JPH06181Y2 - プレス型における素材流入制御装置 - Google Patents

プレス型における素材流入制御装置

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JPH06181Y2
JPH06181Y2 JP10585087U JP10585087U JPH06181Y2 JP H06181 Y2 JPH06181 Y2 JP H06181Y2 JP 10585087 U JP10585087 U JP 10585087U JP 10585087 U JP10585087 U JP 10585087U JP H06181 Y2 JPH06181 Y2 JP H06181Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は絞り加工などを行なうプレス型において鋼板
などのプレス素材を押え付けて保持する流入制御装置に
関するものである。
従来の技術 プレスによる絞り加工は、例えば第14図に示すよう
に、プレス素材1を下型2の上に設置するとともに、上
型しわ押え3および成形ポンチ4を下降させて、先ず上
型しわ押え3によってプレス素材1の輪郭部を下型2に
おける下型しわ押え5との間に挟持し、ついで成形ポン
チ4によってプレス素材1の中央部を下型2におけるダ
イキャビティ6内に絞り込むことによって行なう。この
ような絞り加工を行なう場合、プレス素材にはその面方
向に伸びおよび縮みが複雑に生じるので、上記のように
上下のしわ押えによってプレス素材を拘束しておくこと
により、絞りの進行に伴うしわの発生を防止している。
周知のように、しわ押えはプレス素材を完全に固定する
ものではなく、絞り成形の進行に伴ってプレス素材をダ
イキャビティ内に順次流れ込ませるようプレス素材を保
持するものであり、したがってプレス素材の滑りをある
程度許容する必要があるが、その反面、しわ押え力が弱
い場合にはしわの発生や流入量増大のため欠肉が生じて
しまい、またプレス素材が過大に拘束されるとプレス素
材の流入が不足して割れが生じてしまう。さらにプレス
素材の把持を充分行なうために広い面積でしわ押えを行
なうとした場合には、スクラップの量が増大して材料歩
留りが低下する問題が生じる。
このようにしわ押えには、プレス素材の流れの制御を行
なうとともに可及的に狭い面積でプレス素材を把持する
ことが要求され、そこで従来では、しわ押え面にビード
などの突出部を形成し、摩擦抵抗力に加え、曲げおよび
曲げ戻しによる抵抗力によってプレス素材を把持するこ
とが行なわれ、またしわ押えを油圧シリンダなどの制御
可能なアクチュエータに取付けることにより、しわ押え
力を絞り加工の進行に従って調整する装置などが提案さ
れている。また特開昭59−76627号では、しわ押
え力を簡単な構成で増大させるために、上型とその下端
部に配置したしわ押えとしてのブロックとの間に介在さ
せたウレタン製弾性体を、その圧縮方向に対して垂直な
方向で拘束した構成の押え装置が提案されている。
考案が解決しようとする問題点 しかるにビードなどの突起部を設けたしわ押えでは、プ
レス素材の流入抵抗が大きくなるのでスクラップとなる
輪郭部を小さくすることができるが、成形ストロークの
間にプレス素材の流入抵抗を変えてプレス素材の移動量
(ダイキャビティ内への供給量)を調整することができ
ず、そのために欠肉を考慮して輪郭部をある程度大きく
し、その結果、材料歩留りを低下させているのが実情で
ある。また、特開昭59−76627号で提案されてい
る装置では、小さいストロークで大きいしわ押え力を発
生させることができるが、プレス素材の流入量を成形ス
トロークの途中で変えることができず、その結果、ビー
ド等の突起部を設けた上記のしわ押えと同様に、プレス
素材の輪郭部をある程度大きくしてしわや割れなどを防
止する反面、材料歩留りを低下させている。さらにしわ
押えをアクチュエータに取付けた構成では、しわ押え力
を成形ストロークに合せて調整することができるが、ア
クチュエータのみならず各種のセンサを必要とするな
ど、構成が複雑化し、また装置が高価になるので、実用
には適さないのが実情である。
この考案は上記の事情を背景としてなされたもので、プ
レス素材の流入量を成形ストローク途中で調整でき、か
つプレス素材の把持を充分に行なうことのできるプレス
型における素材流入制御装置を提供することを目的とす
るものである。
問題点を解決するための手段 この考案は、上記の目的を達成するために、プレス素材
をその板厚方向に押圧して所定の形状に成形するポンチ
と、ポンチの外周側に設けられてプレス素材を挟み付け
て把持する上下のしわ押えとを備えたプレス型におい
て、上下のしわ押えのうちいずれか一方のしわ押えに、
他方のしわ押えもしくはポンチに向けて押圧されてプレ
ス素材に広い面積で接触する摺動接触部と、プレス素材
の流れ方向において摺動接触部より下流側の所定位置に
前記摺動接触部と一体に形成されかつプレス素材の端部
が摺動接触部から外れることにより摺動接触部と共にプ
レス素材の板厚方向に移動してプレス素材を局部的に屈
曲させもしくはプレス素材に食い込む係合部とを備えて
いることを特徴とするものである。
作用 この考案の装置では、プレス型に装入されたプレス素材
を先ず上下のしわ押えが挟み付けて把持し、そのプレス
素材に対してポンチが板厚方向に変形力を作用させて所
定の形成に形成するが、加工開始当初は、いずれか一方
のしわ押えに設けた面積の広い摺動接触部がプレス素材
に接触してプレス素材を挟持する。したがって加工の進
行に伴ってプレス素材は摺動接触部に対して滑りを生じ
てポンチ側すなわちダイキャビティ側に流入し、素材の
供給が行なわれる。プレス加工が進行した結果、プレス
素材の端部が摺動接触部から外れると、摺動接触部がプ
レス素材の板厚方向に移動するので、これと一体に形成
してある係合部がプレス素材に作用し、その係合部がプ
レス素材に食い込みもしくはプレス素材を局部的に屈曲
させることにより、プレス素材に対する把持力が大きく
なり、その結果、プレス素材の流入が阻止もしくは抑制
される。
実施例 つぎにこの考案の実施例を図面を参照して説明する。
第1図および第2図はこの考案の第1実施例を示す断面
図であって、成形ポンチ4の外周側に配置された上型し
わ押え3は、その上端側にウレタンゴムなどの弾性体
(図示せず)が介在されてその弾性体を介して押し下げ
られるよう構成されており、この上型しわ押え3の下端
部には、摺動接触部10と突条11とが形成されてい
る。摺動接触部10は、図に示すように、プレス素材1
に対して広い面積で接触する部分であって、上型しわ押
え3の下端部のうちの外周側すなわち成形ポンチ4側と
は反対側に形成されている。また突条11は、プレス素
材1に食い込んでプレス素材1の流入を阻止もしくは抑
制する係合部として作用するものであって、上型しわ押
え3の下端部のうちの内周側すなわちプレス素材1の流
れ方向で前記摺動接触部10より下流側に、成形ポンチ
4の外周面にほぼ平行となるよう形成されており、その
突条11の先端(すなわち下端)は、前記摺動接触部1
0の下面と同一平面上に位置し、もしくは摺動接触部1
0の下面よりわずか上側に位置するよう設定されてい
る。
第1図は成形ポンチ4がプレス素材1を押圧し始めた直
後の状態を示し、この状態では、プレス素材1の輪郭部
は上型しわ押え3における摺動接触部10と下型しわ押
え5との間に挟持されているが、プレス素材1は受圧面
積が大きく圧力が小さいために成形ポンチ4による押圧
に従って上下のしわ押え3,5に対して滑りを生じて成
形ポンチ4側すなわちダイキャビティ側に流入する。成
形ポンチ4による成形が進行してプレス素材1が更に流
入した結果、プレス素材1の端部が摺動接触部10から
外れると、上型しわ押え3にはその上端側に配置した弾
性体による圧下力が常時作用しており、また前記突条1
1の下端が摺動接触部10と同一平面上に一致し、ある
いは上側に退入しているから、上型しわ押え3が更に押
し下げられて、突条11が第2図に示すようにプレス素
材1に食い込み、その結果、プレス素材1の流入が阻止
される。
すなわち上記の押え機構では、プレス素材1の実質的な
しわ押え力が、絞り加工の開始当初は小さく、最終段階
で大きくなるよう自動的に調整され、それに伴ってプレ
ス素材1の流入が成形ストロークに従って制御されるの
で、しわの発生は勿論のこと、割れや欠肉が確実に防止
される。またスクラップとなる所謂輪郭部は、突条11
が食い込んでいる部分の近傍のみであるから、スクラッ
プ量が少なくなって材料歩留りを向上させることができ
る。またしわ押え3,5の部分でプレス素材1は曲げお
よび曲げ戻しを受けないので、板厚の減少を防止するこ
とができる。
第3図および第4図はこの考案の第2の実施例を示す断
面図であって、ここに示す素材流入制御装置は、前述し
た摺動接触部10と突条11とを、上型しわ押え3の一
部をなす可動ブロック12に形成し、その可動ブロック
12を上型しわ押え3の下端部に上下動自在に取付けた
ものである。すなわち上型しわ押え3の下端部で成形ポ
ンチ4に寄った箇所の全周に組付溝13が形成されてお
り、その組付溝13の内部に複数の可動ブロック12が
互いに隣接して収容されており、各可動ブロック12の
下面には、摺動接触部10と、その摺動接触部10より
もプレス素材1の流れ方向で下流側に位置する突条11
とが形成され、さらに可動ブロック12の上面側にウレ
タンゴムなどの弾性体14が配置され、可動ブロック1
2はその摺動接触部10および突条11が上型しわ押え
3の下面側に突出するようその弾性体14によって下向
きに押圧されている。
したがって第3図および第4図に示す構成では、絞り成
形の開始当初は、第3図に示すように可動ブロック12
がその面積の広い摺動接触部10によってプレス素材1
に接触し、弾性体14を圧縮した状態で組付溝13内に
相対的に押し上げられている。この状態では突条11は
特に作用していず、したがってプレス素材1は成形ポン
チ4の下降に伴って成形ポンチ4側に流入する。そして
プレス素材1の端部が可動ブロック12における摺動接
触部10から外れると、可動ブロック12が弾性体14
の弾性力によって押し下げられ、その結果、プレス素材
1には摺動接触部10に替わって突条11が作用し、前
述した実施例におけると同様に突条11がプレス素材1
に食い込み、プレス素材1の流入が阻止される。
このように第3図および第4図に示す構成であっても前
述した第1実施例と同様な作用・効果を得ることができ
る。
なお、可動ブロック12によるプレス素材1の流入を更
に強固に阻止するためには、プレス素材1に食い込む突
条11を、第5図に示すような断面が鋸歯状をなす突条
11としてもよい。
また摺動接触部10に第6図に示すように突起10aを
追加して形成し、プレス素材1の流入に対する摺動接触
部10での抵抗力を大きくしてもよい。
さらに可動ブロック12における摺動接触部10は、特
に平坦面である必要はなく、例えば第7図に示すよう
に、可動ブロック12の下端部に形成した円弧状断面の
突部(丸ビード)10bと、下型しわ押え5の上面に形
成した凹部10cとによって構成してもよい。このよう
な構成であれば、プレス素材1に対して曲げおよび曲げ
戻しが作用するので、プレス素材1の流入に対する抵抗
力を大きくすることができる。
さらにまた、プレス素材1の流入を阻止する突条11
は、上述した各実施例で示したように、プレス素材1に
食い込むものである必要は特にはなく、プレス素材1を
局部的に屈曲させて流入を阻止する構成であってもよ
い。第8図はその例を示すもので、ここに示す突条11
は矩形断面に形成されており、これに対して下型しわ押
え5の上面には、矩形断面の凹部11aが形成されてお
り、したがってプレス素材1の端部が摺動接触部10か
ら外れて可動ブロック12が押し下げられることによ
り、矩形断面の突条11がプレス素材1の一部を矩形断
面の凹部11aに押し込んで局部的に屈曲させ、その結
果、プレス素材1の流入が阻止される。
第9図はこの考案の更に他の実施例を示す断面図であっ
て、ここに示す素材流入制御装置は、摺動接触部10お
よび突条11を備えた可動ブロック12を、上型しわ押
え3に片持ち状に形成したものである。すなわち上型し
わ押え3の下端部には、成形ポンチ4側を向く面から所
定の長さに亘ってスリット15が入れられてその下側の
部分が片持ち状に形成されており、その片持ち状の部分
の基端部が先端部に対して若干薄く形成されてバネ作用
をなす橋梁部16となっており、さらにその橋梁部16
より先端側の部分が可動ブロック12であって、その下
面には、広い面積でプレス素材1に接触する摺動接触部
10と突条11とがプレス素材1の流れ方向に沿って順
次形成されている。
したがって、第9図に示す構成では、絞り成形の途中で
摺動接触部10がプレス素材1を押えている状態では、
前記橋梁部16が撓んで可動ブロック12が上方に変位
し、その結果、突条11がプレス素材1は特には作用し
ていないが、プレス素材1の流入が進んでその端部が摺
動接触部10から外れると、橋梁部16の弾性力によっ
て可動ブロック12が下がり、その結果、突条11がプ
レス素材1に食い込んでプレス素材1の流入を阻止す
る。すなわち第9図に示す構成であっても第1図ないし
第7図に示す素材流入制御装置と同様な作用・効果を得
ることができる。
ところで可動ブロック12を用いる場合、可動ブロック
12に独自の弾性体を併用することになるから、可動ブ
ロック12を上下方向に限らず横方向に移動させるよう
に構成することもでき、以下にその例を示す。
第10図において、上型しわ押え3の下端部に形成した
組付溝13の内部には、成形ポンチ4に向けて前後動す
る可動ブロック12が収容されており、その可動ブロッ
ク12の後端側(図で右側)の部分に円筒状の中空部1
7が形成され、その内部にウレタンゴムなどの弾性体1
4が配置されるとともに、その弾性体14の端面と組付
溝13の側面との間に、可動ブロック12のガイドを兼
ねるスペース18が設けられている。可動ブロック12
の下面には断面がほぼ円弧状をなす二つの突部10d,
10eがプレス素材1の流れ方向に並んで突設されてお
り、これに対して各突部10d,10eに対応する凹部
10f,10gが下型しわ押え5の上端部に形成され、
これらの突部10d,10eおよび凹部10f,10g
が、プレス素材1の滑りを許容した状態でプレス素材1
を押える摺動接触部10を構成している。成形ポンチ4
に近い側の突部10eの側面のうち成形ポンチ4側の側
面には、横方向に切り込むことにより形成したフック状
の係合部21が形成され、またその突部10eが嵌合す
る凹部10gには前記係合部21を引っ掛ける形状であ
って、前記係合部21と共にプレス素材1を屈曲させて
その流入を阻止もしくは抑制する係合部21aが形成さ
れている。
第10図は絞り成形の途中で摺動接触部10によってプ
レス素材1を保持している状態を示しており、各突部1
0d,10eが各々に対応する凹部10f,10gに嵌
合することにより、可動ブロック12は弾性体14を圧
縮して図の右方向に後退させられており、この状態では
各係合部21,21aが噛み合っていない。したがって
プレス素材1は摺動接触部10における曲げおよび曲げ
戻しに伴う抵抗力によって流入が制御され、そして、プ
レス素材1の端部が図の右側の突部10dから外れる
と、可動ブロック12が弾性体14の弾性力によって成
形ポンチ4側に前進し、その結果、各係合部21,21
aが係合しようとすることにより、プレス素材1が局部
的に屈曲されて流入抵抗が大きくなり、プレス素材1が
その部分に引っ掛かって流入が阻止される。
なお、可動ブロック12はその係合部21が下型しわ押
え5における係合部21aに係合するよう弾性体14に
よって常時押圧されているから、プレス素材1が可動ブ
ロック12と下型しわ押え5との間から抜け出た場合に
は、各係合部21,21aが係合して上型しわ押え3の
上昇を阻止するよう機能することがあるので、上型しわ
押え3の引上げ力を可動ブロック12の弾性体14に抗
した後退力に変換するために、係合部21の上面を図の
右方向に上昇する傾斜面とすることが好ましい。
第11図はこの考案を単動プレス型に適用し、かつ上型
しわ押え3の一部をなす可動ブロック12を成形ポンチ
4側に移動させてプレス素材1を保持するよう構成した
ものである。すなわち上型しわ押え3は、図示しないラ
ムに取付けられるとともに、下型しわ押え5はダイクッ
シヨン(図示せず)によって上下動可能に保持され、ま
た成形ポンチ4は上向きに固定されている。その上型し
わ押え3の下端部に形成した組付溝13は、下型しわ押
え5側および成形ポンチ4側の両方に開口しており、そ
の組付溝13の内部にはスペーサ18によってガイドさ
れ、かつ弾性体14によって成形ポンチ4に向けて押圧
された可動ブロック12が配置されている。可動ブロッ
ク12の下面は上型しわ押え3の下面と一致し、また先
端面(すなわち成形ポンチ4側の側面)は、弾性体14
を圧縮して限界位置まで後退させた状態で上型しわ押え
3の側面に一致するよう構成されており、その可動ブロ
ック12の先端面のうち下側の部分は、広い面積でプレ
ス素材1に接触する摺動接触部10とされ、それよりわ
ずか上側(すなわちプレス素材1の流れ方向での下流
側)に、先端部が摺動接触部10と同一平面上で一致す
るか、もしくはわずか後退した係合部として作用する突
条11が形成されている。
上記のプレス型では、プレス素材1は上昇端にある下型
しわ押え5の上に設置され、上型しわ押え3が下降して
そのプレス素材1を上下両方のしわ押え3,5が挟持
し、その状態で下型しわ押え5と共に下降する。その結
果、成形ポンチ4が相対的に上昇してプレス素材1を上
方に押圧し、絞り成形を行なう。絞り成形の途中では、
第11図に示すように、プレス素材1は上下のしわ押え
3,5によって輪郭部分を挟持されるとともに、可動ブ
ロック12が弾性体14を圧縮して後退させられている
から、可動ブロック12は弾性体14による押圧力によ
って成形ポンチ4との間にプレス素材1を挟み付けるよ
うに作用する。したがって可動ブロック12の摺動接触
部10がプレス素材1に接触している間は、受圧面積が
広くて圧力が小さいことにより、プレス素材1は絞り成
形の進行に伴って成形ポンチ4側に流入する。そして成
形の進行に伴ってプレス素材1の端部が摺動接触部10
から外れた場合には、可動ブロック12が弾性体14に
押されて成形ポンチ4側に前進し、前記突条11がプレ
ス素材1に食い込み、その結果、プレス素材1の流入が
阻止される。
したがって第11図に示す構成であっても、しわや割れ
もしくは欠肉を発生させることなく絞り成形を行なうこ
とができるうえに、スクラップとなる部分を減少させて
材料歩留りを向上させることができる。
なお、プレス素材1を成形ポンチ4との間に挟み込んで
流入を阻止する構成であっても、成形加工の最終段階で
プレス素材1の流入を確実に阻止するために、突条11
を例えば第12図に示すよう鋸歯状としてもよい。
また可動ブロック12の下面と下型しわ押え5の上面の
間でのしわ押え作用を確実ならしめるために、例えば第
13図に示すように、可動ブロック12の下面側に円弧
状断面の突部22を形成するとともに、下型しわ押え5
の上面側に突部22に対応する凹部22aを形成し、プ
レス素材1をこれらの突部22および凹部22aによっ
て曲げおよび曲げ戻しすることよりその流入量の調整を
行なうよう構成してもよい。
ところで上述した各実施例では、上型しわ押え3に摺動
接触部10および突条11ならびに係合部21を設けた
が、この考案では、上記の各実施例とは反対に、下型し
わ押え5に上記のような摺動接触部や突条もしくは係合
部を設けてもよい。
また可動ブロック12を上型しわ押え3に設ける場合、
可動ブロック12の落下を防止する手段を適宜に設ける
ことができる。
考案の効果 以上の説明から明らかなようにこの考案の素材流入制御
装置によれば、プレス素材の流入を許容するよう広い面
積でプレス素材を押える摺動接触部と、摺動接触部より
もプレス素材の流入方向での下流側に位置していてプレ
ス素材が摺動接触部から外れることにより移動してプレ
ス素材に食い込みもしくは局部的に屈曲させる係合部と
を設けたから、成形ストロークに応じてプレス素材の流
入およびその阻止を制御することが可能になり、その結
果、しわおよび欠肉などの欠陥が発生することを有効に
防止することができるうえに、プレス素材のうちスクラ
ップとなる輪郭部分を可及的に少なくして材料歩留りの
向上を図ることができる。またこの考案によれば、プレ
ス素材の端部が摺動接触部から外れることにより、必ず
係合部がプレス素材に作用してその流入を阻止もしくは
抑制するので、プレス素材の流入を阻止もしくは抑制す
るタイミング調整が不要もしくは簡単になるなどの効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はこの考案の第1実施例を示し、第
1図はその摺動接触部によってプレス素材を押えている
状態の断面図、第2図はその突条がプレス素材に食い込
んだ状態の断面図、第3図および第4図はこの考案の第
2実施例を示し、第3図は摺動接触部でプレス素材を押
えている状態の断面図、第4図はその突条がプレス素材
に食い込んだ状態の断面図、第5図ないし第13図はこ
の考案の更に他の実施例をそれぞれ示す断面図である。
第14図は絞りプレス型の一例を示す概略的な断面図で
ある。 1…プレス素材、3…上型しわ押え、4…成形ポンチ、
5…下型しわ押え、10…摺動接触部、11…突条、1
2…可動ブロック、21…係合部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】プレス素材をその板厚方向に押圧して所定
    の形状に成形するポンチと、ピンチの外周側に設けられ
    てプレス素材を挟み付けて保持する上下のしわ押えとを
    備えたプレス型において、 上下のしわ押えのうちいずれか一方のしわ押えに、他方
    のしわ押えもしくはポンチに向けて押圧されてプレス素
    材に広い面積で接触する摺動接触部と、プレス素材の流
    れ方向において摺動接触部より下流側の所定位置に前記
    摺動接触部と一体に形成されかつプレス素材の端部が摺
    動接触部から外れることにより摺動接触部と共にプレス
    素材の板厚方向に移動してプレス素材を局部的に屈曲さ
    せもしくはプレス素材に食い込む係合部とを備えている
    ことを特徴とするプレス型における素材流入制御装置。
JP10585087U 1987-07-09 1987-07-09 プレス型における素材流入制御装置 Expired - Lifetime JPH06181Y2 (ja)

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