JPH0619060B2 - 耐チッピング塗料組成物 - Google Patents

耐チッピング塗料組成物

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JPH0619060B2
JPH0619060B2 JP8031288A JP8031288A JPH0619060B2 JP H0619060 B2 JPH0619060 B2 JP H0619060B2 JP 8031288 A JP8031288 A JP 8031288A JP 8031288 A JP8031288 A JP 8031288A JP H0619060 B2 JPH0619060 B2 JP H0619060B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車車体等に用いられる耐チッピング塗
料組成物(耐チッピングプライマー組成物)に関する。
〔従来の技術〕
自動車車体等の塗膜においては、その耐久性の向上を追
求するにあたり、従来から、チッピング現象およびそれ
に起因する車体部分での発錆腐食が大きな問題となって
いた。この“チッピング”とは、冬場の路面凍結防止の
ために敷かれた粗粒岩塩や、砂利,小石などが車輪によ
り跳ね上げられて自動車車体塗膜面に衝突し、その衝撃
により塗膜が部分的に剥離する衝撃剥離現象であり、そ
の結果、車体外面の被衝撃部の金属材(鋼材等)が露呈
し、速やかに発錆するとともに腐食が進行していくので
ある。
こうした問題を回避するため、車体底部および足まわり
部,バンパー等に、耐チッピングプライマーを塗装する
ことが行われており、たとえば、こうしたプライマーと
して、変性ポリオレフィン系樹脂を主成分とするバリヤ
ーコートが提案されいる(特開昭61-114779号公報,特
開昭61-114780号公報等)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、発明者らが上記バリヤーコートを詳細に
検討した結果、下記の問題点が残されていることが判明
した。
岩塩や小石などによる衝撃を充分に吸収できるよ
う、塗膜の引張り破断強度伸び率は、−20℃で200
〜1000%と非常に高く調整されているが、これで軟
らかすぎるため、塗膜の冷熱サイクル性が不良となり、
冬場や夏場などの低温と高温に繰り返し暴露されると、
塗膜にワレが発生してしまう。
変性ポリオレフィン系樹脂としては、エチレン−プ
ロピレン共重合体に無水マレイン酸をグラフト重合させ
たものが使用されているが、これらは、樹脂製造時に溶
剤と無水マレイン酸が反応し、生じた副由成物が貯蔵中
に析出してくるため、樹脂ワニスあるいは塗料が増粘し
て使用不可能になってしまう。
上記事情に鑑み、この発明は、優れた耐チッピング性,
耐食性等を有し、同時に、冷熱サイクル性,貯蔵安定性
も良好な耐チッピング塗料組成物を提供することを課題
とする。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため、この発明にかかる耐チッピン
グ塗料組成物は、分子中のエチレン/プロピレン(モル
比)が8/2〜7/3であるエチレン−プロピレン共重
合体に無水マレイン酸および/またはマレイン酸がグラ
フト重合されてなるグラフト共重合体であって同共重合
体におけるグラフト鎖中の酸無水物基および/またはカ
ルボキシル基のうちの60〜100%がモノアルコール
によりハーフエステル化されているか、および/または
アルキルアミンによりハーフアミド化されているグラフ
ト共重合体を塗膜形成成分として用いると共に、塗膜状
態での顔料体積含有率が30〜50%となるように顔料
を添加するようにした。
〔作 用〕
上記のように、エチレン−プロピレン共重合体に無水マ
レイン酸および/またはマレイン酸がグラフト重合(グ
ラフト共重合)されてなるグラフト共重合体において、
同共重合体におけるグラフト鎖中の酸無水物基および/
またはカルボキシル基のうちの60〜100%が、ハー
フエステル化および/またはハーフアミド化(以下これ
を、『酸誘導体化』と記す)されている。すなわち、酸
無水物基では、エステル基および/またはアミド基とカ
ルボキシル基とに分かれて開環した状態になっている。
そのため、副反応生成物が析出することなく、塗料組成
物の貯蔵安定性が向上すると同時に、下地、すなわち鉄
板等の基材あるいは電着(下塗り)塗膜などに対する塗
膜の付着性もまた向上している。
上記酸誘導体化率が上記設定範囲、すなわち酸無水物基
および/またはカルボシル基のうちの60%に満たない
場合は、上記反応の抑制という効果が充分に得られな
い。反対に上記設定範囲を越えると、下地に対する付着
性が低下してしまうため、好ましくない。
さらに、この発明においては、エチレン−プロピレン共
重合体を構成するエチレン/プロピレンのモル比(以下
これを、『Et/Pr』と記す)を8/2〜7/3とし、か
つ、従来に比べ、塗料組成物中の顔料含有量を、塗膜状
態での顔料体積含有率(以上これを、『PVC』と記
す)30〜50%にまで増大させている。その結果、従
来のように冷熱サイクル性を犠牲にしてまで塗膜の引張
り破断伸び率を高く調整し、塗膜の柔軟性で衝撃を吸収
するようにしなくても、添加顔料により優れた耐衝撃性
および引張破断強度が得られ、耐チッピング性と冷熱サ
イクル性の両者が両立した塗膜が形成できる。なお、こ
の発明にかかる耐チッピング塗料組成物から得られる塗
膜の−30℃における引張り破断強度伸び率は、5〜1
0%程度である。
Et/Prが上記設定範囲を外れる場合、エチレンが多すぎ
ると耐チッピング性が低下し、反対にプロピレンが多す
ぎると冷熱サイクル性が劣ってしまうため、適切ではな
い。他方、PVCが上記設定範囲を外れ、所定量に満た
ない場合は、この発明における上記作用が充分に及ぼさ
れず、所定量を越える場合は、塗膜形成物質が顔料粒子
間の隙間を埋めることができない等の理由から、耐チッ
ピング性等の塗膜性能が低下してしまう。
なお、上記塗膜状態でのPVC30〜50%とは、樹脂
100重量部に対する値に換算すると、ほぼ、150〜
500重量部に該当する量であり、これは、従来が樹脂
100重量部に対してせいぜい100重量部を上限とす
る量の顔料を添加していたのに比べ、飛躍的に増大して
いる。
〔実施例〕
この発明において塗膜形成成分(バインダ)として用い
られる前記グラフト共重合体は、たとえば、所定のエチ
レン−プロピレン共重合体(Et/Pr=8/2〜7/3)
を用いて、以下のようにして調製できる。なお、酸誘導
体化反応の起こり易さ、および、酸誘導体化率のコント
ロールの容易さなどの点から、この発明においては、無
水マレイン酸を用いたグラフト重合を行うことが好まし
い。とはいえ、マレイン酸を単独で、または無水マレイ
ン酸と併せてグラフト重合させてから、酸誘導体化を行
うことも同様に可能であることは言うまでもない。ただ
し、以下は、無水マレイン酸を用いた事例について説明
を進める。
まず、ペルオキシド化合物等のラジカル重合開始剤等を
用いた通常のグラフト重合を行って、上記共重合体に無
水マレイン酸重合体からなるグラフト鎖を形成する。そ
の後、これをモノアルコールおよび/またはアルキルア
ミンと反応させて、グラフト鎖中の酸無水物基のうちの
60〜100%を酸誘導体化させる。
このとき用いられるエステル化剤,アミド化剤としての
モルアルコール,アルキルアミンは、特に限定はされ
ず、前者としては分子中に1個の水酸基を有する第1,
第2,第3アルコールが、後者としてはアルキル鎖から
なる第1,第2,第3アミンが広く使用できる。また、
使用量についても、特に限定はされず、含まれる無水マ
レイン酸のモル数および酸誘導体化を起こさせる程度に
応じて計算し、必要量を個々に選択すればよい。さら
に、上記エステル化剤,アミド化剤はそれぞれ、単独で
用いてもよいし、複数種を併用してもよい。
得られる上記グラフト共重合体は、エチレン/プロピレ
ン/無水マレイン酸(重量比)=8〜7/3〜2/0.
05〜0.5となっており、共重合体の極限粘度〔η〕
は30℃トルエン溶液で0.5〜2(dl/g)程度とな
っていることが好ましい。上記極限粘度が0.5未満で
は、耐チッピング性が劣り、2を越えるとスプレー塗装
等の実施が困難になる恐れがある。なお、このようなグ
ラフト共重合体は、単独で用いられる他、2種以上が併
用されてもよい。
顔料としては、特に限定はされず、カーボンブラック,
二酸化チタン,亜鉛華,鉛白,タルク,シリカ,マイ
カ,ベンガラ,クレー(カオリン),炭酸カルシウム,
バライト粉等に代表される、通常の着色顔料や体質顔料
を単独で、あるいは複数種を併せて使用することができ
る。その全配合量は、塗膜状態でのPVCが30〜50
%となるように調節される。なお、顔料は、ボールミル
またはサンドグラインダー(SGミル)等により、樹脂
中に充分に分散されることが好ましい。
以上の塗膜構成成分に加え、この発明にかかる耐チッピ
ング塗料組成物には、作業性等の点から必要に応じて、
任意の溶剤または希釈剤等を添加し、粘度を調整するこ
とが好ましい。この溶剤等は、塗膜には残らない成分で
あるが、塗料組成物において、バインダである樹脂とと
もに均一な展色剤(ビヒクル)を構成するものであり、
バインダ等の種類に応じ、樹脂その他を溶解するもの、
あるいは、分離等を起こさず希釈して塗りやすい状態に
できるものが適宜選択されることが好ましい。一例とし
ては、ベンゼ,トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素
系、ヘキサン,ヘプタン,オクタン等の脂肪族炭化水素
系、メタノール,エタノール等のアルコール系、酢酸エ
ステル等のエステル系、セルソルブ等のエーテル系、ト
リクロルエチレン,ジクロルベンゼン等の含塩素化合物
系などに代表される勇気溶剤が挙げられるが、溶解性の
点から、トルエンを用いることが最適である。また、さ
らに溶解力を高めるための助溶剤が併用されてもよい。
他方、塗膜性能の向上等の目的から、さらにその他の各
種添加剤が塗料組成物に配合されていてもよい。そのよ
うな添加剤としては、たとえば、可塑剤,増粘剤,紫外
線吸収剤,安定剤,沈降防止剤,消包剤,レベリング剤
などが挙げられ、いずれも一般的なものが使用できる。
得られた耐チッピング塗料組成物の使用形態および用途
等は、特に限定されるものではないが、下記に、その好
ましい一使用具体例を示す。
まず、塗装に先立つ前処理として、鉄板,鋼板等の金属
製の被塗物(自動車車体等)に対し、表面に付着した
錆,油脂,汚れ等を除去して素地の調整を行ってから、
リン酸亜鉛,リン酸鉄などを用いた通常の化成処理等を
行う。その後、付着性,耐食性等を向上させるために、
カチオン電着塗装等による下塗り,焼付けを行って、下
塗り層を形成する。その塗膜厚は、特に限定はされない
が、たとえば、乾燥膜厚で15〜35μm程度が適切で
ある。
ついで、この発明にかかる耐チッピング塗料組成物を塗
装し、必要に応じて焼付けを行う。その膜厚は、特に限
定されないが、たとえば、5〜20μm程度の厚さ(乾
燥時)の膜が形成されていれば充分である。
さらに、中塗り塗装,焼付けを行った後、最後の仕上げ
に、上塗り塗料(必要に応じてクリヤー塗料を含む)の
塗装,焼付けを行う。上記中塗り塗装は、上塗り塗料の
吸込みを防止したり、耐久性を向上させたり、被塗面を
平滑にしたりする目的で行われ、一般的に常用されてい
る中塗り塗料、たとえば有機溶剤型の熱硬化性ポリエス
テル樹脂塗料などが使用できる。上塗り塗料としても、
特に限定はされず、任意の着色顔料やメタリック顔料等
が配合された熱硬化型のもの等が、必要に応じてクリヤ
ー塗料と併せて用いられる。クリヤー塗料としては、ア
クリル樹脂を主な塗膜形成成分とするものなど、通常の
ものが使用できる。中塗りおよび上塗り塗膜の膜厚も、
特に限定はされないが、それぞれ、35〜60μm程度
の乾燥膜厚が得られることが適当である。
なお、上記のように何層もの塗膜を形成する場合、それ
ぞれの塗装が終了する度に焼付けを行ってもよいし、ウ
ェットオンウェット式に塗装を重ねてから一挙に焼付け
て、各塗装層において溶剤の除去や樹脂の硬化を同時に
行わせることも有用である。
以上述べてきた各塗装の塗装方法については、特に限定
されない。すなわち、スプレーガン等を用いるスプレー
塗装,カーテンフローコータ等を用いるフローコート
(流し塗り),ディッピング塗装,電着塗装,静電塗装
(エアー霧化,回転霧化),刷毛またはローラー塗装な
ど、任意の方法により行われ、たとえば、下塗り等に適
用される電着塗装に関しても、電着塗料の電荷はカチオ
ン型,アニリン型のいずれでもよい。また、次の塗装を
行う前に、#600の水研ペーパーを用いた水研等を行
って、塗膜表面の平滑性を向上させ、良好な塗膜密着性
が得られるようにしてもよい。
さらに、乾燥,焼付けおよび硬化条件等も、特に限定は
されず、用いられた樹脂や溶剤種、あるいは被塗物等に
合わせた温度,時間等が適宜設定されることが好まし
い。換言すると、用いられる各種中塗り塗料,上塗り塗
料としては、熱硬化性樹脂塗料が好適であるが、熱可塑
性樹脂塗料や光(紫外線,電子ビーム等)硬化性樹脂塗
料等であってもよく、他方、有機溶剤型以外に、水分散
液型,水溶液型,ハイソリッド型,粉体型等であっても
よいため、それぞれに適する条件が選択されうる。
続いて、この発明におけるさらに詳しい実施例および比
較例について説明する。
−実施例1〜6,比較例1〜6− 耐チッピング塗料組成物の調整 Et/Prが7/3であるエチレン−プロピレン共重合体3
00g,無水マレイン酸9gおよび2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3−ヘキシン
0.45gを窒素置換した容器に入れて撹拌した後、ニ
ーダーにより250℃/60秒間混練した。その後、ト
ルエン2700gを添加して、無水マレイン酸がグラフ
トされたエチレン−プロピレン−無水マレイン酸グラフ
ト共重合体溶液を得た。
上記溶液を加圧反応容器に移し、系内を窒素置換した
後、アミド化剤としてジブチルアミン12gを加え、1
45℃/2時間加熱して酸誘導体化(ここではハーフア
ミド化)を行い、マレイン酸モノアミドグラフト鎖を有
するエチレン−プロピレングラフト共重合体A(ソリッ
ド比重0.86,酸誘導体化率100%)を得た。
上記同様にして、Et/Prが7.5/2.5,8/2,6
/4,9/1であるエチレン−プロピレン共重合体か
ら、それぞれマレイン酸モノアミドグラフト鎖を有する
エチレン−プロピレングラフト共重合体(順にB,C,
D,E;ソリッド比重0.86,酸誘導体化率100
%)を得た。
さらに、上記反応において、アミド化剤を8.4gまた
は4.8g用いるようにする他は同様に行い、酸誘導体
化率70%および40%のグラフト共重合体(順にF,
G;Et/Pr=7.5/2.5,ソリッド比重0.86)
を得た。
それぞれのグラフト共重合体70重量部に、顔料として
カーボンブラック(比重1.8)および二酸化チタン
(比重4.2)、溶剤としてトルエンを第1表に示した
割合で添加し、卓上SGミルにより分散させた。その
後、それぞれに添加されているものと同一のグラフト共
重合体30重量部をさらに追加してディスパーで撹拌
し、耐チッピング塗料組成物溶液を得た。
塗装 カチオン電着塗料(日本ペイント(株)製パワートップU
52,色;グレー)による電着塗装(乾燥膜厚20μm)
が施されたダル鋼板に、上記耐チッピング塗料組成物
(トルエンにより、スプレー粘度が#4フォードカップ
で20℃/13秒に調整済み)を乾燥膜厚が10μmと
なるように、ワイダー71(岩田塗装機製)にてエアー
圧4kg/cm2で塗装した。2分後に、中塗り塗料(日本
ペイント(株)製 OTO 820,色;グレー)を用いて、乾
燥膜厚が40μmになるように、上記同様に塗装し、7
分間のセッテイング後、140℃/20分間の焼付けを
行った。
この上に、さらに、メタリック塗料(日本ペイント(株)
製 OTO 515,色;スパークリングブラック)とクリヤ
ー塗料(日本ペイント(株)製 OTO 561)をウェットオ
ンウェットで、乾燥膜厚がそれぞれ17μm,35μm
となるよう、上記同様にして塗装した。その後、140
℃/20分間の焼付けを行って、合計乾燥膜厚122μ
mの塗膜を形成した。なお、下記の冷熱サイクル試験の
ための試験片については、上記上塗り塗装を繰返し行
い、最終上塗り塗膜の焼付け条件は140℃/120分
間とした。また、比較例6では、耐チッピング塗料組成
物による塗膜を形成しないようにし、他は同様にして試
験片を作製した。
塗膜性能評価 得られた実施例および比較例の塗膜について、下記の項
目について評価を行った。
(a) 貯蔵安定性 50℃にて10日間貯蔵した塗料を室温まで放冷し、同
塗料の状態を観察した(◎:増粘なく良好,×:増粘著
しいか、またはゲル化) (b) 付着性 JIS K 5400に準じた基盤目剥離試験を行い、形成された
100個のます目に対する剥離の起こらなかったます目
数の割合で評価した。
(c) 耐水性 試験片を50℃の温水に240時間浸漬し、浸漬後のフ
クレと付着性を観察,評価した。(◎:フルレ等無く付
着性も良好,×:フクレ等有り不良) (d) 耐チッピング性 試験片をソルトスプレーに120時間暴露し、24時間
室温で放置した後、−20℃下、6〜8mmの砕石(網目
の大きさ8mmの篩を通過するが、同6mmの篩は通過しな
いもの)50gを圧力0.6kg/cm2,試験片に対して
20゜または90゜の角度でそれぞれ当てて、チッピン
グ発生の有無を観察した。(◎:チッピングによる剥離
径0.5mm以下,○:同剥離径1mm以下,Δ:同剥離径
2mm以下,×:同剥離径4mm以下) (e) 冷熱サイクル性 6〜8mmの砕石50gを圧力0.6kg/cm2で当てた
(角度90゜)後の試験片について、−30℃/1時間
→室温/30分間→80℃/1時間→室温/30分間を
1サイクルとするサイクル試験を行い、5サイクル終了
後のワレ発生の有無を観察した(◎:ワレ無く良好,
×:ワレ有り不良)。
以上の結果を、第1表に示す。
第1表にみるように、実施例の耐チッピング塗料組成物
はいずれも、優れた貯蔵安定性,付着性,耐水性,耐チ
ッピング性,冷熱サイクル性を有することが判明した。
他方、比較例1では、グラフト共重合体におけるエチレ
ン含有率が低すぎるため、冷熱サイクル性に劣り、比較
例2では、反対にエチレン含有率が高すぎるため、耐チ
ッピング性の向上が見られない。また、比較例3および
4では、塗膜状態でのPVCがこの発明における設定範
囲を外れているため、それぞれ、冷熱サイクル性,耐チ
ッピング性に劣っている。比較例5では、酸誘導体化率
40%と低いため、貯蔵時に著しく増粘し、貯蔵安定性
が不良となった。耐チッピング塗料組成物を使用しない
比較例6では、冷熱サイクル性はもちろん良好である
が、耐チッピング性が不足している。
〔発明の効果〕
この発明にかかる耐チッピング塗料組成物は、優れた耐
チッピング性,耐食性,耐水性,付着性等を有するとと
もに、従来の冷熱サイクル性および貯蔵安定性の問題が
解決されたものであり、それらの特性の両立した、良好
な塗膜を形成することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子中のエチレン/プロピレン(モル比)
    が8/2〜7/3であるエチレン−プロピレン共重合体
    に無水マレイン酸および/またはマレイン酸がグラフト
    重合されてなるグラフト共重合体であって同共重合体に
    おけるグラフト鎖中の酸無水物基および/またはカルボ
    キシル基のうちの60〜100%がモノアルコールによ
    りハーフエステル化されているか、および/またはアル
    キルアミンによりハーフアミド化されているグラフト共
    重合体を塗膜形成成分とし、かつ、塗膜状態での顔料体
    積含有率が30〜50%となるように顔料が添加されて
    いることを特徴とする耐チッピング塗料組成物。
JP8031288A 1988-03-31 1988-03-31 耐チッピング塗料組成物 Expired - Lifetime JPH0619060B2 (ja)

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