JPH0621411B2 - 耐熱性不織布 - Google Patents
耐熱性不織布Info
- Publication number
- JPH0621411B2 JPH0621411B2 JP59264802A JP26480284A JPH0621411B2 JP H0621411 B2 JPH0621411 B2 JP H0621411B2 JP 59264802 A JP59264802 A JP 59264802A JP 26480284 A JP26480284 A JP 26480284A JP H0621411 B2 JPH0621411 B2 JP H0621411B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- fiber
- aromatic polyamide
- heat
- nonwoven fabric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Nonwoven Fabrics (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は200℃以上の温度で使用が可能なる耐熱不織
布の構成に関するものである。
布の構成に関するものである。
従来の技術及びその問題点 従来、200℃以上の耐熱温度を有する不織布として
は、芳香族ポリアミド繊維を使用したものがあるが、芳
香族ポリアミド繊維は熱可塑性を示さない為、シート状
化は困難であり、現在市販されている芳香族ポリアミド
繊維製シート状物としては芳香族ポリアミドの一部(フ
ロック)と小さな結合分子(ファィブリッド)から湿式
法にてシート状化されているDupont社のNomexがある。
これは湿式法で作成されている関係上、表面平滑性,均
一分散性にはすぐれているが、非常に緻密な構造となり
樹脂含浸性が悪いという欠点がある。これは湿式法によ
る欠点であり、含浸性を上げる為、パルプの比率を下げ
れば平滑性,分散性,強力の低下を招き、パルプの比率
を上げれば上記と逆の現象が生ずるという非常に相反す
る問題が、複合材樹脂含浸型電気絶縁材に使用時、十分
な性能を発揮し得ない原因となっている。また、熱可塑
性繊維を結合剤として使用する、芳香族ポリアミド,ポ
リエステル混合シート物も市販されてはいるが、ポリエ
ステル繊維が混在している為耐熱特性を低下させ、芳香
族ポリアミド繊維の性能を十分に発揮し得ていないのが
現状である。更に性能低下を最少限に抑える為ポリエス
テル繊維の比率も少なくなり、シートの緻密性、均一性
に欠けるので、複合材樹脂含浸電気絶縁材に使用した場
合に不充分な性能しか得られないという欠点がある。ま
た、上記欠点を改良する為、芳香族ポリアミド繊維の結
晶化度の相違により溶剤にて未延伸糸を可塑化させ、高
温,高圧ロールにてシート状化させる方法も提案されて
いる。かかるシートは結晶化度の低い芳香族ポリアミド
繊維を有するため、高温時の収縮が発生し、耐熱温度の
低下を招く上、芳香族ポリアミド繊維の特性上、最適な
可塑化溶剤がなく、従って樹脂含浸時に必要な強度を保
持し難いという欠点がある。
は、芳香族ポリアミド繊維を使用したものがあるが、芳
香族ポリアミド繊維は熱可塑性を示さない為、シート状
化は困難であり、現在市販されている芳香族ポリアミド
繊維製シート状物としては芳香族ポリアミドの一部(フ
ロック)と小さな結合分子(ファィブリッド)から湿式
法にてシート状化されているDupont社のNomexがある。
これは湿式法で作成されている関係上、表面平滑性,均
一分散性にはすぐれているが、非常に緻密な構造となり
樹脂含浸性が悪いという欠点がある。これは湿式法によ
る欠点であり、含浸性を上げる為、パルプの比率を下げ
れば平滑性,分散性,強力の低下を招き、パルプの比率
を上げれば上記と逆の現象が生ずるという非常に相反す
る問題が、複合材樹脂含浸型電気絶縁材に使用時、十分
な性能を発揮し得ない原因となっている。また、熱可塑
性繊維を結合剤として使用する、芳香族ポリアミド,ポ
リエステル混合シート物も市販されてはいるが、ポリエ
ステル繊維が混在している為耐熱特性を低下させ、芳香
族ポリアミド繊維の性能を十分に発揮し得ていないのが
現状である。更に性能低下を最少限に抑える為ポリエス
テル繊維の比率も少なくなり、シートの緻密性、均一性
に欠けるので、複合材樹脂含浸電気絶縁材に使用した場
合に不充分な性能しか得られないという欠点がある。ま
た、上記欠点を改良する為、芳香族ポリアミド繊維の結
晶化度の相違により溶剤にて未延伸糸を可塑化させ、高
温,高圧ロールにてシート状化させる方法も提案されて
いる。かかるシートは結晶化度の低い芳香族ポリアミド
繊維を有するため、高温時の収縮が発生し、耐熱温度の
低下を招く上、芳香族ポリアミド繊維の特性上、最適な
可塑化溶剤がなく、従って樹脂含浸時に必要な強度を保
持し難いという欠点がある。
問題点を解決するための手段 本願発明は上記諸欠点を解消せるものであり、緻密性,
樹脂含浸性にすぐれ、耐熱性を有する乾式不織布を提供
する。
樹脂含浸性にすぐれ、耐熱性を有する乾式不織布を提供
する。
即ち、本発明は芳香族ポリアミド繊維を主体とする繊維
ウエブを予め水溶性樹脂で仮止めしたのち、トリメリッ
ト酸無水物とジイソシアネート化合物との反応により合
成された次式で示す ポリアミドイミド樹脂を湿式凝固法により適用し接合
し、上記水溶性樹脂を抽出除去することにより、形成さ
れる不織布の繊維間に空隙を設けると共にポリアミドイ
ミド樹脂を多孔質となし、従来、問題とされていた芳香
族ポリアミド繊維ウエブの上記イミド樹脂による直接含
浸に対して繊維と樹脂間の接着力が得られない点、更に
ポリアミドイミド樹脂が硬く、形成した不織布の曲げ、
剪断に対し容易に樹脂が脱落するという欠点を解消した
ものである。
ウエブを予め水溶性樹脂で仮止めしたのち、トリメリッ
ト酸無水物とジイソシアネート化合物との反応により合
成された次式で示す ポリアミドイミド樹脂を湿式凝固法により適用し接合
し、上記水溶性樹脂を抽出除去することにより、形成さ
れる不織布の繊維間に空隙を設けると共にポリアミドイ
ミド樹脂を多孔質となし、従来、問題とされていた芳香
族ポリアミド繊維ウエブの上記イミド樹脂による直接含
浸に対して繊維と樹脂間の接着力が得られない点、更に
ポリアミドイミド樹脂が硬く、形成した不織布の曲げ、
剪断に対し容易に樹脂が脱落するという欠点を解消した
ものである。
以下本発明の1実施例を詳細に説明する。
実施例 太さ1デニールの芳香族ポリアミド繊維をフラットカー
ド機にて解繊シート状とし、80g/m2のウエブを形成し
た。このウエブをポリビニールアルコールの4%(固形
分濃度)溶液に浸漬し、W.P.U=500%(溶液付着
量)、D.P.U=20%(乾燥固形分付着量)となる様に
調整、乾燥して目付96g/m2、厚さ0.5mmの嵩高仮止め
不織布を得た。更に上記仮止め不織布を200℃に加熱
した熱ロールでプレスすることにより、表面平滑で緻密
性を有する目付96g/m2、厚さ0.15mmとなし、上記ポリ
アミドイミド樹脂を濃度15%(固形分)となる様にN
−Nジメチルホルムアミド:メチルイソブチルケトン8
0:20の溶剤に溶解させた樹脂溶液に浸漬し、樹脂付
着量(D.P.U20%)となる様に調整後、水溶中に浸漬
し湿式凝固させる。更に水洗し、上記仮止めしたポリビ
ニールアルコールを抽出し、乾燥,熱処理を行って目付
99g/m2、厚さ0.16mmの耐熱性不織布を得た。
ド機にて解繊シート状とし、80g/m2のウエブを形成し
た。このウエブをポリビニールアルコールの4%(固形
分濃度)溶液に浸漬し、W.P.U=500%(溶液付着
量)、D.P.U=20%(乾燥固形分付着量)となる様に
調整、乾燥して目付96g/m2、厚さ0.5mmの嵩高仮止め
不織布を得た。更に上記仮止め不織布を200℃に加熱
した熱ロールでプレスすることにより、表面平滑で緻密
性を有する目付96g/m2、厚さ0.15mmとなし、上記ポリ
アミドイミド樹脂を濃度15%(固形分)となる様にN
−Nジメチルホルムアミド:メチルイソブチルケトン8
0:20の溶剤に溶解させた樹脂溶液に浸漬し、樹脂付
着量(D.P.U20%)となる様に調整後、水溶中に浸漬
し湿式凝固させる。更に水洗し、上記仮止めしたポリビ
ニールアルコールを抽出し、乾燥,熱処理を行って目付
99g/m2、厚さ0.16mmの耐熱性不織布を得た。
尚、本発明による時は芳香族ポリアミド繊維に若干のポ
リエステル繊維を混配しても同様に耐熱性を得ることも
でき、ポリアミドイミド樹脂に代わりポリエステルイミ
ド樹脂を用いることができる。
リエステル繊維を混配しても同様に耐熱性を得ることも
でき、ポリアミドイミド樹脂に代わりポリエステルイミ
ド樹脂を用いることができる。
このようにして得られた耐熱性不織布は部分拡大概略構
成図に示す如く、予め仮止めの為適用し、芳香族ポリア
ミドよりなる繊維ウエブの繊維交差接触部(1)及び繊維
表面(2)に固着した水溶性樹脂の抽出除去により、上記
交差接触部(1)及び繊維表面(2)に空間部(3)を形成し、
且つ、ポリアミドイミド樹脂(4)は上記芳香族ポリアミ
ド繊維の表面を被覆し、浸式凝固により多孔質となって
耐熱性不織布を構成している。
成図に示す如く、予め仮止めの為適用し、芳香族ポリア
ミドよりなる繊維ウエブの繊維交差接触部(1)及び繊維
表面(2)に固着した水溶性樹脂の抽出除去により、上記
交差接触部(1)及び繊維表面(2)に空間部(3)を形成し、
且つ、ポリアミドイミド樹脂(4)は上記芳香族ポリアミ
ド繊維の表面を被覆し、浸式凝固により多孔質となって
耐熱性不織布を構成している。
次に上記本発明による耐熱性不織布と、従来の耐熱性不
織布の物性を下表に示す。
織布の物性を下表に示す。
発明の効果 本発明は上記構成としたから従来品に比較し強力にすぐ
れ、乾熱収縮も殆んど生じないものであった。また、繊
維を接合被覆するポリアミドイミド又はポリエステルイ
ミド樹脂が浸式凝固により多孔質化し、更に仮止め水溶
性樹脂の抽出除去による空隙形成と相俟って不織布の曲
げ,剪断に対し柔軟性に富み、樹脂の脱落も皆無とな
る。また、上記被覆樹脂の多孔質化,空隙形成によりユ
ーザーニーズに合わせた2次樹脂含浸性が良好となり、
多孔質,空隙部にオーバーコート樹脂が浸透し、更に強
力も一段と向上させることが可能となる等の種々の効果
を有する発明である。
れ、乾熱収縮も殆んど生じないものであった。また、繊
維を接合被覆するポリアミドイミド又はポリエステルイ
ミド樹脂が浸式凝固により多孔質化し、更に仮止め水溶
性樹脂の抽出除去による空隙形成と相俟って不織布の曲
げ,剪断に対し柔軟性に富み、樹脂の脱落も皆無とな
る。また、上記被覆樹脂の多孔質化,空隙形成によりユ
ーザーニーズに合わせた2次樹脂含浸性が良好となり、
多孔質,空隙部にオーバーコート樹脂が浸透し、更に強
力も一段と向上させることが可能となる等の種々の効果
を有する発明である。
図面は本発明の1実施例を示す部分拡大概略構成図であ
る。 (1)……繊維交差接触部、(2)……繊維表面、(3)……空
隙部、(4)……ポリアミドイミド樹脂
る。 (1)……繊維交差接触部、(2)……繊維表面、(3)……空
隙部、(4)……ポリアミドイミド樹脂
Claims (2)
- 【請求項1】予めポリビニールアルコール,カルボキシ
ルメチルセルロース等の水溶性樹脂で繊維間相互が仮止
めされ、ポリアミドイミド又はポリエステルイミド樹脂
を湿式凝固により付着せしめてなる芳香族ポリアミド繊
維を主体とする繊維マットより上記水溶性樹脂を抽出除
去し、前記ポリアミドイミド又はポリエステルイミド樹
脂を多孔質化してなることを特徴とする耐熱性不織布。 - 【請求項2】繊維マットが芳香族ポリアミド繊維とポリ
エステル繊維との混合繊維よりなる特許請求の範囲第1
項記載の耐熱性不織布。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59264802A JPH0621411B2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 耐熱性不織布 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP59264802A JPH0621411B2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 耐熱性不織布 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS61146861A JPS61146861A (ja) | 1986-07-04 |
JPH0621411B2 true JPH0621411B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=17408414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP59264802A Expired - Lifetime JPH0621411B2 (ja) | 1984-12-14 | 1984-12-14 | 耐熱性不織布 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0621411B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE3912521A1 (de) * | 1989-04-14 | 1990-10-25 | Henkel Kgaa | Beschichtete polyamidfaser |
US20120103661A1 (en) | 2009-08-20 | 2012-05-03 | Haruhiko Narusawa | Electrical insulating sheet and method for manufacturing the same |
JP2012172285A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Toyobo Co Ltd | ハニカム用基材及びその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49101673A (ja) * | 1973-02-07 | 1974-09-26 | ||
JPS5235722A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Nippon Steel Corp | One side molten metal plating method |
JPS6024879B2 (ja) * | 1976-03-30 | 1985-06-14 | 帝人株式会社 | シ−ト |
-
1984
- 1984-12-14 JP JP59264802A patent/JPH0621411B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS61146861A (ja) | 1986-07-04 |
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