JPH06268425A - アンテナ指向装置 - Google Patents

アンテナ指向装置

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Publication number
JPH06268425A
JPH06268425A JP4944493A JP4944493A JPH06268425A JP H06268425 A JPH06268425 A JP H06268425A JP 4944493 A JP4944493 A JP 4944493A JP 4944493 A JP4944493 A JP 4944493A JP H06268425 A JPH06268425 A JP H06268425A
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JP
Japan
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antenna
angle
axis
elevation
azimuth
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JP4944493A
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English (en)
Inventor
Takao Murakoshi
尊雄 村越
Takeshi Hojo
武 北條
Yoshinori Kamiya
吉範 神谷
Kazuteru Sato
一輝 佐藤
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Tokimec Inc
Original Assignee
Tokimec Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 船体が航行中に動揺、振動等を受けた場合で
も、常にアンテナを衛星に対して良好に指向することが
できるアンテナ指向装置を提供することを目的とする。 【構成】 アンテナ指向装置において、傾斜補正値Δφ
A を演算する傾斜補正演算部93とアンテナ指向装置の
取り付け面の動揺角η、ξを演算する動揺角演算部94
と第1、第2及び第3の加速度計46、47、48に作
用する動揺加速度ΔgO 、ΔgX 、ΔgP を演算する動
揺加速度演算部95と更に加算器96、97、98を設
け、この加算器96、97、98によって加速度計4
6、47、48の出力信号より動揺加速度ΔgO 、Δg
X 、ΔgP を含まない出力信号を得るように構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は海事衛星通信等に使用し
て好適なアンテナを衛星方向へ指向させるためのアンテ
ナ指向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図3は従来のアンテナ指向装置の例を示
す。このアンテナ指向装置は基本的には方位−仰角系と
称され、基台3と斯かる基台3に装着された方位ジンバ
ル40と方位ジンバル40の上端部のU字形部材に装着
された取り付け金具41と斯かる取り付け金具41に取
り付けられたアンテナ14とを有する。
【0003】基台3はブリッジ部3−1を有してよく、
斯かるブリッジ部3−1には上方に突出する円筒部11
が装着されており、斯かる円筒部11の内部には1対の
軸受21−1、21−2が取り付けられている。この軸
受21−1、21−2の内輪には方位軸20が嵌合され
ており、方位軸20の上端部にはアーム13を介して方
位ジンバル40が装着されている。
【0004】斯くして方位軸20が軸受21−1、21
−2によって支持された状態にて、方位ジンバル40は
方位軸20を通る軸線周りに回転することができる。方
位ジンバル40は下側の支持軸部40−1と上側のU字
形部40−2とを有し、支持軸部40−1の中心軸線即
ち方位軸線Z−Zは図示のように方位軸20を通る軸線
より偏倚して配置されている。尚、支持軸部40−1は
方位軸20を通る軸線に整合するように構成してもよ
い。
【0005】方位ジンバル40のU字形部40−2に
は、より小さいU字形の取り付け金具41が配置されて
おり、斯かる取り付け金具41はその2つの脚部41−
1、41−2の各々に仰角軸30−1、30−2を有す
る。方位ジンバル40のU字形部40−2の2つの脚部
の各々には適当な軸受が装着されており、斯かる軸受に
よって仰角軸30−1、30−2は回転可能に支持され
ている。
【0006】仰角軸30−1、30−2の中心軸線は仰
角軸線Y−Yを構成しており、こうして、取り付け金具
41は方位ジンバル40のU字形部40−2の2つの脚
部の間にて仰角軸線Y−Y周りに回転可能に支持されて
いる。仰角軸線Y−Yは方位軸線Z−Zに対して直角に
配置されている。
【0007】方位軸線Z−Zはアンテナ指向装置の取り
付け面、例えば船体面に垂直であり、従って、仰角軸線
Y−Yは船体面に対して常に平行に配置されている。
【0008】U字形の取り付け金具41の脚部41−
1、41−2にはアンテナ14が装着されており、従っ
てアンテナ14は取り付け金具41と共に仰角軸線Y−
Y周りを回転することができる。アンテナ14は中心軸
線X−Xを有しており、斯かる中心軸線は仰角軸線Y−
Yに対して垂直である。
【0009】取り付け金具41には、仰角ジャイロ44
及び方位ジャイロ45が装着され、仰角ジャイロ44に
よって仰角軸線Y−Y周りを回転するアンテナ14の回
転角速度が検出され、方位ジャイロ45によって仰角軸
線Y−Y及びアンテナ14の中心軸線X−Xの双方に直
交する軸線周りのアンテナ14の回転角速度が検出され
る。仰角ジャイロ44と方位ジャイロ45は、例えば機
械式ジャイロ、光学式ジャイロ等の積分型ジャイロの
他、振動ジャイロ、レートジャイロ、光ファイバジャイ
ロ等の角速度検出型ジャイロであってよい。
【0010】取り付け金具41には更に、第1の加速度
計46と第2の加速度計47と第3の加速度計48とが
装着されている。第1の加速度計46によって仰角軸線
Y−Y周りのアンテナ14の中心軸線X−Xの傾斜角度
が検出され、第2の加速度計47によって水平面に対す
る仰角軸線Y−Yの傾斜角度xが検出される。
【0011】第2の加速度計47をその入力軸線が仰角
軸線Y−Yに平行となるように、取り付け金具41に装
着すれば、その出力はsinxに比例する。尚、第2の
加速度計47は、その入力軸線が仰角軸線Y−Yに平行
となるように、方位ジンバル40に装着してもよい。
【0012】第3の加速度計48は第1の加速度計46
及び第2の加速度計47の双方に直交するように装着さ
れる、即ち、第1の加速度計46の入力軸線及び第2の
加速度計47の入力軸線の双方に直交する入力軸線を有
するように取り付けられる。こうして、第3の加速度計
48はアンテナ14の中心軸線X−X及び仰角軸線Y−
Yの双方に直交する軸線の水平面に対する傾斜角度を検
出する。
【0013】取り付け金具41の一方の脚部には仰角軸
線Y−Yと同軸的に仰角歯車32が装着されている。斯
かる仰角歯車32にはピニオン35が噛み合わされてお
り、斯かるピニオン35は方位ジンバル40のU字形部
40−2の一方の脚部に装着された仰角サーボモータ3
3の回転軸に取り付けられている。
【0014】方位ジンバル40のU字形部40−2の一
方の脚部には仰角発信器34が装着されており、斯かる
仰角発信器34によってアンテナ14の仰角軸線Y−Y
周りの回転角度θが検出されそれを指示する信号が出力
される。
【0015】一方、方位軸20の下端部には方位歯車2
2が取り付けられ、基台3のブリッジ部3−1上には方
位サーボモータ23と方位発信器24が取り付けられ、
方位サーボモータ23及び方位発信器24の回転軸にそ
れぞれ取り付けられたピニオン(図示なし)が方位歯車
22に噛み合わされるように構成されている。
【0016】図示のように、アンテナ指向装置を制御す
るために仰角制御ループと方位角制御ループが設けられ
ている。尚、アンテナ14の中心軸線X−Xが水平面と
なす角をアンテナの仰角θA とし、アンテナ14の中心
軸線X−Xが水平面上で子午線Nとなす角をアンテナの
方位角φA とする。
【0017】仰角制御ループはアンテナの仰角θA が衛
星高度角θS に一致するようにアンテナ14を仰角軸線
Y−Y周りに回転させるよう構成されており、第1の及
び第2のループを含む。第1のループにおいて、仰角ジ
ャイロ44の出力は積分器54及び増幅器55を介して
仰角サーボモータ33にフィードバックされる。それに
よって船体が揺動しても慣性空間に対するアンテナ14
の仰角軸線Y−Y周りの角速度は常にゼロに保持され
る。
【0018】第2のループにおいて、第1の加速度計4
6、第2の加速度計47及び第3の加速度計48からな
る直交3軸の加速度計の出力信号はアンテナ仰角演算部
81に供給される。アンテナ仰角演算部81は3つの加
速度計46、47、48の出力信号g1 、g2 、g3
入力し、アンテナ14の仰角θA 、即ち、水平面に対す
るアンテナ14の中心軸線X−Xの傾斜角θA を演算す
る。斯かる演算は次の数1の式に基づいて実行される。
【0019】
【数1】 tanθA =−g1 /(g2 sinε+g3 cosε) 但し、tanε=g2 /g3
【0020】数1の式より明らかなように、斯かる演算
はアンテナ14の仰角θA の正接よりアークタンジェン
ト演算を行い、それによってアンテナ14の仰角θA
値及びその象限を求めることを含む。尚、アンテナ仰角
演算部81の機能と構成の詳細については、本願出願人
と同一の出願人によって出願された特願平4−3487
45号を参照されたい。
【0021】アンテナ仰角演算部81より出力されたア
ンテナ14の仰角θA を指示する信号は、例えば手動設
定された衛星高度角θS を指示する信号によって減ぜら
れ、更に、減衰器56を経由して積分器54及び増幅器
55に入力される。このループは、アンテナ14の仰角
θA を衛星高度角θS に一致させるための適当な時定数
を有する。尚、減衰器56に仰角ジャイロ44のドリフ
ト変動を補償させるために積分特性を具備させることも
可能である。
【0022】方位角制御ループはアンテナ14の方位角
φA が衛星方位角φS に一致するように方位ジンバル4
0の方位を制御するように構成されており、図示のよう
に第3及び第4の2つのループを有する。第3のループ
において、方位ジャイロ45の出力信号は、積分器58
及び増幅器59を介して方位サーボモータ23にフィー
ドバックされ、それによってアンテナ14は、アンテナ
14の中心軸線X−X及び仰角軸線Y−Yの両者に直交
する軸線周りの船体の回転運動に対して、安定化される
ことができる。
【0023】第4のループにおいて、方位発信器24よ
り方位ジンバル40の回転角(アンテナの回転角)φを
指示する回転角信号が出力され、斯かる回転角信号は加
算器61に供給される。加算器61では、斯かる回転角
φと例えば磁気コンパス又はジャイロコンパスより供給
された船首方位角φC と傾斜補正演算部93より供給さ
れた傾斜補正値ΔφA とが加算され、その和より衛星方
位角φS が減算される。加算器61の出力信号は、更
に、減衰器60を経由して積分器58に入力される。ア
ンテナの回転角φと船首方位角φC と傾斜補正値ΔφA
との和が衛星方位角φS に等しくなるとき、アンテナ1
4の方位は静止する。
【0024】斯かる傾斜補正演算部93は仰角発信器3
4より出力された仰角軸線Y−Y周りのアンテナ14の
回転角θを指示する信号と第2の加速度計47より出力
された水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角xの正弦
値sinxを指示する信号と第3の加速度計48より出
力されたアンテナの中心軸線X−X及び仰角軸線Y−Y
の双方に直交する軸線の水平面に対する傾斜角度θP
正弦値sinθP を指示する信号とを入力して、傾斜補
正値ΔφA を演算する。
【0025】斯かる傾斜補正値ΔφA は次の数2の式に
よって求められる。
【数2】 tanΔφA =sinθ・sinx/sinθP
【0026】尚、斯かる傾斜補正演算部93の構成と動
作の詳細については、本願出願人と同一の出願人によっ
て出願された特願平5─2581号を参照されたい。
【0027】この方位角制御ループは、アンテナ14の
方位角φA を衛星方位角φS に一致させるための適当な
時定数を有する。尚、減衰器60に方位ジャイロ45の
ドリフト変動を補償させるために積分特性を具備させる
ことも可能である。即ち、減衰器56、60の出力は積
分型ジャイロトルカの出力に相当する。
【0028】こうして、仰角制御ループと方位角制御ル
ープとによってアンテナ14はその中心軸線X−Xが衛
星方向に指向するように構成されている。
【0029】
【発明が解決しようとする課題】アンテナ指向装置は例
えば船舶のマスト上に取り付けられる。従ってアンテナ
指向装置の取り付け位置は、通常、船体の動揺中心より
隔置されている。船体がピッチやロールの如き動揺運動
した場合、第1、第2及び第3の加速度計46、47、
48はアンテナ指向装置の取り付け面の静的な傾斜運動
ばかりでなく、船体の動揺に起因する動的な傾斜運動即
ち動揺加速度を検出することとなる。従って、斯かる加
速度計46、47、48を含む制御ループにて、制御信
号に誤差が生じ、アンテナ14の中心軸線X−Xが本来
指向すべき衛星方向より偏倚してしまう欠点があった。
【0030】本発明は、斯かる点に鑑み、船体が航行中
に動揺、振動等を受けた場合でも、常にアンテナ14を
衛星に対して良好に指向することができるアンテナ指向
装置を提供することを目的とする。
【0031】
【課題を解決するための手段】本発明によれは、例えば
図1に示すように、中心軸線X−Xを有し支持部材41
に支持されたアンテナ14と、アンテナ14及び支持部
材41を中心軸線X−Xに直交する仰角軸線Y−Y周り
に回転可能に支持する方位ジンバル40と、方位ジンバ
ル40を仰角軸線Y−Yに直交する方位軸線Z−Z周り
に回転可能に支持する基台3と、仰角軸線Y−Yに平行
な入力軸線を有し支持部材41に固定された第1のジャ
イロ44と、中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Yの両者に
直交する入力軸線を有し支持部材41に固定された第2
のジャイロ45と、水平面に対する中心軸線X−Xの傾
斜角を指示する信号を出力する第1の加速度計46と、
水平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角を指示する信号
を出力する第2の加速度計47と、アンテナの中心軸線
X−Xと仰角軸線Y−Yの両者に直交する入力軸線を有
する第3の加速度計48と、方位ジンバル40の方位軸
線Z−Z周りの回転角を指示する信号を出力する方位発
信器24と、方位ジンバル40に対する仰角軸線Y−Y
周りのアンテナ14の回転角θを指示する信号を出力す
る仰角発信器34と、第2の加速度計47の出力信号と
第3の加速度計48の出力信号と仰角発信器34の出力
信号とを入力して傾斜補正値ΔφA を演算する傾斜補正
演算部93と、を有し、加速度計46、47、48の出
力信号から衛星の高度角に対応した値を減じた信号を第
1のジャイロ44の実質的なトルカにフィードバックし
方位発信器24の出力信号と船首方位角及び衛星方位角
に対応した信号と傾斜補正演算部93より出力された傾
斜補正値ΔφA を指示する信号とを加算器61にて演算
しその出力信号を第2のジャイロ45の実質的なトルカ
にフィードバックしてアンテナの中心軸線X−Xを衛星
に指向させるように構成されたアンテナ指向装置におい
て、傾斜補正演算部93より供給された傾斜補正値Δφ
A と衛星高度角θS と仰角発信器34より供給された仰
角軸線Y−Y周りのアンテナの回転角θとよりアンテナ
指向装置の取り付け面の動揺角を演算する動揺角演算部
94と、この動揺角演算部94より供給された動揺角
η、ξと動揺中心OM からアンテナ指向装置までの動揺
半径Rと傾斜補正演算部93より供給された傾斜補正値
ΔφA と仰角発信器34より供給された仰角軸線Y−Y
周りのアンテナの回転角θとより第1、第2及び第3の
加速度計46、47、48に作用する動揺加速度Δ
O 、ΔgX、ΔgP を演算する動揺加速度演算部95
と、この加速度計46、47、48の出力信号に動揺加
速度演算部95の出力信号を加算する加算器96、9
7、98と、を設け、加速度計46、47、48の出力
信号より動揺加速度ΔgO 、Δg X 、ΔgP の成分を含
まない出力信号を得るように構成されている。
【0032】本発明によれば、アンテナ指向装置におい
て、動揺角演算部94は次式によってアンテナ指向装置
の取り付け面の動揺角η、ξを演算する。 η=tan-1(sinΔφA /tanθ) θS −ξ=tan-1(tanΔφA /sinη) 但し、η、ξ:取り付け面の動揺角 ΔφA :傾斜補正値 θ:仰角発信器の出力信号 θS :衛星高度角
【0033】本発明によれば、アンテナ指向装置におい
て、動揺加速度演算部95は次式によって第1、第2及
び第3の加速度計46、47、48に作用する動揺加速
度ΔgO 、ΔgX 、ΔgP を演算する。 ΔgO =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )cosθ−(η1 2+ ξ1 2cosη)sinθ−ξ1 2sinη・sinΔφA ・cosθ〕/g ΔgX =R(−ξ2 sinΔφA +η2 cosΔφA +ξ1 2sinη・si nΔφA )/g ΔgP =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )sinθ+(η1 2+ ξ1 2cosη)cosθ−ξ1 2sinη・sinΔφA ・sinθ〕/g 但し、η1 、ξ1 :動揺角η、ξの時間1次微分 η2 、ξ2 :動揺角η、ξの時間2次微分 g:重力の加速度 R:動揺半径
【0034】
【作用】本発明によれば、動揺角演算部94において数
4の式によって動揺角η、ξが求められ、動揺加速度演
算部95において数6の式によって動揺加速度ΔgO
ΔgX 、ΔgP が求められ、加算器96、97、98に
おいて第1、第2及び第3の加速度計46、47、48
の出力値が動揺加速度ΔgO 、ΔgX 、ΔgP によって
補正されるから、アンテナ仰角演算部81には船体の動
揺の影響が排除された船体の実際の傾斜に基づく加速度
が供給される。従って、船体が動揺しても、斯かる動揺
に影響されることなくアンテナ14の中心軸線X−Xを
衛星方向に正確に指向させることができる。
【0035】
【実施例】以下に図1〜図2を参照して本発明の実施例
について説明する。尚図1〜図2において図3の対応す
る部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明は省
略する。
【0036】図1は本発明のアンテナ指向装置の1例を
示しており、アンテナ指向装置は基台3と斯かる基台3
に装着された方位ジンバル40と方位ジンバル40の上
端部のU字形部材に装着された取り付け金具41と斯か
る取り付け金具41に取り付けられたアンテナ14とを
有する。
【0037】アンテナ14は中心軸線X−Xを有してお
り、アンテナ14と斯かるアンテナ14に装着された取
り付け金具41とからなる組立体は中心軸線X−Xに直
交する仰角軸線Y−Yの周りに回転可能に支持されてい
る。方位ジンバル40は仰角軸線Y−Yと直交する方位
軸線Z−Z周りに回転可能に基台3に支持されている。
こうして、2軸に回転可能な支持機構が構成され、斯か
る支持機構はアンテナ14の中心軸線X−Xが衛星を指
向するように制御される。
【0038】取り付け金具41には、仰角ジャイロ44
及び方位ジャイロ45と第1の加速度計46、第2の加
速度計47及び第3の加速度計48が装着されている。
【0039】仰角ジャイロ44によって仰角軸線Y−Y
周りを回転するアンテナ14の回転角速度が検出され、
方位ジャイロ45によって仰角軸線Y−Y及びアンテナ
14の中心軸線X−Xの双方に直交する軸線周りのアン
テナ14の回転角速度が検出され、第1の加速度計46
によって水平面に対するアンテナ14の中心軸線X−X
の傾斜角度が検出され、第2の加速度計47によって水
平面に対する仰角軸線Y−Yの傾斜角度が検出される。
【0040】第3の加速度計48は第1の加速度計46
の入力軸線及び第2の加速度計47の入力軸線の双方に
直交する入力軸線を有するように取り付けられる。従っ
て、第3の加速度計48はアンテナ14の中心軸線X−
X及び仰角軸線Y−Yの双方に直交する軸線の水平面に
対する傾斜角度を検出する。
【0041】仰角ジャイロ44と方位ジャイロ45は例
えば振動ジャイロ、レートジャイロ等の角速度検出型ジ
ャイロであってよい。
【0042】本例のアンテナ指向装置は、図3の従来例
と同様に仰角制御ループと方位角制御ループとを有す
る。本例の仰角制御ループはアンテナの仰角θA が衛星
高度角θS に一致するようにアンテナ14を仰角軸線Y
−Y周りに回転させるよう構成されており、従来の仰角
制御ループと同一であってよい。
【0043】方位角制御ループはアンテナの方位角φA
が衛星の方位角φS に一致するようにアンテナ14を方
位軸線Z−Z周りに回転させるよう構成されており、従
来の方位角制御ループと比較して、新たに動揺角演算部
94及び動揺加速度演算部95が設けられている点が異
なる。即ち、従来の第4のループにて傾斜補正演算部9
3に加えて新たに動揺角演算部94及び動揺加速度演算
部95が設けられ、更に斯かる動揺加速度演算部95の
出力信号を入力する加算器96、97、98が設けられ
ている。
【0044】動揺角演算部94は傾斜補正演算部93よ
り出力された傾斜補正値ΔφA を指示する信号と仰角発
信器34より出力された仰角軸線Y−Y周りのアンテナ
14の回転角度θを指示する信号と衛星高度角θS を指
示する信号とを入力し、アンテナ指向装置が取り付けら
れた船体の取り付け面の動揺角η、ξを演算する。
【0045】動揺加速度演算部95は動揺角演算部94
より出力された動揺角η、ξを指示する信号と傾斜補正
値ΔφA を指示する信号と仰角発信器34より出力され
た仰角軸線Y−Y周りのアンテナ14の回転角度θを指
示する信号と動揺中心からアンテナ指向装置(が取り付
けられた船体の取り付け位置)までの距離即ち動揺半径
Rを指示する信号とを入力し、第1、第2及び第3の加
速度計46、47、48に加わる動揺加速度ΔgO 、Δ
X 、ΔgP を演算する。斯かる動揺加速度ΔgO 、Δ
X 、ΔgP はそれぞれ加算器96、97、98に供給
される。
【0046】各加算器96、97、98は対応する各加
速度計46、47、48の出力信号と動揺加速度演算部
95の各出力信号とを加算し、それによって生成された
修正加速度信号をアンテナ仰角演算部81に供給する。
【0047】図2を参照して本例の動揺角演算部94及
び動揺加速度演算部95の機能と動作を説明する。図2
は、半径1の単位球面を考え、斯かる単位球面とアンテ
ナ14の中心軸線X−X(図2にて線分OX)、仰角軸
線Y−Y(図2にて線分OY、OY’)、方位軸線Z−
Z(図2にて線分OZ、OZ’)、及びアンテナ14の
中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Yの双方に直交する軸線
(図2にて線分OP、OP’)、の関係を示す図であ
る。方位軸線Z−Zは船体面(アンテナ指向装置の取り
付け面)に常に垂直である。
【0048】ここで船体がピッチ又はロール運動した場
合を考える。斯かる船体の動揺は船体内の1つの静止し
た点周りの回転運動であると考えることができる。斯か
る回転運動の中心点が動揺中心OM であり、動揺中心O
M 周りの回転角度が動揺角である。船体の斯かる動揺は
また動揺中心OM を通る船体内の1つの回転軸線周りの
回転運動であると考えることができる。動揺中心OM
船体の重心付近に存在し、その位置は動揺毎に変化する
ことができる。
【0049】アンテナ指向装置は例えば船舶のマスト上
に取り付けられ、従って、斯かるアンテナ指向装置の取
り付け位置は通常船体の動揺中心OM より隔置されてい
る。アンテナ指向装置の取り付け位置と船体の動揺中心
M との間の距離を動揺半径Rと称する。
【0050】船体が動揺中心OM 周りに動揺角ξだけ回
転し、次に動揺中心OM 周りに動揺角ηだけ回転したと
仮定する。即ち、船体が第1の回転軸線周りに回転角度
(動揺角)ξだけ回転し、更に第2の回転軸線周りに回
転角度(動揺角)ηだけ回転した場合を考える。斯かる
船体の回転運動によって、例えば図示のように、船体面
が水平面に対して仰角軸線Y−Y(OY)周りに回転角
度ξだけ回転し、更に船体の首尾線OE周りに回転角度
ηだけ回転した仮定する。このとき、仰角軸線Y−Yは
第1の回転軸線に平行であり、船体の首尾線OEは第2
の回転軸線に平行である。
【0051】斯かる船体面の運動によって、方位軸線Z
−Zは線OZから線OZ’に移動し、仰角軸線Y−Yは
線OYから線ODに移動する。尚、∠XOD=90°で
ある。アンテナ14の中心軸線X−Xも移動するが、制
御ループによってアンテナ14の中心軸線X−Xは衛星
方向を指向するように制御される。即ち、アンテナ14
の中心軸線X−Xは線OXから偏倚した位置に移動し再
び線OXまで移動する。
【0052】斯かる制御によって、仰角軸線Y−Yは方
位軸線OZ’周りに回転角ΔφA だけ回転し線ODから
線OY’に移動する。尚、∠XOY’=90°である。
また、アンテナ14の中心軸線X−Xと仰角軸線Y−Y
の双方に直交する線OPは、線OP’に移動する。結
局、線OYは線ODを経由して線OY’に移動したこと
になり、∠POP’=∠Y’OY及び弧PP’=弧Y’
Yである。
【0053】線OX、線OY及び線OPは互いに直交す
る長さ1の線であり、三角形XYPは1辺がπ/2の等
辺球面三角形となる。線OX、線OY’及び線OP’も
互いに直交する長さ1の線であり、三角形XY’P’は
1辺がπ/2の等辺球面三角形となる。単位球面上にて
点Xと点P及び点P’を直線で結ぶ。弧XPは点Aにて
水平面と直交し、更に点Pにて面OY’P’と直交す
る。弧XP’は点Cにて船体面(取り付け面)と直交
し、更に点P’にて面OY’P’と直交する。点P’か
ら水平面に下ろした垂線の足をA’とし、点Y’から水
平面に下ろした垂線の足をB’とする。
【0054】ここで、∠XOA=θ0 =弧XA、∠PO
A=θP0=弧PA、∠BOD=η=弧BD、∠XOC=
θ=弧XC、∠P’OA’=θP =弧P’A’、∠Y’
OB’=x=弧Y’B’である。
【0055】第1の加速度計46は線OXに沿って装着
され、第2の加速度計47は線OYに沿って装着され、
第3の加速度計48は線OPに沿って装着されている。
船体面が水平面と同一であるとき、仰角発信器34によ
って船体面に対するアンテナ14の中心軸線X−Xの傾
斜角∠XOA=θ0 が出力され、第1の加速度計46に
よってsin∠XOA=sinθ0 が検出され、第2の
加速度計47によってsin∠YOB=sin0=0が
検出され、第3の加速度計48によってsin∠POA
=sinθP0が検出される。
【0056】上述のように、船体面が水平面に対して仰
角軸線Y−Y(OY)周りに回転角度ξだけ回転し、更
に船体の首尾線OE周りに回転角度ηだけ回転すると、
仰角発信器34によって船体面に対するアンテナ14の
中心軸線X−Xの傾斜角∠XOC=θが出力され、第1
の加速度計46によってsin∠XOA=sinθ0
検出され、第2の加速度計47によってsin∠Y’O
B’=sinxが検出され、第3の加速度計48によっ
てsin∠P’OA’=sinθP が検出される。第1
の加速度計46によって検出される値sin∠XOA=
sinθ0 が変化しないのは、衛星の高度角θS (=θ
A とする。)は船体面の運動に無関係だからである。
【0057】次に、傾斜補正値ΔφA と動揺角η、ξと
の間の関係を求める。傾斜補正値ΔφA =弧EC=弧D
Y’である。尚、傾斜補正値ΔφA は、上述のように、
数1の式によって求められる。球面三角法の定理を適用
すれば、次の数3の式が求められる。
【0058】
【数3】 sinΔφA =tanη・tanθ cosη=sinθ/sin(θS −ξ) cosΔφA ・cosθ=cos(θS −ξ)
【0059】ここでη、ξは動揺角、ΔφA は傾斜補正
値、θは方位ジンバル40に対する仰角軸線Y−Y周り
のアンテナの回転角である。この数3の式より動揺角
η、ξを求めると、次の数4の式が得られる。
【0060】
【数4】 η=tan-1(sinΔφA /tanθ) θS −ξ=tan-1(tanΔφA /sinη)
【0061】本例によれば動揺角演算部94において数
4の式の演算が実行され、それによって動揺角η、ξが
求められる。斯かる動揺角η、ξを指示する信号は動揺
角演算部94より動揺加速度演算部95に供給される。
【0062】傾斜補正値ΔφA は傾斜補正演算部93の
出力値として得られることができるが、好ましくは次の
ようにして求められる。第4のループは加算器61の出
力がゼロとなるように方位ジンバル40の方位を制御す
るように構成されており、従って、加算器61の出力が
ゼロであるときは次の数5の式が成立する。
【0063】
【数5】ΔφA =φS −φC −φ
【0064】ここに、φS は衛星方位角、φC は船首方
位角、φは方位発信器24によって出力される方位ジン
バル40の回転角である。数5の式の右辺の各項は、動
揺加速度の影響を直接受けない値として、又は、動揺加
速度の影響が少ない値として求められることができる。
従って、傾斜補正値ΔφA は、傾斜補正演算部93の出
力値を使用する代わりに、数5の式を使用して求めても
よい。
【0065】動揺加速度演算部95は、上述のように、
動揺角演算部94より得られた動揺角η、ξと傾斜補正
演算部93又は数5の式より得られた傾斜補正値ΔφA
と仰角発信器34より得られた仰角軸線Y−Y周りのア
ンテナ14の回転角度θと動揺半径Rとより、第1、第
2及び第3の加速度計46、47、48の各々に加わる
動揺加速度ΔgO 、ΔgX 、ΔgP を演算する。この演
算式を数6に示す。
【0066】
【数6】 ΔgO =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )cosθ−(η1 2+ ξ1 2cosη)sinθ−ξ1 2sinηsinΔφA cosθ〕/g ΔgX =R(−ξ2 sinΔφA +η2 cosΔφA +ξ1 2sinηsin ΔφA )/g ΔgP =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )sinθ+(η1 2+ ξ1 2cosη)cosθ−ξ1 2sinηsinΔφA sinθ〕/g
【0067】ここに、η1 、ξ1 は動揺角の時間につい
ての1次微分、η2 、ξ2 は動揺角の時間についての2
次微分、gは重力の加速度、Rは動揺半径である。即
ち、η 1 =(dη/dt)、ξ1 =(dξ/dt)、η
2 =(d2 η/dt2 )、ξ2=(d2 ξ/dt2
【0068】第1の動揺加速度ΔgO を指示する信号は
加算器96に供給され、第2の動揺加速度ΔgX を指示
する信号は加算器97に供給され、第3の動揺加速度Δ
Pを指示する信号は加算器98に供給される。
【0069】各加算器96、97、98では、対応する
各加速度計46、47、48より供給された加速度と対
応する動揺加速度ΔgO 、ΔgX 、ΔgP が加算され、
それによって修正された各加速度が生成される。斯かる
修正加速度は各加速度計46、47、48に加わる動揺
加速度の成分を含まない値に補正されている。こうし
て、アンテナ仰角演算部81には、動揺加速度の成分を
含む各加速度計46、47、48の加速度値ではなく、
動揺加速度の成分を含まない加速度値が供給される。
【0070】尚、図1に示していないが、各加算器9
6、97、98の出力側に、第2及び第4のループの拘
束時定数と比較して充分小さい時定数を有するローパス
フィルタを設けてもよい。
【0071】本例によれば、動揺角演算部94と動揺加
速度演算部95を設けることによって、第1、第2及び
第3の加速度計46、47、48に作用する動揺加速度
の影響を排除することができ、アンテナ仰角演算部81
には船体の実際の傾斜に基づく加速度が供給される。従
って、船体が動揺しても、高い精度にてアンテナ14の
中心軸線X−Xを衛星方向に指向させることができる。
【0072】以上本発明の実施例について詳細に説明し
てきたが、本発明は上述の実施例に限ることなく本発明
の要旨を逸脱することなく他の種々の構成が採り得るこ
とは当業者にとって容易に理解されよう。
【0073】
【発明の効果】本発明によれば、動揺角演算部94にお
いて数4の式によって動揺角η、ξが求められ、動揺加
速度演算部95において数6の式によって動揺加速度Δ
O 、ΔgX 、ΔgP が求められ、加算器96、97、
98において第1、第2及び第3の加速度計46、4
7、48の出力値が動揺加速度成分ΔgO 、ΔgX 、Δ
P によって補正されるから、アンテナ仰角演算部81
には船体の実際の傾斜に基づく加速度が供給される利点
がある。
【0074】本発明によれば、仰角制御ループにおい
て、アンテナ仰角演算部81には船体の実際の傾斜に基
づく加速度が供給されるから、船体の動揺加速度の影響
を排除することができ、船体が急激に動揺しても高い精
度にてアンテナ14を衛星方向に指向させることができ
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンテナ指向装置の例を示す図であ
る。
【図2】単位球面上におけるアンテナ指向装置の動作を
説明する説明図である。
【図3】従来のアンテナ指向装置の例を示す図である。
【符号の説明】
3 基台 3−1 ブリッジ部 11 円筒部 13 アーム 14 アンテナ 20 方位軸 21−1、21−2 軸受 22 方位歯車 23 方位サーボモータ 24 方位発信器 30−1、30−2 仰角軸 32 仰角歯車 33 仰角サーボモータ 34 仰角発信器 35 ピニオン 40 方位ジンバル 40−1 支持軸部 40−2 U字形部 41 取り付け金具 41−1、41−2 脚部 44 仰角ジャイロ 45 方位ジャイロ 46 第1の加速度計 47 第2の加速度計 48 第3の加速度計 54 積分器 55 増幅器 56 減衰器 58 積分器 59 増幅器 60 減衰器 61 加算器 81 アンテナ仰角演算部 93 傾斜補正演算部 94 動揺角演算部 95 動揺角速度演算部 96、97、98 加算器 X−X アンテナ中心軸線 Y−Y 仰角軸線 Z−Z 方位軸線
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一輝 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心軸線を有し支持部材に支持されたア
    ンテナと、該アンテナ及び上記支持部材を上記中心軸線
    に直交する仰角軸線周りに回転可能に支持する方位ジン
    バルと、該方位ジンバルを上記仰角軸線に直交する方位
    軸線周りに回転可能に支持する基台と、上記仰角軸線に
    平行な入力軸線を有し上記支持部材に固定された第1の
    ジャイロと、上記中心軸線と仰角軸線の両者に直交する
    入力軸線を有し上記支持部材に固定された第2のジャイ
    ロと、水平面に対する上記中心軸線の傾斜角を指示する
    信号を出力する第1の加速度計と、水平面に対する上記
    仰角軸線の傾斜角を指示する信号を出力する第2の加速
    度計と、上記アンテナの中心軸線と仰角軸線の両者に直
    交する入力軸線を有する第3の加速度計と、上記方位ジ
    ンバルの上記方位軸線周りの回転角を指示する信号を出
    力する方位発信器と、上記方位ジンバルに対する上記仰
    角軸線周りの上記アンテナの回転角を指示する信号を出
    力する仰角発信器と、上記第2の加速度計の出力信号と
    上記第3の加速度計の出力信号と上記仰角発信器の出力
    信号とを入力して傾斜補正値を演算する傾斜補正演算部
    と、を有し、上記加速度計の出力信号から衛星の高度角
    に対応した値を減じた信号を上記第1のジャイロの実質
    的なトルカにフィードバックし、上記方位発信器の出力
    信号と船首方位角及び衛星方位角に対応した信号と上記
    傾斜補正演算部より出力された傾斜補正値ΔφA を指示
    する信号とを加算器にて演算しその出力信号を上記第2
    のジャイロの実質的なトルカにフィードバックして上記
    アンテナの中心軸線を上記衛星に指向させるように構成
    されたアンテナ指向装置において、 上記傾斜補正演算部より供給された傾斜補正値と衛星高
    度角と上記仰角発信器より供給された上記仰角軸線周り
    の上記アンテナの回転角とよりアンテナ指向装置の取り
    付け面の動揺角を演算する動揺角演算部と、該動揺角演
    算部より供給された動揺角と動揺中心からアンテナ指向
    装置までの動揺半径と上記傾斜補正演算部より供給され
    た傾斜補正値と上記仰角発信器より供給された上記仰角
    軸線周りの上記アンテナの回転角とより上記第1、第2
    及び第3の加速度計に作用する動揺加速度を演算する動
    揺加速度演算部と、上記加速度計の出力信号に上記動揺
    加速度演算部の出力信号を加算する加算器と、を設け、
    上記加速度計の出力信号より上記動揺加速度の成分を含
    まない出力信号を得るように構成されていることを特徴
    とするアンテナ指向装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアンテナ指向装置におい
    て、上記動揺角演算部は次式によってアンテナ指向装置
    の取り付け面の動揺角を演算することを特徴とするアン
    テナ指向装置。 η=tan-1(sinΔφA /tanθ) θS −ξ=tan-1(tanΔφA /sinη) 但し、η、ξ:取り付け面の動揺角 ΔφA :傾斜補正値 θ:仰角発信器の出力信号 θS :衛星高度角
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のアンテナ指向装置
    において、上記動揺加速度演算部は次式によって上記第
    1、第2及び第3の加速度計に作用する動揺加速度Δg
    O 、ΔgX 、ΔgP を演算することを特徴とするアンテ
    ナ指向装置。 ΔgO =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )cosθ−(η1 2+ ξ1 2cosη)sinθ−ξ1 2sinηsinΔφA cosθ〕/g ΔgX =R(−ξ2 sinΔφA +η2 cosΔφA +ξ1 2sinηsin ΔφA )/g ΔgP =R〔(ξ2 cosΔφA +η2 sinΔφA )sinθ+(η1 2+ ξ1 2cosη)cosθ−ξ1 2sinηsinΔφA sinθ〕/g 但し、η1 、ξ1 :動揺角η、ξの時間1次微分 η2 、ξ2 :動揺角η、ξの時間2次微分 g:重力の加速度 R:動揺半径
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