JPH06209208A - アンテナ指向装置 - Google Patents

アンテナ指向装置

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JPH06209208A
JPH06209208A JP5002581A JP258193A JPH06209208A JP H06209208 A JPH06209208 A JP H06209208A JP 5002581 A JP5002581 A JP 5002581A JP 258193 A JP258193 A JP 258193A JP H06209208 A JPH06209208 A JP H06209208A
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antenna
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尊雄 村越
Takeshi Hojo
武 北條
Kazuya Arai
和也 荒井
Yoshinori Kamiya
吉範 神谷
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船体が航行中に動揺、振動等を受けたときで
も、常にアンテナ14を衛星に対して良好に指向するこ
とができるアンテナ指向装置を提供することを目的とす
る。 【構成】アンテナ指向装置は第2の加速度計47の出力
信号と第3の加速度計48の出力信号と仰角発信器34
の出力信号とを入力する傾斜補正演算部93を有し、こ
の傾斜補正演算部93は次式によって傾斜補正値ΔφA
を演算しこの傾斜補正値ΔφA を指示する信号を加算器
61に出力するように構成されている。 ΔφA =tan-1(sinθ・sinx /sin
θP ) θ:方位ジンバル40に対する仰角軸線Y−Y周りのア
ンテナの回転角 x:水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角 θP :アンテナの中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Yの両
者に直交する軸線の水平面に対する傾斜角

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海事衛星通信等に使用し
て好適なアンテナを衛星方向へ指向させるためのアンテ
ナ指向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のアンテナ指向装置の例を示
す。このアンテナ指向装置は基本的には方位−仰角系と
称され、基台3と斯かる基台3に装着された方位ジンバ
ル40と方位ジンバル40の上端部のU字形部材に装着
された取り付け金具41と斯かる取り付け金具41に取
り付けられたアンテナ14とを有する。
【0003】基台3はブリッジ部3−1を有してよく、
斯かるブリッジ部3−1には上方に突出する円筒部11
が装着されており、斯かる円筒部11の内部には1対の
軸受21−1、21−2が取り付けられている。この軸
受21−1、21−2の内輪には方位軸20が嵌合され
ており、方位軸20の上端部にはアーム13を介して方
位ジンバル40が装着されている。
【0004】斯くして方位軸20が軸受21−1、21
−2によって支持された状態にて、方位ジンバル40は
方位軸20を通る軸線周りに回転することができる。方
位ジンバル40は下側の支持軸部40−1と上側のU字
形部40−2とを有し、支持軸部40−1の中心軸線即
ち方位軸線Z−Zは図示のように方位軸20を通る軸線
より偏倚して配置されている。尚、支持軸部40−1は
方位軸20を通る軸線に整合するように構成してもよ
い。
【0005】方位ジンバル40のU字形部40−2に
は、より小さいU字形の取り付け金具41が配置されて
おり、斯かる取り付け金具41はその2つの脚部41−
1、41−2の各々に仰角軸30−1、30−2を有す
る。方位ジンバル40のU字形部40−2の2つの脚部
の各々には適当な軸受が装着されており、斯かる軸受に
よって仰角軸30−1、30−2は回転可能に支持され
ている。
【0006】仰角軸30−1、30−2の中心軸線は仰
角軸線Y−Yを構成しており、こうして、取り付け金具
41は方位ジンバル40のU字形部40−2の2つの脚
部の間にて仰角軸線Y−Y周りに回転可能に支持されて
いる。仰角軸線Y−Yは方位軸線Z−Zに対して直角に
配置されている。
【0007】方位軸線Z−Zはアンテナ指向装置の取り
付け面、例えば船体面に垂直であり、従って、仰角軸線
Y−Yは船体面に対して常に平行に配置されている。
【0008】U字形の取り付け金具41の脚部41−
1、41−2にはアンテナ14が装着されており、従っ
てアンテナ14は取り付け金具41と共に仰角軸線Y−
Y周りを回転することができる。アンテナ14は中心軸
線X−Xを有しており、斯かる中心軸線は仰角軸線Y−
Yに対して垂直である。
【0009】取り付け金具41には、仰角ジャイロ44
及び方位ジャイロ45が装着され、仰角ジャイロ44に
よって仰角軸線Y−Y周りを回転するアンテナ14の回
転角速度が検出され、方位ジャイロ45によって仰角軸
線Y−Y及びアンテナ14の中心軸線X−Xの双方に直
交する軸線周りのアンテナ14の回転角速度が検出され
る。仰角ジャイロ44と方位ジャイロ45は、例えば機
械式ジャイロ、光学式ジャイロ等の積分型ジャイロの
他、振動ジャイロ、レートジャイロ、光ファイバジャイ
ロ等の角速度検出型ジャイロであってよい。
【0010】取り付け金具41には更に、第1の加速度
計46と第2の加速度計47と第3の加速度計48とが
装着されている。第1の加速度計46によって仰角軸線
Y−Y周りのアンテナ14の中心軸線X−Xの傾斜角度
が検出され、第2の加速度計47によって水平面に対す
る仰角軸線Y−Yの傾斜角度xが検出される。
【0011】第2の加速度計47をその入力軸線が仰角
軸線Y−Yに平行となるように、取り付け金具41に装
着すれば、その出力はsinxに比例する。尚、第2の
加速度計47は、その入力軸線が仰角軸線Y−Yに平行
となるように、方位ジンバル40に装着してもよい。
【0012】第3の加速度計48は第1の加速度計46
及び第2の加速度計47の双方に直交するように装着さ
れる、即ち、第1の加速度計46の入力軸線及び第2の
加速度計47の入力軸線の双方に直交する入力軸線を有
するように取り付けられる。こうして、第3の加速度計
48はアンテナ14の中心軸線X−X及び仰角軸線Y−
Yの双方に直交する軸線の水平面に対する傾斜角度を検
出する。
【0013】取り付け金具41の一方の脚部には仰角軸
線Y−Yと同軸的に仰角歯車32が装着されている。斯
かる仰角歯車32にはピニオン35が噛み合わされてお
り、斯かるピニオン35は方位ジンバル40のU字形部
40−2の一方の脚部に装着された仰角サーボモータ3
3の回転軸に取り付けられている。
【0014】方位ジンバル40のU字形部40−2の一
方の脚部には仰角発信器34が装着されており、斯かる
仰角発信器34によってアンテナ14の仰角軸線Y−Y
周りの回転角度θが検出されそれを指示する信号が出力
される。
【0015】一方、方位軸20の下端部には方位歯車2
2が取り付けられ、基台3のブリッジ部3−1上には方
位サーボモータ23と方位発信器24が取り付けられ、
方位サーボモータ23及び方位発信器24の回転軸にそ
れぞれ取り付けられたピニオン(図示なし)が方位歯車
22に噛み合わされるように構成されている。
【0016】図示のように、アンテナ指向装置を制御す
るために仰角制御ループと方位角制御ループが設けられ
ている。尚、アンテナ14の中心軸線X−Xが水平面と
なす角をアンテナの仰角θA とし、アンテナ14の中心
軸線X−Xが水平面上で子午線Nとなす角をアンテナの
方位角φA とする。
【0017】仰角制御ループはアンテナの仰角θA が衛
星高度角θS に一致するようにアンテナ14を仰角軸線
Y−Y周りに回転させるよう構成されており、第1の及
び第2のループを含む。第1のループにおいて、仰角ジ
ャイロ44の出力は積分器54及び増幅器55を介して
仰角サーボモータ33にフィードバックされる。それに
よって船体が揺動しても慣性空間に対するアンテナ14
の仰角軸線Y−Y周りの角速度は常にゼロに保持され
る。
【0018】第2のループにおいて、第1の加速度計4
6、第2の加速度計47及び第3の加速度計48からな
る直交3軸の加速度計の出力信号はアンテナ仰角演算部
81に供給される。アンテナ仰角演算部81は3つの加
速度計46、47、48の出力信号を入力し、アンテナ
14の仰角θA 、即ち、水平面に対するアンテナ14の
中心軸線X−Xの傾斜角を演算する。斯かる演算はアン
テナ14の仰角θA の正接よりアークタンジェント演算
を行い、それによってアンテナ14の仰角θAの値及び
その象限を求めることを含む。尚、アンテナ仰角演算部
81の機能と構成の詳細については、本願出願人と同一
の出願人によって出願された特願平4−348745号
を参照されたい。
【0019】アンテナ仰角演算部81より出力されたア
ンテナ14の仰角θA を指示する信号は、例えば手動設
定された衛星高度角θS を指示する信号によって減ぜら
れ、更に、減衰器56を経由して積分器54及び増幅器
55に入力される。このループは、アンテナ14の仰角
θA を衛星高度角θS に一致させるための適当な時定数
を有する。尚、減衰器56に仰角ジャイロ44のドリフ
ト変動を補償させるために積分特性を具備させることも
可能である。
【0020】方位角制御ループはアンテナ14の方位角
φA が衛星方位角φS に一致するように方位ジンバル4
0の方位を制御する機能を有する。方位ジャイロ45の
出力信号は、積分器58及び増幅器59を介して方位サ
ーボモータ23にフィードバックされ、それによってア
ンテナ14は、アンテナ14の中心軸線X−X及び仰角
軸線Y−Yの両者に直交する軸線周りの船体の回転運動
に対して、安定化されることができる。
【0021】方位発信器24より方位ジンバル40の回
転角(アンテナの回転角)φを指示する回転角信号が出
力され、斯かる回転角信号は加算器61に供給される。
加算器61では、斯かる回転角φと例えば磁気コンパス
又はジャイロコンパスより供給された船首方位角φC
傾斜補正演算部83より供給された傾斜補正値ΔφAE
が加算され、その和より衛星方位角φS が減算される。
加算器61の出力信号は、更に、減衰器60を経由して
積分器58に入力される。アンテナの回転角φと船首方
位角φC と傾斜補正値ΔφAEとの和が衛星方位角φS
等しくなるとき、アンテナ14の方位は静止する。
【0022】傾斜補正演算器83は、第2の加速度計4
7より仰角軸線Y−Yの水平面に対する傾斜角度x又は
sinxを指示する信号を受入れ、仰角発信器34より
アンテナ14の仰角軸線Y−Y周りの回転角度θを指示
する信号を受入れるように接続されている。
【0023】傾斜補正演算器83では、次の数1の式に
基づいて傾斜補正値ΔφAEが計算される。
【0024】
【数1】 θ :方位ジンバルに対するアンテナの仰角軸線Y−Y
周りの回転角 x :水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角 θS :衛星の高度角
【0025】この方位角制御ループは、アンテナ14の
方位角φA を衛星方位角φS に一致させるための適当な
時定数を有する。尚、減衰器60に方位ジャイロ45の
ドリフト変動を補償させるために積分特性を具備させる
ことも可能である。即ち、減衰器56、60の出力は積
分型ジャイロトルカの出力に相当する。
【0026】こうして、仰角制御ループと方位角制御ル
ープとによってアンテナ14はその中心軸線X−Xが衛
星方向に指向するように構成されている。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、斯かる
従来のアンテナ指向装置では、傾斜補正演算部83にて
なされる数1の式の演算において分母のルート内が負と
なり、演算が不能となる場合があった。例えば、船体の
大きな動揺、大きな外乱等によって瞬間的にアンテナ1
4が回転した場合、第2の加速度計47によって検出さ
れる水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角xが大きく
なる場合である。更に、数1の式のアークサイン内の値
が1G以上になることもあり、それによって演算不能と
なる場合もあった。
【0028】傾斜補正演算部83にてなされる数1の式
の演算が不能となると、斯かる傾斜補正演算部83を含
むループを使用することができず、高い精度にて迅速に
アンテナの中心軸線X−Xを衛星に指向させることがで
きなかった。
【0029】また、傾斜補正値ΔφAEを数1の式によっ
て求める場合には、傾斜補正値Δφ A の正負を判定する
ことはできるが、象限判定をすることはできなかった。
即ち、傾斜補正値ΔφAEは±90°を越えることがある
が、それを判別することができない欠点があった。従っ
て、傾斜補正値ΔφAEが±90°を越える場合には、高
い精度にてアンテナ14の中心軸線X−Xを衛星に指向
させることができなかった。
【0030】本発明は、斯かる点に鑑み、船体が航行中
に動揺、振動等を受けたとき又は一定の傾斜角にて傾斜
しているときでも、常にアンテナ14を衛星に対して良
好に指向することができるアンテナ指向装置を提供する
ことを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明によれは、例えば
図1に示すように、中心軸線X−Xを有し支持部材41
に支持されたアンテナ14と、アンテナ14及び支持部
材41を中心軸線X−Xに直交する仰角軸線Y−Y周り
に回転可能に支持する方位ジンバル40と、方位ジンバ
ル40を仰角軸線Y−Yに直交する方位軸線Z−Z周り
に回転可能に支持する基台3と、仰角軸線Y−Yに平行
な入力軸線を有し支持部材41に固定された第1のジャ
イロ44と、中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Yの両者に
直交する入力軸線を有し支持部材41に固定された第2
のジャイロ45と、水平面に対する中心軸線X−Xの傾
斜角を指示する信号を出力する第1の加速度計46と、
水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角を指示する信号
を出力する第2の加速度計47と、アンテナの中心軸線
X−Xと仰角軸線Y−Yの両者に直交する入力軸線を有
する第3の加速度計48と、方位ジンバル40の方位軸
線Z−Z周りの回転角を指示する信号を出力する方位発
信器24と、方位ジンバル40に対する仰角軸線Y−Y
周りのアンテナ14の回転角θを指示する信号を出力す
る仰角発信器34と、を有し、加速度計46、47、4
8の出力信号から衛星の高度角に対応した値を減じた信
号を第1のジャイロ44の実質的なトルカにフィードバ
ックし方位発信器24の出力信号と船首方位角及び衛星
方位角に対応した信号とを加算器61にて演算しその出
力信号を第2のジャイロ45の実質的なトルカにフィー
ドバックしてアンテナの中心軸線X−Xを衛星に指向さ
せるように構成されたアンテナ指向装置において、更
に、第2の加速度計47の出力信号と第3の加速度計4
8の出力信号と仰角発信器34の出力信号とを入力する
傾斜補正演算部93を設け、この傾斜補正演算部93は
次式によって傾斜補正値ΔφA を演算しこの傾斜補正値
ΔφA を指示する信号を加算器61に出力するように構
成されている。 ΔφA =tan-1(sinθ・sinx /sin
θP ) θ:方位ジンバル40に対する仰角軸線Y−Y周りのア
ンテナの回転角 x:水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角 θP :アンテナの中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Yの両
者に直交する軸線の水平面に対する傾斜角
【0032】
【作用】本発明によれば、傾斜補正演算部93にて数4
の式によって傾斜補正値ΔφAが求められ、斯かる傾斜
補正値ΔφA は加算器61に供給され、それによってア
ンテナ14の方位角誤差が修正されるから、アンテナ1
4の方位角φA を正確に求めることができアンテナ14
を衛星方向に正確に指向させることができる。
【0033】
【実施例】以下に図1〜図2を参照して本発明の実施例
について説明する。尚図1〜図2において図3の対応す
る部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明は省
略する。
【0034】図1は本発明のアンテナ指向装置の1例を
示しており、アンテナ指向装置は基台3と斯かる基台3
に装着された方位ジンバル40と方位ジンバル40の上
端部のU字形部材に装着された取り付け金具41と斯か
る取り付け金具41に取り付けられたアンテナ14とを
有する。
【0035】アンテナ14は中心軸線X−Xを有してお
り、アンテナ14と斯かるアンテナ14に装着された取
り付け金具41とからなる組立体は中心軸線X−Xに直
交する仰角軸線Y−Yの周りに回転可能に支持されてい
る。方位ジンバル40は仰角軸線Y−Yと直交する方位
軸線Z−Z周りに回転可能に基台3に支持されている。
こうして、2軸に回転可能な支持機構が構成され、斯か
る支持機構はアンテナ14の中心軸線X−Xが衛星を指
向するように制御される。
【0036】取り付け金具41には、仰角ジャイロ44
及び方位ジャイロ45と第1の加速度計46、第2の加
速度計47及び第3の加速度計48が装着されている。
【0037】仰角ジャイロ44によって仰角軸線Y−Y
周りを回転するアンテナ14の回転角速度が検出され、
方位ジャイロ45によって仰角軸線Y−Y及びアンテナ
14の中心軸線X−Xの双方に直交する軸線周りのアン
テナ14の回転角速度が検出され、第1の加速度計46
によって水平面に対するアンテナ14の中心軸線X−X
の傾斜角度が検出され、第2の加速度計47によって水
平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角度が検出される。
【0038】第3の加速度計48は第1の加速度計46
の入力軸線及び第2の加速度計47の入力軸線の双方に
直交する入力軸線を有するように取り付けられる。従っ
て、第3の加速度計48はアンテナ14の中心軸線X−
X及び仰角軸線Y−Yの双方に直交する軸線の水平面に
対する傾斜角度を検出する。
【0039】仰角ジャイロ44と方位ジャイロ45は例
えば振動ジャイロ、レートジャイロ等の角速度検出型ジ
ャイロであってよい。
【0040】本例のアンテナ指向装置は、図3の従来例
と同様に仰角制御ループと方位角制御ループとを有す
る。本例の仰角制御ループはアンテナの仰角θA が衛星
高度角θS に一致するようにアンテナ14を仰角軸線Y
−Y周りに回転させるよう構成されており、従来の仰角
制御ループと同一であってよい。
【0041】方位角制御ループはアンテナの方位角φA
が衛星の方位角φS に一致するようにアンテナ14を方
位軸線Z−Z周りに回転させるよう構成されており、従
来の方位角制御ループと比較して、従来の傾斜補正演算
部83の代わりに、新たな傾斜補正演算部93が設けら
れている点が異なる。
【0042】傾斜補正演算部93は仰角発信器34より
出力された仰角軸線Y−Y周りのアンテナ14の回転角
θを指示する信号と第2の加速度計47より出力された
水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角xの正弦値si
nxを指示する信号と第3の加速度計48より出力され
たアンテナの中心軸線X−X及び仰角軸線Y−Yの双方
に直交する軸線の水平面に対する傾斜角度θP の正弦値
sinθP を指示する信号とを入力して、傾斜補正値Δ
φA を演算する。
【0043】図2を参照して本例の傾斜補正演算部93
の機能と動作を説明する。図2は半径1の単位球面を考
え、斯かる単位球面とアンテナ14の中心軸線X−X
(図2にて線分OX)、仰角軸線Y−Y(図2にて線分
OY、OY’)、方位軸線Z−Z(図2にて線分OZ、
OZ’)、及びアンテナ14の中心軸線X−Xと仰角軸
線Y−Yの双方に直交する軸線(図2にて線分OP、O
P’)、の関係を示す図である。方位軸線Z−Zは船体
面(アンテナ14の取り付け面)に常に垂直である。
【0044】船体面が水平面に対して仰角軸線Y−Y
(OY)周りに回転角度ξだけ回転し、更に他の軸線例
えば船体の首尾線OE周りに回転角度ηだけ回転したも
のとする。方位軸線Z−Zは線OZから線OZ’に移動
し、仰角軸線Y−Yは線OYから線ODに移動する。
尚、∠XOD=90°である。
【0045】斯かる船体面の運動によって、アンテナ1
4の中心軸線X−Xも移動するが、制御ループによって
アンテナ14の中心軸線X−Xは衛星方向を指向するよ
うに制御される。即ち、アンテナ14の中心軸線X−X
は線OXから偏倚した位置に移動し再び線OXまで移動
する。
【0046】斯かる制御によって、仰角軸線Y−Yは方
位軸線OZ’周りに回転角ΔφA だけ回転し線ODから
線OY’に移動する。尚、∠XOY’=90°である。
また、アンテナ14の中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Y
の双方に直交する線OPは、線OP’に移動する。結
局、線OYは線ODを経由して線OY’に移動したこと
になり、∠POP’=∠Y’OY及び弧PP’=弧Y’
Yである。
【0047】線OX、線OY及び線OPは互いに直交す
る長さ1の線であり、三角形XYPは1辺がπ/2の等
辺球面三角形となる。線OX、線OY’及び線OP’も
互いに直交する長さ1の線であり、三角形XY’P’は
1辺がπ/2の等辺球面三角形となる。単位球面上にて
点Xと点P及び点P’を直線で結ぶ。弧XPは点Aにて
水平面と直交し、更に点Pにて面OY’P’と直交す
る。弧XP’は点Cにて船体面(取り付け面)と直交
し、更に点P’にて面OY’P’と直交する。点P’か
ら水平面に下ろした垂線の足をA’とし、点Y’から水
平面に下ろした垂線の足をB’とする。
【0048】ここで、∠XOA=θ0 =弧XA、∠PO
A=θP0=弧PA、∠BOD=η=弧BD、∠XOC=
θ=弧XC、∠P’OA’=θP =弧P’A’、∠Y’
OB’=x=弧Y’B’である。
【0049】第1の加速度計46は線OXに沿って装着
され、第2の加速度計47は線OYに沿って装着され、
第3の加速度計48は線OPに沿って装着されている。
船体面が水平面と同一であるとき、仰角発信器34によ
って船体面に対するアンテナ14の中心軸線X−Xの傾
斜角∠XOA=θ0 が出力され、第2の加速度計47に
よってsin∠YOB=sin0=0が検出され、第3
の加速度計48によってsin∠POA=sinθP0
検出される。尚、第1の加速度計46によってsin∠
XOA=sinθ0 が検出される。
【0050】船体面が水平面に対して仰角軸線Y−Y
(OY)周りに回転角度ξだけ回転し、更に船体の首尾
線OE周りに回転角度ηだけ回転すると、仰角発信器3
4によって船体面に対するアンテナ14の中心軸線X−
Xの傾斜角∠XOC=θが出力され、第2の加速度計4
7によってsin∠Y’OB’=sinxが検出され、
第3の加速度計48によってsin∠P’OA’=si
nθP が検出される。
【0051】尚、衛星の高度角θS (=θA とする。)
は船体面の運動に無関係だから、第1の加速度計46に
よって検出される値sin∠XOA=sinθ0 は変化
しない。
【0052】次に、傾斜補正値ΔφA を求める。ΔφA
=弧EC=弧DY’である。球面三角法の定理を適用す
れば、次の数2の式が求められる。
【0053】
【数2】sinΔφA =tanη・tanθ sinx=sinη・cosθS /cosθ sin2 x+sin2 θP =cos2 θS
【0054】この数2の式の第1式及び第2式よりΔφ
A を求めると、次の数3の式が得られる。
【0055】
【数3】
【0056】この式の右辺を数2の式の第3式を使用し
て変形すると、次の数4の式が得られる。
【0057】
【数4】 tanΔφA =sinθ・sinx/sinθP
【0058】この数4の式が本例の傾斜補正式となる。
上述のように、船体面に対するアンテナ14の中心軸線
X−Xの傾斜角θは仰角発信器34より得られ、水平面
に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角xの正弦値sinxは
第2の加速度計47より得られ、アンテナ14の中心軸
線X−X及び仰角軸線Y−Yの双方に直交する軸線の水
平面に対する傾斜角度θP は第3の加速度計48より得
られる。
【0059】こうして、本例では数4の式によって傾斜
補正値ΔφA のタンジェントの値が求められ、その値の
アークタンジェントの値を求めることによってアンテナ
14の回転角φの傾斜補正値ΔφA が得られる。
【0060】再び図1を参照すると、傾斜補正演算部9
3によって得られた傾斜補正値Δφ A は加算器61に供
給される。加算器61の出力がゼロとなるとき、即ち、
アンテナの回転角φと船首方位角φC と傾斜補正値Δφ
A との和が衛星方位角φS に等しくなるとき、アンテナ
14の方位は静止する。
【0061】数4の式の右辺の分母が0となるのは、θ
P =0となる場合、即ち、アンテナ14の中心軸線X−
Xが天頂を向くときである。従って、本例では、傾斜補
正演算部93における傾斜補正値ΔφA の演算にて、ア
ンテナ14の中心軸線X−Xが天頂を向くとき以外に演
算不能となる場合はない。尚、斯かる場合には数4の式
のアークタンジェント演算時にΔφA ±90°とおけば
よい。
【0062】また、数4の式の右辺の各項は正負の値を
とり、従って、数4の式の左辺の値はそれに応じて正負
の値をとるから、傾斜補正値ΔφA が±90°を越えて
もその象限判別が可能である。
【0063】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、傾斜補正演算部93に
て数4の式によって傾斜補正値ΔφAが求められるか
ら、傾斜補正値ΔφA の演算が不能となることはなく、
従って、船体が急激に動揺しても高い精度にてアンテナ
14の方位角φA を求めることができ、アンテナ14を
正確に衛星方向に指向させることができる利点がある。
【0065】本発明によれば、傾斜補正演算部93にて
数4の式によって傾斜補正値ΔφAが求められるから、
傾斜補正値ΔφA の象限判別が可能であり、従って、船
体が急激に動揺しても高い精度にてアンテナ14の方位
角φA を求めることができ、アンテナ14を正確に衛星
方向に指向させることができる利点がある。
【0066】従来の傾斜補正演算部83では数1の式の
如きアークサイン演算によって傾斜補正値ΔφA が求め
られ加速度計の出力が1Gを越えるとき演算不能となる
ことがあったが、本発明によれば、アークタンジェント
演算によって傾斜補正値Δφ A が求められるから、演算
不能となることはない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ指向装置の例を示す図であ
る。
【図2】傾斜補正演算部の機能を説明する説明図であ
る。
【図3】従来のアンテナ指向装置の例を示す図である。
【符号の説明】
3 基台 3−1 ブリッジ部 11 円筒部 13 アーム 14 アンテナ 20 方位軸 21−1、21−2 軸受 22 方位歯車 23 方位サーボモータ 24 方位発信器 30−1、30−2 仰角軸 32 仰角歯車 33 仰角サーボモータ 34 仰角発信器 35 ピニオン 40 方位ジンバル 40−1 支持軸部 40−2 U字形部 41 取り付け金具 41−1、41−2 脚部 44 仰角ジャイロ 45 方位ジャイロ 46 第1の加速度計 47 第2の加速度計 48 第3の加速度計 54 積分器 55 増幅器 56 減衰器 57 アークサイン演算器 58 積分器 59 増幅器 60 減衰器 61 加算器 81 アンテナ仰角演算部 83 傾斜補正演算部 93 傾斜補正演算部 X−X アンテナ中心軸線 Y−Y 仰角軸線 Z−Z 方位軸線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 吉範 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線を有し支持部材に支持されたア
    ンテナと、該アンテナ及び上記支持部材を上記中心軸線
    に直交する仰角軸線周りに回転可能に支持する方位ジン
    バルと、該方位ジンバルを上記仰角軸線に直交する方位
    軸線周りに回転可能に支持する基台と、上記仰角軸線に
    平行な入力軸線を有し上記支持部材に固定された第1の
    ジャイロと、上記中心軸線と仰角軸線の両者に直交する
    入力軸線を有し上記支持部材に固定された第2のジャイ
    ロと、水平面に対する上記中心軸線の傾斜角を指示する
    信号を出力する第1の加速度計と、水平面に対する上記
    仰角軸線の傾斜角を指示する信号を出力する第2の加速
    度計と、上記アンテナの中心軸線と仰角軸線の両者に直
    交する入力軸線を有する第3の加速度計と、上記方位ジ
    ンバルの上記方位軸線周りの回転角を指示する信号を出
    力する方位発信器と、上記方位ジンバルに対する上記仰
    角軸線周りの上記アンテナの回転角θを指示する信号を
    出力する仰角発信器と、を有し、上記加速度計の出力信
    号から衛星の高度角に対応した値を減じた信号を上記第
    1のジャイロの実質的なトルカにフィードバックし、上
    記方位発信器の出力信号と船首方位角及び衛星方位角に
    対応した信号とを加算器にて演算しその出力信号を上記
    第2のジャイロの実質的なトルカにフィードバックして
    上記アンテナの中心軸線を上記衛星に指向させるように
    構成されたアンテナ指向装置において、 上記第2の加速度計の出力信号と上記第3の加速度計の
    出力信号と上記仰角発信器の出力信号とを入力する傾斜
    補正演算部を設け、該傾斜補正演算部は次式によって傾
    斜補正値ΔφA を演算し該傾斜補正値ΔφA を指示する
    信号を上記加算器に出力するように構成されていること
    を特徴とするアンテナ指向装置。 ΔφA =tan-1(sinθ・sinx /sin
    θP ) θ:上記方位ジンバルに対する上記アンテナの上記仰角
    軸線周りの回転角 x:水平面に対する上記仰角軸線の傾斜角 θP :アンテナの中心軸線と仰角軸線の両者に直交する
    軸線の水平面に対する傾斜角
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