JPH06212283A - ステンレス鋼板の焼鈍方法 - Google Patents

ステンレス鋼板の焼鈍方法

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JPH06212283A
JPH06212283A JP667493A JP667493A JPH06212283A JP H06212283 A JPH06212283 A JP H06212283A JP 667493 A JP667493 A JP 667493A JP 667493 A JP667493 A JP 667493A JP H06212283 A JPH06212283 A JP H06212283A
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JP
Japan
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stainless steel
steel sheet
heating
annealing
pickling
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Pending
Application number
JP667493A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kasai
正弘 葛西
Hideaki Suemori
秀昭 末盛
Kenji Shinya
謙治 新屋
Toshio Kojima
寿男 小島
Yoshio Yoshino
好男 吉野
Kiyoshi Mineura
潔 峯浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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  • Heat Treatment Of Strip Materials And Filament Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧延後のステンレス鋼板を連続的に焼鈍及び
酸洗する連続焼鈍酸洗設備においてスケール発生を抑
え、スケール除去の酸洗時間を短縮する焼鈍方法を提供
する。 【構成】 ステンレス鋼板を焼鈍炉内で焼鈍するに際
し、ステンレス鋼板が例えばオーステナイト系鋼板とす
る場合、所定加熱温度領域を700〜900℃とし、こ
の所定加熱温度領域における昇温速度を50〜200℃
/秒で急速加熱する。また、ステンレス鋼板がマルテン
サイト系鋼板とする場合には、所定加熱温度領域を50
0〜650℃として、50〜200℃/秒の昇温速度で
急速加熱する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧延後のステンレス鋼
板を連続的に焼鈍及び酸洗する連続焼鈍酸洗設備の焼鈍
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図4は、従来の連続焼鈍酸洗設備の一例
を示す。側面概念図である。図4に示すように、圧延さ
れた例えばSUS304のオーステナイト系であるステ
ンレス鋼板21を、カップバーナ15の廃ガスを熱源と
する予熱帯11を通板させて約400℃に予熱し、カッ
プバーナ15を内装した加熱帯12によって例えば28
℃/secの昇温速度で1100〜1150℃に加熱す
る。そして、カップバーナ15を内装した均熱帯13で
その温度を一定時間保持して均熱化し、冷却帯14で冷
却する。その後、酸洗設備22によって酸洗し、表面の
スケールを除去する。
【0003】ステンレス鋼板21が例えばSUS410
のマルテンサイト系であれば、前述の約1.3倍の速度で
通板させ、予熱帯11で約300℃に予熱し、加熱帯1
2によって例えば28℃/sec.の昇温速度で800
〜850℃になるまで加熱し、前述と同様に、均熱化、
冷却及び酸洗を行う。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の焼鈍
酸洗設備では、炉内でのステンレス鋼板の加熱に例えば
カップバーナのような放射加熱方式のバーナを使用して
いる。この放射加熱方式のバーナは加熱能力が低く、ス
テンレス鋼板は20〜30℃/sec.のような、比較
的低い昇温度速度で加熱される。
【0005】このようにして焼鈍されたステンレス鋼板
の表面に生成したスケールは厚く、このスケールを除去
するための酸洗に長時間を要するので、酸洗設備が長大
になるという問題がある。
【0006】前記スケールの組成はFeOとCr2 3
より成るが、この2種が組み合わさったFeCr2 4
という酸化物はスピネル(spinel)と呼ばれ化学
的に安定していて、酸洗による除去が困難なものであ
る。
【0007】このspinelは、加熱昇温の際に、オ
ーステナイト系ステンレス鋼では700〜900℃、マ
ルテンサイト系ステンレス鋼では500〜650℃の温
度域における保持時間に比例して増大することが知られ
ている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明に係るステンレス鋼板の焼鈍方法は、ステンレス鋼板
を焼鈍炉内で焼鈍するに際し、所定加熱温度領域におけ
る昇温速度を40〜200℃/秒の急速加熱とすること
を特徴とする。前記構成において、ステンレス鋼板がオ
ーステナイト系鋼板とする場合には、所定加熱温度領域
が700〜900℃であることを特徴とし、又ステンレ
ス鋼板がフェライト系及びマルテンサイト系鋼板とする
場合には、所定加熱温度領域が500〜650℃である
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】オーステナイト系ステンレス鋼板を、焼鈍炉内
において1100〜1150℃になるまで加熱して昇温
し、この温度で所要時間保持して均熱化し、冷却帯で冷
却して焼鈍する。前記昇温において、700〜900℃
の温度域で、対流加熱方式のバーナによって40〜20
0℃/sec.の昇温速度で急速加熱してこの温度域に
おける保持時間を短縮し、酸洗除去に長時間を要するF
eCr2 4 を主な組成とするスケールの膜厚を減少さ
せる。
【0010】フェライト系及びマルテンサイト系ステン
レス鋼板を、焼鈍炉内において800〜850℃になる
まで加熱して昇温し、この温度で所要時間保持して均熱
化し、冷却帯で冷却して焼鈍する。前記昇温において、
500〜650℃の温度域で、対流加熱方式のバーナに
よって40〜200℃/sec.の昇温速度で急速加熱
してこの温度域における保持時間を短縮し、酸洗除去に
長時間を要するFeCr2 4 を主な組成とするスケー
ルの膜厚を減少させる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の好適な一実施例を説明する。
図1は本実施例に係わるステンレス鋼板の焼鈍方法に用
いる。連続焼鈍酸洗設備の一例を示す側面概念図であ
る。図2はオーステナイト系ステンレス鋼板の昇温状態
の一例を示す線図である。図3はマルテンサイト系ステ
ンレス鋼板の昇温状態の一例を示す線図である。なお、
従来の装置と同一の部材には同一の符号を付し、重複す
る説明を省略する。
【0012】図1において、第1加熱帯1には、対流加
熱方式のインピンジングバーナ3が内装され、予熱帯1
1に隣接して配設されている。この第1加熱帯1に続く
第2加熱帯2には、放射加熱方式のカップバーナ15が
内装されており、均熱帯13の上流側に配設されてい
る。尚、符号6は、従来よりも酸洗長が短小化された酸
洗設備を図示する。
【0013】次に本装置の作用について説明する。例え
ばSUS304のオーステナイト系である、ステンレス
鋼板21の焼鈍及び酸洗においては、図2の例に示すよ
うに、予熱帯11を約20秒で通板させて約400℃に
予熱する。次に第1加熱帯1を約7秒で通板させて約7
1℃/sec.の昇温速度で900℃まで昇温し、第2
加熱帯2を約20秒で通板させ、約12.5℃/sec.
の昇温速度で1100℃に加熱する。そして、従来の方
法と同様に均熱帯13、冷却帯14を通板させて均熱化
及び冷却を行う。
【0014】その後、酸洗設備6を約40秒で通板させ
て酸洗し、ステンレス鋼板21の表面のスケールを除去
する。
【0015】本実施例においては、図2に示すように、
400〜900℃の温度範囲を約70℃/sec.で昇
温させると、約38秒の酸洗時間でSUS304のステ
ンレス鋼板21のスケールを除去することが可能である
ことを確認した(図中実線で示す。)
【0016】また、例えばSUS410のマルテンサイ
ト系であるステンレス鋼板21の焼鈍及び酸洗において
は、図3の例に示すように、予熱帯11を約15秒で通
板させて約300℃に予熱し、第1加熱帯1を約5秒で
通板させて約70℃/sec.の昇温速度で650℃ま
で昇温し、第2加熱帯2を約15秒で通板させて約1
3.3℃/sec.の昇温速度で850℃に加熱する。
【0017】そして、前述と同様に均熱化及び冷却を行
い、酸洗設備6を約30sec.で通板させて酸洗し、
表面のスケールを除去する。
【0018】試験においては、図3に示すように、30
0〜650℃の温度範囲を約70℃/sec.で昇温さ
せると、約24秒の酸洗時間でSUS410のステンレ
ス鋼板21のスケールを除去することが可能であること
を確認した(図中実線で示す)。
【0019】尚、本実施例においてはステンレス鋼板と
してオーステナイト系(SUS304),マルテンサイ
ト系(SUS410)を例に説明したが、本発明はこれ
らに限定されるものではなく、他の種類のステンレス鋼
板に適用する場合も同様の効果を奏する。
【0020】
【発明の効果】本発明では、次のような効果がある。 (1)オーステナイト系ステンレス鋼板を700〜90
0℃の温度域で、50〜200℃/sec.の昇温速度
で急速加熱することにより、FeCr2 4 を主成分と
して酸洗除去に長時間を要するスケールの膜厚を減少さ
せることができる。従って、酸洗時間が短縮されるの
で、その酸洗設備を短小化することが可能である。
【0021】(2)フェライト系及びマルテンサイト系
ステンレス鋼板を500〜650℃の温度域で、50〜
200℃/sec.の昇温速度で急速加熱することによ
り、FeCr2 4 を主成分として酸洗除去に長時間を
要するスケールの膜厚を減少させることができる。従っ
て、酸洗時間が短縮されるので、その酸洗設備を短小化
することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の焼鈍方法に用いる連続焼鈍酸洗設備
の一例を示す側面概念図である。
【図2】オーステナイト系ステンレス鋼板の昇温状態の
一例を示す線図である。
【図3】マルテンサイト系ステンレス鋼板の昇温状態の
一例を示す線図である。
【図4】従来の連続焼鈍酸洗設備の一例を示す側面概念
図である。
【符号の説明】
1 第1加熱帯 2 第2加熱帯 3 インピンジングバーナ 6 酸洗設備 11 冷却帯 13 均熱帯 14 冷却帯 15 カップバーナ 21 ステンレス鋼板
フロントページの続き (72)発明者 新屋 謙治 広島県広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 小島 寿男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 吉野 好男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 峯浦 潔 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステンレス鋼板を焼鈍炉内で焼鈍するに
    際し、所定加熱温度領域における昇温速度を40〜20
    0℃/秒の急速加熱とすることを特徴とするステンレス
    鋼板の焼鈍方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、ステンレス鋼板がオ
    ーステナイト系鋼板とする場合、所定加熱温度領域が7
    00〜900℃であることを特徴とするステンレス鋼板
    の焼鈍方法。
  3. 【請求項3】 請求項1において、ステンレス鋼板がフ
    ェライト系及びマルテンサイト系鋼板とする場合、所定
    加熱温度領域が500〜650℃であることを特徴とす
    るステンレス鋼板の焼鈍方法。
JP667493A 1993-01-19 1993-01-19 ステンレス鋼板の焼鈍方法 Pending JPH06212283A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006218595A (ja) * 2005-02-14 2006-08-24 Institute Of Physical & Chemical Research 被加工物の表面仕上げ方法および加工品
JP2007530282A (ja) * 2004-03-25 2007-11-01 ユジンヌ・エ・アルツ・フランス 表面が艶消し仕上げされたオーステナイト系ステンレス帯鋼の製造方法
JP2009535512A (ja) * 2006-05-02 2009-10-01 ファイブス シュタイン 連続熱処理ラインの急速加熱区間に対する改良

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