JPH06196571A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JPH06196571A
JPH06196571A JP34436892A JP34436892A JPH06196571A JP H06196571 A JPH06196571 A JP H06196571A JP 34436892 A JP34436892 A JP 34436892A JP 34436892 A JP34436892 A JP 34436892A JP H06196571 A JPH06196571 A JP H06196571A
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JP
Japan
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film
wsi
silicide
electrode wiring
silicon substrate
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Application number
JP34436892A
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English (en)
Inventor
Tomio Katada
富夫 堅田
Kyoichi Suguro
恭一 須黒
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】シリサイドからなる電極配線の異常酸化による
コンタクト抵抗を招くこと無く、層間絶縁膜で被覆され
た前記電極配線と、上層配線とのコンタクトを取ること
ができる半導体装置の製造方法を提供すること。 【構成】所望の素子加工が施されたシリコン基板11上
に結晶質のWSix 膜18からなる電極配線を形成する
工程と、シリコン基板11の全面に層間絶縁膜としての
SiO2 20,BPSG膜21を形成する工程と、Si
2 20,BPSG膜21にコンタクトホール22a,
22b,22cを開孔する工程と、コンタクトホール2
2a,22c内にBF2 イオン24を選択的に注入する
工程と、シリコン基板11にアニール処理を施す工程と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に係わり、特にシリサイドからなる電極配線の形成方法
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体装置の電極や配線の材
料として多結晶シリコンが広く利用されている。これは
多結晶シリコンのほうがAlに比べて耐熱性に優れ、ゲ
ートの自己整合プロセスの点で有利であるなどの理由に
よる。
【0003】ところで、近年の半導体装置の高集積化や
高速化に伴い、電極配線の抵抗による信号伝達の遅延の
問題が顕在化してきた。特に、大容量・高集積化が進展
しているMOSLSIの分野では、ゲート電極の材料と
して使用されている多結晶シリコンは、第1層配線とし
ての役割も果たすので、ここでの信号遅延がデバイスの
高速動作化の大きな障害となっている。
【0004】そこで、多結晶シリコンに代わる次世代の
配線材料として、熱的な安定性と電気的な低抵抗性とを
兼ね備えた高融点金属のシリサイドが使用されつつあ
る。図8は、この種のシリサイドを用いた電極配線の形
成工程断面図である。
【0005】まず、図8(a)に示す如く、比抵抗6Ω
・cmのp型(100)面のシリコン基板31上に厚さ
0.8μmのSiO2 膜32を常圧CVD法によって形
成する。ここで、原料ガスとしては、例えば、SiH4
とO2 との混合ガスを用い、成膜温度は420℃とす
る。
【0006】この後、SiO2 膜32上に不純物を導入
した厚さ50nmの多結晶シリコン膜33を形成し、続
いて、この多結晶シリコン膜33上に厚さ200nmの
WSix 膜(タングステンシリサイド)34を、WSi
x の合金ターゲットをArガス中でスパッタすることに
より形成する。このとき、シリコン基板31の加熱は行
なっていない。
【0007】次に図8(b)に示す如く、通常のフォト
リソグラフィ法と反応性イオンエッチングを用いて、多
結晶シリコン膜33とWSix 膜34との積層膜を電極
形状に加工し、積層構造の電極配線を形成する。この
後、850℃の乾燥酸素雰囲気中で30分の酸化処理を
行ない、WSix膜34の表面に厚さ20nmのSiO
2 膜35を形成する。
【0008】次に図8(c)に示す如く、全面に層間絶
縁膜としてのSiO2 膜36を1μmの厚さに堆積す
る。このSiO2 膜36の成膜は、例えば、原料ガスと
してSiH4 とO2 との混合ガスを用いた常圧化学気相
成長(APCVD)により行なう。以上の工程により、
タングステンポリサイド(WSix 膜34/ポリシリコ
ン膜33)からなる電極配線の形成が完了する。ところ
で、このようにして得られたタングステンポリサイドの
電極配線には次のような問題があった。
【0009】これを図8(d),(e)を用いて具体的
に説明すると、まず、上記図8(c)の工程の後、図8
(d)に示す如く、通常のフォトリソグラフィ法と反応
性イオンエッチングとを用いて、タングステンポリサイ
ドの電極配線およびこの電極配線よりも前に形成されて
いた基板拡散層(不図示)上にコンタクトホールを開孔
する。
【0010】次に上記基板拡散層のうち、p型の基板拡
散層上のコンタクトホール内に、BF2 + イオンを注入
した後、このイオン注入によるダメージを解消するため
に、通常の縦型熱処理炉にシリコン基板31を導入し
て、電極配線が外気に晒された状態で850℃のアニー
ルを行なうと、コンタクトホール内のWSix 膜34が
異常酸化し、図8(e)に示す如く、体積が約3倍に膨
脹して形状が悪化するとともに、WO3 ,SiO2 から
なる絶縁物(異常酸化物)37に変化し、後工程で形成
される上層のAl配線とのコンタクト抵抗が著しく高く
なるという問題があった。
【0011】また、WSix 膜34を形成した後の上記
アニール等の熱処理によって、WSix 膜34が体積膨
脹し、これにより、シリコン基板31に応力が作用し
て、シリコン基板31に転位等の結晶欠陥が発生する結
果、シリコン基板31に形成された素子の特性が著しく
劣化するという問題もあった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、層間絶縁
膜で被覆されたシリサイドからなる電極配線と、上層の
Al配線とのコンタクトを取るために、層間絶縁膜にコ
ンタクトホールを開孔した後、電極配線が外気に晒され
た状態で熱処理を行なうと、電極配線の異常酸化が起こ
り、電極配線の形状が劣化したり、コンタクト抵抗が上
昇するという問題があった。また、熱処理によって電極
配線が体積膨脹するため、シリコン基板に応力が作用
し、素子特性が著しく劣化するという問題もあった。
【0013】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、その目的とするところは、コンタクト抵抗の上昇
を招くこと無く、層間絶縁膜で被覆されたシリサイドか
らなる電極配線と、上層の金属配線とのコンタクトを取
ることができる半導体装置の製造方法を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の半導体装置の製造方法(請求項1)は、
所望の素子加工が施された基板上に結晶質の金属珪化物
からなる電極配線を形成する工程と、前記基板上に層間
絶縁膜を形成する工程と、前記電極配線上の前記層間絶
縁膜および前記電極配線以外の領域上の前記層間絶縁膜
に開孔部を形成する工程と、前記電極配線上の前記層間
絶縁膜に形成した前記開孔部内および前記電極配線以外
の領域上の前記層間絶縁膜に形成した前記開孔部のうち
少なくとも1つの開孔部内にイオンを注入する工程と、
前記基板に熱処理を施す工程とを備えたことを特徴とす
る。
【0015】また、前記結晶質の金属珪化物からなる前
記電極配線を形成する工程は、前記金属珪化物を結晶化
しながら形成する工程であることが好ましい(請求項
2)。具体的には、基板を加熱しながら金属珪化物を形
成することが好ましい。
【0016】
【作用】本発明の半導体装置の製造方法(請求項1)で
は、金属珪化物(シリサイド)からなる電極配線上の層
間絶縁膜に形成した開孔部内および電極配線以外の領域
の層間絶縁膜に形成した開孔部のうち少なくとも1つの
開孔部内にイオンを注入している。また、後述するよう
に、結晶質の金属珪化物(シリサイド)にイオンを注入
すると、熱処理によるシリサイドの異常酸化を防止でき
る。したがって、工程数の複雑化を招くこと無く、電極
配線の形状劣化やコンタクト抵抗の上昇を防止できる。
イオン注入によって、シリサイドの異常酸化を防止でき
るのは次のように考えられる。
【0017】シリサイドにイオンが注入されると、結晶
質のシリサイドが非晶質化されるとともに、シリサイド
の表面の凹凸が除去される結果、この凹凸部分のシリサ
イドがシリサイドの結晶粒界に入り込み、この結晶粒界
が閉ざされる。
【0018】上記の如くシリサイドが非晶質化すると、
シリサイド中の金属と結合しない自由な珪素が増加す
る。この自由な珪素は、シリサイド中の金属よりも、化
学的に活発なものなので、後工程の熱処理の際に酸化種
が存在しても、この酸化種と自由な珪素との結合が優先
的に進むため、酸化種とシリサイド中の金属との結合が
抑制される。
【0019】このため、酸化種とシリサイド中の金属と
の結合物が、シリサイドの表面に形成されることによる
該酸化膜の形状劣化を防止でき、均一な酸化膜をシリサ
イドの表面に形成できるようになる。
【0020】また、上記の如くシリサイドの結晶粒界が
閉ざされると、シリサイドの実効的な表面積が減少する
ため、後工程の熱処理の際に存在しうる微量(例えば巻
き込み大気圧程度)な酸化種と、シリサイド中の珪素と
の反応により消費される珪素量は、表面積の減少分だけ
少ないものとなる。このため、正規組成(高融点・高安
定)のシリサイドよりも、金属組成が大きいシリサイド
の発生を防げる。これにより、シリサイドの金属と酸化
種との結合物が増加するのを抑制できるので、シリサイ
ドの金属と酸化種との結合物が、シリサイドの表面に形
成されることによる該酸化膜の形状劣化を防止でき、均
一な酸化膜をシリサイドの表面に形成できる。
【0021】このようにシリサイドの表面に均一な酸化
膜が形成されると、この酸化膜が酸化種に対する拡散バ
リアとして機能するため、シリサイドの表面における酸
化種の拡散流速が小さくなる。この結果、シリサイドの
表面に供給される珪素量が、酸化によって消費されるシ
リサイドの表面の珪素量よりも多くなり、シリサイド自
身の酸化が抑制される。このように、シリサイドの表面
には安定な酸化膜が形成され、異常酸化による抵抗の上
昇や、上層配線とのコンタクト抵抗の上昇を防止でき
る。また、本発明者等の研究によれば、熱処理によって
電極配線が体積膨脹するのは、シリサイドが非晶質であ
ることが原因であることが分かった。
【0022】すなわち、従来法の場合、基板に結晶欠陥
が生じるのは、基板を加熱せずにシリサイドの形成を行
なっていたので、非晶質のシリサイドが形成され、この
非晶質のシリサイドが後工程の熱処理によって、非晶質
から結晶質に変化する際にシリサイドの体積膨脹が生じ
るからである。一方、本発明(請求項2)では、シリサ
イドを結晶化しながら形成することにより結晶質のシリ
サイドからなる電極配線を形成している。
【0023】このため、後工程の熱処理によって、非晶
質から結晶質へというシリサイドの変化は生じないの
で、シリサイドの体積膨脹に伴う基板応力は発生しな
い。したがって、結晶欠陥は大幅に減少し、これによる
素子特性の劣化を防止できる。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照しながら実施例を説明す
る。図1〜図3は、本発明の一実施例に係る半導体装置
の製造方法を示す素子断面図である。
【0025】まず、図1(a)に示す如く、比抵抗5Ω
・cmのn型のシリコン基板11を用意し、イオン注入
法および熱拡散法を用いて、シリコン基板11のnチャ
ネルMOSFET形成領域(不図示)の表面にp型ウェ
ル12を形成した後、このp型ウェル12の表面にn+
型拡散層13a,13bを形成する。同様に、シリコン
基板11のpチャネルMOSFET形成領域(不図示)
の表面にp+ 型拡散層14を形成する。
【0026】次いでLPCVD法を用いて、シリコン基
板11の全面にSiO2 膜15を堆積した後、通常のフ
ォトリソグラフィ法と反応性イオンエッチングとを用い
て、n+ 型拡散層13a上のSiO2 膜15を選択的に
エッチング除去して、コンタクトホール16を開孔す
る。
【0027】次に図1(b)に示す如く、縦型LPCV
D炉内にシリコン基板11を導入して、シリコン基板1
1の全面に厚さ100nmの多結晶シリコン膜17を堆
積する。次いで加速電圧6.5keV,ドーズ量1×1
15cm-2の条件で、多結晶シリコン膜17にP(リ
ン)イオンを注入する。
【0028】この後、シリコン基板11をハロゲンラン
プにより400℃に加熱するとともに、WSi2.7 の合
金ターゲットを用いたArガス中でのDCマグネトロン
スパッタにより、全面に厚さ200nmのWSix 膜1
8を形成する。
【0029】このようにして得られたWSix 膜18を
X線回折法により評価したところ、WSix 膜18は結
晶質であることが確認された。また、上記条件により成
膜したWSix 膜の昇温中の応力を測定したところ、図
4に示すような結果が得られた。
【0030】すなわち、WSix 膜を10℃/minの
割合で昇温し、応力を測定したところ、WSix 膜の結
晶化に伴う応力の急激な上昇は見られないことが明らか
になった。
【0031】一方、従来法の場合のWSix 膜をX線回
折法により評価してみたところ、WSix 膜は非結晶質
であることが確認された。また、従来法により成膜した
WSix 膜の昇温中の応力を測定したところ、図5に示
すような結果が得られた。
【0032】すなわち、WSix を10℃/minの割
合で昇温し、応力を測定したところ、WSix の結晶化
が始まる400〜500℃付近で大きな引張り応力が発
生することが明らかになった。このような大きな応力に
よりシリコン基板に転位等の結晶欠陥が発生し、素子特
性が著しく劣化すると考えられる。
【0033】なお、WSix 膜18の加熱は、ハロゲン
ランプによる加熱の他、セラミックヒータ等を用いた加
熱であっても良い。また、加熱温度は、WSix 膜18
の成膜後にWSix 膜18が結晶質になるものであれば
良いが、200〜600℃の程度の温度範囲が望まし
い。
【0034】次に図1(c)に示す如く、通常のフォト
リソグラフィ法と反応性イオンエッチングとを用いて、
多結晶シリコン膜17とWSix 膜18との積層膜を電
極配線状にパターニングする。この後、850℃の乾燥
酸素雰囲気中で10分の酸化処理を行なって、多結晶シ
リコン膜17とWSix 膜18との表面に厚さ約20n
mのSiO2 膜19を成長形成する。
【0035】次に図2(a)に示す如く、700℃に設
定された石英管炉内にシリコン基板11を収容するとと
もに、LPCVD法によってシリコン基板11の全面に
厚さ0.1μmの層間絶縁膜としてのSiO2 膜20を
堆積する。なお、このLPCVD法において、キャリア
ガス,原料ガスは、例えば、それぞれ、N2 ,TEOS
ガスを用い、全圧力0.8Torrとする。
【0036】次いで700℃に設定された石英管炉内に
シリコン基板11を収容した後、この石英管炉内に、T
EOSを200SCCM,PH3 を300SCCM,T
MB(テトラメトキシボラン)を20SCCM,O2
300SCCMの条件で導入するとともに、全圧を0.
8Torrに設定して、SiO2 膜20上に層間絶縁膜
としての厚さ0.3μmのBPSG膜21を堆積する。
【0037】引き続き、上記ガス条件を変更し、すなわ
ち、石英管炉内に、TEOSを200SCCM,PH3
を650SCCM,O2 を650SCCMの条件で導入
してゲッタリング用の厚さ0.15μmのPSG膜(不
図示)を形成する。
【0038】この後、上記ガス条件を変更し、すなわ
ち、石英管炉内に、N2 を30l/min,POCl3
を4l/min,O2 を0.5l/minの条件で導入
して、850℃,15分の熱処理を行ない、引き続き、
緩衝フッ酸液で上記PSG膜を全てエッチング除去す
る。
【0039】次に図2(b)に示す如く、通常のフォト
リソグラフィ法と反応性イオンエッチングとを用いて、
WSix 膜18,n+ 型拡散層13b,p+ 型拡散層1
4上に、それぞれ、コンタクトホール22a,22b,
22cを開孔する。このとき、コンタクトホール22a
内のWSix 膜18上のSiO2 膜19もエッチングさ
れ、WSix の結晶粒が露出するようになる。
【0040】次に図2(c)に示す如く、n+ 型拡散層
13b上のコンタクトホール22bの部分をレジストパ
ターン23でマスクした後、加速電圧35keV,ドー
ズ量3×1015cm-2の条件で、p型不純物としてのイ
オン、例えば、BF2 イオンをコンタクトホール22a
内のWSix 膜18およびコンタクトホール22c内の
+ 型拡散層14に選択的に注入する。次いでレジスト
パターン23を剥離した後、850℃,30分のアニー
ル処理(熱処理)を行なう。このとき、コンタクトホー
ル22a内のWSix 膜18が異常酸化されるという問
題は発生しなかった。
【0041】ここで、WSix 膜18の異常酸化を防止
できたのは次にように考えられる。本実施例では、確実
に所定の不純物濃度のp+ 型拡散層14が得られるよう
に、図2(c)の工程でイオン注入を行なっているが、
このとき、コンタクトホール22a内のWSix 膜18
にもイオンを注入している。
【0042】このWSix 膜18に対するイオン注入に
よって、結晶質のWSix 膜18が非晶質化されるとと
もに、WSix 膜18の表面の凹凸が除去される結果、
この凹凸部分のWSix がWSix 膜18の結晶粒界に
入り込み、この結晶粒界が閉ざされる。
【0043】これにようにWSix 膜18が非晶質化す
ると、WSix 膜18中のWと結合しない自由なSiが
増加する。この自由なSiは、Wよりも化学的に活発な
ものなので、上記850℃,30分の熱処理の際に巻き
込み大気程度の微量な酸素等の酸化種が存在しても、こ
の酸化種と自由なSiとの結合が優先的に進むため、酸
化種とWとの結合が抑制される。
【0044】このため、酸化種とWとの結合物(W
x )が、WSix 膜18の表面に形成されることによ
る該酸化膜の形状劣化を防止でき、均一な酸化膜がWS
x 膜18の表面に形成される。
【0045】また、WSix 膜18の結晶粒界が閉ざさ
れると、WSix 膜18の実効的な表面積が減少するた
め、上記熱処理の際に存在しうる酸化種と、WSix
18中のSiとの反応により消費されるSiは、表面積
の減少分だけ少ないものとなる。
【0046】このため、正規組成(高融点・高安定)の
WSix 膜18よりも、金属組成が大きいWSix の発
生を防げる。これにより、WSix 膜18のWと酸化種
との結合物(WOx )の増加を抑制できるので、WOx
がWSix 膜18の表面に形成されることによる該酸化
膜の形状劣化を防止でき、均一な酸化膜をWSix 膜1
8の表面に形成できる。
【0047】このようにWSix 膜18の表面に均一な
酸化膜が形成されると、この酸化膜が酸化種に対する拡
散バリアとして機能するため、WSix 膜18の表面に
おける酸化種の拡散流速が小さくなる。
【0048】この結果、WSix 膜18の表面に供給さ
れるSi量が、酸化によって消費されるWSix 膜18
の表面のSi量よりも多くなり、WSix 自身の酸化が
抑制される。このように、WSix 膜18の表面には安
定な酸化膜が形成され、異常酸化を防止できる。
【0049】最後に、図3に示す如く、WSix 膜1
8,n+ 型拡散層13b,p+ 型拡散層14にそれぞれ
コンタクトするAlからなる上層電極配線25a,25
b,25cを形成する。
【0050】以上述べたように、本実施例の方法によれ
ば、WSix 膜18の異常酸化を防止できるので、タン
グステンポリサイド(WSix 膜34/ポリシリコン膜
33)の電極配線とAlの上層電極配線25aとのコン
タクト抵抗を小さくできる。
【0051】しかも、WSix 膜18の異常酸化の防止
は、p+ 型拡散層14のイオン注入工程のWSix 膜1
8のときに、このWSix 膜18にもイオン注入を行な
ってWSix の非晶質化により実現されているので、工
程数の増加や複雑化を招くものではない。
【0052】また、実際にコンタクト抵抗を評価したと
ころ、従来法の場合のコンタクト抵抗が数kΩ〜無限大
にあるのに対し、本実施例の場合のそれはコンタクトホ
ールのサイズが0.5μmの場合で10Ωであった。
【0053】また、タングステンポリサイド(WSix
膜34/ポリシリコン膜33)の電極配線がn型拡散層
13aにコンタクトしている部分における、n型拡散層
13aとp型ウェル12との接合特性も、従来に比べて
良好であった。
【0054】図6,図7はそのことを示す測定結果であ
り、図6は従来法によりタングステンポリサイド(WS
x 膜34/ポリシリコン膜33)を形成した場合のn
型拡散層13aとp型ウェル12との接合特性(電界強
度・リーク電流特性)を示しており、図7は本実施例の
方法の場合のそれである。なお、これは51個のチップ
について測定したものである。
【0055】これら図6,図7から、従来法の場合に
は、逆方向の低電界領域でリーク電流が大きくなるチッ
プが多いが、一方、本実施例の方法の場合には、逆方向
の低電界領域でリーク電流が大きくなるチップが無いこ
とが分かる。なお、従来法で作成されたチップのうち
で、リーク電流が大きかったものをエッチングしてその
表面を観察したところ、転位に対応するピットが多いの
が確認できた。
【0056】また、本実施例の方法では、上述したよう
に、シリコン基板11を加熱しながらWSix 膜18の
成膜を行なっているので、電極配線の形成時に結晶質の
WSix 膜18が得られる。
【0057】このため、WSix 膜18を形成した後の
イオン注入によるWSix 膜18の非晶質化前の熱処理
によって、非晶質から結晶質へというWSix 膜18の
変質が起こらないので、WSix 膜18の体積膨脹に伴
う基板応力を十分小さくできる。したがって、転位等の
結晶欠陥による素子特性の劣化を防止できる。
【0058】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではない。例えば、上記実施例では、シリサイド
の金属がWであるWSix の場合について説明したが、
本発明は他の金属、例えば、Ti,Zr,Hf,V,N
b,Ta,Cr,Mo,Co,Ni,Rh,Pd,I
r,Pt等の金属のシリサイドであっても同様な効果が
得られる。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、
種々変形して実施できる。
【0059】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、シ
リサイドからなる電極配線の異常酸化や、基板の結晶欠
陥や、工程数の増加や複雑化を招かずに、上記電極配線
と上層の電極配線とのコンタクトを取ることができ、も
って、製品歩留まりや信頼性の大幅な向上が図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る半導体装置の製造方法
を示す前半の素子断面図。
【図2】本発明の一実施例に係る半導体装置の製造方法
を示す後半の素子断面図。
【図3】本発明の一実施例に係る半導体装置の製造方法
により得られる半導体装置の素子断面図。
【図4】本発明の方法により形成したシリサイド膜の昇
降温時の応力変化を示す図。
【図5】従来の方法により形成したシリサイド膜の昇降
温時の応力変化を示す図。
【図6】従来の方法により形成したn型拡散層とp型ウ
ェルとの接合特性を示す図。
【図7】本発明の方法により形成したn型拡散層とp型
ウェルとの接合特性を示す図。
【図8】従来の問題点を説明するための図。
【符号の説明】
11,31…シリコン基板 12…p型ウェル 13a,13b2…n型拡散層 14…p型拡散層 15,19,20,32,35,36…SiO2 膜 16,22a,22b,22c…コンタクトホール 17,33…多結晶シリコン膜 18,34…WSix 膜 21…BPSG膜 23…レジストパターン 24…BF2 イオン 25…上層電極配線 37…異常酸化物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/3205

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所望の素子加工が施された基板上に結晶質
    の金属珪化物からなる電極配線を形成する工程と、 前記基板上に層間絶縁膜を形成する工程と、 前記電極配線上の前記層間絶縁膜および前記電極配線以
    外の領域上の前記層間絶縁膜に開孔部を形成する工程
    と、 前記電極配線上の前記層間絶縁膜に形成した前記開孔部
    内および前記電極配線以外の領域上の前記層間絶縁膜に
    形成した前記開孔部のうち少なくとも1つの開孔部内に
    イオンを注入する工程と、 前記基板に熱処理を施す工程とを有することを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】前記結晶質の金属珪化物からなる前記電極
    配線を形成する工程は、前記金属珪化物を結晶化しなが
    ら形成する工程であることを特徴とする請求項1に記載
    の半導体装置の製造方法。
JP34436892A 1992-12-24 1992-12-24 半導体装置の製造方法 Pending JPH06196571A (ja)

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