JPH0620000B2 - 非水二次電池 - Google Patents

非水二次電池

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JPH0620000B2
JPH0620000B2 JP60180472A JP18047285A JPH0620000B2 JP H0620000 B2 JPH0620000 B2 JP H0620000B2 JP 60180472 A JP60180472 A JP 60180472A JP 18047285 A JP18047285 A JP 18047285A JP H0620000 B2 JPH0620000 B2 JP H0620000B2
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battery
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征男 小林
利一 獅々倉
敏幸 酒井
英則 中村
博 小沼
学 大平
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Hitachi Ltd
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    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
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    • H01M4/60Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、エネルギー密度が高く、自己放電が小さく、
サイクル寿命が長く、かつ充・放電効果(クーロン効
果)の良好な非水二次電池に関するものである。
[従来の技術] 主鎖に共役二重結合を有する高分子化合物を電極に用い
た、いわゆるポリマー電池は、高エネルギー密度二次電
池として期待されている。ポリマー電池に関してはすで
に多くの報告がなされており、例えば、ピー・ジェー・
ナイグレイ等、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサ
イアティ、ケミカル・コミュニケーション、1979年,第
594頁(〔P.J.Nigrey等、J.C.S.,Chem.Commun.,1979,59
4〕,ジャーナル・エレクトロケミカル・ソサイアテ
ィ,1981年,第1651頁〔J.Electrochem.Soc.,1981,165
1〕、特開昭56−136469号、同57−121168号、同59−387
0号、同59−3872号、同59−3873号、同59−196566号、
同59−196573号、同59−203368号、同59−203369号等を
その一部としてあげることができる。
また、アニリンを酸化重合して得られるポリアニリンを
水溶液系または非水溶媒系の電池の電極として用いる提
案もすでなされている〔エイ・ジー・マックダイアーミ
ド等、ポリマー・プレプリンツ,第25巻,ナンバー2,
第248頁(1984年)<A.G.MacDiarmid等、Polymer Prepr
ints,25,No.2,248(1984)>、佐々木等、電気化学協会第
50回大会要旨集、123(1983)、電気化学協会第51回大会
要旨集、228(1984)〕。
[発明が解決しようとする問題点] アニリン系化合物の酸化重合体は、酸性水溶液中で電解
重合または化学重合することによって得られるため、水
を含有し、また、特に、化学重合においては、非水溶媒
二次電池の電解液に用いる溶媒に溶解するオリゴマーを
含有した形で得られることが多い。そして、その上、酸
化剤や副生成物等も残存している可能性がある。しか
し、アニリン系化合物の酸化重合体中に含まれる水、オ
リゴマーおよびその他の不純物は、通常の洗浄法では完
全に取り除くことは困難であり、純粋なアニリン系化合
物の酸化重合体を得ることか困難であった。
従って、このようなアニリン系化合物の酸化重合体を正
極に用いたポリマー電池では(i)高エネルギー密度、
(ii)低自己放電、(iii)高充・放電効率および(iv)長
サイクル寿命を同時に満足するものは得られていなかっ
た。
[問題点を解決するための手段] 本発明者らは、前記4つの電池性能を同時に満足する二
次電池を得るべく鋭意検討した結果、熱処理したアニリ
ン系化合物の酸化重合体を正極に用いることによって、
前記4つの電池性能を同時に満足する二次電池が得られ
ることを見い出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、下記の一般式で表わされるアニリン系
化合物の酸化重合体を150〜300℃の温度において
熱処理して得られる処理物を正極に用いることを特徴と
する非水二次電池に関する。
〔式中、R,R,RおよびRは異なっていても
同一でもよく、水素原子、炭素数が1〜10のアルキル
基、または炭素数1〜10のアルコキシ基である。〕 本発明に用いられるアニリン系化合物の酸化重合体は、
前記の一般式で表わされるアニリン系化合物を酸化重合
することによって得られる。
前記一般式で表わされるアニリン系化合物の代表例とし
ては、アニリン、2−メトキシ−アニリン、3−メトキ
シ−アニリン、2,3−ジメトキシ−アニリン、2,5
−ジメトキシ−アニリン、2,6−ジメトキシ−アニリ
ン、3,5−ジメトキシ−アニリン、2−エトキシ−3
−メトキシ−アニリン、2,3,5−トリメトキシ−ア
ニリン、2,3−ジメチル−アニリン、2,3,5,6
−テトラメチル−アニリン等があげられるが、これらの
中で最も好ましいのはアニリンである。
アニリン系化合物の酸化重合体は、電気化学的重合また
は化学的重合のいずれの方法でも製造することができ
る。
電気化学的重合法を用いる場合、アニリ系化合物の重合
は陽極酸化により行われる。そのためには例えば2〜20
mA/cmの電流密度が用いられる。多くは10〜300ボ
ルトの電圧が印加される。重合は好ましくはアニリン系
化合物が可溶な補助液体の存在下で行われる。そのため
には水または極性有機溶剤を使用できる。水と混合しう
る溶剤を使用するときは少量の水を添加してもよい。優
れた有機溶剤は、アルコール、エーテル例えばジオキサ
ンまたはテトラヒドロフラン、アセトンまたはアセトニ
トリル、ベンゾニトリル、ジメチルホルムアミドまたは
N−メチルピロリドンである。
重合は錯化合物化剤の存在下で行われる。これは、アニ
オンとしてBF、ASF,ASF,SbF,S
bCl,PF,ClO,HSO,およびSO
2-の基を含有する塩を意味する。得られる酸化重合体
は、対応するアニオンにより錯化合物になっている。
これからの塩は、カチオンとして例えば4級アンモニウ
ムカチオン、リチウムカチオン、ナトリウムカチオンま
たはカリウムカチオンを含有する。この種の化合物の使
用は既知であって、本発明の対象ではない。
アニリン系化合物の酸化重合体を化学的方法で製造する
場合には、例えばアニオン系化合物を強酸水溶液中で無
機の過酸化物、例えば過硫酸カリウムにより重合させる
ことができる。この方法によると、アニリン系化合物の
酸化重合体が微粉末状で得られる。この方法においても
アニオンが存在するので、アニリン系化合物の酸化重合
体は対応するアニオンにより錯化合物になっている。
このようにして得られたアニリン系化合物の酸化重合体
は、そのまま熱処理してもよいが、アルカリ処理してか
ら熱処理することが好ましい。
本発明でいう熱処理とは、アニリン系化合物の酸化重合
体に熱をかけて、アニリン系化合物の酸化重合体中に含
まれる水、オリゴマーおよびその他の不純物を除去する
ことを意味する。
アニリン系化合物の酸化重合体の熱処理温度は、150
〜300℃であるアニリン系化合物の熱処理温度が15
0℃より低い場合には、サイクル寿命が長く、自己放電
率の小さい二次電池が得られない。一方、熱処理温度が
300℃より高い場合には、アニン系化合物の酸化重合
体が若干劣化するので性能の良好な二次電池が得られ難
い。
熱処理は、空気中で行なっても、差支えないが、好まし
くは窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下、さらに好
ましくは真空中で処理した方がよい。
熱処理時間は、アニリン系化合物の酸化重合体の種類、
処理温度等によって異なるので一概には決められない
が、一般には5〜20時間の範囲内であることが好まし
い。
正極として使用しうる成形体は、種々の方法により得ら
れる。例えばアニリ系化合物の陽極酸化の場合は、アニ
オンにより錯化合物化され、そして使用陽極の形を呈す
る重合体が形成される。陽極が平らな形状ならば、重合
体の平らな層が形成される。アニリン系化合物の酸化重
合体微粉末の製法を利用するときは、この微粉末を既知
の方法により加圧および加熱下に形成体に圧縮成形する
ことができる。多くの場合室温〜300℃の温度および50
〜150パールの圧力が用いられる。アニオン性の錯化合
物化したアニリン系化合物の酸化重合体を製造するため
のこの既知方法によれば、任意の形の成形体を得ること
ができる。即ち例えば薄膜、板または立体形態の成形物
が用いられる。
本発明の非水二次電池に用いられる負極は特に制限はな
く、例えばポリピロールおよびポリピロール誘導体、ポ
リチオフェンおよびポリチオフェン誘導体、ポリキノリ
ン、ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン
等の電動性高分子、グラファイトTiS等の層間化合
物、リチウム、ナトリウム、リチウム−アルミニウム等
のアルカリ金属またはその合金、上記の導電性高分子と
アルカリ金属またはその合金との複合体等があげられ
る。これらのうちで好ましいものとしてはポリアセチレ
ン、ポリパラフェニレン、リチウム−アルミニウム合
金、導電性高分子とアルカリ金属またはその合金との複
合体をあげることができる。
本発明の非水二次電池の電極として用いられるアニリン
系化合物の酸化重合体および導電性高分子には、当該業
者に良く知られているように他の適当な導電材料、例え
ばカーボンブラック、アセチレンブラック、金属粉、金
属繊維、炭素繊維等を混合してもよい。
また、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ(テトラフロロエチレン)、エチレン−プロピ
レン−ジエン−ターポリマー(EPDM)、スルホン化
EPDM等の熱可塑性樹脂で補強してもよい。
本発明の非水二次電池の電解液の溶媒として単独または
混合して用いられる有機溶媒としては次のものがあげら
れる。
アルキレン ニトリル:例、クロトニトリル (液状範囲、−51.1℃〜120℃) トリアルキル ボレート:例、ホウ酸トリメチル、 (CHO)B(液状範囲、−29.3℃〜67℃) テトラアルキル シリケート:例、ケイ酸テトラメチ
ル、(CHO)Si(沸点、121℃) ニトロアルカン:例、ニトロメタン、 CHNO(液状範囲、−17℃〜100.8℃) アルキルニトリル:例、アセトニトリル、 CHCN(液状範囲、−45℃〜81.6℃) ジアルキルアミド:例、ジメチルホルムアミド、 HCON(CH (液状範囲、−60.48℃〜149℃) モノカルボン酸エステル:例、酢酸エチル (液状範囲、−83.6〜77.06℃) オルソエステル:例、トリメチルオルソホルメート、H
C(OCH(沸点、103℃) ジアルキル カーボネート:例、ジメチルカーボネー
ト、OC(OCH(液状範囲、2〜90℃) モノエーテル:例、ジエチルエーテル (液状範囲、−116〜34.5℃) ポリエーテル:例、1,1−および1,2−ジメトキシ
エタン(液状範囲、それぞれ−113.2〜64.5℃および−5
8〜83℃) 環式エーテル:例、テトラヒドロフラン (液状範囲、−65〜67℃):1,3−ジオキソラン(液
状範囲、−95〜78℃) ニトロ芳香族:例、ニトロベンゼン (液状範囲、5.7〜210.8℃) 芳香族カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化ベンゾイル
(液状範囲、0〜197%、臭化ベンゾイル(液状範囲、
−24〜218℃) 芳香族スルホン酸ハロゲン化物:例、ベンゼンスルホニ
ル クロライド(液状範囲、14.5〜251℃) 芳香族ホスホン酸二ハロゲン化物:例、ベンゼンホスホ
ニル ジクロライド(沸点、258℃) 芳香族チオホスホン酸二ハロゲン化物:例、 ベンゼン チオホスホニル ジクロライド (沸点、5mmで124℃) アルキル スルホン酸ハロゲン化物:例、 メタン スルホニル クロライド (沸点、161℃) アルキル カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化アセチル
(液状範囲、−112〜50.9℃)、臭化アセチル(液状範
囲、−96〜76℃)、塩化プロピオニル(液状範囲、−9
4、80℃) 飽和複素環式化合物:例、テトラヒドロチオフェン(液
状範囲、−96〜121℃):3−メチル−2−オキサゾリ
ドン(融点、15.9℃) ジアルキル スルファミン酸 ハロゲン化物:例、 ジメチル スルファミル クロライド (沸点、16mmで80℃) アルキル ハロスルホネート:例、クロロスルホン酸エ
チル(沸点、151℃) 不飽和複素環カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化2−フ
ロイル(液状範囲、−2〜173℃) 五員不飽和複素環式化合物:例、1−メチルピロール
(沸点、114℃)、2,4−ジメチルアゾール(沸点、1
44℃)、フラン(液状範囲、−85.65〜31.36℃)、 二塩基カルボン酸のエステルおよび/またはハロゲン化
物:例、エチル オキサリル クロライド(沸点、135℃) 混合アルキルスルホン酸ハロゲン化物/カルボン酸ハロ
ゲン化物:例、クロロスルホニル アセチル クロライド(沸点、10mmで98℃) ジアルキル スルホキシド:例、ジメチル スルホキシド(液状範囲、18.4〜189℃) ジアルキルサルフェート:例、ジメチルサルフェート
(液状範囲、−31.75〜188.5℃) ジアルキル サルファイト:例、ジメチルサルファイト
(沸点、126℃) アルキレン サルファイト:例、エチレン グリコール サルファイト(液状範囲、−11〜173℃) ハロゲン化アルカン:例、塩化メチレン (液状範囲、−95〜40℃)、1,3−ジクロロプロパン
(液状範囲、−99.5〜120.4℃) 前記のうちで好ましい有機溶媒はスルホラン、クロトニ
トリル、ニトロベンゼン、テトラヒドロフラン、メチル
置換テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、3−
メチル−2−オキサゾリドン、プロピレンまたはエチレ
ンカーボネート、スルホラン、γ−ブチロラクトン、エ
チレン グリコール サルファイト、ジチルサルファイ
ト、ジメチル スルホキシド、および1,1−ならびに
1,2−ジメトキシエタンである。なぜならばこれらは
電池成分に対して化学的に最も不活性であると思われ、
また広い液状範囲を有するからであり、特にこれらは正
極活物質を高度にしかも効率的に利用可能とするからで
ある。
本発明の非水二次電池の電解液に用いられる支持電解質
の代表的なカチオン成分としては、例えばポーリングの
電気陰性度値が1.6を超えない金属の金属陽イオンか
また一般式が R4-XMH またはR(但し、Rは炭素数が1
〜10のアルキル基、またはアリール基、MはN,Pまた
はAs原子、EはOまたはS原子、xはOから4までの
整数)で表わされる有機陽イオンがあげられる。また、
支持電解質の代表的なアニオン成分としては、例えばC
lO,PF,AsF,AsF,SOCF,
BF,およびBR(但し、Rは炭素数が1〜10のア
ルキル基、またはアリール基)等があげられる。
支持電解質の具体例としては、LiPF,LiSbF
,LiClO,LiAsF,CFSOLi,
LiBF,LiB(Bu),LiB(Et)(B
u),NaPF,NaBF,NaAsF,Na
B(Bu),KB(Bu),KAなどをあげ
ることができるが、必ずしもこれらに限定されるもので
はない。これらの支持電解質は一種類または二種類以上
を混合して使用してもよい。
支持電解質の濃度は、正極に用いるアニリン系化合物の
酸化重合体の種類、陰極の種類、充電条件、作動温度、
支持電解質の種類および有機溶媒の種類等によって異な
るの一概には規定するとはできないが、一般には0.5
〜10モル/の範囲内であることが好ましい。電解液は
均一系でも不均一系でもよい。
本発明の非水二次電池において、アニリン系化合物の酸
化重合体にドープされるドーパントの量は、酸化重合体
の繰り返し単位1モルに対して20〜100モル%であり、
好ましくは20〜80モル%である。
ドープ量は、電解の際に流れた電気量を測定することに
よって自由に制御することができる。一定電流下でも一
定電圧下でもまた電流および電圧の変化する条件下のい
ずれの方法でドーピングを行なってもよい。
本発明においては、必要ならばポリエチレン、ポリプロ
ピレンのごとき合成樹脂製の多孔質膜や天然繊維紙を隔
膜として用いても一向に差し支えない。
また、本発明の非水二次電池に用いられる電極のある種
のものは、酸素または水と反応して電池の性能を低下さ
せる場合もあるので、電池は密閉式にして実質的に無酸
素および無水の状態であることが望ましい。
[発明の効果] アニリン系化合物の酸化重合体を熱処理して得られる処
理物を正極として用いた本発明の非水二次電池は、高エ
ネルギー密度を有し、充・放電効率が高く、サイクル寿
命が長く、自己放電率が小さく、放電時の電圧の平坦性
が良好である。また、本発明の非水二次電池は、軽量、
小型で、かつ高いエネルギー密度を有するからポータブ
ル機器、電気自動車、ガソリン自動車および電力貯蔵用
バッテリーとして最適である。
[実施例] 以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。
実施例 1 〔アニリン酸化重合体の製造および処理〕 ガラス容器に、予じめ脱酸素した蒸留水、HBF、ア
ニリンを加え、HBFの濃度が1.5モル、アニリン
の濃度が0.35モルになるように調製した。水溶液中
に2cmの間隔で各々6cm2の2つの白金電極を装入した
後、撹拌下に電気量120アンペア・秒で電解した。この
際、陽極板上に濃緑色の酸化重合体が析出した。被覆さ
れた陽極を蒸留水で3回繰り返し洗浄し、次いで風乾
後、生成したアニリンの酸化重合体フィルムを白金板か
ら剥離した。この剥離した酸化重合体を28%のアンモニ
ア水の中に浸漬して一夜放置した後、蒸留水で3回繰り
返し洗浄し、次いで250℃で15時間真空乾燥した。
このように処理したアニリンの酸化重合体の処理物の元
素分析値は、重量パーセントでそれぞれC:79.38、
H:5.10、N:15.30であり、組成比でC:H:N
=6.05:4.63:1.00であり、かなり高純度
なものであった。
〔膜状アセチレン高重合体の製造) 窒素雰囲気下で内容積500mlのガラス製反応容器に1.
7mlのチタニウムテトラブトキサイドを加え、30mlのア
ニソールに溶かし、次いで2.7mlのトリエチルアルミ
ニウムを撹拌しながら加えて接触溶媒を調製した。
この反応容器を液体窒素で冷却して、系中の窒素ガスを
真空ポンプで排気した。次いで、この反応容器を−78℃
に冷却し、触媒溶液を静止したままで、1気圧の圧力の
精製アセチレンガスを吹き込んだ。
直ちに、触媒溶液表面で重合が起り、膜状のアセチレン
高重合体が生成した。アセチレン導入後、30分で反応容
器系内のアセチレンガスを排気して重合を停止した。窒
素雰囲気下で触媒溶液を注射器で除去した後、−78℃に
保ったまま精製トルエン100mlで5回繰り返し洗浄し
た。トルエンで膨潤した膜状アセチレン高重合体は、フ
ィブリルが密に絡み合った均一な膜状膨潤物であった。
次いで、この膨潤物を真空乾燥して金属光沢を有する赤
紫色の厚さ180μmで、シス含量98%の膜状アセチレン
高重合体を得た。また、この膜状アセチレン高重合体の
嵩さ密度は0.30g/ccであり、その電気伝導度(直
流四端子法)は20℃で3.2×10-9Ω-1・cm-1であっ
た。
〔電池実験〕
前記の方法で得られたアニリンの酸化重合体フィルムの
処理物および膜状アセチレン高重合体から、それぞれ直
径20mmの円板を切り抜いて、それぞれを正極および負極
の活物質として、電池を構成した。
図は、本発明の一具体例である非水二次電池の特性測定
用電池セルの断面概略図であり、1は負極用白金リード
線、2は直径20mm、80メッシュの負極用白金網集電体、
3は直径20mmの円板状負極、4は直径20mmの円形の多孔
質ポリプロピレン製隔膜で、電解液を充分含浸できる厚
さにしたもの、5は直径20mmの円板状正極、6は直径20
mm、80メッシュの正極用白金網集電体、7は正極リード
線、8はねじ込み式テフロン製容器を示す。
まず、前記、正極用白金網集電体6をテフロン製容器8
の凹部の下部に入れ、さらに正極5を正極用白金網集電
体6の上に重ね、その上に多孔性ポリプロピレン製隔膜
4を重ね、電解液を充分含浸させた後、負極3を重ね、
さらにその上に負極用白金網集電体2を載置し、テフロ
ン製容器8を締めつけて電池を作製した。
電解液としては、常法に従って蒸留脱水したプロピレン
カーボネートと1,2−ジメトキシエタンの混合溶媒
(体積比1:1)に溶解した LiPFの1モル/溶液を用いた。
このようにして作製した電池を用いて、アルゴン雰囲気
中で、一定電流下(1.5mA/cm)で正極および負極
へのドーピング量がそれぞれ50モル%および6モル%に
相当する電気量を流して充電した。充電終了後、直ちに
一定電流下(2.0mA/cm)で、放電を行ない電池電
圧が1.0Vになったたところで再度前記と同じ条件で
充電を行なう充・放電の繰り返し試験を行なったとこ
ろ、充・放電効率が70%に低下するまでに充・放電の繰
り返し回数は、1210回を記録した。
また繰り返し回数5回目のエネルギー密度は、136W・h
r/kgで、最高充・放電効率は100%であった。また、充
電したままで63時間放置したところ、その自己放電率は
1.8%であった。
実施例 2 〔アニリン酸化重合体の製造及び処理〕 予め脱酸素した蒸留水400mlと42%HBF水溶液100ml
を1の三つ口フラスコに入れ、撹拌下約1時間、窒素
ガスをバブリングさせた。その後、系内を窒素ガス雰囲
気下にし、温度計、コンデンサー取り付け、温水で溶液
を40℃にした。次いで、これにアニリン20gを加えた。
このアニリン水溶液に、撹拌下、過硫酸アンモニウム46
gを1規定のHBF水溶液200ccに溶かした溶液を約
2時間かけて滴下し、その後40℃で3時間反応させた。
反応終了後、濃緑色の反応液を過し、得られた濃緑色
のアニリン酸化重合体を28%アンモニア水500ml中に浸
漬して一夜放置した。過後、アニリン酸化重合体を20
0mlの蒸留水で3回繰り返し洗浄し、次いで250℃で15時
間真空乾燥した。
得られたアニリン酸化重合体の処理物の元素分析値は、
重量パーセントでそれぞれC:79.36、H:5.20、
N:15.28であり、組成比でC:H:N=6.06:
4.73:1.00であった。
〔電池実験〕
前記の方法で得られたアニリン酸化重合体の処理物の成
型品(100kg/cm加圧真空成形5分間、10%のカーボ
ンブラック含む)を正極に用いた以外は、実施例1と全
く同じ方法で〔電池実験〕を行った。その結果、充・放
電効率が70%に低下するまでの繰り返し回数は、1081回
を記録した。この電池のエネルギー密度は132W・hr/k
gであり、最高充・放電効率は100%であった。また、充
電したままで63時間放置したところその自己放電率は
2.1%であった。
実施例 3 実施例1において、負極に用いたアセチレン高重合体の
代りに、ブリチン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイアテイ
・オブ・ジャパン、第51巻,第2091頁(1978年)〔Bul
l.Chem.Soc.Japan.,51,2091(1978)〕に記載されている
方法で製造したポリパラフェニレンを1ton/cmの圧
力で20mmφの円板状に成形したものを負極として用いた
以外は、実施例1と全く同じ方法で〔電池実験〕を行な
った結果、充・放電効率が70%に低下するまでの繰り返
し回数は1481回を記録した。この電池のエネルギー密度
は143W・hr/kgであり、最高充・放電効率は100%であ
った。また、充電したままで63時間放置したところその
自己放電率は1.6%であった。
実施例 4 実施例1において、負極に用いたアセチレン高重合体の
代りに、Li−Al合金(原子比が1:1)を負極に用
いた以外は、実施例1と全く同じ方法で〔電池実験〕を
行なった。その結果充・放電効率が70%に低下するまで
の繰り返し回数は1081回を記録した。この電池のエネル
ギー密度は210W・hr/kgであり、最高充・放電効率は1
00%であった。また、充電したままで63時間放置したと
ころその自己放電率は1.6%であった。
実施例5〜6および比較例 実施例1において、正極に用いるアニリン酸化重合の熱
処理温度の表のごとく変えた以外は、実施例1と全く同
じ方法で〔電池実験〕を行なった。その結果、充・放電
効率が70%に低下するまでの繰り返し回数、エネルギー
密度、最高充・放電効率、充電後63hrの自己放電率は、
表のごとくであった。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一具体例である非水二次電池の特性測定用
電池セルの断面概略図である。 1……負極用白金リード線 2……負極用白金網集電体 3……負極 4……多孔性ポリプロピレン製隔膜 5……正極、6……正極用白金網集電体 7……正極リード線、8……テフロン製容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 獅々倉 利一 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 酒井 敏幸 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 中村 英則 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 小沼 博 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 大平 学 東京都大田区多摩川2―24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−97568(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式で表されるアニリン系化合物
    の酸化重合体を、150〜300℃の温度において熱処
    理して得られる処理物を正極に用いることを特徴とする
    非水二次電池。 (式中、R,R,RおよびRは異なっていても
    同一でも良く、水素原子、炭素数が1〜10のアルキル
    基、または炭素数1〜10のアルコキシ基である。)
  2. 【請求項2】あらかじめアルカリ処理した酸化重合体を
    150〜300℃の温度において、5〜20時間熱処理
    して得られた熱処理物である特許請求の範囲第1項記載
    の非水二次電池。
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