JPH0618440Y2

JPH0618440Y2 - 脱穀機における揺動選別装置

Info

Publication number: JPH0618440Y2
Application number: JP2216388U
Authority: JP
Inventors: 幸浜田
Original assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Current assignee: MITSUBISHI NOUKI KABUSHIKI KAISHA
Priority date: 1988-02-22
Filing date: 1988-02-22
Publication date: 1994-05-18
Anticipated expiration: 2003-02-22
Also published as: JPH01127427U

Description

【考案の詳細な説明】（イ）産業上の利用分野本考案は穀稈を脱穀する脱穀機における揺動選別装置に
関する。

（ロ）従来技術従来、多数の横桟の両端部に上下一対の突出部を設け、
これらの突出部を各横桟毎に合成樹脂等の柔軟な素材か
らなるコ字状のブッシュで連結した脱穀機における揺動
選別装置を既に提案した。

（ハ）考案が解決しようとする問題点前記既知の脱穀機における揺動選別装置の横桟の突出部
にコ字状ブッシュを嵌合すると共に接着剤で接着した
が、この接着剤が他の器材に付着したり、嵌合すべく打
ち込む時、横桟が曲がって作動不良になったり、又は組
立工数が多くなる等の問題点があった。

（ニ）問題点を解決するための手段本考案は扱室の下方から後方へ向かう選別風路に揺動選
別体を架設し、該揺動選別体のチャフシーブを多数の横
桟で構成し、これらの横桟の両端に突設した上下一対の
突出部を、枠体の側板に傾動調節可能に支架した脱穀機
において、前記横桟を鉄板で構成すると共にその突出部
をカール状に形成して前記側板の上部の孔に緩く嵌挿
し、該横桟の上方の突出部と下方の突出部とを、それぞ
れ合成樹脂等の横桟より柔軟な素材からなる連結板の孔
に回動可能にかつ密に嵌合して上下別々に連結すること
により揺動選別装置の横桟の作動性を良くすると共に組
立工数を少なくして前述の問題点を解決した。

（ホ）作用各横桟の上方の突出部と下方の突出部とを、枠体の側板
の孔に遊嵌し、上下の連結板の各孔には回動可能でかつ
密に嵌合する前後の横桟のカール状突出部を上下別々の
連結板により連結すると共に前後間隔を保持することが
できる。

選別時には、長藁が各横桟上に載った状態で移送させ、
穀粒及び短い藁切れ等は各横桟の間から漏下して下方の
選別部により更に選別処理させる。

被選別物の量等により横桟の漏下間隙を拡縮調節する時
は、下方の横桟が前後動すると、各横桟が同じ角度だけ
傾斜角が変化し上記漏下間隙が変化する。

（ヘ）実施例本考案の一実施例を図面に示すコンバイン用の脱穀機に
ついて説明すると、１は扱室２内に軸架した扱胴であっ
て、扱室後部一側に設けた送塵口３の側部から後部に亘
って設けた処理室４内には処理胴５を軸架し、扱室２の
受網６の下方から排塵選別室７に亘って揺動選別体８を
前後揺動するように架設してあり、該揺動選別体８は、
移送板10と、それに続く上段のチャフシーブ11と、排稈
口2aの後部に近接させたラック付き移送板12と、前述チ
ャフシーブ11の下方に位置させたラック付き移送板13
と、一番受樋14上に臨むと共に前記チャフシーブ11から
の漏下物をも篩選別する選別網15と、二番受樋16上に臨
むストローラック17とにより構成されており、供給口2b
の下方に設けた送風唐箕18は前記移送板13の上部からチ
ャフシーブ11を吹き抜ける選別風路と、移送板13の下方
から選別網15を吹き抜ける選別風路と、一番受樋14の下
方を経てストローラック17へ吹き抜ける選別風路とを構
成し、一番受樋14と二番受樋16との間に設けた横断流フ
ァン20はストローラック17を吹き抜け、後部一側に設け
た吸引風車21は前後処理室４の後部一側に設けた排出口
および排塵選別室７の後部を吸引する。

扱口の外側にはフィードチエン22と挟扼レール23を対設
し、それらの後端から排塵選別室７の上方には排藁搬送
装置25を設けてある。

そして、前記チャフシーブ11の枠体は上部に外方へ突出
した段部を有する側板26,26と、それらの前部及び後部
を連結した横枠27,27とで構成されており、前記側板26
はその上部に穿設した孔28・・と揺動選別体８の側板8a
に穿設した孔とにボルト29を挿入して螺着し、段部ａの
直下に所定間隔を隔てて多数の丸孔30・・を、下部の前
後両端近傍には該丸孔30を中心とする円弧状の長孔31,3
1を前後一対として設けてある。

横桟32は鉄板により構成されており、両端の上部と下部
に第３図に示すようにカール状に巻いた突出部33,33を
設け、上縁は多数の連続した山形状の突起に形成し、下
部は前方へ向けて折曲してある。

35はナイロン等の前記横桟32より柔軟な合成樹脂で成型
した連結板であって、前記横桟32の上方の突出部33・・
を回転可能でかつ密に嵌合する多数の保持孔36・・を有
しており、この連結板35を前記側板26の段部直下の外側
面に重合して小孔37・・から挿入したビスで螺着し、そ
れより下方の内側面にも保持孔36・・を有する連結板38
を重合し、前記横桟32の突出部33・・を側板26の丸孔30
（突出部33が緩く嵌合する程度に大径になっている）・
・に遊嵌すると共に保持孔36・・に回動可能に圧入して
あり、後端の横桟32の一方から突出した突出部33には軸
39を圧入すると共にその端部の切欠部からスプリングピ
ン40を嵌入することにより一体回動するようになってお
り、上記軸39の外端部には平行な切欠面と螺子を設けて
あり、この部位の突出部33を前記丸孔30及び保持孔36に
挿入すると、前記軸39の外端は揺動選別体８の側板8aの
孔から第２図に示すように突出する。

前記横桟32・・の傾斜角を調節する操作レバー41の前部
は機壁に螺着した係止金42と蝶ナット43とにより前後動
可能でかつ係止可能に支持されており、前部に設けた孔
44にはプレート45の下端のピン46を挿入してスプリング
ピン47により止着し、上記プレート45の上部に固定した
ボス45aは小判状の軸孔を有し、前記軸39の切欠面を有
する部分に嵌合して回転を伝えるようになっており、ナ
ット48により螺着してある。

前記横桟32・・は上面に多数の山形突起を有するものと
一直線上のものとを交互に又は適当な比率で組合せて配
列すると、被選別物の分散作用と移送作用とが段階別に
強弱になり選別性能が向上する。

前述の脱穀機において、扱室２内で発生した穀粒及び小
さな藁屑は受網６から移送板10及びチャフシーブ11上に
落下して風選と移送作用を受けながら篩選別され、チャ
フシーブ11からの漏下物は選別網15にて篩選別されなが
ら風選されて穀粒が一番受樋14に落入し、選別網15上に
残った二番物を含む藁屑はストローラック17に移行して
篩選別と風選を受け、漏下して二番受樋16に落入した二
番物は二番スロワにより扱室２又は移送板10に還元され
る。

更に送塵口３から排出された排塵物は処理室４に移送さ
れて処理胴５により処理され、処理胴受網50から漏下し
たものは揺動選別体８上に合流して選別され、処理室４
の終端へ移行した藁屑は排出口から排出され、排塵選別
室７中で浮遊する藁屑と共に吸引風車21により機外へ吸
引排出される。

このような脱穀選別処理を行なう時、刈取脱穀する穀稈
が良く乾燥している場合、又は麦等は前記チャフシーブ
11の横桟32・・の間隔を大にし、稲で脱穀物の量が少な
い場合等には狭くすると適正な篩選別を行うことができ
る。

その際、横桟32・・の間隔（目合）を狭くする場合は、
操作レバー41を前方（この脱穀機をコンバインに搭載し
た場合）へ引張ると、後端の横桟32は下部が前方へ移動
するように回動し、それにともなって下方の連結板38,3
8が前方へ移動するので、すべての横桟32・・が上部の
突出部を中心として前方へ回動し、それらの間隙が狭く
なる。

また、前記操作レバー41を後方へ押出すと、プレート45
及びそれに連結されている最後部の横桟32が上部を中心
として後方へ回動し、それにより下部の連結板38が後方
へ移動するので、すべての横桟32・・が上部の突出部33
を中心として後方へ回動し、各横桟32・・の前後間隙が
広くなる。

51は下方の連結板38と側板26とに張設した戻しスプリン
グであって、連結板38が前方へ移動するように付勢して
おり、この戻しスプリング51は省略することもある。

第５図に示す実施例は枠体の側板に穿設した丸孔30から
合成樹脂製のピン52・・を挿入して突出部33に圧入した
ものであって、下部のピン52・・は連結板38にて前述の
実施例と同様に連結されており、横桟32・・の間隔調節
手段は図示を省略したが後端のピン52には軸39を突設す
ることにより前述の実施例と同様にして調節することが
できる。

第６図に示す実施例は枠体の側板26,26を上下幅の中間
部に内側へ突出する段部26aを設け、上方の連結板35は
側板26の段部上方の内側面に重合して螺着し、下方の連
結板38は側板26の段部の下方の外側面に重合し、上下の
連結板35,38に横桟32・・の突出部33・・を嵌合したも
ので、目合い調節する時に前後動する連結板38に藁屑等
が付着したり巻き付いたりすることがなく、目合い調節
をスムーズに行なうことができる。

（ト）考案の効果本考案は前述のように扱室２の下方から後方へ向かう選
別風路に揺動選別体８を架設し、該揺動選別体８のチャ
フシーブ11を多数の横桟32・・で構成し、これらの横桟
32・・の両端に突設した上下一対の突出部33を、枠体の
側板26に傾動調節可能に支架した脱穀機において、前記
横桟32・・を鉄板で構成すると共にその突出部33をカー
ル状に形成して前記側板26の上部の孔30に緩く嵌挿し、
該横桟32・・の上方の突出部33・・と下方の突出部33・
・とを、それぞれ合成樹脂等の横桟32より柔軟な素材か
らなる連結板35,38の孔に回動可能にかつ密に嵌合して
上下別々に連結したので、横桟32・・の両端部の突出部
33・・が摩耗するのを防止することができるものであり
ながら、同じ側の上方又は下方の前記突出部33・・に対
し連結板35,38の孔を嵌合するだけで簡単に組付けるこ
とができ、しかも、各横桟32・・の突出部33・・は連結
板35,38により保持されるので確実に支持され抜け出し
たりすることがない。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すものであって、第１図は
チャフシーブの分解斜視図、第２図(a)は揺動選別体の
横断面図、(b)は横桟の一部を省略した正面図、(c)は同
上側面図、(d)は横桟駆動部の一部を破断した平面図、
第３図は脱穀機の縦断面図、第４図は同上要部の拡大縦
断面図、第５図(a)は他の実施例の横断面図、(b)は横桟
装着部の同上正面図、(c)は同上分解正面図、第６図は
更に別の実施例を示す横断面図である。８……揺動選別体、15……選別網、26……側板、30……
丸孔、31……長孔、32……横桟、33……突出部、35,38
……連結板、36……保持孔

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】扱室２の下方から後方へ向かう選別風路に
揺動選別体８を架設し、該揺動選別体８のチャフシーブ
11を多数の横桟32・・で構成し、これらの横桟32・・の
両端に突設した上下一対の突出部33を、枠体の側板26に
傾動調節可能に支架した脱穀機において、前記横桟32・
・を鉄板で構成すると共にその突出部33をカール状に形
成して前記側板26の上部の孔30に緩く嵌挿し、該横桟32
・・の上方の突出部33・・と下方の突出部33・・とを、
それぞれ合成樹脂等の横桟32より柔軟な素材からなる連
結板35,38の孔に回動可能にかつ密に嵌合して上下別々
に連結したことを特徴とする脱穀機における揺動選別装
置。