JPH0710651Y2

JPH0710651Y2 - 化粧容器セット

Info

Publication number: JPH0710651Y2
Application number: JP7067589U
Authority: JP
Inventors: 登美雄田原
Original assignee: 釜屋化学工業株式会社
Priority date: 1989-06-16
Filing date: 1989-06-16
Publication date: 1995-03-15
Anticipated expiration: 2004-06-16
Also published as: JPH0310810U

Description

【考案の詳細な説明】「産業上の利用分野」本考案は、口紅容器やマスカラ容器等の棒状化粧容器
と、これを収納する収納容器とを備えてなる化粧容器セ
ットに関する。

「従来の技術」一般に、口紅容器やマスカラ容器等の棒状化粧容器は、
その構造上筒状で似たような大きさのものが多く、携帯
時にこれらをバッグ等にばらの状態でいれると、他の小
物などに混じってバックのなかを繁雑にし、これらを探
すのが面倒になり易く、これら棒状化粧容器を多く携帯
するには不便であった。

そこで従来技術では、この種の棒状化粧容器をビニール
製のソフトケースなどに入れたり、プラスチック製の箱
状の容器内に収納する手段がとられていた（たとえば実
公昭33-18547号「口紅容器の収納函」、実開昭59-1318
「化粧容器」など）。

「考案が解決しようとする課題」しかしながら、これら従来技術にあっては、次のような
解決すべき課題が残されていた。

すなわち、前者のビニール製ソフトケースにあっては、
いわゆる高級感がなく、また、ケース自身可撓性を有す
ることから、携帯時や化粧時等の取り扱いが悪いという
問題点を有していた。

また、後者のプラスチック製収納容器においては、いず
れも口紅容器を収納する箱形の容器本体が口紅容器のキ
ャップを兼ねているため、口紅容器を収納する際はこれ
をその先端から挿入し、取り出す際は容器本体から一部
を突出している口紅容器の底部をつまんで引き出す操作
を必要とし、使い勝手が悪いといった問題点を有してい
た。

そこで、このような収納容器とは別に先行技術では、容
器本体と蓋体とからなるフック式の口金部を備えた収納
容器に、棒状化粧容器を収納し、これらをセットで用い
る手段が提案されているが、このような先行技術の化粧
容器セットは、その収納容器が蓋体を開放する際に相当
の力を要し、開けにくいといった難点があった。なお、
フックの係合を解除するために口金部にワンタッチ式の
フックピースを設ける手段もあるが、この場合には、コ
スト高になる等の問題点があった。

本考案は、このような背景に基づいて提案されたもので
あって、その目的とするところは、携帯時および使用時
の使い勝手がともに良い上、棒状化粧容器を覆う蓋体を
開口をワンタッチで行うことができ、また、単純な構造
でコストを低下し得る化粧容器セットを提供することに
ある。

「課題を解決するための手段」本考案の化粧容器セットは、上面に開口する収納凹所を
有する容器本体と、この容器本体の後端部に縦回動自在
にヒンジ結合され、かつ、前記容器本体に被せられる蓋
体と、化粧料を収納するとともに、前記容器本体内に収
納される棒状化粧容器とを備え、かつ、前記容器本体の
前壁部および蓋体の自由端には相互に係合して蓋体を容
器本体に対し仮止めするフックが設けられ、前記蓋体の
自由端側には、前記容器本体の収納凹所に前記棒状化粧
容器を配置して蓋体を閉状態としたときに、棒状化粧容
器の一部が露出される露出用孔が形成されていることを
特徴としている。

「作用」前記のように構成された化粧容器セットでは、その容器
本体の収納凹所に棒状化粧容器を収納すると、棒状化粧
容器は、その端部を蓋体の自由端側に形成された露出用
孔より突出させた状態で収納される。このような収納状
態においては、棒状化粧容器の一部が、化粧容器セット
の蓋体から露出しているために棒状化粧容器の種類およ
び有無を容易に確認することができる。

蓋体を開けるには、外部に露出した棒状化粧容器と蓋体
の前面に形成された係合部を、たとえば、親指と人差し
指で挾みこむようにして同時に押え、これらの指に力を
いれることによって蓋体の前面に形成されたフックが、
容器本体の前壁部に形成されたフックを乗り上げてこれ
らの係合を解き、蓋体の自由端を開放する。

「実施例」以下、本考案の実施例を図面を参照して説明する。

第１図ないし第６図は本考案の一実施例を示すもので、
図中符号１は棒状化粧容器、符号２はこの棒状化粧容器
を収納する収納容器であり、これら符号１および２によ
ってこの化粧容器セットが構成されている。この化粧容
器セットは、上面に開口する収納凹所3aを有する容器本
体３と、この容器本体３の後端部に縦回動自在にヒンジ
結合され、かつ、前記容器本体３に被せられる蓋体４
と、化粧料を収納するとともに、前記容器本体内に収納
される棒状化粧容器１とを備え、前記容器本体３の前面
には、容器本体３の外方へ向かって穿設された係合部3b
が設けられ、前記蓋体４の自由端側内面には前記容器本
体３の係合部3bに係合するフック4aが蓋体４の内方に向
かう形態で穿設され、前記蓋体４の自由端側には、前記
容器本体３の収納凹所3aに前記棒状化粧容器１を配置し
て蓋体４を閉状態としたときに、棒状化粧容器１の一部
が露出される露出用孔4bが形成されている。

棒状化粧容器１は、筒体1a内に設けた口紅を繰り出すよ
うにした公知の繰出容器が適用されており、具体的には
円筒状の筒体1a内に設けた受皿に口紅の基端を連結し、
前記受皿を筒体1a内で進退させることによって口紅を出
し入れする基本構成となっている。また、前記筒体1aの
繰出口にはこの繰出口を覆うキャップ1bが取り付けられ
ている。なお、この棒状化粧容器１としては、図示例の
ような繰出容器に限定されるものではなく、棒状の化粧
容器であれば、例えばマスカラ等を収納した液状化粧容
器であっても良い。

容器本体３は、前記棒状化粧容器１を収納するために矩
形受皿状に形成されている。そして、この容器本体３の
内部には、棒状化粧容器１を容器本体３の前後方向に沿
わせた状態で複数本（図示例では３本）収納する収納凹
所3aが設けられるとともに、容器本体３の後壁部3cに
は、蓋体４をヒンジ結合するための連結用凹所3dが形成
され、この連結用凹所3dの略中央には、連結用ピンを挿
通するための挿通用孔（図示略）が形成されている。

また、容器本体３の前壁部3eには、蓋体４を閉状態とし
た際に蓋体４を固定状態とするための係合用凹所3fが設
けられ、この係合用凹所3f内には、係合部としての係合
用突起3bが容器本体３の外方へ突出する形態で形成され
ている。

蓋体４は、容器本体３の上面に面接触する如く湾曲され
た平板状とされ、その内面に鏡５が貼付されるととも
に、蓋体４の基端部側には容器本体３の連結用凹所3d内
に配置され、かつピン挿通孔4dに挿通されるピン（図示
略）を介して容器本体３にヒンジ結合される連結部4fが
蓋体４の下方に延びる形態で設けられており、また、蓋
体４の自由端には、外面に容器本体３の係合用突起3bに
係合するフック4aが形成された係止片4cが穿設されてい
る。

また、蓋体４の自由端側の上面は、前方に向って下り勾
配となるテーパ面4dが形成されており、このテーパ面4d
には、前記棒状化粧容器１の上端部の一部を露出させる
ための露出用孔4bが等間隔をおいて３つ形成されてい
る。

本実施例の化粧容器セットを使用する場合には、第６図
に示すように、収納容器２を一方の手で保持しておき、
他方の手の指、具体的には親指６で蓋体４の係止片4c
を、人指し指７で棒状化粧容器１を押さえつつ、親指６
を人指し指７の方へ近付けるようにして蓋体４の係止片
4cと容器本体３の前壁部3eとをスライドさせるようにし
て容器本体３のフック3bと蓋体４のフック4aとの係合状
態を解除して蓋体４を開放するとともに容器本体３の収
納凹所3a内に収納されている棒状化粧容器１を取り出し
て使用状態とする。

また、棒状化粧容器１を収納容器２内に収納する際に
は、使用しない棒状化粧容器１を収納容器２内に収納
し、前述と同様に一方の手で収納容器２を保持してお
き、他方の手で蓋体４を回動させて蓋体４がほぼ閉状態
となったら親指６で容器本体３の底面を、人指し指７で
蓋体４の上面を押さえて両方の指を近付けるようにして
圧力をかけて、フック3bとフック4aとを係合させて蓋体
４を容器本体３に対して仮止めの状態とし、携帯可能の
状態とする。

本実施例の化粧容器セットによれば、従来のように単に
棒状化粧容器を収納するだけでなく、さらに、以下のよ
うな優れた効果を奏することができる。

蓋体４を開ける際、収納容器２を指ではさみこむように
して容器本体３と蓋体４とのフックの係合を解除するの
で、収納容器を落とすことなく簡単に蓋体を開けること
ができる。

また、容器本体３の前壁部3eおよび蓋体４の自由端に互
いに係合するフック3bとフック4aが形成されているため
に、従来のようなフックピースを取り付ける必要がなく
なりコストの削減を図ることができるとともに、蓋体４
の開閉時に従来のようなワンタッチ効果を得ることがで
きる。

また、蓋体４に棒状化粧容器１を露出するための露出用
孔4bが形成されているため色彩の異なる棒状化粧容器１
を収納しても外部から容易にその識別をすることができ
る。

また、他の変形例として、収納容器２を構成する容器本
体３内の中央部に棒状化粧容器１の収納凹所を形成し、
その両側にファンデーション等の化粧料を収納する収納
凹所を設けた構成としても良い。この変形例によれば、
前記実施例と同様の効果を奏することができ、さらに、
棒状化粧容器１に加えて通常のコンパクト容器などに収
納する粉状化粧料なども合わせて収納することができる
といった効果を奏することができる。

「考案の効果」本考案の化粧容器セットは、上面に開口する収納凹所を
有する容器本体と、この容器本体の後端部に縦回動自在
にヒンジ結合され、かつ、前記容器本体に被せられる蓋
体と、化粧料を収納するとともに、前記容器本体内に収
納される棒状化粧容器とを備え、前記容器本体の前壁部
および蓋体の自由端には相互に係合して蓋体を容器本体
に対し仮止めするフックが設けられ、前記蓋体の自由端
側には、前記容器本体の収納凹所に前記棒状化粧容器を
配置して蓋体を閉状態としたときに、棒状化粧容器の一
部が露出される露出用孔が形成されている構成としたの
で、以下のような優れた効果を奏することができる。

蓋体を開ける際、収納容器を指ではさみこむようにして
容器本体と蓋体とのフックの係合を解除するので、収納
容器を落とすことなく簡単に蓋体を開けることができ
る。

また、容器本体の前壁部および蓋体の自由端に互いに係
合するフックが形成されているために、従来のようなフ
ックピースを取り付ける必要がなくなりコストの削減を
図ることができるとともに、蓋体の開閉時に従来のよう
なワンタッチ効果を得ることができる。

さらに、蓋体に棒状化粧容器を露出するための露出用孔
が形成されているため色彩の異なる棒状化粧容器を収納
しても外部から容易にその識別をすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第６図は本考案の化粧容器セットの一実施
例を示す図であって、第１図は化粧容器セット全体を示
す斜視図、第２図は第１図における平面図、第３図は第
１図における正面図、第４図は第１図における側面図、
第５図は第４図における側断面図、第６図は第４図にお
いて化粧容器セットを開状態とする際の使用状態を示す
状態図である。１……棒状化粧容器、２……収納容器、３……容器本
体、3a……収納凹所、3b、4a……フック、４……蓋体、
4b……露出用孔、５……鏡。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】上面に開口する収納凹所（3a）を有する容
器本体（３）と、この容器本体（３）の後端部に縦回動
自在にヒンジ結合され、かつ、前記容器本体（３）に被
せられる蓋体（４）と、化粧料を収納するとともに、前
記容器本体内に収納される棒状化粧容器（１）とを備
え、かつ、前記容器本体（３）の前壁部（3e）および蓋
体（４）の自由端には相互に係合して蓋体（４）を容器
本体（３）に対し仮止めするフック（3b、4a）が設けら
れた化粧容器セットであって、前記蓋体（４）の自由端
側には、前記容器本体（３）の収納凹所（3a）に前記棒
状化粧容器（１）を配置して蓋体（４）を閉状態とした
ときに、棒状化粧容器（１）の一部が露出される露出用
孔（4b）が形成されていることを特徴とする化粧容器セ
ット。