JPS6239791Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は化粧用コンパクトの蝶番部の改良に関
する。

化粧用コンパクトでは、蓋は容器体に対し蝶番
で枢着されるが、普通、この蓋を所望の開蓋角度
に保持できる蝶番構造にはなつていない。このた
め、化粧時、蓋裏面の鏡の位置決めに片手を要し
ており、鏡を見ながら両手を化粧に使えない不便
がある。

本考案は、蓋枢着の蝶番部に簡易な弾性片を付
設し、該弾性片の摩擦抵抗で蓋を所望の開蓋角度
に保持できるようにして上記不便を解消した化粧
用コンパクトを提供せんとするものである。

以下添付図面を参照して本考案実施例を説明す
る。各図で、１は上面中央部の化粧品室に化粧品
２を充填した容器体、３が裏面に鏡４を取付け、
蝶番５で後端部を前記容器体１後端部に開閉可能
に枢着した蓋であり、この蓋３と前記容器体１と
は止め金を形成する互いの係合突起６，７の係合
で施錠される。

ここで、本考案では第２図ａに示すように、蝶
番５の蓋側ボス８の一方の端部に端面から溝９を
凹設し、かつ該端部の容器体１後端面に対面する
前面側上部を切欠いて溝９上部を前面側に開口１
０させ、一方同図ｂに示すような、ゴムまたは軟
質合成樹脂材等からなり、一方の上端縁から外向
きにフランジ１１を突出させたＵ字状の弾性片１
２を設け、この弾性片１２を、フランジ１１を前
記開口１０から外方に突出させて溝９に格納す
る。この場合、弾性片１２が幾分ボス８の端面か
ら外方にはみだしているように格納する。１３は
枢軸用の孔である。

従つて、蓋３を蝶番５で容器体１後端部に取付
けると、弾性片１２は蝶番５の容器体１側のボス
１４の対向端面により押圧されることから該端面
に圧接し、また閉蓋した状態では、フランジ１１
が容器体１後端面で押込まれることから第３図に
示すように変形し、蓄勢状態にある。

ここで、開蓋のため止め金を解錠すると、弾性
片１２は正常のＵ字形に復帰し、この復帰により
蓋３は幾分上方に開く。よつて、この後手で蓋３
を所望の角度まで開けばよい。この場合、前記の
ように、弾性片１２は容器体１の蝶番ボス１４端
面に圧接しているので、摩擦力により蓋３をその
開蓋角度に保持できる。

尚、上記にて、弾性片１２は蓋３の蝶番ボス８
の両端に設けるようにしてもよい。

上記本考案によれば、蓋３を開蓋したとき、こ
の蓋３をその任意の開蓋角度に保持できるので、
鏡を見ながら化粧に両手を使うことができ便利で
ある。また開蓋に際し止め金を解錠すると、この
解錠後、弾性片１２の復帰力で蓋３が幾分上方に
開くので、止め金解錠後の開蓋操作の手掛りがで
き便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案化粧用コンパクトの開蓋状態の
斜視図、第２図ａは同実施例の蓋の蝶番部を下面
から見た斜視図、同図ｂは弾性片の斜視図、第３
図は同実施例の閉蓋状態の要部縦断面図である。 １……容器体、３……蓋、５……蝶番、９……
格納用溝、１２……弾性片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器体１と蓋３とを互いの後端部で蝶番５によ
   り枢着した化粧用コンパクトにおいて、前記蝶番
   ５の蓋側ボス８端部に、容器体１の後端面に対面
   する側一部を開口１０して端面側から格納用溝９
   を凹設し、該溝９に、一側に外向きフランジ１１
   を設けたＵ字状の弾性片１２を、その端面を容器
   体１側の蝶番ボス１４端面に圧接させ、かつフラ
   ンジ１１を開口１０から突出させ、閉蓋状態時容
   器体１後端面にて該フランジ１１を介し押込まれ
   変形蓄勢するよう格納してなる化粧用コンパク
   ト。