方形波の波
高値に比例した波高値を有し且つ該方形波と逆の極性を
有してインバータ出力電流の半周期毎にその正負極性を
反転する方形波信号をPWM演算におけるキャリア信号
との比較用となされる正弦波制御信号に対して重畳させ
る方法が知られている。
【0004】前記の如き正弦波制御信号への補償用方形
波信号の重畳時期の決定に関しては前記インバータ出力
電流の半周期の決定従って該出力電流の前記インバータ
出力電圧に対してなす力率角の正確な検出が重要とな
り、従来の方法では、前記インバータの任意の一相にお
ける出力電流の零クロス点と同一相における前記正弦波
制御信号における零クロス点とを検出し、該両零クロス
点間の位相差即ち力率角をクロック信号のカウントによ
り検出する方法が用いられていた。
【0005】因みに図3は前記の如きインバータ出力電
圧における歪の発生原理図であり、図3(イ)のvとi
とはそれぞれ前記インバータの任意の一相における出力
電圧と出力電流との基本波を示し、φは該電圧vと電流
i両者間の力率角を示す。また図3(ロ)は前記電流i
の半周期毎にその正負極性を反転させ前記電圧vに重畳
してその歪発生の原因をなす電圧パルス列を示す。ここ
に該電圧パルス列の周波数はPWM演算におけるキャリ
ア信号の周波数fc と同一であり且つその構成パルスは
各々その幅を前記デッドタイムTd ,その波高値を前記
DC/AC変換部に印加される直流電源電圧値Edcとな
すものである。従って、前記の電圧パルス列から得られ
る等価方形波はその大きさをEdc・Td ・fc となして
図示点線の如く得られる。
【0006】更に図4は前記の如き電圧歪み補償用に前
記正弦波制御信号に対し所要の方形波を重畳する模様を
示す信号波波形図である。ここに図4(イ)は前記の電
圧vと電流iとを示し、図4(ロ)は前記の正弦波制御
信号に重畳すべき所要の方形波信号Scpを示すものであ
り、図4(ハ)は図中点線で示す前記正弦波制御信号V
c0に対し前記信号Scpを重畳して得られたPWM演算用
の新たな制御信号Vc1を示すものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】電圧形PWMインバー
タの制御における負荷誘導電動機トルク脈動の低減制御
に関しては、前記の如くインバータ出力電圧と出力電流
間の力率角の正確な検出が極めて重要となるが、その低
速域におけるトルク変動に対する前記誘導電動機の力率
角の変化は小となり、従って該力率角の正確な検出には
複雑な検出手段を必要とする。
【0008】因みに図5は、2.2kW,4Pの誘導電動機をキ
ャリア周波数2 kHZ の電圧形PWMインバータで駆動し
た場合のインバータ出力周波数fをパラメータとする電
動機力率(cosφ)の対電動機トルク(T)特性図の
例示である。図示力率を力率角に換算してみれば、例え
ば 0→100 %のトルク変化に対する力率角の変化は、f
=5 HZ の場合 40.5 度→ 25.8 度,角度差は 14.7 度
となり、f=2.5HZ の場合 29.5 度→ 25.8 度,角度差
は 3.7度となる。
【0009】従って前記インバータの任意の一相におけ
る出力電流の零クロス点を検出し該零クロス点と同一相
の正弦波制御信号における零クロス点との差をクロック
信号のカウントにより検出しこれを以て所要の力率角と
なす前記従来の方法においては、前記電動機の低速域に
おける正確な力率角検出を行うためにクロック周波数の
増大とカウンタのビット数の増大とを要し、力率角の検
出回路としては高価なものとならざるを得なかった。
【0010】上記に鑑み本発明は、電圧形PWMインバ
ータの制御における負荷誘導電動機トルク脈動の低減制
御に関し、簡易且つ安価な回路構成により正確な力率角
検出を行い得る力率角検出方法の提供を目的とするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電圧形PWMインバータの制御方法は、電
圧形PWMインバータにより駆動される誘導電動機の低
速域でのトルク脈動の低減制御に関連する該インバータ
の出力電圧と出力電流間力率角の検出方法であって、前
記インバータ各相の出力電圧と出力電流それぞれの検出
値の基本波成分を用い直交2軸を有する静止座標系上を
前記インバータの出力周波数に対応する角速度で回転す
る電圧ベクトルと電流ベクトルとを合成すると共に、該
電圧電流両ベクトルそれぞれの前記静止座標系における
縦軸成分と横軸成分とを演算し、次に前記の電圧電流両
ベクトルと同一方向に同一角速度で回転する直交2軸を
有し且つその原点を前記静止座標系と共有する回転座標
系と該静止座標系間の座標変換を行い、該座標変換によ
り得られた前記の電圧電流両ベクトルの前記回転座標系
における縦横両軸成分から該電圧電流両ベクトルがそれ
ぞれ該回転座標系の横軸となす角度を演算し、該両演算
角度間の角度差を以て前記インバータの出力電圧と出力
電流両者間の所要の力率角となすものとし、また前記イ
ンバータとその負荷をなす前記誘導電動機とがそれぞれ
三相形である場合には、前記電圧電流両ベクトルの合成
演算において前記インバータの三相出力中の二相に関し
て前記電圧電流両者それぞれの検出値の基本波成分を用
い、前記両相における電圧電流両者それぞれの基本波成
分の和の逆極性値を以て残り一相における該電圧電流両
者それぞれの所要値となす如く演算するものとし、また
前記電圧電流両ベクトルの合成演算に関し、前記インバ
ータ出力電圧の検出値の基本波成分に代え、その振幅が
該インバータの出力電圧の振幅に比例し且つその出力周
波数と同一周波数を有してPWM演算におけるキャリア
信号との比較用となされた正弦波制御信号を用いるもの
とする。
【0012】
【作用】一般に三相誘導電動機における如く、電気角1
20度に対応する機械角差を互いに有して配列された三
相巻線それぞれに電気角120度の位相差を有する同一
振幅同一周波数の三相電圧を印加した場合、該三相電圧
を前記各相電圧の振幅に比例した一定の振幅を有して静
止座標上を該各相電圧と同一角速度で回転する一つの電
圧ベクトルに合成することができる。
【0013】同様に前記三相電圧の印加により該三相各
相電圧と一定の位相差を有する同一振幅の三相電流が前
記三相巻線それぞれに通電するものとすれば、該三相電
流を該三相各相電流の振幅に比例した一定振幅を有し前
記の合成電圧ベクトルと同一角速度で同一方向に且つ前
記一定の位相差を有して同一静止座標上を回転する一つ
の電流ベクトルに合成することが出来る。
【0014】従って前記の電圧電流両合成ベクトルを、
直交2軸を有し且つ前記静止座標系とその原点を共有し
て該両合成ベクトルと同一角速度で回転する回転座標上
でみれば該両合成ベクトルは前記一定の位相差を有して
静止したものとなる。即ち前記三相誘導電動機をその負
荷となすインバータの三相の出力電圧と出力電流とは、
静止座標系上を該インバータの出力周波数に対応する角
速度で回転するそれぞれ一つの電圧ベクトルと電流ベク
トルとに合成され、三相−二相変換により得られた前記
静止座標系の縦軸及び横軸上の直交2成分により規定す
ることができ、更に前記の静止及び回転両座標系間の座
標変換により該静止座標系上の直交2成分は該回転座標
系上の直交2成分として等価変換することができる。
【0015】上記座標変換により前記の三相電圧と三相
電流とは、前記回転座標系上で相互の位相差を一定とし
て静止した2組のベクトルとして取扱うことが可能であ
り、該両ベクトルがそれぞれ前記回転座標系の横軸とな
す角度の角度差を演算することにより前記両ベクトル間
の角度差即ち前記インバータの出力電圧と出力電流間の
力率角の演算検出が可能となる。
【0016】本発明は上記に従い、三相誘導電動機を負
荷例とし以下の如き演算により前記インバータの出力電
圧と出力電流間の力率角を求めるものである。今、前記
インバータの三相出力電圧の瞬時値をvu,v,w ,三
相出力電流の瞬時値をiu,v,w とし、前記静止座標
系上の横軸(d軸)と縦軸(q軸)各成分にそれぞれ添
字d,qを付すものとすれば、前記電圧電流両合成ベク
トルの前記d軸及びq軸両成分vd,q 及びid,q
各々下記の式(1)と(2)とに従い三相−二相等価変
換される。
【0017】
【数1】
【0018】なお前記両行列式におけるvw とiw とは
各々下記の式(3)と(4)とにより規定されるものと
する。 vw =−(vu +vv ) …………(3) iw =−(iu +iv ) …………(4) 即ち前記の電圧電流両者の各相諸量につき、三相出力中
の二相分に関してはその検出を行い、他の一相分は前記
の式(3)又は(4)により演算決定することができ
る。
【0019】次に前記のvd,q 及びid,q で規定さ
れる前記電圧電流両合成ベクトルと同一方向に同一角速
度で回転するa軸及びb軸の直交2軸を有し且つその原
点を前記静止座標系と共有する回転座標系上に前記のv
d,q 及びid,q を写し、該回転座標系上の前記a,
b両軸成分にそれぞれ添字a,bを付すものとすれば、
前記のvd,q 及びid,q は各々下記の式(5)と
(6)とに従い座標変換されそれぞれva,b 及びia,
b となる。
【0020】
【数2】
【0021】更に前記の電圧電流両合成ベクトルが前記
回転座標系のa軸となす角度をそれぞれθ1 及びθ2
すれば、該両者は下記の式(7)と(8)とにより規定
されるものとなる。 tanθ1 =vb /va …………(7) tanθ2 =ib /ia …………(8) 従って前記の角度θ1 とθ2 及び所要の力率角φとはそ
れぞれ下記各式 (9)乃至 (11) により規定されるも
のとなる。
【0022】 θ1 =tan-1( vb /va )……………(9) θ2 =tan-1( ib /ia )…………(10) φ=θ1 −θ2 …………………………(11) 因みに図2は前記の静止及び回転両座標系上における前
記電圧電流両合成ベクトルのベクトル図であり、電圧合
成ベクトルをV,電流合成ベクトルをIとしてそれぞれ
図示矢印の反時計方向に角速度ωm で回転するものとし
ている。
【0023】また前記各電圧の検出値の基本波成分に代
えて、その振幅が前記インバータの出力電圧の振幅に比
例し且つその出力周波数と同一の周波数を有してPWM
演算におけるキャリア信号との比較用となされる正弦波
制御信号を用いることにより、前記力率角φの演算に関
して全く同様の結果を得ることができる。因みに前記電
圧電流の各相諸量を受け前記各演算式に従ってなされる
諸演算はインバータ制御部におけるCPU演算部におい
て行われるものである。
【0024】なおまた、前記の三相誘導電動機を対象と
した電圧及び電流に関する諸関係はそのベクトル状態を
含め、単相コンデンサ電動機等における二相状態におい
ても同様に成り立つものであり、前記と同様の座標変換
により前記電圧電流間力率角の検出が可能となる。
【0025】
【実施例】電圧形PWMインバータにより駆動される誘
導電動機の低速域でのトルク脈動の低減制御に関連し、
該インバータの出力電圧に対する補償用方形波の重畳時
点を規定するためのインバータ出力電圧電流間力率角の
検出方法に関する本発明の実施例を図1の回路図に従い
以下に説明する。
【0026】なお図1は、三相誘導電動機を三相電圧形
PWMインバータによって駆動し且つ所要諸演算に用い
るインバータ出力電圧としてインバータ制御用PWM演
算における正弦波制御信号を用いる場合を例示するもの
である。図1において、1は逆並列された転流ダイオー
ドを有するトランジスタをそのスイッチング素子とする
DC/AC変換部即ちインバータ部であり、2は該イン
バータにより駆動される三相の誘導電動機、15はイン
バータ制御に関する所要諸演算を行うCPU演算部、C
Tは前記インバータの三相出力電流中の二相の電流を検
出する変流器、11は該変流器による検出電流からリッ
プル分を除去して基本波成分のみを取り出す電流検出器
である。なお該電流検出器においては例えば平成2年特
許公開第262873号公報(平成2年10月25日
付)に示す如き電流ピーク値の、例えば前記PWM演算
におけるキャリア周波数による、サンプリング演算によ
る基本波抽出が行われる。
【0027】また前記CPU演算部15は、三相電圧形
PWMインバータの制御用基本要素として通常設けられ
ているものと、本発明に関連する前記力率角の検出用要
素ととの両者より構成されている。先ず前記CPU演算
部の制御用基本要素に関して、緩起動・停止回路3はそ
の入出力ゲインGを時間tの1次又は適当次数の関数と
して増大或いは低減変化させその入力信号となるインバ
ータ出力周波数設定値fm を時間的に緩やかに変化する
信号fs に変換し前記インバータの緩やかな起動・停止
を指令するものである。また関数発生器4は前記信号f
s を受け該信号fs と所定の関数関係にある電圧信号λ
を出力し、変換器6は前記信号fs を受け該信号fs
値に比例したパルス数のパルス列ωm を出力し、積分器
7は該パルス列を時間積分して位相角ωm tを出力する
ものである。
【0028】また制御信号発生器5は前記の電圧信号λ
と位相角信号ωm tとを入力としてその振幅をλ,角速
度をωm とし相互に120度の位相差を有する三相正弦
波をなし前記インバータの三相出力電圧を指定する三相
電圧制御信号Vu,v,w を出力するものである。更に関数
発生器8は前記信号fs を入力とし該信号fs と所定の
関数関係にあるキャリア信号の周波数fc を決定し、キ
ャリア信号発生器9を介してその周波数を前記fc とす
る三角波キャリア信号を形成するものである。なお前記
周波数fc は前記スイッチング素子の特性に応じ通常数
kHZ から20kHZ 間の適当値に選定されるものであ
る。
【0029】更にベース駆動回路10は前記の三相電圧
制御信号Vu,v,w と三角波キャリア信号とを入力とし該
両者の振幅比較を行って三相PWM制御信号を形成出力
するものであり、該制御信号により前記インバータ部1
における各相のスイッチング素子が開閉制御され所要の
インバータ三相出力電圧が形成されることになる。次に
前記CPU演算部における前記力率角φの検出用要素に
関し、3相−2相変換器12は前記三相電圧制御信号中
のVu とVv 及び前記電流検出器11からの電流基本波
成分iu とiv を入力とし前記の式(1)乃至式(4)
に従う3相−2相変換演算を行い前記の電圧成分vd,
q 及び電流成分id,q を出力するものである。また回
転座標変換器13は前記の式(5)と式(6)とに従い
前記静止座標系の電圧成分vd,q 及び電流成分id,
q をそれぞれ回転座標系における電圧成分va,b 及び
電流成分ia,b に変換するものである。
【0030】更に逆関数発生器14は前記の電圧成分v
a,b 及び電流成分ia,b を受け前記の式(9)と式
(10)とに従い前記の角度θ1 とθ2 とを演算するも
のであり、該両角度は加算演算器において前記の式(1
1)に従って減算演算されて所要の力率角φが演算検出
される。ここで前記PWM演算用の正弦波制御信号λの
各相成分に対し、図示していない回路接続により、前記
の如く得られた力率角φの位相差をもって前記の補償用
方形波信号の重畳を行うことにより、前記負荷誘導電動
機のトルク脈動の原因をなす前記インバータ出力電圧歪
の低減が図られる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、電圧形PWMインバー
タにより駆動される誘導電動機の低速時トルク脈動の低
減制御に関連する該インバータの出力電圧と出力電流間
力率角の検出において、前記インバータ各相の出力電圧
と出力電流との基本波成分を用いて三相−二相変換を行
い静止座標系上を該インバータの出力周波数に対応する
角速度で回転するそれぞれ一つの電圧ベクトルと電流ベ
クトルとを合成すると共に、該電圧電流両合成ベクトル
と同一方向に同一角速度で回転し且つその原点を前記静
止座標系と共有する回転座標系と該静止座標系との間の
座標変換を行い、時間的に変化する複数相の電圧及び電
流を前記回転座標系において静止する2組のベクトルと
しての取扱いを可能となし、前記座標変換により得た前
記電圧電流両ベクトルの前記回転座標系における縦横両
軸成分から該電圧電流両ベクトルがそれぞれ該回転座標
系の横軸となす角度を演算し、該両演算角度間の角度差
を以て所要の力率角となす如く前記インバータの制御部
のCPUにおいて所要諸演算を行うことにより、特別な
ハードを要することなく且つ所要の分解能を得ながら前
記インバータの出力電圧と出力電流間力率角を容易に求
めることが可能となり、従って前記インバータの出力電
圧に対する補償用方形波信号の高精度の重畳を行って該
インバータの負荷をなす誘導電動機の低速域におけるト
ルク脈動の有効な低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す電圧形PWMインバータ
の回路図
【図2】インバータ出力における電圧電流両合成ベクト
ルのベクトル図
【図3】インバータ出力電圧における電圧歪発生原理図
【図4】電圧歪み補償用方形波の重畳模様を示す信号波
波形図
【図5】誘導電動機における力率の対トルク特性図
【符号の説明】
1 電圧形PWMインバータのインバータ部 2 誘導電動機 3 緩起動・停止回路 4 関数発生器 5 制御信号発生器 6 変換器 7 積分器 8 関数発生器 9 キャリア信号発生器 10 ベース駆動回路 11 電流検出器 12 3相−2相変換器 13 回転座標変換器 14 逆関数発生器 15 CPU演算部 CT 変流器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧形PWMインバータにより駆動される
    誘導電動機の低速域におけるトルク脈動の低減制御に関
    連する該インバータの出力電圧と出力電流間力率角の検
    出方法であって、前記インバータ各相の出力電圧と出力
    電流それぞれの検出値の基本波成分を用い直交2軸を有
    する静止座標系上を前記インバータの出力周波数に対応
    する角速度で回転する電圧ベクトルと電流ベクトルとを
    合成すると共に、該電圧電流両ベクトルそれぞれの前記
    静止座標系における縦軸成分と横軸成分とを演算し、次
    に前記の電圧電流両ベクトルと同一方向に同一角速度で
    回転する直交2軸を有し且つその原点を前記静止座標系
    と共有する回転座標系と該静止座標系間の座標変換を行
    い、該座標変換により得られた前記の電圧電流両ベクト
    ルの前記回転座標系における縦横両軸成分から該電圧電
    流両ベクトルがそれぞれ該回転座標系の横軸となす角度
    を演算し、該両演算角度間の角度差を以て前記インバー
    タの出力電圧と出力電流両者間の所要の力率角となすこ
    とを特徴とする電圧形PWMインバータの制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電圧形PWMインバータの
    制御方法において、前記インバータとその負荷をなす前
    記誘導電動機とがそれぞれ三相形である場合には、前記
    の電圧電流両ベクトルの合成演算において前記インバー
    タの三相出力中の二相に関しては前記電圧電流両者それ
    ぞれの検出値の基本波成分を用い、該両相における電圧
    電流両者それぞれの基本波成分の和の逆極性値を以て残
    り一相における該電圧電流両者それぞれの所要値となす
    如く演算することを特徴とする電圧形PWMインバータ
    の制御方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電圧形PWMインバータの
    制御方法において、前記電圧電流両ベクトルの合成演算
    に関し、前記インバータ出力電圧の検出値の基本波成分
    に代え、その振幅が前記インバータの出力電圧の振幅に
    比例し且つその出力周波数と同一周波数を有してPWM
    演算におけるキャリア信号との比較用となされた正弦波
    制御信号を用いることを特徴とする電圧形PWMインバ
    ータの制御方法。
JP5003643A 1993-01-13 1993-01-13 電圧形pwmインバータの制御方法 Pending JPH06217594A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100310766B1 (ko) * 1999-11-24 2001-10-18 장명언 브러쉬리스 직류전동기의 순시토크 제어방법
JP2003079157A (ja) * 2001-08-31 2003-03-14 Fuji Electric Co Ltd インバータの出力電流検出方法
JP2017531417A (ja) * 2015-09-11 2017-10-19 グアンドン メイジ コムプレッサ カンパニー リミテッド モーター制御システム及びモーター側力率の制御方法及び装置
CN107733269A (zh) * 2017-10-12 2018-02-23 合肥工业大学 扩大级联h桥型光伏逆变器运行范围的方波补偿控制方法

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