JPS63166Y2

JPS63166Y2 -

Info

Publication number: JPS63166Y2
Application number: JP1982035056U
Authority: JP
Priority date: 1982-03-15
Filing date: 1982-03-15
Publication date: 1988-01-06
Also published as: JPS58138505U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は化粧用コンパクト容器に関するもの
で、より具体的には容器本体と蓋体との間に中蓋
を介装し、これらをそれぞれの後端縁において相
互に枢着結合し、該容器本体と該中蓋の何れか一
方に化粧料を、他方にパフを収納してなるコンパ
クト容器に関するものである。

従来、この種のコンパクト容器としては、中蓋
を蓋体よりも小さく形成し、蓋体を閉じた時に中
蓋が蓋体内に格納されるように構成したものが公
知となつている。しかしながら、このようなコン
パクト容器においては、第１図に示すように、容
器本体１に対して蓋体２を開けるとこれに伴つて
中蓋３も回動して開放してしまうことがあり、こ
の場合パフの取出しのためには中蓋３だけを容器
本体の方に回動させなければならず面倒であつ
た。また、中蓋３と蓋体２とが一緒に回動してし
まう場合には、第２図に示すように中蓋３がいつ
たん蓋体２の凹所内に入つてしまうと、パフを収
納するためには、中蓋３の頂部と蓋体２の前端壁
との間の狭い空間内に指を差込んで中蓋だけを引
き戻してやらなければならないため使用上不便で
あつた。

本考案は上記のような従来公知のコンパクト容
器の欠陥に鑑みてなされたもので、その目的は中
蓋の回動と蓋体の回動とは全く独立して行われ、
しかも鏡を備えた中蓋を所望の角度に確実にセツ
トすることができるコンパクト容器を提供するに
ある。

以下に本考案の好適な実施例について、添附の
第３図乃至第５図を参照にして説明する。

本考案に係るコンパクト容器は化粧料４を収納
する容器本体１の後端部に中蓋３及び蓋体２が共
にピン５によつて開閉自在に枢着されている。中
蓋３の内面には鏡６が添着され、中蓋３の外径は
蓋体２の外径よりも小さく、中蓋３と蓋体２との
間にパフ７が収納されるように形成されている。
蓋体２の前端内側面には第１の係合突片８が一体
的に形成され、蓋体２を閉じるとこの第１の係合
突片８が容器本体１の前端壁面に形成された第２
の係合突片９と係合して閉止位置を占める。

容器本体１と蓋体２と中蓋３との相互間の枢着
構造は、第４図Ａ，Ｂに詳細に示されているよう
に、容器本体１の後端面に比較的広幅の凹所１ａ
が形成され、この凹所１ａ内に中蓋３の後端部に
二又状に形成された一対の突片３ａ・３ａが嵌挿
されている。この二又状突片３ａ・３ａは凹所１
ａの横幅よりも外側方向へ若干拡開して形成さ
れ、凹所１ａ内にはその各突片３ａが内方へ弾性
的に圧縮された状態で嵌挿されており、従つて凹
所１ａの内側壁１ｂ・１ｂと突片３ａ・３ａの外
側面３ｂ・３ｂとは弾圧した状態となつている。
この二又状突片３ａ・３ａ間には更に蓋体２の後
端壁突片２ａが挿入されており、二又状突片３
ａ・３ａの内側面３ｃ・３ｃと蓋体の後端壁突片
２ａの外側面２ｂ・２ｂとは分離され、この間に
空隙１０が形成されてなる。枢着ピン５は容器本
体１の凹所１ａの壁部から中蓋３の突片３ａ・３
ａ及び蓋体の後端壁突片２ａを貫通して設けら
れ、これによつて蓋体２及び中蓋３はピン５を中
心として回動し開閉自在となつている。

本考案のコンパクト容器は上記のように構成さ
れているので、蓋体２を開けるときに蓋体の枢着
部の後端壁突片２ａと中蓋３の枢着部の二又状突
片３ａ・３ａとは非接触状態にあるから蓋体２の
開放に伴つて中蓋３が開くことはなく、蓋体の開
放と中蓋の開放とは全く独立している。また、中
蓋３の二又状突片３ａ・３ａと容器本体１の凹所
１ａの内壁面とは弾性的に圧接しているから、こ
の間に大きな摩擦抵抗が生じ、中蓋はそれに加え
られていた回転力が取り除かれるとその位置に止
まり自重で回転することがなく、所望の角度に鏡
をセツトすることが極めて簡単に行われる。

以上のように本考案のコンパクト容器では、中
蓋３の突片３ａ・３ａが外側へ弾性的に拡開する
一対の突片から形成され、該突片が該容器本体の
後端凹所内に圧縮された状態で嵌挿されるととも
に該突片が該凹所の内側壁に弾性的に圧接し、し
かも蓋体２の後端枢着片２ａを上記突片３ａ・３
ａ並びに上記凹所１ａの内壁面に対して独立的に
自由に回転し得るようにすると言つた極めて簡単
な構成により、パフ７の出し入れ及び鏡の所望の
角度へのセツトを極めて簡単にして確実に行うこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

第１図並びに第２図は従来のコンパクト容器を
示す断面図、第３図乃至第５図は本考案に係るコ
ンパクト容器を示し、第３図は蓋体の閉止位置に
おける断面図、第４図Ａは蓋体の閉止位置におけ
る後端面図、第４図Ｂは第４Ａ図に示された各部
の後端面を分離して示す説明図、第５図は蓋体の
開放位置における断面図。１……容器本体、１ａ……後端凹所、２……蓋
体、２ａ……後端壁突片、３……中蓋、３ａ……
突片、５……枢着ピン、１０……空隙。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

容器本体と蓋体との間に中蓋を介装し、該容器
本体と該蓋体と該中蓋とをそれぞれの後端縁にお
いて枢着結合し、該容器本体と該中蓋のいずれか
一方に化粧料を他方にパフを収納してなるコンパ
クト容器において、該中蓋の後端突片が外側へ弾
性的に拡開する一対の突片から形成され、該突片
が該容器本体の後端凹所内に圧縮された状態で嵌
挿されるとともに該突片が該凹所の内側壁に弾性
的に圧接し、かつ、該蓋体の後端枢着片の両側面
が該中蓋の該一対の突片から分離配設され、該蓋
体の後端枢着片が該突片並びに該凹所の内側壁に
対して独立的に自由に回転し得ることを特徴とす
るコンパクト容器。