JP2521937B2 - 絞り加工法 - Google Patents

絞り加工法

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JP2521937B2 JP61315656A JP31565686A JP2521937B2 JP 2521937 B2 JP2521937 B2 JP 2521937B2 JP 61315656 A JP61315656 A JP 61315656A JP 31565686 A JP31565686 A JP 31565686A JP 2521937 B2 JP2521937 B2 JP 2521937B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明はプレス加工のうちの絞り加工法に関するも
のである。
従来の技術 周知のように絞り加工は、上下のブランクホルダで挟
み付けて保持した素材(ブランク)を、ポンチによって
ダイスのキャビティ内に絞り込み、それに伴う塑性変形
によって目的とする形状を得る加工方法である。この絞
り加工においては素材に圧縮応力や剪断応力が複雑に発
生するため、成形途中における素材の移動を適正にして
しわや割れ等の不良現象を防ぐ必要があり、そのための
重要な対策として素材の周辺を上下方向から拘束するこ
とが挙げられる(以後この素材周辺の拘束をしわ押えと
呼ぶ)。これは、上下のブランクホルダによって素材の
周辺を押え付けることにより絞り成形時にしわ押え面に
生じる座屈しわ等を防止するばかりでなく、素材の周辺
に引張力を生じせしめ、成形過程での素材の伸びと移動
とを制御し、ダイキャビティ内で生じる割れやしわ等の
成形不良のほか、パネル精度の低下を回避することを目
的とするものである。望ましい伸びと材料移動が生じる
ように、成形過程で適正な引張力が素材周辺に与えられ
ることが重要である。
そのため従来、各種のしわ押えの手段が考えられてお
り、例えば時開昭59−215300号では、絞り成形過程での
各部の圧力や荷重を検出するとともに、それに基づいて
アウタラムすなわちしわ押え部の圧力を制御する技術が
開示されている。またしわ押えは素材との間の摩擦力に
よって素材に生じる引張力を発生させるものであるが、
一般のプレス成形ではこの摩擦力だけでは不充分なの
で、しわ押え面に絞りビートを設けて素材の変形に伴う
抵抗力をも利用することが行なわれており、その例が実
開昭58−125623号公報や時開昭59−206120号公報に記載
されている。特に、特開昭59−206120号に記載された技
術は、絞りビード高さが高いほど素材に生じる引張力が
増すという傾向を利用し、ポンチの下降に同期して絞り
ビード高さが制御されるよう、カム機構もしくはシリン
ダ機構をプレス型に組み入れたものである。
ところで、しわ押えが完了するタイミングは、通常ポ
ンチが板を成形開始するより以前であり、上記の各公報
に記載されたダブルアクション絞りの場合には、上型の
うちポンチの外側に位置するブランクホルダをポンチに
先行して下降させることにより行なうが、このように素
材に接触するタイミングを部分的に異ならせたプレス型
が、例えば実願昭56−60129号によって提案されてい
る。これはビードを設けたブランクホルダによって素材
を拘束するとともに、ポンチによって素材を絞り込むキ
ャビティのうちの周辺部所定箇所に、支持体を上下動自
在に設け、かつその支持体をその下側に配置した弾性体
によってキャビティ面より上側に突出するよう保持した
ものである。そしてその支持体は、絞り成形初期におけ
る素材の折れ曲り角度を大きく維持し、もってショック
ラインの発生を防ぐものであり、したがって支持体を支
える弾性体による押し上げ力は、支持体が初期通りの作
用を行なう程度の小さい力に設定されている。
上述したそれぞれの技術は、いずれもダイキャビティ
の外側で素材を拘束するものであるが、このようなしわ
押えに替る手段が特開昭56−50727号に記載されてい
る。これは、ポンチとダイスとのそれぞれの側面に、絞
り方向に伸びる縦ビードすなわち凹凸嵌合部を形成し、
この凹凸嵌合部の絞り方向での先端部に形成された段部
部分によって素材に引張り抵抗を与えるものである。し
たがってこの手段によれば、上下のブランクホルダによ
って拘束させるべき素材の部分が不要になるので、材料
歩留りを向上させることができる。
発明が解決しようとする問題点 前述したように絞り加工にあたっては、素材のダイキ
ャビティへの流入と同時に引張力の維持を行なう必要が
あり、上記の従来の手段ではそのような要請を満し、所
期通りの成形を行なうことができる。しかしながら特開
昭59−215300号や特開昭58−125623号あるいは特開昭59
−206120号などの各公報に記載された手段では、しわ押
え面での摩擦力と、絞りビードによる変形抵抗力とによ
り、素材に引張力を与えるものであるから、成形途中、
素材端は常に絞りビードより外周に位置する必要があ
り、従って、成形完了時においてもしわ押え面にある絞
りビードより外周に素材端は位置する必要がある。その
ため、素材の形状は前述の条件を満す大きさでなければ
ならず、絞り成形した素材の製品となる部分より外周側
すなわちトリミングラインより外周側に大きく拡がる周
辺部分を有したものを必要とし、その結果、素材のうち
スクラップとされるその周辺部分の割合いが大きくなる
ために、素材歩留りが悪いという問題があった。
このような問題はダイキャビティ内に支持体を設けた
実願昭56−60129号の装置でも存在する。すなわちその
装置における支持体は、絞り成形初期における素材の折
れ曲り角度が小さくなることを防止するものであって、
その支持体を押し上げる弾性体の力は弱く、したがって
支持体によって素材を拘束することは実質的に不可能で
あり、そのために成形完了時までブランクホルダによっ
て素材を拘束しておく必要があるからである。
これに対しポンチとダイスとの側面に凹凸嵌合部を設
け、それに伴う段部で引張力を発生させる特開昭56−50
727号の技術によれば、従来の絞りビードによる変形抵
抗力に替って、この凹凸嵌合部を通過する材料の延び変
形により引張力を与えることができるため、素材端はし
わ押え面にある絞りビードより外周に位置する必要はな
く、成形完了時に、しわ押え面とダイキャビティとの境
界線(以後これをしわ押え線と呼ぶ)の付近に位置すれ
ば良いことになる。従って、従来の成形では必要であっ
たしわ押え線と絞りビードの間の素材が不要となり、そ
の分だけ材料歩留りを向上させることができる。しかし
ながら従来の成形においても材料歩留りの低下の原因と
なるしわ押え線と絞りビートとの距離は、できるだけ小
さくしており、本技術による材料歩留りの改善量は少な
いものであり、大幅な材料歩留りの向上を図ることは困
難である。またポンチおよびダイスの側壁に凹凸嵌合部
を設けた構成では絞りビードのように引張力の調整を行
なうことができず、かつプレス型の製造性や保守性が極
めて悪くなる問題があるため、一般的な成形には、あま
り用いられていない。
この発明は上記の事情に鑑みてなされたもので、成形
不良を生じることなく材料歩留りを向上させることので
きる絞り加工法を提供することを目的とするものであ
る。
問題点を解決するための手段 この発明の方法およびプレス型は、上記の目的を達成
するために、素材をポンチによって絞り込むダイキャビ
ティ内においても素材を拘束して引張力を発生させるよ
うにしたことを特徴とするものであり、より具体的に
は、この発明の方法は、ポンチの外周側とダイキャビテ
ィの外周側とに、素材を上下方向から挟み付けて押える
ブランクホルダを設けるとともに、ポンチの周辺部とダ
イキャビティ内側周辺部との一方に、ポンチによる素材
の絞り込みに伴って上下方向で対向する部分に素材の一
部を押し付けて挟持しかつ挟持力の可変な可動ブロック
を上下方向へ移動自在に配置しておき、前記ブランクホ
ルダで素材を挟持した状態でポンチによって素材の絞り
込みを行なうとともに、ポンチによる素材の絞り込みに
伴って前記可動ブロックによって素材のうちブランクホ
ルダによる挟持部より内側の部分を挟持し、さらに素材
の端縁がブランクホルダの間からダイキャビティ側に流
入し、かつ素材の端縁がブランクホルダから外れた後は
前記可動ブロックによって素材を押え付けることにより
素材に引張力を与えることを特徴とする方法である。な
おこの発明の方法においては、可動ブロックによる素材
の押し付け力を、ポンチによる素材の絞り込みに同期し
て変えることができる。
作用 絞り加工の開始当初においてはこの発明の方法におい
てもブランクホルダによって素材を挟み付けて拘束す
る。この状態でポンチが素材に作用することにより素材
の中央部分がダイキャビティ内に絞り込まれ、同時に素
材に引張力がかかるとともにダイキャビティに向けた流
入が生じる。このような絞り込みの過程において可動ブ
ロックがこれと対向する部分との間に素材を挟み付けて
拘束し、したがって絞り込みの進行に伴う素材の流入に
よってその端縁部がブランクホルダの間から外れても、
素材には可動ブロックが挟み付けていることによる引張
力が作用し、その適正な絞り成形が行なわれる。すなわ
ちこの発明の方法およぴレス型によれば、素材には絞り
加工の最終段階までブンランホルダによって拘束してお
くための周辺部分が不要になる。
実 施 例 つぎにこの発明の実施例について説明する。
まずこの発明で用いる絞りプレス型について説明する
と、第1図および第2図はダブルアクション絞りプレス
型の例を示す略解断面図であって、下型1はその中央部
に、素材2に所定の形状を付与するダイキャビティ3を
有し、かつそのダイキャビティ3の外周側に、素材2を
拘束するためのロアブランクホルダ4が設けられてい
る。これに対し上型はポンチ5と上型リング(アッパブ
ランクホルダ)6と有しており、ポンチ5はインナラム
(図示せず)によって、また上型リング6はアウタラム
(図示せず)によってそれぞれ上下動させられるように
なっている。ポンチ5は、前記ダイキャビティ3の上方
に位置し、素材2をダイキャビティ3の内面に倣うよう
絞り込むものであって、このポンチ5の周辺部には可動
ブロックとしての先行ポンチ7が上下動自在に設けられ
ている。すなわち先行ポンチ7はポンチ5の一部をなす
ものであって、上限位置に押し上げられることによりポ
ンチ5の他の部分と共にダイキャビティ3に合致する形
状を形成するものであり、この先行ポンチ7はポンチ5
を上下方向に貫通するガイドピン8によって懸吊される
とともにそのガイドピン8によって上下方向に案内され
るようになっている。またポンチ5のうち先行ポンチ7
の上側の部分には上下方向に向けて穿孔した孔が形成さ
れ、その孔内には先行ポンチ7を押圧するためのバネや
ウレタンゴム等の弾性体9とその弾性体9の上側に位置
する上下動カム10とが収容されており、その上下動カム
10の上面は、横方向力を下方向力に変換するよう傾斜し
たカム面とされている。さらにポンチ5には、上下動カ
ム10の上端のカム面に摺接する横動カム11が、前記上型
リング6の内側面に向けて突出・退入するよう配置され
ており、この横動カム11はポンチ5の外側面に取付けた
ストッパー12によって抜け止めされている。
他方、上型リング6はロアブランクホルダ4と共に素
材2を押え付けて拘束するためのものであって、その下
面には絞りビード13が突設されており、これにより素材
2の流入量の調整や引張力の付加を行なうようになって
いる。また上型リング6の内側面には、ポンチ5が上型
リング6に対して相対的に下降するに伴って前記横軸カ
ム11を横方向に押圧する駆動カム14が固定されており、
そのカム面は、素材2の端縁がビード13から外れる以前
に横動カム11および上下動カム10ならびに弾性体9を介
して先行ポンチ7を押し下げて先行ポンチ7により素材
2の拘束を行なわせる形状に設定されている。すなわち
これらの各カム10,11,14および弾性体9は押圧力発生機
構を構成している。
つぎに上記のプレス型の作用すなわちこの発明の絞り
加工法を説明すると、先ずポンチ5および上型リング6
を充分高く引き上げておき、その状態で平板状の素材2
を下型1の上面すなわちロアブランクホルダ4の上面に
セットする。この場合、先行ポンチ7は第1図に示すよ
うに自重によって下側に下がり、ガイドピン8によって
懸吊されている。そしてプレス機を動作させると、アウ
タラムによって上型リング6が先行して下降させられ、
その結果、ポンチ5や先行ポンチ7が素材2に接触する
に先立って素材2の周辺部分がロアブランクホルダ4と
上型リング6との間に挟み付けられて拘束される。しか
る後、インナラムによってポンチ5が下降させられて素
材2をダイキャビティ3内に次第に絞り込む。ポンチ5
がこのように素材2を変形させることに伴って素材2に
は引張力が作用し、その引張力によりしわの発生が防止
されるとともに、ロアブランクホルダ4および上型リン
グ6との間の摩擦力や絞りビード13での変形抵抗を受け
つつ素材2がダイキャビティ3側に流入して割れが防止
される。
先行ポンチ7は前述したようにポンチ5から懸吊され
ているので、ポンチ5の下降に伴って素材2により相対
的に押し上げられるが、ポンチ5が所定の位置まで下降
すると、横動カム11が駆動カム14により横方向力(第1
図および第2図の左方向の力)を受けるので、先行ポン
チ7は上下動カム10および弾性体9を介して押し下げる
力を受ける。したがって先行ポンチ7は弾性体9の発生
する力によって押し下げられて素材2の絞り込みを行な
い、ポンチ5よりも先行して素材2のうちダイキャビテ
ィ3内での周辺部をダイキャビティ3の内面との間に挟
み付けて拘束する。この先行ポンチ7による素材2の拘
束のタイミングおよび圧力は、前記駆動カム14の形状に
よって設定でき、したがって素材2の端縁が絞りビード
13から外れる以前に先行ポンチ7が充分な拘束力を生じ
るよう駆動カム14の形状を設定しておくことにより、ポ
ンチ5の下降に同期して先行ポンチ7による拘束力が増
大し、絞りビード13に代って先行ポンチ7がしわ押えを
行なった状態で素材2の絞り込みを継続することができ
る。そしてポンチ5が更に下降し、最終的には第2図に
示すように先行ポンチ7がポンチ5に当接して加圧する
とともに、ポンチ5が素材2をダイキャビティ3の内面
に押圧し、素材2が所期の形状に成形される。この時点
では素材2の端縁はダイキャビティ3内に入り込んでい
る。
したがって上記の方法では、絞り成形がある程度進行
した後はロアブランクホルダ4と上型リング6とに代っ
て先行ポンチ7がしわ押えを行なうから、得られる成形
品にはしわ押え面に位置する部分が残っていず、そのた
めトリミングによって切断廃棄する部分が少なくなるの
で材料歩留りが向上する。換言すれば、絞り成形の最終
段階で端縁部がブランクホルダから外れてダイキャビテ
ィ内に入ってしまう程度の小さい素材を用いて絞り成形
を行なうことができるため、材料費を削減することがで
きる。
ところでこの発明の方法を実施するためのプレス型
は、ダイキャビティ3内の周辺部に位置しかつブランク
ホルダに代って素材を拘束するとともにその拘束力を変
えることのできる可動ブロックを有していれば良いので
あり、したがって第3図に示す構成とすることもでき
る。
すなわち第3図に示すプレス型は、押圧力発生機構を
油圧シリンダ16によって構成するとともに、この油圧シ
リンダ16によって上下動させる可動ブロックとしての局
部ポンチ17を上型リング6側に設けたものであって、上
型リング6の上端部には、ポンチ5側に延びたプレート
18が固定されており、そのプレート18の突出端の下面に
油圧シリンダ16が下向きに取付けられ、その油圧シリン
ダ16のロッドの先端部に局部ポンチ17が取付けられてい
る。この局部ポンチ17は前述した実施例における先行ポ
ンチ7と同様に、素材2をダイキャビティ3内に絞り込
んで成形を行なうポンチの一部をなすものであって、ダ
イキャビティ3の周辺部に相当する部分の上方に位置す
るよう配置されており、そのポンチ5側の側面には上下
方向への案内性を高めるためにスライドプレート19が取
付けられている。そして前記油圧シリンダ16は、ポンチ
5の下降動作に同期して局部ポンチ17を下降動作させか
つその押圧力を設定する所定の油圧コントロールユニッ
ト(図示せず)に接続されている。
したがって第3図に示すプレス型においても、素材2
の端縁が絞りビード13から外れる以前に局部ポンチ17を
油圧シリンダ16によって下降させて素材2をダイキャビ
ティ3の内面に押し付ければ、素材2に適当な引張力を
与え、しわや割りなどのない絞り成形を行なうことがで
きる。
またこの発明の方法は、上述したダブルアクション絞
り加工に限らずシングルアクション絞り加工にも適用す
ることができ、その例を第4図に示す。
すなわち上型20はその中央部に上側に窪んだダイキャ
ビティ21を有するとともに、その外周側にアッパブラン
クホルダ22を有し、かつそのアッパブランクホルダ22に
絞りビード23を形成した構成である。これに対し下型は
ポンチ24、局部ポンチ25ならびにロアブランクホルダ26
を有しており、これらのうちポンチ24は前記ダイキャビ
ティ21の中央部に対向する位置に立設されている。また
局部ポンチ25はポンチ24と共に素材2をダイキャビティ
21内に絞り込むものであって、ダイキャビティ21のうち
その周辺部分に対向する位置に上下動自在に配置されて
おり、この局部ポンチ24の下側には、局部ポンチ25を押
し上げるバネやゴムなどの弾性体あるいは油圧シリンダ
などからなる押圧力発生機構27が設けられ、局部ポンチ
25はこの押圧力発生機構27により通常時は所定位置に押
し上げられている。さらにロアブランクホルダ26は前記
アッパブランクホルダ22と対向する位置に設けられ、非
動作時にはポンチ24より上方に突出するようダイクッシ
ョンなどの弾性機構(図示せず)によって保持されてい
る。
このようなシングルアクション絞り型によれば、上型
20を下降することにより、そのアッパブランクホルダ22
がロアブランクホルダ26と共に素材2を挟持・拘束し、
上型20が更に下降することにより素材2が各ブランクホ
ルダ22,26に挟持・拘束されたまま押し下げられ、その
結果、素材2がポンチ24および局部ポンチ25によってダ
イキャビティ21内に絞り込まれる。その場合、前述した
ダブルアクション絞り加工の場合と同様に、素材2に引
張力が生じるとともに、素材2がダイキャビティ21側に
流入し、かつ素材2の端縁が絞りビード23から外れる以
前に局部ポンチ25が素材2をダイキャビティ21の内面に
押し付けて拘束する。したがって素材2を小型化してス
クラップとなる部分を少なくできるので、材料歩留りを
向上することができる。
なお、シングルアクション絞り型にこの発明を適用す
る場合、ブランクホルダに代って素材を拘束する可動ブ
ロック30は、第4図に示す形状に限定されず、例えば第
5図(A)に示すようにビード31を設けた形状としても
よく、あるいは第5図(B)に示す形状であってもよ
く、さらに可動ブロック30の配置位置は、第5図(C)
に示すようにポンチ24と対向する部分(具体的には上型
20)に設けてもよい。この第5図(C)の場合、成形品
のノックアウトを行なうまで可動ブロック30を上限位置
に引き上げておくロッキング機構を設けることが好まし
い。
発明の効果 以上の説明から明らかなようにこの発明の絞り加工法
によれば、成形途中に素材の端縁がブランクホルダから
外れても素材に所定の形状を与えるダイキャビティ内に
位置する可動ブロックが素材を押え付けて挟持・拘束す
るので、素材のしわ押えを継続して維持し、しわや割れ
などの品質不良を生じることなく絞り成形を行なうこと
ができる。したがって素材としては成形完了段階までブ
ランクホルダで拘束させるべき所謂周辺部を有した大き
さを必要とせず、従来以上に小寸法の素材が使用可能と
なり、言い換えればスクラップとなる部分が少なくなる
ので歩留りの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明で使用するプレス型の一例を示す略解
断面図、第2図はその動作状態を示す略解断面図、第3
図はこの発明で使用する他のプレス型を示す略解断面
図、第4図はシングルアクション絞りプレス型の略解断
面図、第5図(A)〜(C)はこの発明における可動ブ
ロックの他の形状および配置位置を示す説明図である。 2……素材、3,21……ダイキャビティ、4,26……ロアブ
ランクホルダ、5……ポンチ、6……上型リング、7…
…先行ポンチ、9……弾性体、10……上下動カム、11…
…横動カム、13,23……絞りビード、14……駆動カム、1
6……油圧シリンダ、17……局部ポンチ、20……上型、2
2……アッパブランクホルダ、27……押圧力発生機構、3
0……可動ブロック。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21D 24/04 B21D 24/04 G 24/06 24/06 24/08 24/08 24/10 24/10

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポンチの外周側とダイキャビティの外周側
    とに、素材を上下方向から挟み付けて押えるブランクホ
    ルダを設けるとともに、ポンチの周辺部とダイキャビテ
    ィの内側周辺部との一方に、ポンチによる素材の絞り込
    みに伴って上下方向で対向する部分に素材の一部を押し
    付けて挟持しかつ挟持力の可変な可動ブロックを上下方
    向へ移動自在に配置しておき、前記ブランクホルダで素
    材を挟持した状態でポンチによって素材の絞り込みを行
    なうとともに、ポンチによる素材の絞り込みに伴って前
    記可動ブロックによって素材のうちブランクホルダによ
    る挟持部より内側の部分を挟持し、さらに素材の端縁を
    ブランクホルダの間からダイキャビティ側に流入させ、
    かつ素材の端縁がブランクホルダから外れた後は前記可
    動ブロックによって素材を押え付けることにより素材を
    引張力を与えることを特徴とする絞り加工法。
  2. 【請求項2】前記可動ブロックによる素材の押し付け力
    をポンチによる素材の絞り込みに同期して変えることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の絞り加工法。
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