JPH0621389Y2 - 化粧容器セット - Google Patents

化粧容器セット

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JPH0621389Y2
JPH0621389Y2 JP1988157264U JP15726488U JPH0621389Y2 JP H0621389 Y2 JPH0621389 Y2 JP H0621389Y2 JP 1988157264 U JP1988157264 U JP 1988157264U JP 15726488 U JP15726488 U JP 15726488U JP H0621389 Y2 JPH0621389 Y2 JP H0621389Y2
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登美雄 田原
淑子 中村
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釜屋化学工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、口紅容器やマスカラ容器等の棒状化粧容器
と、これを収納する収納容器とを備えてなる化粧容器セ
ットに関するものである。
「従来の技術」 一般に、口紅容器やマスカラ容器等の棒状化粧容器は、
その構造上筒状で似たような大きさのものが多く、携帯
時にこれらをバック等にばらの状態で入れると、他の小
物などに混じってバックのなかを繁雑にし、これらを探
すのが面倒になり易く、これら棒状化粧容器を多く携帯
するには不便であった。
そこで従来技術では、この種の棒状化粧容器をビニール
製のソフトケースなどに入れたり、プラスチック製の箱
状の容器内に収納したりする手段が取られていた(たと
えば実公昭33-18547号「口紅容器の収納函」、実開昭59
-1318号「化粧容器」など)。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、これら従来技術であっては、次のような
解決すべき課題が残されていた。
すなわち、前者のビニール製ソフトケースにあっては、
いわゆる高級感がなく、またケース自信可撓性を有する
ことから、携帯時や化粧時等の取り扱いが悪いという問
題点を有していた。
また、後者のプラスチック製収納容器においては、いず
れも口紅容器を収容する箱形の容器本体が口紅容器のキ
ャップを兼ねているため、口紅容器を収容する際はこれ
をその先端から挿入し、取り出す際は容器本体から一部
突出している口紅容器の底部をつまんで引き出す操作を
必要とし、使い勝手が悪いといった問題点を有してい
た。
そこで、このような収納容器とは別に先行技術では、容
器本体と蓋体とからなるフック式の口金部を備えた収納
容器に、棒状化粧容器を収納し、これらをセットで用い
る手段が提案されているが、このような先行技術の化粧
容器セットは、その収納容器が蓋体を開放する際に相当
の力を要し、開けにくいといった難点があった。なお、
フックの係合を解除するために口金部にワンタッチ式の
フックピースを設ける手段もあるが、この場合には、コ
スト高になる等の問題点があった。
本考案は、このような背景に基づいて提案されたもので
あり、その目的とするところは、携帯時および使用時の
使い勝手がともに良い上、棒状化粧容器を覆う蓋体の開
口をワンタッチで行うことができ、また単純な構造でコ
ストを低下し得る化粧容器セットを提供することにあ
る。
「課題を解決するための手段」 このような目的を達成するために本考案は、口紅容器、
マスカラ容器などの棒状化粧容器と、この棒状化粧容器
の一端を外部に突出させた状態で収納する収納容器とか
らなり、前記収納容器は、棒状化粧容器を収納容器の前
後に移動自在に収納する収納部を備えかつこの収納部を
囲む周壁の前壁部に棒状化粧容器の一端を突出させる開
口部が形成された容器本体と、この容器本体の後壁部に
ヒンジ結合された蓋体とを具備し、かつ、前記容器本体
の前壁部および蓋体の自由端には相互に係合して蓋体を
容器本体に対し仮り止めするフックが設けられるととも
に、前記収納部内の前記開口部に対向する内面には棒状
化粧容器を後方へ押圧したときに当該化粧容器の他端部
を両フックの係合を解除させる位置まで押し上げるテー
パ面が形成されており、さらに前記棒状化粧容器には、
収納部の底面に形成した係止溝もしくは容器本体の前壁
部に形成した開口部周縁に係合して化粧容器が開口部か
ら抜けるのを防止する係止段部が形成されていることを
特徴とするものである。
また、同様の目的を達成するため、棒状化粧容器を収納
容器の前後に移動自在に収納する収納部を備えた容器本
体に代えて、棒状化粧容器を収納容器の左右に移動自在
に収納する収納部を有しかつこの収納部を囲む周壁の側
壁部に棒状化粧容器の一端を突出させる開口部が形成さ
れた容器本体を具備し、かつ、この容器本体の収納部内
の前記開口部に対向する側壁部内面に棒状化粧容器を後
方へ押圧したときに当該化粧容器の他端部を両フックの
係合を解除させる位置まで押し上げるテーパ面を形成す
る構成としても良い。
さらに、本考案においては、収納部内壁面のテーパ面に
代えて、蓋体内面の棒状化粧容器の他端部を臨む位置に
凸部を突設し、当該凸部に化粧容器の押圧時に化粧容器
の端部に摺接して蓋体を開方向に押し上げる押圧面を形
成する構成とすることもできる。
なお、棒状化粧容器の一端を突出させる開口部を周壁の
上端に達し開口させ、しかも該開口部を臨む蓋体自由端
に棒状化粧容器の干渉を除く切欠部を形成するようにす
れば、大形の棒状化粧容器を収納する場合に好ましい。
「作用」 前記のように構成された化粧容器セットでは、その収納
容器の中に棒状化粧容器を収納すると、棒状化粧容器
は、その端部を容器本体の開口部より突出させた状態で
収納される。このような収納状態においては、棒状化粧
容器の係止段部が容器本体の係止溝もしくは開口部の周
縁に係合するため、棒状化粧容器が開口部から抜け落ち
ることがない。
蓋体を開けるには、容器本体の開口部より突出する棒状
化粧容器の端部を押圧すれば良い。この操作により、棒
状化粧容器の他端部がテーパ面に沿って持ち上がり、蓋
体の内面が上方に押圧されるので、容器本体と蓋体のフ
ックの係合が解かれる。
なお、テーパ面に代えて蓋体内面に凸部を突設した構造
のものでは、係合容器の他端部が凸部の押圧面上を摺接
して蓋体を開方向へ押し上げるので、容器本体と蓋体の
フックの係合が同じように解かれる。
「実施例」 以下、本考案の実施例を添付の図面を参照して説明す
る。
第1図ないし第4図は本考案の第1実施例を示すもの
で、図中符号1は棒状化粧容器、符号2はこの棒状化粧
容器1を収納する収納容器であり、これら符号1および
2によってこの化粧容器セットが構成されている。
前記棒状化粧容器1は、図示例では、筒対1a内に設け
た口紅を繰り出すようにした公知の繰出容器が適用され
ており、具体的には円筒状の筒体1a内が設けた受皿に
口紅の基端を連結し、前記受皿を筒体1a内で進退させ
ることによって口紅を出し入れする基本構成となってい
る。また、前記筒体1aの繰出口にはこの繰出口を覆う
キャップ1bが取り付けられるとともに、筒体1aの外
周中央部には筒体1aの外径よりも径の大きな係止段部
1cが筒体1aを一周する形態で設けられている。な
お、この棒状化粧容器1としては、図示例のような繰出
容器に限定されるものではなく、棒状の化粧容器であれ
ば、例えばマスカラ等を収容した液状化粧容器等であっ
ても良い。
この棒状化粧容器1を収納する収納容器2は、矩形受皿
状の容器本体3と、この容器本体3の後壁部に蝶番部4
を介してヒンジ結合された蓋体5とを主体として構成さ
れている。
そして、前記容器本体3の内部には、棒状化粧容器1を
容器本体1の前後方向に沿わせた状態で複数本(図示例
では3本)収納する収納部3aが設けられるとともに、
容器本体3の周壁の前壁部3bの前記棒状化粧容器1を
臨む位置には、該棒状化粧容器1の端部を挿入する開口
部3cが設けられている。この開口部3cは棒状化粧容
器1の筒体1aの外径よりも若干大きな円形状に形成さ
れており、図示例では、収納される棒状化粧容器1の数
に合わせて3個並んで設けられた構成となっている。
また、前記収納部3aの底面には、収納部3aの幅方向
に沿って延在する係止溝3dが形成されている。この係
止溝3dは、前記棒状化粧容器1を収納部3aに収納し
た時に、化粧容器1の係止段部1cに係合して化粧容器
1が容器本体3の開口部3cより抜け落ちないようにす
るものであり、係止溝3dの幅は、化粧容器1の係止段
部1cよりも大幅に形成されて化粧容器1の後方への移
動を許容するようになっている。
一方、前記容器本体3の前壁部3bの内面には、フック
6が形成されており、また容器本体1の左右の壁部3
e,3fの上面は、前壁部3bから後壁部3gに向かう
に従い壁部3e,3fの高さ寸法が漸次縮小する形態の
傾斜面に形成されている。
そしてこの実施例では、前記容器本体3の収納部3aの
後壁部内面に、棒状化粧容器1を内方(後方)へ押圧し
たときに該化粧容器1の他端部を蓋体内壁面に当接させ
て容器本体3と蓋体5とのフック6,7の係合を解除さ
せる位置まで押し上げるテーパ面8が収納部3aのほぼ
全幅にわたって形成されている。
前記容器本体3を覆う蓋体5は、図示例では、容器本体
3の上面に面接触する如く湾曲形成された平板状とさ
れ、その内面に鏡9が貼付されるとともに、蓋体5の自
由端には、外面に容器本体3のフック6に係合するフッ
ク7が形成された係止片10が突設されている。
次ぎに、このように構成された化粧容器セットの作用に
ついて説明する。
第3図示に示すように、棒状化粧容器1を、収納容器2
の収納部3a内に収納した状態から、開口部3cより突
出する棒状化粧容器1の端部を押すと、棒状化粧容器1
の他端部がテーパ面8に乗り上げ、棒状化粧容器1の内
方(後方)への押圧操作に伴って、テーパ面8の高さ分
だけ持ち上がり、蓋体5の内面が上方に押されて両フッ
ク6,7の係合が外れ、この結果、蓋体5を容易に開け
ることができる。
この開口操作は、棒状化粧容器1を押圧する操作であ
り、当該化粧容器1は、指の腹などで簡単に押圧するこ
とができるから開放操作が容易になる。
一方、取り出した棒状化粧容器1を収納容器2内に収納
する場合には、棒状化粧容器1の端部を開口部3cに押
し込んだ状態で、収納部3aに入れ、蓋体5を容器本体
3に向けて回動させれば、第3図に示すように、両フッ
ク6,7が係合し、蓋体5が閉状態となる。なお、この
ようにして棒状化粧容器1を収納した状態にあっては、
化粧容器1の端部が容器本体3の開口部3cよりも突出
した状態になっているので、収納容器2内の棒状化粧容
器1を視認することができ、入れ忘れ等を防止すること
ができる。また、棒状化粧容器1は、その係止段部1c
を収納部3aの係止溝3dに係合されているため、棒状
化粧容器1が容器本体3の開口部3cより抜け落ちるこ
とがなく、棒状化粧容器1を収納容器2内に収納した状
態で、安定して携帯することができるといった利点があ
る。
また実施例においては、容器本体3の内部に3本の棒状
化粧容器1を入れ、これら棒状化粧容器1のいずれを押
圧操作しても、ワンタッチで蓋体5を開けることができ
るから、化粧時等の使い勝手が良く、また、容器内にま
とめて収納することができるので、口紅容器、マスカラ
容器等の携帯にも便利であるといった長所がある。
なお、実施例の収納容器によれば、棒状化粧容器1を押
圧することによって、蓋体5を開け、また押圧した状態
では、棒状化粧容器Aの他端部が持ち上がるので、容器
本体3よりも棒状化粧容器1を取り出しやすいといった
利点もある。
また、本実施例に係る化粧品容器セットは、棒状化粧容
器1の他端部で蓋体5との係合を解く構成であるため、
当該他端部に係合を解くための特別の構成を持たせる必
要がない。したがって、棒状化粧容器1の形状としてそ
の断面を丸形、角形状等各種自由な形状とすることがで
き、デザイン上の自由度を高めることができるという効
果が得られる。
第5図および第6図は本考案の第2実施例を示すもの
で、収納容器2を構成する容器本体3内の中央部に棒状
化粧容器1の収納部3aを形成し、その両側にファンデ
ーション等の化粧料を収容する収容部15,16を設け
たものである。
実施例では、棒状化粧容器1に加えて通常のコンパクト
容器などに収納する粉状化粧料なども合わせて収容する
ことができる上、棒状化粧容器1の押圧操作によってフ
ック6,7の係合を解除できるので、フックピース等の
操作部材を省略でき、コストの低減に寄与することがで
きるといった利点がある。
第7図および第8図は本考案の第3実施例を示すもの
で、この収納容器にあっても基本的には、第1図などに
示す容器と同様に、棒状化粧容器1を収納する収納容器
2を、容器本体20と、この容器本体20の後壁部に蝶
番部4を介してヒンジ結合された蓋体21とから構成し
たものである。しかし、本実施例にあっては、容器本体
20および蓋体21を共に箱形の受皿状に形成し、容器
本体20の周壁の前壁部の上端に達する開口部20aを
形成するとともに、蓋体21の自由端の前記開口部20
aを臨む位置に棒状化粧容器1の干渉を除く切欠部21
aを形成したことを最大の特徴とするものである。な
お、容器本体20の棒状化粧容器1を収納する収納部2
0bには収納部20bを3つに区画する仕切壁20cが
設けられるとともに、収納部20bの底面にあ化粧容器
1の係止段部1cに係合する係止溝20dが形成されて
いる。
このような構成の化粧容器セットにあっては、前記実施
例と同様の作用効果を有することは勿論、大形の棒状化
粧容器1の収納に対する適用性を向上することができ
る。
次ぎに、第9図ないし第13図を参照して本考案の第4
実施例について説明する。ここに示す収納容器2は、棒
状化粧容器1を収納容器2の左右に移動自在に収納する
収納部30aを備えた矩形箱型の容器本体30と、この
容器本体30の後壁部にヒンジ結合されて収納部30a
を覆う蓋体31とを主体として構成されている。
前記容器本体30はその前後方向に沿って3個の棒状化
粧容器1を収納できるように構成されており、またその
周壁の前壁部30bの内面にはフック6が突設されると
ともに、左側壁部30cには棒状化粧容器1の先端部を
突出させる開口部30dが形成されている。
一方、この容器本体30を覆う蓋体31の自由端には、
前記フック6に係合するフック7を外面に備えた係止片
10が突設されるとともに、蓋体31の内面には鏡9が
貼付されている。
なお、実施例では、容器本体30の周壁の右側壁部30
eの内面下部に、棒状化粧容器1を内方へ押圧したとき
に、当該化粧容器1の他端部をフック6,7の係合を解
除させる位置まで押し上げるテーパ面8が形成され、ま
た、容器本体30の底面には化粧容器1の係止段部1c
に係合する係止溝30fが設けられている。
しかして、このような構成の実施例において、蓋体31
を開ける場合には、まず、容器本体30を手の平にも
ち、次いで親指などによって棒状化粧容器1の何れかを
押圧すれば、第15図などに示すように、棒状化粧容器
1の他端部がテーパ面8に沿って持ち上がるので、容器
本体30と蓋体31との係合を解除することができる。
実施例では、容器を手の平に持った状態で親指などによ
って棒状化粧容器1を押圧操作することにより蓋体31
を開けることができるので、容器を持ち代えることな
く、蓋体31を開放し得て、その操作性を向上できると
いった利点がある。
第14図および第15図は本考案の第5実施例を示すも
ので、ここに示す収納容器も、基本的には、第9図など
に示したものと同様に、棒状化粧容器1を収納する容器
本体30と、この容器本体30の後壁部にヒンジ結合さ
れた蓋31とを主体として構成されている。
しかし本実施例にあっては、容器本体30の収納部内に
形成したテーパ面8に代えて蓋体31内面の化粧容器1
の他端部を臨む位置に前後方向に延びる凸部35を突設
し、当該凸部35に化粧容器1の押圧時に化粧容器1の
端部に摺接して蓋体31を開方向に押し上げる押圧面3
5aを形成したことを最大の特徴としている。なお、図
示例では、前記凸部35が横断面半円形状に形成されて
いて、その湾曲した外面が押圧面35aを構成してい
る。
しかして、このような構成の収納容器2をもった化粧容
器セットにおいて、蓋体31を開ける場合には、収納容
器2を手の平に持ち、棒状化粧容器1を押圧する。この
操作によって、棒状化粧容器1は右方向に移動して凸部
35に当たり、押圧操作に対しての抵抗力が増加する
が、この抵抗力に抗してさらに棒状化粧容器1を押圧す
ると、当該化粧容器1の他端部が凸部35の押圧面35
a上を摺動して蓋体31を押し上げるので、両フック
6,7が係合が解け、蓋体31は開口する(第15図参
照)。
なお、この実施例においては、棒状化粧容器1は凸部3
5と係止溝30fとの間に挟まれて安定するから、収納
容器2の携帯時に収納容器2の内部で棒状化粧容器1が
ガタつくようなことがなく、前述した各実施例と同様の
作用効果を奏することができるものである。
なお、前記各実施例にあっては、棒状化粧容器1とし
て、その外周面中央部に帯び状の係止段部1cを設けた
例を説明したが、棒状化粧容器1としては、図示例に限
定されるものではなく、例えば以下に例示するような形
状のものを使用することもできる。
第16図に示す棒状化粧容器1は、その筒体1aを覆う
キャップ1bの先端部に筒体1aの外径よりも小径の突
出部1dを形成し、この突出部1dの基部に係止段部1
cを形成することによって、突出部1dのみを容器本体
3の開口部3cより露出させるようにしたものである。
また、第17図に示す棒状化粧容器1は第16図に示す
棒状化粧容器1の変形例を示すもので、突出部1dを半
球状に形成したものである。このような構成化粧容器1
によれば、突出部1dを開口部3cよりも大きく突出さ
せることができるので、その押圧操作が容易になるとい
った利点がある。
一方、第18図に示す棒状化粧容器1では、筒体1aの
繰出口を覆うキャップ1bを長寸に形成し、係止段部1
cを容器1の基部外周に形成してある。
第19図に示す棒状化粧容器1では、筒体1aの基部を
四角筒状に形成し、この基部の上面に係止段部1cを形
成したもので、このような構成の棒状化粧容器1によっ
ても同様の作用効果を奏することができる。
なお、第20図に示す棒状化粧容器1は、筒体1aおよ
びキャップ1bをそれぞれ四角筒状に形成したもので、
このような構成の容器1によれば、安定して収納容器2
に収納することができる。
「考案の効果」 以上説明したように本考案にかかる化粧容器セットによ
れば、次のような優れた効果を奏する。
請求項1における化粧容器セットは、口紅容器、マス
カラ容器などの棒状化粧容器と、この棒状化粧容器の一
端を外部に突出させた状態で収納する収納容器とからな
り、前記収納容器は、棒状化粧容器を収納容器の前後に
移動自在に収納する収納部を備えかつこの収納部を囲む
周壁の前壁部に棒状化粧容器の一端を突出させる開口部
が形成された容器本体と、この容器本体の後壁部にヒン
ジ結合された蓋体とを具備し、かつ、前記容器本体の前
壁部および蓋体の自由端には相互に係合して蓋体を容器
本体に対し仮り止めするフックが設けられるとともに、
前記収納部内の前記開口部に対向する内面には棒状化粧
容器を後方へ押圧したときに当該化粧容器の他端部を両
フックの係合を解除させる位置まで押し上げるテーパ面
が形成されており、さらに前記棒状化粧容器には、収納
部の底面に形成した係止溝もしくは容器本体の前壁部に
形成した開口部周縁に係合して化粧容器が開口部から抜
けるのを防止する係止段部が形成されていることを特徴
とするものであるから、容器本体の前壁部に形成された
開口部より突出する棒状化粧容器自身を押圧する操作に
よって、棒状化粧容器を収納する収納容器の蓋体をワン
タッチで開口することができ、その使い勝手が良く、ま
た、ハード容器内に棒状化粧容器を収容し得るので、携
帯にも便利であり、さらに、蓋体を開口するために、フ
ックピース等を設ける必要がないので、単純な構造でコ
ストの低下を図ることができる。
また、本考案に係る化粧容器セットは、棒状化粧容器の
他端部で蓋体の係合を解く構成であるため、当該他端部
に係合を解くための特別の構成を持たせる必要がない。
したがって、棒状化粧容器の形状としてその断面を丸
形、角形状等各種自由な形状とすることができ、デザイ
ン上の自由度を高めることができるという効果が得られ
る。
請求項2における収納容器では、棒状化粧容器を収納
容器の前後に移動自在に収納する収納部を備えた容器本
体に代えて、棒状化粧容器を収納容器の左右に移動自在
に収納する収納部を有しかつこの収納部を囲む周壁の側
壁部に棒状化粧容器の一端を突出させる開口部が形成さ
れた容器本体を具備し、かつ、この容器本体の収納部内
の前記開口部に対向する側壁部内側に棒状化粧容器を後
方へ押圧したときに当該化粧容器の他端部を両フックの
係合を解除させる位置まで押し上げるテーパ面を形成す
る構成としたから、手を持ち代えることなく、蓋体の開
口操作を行え、その使い勝手をさらに向上させることが
できるといった利点がある。
また、本考案では、収納部内壁面のテーパ面に代え
て、蓋体内面の棒状化粧容器の他端部を臨む位置に凸部
を突設し、当該凸部に化粧容器の押圧時に化粧容器の端
部に摺接して蓋体を開方向に押し上げる押圧面を形成す
る構成としても、凸部に形成した押圧面の作用によっ
て、蓋体をワンタッチにて開口させることができるの
で、容器の使い勝手を向上させ、コスト低下を図ること
ができる。
さらに、請求項4記載の化粧容器セットでは、棒状化
粧容器の端部を突出させる開口部を周壁の上端に達し開
口させ、しかも該開口部を臨む蓋体自由端に棒状化粧容
器の干渉を除く切欠部を形成する構成としたから、大形
の棒状化粧容器の収納に対する適用性を向上することが
できるといった利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第4図は本考案の第1実施例を示すもの
で、第1図は棒状化粧容器と収納容器を示す斜視図、第
2図は棒状化粧容器を収納容器内に収納した状態を示す
斜視図、第3図および第4図は作用を説明するために示
したもので、それぞれ断面図、第5図および第6図は本
考案の第2実施例を示すもので、第5図は棒状化粧容器
と収納容器を示す斜視図、第6図は棒状化粧容器を収納
容器に収納した状態を示す斜視図、第7図および第8図
は本考案の第3実施例を示すもので、第7図は棒状化粧
容器と収納容器を示す斜視図、第8図は棒状化粧容器を
収納容器に収納した状態を示す斜視図、第9図ないし第
13図は本考案の第4実施例を示すもので、第9図は蓋
体を開いた状態を示す斜視図、第10図は蓋体と閉じた
状態を示す斜視図、第11図は断面図、第12図および
第13図はそれぞれ作用を説明するために示した断面
図、第14図および第15図は本考案の第5実施例を示
すもので、それぞれ断面図、第16図ないし第20図は
それぞれ棒状化粧容器の態様を示す斜視図である。 1……棒状化粧容器、1a……筒体、 1b……キャップ、1c……係止段部、 2……収納容器、3……容器本体、 3a……収納部、3b……前壁部、 3c……開口部、3d……係止溝、 5……蓋体、6,7……フック、 8……テーパ面、20……容器本体、 21……蓋体、30……容器本体、 31……蓋体、30a……収納部、 30b……前壁部、30c……左側壁部、 30d……開口部、30e……右側壁部。

Claims (4)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】口紅容器、マスカラ容器等の棒状化粧容器
    (1)と、この棒状化粧容器(1)の一端を外部に突出
    させた状態で収納する収納容器(2)とからなり、前記
    収納容器(2)は、棒状化粧容器(1)を該収納容器
    (2)の前後に移動自在に収納する収納部(3a)を備
    えかつこの収納部(3a)を囲む周壁の前壁部(3b)
    に棒状化粧容器(1)の一端を突出させる開口部(3
    c)が形成された容器本体(3)と、この容器本体
    (3)の後壁部にヒンジ結合された蓋体(5)とを具備
    し、かつ、前記容器本体(3)の前壁部(3b)および
    蓋体(5)の自由端には相互に係合して蓋体(5)を容
    器本体(3)に対し仮り止めするフック(6,7)が設
    けられるとともに、前記収納部(3a)内の前記開口部
    (3c)に対向する内面には前記棒状化粧容器(1)を
    後方へ押圧したときに当該棒状化粧容器(1)の他端部
    を前記両フック(6,7)の係合を解除させる位置まで
    押し上げるテーパ面(8)が形成されており、さらに前
    記棒状化粧容器(1)には、前記収納部(3a)の底面
    に形成した係止溝(3d)もしくは容器本体(3)の前
    壁部に形成した開口部(3c)周縁に係合して該棒状化
    粧容器(1)が開口部(3c)から抜けるのを防止する
    係止段部(1c)が形成されていることを特徴とする化
    粧容器セット。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化粧容器セットにおい
    て、前記収納容器(2)の前記容器本体(3)に代え
    て、前記棒状化粧容器(1)を収納容器の左右に移動自
    在に収納する収納部(30a)を有しかつこの収納部
    (30a)を囲む周壁の側壁部に棒状化粧容器(1)の
    一端を突出させる開口部(30d)が形成された容器本
    体(30)を具備し、かつ、この容器本体(30)の収
    納部(30a)内の前記開口部(30d)に対向する側
    壁部内面に前記棒状化粧容器(1)を後方へ押圧したと
    きに当該棒状化粧容器(1)の他端部を前記両フック
    (6、7)の係合を解除させる位置まで押し上げるテー
    パ面(8)が形成されていることを特徴とする化粧容器
    セット。
  3. 【請求項3】請求項1もしくは2記載の化粧容器セット
    において、収納部内壁面のテーパ面(8)に代えて、蓋
    体(5)内面の前記棒状化粧容器(1)の他端部を臨む
    位置に凸部(35)が突設されるとともに、該凸部(3
    5)に前記棒状化粧容器(1)を押圧したときに該棒状
    化粧容器(1)の他端部に摺接して前記蓋体(5)を開
    方向に押し上げる押圧面(35a)が形成されているこ
    とを特徴とする化粧容器セット。
  4. 【請求項4】請求項1、2または3記載の化粧容器セッ
    トにおいて、前記棒状化粧容器(1)の一端を突出させ
    る前記開口部(20a)が周壁の上端に達し開口してお
    り、しかも該開口部(20a)を臨む蓋体(5)の自由
    端には前記棒状化粧容器(1)の干渉を除く切欠部(2
    1a)が形成されていることを特徴とする化粧容器セッ
    ト。
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