JPH0628162B2 - 二次電池 - Google Patents

二次電池

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JPH0628162B2
JPH0628162B2 JP60247985A JP24798585A JPH0628162B2 JP H0628162 B2 JPH0628162 B2 JP H0628162B2 JP 60247985 A JP60247985 A JP 60247985A JP 24798585 A JP24798585 A JP 24798585A JP H0628162 B2 JPH0628162 B2 JP H0628162B2
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polymer
aniline
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battery
positive electrode
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敏幸 酒井
征男 小林
利一 獅々倉
英則 中村
博 小沼
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Resonac Holdings Corp
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Showa Denko KK
Hitachi Ltd
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
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    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/60Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、エネルギーが密度が高く、自己放電が小さ
く、サイクル寿命が長く、かつ充・放電効率(クーロン
効率)の良好な二次電池に関する。
従来の技術 主鎖に共役二重結合を有する高分子化合物を電極に用い
た、いわゆるポリマー電池は、高エネルギー密度二次電
池として期待されている。ポリマー電池に関してはすで
に多くの報告がさなれており、例えば、ピー・ジェー・
ナイグレイ等、ジャーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサ
イアティ,ケミカル・コミュニケーション,1979年,第
594頁〔P.J.Nigrey et al,J.C.S.,Chem.Commun.,1979,5
94〕ジャーナル・エレクトロケミカル・ソサイアティ,
1981年,第1651頁〔J.Electrochem.Soc.,1981,1651〕、
特開昭56-136469号、同57-121168号、同59-3870号、同5
9-3872号、同59-3873号、同59-196566号、同59-196573
号、同59-203368号、同59-203369号等をその一部として
あげることができる。
また、アニリンを酸化重合して得られるポリアニリンを
水溶液系または非水溶媒系の電池の電極として用いる提
案もすでになされている〔エイ・ジー・マックダイアー
ミド等、ポリマー・プレプリンツ,第25巻,第2号,第
248頁(1984年)[〈A.G.MacDiarmid et al,Polymer Pr
eprints,25,No.2,248(1984)〉、佐々木等、電気化
学協会第50回大会要旨集、123(1983)、電気化学協会第5
1回大会要旨集、228(1984)〕。
発明が解決しようとする問題点 アニリン系化合物の酸化重合体は、生成時にある程度酸
化された状態で得られるため、そのままもしくはアルカ
リ処理して電池の正極に用いると、ドーピングレベルが
高々50モル%であり、従って高エネルギー密度電池を得
ることは困難であった。また、このようなアニリン系化
合物の酸化重合体を正極に用いたポリマー電池では、低
自己放電、高充放電効率および長サイクル寿命を同時に
満足するものも得られていなかった。
従って、本発明は、高エネルギー密度、低自己放電、高
充・放電効率および長サイクル寿命を同時に満足する二
次電池を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明者らは、前記4つの電池性能を同時に満足する二
次電池を得るべく鋭意検討した結果、予め還元剤により
化学的に還元したアニリン系化合物の酸化重合体を正極
に用いることによって、ドーピングレベルが飛躍的に向
上し、アニリン系化合物の酸化重合体の充電容量が大幅
に改善されて、前記4つの電池性能を同時に満足する二
次電池が得られることを見い出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、正極、負極および電解液を主要構成要
素とする二次電池において、正極が下記の一般式で表さ
れるアニリン系化合物の酸化重合体からなり、かつあら
かじめ塩基により補償した該酸化重合体を還元剤によっ
て化学的に還元されていることを特徴とする二次電池に
関する。
〔式中、R,R,RおよびRは異なっていても
同一でも良く、水素原子、炭素数が1〜10のアルキル
基、または炭素数が1〜10のアルコキシ基である。〕 本発明において用いられるアニリン系化合物の酸化重合
体は、前記の一般式で表わされるアニリン系化合物の酸
化重合体である。
前記一般式で表わされるアニリン系化合物の代表例とし
ては、アニリン、オルトまたはメタトルイジン、キシリ
ジン、オルトまたはメタアニシジン、2,5−ジメトキ
シアニリン、2,5−ジエトキシアニリン、3,5−ジ
メトキシアニリン、2,6−ジメトキシアニリン等があ
げられるが、エネルギー密度の良好な二次電池を得る点
からは、アニリンの使用が好ましい。
アニリン系化合物の酸化重合体は、電気化学的重合また
は化学的重合のいずれの方法でも製造することができ
る。
電気化学的重合法を用いる場合、アニリン系化合物の重
合は陽極酸化により行われる。そのためには、例えば2
〜20mA/cmの電流密度が用いられる。多くは10〜30
0ボルトの電圧が印加される。重合は好ましくはアニリ
ン系化合物が可溶な補助液体の存在下で行われる。その
ためには水または極性有機溶剤を使用できる。水と混合
しうる溶剤を使用するときは少量の水を添加してもよ
い。優れた有機溶剤は、アルコール、エーテル例えばジ
オキサンまたはテトラヒドロフラン、アセトンまたはア
セトニトリル、ジメチルノルムアミドまたはN−メチル
ピロリドンである。
重合は錯化合物化剤の存在下で行われる。これは、アニ
オンとしてBF ,As ,ASF,SbF ,Sb
Cl,PF ,ClO ,HSO −およびSO
2−の基を含有する塩を意味する。得られる酸化重合体
は、対応するアニオンにより錯化合物になっている。
これらの塩は、カチオンとして例えば4級アンモニウム
カチオン、リチウムカチオン、ナトリウムカチオンまた
はカリウムカチオンを含有する。この種の化合物の使用
は既知であって本発明の対象ではない。
アニリン系化合物の酸化重合体を化学的重合方法で製造
する場合には、例えばアニリン系化合物を強酸水溶液中
で無機の過酸化物により、重合させることができる。こ
の方法によると、アニリン系化合物の酸化重合体が微粉
末状で得られる。この方法においてもアニオンが存在す
るので、アニリン系化合物の酸化重合体は対応するアニ
オンにより錯化合物になっている。
アニリン系化合物の酸化重合体を化学的に製造する場合
に用いられる無機過酸化物は、強酸水溶液に溶解するも
のであれば特に限定はなく、代表例としては、過硫酸ア
ンモニウム、過硫酸カリウム、過酸化水素、過硫酸アン
モニウム−Fe(II)イオンレドックス系、過酸化水素
−Fe(II)イオンレドックス系、重クロム酸カリウ
ム、過マンガン酸カリウム、塩素酸ナトリウム等があげ
られるが、電池性能の良好な二次電池を得る点からは、
過硫酸アンモニウム、過硫酸アンモニウム−Fe(II)
イオンレドックス系、過酸化水素−Fe(II)イオンレ
ドックス系か好ましい。
アニリン系化合物の酸化重合体は、あらかじめ酸化重合
体を塩基により補償してから化学的に還元することが必
要である。
この補償に使用する塩基としては、アンモニア水や炭酸
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の無
機塩基、トリエチルアミン等の低級脂肪族アミンのよう
な有機塩基を用いることができるが、これらの中でもア
ンモニア水が好ましい。
このように塩基で補償されたアニリン系化合物の酸化重
合体を還元剤で還元する方法は特に制限されないが、一
般には還元剤の溶液にアニリン系化合物の酸化重合体を
浸し、撹拌もしくは超音波振動する方法が採用される。
還元剤の溶液は、均一系でも不均一系であってもよい。
還元剤としては、ヒドラジン、抱水ヒドラジン、、フェ
ニルヒドラジン等のヒドラジン類、水素化リチウムアン
モニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の水素化金属類お
よびメルカプタン等があげられる。これら還元剤のうち
で好ましいものは、ヒドラジン類、特に好ましくはフェ
ニルヒドラジンがあげられる。還元剤は、通常溶剤に溶
解して使用される。使用される溶剤としては、例えば
水、ジエチルエーテルのごときエーテル類、メチルアル
コール、エチルアルコール等のごときアルコール類があ
げられる。
還元剤の使用量は特に限定されないが、一般にはアニリ
ン系化合物の酸化重合体の含む窒素1原子に対して1原
子の水素を与える量以上に使用されるが、好ましくは酸
化重合体の含む窒素原子の1.5〜3倍原子量であるよう
に使用される。還元反応に要する時間は、通常数十分乃
至数時間であり、多くの場合、1時間反応させればよ
い。還元反応は、室温でも充分速やかに進行するので、
特に加熱を要しないが、必要に応じては加熱下に還元反
応を行なってもよい。還元反応終了後、還元されたアニ
リン系化合物の酸化重合体は、還元剤の溶液と同種の溶
剤で充分に洗浄し、還元剤を除去した後に乾燥させる。
このようにして得られた還元されたアニリン系化合物の
酸化重合体は、通常、酸化されやすい状態にあるので、
これら一連の還元処理は不活性ガス雰囲気下で行なうこ
とが好ましい。
正極として使用しうる成形体は、種々の方法により得ら
れる。例えばアニリン系化合物の陽極酸化の場合は、ア
ニオンにより錯化合物化され、そして使用陽極の形を呈
する酸化重合体が形成される。陽極が平らな形状なら
ば、酸化重合体の平らな層が形成される。アニリン系化
合物の酸化重合体微粉末の製法を利用するときは、この
微粉末を既知方法により加圧および加熱下に成形体に圧
縮成形することができる。多くの場合、室温〜300℃の
温度および50〜150バールの圧力が用いられる。アニオ
ン性の錯化合物化したアニリン系化合物の酸化重合体を
製造するためのこの既知方法によれば、任意の形の成形
体を得ることができる。即ち、例えば薄膜、板または立
体形態の成形物が用いられる。
本発明の二次電池に用いられる負極は特に制限はなく、
例えばポリピロールおよびポリピロール誘導体、ポリチ
オフェンおよびポリチオフェン誘導体、ポリキノリン、
ポリアセン、ポリパラフェニレン、ポリアセチレン等の
電導性高分子、グラファイト、TiS等の層関化合
物、リチウム、ナトリウム、リチウム−アルミニウム等
のアルカリ金属またはその合金、上記の電導性高分子と
アルカリ金属またはその合金との複合体等があげられる
が、これらのうちで好ましいものとしてはポリアセチレ
ン、ポリパラフェニレン、リチウム−アルミニウム合
金、電導性高分子とアルカリ金属またはその合金との複
合体をあげることができる。
本発明の二次電池の電極として用いられるアニリン系化
合物の酸化重合体および電導性高分子には、当該業者に
良く知られているように他の適当な導電材料、例えばカ
ーボンブラック、アセチレンブラック、金属粉、金属繊
維、炭素繊維等を混合してもよい。
また、ポリエチレン、変性ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ(テトラフロロエチレン)、エチレン−プロピ
レン−ジエン−ターポリマー(EPDM)、スルホン化
EPDM等の熱可塑性樹脂で補強してもよい。
本発明の二次電池の電解液の溶媒として単独または混合
して用いられる有機溶媒としては次のものがあげられ
る。
アルキレン ニトリル:例、クロトニトリル (液状範囲、−51.1℃〜120℃) トリアルキル ボレート:例、ホウ酸トリメチル、 (CHO)B(液状範囲、−29.3℃〜67℃) テトラアルキル シリケート:例、ケイ酸テトラメチ
ル、(CHO)Si(沸点、121℃) ニトロアルカン:例、ニトロメタン、 CHNO(液状範囲、−17℃〜100.8℃) アルキルニトリル:例、アセトニトリル、 CHCN(液状範囲、−45℃〜81.6℃) ジアルキルアミド:例、ジメチルホルムアミド、 HCON(CH (液状範囲、−60.48℃〜149℃) モノカルボン酸エステル:例、酢酸エチル (液状範囲、−83.6〜77.06℃) オルトエステル:例、トリメチルオルトホルメート、H
C(OCH(沸点、103℃) ジアルキル カーボネート:例、ジメチルカーボネー
ト、OC(OCH(液状範囲、2〜90℃) モノエーテル:例、ジエチルエーテル (液状範囲、−116〜34.5℃) ポリエーテル:例、1,1−および1,2−ジメトキシ
エタン(液状範囲、それぞれ−113.2〜64.5℃および−5
8〜83℃) 環式エーテル:例、テトラヒドロフラン (液状範囲、−65〜67℃):1,3−ジオキソラン(液
状範囲、−95〜78℃) ニトロ芳香族:例、ニトロベンゼン (液状範囲、5.7〜210.8℃) 芳香族カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化ベンゾイル
(液状範囲、0〜197℃)臭化ベンゾイル(液状範囲、
−24〜218℃) 芳香族スルホン酸ハロゲン化物:例、ベンゼンスルホニ
ル、クロライド(液状範囲、14.5〜251℃) 芳香族ホスホン酸二ハロゲン化物:例、ベンゼン ホスホニル ジクロライド(沸点、258℃) 芳香族チオホスホン酸二ハロゲン化物:例、 ベンゼン チオホスホニル ジクロライド (沸点、5mmで124℃) アルキル スルホン酸ハロゲン化物:例、 メタン スルホニル クロライド (沸点、161℃) アルキル カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化アセチル
(液状範囲、−112〜50.9℃)、臭化アセチル(液状範
囲、−96〜76℃)、塩化プロピオニル(液状範囲、−94
〜80℃) 飽和複素環式化合物:例、テトラヒドロチオフェン(液
状範囲、−96〜121℃):3−メチル−2−オキサゾリ
ドン(融点、15.9℃) ジアルキル スルファミン酸 ハロゲン化物:例、ジメ
チル スルファミル クロライド (沸点、16mmで80℃) アルキル ハロスルホネート:例、クロロスルホン酸エ
チル(沸点、151℃) 不飽和複素環カルボン酸ハロゲン化物:例、塩化2−フ
ロイル(液状範囲、−2〜173℃) 五員不飽和複素環式化合物:例、1−メチルピロール
(沸点、114℃)、2,4−ジメチルチアゾール(沸
点、144℃)、フラン(液状範囲、−85.65〜31.36
℃)、 二塩基カルボン酸のエステルおよび/またはハロゲン化
物:例、エチル オキサリル クロライド (沸点、135℃) 混合アルキルスルホン酸ハロゲン化物/カルボン酸ハロ
ゲン化物:例、クロロスルホニル アセチル クロライド(沸点、10mmで98℃) ジアルキル スルホキシド:例、ジメチル スルホキシド(液状範囲、18.4〜189℃) ジアルキルサルフェート:例、ジメチルサルフェート
(液状範囲、−31.75〜188.5℃) ジアルキル サルファイト:例、ジメチルサルファイト
(沸点、126℃) アルキレン サルファイト:例,エチレン グリコール サルファイト(液状範囲、−11〜173℃) ハロゲン化アルカン:例、塩化メチレン (液状範囲、−95〜40℃)、1,3−ジクロロプロパン
(液状範囲、−99.5〜120.4℃) 前記のうちで好ましい有機溶媒は、スルホラン、クロト
ニトリル、ニトロベンゼン、テトラヒドロフラン、メチ
ル置換テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、3
−メチル−2−オキサゾリドン、プロピレンまたはエチ
レンカーボネート、スルホラン、γ−ブチロラクトン、
エチレングリコール サルファイト、ジメチルサルファ
イト、ジメチル スルホキシド、および1,1−ならび
に1,2−ジメトキシエタンである。なぜならばこれら
は電池成分に対して化学的に最も不活性であると思わ
れ、また広い液状範囲を有するからであり、特にこれら
は正極活物質を高度に、しかも効率的に利用可能とする
からである。
本発明の二次電池の電解液に用いられる支持電解質の代
表的なカチオン成分としては、例えばポーリングの電気
陰性度値が1.6を超えない金属の金属陽イオンかまたは
一般式がR4-xMH またはR(但し、Rは炭
素数が1〜10のアルキル基、またはアリール基、Mは
N,PまたはAs原子、EはOまたはS原子、xはOか
ら4までの整数)で表わされる有機陽イオンがあげられ
る。また、支持電解質の代表的なアニオン成分として
は、例えばClO ,PF ,AsF ,AsF ,S
CF ,BF 、およびBR (但し、Rは炭素数
が1〜10のアルキル基、またはアリール基)等があげら
れる。
支持電解質の具体例としては、LiPF,LiSbF
,LiClO,LiAsF,CFSOLi,
LiBF,LiB(Bu),LiB(Et)(B
u),NaPF,NaBF,NaAsF,Na
B(Bu),KB(Bu),KAsFなどをあげ
ることができるが、必ずしもこれらに限定されるもので
はない。これらの支持電解質は一種類または二種類以上
を混合して使用してもよい。
支持電解質の濃度は、正極に用いるアニリン系化合物の
酸化重合体の種類、陰極の種類、充電条件、作動温度、
支持電解質の種類および有機溶媒の種類等によって異な
るので一概には規定することはできないが、一般には0.
5〜10モル/の範囲内であることが好ましい。電解液
は均一系でも不均一系でもよい。
本発明の二次電池おいて、アニリン系化合物の酸化重合
体にドープされるドーパントの量は、酸化重合体の繰り
返し単位1モルに対して、40〜100モル%であり、好ま
しくは50〜100モル%である。
ドープ量は、電解の際に流れた電気量を測定することに
よって自由に制御することができる。一定電流下でも一
定電圧下でもまた電流および電圧の変化する条件下のい
ずれの方法でドーピングを行なってもよい。
本発明においては、必要ならばポリエチレン、ポリプロ
ピレンのごとき合成樹脂製の多孔質膜や天然繊維紙を隔
膜として用いても一向に差し支えない。
また、本発明の二次電池において用いられる電極のある
種のものは、酸素または水と反応して電池の性能を低下
させる場合もあるので、電池は密閉式にして実質的に無
酸素および無水の状態であることが望ましい。
発明の効果 塩基で補償した後還元処理したアニリン系着化合物の酸
化重合体を正極として用いた本発明の二次電池は、高エ
ネルギー密度を有し、充・放電効率が高く、サイクル寿
命が長く、自己放電率が小さく、放電時の電圧の平坦性
が良好である。また、本発明の二次電池は、軽量、小型
で、かつ高いエネルギー密度を有するからポータブル機
器、電気自動車、ガソリン自動車および電力貯蔵用バッ
テリーとして最適である。
実施例 以下、実施例および比較例をあげて本発明をさらに詳細
に説明する。
実施例1 〔アニリン酸化重合体の製造および還元処理〕 ガラス容器に、予め脱酸素した蒸留水、 HBF、アニリンを加え、HBFの濃度が1.5モ
ル、アニリンの濃度が0.35モルになるように調製した。
水溶液中に2cmに間隔で各々6cm2の2つの白金電極を
装入した後、撹拌下に電気量120アンペア・秒で電解し
た。この際、陽極板上に濃緑色の酸化重合体が析出し
た。被覆された陽極を蒸留水で3回繰り返し洗浄し、次
いで風乾後、生成したアニリンの酸化重合体フィルムを
白金板から剥離した。この剥離したアニリンの酸化重合
体を28%のアンモニア水の中に浸漬して一夜放置した
後、アンモニア水を除去し、過剰の蒸留水で洗い、80℃
で真空乾燥した。得られた赤紫色のフィルムを窒素雰囲
気下で、フェニルヒドラジン1gを溶解したジエチルエ
ーテル溶液10cc中に浸漬し、1時間超音波振動させた。
その後、ジエチルエーテル溶液を除去し、窒素雰囲気下
で液が着色しなくなるまでジエチルエーテルで洗浄
し、80℃真空乾燥した。
得られた灰色フィルムの元素分析値は、C+H+Nの重
量%が99.88%であり、組成比がC:H:N=6.00:5.0
7:0.99であり、実質的に下式のようなアニリン酸化重
合体が完全に還元された状態であることを示していた。
〔膜状アセチレン高重合体の製造〕 窒素雰囲気下で内容積500mのガラス製反応容器に1.7
mのチタニウムテトラブトキサイドを加え、30mの
アニソールに溶かし、次いで2.7mのトリエチルアル
ミニウムを撹拌しながら加えて触媒溶液を調製した。
この反応容器を液体窒素で冷却して、系中の窒素ガスを
真空ポンプで排気した。次いで、この反応容器を−78℃
に冷却し、触媒溶液を静止したままで、1気圧の圧力の
精製アセチレンガスを吹き込んだ。
直ちに、触媒溶液表面で重合が起り、膜状のアセチレン
高重合体が生成した。アセチレン導入後、30分で反応容
器系内のアセチレンガスを排気して重合を停止した。窒
素雰囲気下で触媒溶液を注射器で除去した後、−78℃に
保ったまま精製トルエン100mで5回繰り返し洗浄し
た。トルエンで膨潤した膜状アセチレン高重合体は、フ
ィブリルが密に絡み合った均一な膜状膨潤物であった。
次いで、この膨潤物を真空乾燥して金属光沢を有する赤
紫色の厚さ180μmで、シス含量98%の膜状アセチレン
高重合体を得た。また、この膜状アセチレン高重合体の
高さ密度は0.30g/ccであり、その電気伝導度(直流四
端子法)は20℃で3.2×10−9Ω−1・cm−1であっ
た。
〔電池実験〕
前記の方法で得られた還元されたアニリンの酸化重合体
フィルムおよび膜状アセチレン高重合体から、それぞれ
直径20mmの円板を切り抜いて、それぞれを正極および負
極の活物質として、電池を構成した。
図は、本発明の一具体例である二次電池の特性測定用電
池セルの断面概略図であり、1は負極用白金リード線、
2は直径20mm、80メッシュの負極用白金網集電体、3は
直径20mmの円板状負極、4は直径20mmの円形の多孔性ポ
リプロピレン製隔膜で、電解液を充分含浸できる厚さに
したもの、5は直径20mmの円板状正極、6は直径20mm、
80メッシュの正極用白金網集電体、7は正極リード線、
8はねじ込み式テフロン製容器を示す。
まず、前記、正極用白金網集電体6をテフロン製容器8
の凹部の下部に入れ、さらに正極5を正極用白金網集電
体6の上に重ね、その上に多孔性ポリプロピレン製隔膜
4を重ね、電解液を充分含浸させた後、負極3を重ね、
さらにその上に負極用白金網集電体2を載置し、テフロ
ン製容器8を締めつけて電池を作製した。
電解液としては、常法に従って蒸留脱水したプロピレン
カーボネートと1,2−ジメトキシエタンの体積比が
1:1の混合溶媒に溶解したLiBFの1モル/溶
液を用いた。
このようにして作製した電池を用いて、アルゴン雰囲気
中で、一定電流下(1.5mA/cm)で正極および負極
へのドーピング量がそれぞれ80モル%および6モル%に
相当する電気量を流して充電した。充電終了後、直ちに
一定電流下(2.0mA/cm)で、放電を行ない電池電
圧が1.0Vになたところで再度前記と同じ条件で充電を
行なう充・放電の繰り返し試験を行なったところ、充・
放電効率が、70%に低下するまでに充・放電の繰り返し
回数は、1210回を記録した。
また繰り返し回数5回目の理論エネルギー密度は、163
W・hr/Kgで、最高充・放電効率は100%であった。ま
た、充電したままで60時間放置したところ、その自己放
電率は1.8%であった。
比較例1 実施例1の〔アニリン酸化重合体の製造〕で得られたア
ニリン酸化重合体を還元処理せずにそのまま正極に使用
した以外は、実施例1と全く同じ方法で〔電池実験〕を
行ったところ、充・放電効率は、最高で60%しか示さ
ず、12回で充・放電効率が50以下になった。
実施例2 〔アニリン酸化重合体の製造および還元処理〕 予め脱酸素した蒸留水400mと42%HBF水溶液100
mを1の三つ口フラスコに入れ、撹拌下約1時間、
窒素ガスをバブリングさせた。その後、系内を窒素雰囲
気下にし、温度計、コンデンサーを取り付け、温水で溶
液温度を40℃にした。これにアニリン20gを加えた。こ
のアニリン水溶液に、撹拌下、過硫酸アンモニウム46g
を1規定のHBF水溶液200mに溶かした溶液を約
2時間かけて滴下し、その後40℃で3時間反応させた。
反応終了後、濃緑色の反応液を過した。得られた濃緑
色のアニリン酸化重合体を28%アンモニア水500m中
で1時間撹拌した後、過し、次いで200mの蒸留水
で繰り返し3回洗浄し、その後、80℃で15時間真空乾燥
した。得られた赤紫色粉末は18gであった。この赤紫色
粉末1.5gを窒素雰囲気下にフェニルヒドラジン3gの
ジエチルエーテル溶液50cc中に添加し、室温で1時間撹
拌後、別し、ジエチルエーテルで液が無色になるま
で洗浄し、その後、80℃で15時間真空乾燥した。
得られた灰色粉末の元素分析値は、C+H+Nの重量%
が99.18%であり、組成比がC:H:N=6.00:5.01:
0.98であった。
〔電池実験〕
前記の方法で得られた還元されたアニリンの酸化重合体
の粉末から作製した直径20mmの円板(100Kg/cm、加
圧真空成型5分間、10%のカーボンブラックを含む)を
正極に用いた以外は、実施例1と全く同様の方法で〔電
池実験〕を行った。その結果、充・放電効率が70%に低
下するまでの繰り返し回数は、1081回を記録した。この
電池のエネルギー密度は、153W・hr/Kgであり、最高
充・放電効率は100%であった。また、充電したままで6
0時間放置したところ、その自己放電率は2.1%であっ
た。
実施例3 実施例1において、負極に用いたアセチレン高重合体の
代りに、ブルチン・オブ・ザ・ケミカル・ソサイアティ
・オブ・ジャパン,第51巻,第2091頁(1978年)〔Bul
l.Chem.Soc.Japan.,51,2091(1978)〕に記載されている
方法で製造したポリパラフェニレンを1ton/cmの圧
力で20mmの円板状に成形したものを負極として用いた
以外は、実施例1と全く同じ方法で〔電池実験〕を行な
った結果、充・放電効率が70%に低下するまでの繰り返
し回数は1481回を記録した。この電池の理論エネルギー
密度は158W・hr/Kgであり、最高充・放電効率は100%
であった。また、充電したままで60時間放置したところ
その自己放電率は1.6%であった。
実施例4 実施例1において、負極に用いたアセチレン高重合体の
代りに、Li/Al合金(原子比が1:1)を負極とし
て用いた以外は、実施例1と全く同じ方法で〔電池実
験〕を行なった。その結果充・放電効率が70%に低下す
るまでの繰り返し回数は881回を記録した。この電池の
エネルギー密度は218W・hr/Kgであり、最高充・放電
効率は100%であった。また、充電したままで60時間放
置したところその自己放電率は1.4%であった。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の一具体例である二次電池の特性測定用電池
セルの断面概略図である。 1…負極用白金リード線 2…負極用白金網集電体 3…負極 4…多孔性ポリプロピレン製隔膜 5…正極、6…正極用白金網集電体 7…正極リード線、8…テフロン製容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 征男 東京都大田区多摩川2−24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 獅々倉 利一 東京都大田区多摩川2−24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 中村 英則 東京都大田区多摩川2−24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (72)発明者 小沼 博 東京都大田区多摩川2−24―25 昭和電工 株式会社総合技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−501262(JP,A) 特開 昭60−221964(JP,A) 特開 昭60−97570(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正極、負極および電解液を主要構成要素と
    する二次電池において、正極が下記の一般式で表される
    アニリン系化合物の酸化重合体からなり、かつあらかじ
    め塩基により補償した該酸化重合体を還元剤によって化
    学的に還元されていることを特徴とする二次電池。 (式中、R,R,RおよびRは異なっていても
    同一でも良く、水素原子、炭素数が1〜10のアルキル
    基、または炭素数1〜10のアルコキシ基である。)
  2. 【請求項2】還元剤がヒドラジン類、水素化金属類また
    はメルカプタン類のいずれかである請求項1記載の二次
    電池。
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