JPH06176351A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH06176351A
JPH06176351A JP32582892A JP32582892A JPH06176351A JP H06176351 A JPH06176351 A JP H06176351A JP 32582892 A JP32582892 A JP 32582892A JP 32582892 A JP32582892 A JP 32582892A JP H06176351 A JPH06176351 A JP H06176351A
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magnetic
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recording medium
weight
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JP32582892A
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English (en)
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Shigeto Goto
成人 後藤
Katsuyuki Takeda
克之 竹田
Ryosuke Isobe
亮介 磯辺
Hideki Takahashi
秀樹 高橋
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明の目的は、コントロール信号を有す
る記録媒体として好適な、表面性が良好であると共に、
電気的特性および走行性の優れた磁気録媒体を提供する
ことにある。 【構成】 この発明は、支持体上に少なくとも一層の磁
性層Aを含む下層と、非磁性粉末及び/または高透磁率
材料を含む中間層と、少なくとも一層の磁性層Bを含む
上層とをこの順に積層してなり、磁性層Aの保磁力が磁
性層Bの保磁力より小さいことを特徴とする磁気記録媒
体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体に関し、
さらに詳しくは、コントロール信号を有する記録媒体と
して好適な、表面性に優れると共に、電気的特性および
走行性に優れる磁気録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来の磁
気記録媒体は、磁性粉末を微粉末化させることにより、
または、上層が磁性層であり、下層が非磁性層であると
ころの、いわゆる重層構造にすることにより、高品質化
を図ってきた(特開昭63−187418号公報参
照)。
【0003】しかしながら、前者の場合は、磁性粉末を
微細化しただけであるので、また、後者の特開昭63−
187418号公報の場合は、下層が非磁性層であるた
め、コントロール出力が不足し、コントロール信号を有
する磁気記録媒体として必要な優れた電気的特性や走行
性を有する磁気記録媒体を得るのは困難であるという問
題がある。
【0004】この発明の目的は、前記課題を解決し、磁
気記録媒体の表面性を改善すると共に、電気的特性およ
び走行性に優れ、コントロール信号を有する記録用媒体
として好適な磁気録媒体を提供することにある。
【0005】
【前記課題を解決するための手段】前記課題を解決する
ためにこの発明者らが研究したところ、下層に磁性層を
設け、中間層に非磁性粉末および/または高透磁率物質
を含む層を設けることで、コントロール信号を有する記
録媒体として必要な優れた電気的特性および走行性を得
ることができることを見出し、この発明に到達した。
【0006】すなわち、前記目的を達成するための請求
項1に記載の発明は、支持体上に少なくとも一層の磁性
層Aを含む下層と、非磁性粉末及び/または高透磁率材
料を含む中間層と、少なくとも一層の磁性層Bを含む上
層とをこの順に積層してなり、磁性層Aの保磁力が磁性
層Bの保磁力よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒
体である。
【0007】請求項2に記載の発明は、支持体上に少な
くとも一層の磁性層Aを含む下層と、強磁性粉末と非磁
性層粉末及び/または高透磁率材料を含む中間層と、少
なくとも一層の磁性層Bを含む上層とをこの順に積層し
てなり、中間層の飽和磁束密度が5〜1,000Gであ
り、磁性層Aの保磁力が磁性層Bの保磁力より小さいこ
とを特徴とする磁気記録媒体である。
【0008】請求項3に記載の発明は、支持体上に少な
くとも一層の磁性層Aを含む下層と、結合剤を含む中間
層と、少なくとも一層の磁性層Bを含む下層とをこの順
に積層してなり、磁性層Aの保磁力が磁性層Bの保磁力
よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒体である。
【0009】請求項4に記載の発明は、前記磁性層Bが
γ−酸化鉄及び/またはCo含有酸化鉄を含有してなる
前記請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体であ
る。
【0010】請求項5に記載の発明は、前記磁性層Bが
強磁性金属粉末及び/または六方晶フェライト粉末を含
有してなる前記請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記
録媒体である。
【0011】請求項6に記載の発明は、最上層の磁性層
の膜厚が0.5μ以下である請求項1〜3のいずれかに
記載の磁気記録媒体である。
【0012】請求項7に記載の発明は、最上層の磁性層
の表面粗さR10Z が5〜20nm以下である前記請求項
1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体である。
【0013】請求項8に記載の発明は、前記少なくとも
三層からなる磁性層を含む層のいずれもが湿潤状態で重
ね合わせ塗布により形成されてなる前記請求項1〜3の
いずれかに記載の磁気記録媒体である。
【0014】請求項9に記載の発明は、非磁性粉末が針
状の非磁性粉末である前記請求項1または2に記載の磁
気記録媒体である。
【0015】以下にこの発明の磁気記録媒体について詳
述する。
【0016】−磁気記録媒体の構成− この発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上(BF)
に、強磁性粉末を含有する磁性層を少なくとも一層有す
る下層(L)と、非磁性粉末および/または高透磁率物
質を含有する層からなる中間層(M)と少なくとも1層
の磁性層を含む上層(H)を、この順に積層してなる。
【0017】(BF)非磁性支持体 前記非磁性支持体を形成する材料としては、たとえばポ
リエチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナ
フタレート等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポ
リオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロー
スダイアセテート等のセルロース誘導体、ポリアミド、
ポリカーボネート等のプラスチックなどを挙げることが
できる。
【0018】前記非磁性支持体の形態は特に制限はな
く、主にテープ状、フィルム状、シート状、カード状、
ディスク状、ドラム状などがある。
【0019】非磁性支持体の厚みには特に制約はない
が、たとえばフィルム状やシート状の場合は通常3〜1
00μm、好ましくは4〜50μmであり、ディスクや
カード状の場合は30μm〜10mm程度、ドラム状の
場合はレコーダー等に応じて適宜に選択される。
【0020】なお、この非磁性支持体は単層構造のもの
であっても多層構造のものであってもよい。また、この
非磁性支持体は、たとえばコロナ放電処理等の表面処理
を施されたものであってもよい。
【0021】また、非磁性支持体上の上記磁性層が設け
られていない面(裏面)には、磁気記録媒体の走行性の
向上、帯電防止および転写防止などを目的として、バッ
クコート層を設けるのが好ましく、また磁性層と非磁性
支持体との間には、下引き層を設けることもできる。
【0022】(H)少なくとも1層の磁性層を含む上層 (H−1)磁性層からなる最上層の表面 磁性層からなる最上層の表面粗さR10Z としては、通常
50nm以下であり、好ましくは30nm以下であり、
特に好ましくは、5〜20nmである。この表面粗さR
10Z が、5〜20nmの範囲であると、良好なC/N比
特性を得ることができてより好ましい。
【0023】前記表面粗さR10Z とは、図1に示すよう
に磁気記録媒体を幅方向の中点Pから±2mm(図1に
おいてはRで示す)の範囲で長手方向に基準長だけ垂直
に切断したとき、その切断面における外表面輪郭曲線を
切る水平線に平行な直線のうち、高い方から10番目に
低い山頂を通るものと、深い方から10番目に浅い谷底
を通るものとを選び、この2本の直線(L1 およびL
2 )間の距離dを表面輪郭曲線の縦倍率の方向に測定し
た値を指すものである。
【0024】前記表面粗さR10Z を測定するには、タリ
ステップ粗さ計(ランク・テイラ・ホブソン社製)を用
い、測定に際してはは、スタイラスを2.5×0.1μ
m、針圧を2mg、カット・オフ・フィルターを0.3
3Hz、測定スピードを2.5μm/sec、基準長を
0.5mmとする測定条件を採用することができる。な
お、粗さ曲線においては0.002μm以下の凹凸はカ
ットしている。
【0025】前記表面粗さR10Z をコントロールするに
は、例えば、製造工程においてカレンダー条件を設定
し、磁性層の表面平滑状態をコントロールすればよい。
すなわち、カレンダー条件としての、温度、線圧力、C
/S(コーティングスピード)等の因子を制御すればよ
い。また、必要に応じてその他の因子である磁性層中へ
の添加粒子のサイズや量等を制御すればよい。
【0026】この発明の目的達成のためには、通常、前
記温度を50〜140℃、前記線圧力を50〜400K
g/cm、上記C/Sを20〜1,000m/minに
保持することが好ましい。これらの数値の範囲を外れる
と、磁性層の表面粗さR10Zを前記のように特定するこ
とが困難になる、あるいは、不可能になることがある。
【0027】(H−2)磁性層からなる最上層の組成 磁性層からなる最上層は、磁性粉末を含有する。さら
に、磁性層からなる最上層はバインダーおよびその他の
成分を含有してもよい。
【0028】(H−2−1)磁性粉末 この発明に用いられる磁性粉末としては、強磁性酸化鉄
粉末、強磁性金属粉末、六方晶板状粉末等を挙げること
ができる。
【0029】これらの中でも、後述する強磁性金属粉末
や六方晶板状粉末を、特に強磁性金属粉末を好適に用い
ることができる。
【0030】前記強磁性酸化鉄粉末としては、γ−Fe
23 、Fe34 、または、これらの中間酸化鉄でF
eOx (1.33<x<1.5)で表わされるものや、
Coが付加されたもので(コバルト変性)Co−FeO
x (1.33<x<1.5)で表わされるもの等を挙げ
ることができる。前記Co−FeOx の保磁力は通常、
600〜2,000 Oeであり、特に1,000〜
1,800 Oeであるのがより好ましい。
【0031】前記強磁性金属粉末としては、Fe、Co
をはじめ、Fe−Al系、Fe−Al−Ni系、Fe−
Al−Zn系、Fe−Al−Co系、Fe−Al−Ca
系、Fe−Ni系、Fe−Ni−Al系、Fe−Ni−
Co系、Fe−Ni−Si−Al−Mn系、Fe−Ni
−Si−Al−Zn系、Fe−Al−Si系、Fe−N
i−Zn系、Fe−Ni−Mn系、Fe−Ni−Si
系、Fe−Mn−Zn系、Fe−Co−Ni−P系、N
i−Co系、Fe、Ni、Co等を主成分とするメタル
磁性粉末等の強磁性金属粉末が挙げられる。中でも、F
e系金属粉が電気的特性に優れる。
【0032】他方、耐蝕性および分散性の点から見る
と、Fe−Al系、Fe−Al−Ca系、Fe−Al−
Ni系、Fe−Al−Zn系、Fe−Al−Co系、F
e−Ni−Si−Al−Co系、Fe−Co−Al−C
a系等のFe−Al系強磁性金属粉末が好ましい。
【0033】特に、この発明の目的に好ましい強磁性金
属粉末は、鉄を主成分とする金属磁性粉末であり、A
l、または、AlおよびCaを、Alについては重量比
でFe:Al=100:0.5〜100:20、Caに
ついては重量比でFe:Ca=100:0.1〜10
0:10の範囲で含有するのが望ましい。
【0034】Fe:Alの比率をこのような範囲にする
ことで耐蝕性が著しく改良され、またFe:Caの比率
をこのような範囲にすることで電磁変換特性を向上さ
せ、ドロップアウトを減少させることができる。電磁変
換特性の向上やドロップアウトの減少がもたらされる理
由は明らかでないが、分散性が向上することによる保磁
力のアップや凝集物の減少等が理由として考えられる。
【0035】この発明に用いられる強磁性金属粉末は、
透過型電子顕微鏡により観測されるその平均長軸長が
0.25μm未満、好ましくは0.10〜0.22μ
m、更に好ましくは0.10〜0.17μmで、かつ、
X線回折法による結晶子サイズが200Å未満、特に1
00〜180Åであることが好ましい。また、軸比(平
均長軸長/平均短軸長)は通常12以下であり、好まし
くは10以下であり、さらに好ましくは5〜9である。
磁性粉末の平均長軸長、軸比および結晶子サイズが前記
範囲内にあると、さらに電磁変換特性の向上を図ること
ができる。
【0036】前記強磁性金属粉末は、その構成元素とし
てFe、Al、及び、SmとNdとYとPrとからなる
群より選択される1種以上の希土類元素を含有すること
がより好ましい。
【0037】前記強磁性金属粉末は、その全体組成にお
けるFe、Al、及び、SmとNdとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素の存在比率
が、Fe原子100重量部に対して、Al原子は2〜1
0重量部であり、SmとNdとYとPrとからなる群よ
り選択される1種以上の希土類元素は1〜8重量部であ
り、かつ、その表面におけるFe、Al、及び、Smと
NdとYとPrとからなる群より選択される1種以上の
希土類元素の存在比率が、Fe原子数100に対して、
Al原子数は70〜200であり、SmとNdとYとP
rとからなる群より選択される1種以上の希土類元素の
原子数は0.5〜30であるものが好ましい。
【0038】より好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素として更にNa及びCaを含有し、その全体組
成におけるFe、Al、SmとNdとYとPrとからな
る群より選択される1種以上の希土類元素、Na及びC
aの存在比率が、Fe原子100重量部に対して、Al
原子は2〜10重量部であり、SmとNdとYとPrと
からなる群より選択される1種以上の希土類元素は1〜
8重量部であり、Na原子は0.1重量部未満であり、
Ca原子は0.1〜2重量部であり、かつ、その表面に
おけるFe、Al、SmとNdとYとPrとからなる群
より選択される1種以上の希土類元素、Na及びCaの
存在比率が、Fe原子数100に対して、Al原子数は
70〜200であり、SmとNdとYとPrとからなる
群より選択される1種以上の希土類元素の原子数は0.
5〜30であり、Na原子数は2〜30であり、Ca原
子数は5〜30である。
【0039】更に好ましくは、強磁性金属粉末が、その
構成元素として更にCo、Ni及びSiを含有し、その
全体組成におけるFe、Co、Ni、Al、Si、Sm
とNdとYとPrとからなる群より選択される1種以上
の希土類元素、Na及びCaの存在比率が、Fe原子1
00重量部に対して、Co原子は2〜20重量部であ
り、Ni原子は2〜20重量部であり、Al原子は2〜
10重量部であり、Si原子は0.3〜5重量部であ
り、SmとNdとYとPrとからなる群より選択される
1種以上の希土類元素の原子は1〜8重量部であり、N
a原子は0.1重量部未満であり、Ca原子は0.1〜
2重量部であり、かつ、その表面におけるFe、Co、
Ni、Al、Si、SmとNdとYとPrとからなる群
より選択される1種以上の希土類元素、Na及びCaの
存在比率が、Fe原子数100に対して、Co原子数は
0.1未満であり、Ni原子数は0.1未満であり、A
l原子数は70〜200であり、Si原子数は20〜1
30であり、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される1種以上の希土類元素の原子数は0.5〜30
であり、Na原子数は2〜30であり、Ca原子数は5
〜30である。
【0040】前記全体組成におけるFe、Co、Ni、
Al、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選
択される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比
率が、また、前記表面におけるFe、Co、Ni、A
l、Si、SmとNdとYとPrとからなる群より選択
される1種以上の希土類元素、Na及びCaの存在比率
が、前記範囲内にある強磁性金属粉末は、1700 O
e以上の高い保磁力(Hc)、120emu/g以上の
高い飽和磁化量(σs )、及び高い分散性を有するので
好ましい。
【0041】この強磁性金属粉末の含有量としては、そ
の層における固形分全体に対し、通常60〜95重量%
であり、好ましくは70〜90重量%であり、特に好ま
しくは75〜85重量%である。
【0042】また、この発明に用いられる強磁性粉末
は、その保磁力(Hc)が通常600〜5,000 O
eの範囲にあることが好ましい。この保磁力が600
Oe未満であると、電磁変換特性が劣化することがあ
り、また保磁力が5,000 Oeを超えると、通常の
ヘッドでは記録不能になることがあるので好ましくな
い。
【0043】また、前記強磁性粉末は、磁気特性である
飽和磁化量(σs )が通常、70emu/g以上である
ことが好ましい。この飽和磁化量が70emu/g未満
であると、電磁変換特性が劣化することがある。また、
特に、この強磁性粉末が強磁性金属粉末であるときに
は、この飽和磁化量が120emu/g以上であること
が望ましい。
【0044】更に、この発明においては、記録の高密度
化に応じて、BET法による比表面積で30m2 /g以
上、特に、45m2 /g以上の強磁性金属粉末を好まし
く用いることができる。
【0045】この比表面積及びその測定方法について
は、「粉体の測定」(J.M.Dallavelle,Clyeorr Jr.共
著、牟田その他訳;産業図書社刊)に詳述されており、
また「化学便覧」応用編P1170〜1171(日本化
学会編;丸善( 株)昭和41年4月30日発行)にも記
載されている。
【0046】比表面積の測定は、例えば、粉末を105
℃前後で13分間加熱処理しながら脱気して粉末に吸着
されているもの除去し、その後、この粉末を測定装置に
導入して窒素の初期圧力を0.5kg/m2 に設定し、
窒素により液体窒素温度(−105℃)で10分間測定
を行なう。
【0047】測定装置は、例えば、カウンターソープ
(湯浅アイオニクス( 株)製)を使用する。
【0048】更に好ましい強磁性粉末の構造としては、
該強磁性粉末に含有されているFe原子とAl原子との
含有量比が原子数比でFe:Al= 100:1〜10
0:20であり、かつ該強磁性粉末のESCAによる分
析深度で100Å以下の表面域に存在するFe原子とA
l原子との含有量比が原子数比でFe:Al= 30:7
0〜70:30である構造を有するものである。あるい
は、Fe原子とNi原子とAl原子とSi原子とが強磁
性粉末に含有され、更にCo原子とCa原子との少なく
とも一方が該強磁性粉末に含有され、Fe原子の含有量
が90原子%以上、Ni原子の含有量が1原子%以上、
10原子%未満、Al原子の含有量が0.1原子%以
上、5原子%未満、Si原子の含有量が0.1原子%以
上、5原子%未満、Co原子の含有量及び/又はCa原
子の含有量(ただし、Co原子とCa原子との両方を含
有する場合はこの合計量)が0.1原子%以上、13原
子%未満であり、前記強磁性粉末のESCAによる分析
深度で100Å以下の表面域に存在するFe原子とNi
原子とAl原子とSi原子とZn原子及び/又はMn原
子の含有量比が原子数比でFe:Ni:Al:Si(C
o及び/又はCa)=100:(4以下):(10〜6
0):(10〜70):(20〜80)である構造を有
する強磁性粉末等を挙げることができる。
【0049】前記六方晶板状粉末としては、例えば、六
方晶系フェライトを挙げることができる。このような六
方晶系フェライトは、バイウムフェライト、ストロンチ
ウムフェライト等からなり、鉄元素の一部が他の元素
(例えば、Ti、Co、Zn、In、Mn、Ge、Hb
等)で置換されてもよい。このフェライト磁性体につい
ては、IEEE trans on MAG−18 1
6(1982)に詳しく述べられている。
【0050】これらの中で、この発明においては、バリ
ウムフェライトを好ましく用いることができる。
【0051】この発明において好ましく用いられる前記
バリウムフェライト(以下、Ba−フェライトと記
す。)磁性粉末の例としては、Feの一部が少なくとも
CoおよびZnで置換された平均粒径(六方晶系フェラ
イトの板面の対角線の高さ)が400〜900Åであ
り、板状比(六方晶系フェライトの板面の対角線の長さ
を板厚で除した値)が2.0〜10.0であり、好まし
くは2.0〜6.0であり、保磁力(Hc)が450〜
1500であるBa−フェライトを挙げることができ
る。
【0052】Ba−フェライト粉末は、FeをCoで一
部置換することにより、保磁力が適正な値に制御されて
おり、さらにZnで一部置換することにより、Co置換
のみでは得られない高い飽和磁化を実現し、高い再生出
力を有する電磁変換特性に優れた磁気記録媒体を得るこ
とができる。また、さらにFeの一部をNbで置換する
ことにより、より高い再生出力を有する電磁変換特性に
優れた磁気記録媒体を得ることができる。また、本発明
に用いられるBa−フェライトは、さらにFeの一部が
Ti、In、 Mn、Cu、Ge、Sn等の遷移金属で置
換されていても差支えない。
【0053】なお、この発明に使用するBa−フェライ
トは次の一般式で表わされる。 BaO・n((Fe1-mm23 ) {ただし、m>0.36(但し、Co+Zn=0.08
〜0.3、Co/Zn=0.5〜10) であり、nは
5.4〜11.0であり、好ましくは5.4〜6.0で
あり、Mは置換金属を表わし、平均価数が3となる2種
以上の元素の組合せになる磁性粒子が好ましい。}磁気
記録媒体としたときの再生出力を十分とするには、前記
Ba−フェライトの平均粒径が300Å以上であるのが
好ましく、表面平滑性を向上させ、ノイズレベルを低く
するには900Å以下であるのが好ましい。また、板状
比を2.0以上とすることで、磁気記録媒体としたとき
に高密度記録に適した垂直配向率が得られ、表面平滑性
を向上させ、ノイズレベルを低くするには板状比が1
0.0以下であるのが好ましい。さらに記録信号保持の
ためには保磁力が450 Oe以上であることが好まし
く、ヘッドが飽和してしまうのを防ぐには1,500O
e以下が好ましい。
【0054】この発明に用いられるバリウムフェライト
磁性粉末は、磁気特性である飽和磁化量(σS )が通
常、50emu/g以上であることが望ましい。この飽
和磁化量が50emu/g未満であると、電磁変換特性
が劣化することがあるからである。
【0055】さらにこの発明においては、記録の高密度
化に応じて、BET法による比表面積が30m2 /g以
上のBa−フェライト磁性粉末を用いることが望まし
い。
【0056】この発明に用いられる六方晶系の磁性粉末
を製造する方法としては、たとえば目的とするBa−フ
ェライトを形成するのに必要な各原素の酸化物、炭酸化
物を、たとえばホウ酸のようなガラス形成物質とともに
溶融し、得られた融液を急冷してガラスを形成し、つい
でこのガラスを所定温度で熱処理して目的とするBa−
フェライトの結晶粉末を析出させ、最後にガラス成分を
熱処理によって除去するという方法のガラス結晶化法の
他、共沈−焼成法、水熱合成法、フラックス法、アルコ
キシド法、プラズマジェット法等が適用可能である。
【0057】この発明においては、磁性層中に含有され
る前記強磁性粉末の長軸径(a)と下層である非磁性層
中に含有される非磁性粉末の長軸径(b)との比(軸
比;b/a)は、3以下であることが望ましく、特に
2.5以下であるのが望ましく、さらには2以下である
のが望ましい。この軸比が前記範囲内にあると、磁気記
録媒体の表面性を良好な状態にすることができるなど優
れた特性を発揮することができるからである。
【0058】上記各種の磁性粉末はその一種を単独で使
用しても良いし、又その二種以上を併用しても良い。
【0059】この発明においては、上述した磁性粉末の
含有量としては、全固形分の50〜99重量%であり、
好ましくは60〜99重量%であり、特に好ましくは、
75〜90重量%である。
【0060】この発明においては、磁性層中に含有され
る前記強磁性粉末の長軸径(a)と下層である非磁性層
中に含有される非磁性粉末の長軸径(b)との比(軸
比;b/a)は、3以下であることが望ましく、特に
2.5以下であるのが望ましく、さらには2以下である
のが望ましい。この軸比が前記範囲内にあると、磁気記
録媒体の表面性を良好な状態にすることができるなど優
れた特性を発揮することができるからである。
【0061】前記最上層の厚みとしては、通常0.8μ
m以下であり、好ましくは0.5μm以下であり、特に
好ましくは0.02〜0.4μmである。前記厚みが
0.01μmよりも小さいと、記録が十分になされない
ことにより、再生時に出力が得られないことがあり、一
方、0.7μmよりも大きいと、膜厚損失により十分な
再生出力が得られないことがある。
【0062】(H−2−2)バインダー 磁性層である最上層が含有するバインダーとしては、例
えば、ポリウレタン、ポリエステル、塩化ビニル系共重
合体等の塩化ビニル系樹脂等が代表的なものであり、こ
れらの樹脂は−SO3 M、−OSO3 M、−COOM、
−PO(OM12 及びスルホベタイン基から選ばれた
少なくとも一種の極性基を有する繰り返し単位を含むこ
とが好ましい。
【0063】ただし、上記極性基において、Mは水素原
子又はNa、K、Li等のアルカリ金属を表わし、また
1 は水素原子、Na、K、Li等のアルカリ原子又は
アルキル基を表わす。
【0064】上記極性基は磁性粉末の分散性を向上させ
る作用があり、各樹脂中の含有率は0.1〜8.0モル
%であり、好ましくは0.2〜6.0モル%である。こ
の含有率が0.1モル%未満であると、磁性粉末の分散
性が低下し、また含有率が8.0モル%を超えると、磁
性塗料がゲル化し易くなる。なお、前記各樹脂の重量平
均分子量は、15,000〜50,000の範囲が好ま
しい。
【0065】バインダーの含有量は、強磁性金属粉末1
00重量部に対して、通常8〜25重量部、好ましくは
10〜20重量部である。
【0066】バインダーは一種単独に限らず、二種以上
を組合せて用いることができるが、この場合、ポリウレ
タン及び/又はポリエステルと塩化ビニル系樹脂との比
は、重量比で、通常90:10〜10:90であり、好
ましくは70:30〜30:70の範囲である。
【0067】この発明にバインダーとして用いられる極
性基含有塩化ビニル系共重合体は、例えば、塩化ビニル
−ビニルアルコール共重合体など、水酸基を有する共重
合体と下記の極性基及び塩素原子を有する化合物との付
加反応により合成することができる。
【0068】ClCH2CH2SO3M、 Cl−CH2CH2OSO3M、 Cl−C
H2COOM 、Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 これらの化合物から Cl-CH2CH2SO3Na を例にとり、上記
反応を説明すると、次のようになる。
【0069】−CH2C(OH)H −+ ClCH2CH2SO3Na→ - CH2
C(OCH2CH2SO3Na)H- また、極性基含有塩化ビニル系共重合体は、極性基を含
む繰り返し単位が導入される不飽和結合を有する反応性
モノマーを所定量オートクレーブ等の反応容器に仕込
み、一般的な重合開始剤、例えば、BPO(ベンゾイル
パーオキシド)、AIBN(アゾビスイソブチロニトリ
ル)等のラジカル重合開始剤、レドックス重合開始剤、
カチオン重合開始剤などを用いて重合反応を行なうこと
により、得ることができる。
【0070】スルホン酸又はその塩を導入するための反
応性モノマーの具体例としては、ビニルスルホン酸、ア
リルスルホン酸、メタクリルスルホン酸、p−スチレン
スルホン酸等の不飽和炭化水素スルホン酸及びこれらの
塩を挙げることができる。
【0071】カルボン酸又はその塩を導入するときは、
例えば(メタ)アクリル酸やマレイン酸等を用い、リン
酸又はその塩を導入するときは、例えば(メタ)アクリ
ル酸−2−リン酸エステルを用いればよい。
【0072】塩化ビニル系共重合体にはエポキシ基が導
入されていることが好ましい。このようにすると、重合
体の熱安定性が向上するからである。
【0073】エポキシ基を導入する場合、エポキシ基を
有する繰り返し単位の共重合体中における含有率は、1
〜30モル%が好ましく、1〜20モル%がより好まし
い。
【0074】エポキシ基を導入するためのモノマーとし
ては、例えば、グリシジルアクリレートが好ましい。
【0075】なお、塩化ビニル系共重合体への極性基の
導入技術に関しては、特開昭57−44227号、同5
8−108052号、同59−8127号、同60−1
01161号、同60−235814号、同60−23
8306号、同60−238371号、同62−121
923号、同62−146432号、同62−1464
33号等の公報に記載があり、この発明においてもこれ
らを利用することができる。
【0076】次に、この発明に用いるポリエステルとポ
リウレタンの合成について述べる。
【0077】一般に、ポリエステルはポリオールと多塩
基酸との反応により得られる。
【0078】この公知の方法を用いて、ポリオールと一
部に極性基を有する多塩基酸から、極性基を有するポリ
エステル(ポリオール)を合成することができる。
【0079】極性基を有する多塩基酸の例としては、5
−スルホイソフタル酸、2−スルホイソフタル酸、4−
スルホイソフタル酸、3−スルホフタル酸、5−スルホ
イソフタル酸ジアルキル、2−スルホイソフタル酸ジア
ルキル、4−スルホイソフタル酸ジアルキル、3−スル
ホイソフタル酸ジアルキル及びこれらのナトリウム塩、
カリウム塩を挙げることができる。
【0080】ポリオ−ルの例としては、トリメチロ−ル
プロパン、ヘキサントリオ−ル、グリセリン、トリメチ
ロ−ルエタン、ネオペンチルグリコ−ル、ペンタエリス
リト−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−
ル、1,3−ブタンジオ−ル、1,4−ブタンジオ−
ル、1,6−ヘキサンジオ−ル、ジエチレングリコ−
ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等を挙げることができ
る。
【0081】なお、他の極性基を導入したポリエステル
も公知の方法で合成することができる。
【0082】次に、ポリウレタンに付いて述べる。
【0083】これは、ポリオールとポリイソシアネート
との反応から得られる。
【0084】ポリオールとしては、一般にポリオールと
多塩基酸との反応によって得られるポリエステルポリオ
ールが使用されている。
【0085】従って、極性基を有するポリエステルポリ
オールを原料として用いれば、極性基を有するポリウレ
タンを合成することができる。
【0086】ポリイソシアネートの例としては、ジフェ
ニルメタン−4−4′−ジイソシアネート(MDI)、
ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジ
イソシアネート(NDI)、トリジンジイソシアネート
(TODI)、リジンイソシアネートメチルエステル
(LDI)等が挙げられる。
【0087】また、極性基を有するポリウレタンの他の
合成方法として、水酸基を有するポリウレタンと極性基
及び塩素原子を有する下記の化合物との付加反応も有効
である。
【0088】Cl−CH2CH2SO3M、 Cl−CH2CH2OSO2M、 Cl −
CH2COOM、 Cl-CH2-P(=O)(OM1)2 なお、ポリウレタンへの極性基導入に関する技術として
は、特公昭58−41565号、特開昭57−9242
2号、同57−92423号、同59−8127号、同
59−5423号、同59−5424号、同62−12
1923号等の公報に記載があり、この発明においても
これらを利用することができる。
【0089】この発明においては、バインダーとして下
記の樹脂を全バインダーの50重量%以下の使用量で併
用することができる。
【0090】その樹脂としては、重量平均分子量が1
0,000〜200,000である、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合
体、塩化ビニル−アクリロニトリル共重合体、ブタジエ
ン−アクリロニトリル共重合体、ポリアミド樹脂、ポリ
ビニルブチラール、セルロース誘導体(ニトロセルロー
ス等)、スチレン−ブタジエン共重合体、フェノール樹
脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノキ
シ樹脂、シリコーン樹脂、アクリル系樹脂、尿素ホルム
アミド樹脂、各種の合成ゴム系樹脂等が挙げられる。
【0091】(H−2−3)その他の成分 この発明においては、磁性層である最上層の品質の向上
を図るため、研磨剤、潤滑剤、耐久性向上剤、分散剤、
帯電防止剤及び導電性微粉末などの添加剤をその他の成
分として含有させることができる。
【0092】前記研磨剤としては、それ自体公知の物質
例えば特開平4−214218号の段落番号0105に
記載の物質を使用することができる。
【0093】この研磨剤の平均粒子径としては、通常
0.05〜0.6μmであり、好ましくは0.05〜
0.5μmであり、特に好ましくは0.05〜0.3μ
mである。
【0094】前記研磨剤の最上層における含有量として
は、通常3〜20重量部であり、好ましくは5〜15重
量部であり、特に好ましくは5〜10重量部である。
【0095】前記潤滑剤としては、脂肪酸及び/又は脂
肪酸エステルを使用することができる。この場合、脂肪
酸の添加量は、磁性粉末に対して0.2〜10重量%が
好ましく、特に好ましくは0.5〜5重量%である。添
加量が0.2重量%未満であると、走行性が低下し易
く、また10重量%を超えると、脂肪酸が磁性層の表面
にしみ出したり、出力低下が生じ易くなる。
【0096】また、脂肪酸エステルの添加量も、磁性粉
末に対して0.2〜10重量%が好ましく、特に好まし
くは0.5〜5重量%である。その添加量が0.2重量
%未満であると、スチル耐久性が劣化し易く、また10
重量%を超えると、脂肪酸エステルが磁性層の表面にし
み出したり、出力低下が生じ易くなる。
【0097】脂肪酸と脂肪酸エステルとを併用して潤滑
効果をより高めたい場合には、脂肪酸と脂肪酸エステル
は重量比で10:90〜90:10が好ましい。
【0098】脂肪酸としては一塩基酸であっても二塩基
酸であってもよく、炭素数は6〜30が好ましく、12
〜22の範囲がより好ましい。
【0099】脂肪酸の具体例としては、カプロン酸、カ
プリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、リノレ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、ベヘン酸、マロン
酸、コハク酸、マレイン酸、グルタル酸、アジピン酸、
ピメリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,12−ド
デカンジカルボン酸、オクタンジカルボン酸等が挙げら
れる。
【0100】脂肪酸エステルの具体例としては、オレイ
ルオレート、イソセチルステアレート、ジオレイルマレ
ート、ブチルステアレート、ブチルパルミテート、ブチ
ルミリステート、オクチルミリステート、オクチルパル
ミテート、ペンチルステアレート、ペンチルパルミテー
ト、イソブチルオレエート、ステアリルステアレート、
ラウリルオレエート、オクチルオレエート、イソブチル
オレエート、エチルオレエート、イソトリデシルオレエ
ート、2−エチルヘキシルステアレート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、イソプロピルパルミテート、イソ
プロピルミリステート、ブチルラウレート、セチル−2
−エチルヘキサレート、ジオレイルアジペート、ジエチ
ルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジイソデシル
アジペート、オレイルステアレート、2−エチルヘキシ
ルミリステート、イソペンチルパルミテート、イソペン
チルステアレート、ジエチレングリコール−モノ−ブチ
ルエーテルパルミテート、ジエチレングリコール−モノ
−ブチルエーテルパルミテート等が挙げられる。
【0101】また、上記脂肪酸、脂肪酸エステル以外の
潤滑剤としてそれ自体公知の物質を使用することがで
き、例えばシリコーンオイル、フッ化カーボン、脂肪酸
アミド、α−オレフィンオキサイド等を使用することが
できる。
【0102】前記硬化剤としては、ポリイソシアネート
を挙げることができ、ポリイソシアネートとしては、例
えば、トリレンジイソシアネート(TDI)等と活性水
素化合物との付加体などの芳香族ポリイソシアネート
と、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)等と
活性水素化合物との付加体などの脂肪族ポリイソシアネ
ートがある。なお、前記ポリイソシアネートの重量平均
分子量は、100〜3,000の範囲にあることが望ま
しい。
【0103】前記分散剤としては、カプリル酸、カプリ
ン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステ
アリン酸、オレイン酸などの炭素数12〜18の脂肪
酸;これらのアルカリ金属の塩又はアルカリ土類金属の
塩、あるいはこれらのアミド;ポリアルキレンオキサイ
ドアルキルリン酸エステル;レシチン;トリアルキルポ
リオレフィンオキシ第四アンモニウム塩;カルボキシル
基及び/又はスルホン酸基を有するアゾ系化合物などを
挙げることができる。これらの分散剤は、通常、磁性粉
末に対して0.5〜5重量%の範囲で用いられる。
【0104】前記帯電防止剤としては、第四級アミン等
のカチオン界面活性剤;スルホン酸、硫酸、リン酸、リ
ン酸エステル、カルボン酸等の酸基を含むアニオン界面
活性剤;アミノスルホン酸等の両性界面活性剤;サポニ
ン等の天然界面活性剤などを挙げることができる。上述
した帯電防止剤は、通常、バインダーに対して0.01
〜40重量%の範囲で添加される。
【0105】なお、上層は、0.05〜0.3μmの膜
厚の磁性層を二層以上積層して構成するのがより好まし
い。
【0106】又、上層には30〜200nmの導電性粉
末を、下層には5〜30nmの導電性粉末を含有させる
のが好ましい。
【0107】(M)中間層 中間層は、少なくとも一層の層からなり、非磁性支持体
と磁性層である最上層と下層の間に単層又は複数層をも
って、必要に応じて形成される。
【0108】中間層は、一種類の層、あるいは二種以上
の層の組合せからなる層で形成されてもよく、特に制限
はない。中間層としては、例えば、非磁性粉末を含有す
る非磁性層(M−1)、高透磁率材料を含有する層(M
−2)、又はこれらの層の組合せからなる層、非磁性粉
末と高透磁率材料とを含有する層を等を挙げることがで
きる。
【0109】この発明においては、非磁性層(M−1)
が好ましく、特に好ましくは、針状の非磁性粉末を含有
する非磁性層である。また中間層として前記したような
非磁性粉末を含有する非磁性層(M−1)、高透磁率材
料を含有する層(M−2)以外に、フィラーを有しな
い、結合材及び添加剤とからなる中間層を設けることも
可能だが、本発明の目的のためには、(M−1)、(M
−2)を用いるのがより好ましい。
【0110】いずれにしても、この発明においては、中
間層の飽和磁束密度(Bm)が5〜1,000G、より
好ましくは600〜1,000Gにするのが好ましい。
飽和磁束密度が前記範囲内にあると、中間層用塗布液の
レオロジー特性を改良し、重層塗布適性を良好にするこ
とができる。又、コントロール出力も向上する。もっと
も、前記範囲を超えて強磁性粉末を中間層中に含有させ
ると、自己減磁の影響により高周波数域での電磁変換特
性が劣化することがある。
【0111】また、この中間層は、強磁性粉末の含有量
1 と非磁性粉末及び/または高透磁率材料の含有量B
1 との重量比(A1 /B1 )を99/1〜50/50
に、好ましくは200/100〜50/50にすると共
に非磁性粉末の真比重を2.5以上であるようにして構
成することも好ましい。なお、真比重の測定は「色材工
学ハンドブック」の第229頁に記載された方法による
ことができる。このように中間層に強磁性粉末を含有さ
せると、中間層用塗布液のレオロジー特性を改良し、重
層塗布適性を良好にすることができる。又、コントロー
ル出力も向上する。もっとも、前記範囲を超えて強磁性
粉末を中間層中に含有させると、自己減磁の影響により
高周波数域での電磁変換特性が劣化することがある。
【0112】中間層の厚みとしては、通常0.1〜2.
5μmであり、好ましくは0.2〜2.0μmであり、
特に好ましくは0.5〜2.0μmである。前記厚みが
2.5μmよりも大きいと、重層後の上層表面の表面粗
さが上昇する、いわゆる重層面粗れが発生し、好ましい
電磁変換特性が得られないことがあり、一方、0.1μ
mよりも小さいと、カレンダー時に高い平滑性を得るこ
とが困難になり、電磁変換特性が悪化し、中間層を設け
た意味が薄くなることがある。
【0113】(M−1)非磁性層 非磁性層は、非磁性粉末を含有する。また必要に応じて
バインダー及びその他の成分を含有する。
【0114】(M−1−1)非磁性粉末 この発明においては、各種の公知の非磁性粉末を適宜に
選択して使用することができる。
【0115】非磁性粉末としては、例えば、カーボンブ
ラック、グラファイト、TiO2 、硫酸バリウム、Zn
S、MgCO3 、CaCO3 、ZnO、CaO、二硫化
タングステン、二硫化モリブデン、窒化ホウ素、Mg
O、SnO2 、SiO2 、Cr23 、α−Al2
3 、α−Fe23 、α−FeOOH、SiC、酸化セ
リウム、コランダム、人造ダイヤモンド、α−酸化鉄、
ザクロ石、ガーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化ホウ
素、炭化ケイ素、炭化モリブデン、炭化ホウ素、炭化タ
ングステン、チタンカーバイド、トリボリ、ケイソウ
土、ドロマイト等の無機粉末や、メラミン樹脂粉、ベン
ゾグアナミン、テフロン粉などの有機粉末等を挙げるこ
とができる。
【0116】これらの中で好ましいのは、カーボンブラ
ック、CaCO3 、TiO2 、硫酸バリウム、α−Al
23 、α−Fe23 、α−FeOOH、Cr23
等の無機粉末であり、α−Fe23 、α−FeOOH
がより好ましく、α−Fe2O3 が特に好ましい。
【0117】この発明においては、粉末の形状が針状で
ある非磁性粉末を好適に使用することができる。前記針
状の非磁性粉末を用いると、非磁性層の表面の平滑性を
向上させることができ、その上に積層される磁性層から
なる最上層における表面の平滑性も向上させることがで
きる。
【0118】前記非磁性粉末の長軸径としては、通常
0.50μm以下であり、好ましくは0.40μm以下
であり、特に好ましくは0.30μm以下である。
【0119】前記非磁性粉末の短軸径としては、通常
0.10μm以下であり、好ましくは0.08μm以下
であり、特に好ましくは0.06μm以下である。
【0120】前記非磁性粉末の軸比としては、通常2〜
20であり、好ましくは5〜15であり、特に好ましく
は5〜10である。ここでいう軸比とは、短軸径に対す
る長軸径の比(長軸径/短軸径)のことをいう。
【0121】前記非磁性粉末の比表面積としては、通常
10〜250m2 /gであり、好ましくは20〜150
2 /gであり、特に好ましくは30〜100m2 /g
である。
【0122】前記範囲の長軸径、短軸径、軸比及び比表
面積を有する非磁性粉末を使用すると、非磁性層の表面
性を良好にすることができると共に、磁性層である最上
層の表面性も良好な状態にすることができる点で好まし
い。
【0123】また、この発明においては、前記非磁性粉
末が、Si化合物及び/又はAl化合物により表面処理
されていることが好ましい。かかる表面処理のなされた
非磁性粉末を用いると磁性層である最上層の表面状態を
良好にすることができる。前記Si及び/又はAlの含
有量としては、前記非磁性粉末に対して、Siが0.1
〜10重量%、Alが0.1〜10重量%であるのが好
ましく、より好ましくはSiが0.1〜5重量%、Al
が0.1〜5重量%であり、特にSiが0.1〜2重量
%、Alが0.1〜2重量%であるのがよい。またS
i、Alの重量比(Si/Al)は3以上であるのがよ
い。表面処理に関しては特開平2−83219号に記載
された方法に従い、あるいは準じて行なうことができ
る。
【0124】前記非磁性粉末の非磁性層中における含有
量としては、非磁性層を構成する全成分の合計に対し
て、通常50〜99重量%であり、好ましくは60〜9
5重量%であり、特に好ましくは70〜95重量%であ
る。非磁性粉末の含有量が前記範囲内にあると、磁性層
である最上層及び非磁性層の表面状態を良好にすること
ができる。
【0125】(M−1−2)バインダー 中間層における非磁性層が含有するバインダーとして
は、(H−2−2)のところで例示した化合物を用いる
ことができ、その量としては、非磁性粉末100重量部
に対し、通常5〜150重量部であり、好ましくは10
〜120重量部である。
【0126】(M−1−3)その他の成分 中間層における非磁性層が含有するその他の成分として
は、(H−2−3)のところで例示した化合物を用いる
ことができる。その量としては、この発明の目的を阻害
することがなければ特に制限はなく、適宜選択すること
ができる。
【0127】(M−2)高透磁率材料を含有する層 高透磁率材料を含有する層は、高透磁率材料を含有す
る。また必要に応じてバインダー及びその他の成分を含
有する。
【0128】(M−2−1)高透磁率材料 高透磁率材料としては、その保磁力Hcが0<Hc≦
1.0×104 (A/m)、好ましくは0<Hc≦5.
0×103 (A/m)である。保磁力が前記範囲内にあ
ると、高透磁率材料として最上層の磁化領域の安定化の
効果が発揮される。保磁力が前記範囲を超えると、磁性
材料としての特性が発現することにより所望の特性が得
られなくなることがあるので好ましくない。
【0129】この発明においては、高透磁率材料とし
て、前記保磁力の範囲内にある材料を適宜に選択するの
が好ましい。そのような高透磁率材料としては、例え
ば、金属軟質磁性材料、酸化物軟質磁性材料等を挙げる
ことができる。
【0130】前記金属軟質磁性材料としては、Fe−S
i合金、Fe−Al合金(Alperm,Alfeno
l,Alfer)、パーマロイ(Ni−Fe系二元合
金、及びこれにMo、Cu、Crなどを添加した多元系
合金)、センダスト(Fe−Si−Al{9.6重量%
のSi、5.4%のAl、残りがFeである組成})、
Fe−Co合金等を挙げることができる。これらの中で
も好ましい金属軟質磁性材料としてはセンダストが好ま
しい。なお、高透磁率材料としての金属軟質磁性材料と
しては以上に例示したものに限定されず、その他の金属
軟質磁性材料を使用することができる。高透磁率材料
は、その一種を単独で使用することもできるし、又その
二種以上を併用することもできる。
【0131】前記酸化物軟質磁性材料としては、スピネ
ル型フェライトであるMnFe24 、Fe34 、C
oFe24 、NiFe24 、MgFe24 、Li
0.5Fe2.54 や、Mn−Zn系フェライト、Ni−
Zn系フェライト、Ni−Cu系フェライト、Cu−Z
n系フェライト、Mg−Zn系フェライト、Li−ZN
系フェライト等を挙げることができる。これらの中で
も、Mn−Zn系フェライト及びNi−Zn系フェライ
トが好ましい。なお、これらの酸化物軟質磁性材料はそ
の一種を単独で使用することもできるが、その二種以上
を併用することもできる。
【0132】この高透磁率材料はボールミルやその他の
粉砕装置を用いて微細粉末にし、その粒径が1mμ〜
1,000mμ、より好ましくは1mμ〜500mμで
あるのがよく、1mμ〜50mμであるのが特によい。
このような微細な粉末を得るために、金属軟質磁性材料
においては、溶融した合金を真空雰囲気下に噴霧するこ
とにより得ることができる。又、酸化物軟質磁性材料に
おいては、ガラス結晶化法、共沈焼成法、水熱合成法、
フラックス法、アルコキシド法、プラズマジェット法等
により微細粉末にすることができる。
【0133】この高透磁率材料を含有する層において
は、高透磁率材料の含有量は、10〜95重量%、好ま
しくは50〜95重量%、更に好ましくは60〜90重
量%である。高透磁率材料の含有量が前記範囲内にある
と、最上層の磁化の安定化の効果が十分に得られる。
又、高透磁率材料が50重量%未満であると、高透磁率
層としての効果が得られなくなることがあるので好まし
くない。
【0134】なお、この高透磁率材料を含有する層に
は、非磁性の粒子を含有していてもよい。
【0135】(M−2−2)バインダー 中間層における高透磁率材料を含有する層中に含まれる
バインダーとしては、(H−2−2)のところで例示し
た化合物を挙げることができ、その量としては、高透磁
率材料100重量部に対し、通常5〜30重量部であ
り、好ましくは10〜25重量部である。
【0136】(M−2−3)その他の成分 中間層における高透磁率材料を含有する層中に含まれる
その他の成分としては、(H−2−3)のところで例示
した化合物を挙げることができる。その量としては、こ
の発明の目的を阻害することがなければ特に制限はな
く、適宜選択することができる。
【0137】(L−1)下層 下層における磁性層は、磁性粉末を含有する。また必要
に応じてバインダー及びその他の成分を含有する。下層
の厚みとしては通常0.5〜5.0μmであり、1.0
〜3.0μmであるのが好ましく、1.5〜2.5μm
であるのがより好ましい。
【0138】(L−1−1)磁性粉末 下層における磁性層が含有する磁性粉末としては、特に
制限はなく、(H−2−1)のところで例示した化合物
を好適に用いることができる。これらの磁性粉末は一種
単独でも、あるいは二種以上組合せて用いてもよい。
【0139】これらの磁性粉末の中で好ましいのは、C
o−含有酸化鉄やγ−酸化鉄である。下層における磁性
層がCo−含有酸化鉄、γ−酸化鉄を含有すると、記録
波長が大きい領域、特に30Hz以上での再生出力が良
好になり、十分なコントロール信号の出力を得ることが
できる。
【0140】磁性粉末の含有量としては、その層におけ
る固形分全体に対し、通常70〜90重量%であり、好
ましくは75〜85重量%である。
【0141】また下層における磁性層の保磁力は通常3
00〜1200Oeであり、400〜1000Oeが好
ましく、600〜900Oeであるのがより好ましい。
【0142】また、この発明において重要なことは、下
層における磁性層の保磁力が上層における磁性層の保磁
力よりも小さいことである。下層における磁性層の保磁
力が上層における磁性層の保磁力よりも小さいと、コン
トロール出力が向上して好ましい。又、下層の保磁力を
上記したように調節するには下層に用いる磁性粉の保磁
力を適宜に選択することで行える。
【0143】(L−1−2)バインダー 下層における磁性層が含有するバインダーとしては、
(H−2−2)のところで例示した化合物を用いること
ができ、その量としては、強磁性金属粉末100重量部
に対し、通常5〜25重量部であり、好ましくは10〜
20重量部である。
【0144】(L−1−3)その他の成分 下層における磁性層が含有するその他の成分としては、
(H−2−3)のところで例示した化合物を用いること
ができる。その量としては、この発明の目的を阻害する
ことがなければ、特に制限はなく、適宜選択することが
できる。
【0145】−磁気記録媒体の製造− この発明の磁気記録媒体は、磁性層及び中間層の塗設
を、下の層が湿潤状態にあるときにする所謂ウエット−
オン−ウエット方式で塗設するのが好ましい。このウエ
ット−オン−ウエット方式は、公知の重層構造型の磁気
記録媒体の製造に使用される方法を適宜に採用すること
ができる。
【0146】たとえば、一般的には磁性粉末、バインダ
ー、分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤等と溶媒とを
混練して高濃度磁性塗料を調製し、次いでこの高濃度磁
性塗料を希釈して磁性塗料を調製した後、この磁性塗料
を非磁性支持体の表面に塗布する。
【0147】上記溶媒としては、たとえばアセトン、メ
チルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン
(MIBK)、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノ
ール、エタノール、プロパノール等のアルコール類;酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;テ
トラヒドロフラン等の環状エーテル類;メチレンクロラ
イド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホル
ム、ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素などを用
いることができる。
【0148】磁性層形成成分の混練分散にあたっては、
各種の混練分散機を使用することができる。
【0149】この混練分散機としては、たとえば二本ロ
ールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、
コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグライン
ダー、Sqegvariアトライター、高速インペラー分散機、
高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、高速
ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、オープンニ
ーダー、連続ニーダー、加圧ニーダー等が挙げられる。
上記混練分散機のうち、0.05〜0.5KW(磁性粉
末1Kg当たり)の消費電力負荷を提供することのでき
る混練分散機は、加圧ニーダー、オープンニーダー、連
続ニーダー、二本ロールミル、三本ロールミルである。
【0150】非磁性支持体上に、最上層の磁性層と、下
層とを塗布するには、具体的には、図2に示すように、
まず供給ロール32から繰出した非磁性支持体1に、エ
クストルージョン方式の押し出しコーター10、11に
より、最上層用塗料と下層用塗料とをウェット−オン−
ウェット方式で重層塗布した後、配向用磁石または垂直
配向用磁石33を通過し、乾燥器34に導入し、ここで
上下に配したノズルから熱風を吹き付けて乾燥する。次
に、乾燥した各塗布層付きの非磁性支持体1をカレンダ
ーロール38の組合せからなるスーパーカレンダー装置
37に導き、ここでカレンダー処理した後に、巻き取り
ロール39に巻き取る。このようにして得られた磁性フ
ィルムを所望幅のテープ状に裁断して例えば8mmビデ
オカメラ用磁気記録テープを製造することができる。
【0151】上記の方法において、各塗料は、図示しな
いインラインミキサーを通して押し出しコーター10、
11へと供給してもよい。なお、図中、矢印は非磁性支
持体の搬送方向を示す。押し出しコーター10、11に
はそれぞれ、液溜まり部13、14が設けられ、各コー
ターからの塗料をウェット−オン−ウェット方式で重ね
る。即ち、下層用塗料の塗布直後(未乾燥状態のとき)
に最上層の磁性層用塗料を重層塗布する。前記押し出し
コーターとしては、図3に示す2基の押し出しコーター
5a、5bのほか、図4および図5のような型式の押し
出しコーター5c、5dを使用することもできる。これ
らの中で、図5に示した押し出しコーター5dが本発明
においては好ましい。押し出しコーター5dにより、下
層用途料2と最上層用塗料4とを共押し出しして重層塗
布する。
【0152】上記塗料に配合される溶媒あるいはこの塗
料の塗布時の希釈溶媒としては、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチレングリコールセ
ノアセテート等のエステル類;グリコールジメチルエー
テル、グリコールモノエチルエーテル、ジオキサン、テ
トラヒドロフラン等のエーテル類;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素;メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
ジクロルベンゼン等のハロゲン化炭化水素等のものが使
用できる。これらの各種の溶媒は単独で使用することも
できるし、またそれらの二種以上を併用することもでき
る。前記配向磁石あるいは垂直配向用磁石における磁場
は、20〜10,000ガウス程度であり、乾燥器によ
る乾燥温度は約30〜120℃であり、乾燥時間は約
0.1〜10分間程度である。
【0153】なお、ウェット−オン−ウェット方式で
は、リバースロールと押し出しコーターとの組み合わ
せ、グラビアロールと押し出しコーターとの組み合わせ
なども使用することができる。さらにはエアドクターコ
ーター、ブレードコーター、エアナイフコーター、スク
ィズコーター、含浸コーター、トランスファロールコー
ター、キスコーター、キャストコーター、スプレイコー
ター等を組み合わせることもできる。
【0154】このウェット−オン−ウェット方式におる
重層塗布においては、最上層の下側に位置する層が湿潤
状態になったままで上層の磁性層を塗布するので、下層
の表面(即ち、最上層との境界面)が滑らかになるとと
もに最上層の表面性が良好になり、かつ、上下層間の接
着性も向上する。この結果、特に高密度記録のために高
出力、低ノイズの要求されるたとえば磁気テープとして
の要求性能を満たしたものとなりかつ、高耐久性の性能
が要求されることに対しても膜剥離をなくし、膜強度が
向上し、耐久性が十分となる。また、ウェット−オン−
ウェット重層塗布方式により、ドロップアウトも低減す
ることができ、信頼性も向上する。
【0155】−表面の平滑化− この発明においては、次にカレンダリングにより表面平
滑化処理を行うのも良い。
【0156】その後は、必要に応じてバーニッシュ処理
またはブレード処理を行なってスリッティングされる。
【0157】表面平滑化処理においては、カレンダー条
件として温度、線圧力、C/s(コーティングスピー
ド)等を挙げることができる。
【0158】この発明においては、通常、上記温度を5
0〜140℃、上記線圧力を50〜400kg/cm、
上記C/Sを20〜1,000m/分に保持することが
好ましい。これらの数値を満足しないと、磁気記録媒体
の表面性を良好な状態に保つことが困難になる、あるい
は、不可能になることがある。
【0159】
【実施例】以下、この発明の実施例を説明する。
【0160】以下に示す成分、割合、操作順序は、この
発明の範囲から逸脱しない範囲において種々変更するこ
とができる。なお、下記の実施例において「部」は全て
「重量部」である。
【0161】下記組成を有する最上層用磁性塗料及び中
間層用塗料、下層用塗料の各成分を、それぞれニーダー
及びサンドミルを用いて混練分散して最上層用磁性塗料
及び中間層用塗料、下層用塗料を調製した。
【0162】{最上層用磁性塗料a−1} 強磁性金属粉末(表−1に記載)・・・100部 (平均長軸径:0.15μm、Hc:1700 Oe、
BET:53m2 /g、結晶子サイズ:150Å、軸
比:8、σs:120emu/g) スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂・・・・・
・・・・・・・・・・・10部 (日本ゼオン(株)製 MR−110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂・・・・
・・・・・・・・・・・・10部 (東洋紡績(株)製、UR−8700) α−アルミナ(0.15μm)・・・・・・8部 カーボンブラック(平均粒子径:40nm)・・・・・
・0.5部 ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・1部 ブチルステアレート・・・・・・・・・・・1部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・100部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・100部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・100部。
【0163】(最上層用磁性塗料a−1’、a−2、a
−3、a−4)強磁性金属粉末を表−1に記載のものに
代えた外は前記最上層用磁性塗料a−1におけるのと同
様にして最上層用磁性塗料を調製した。
【0164】(最上層用磁性塗料b)最上層用磁性塗料
a−1において強磁性金属粉末100部にかえて、Co
−Tiバリウムフェライト(Hc:1,100 Oe、
BET46m2 /g、σs:64emu/g、板状比:
4)を用いた以外は、最上層用磁性塗料a−1の調製と
同様にして、最上層用磁性塗料bを調製した。
【0165】(最上層用磁性塗料c)最上層用磁性塗料
a−1において強磁性金属粉末100部にかえて、Co
−被着酸化鉄(Hc:1,500 Oe,BET:50
2 、結晶子サイズ:320Å、平均長軸長:0.14
μm、軸比:8)100部を用いた以外は最上層用磁性
塗料a−1の調製と同様にして、最上層用磁性塗料cを
調製した。
【0166】(中間層用塗料A) α−Fe23 ・・・・・・・・・・・100部 (長軸径:0.10μm、短軸径:0.02μm、軸
比:9、BET:55m2/g、Si、Al化合物で表
面処理、α−Fe23 に対するSi含有量:1.2重
量%、α−Fe23 に対するAl含有量:0.2重量
%) スルホン酸カリウム基含有塩化ビニル系樹脂・・・・・
・・・・・・・・・・・12部 (日本ゼオン(株)製 MR−110) スルホン酸ナトリウム基含有ポリウレタン樹脂・・・・
・・・・・・・・・・・・・8部 (東洋紡績(株)製、UR−8700) α−アルミナ(0.2μm)・・・・・・・5部 カーボンブラック(15nm)・・・・・10部 ステアリン酸・・・・・・・・・・・・・・1部 ブチルステアレート・・・・・・・・・・・1部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・100部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・100部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・100部 (中間層用塗料B)中間層用塗料Aにおいてα−Fe2
3 100部にかえて、Fe−Si−Alセンダスト合
金粉末(Hc:40(A/m)、μ=200(H/
m)、平均長軸長:0.15μm、結晶子サイズ:14
nm、粉末中のSi含有量:1.2重量%、Al含有
量:0.2重量%)を用いた以外は、中間層用塗料Aの
調製と同様にして、中間層用塗料Bを調製した。
【0167】(中間層用塗料C)中間層用塗料Aにおい
てα−Fe23 100部にかえて、α−Fe23
5部、Co被着酸化鉄(Hc:800Oe、BET:4
5m2 /g、結晶子サイズ:350Å、平均長軸長:
0.19μm、軸比:9)45部を用いた以外は、中間
層用塗料Aの調製と同様にして、中間層用塗料Cを調製
した。
【0168】(中間層用塗料D)中間層用塗料Aにおい
てα−Fe23 100部、α−アルミナ5部、カーボ
ンブラック10部を用いなかったこと以外は、中間層用
塗料Aの調製と同様にして、中間層用塗料Dを調製し
た。
【0169】(下層用磁性塗料I)最上層用塗料Aにお
いて、強磁性金属粉末100部にかえてCo被着酸化鉄
(Hc:650Oe、BET:35m2 /g、結晶子サ
イズ:400Å、平均長軸長:0.24μm、軸比:
8)100部を用いた以外は、中間層用塗料Aの調製と
同様にして、下層用磁性塗料Iを調製した。
【0170】(下層用磁性塗料I)最上層用塗料Aにお
いて、強磁性金属粉末100部にかえてγ−酸化鉄(H
c:350Oe、BET:30m2 /g、結晶子サイ
ズ:430Å、平均長軸長:0.30μm、軸比:9)
100部を用いた以外は、中間層用塗料Aの調製と同様
にして、下層用磁性塗料Iを調製した。
【0171】(実施例1〜19及び比較例1〜8)表1
および表2に示したところの、強磁性粉末を含有する上
述の上層用磁性塗料、中間層用塗料、及び下層用磁性塗
料それぞれにポリイソシアネート化合物(コロネート
L、日本ポリウレタン工業(株)製)5部を添加してか
らウエット−オン−ウエット方式で厚さ10μmのポリ
エチレンテレフタレートフィルム上に塗布した後、塗膜
が未乾燥であるうちに磁場配向処理を行ない、続いて乾
燥を施してから、カレンダーで表面平滑化処理を行な
い、表2に示された厚さを有する下層中間層及び上層か
らなる磁性層を形成した。
【0172】更に、この磁性層とは反対側の前記ポリエ
チレンテレフタレートフィルムの面(裏面)に下記の組
成を有する塗料を塗布し、この塗膜を乾燥し、上述した
カレンダー条件にしたがってカレンダー加工をすること
によって、厚さ0.8μmのバックコート層を形成し、
広幅の原反磁気テープを得た。
【0173】 カーボンブラック(ラベン1035)・・40部 硫酸バリウム(平均粒子径300nm)・10部 ニトロセルロース・・・・・・・・・・・25部 ポリウレタン系樹脂・・・・・・・・・・25部 (日本ポリウレタン(株)製、N−2301) ポリイソシアネート化合物・・・・・・・10部 (日本ポリウレタン(株)製、コロネートL) シクロヘキサノン・・・・・・・・・・400部 メチルエチルケトン・・・・・・・・・250部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・250部 こうして得られた原反磁気テープをスリットして、8m
m幅及び1/2インチ幅のビデオ用磁気記録媒体を作成
した。この磁気記録媒体につき、以下の評価を行った。
その結果を表2、表3、表4に示した。
【0174】《評価》 <全体組成>;強磁性金属粉末における全体組成中のF
e、Co、Ni、Nd、Si、Al各元素の存在比率に
ついては、波長分散型蛍光X線分析装置(WDX)を用
いて試料中の各元素の蛍光X線強度を測定した後、ファ
ンダメンタルパラメーター法(以下、FP法と称す
る。)に従い算出して求めた。
【0175】以下にFP法について説明する。
【0176】蛍光X線の測定には、理学電気(株)製の
WDXシステム3080を、以下の条件にて使用した。
【0177】X線管球 :ロジウム管球 出力 :50KV、50mA 分光結晶 :LiF(Fe、Co、Ni、Ndに対し
て)、PET(Alに対して)、RX−4(Siに対し
て) アプソーバ:1/1(Feのみ1/10) スリット :COARSE フィルター:OUT PHA :15〜30(Al、Siに対して)、10
〜30(Fe、Co、Ni、Ndに対して) 計数時間 :ピーク=40秒、バックグラウンド=40
秒(ピーク前後の2点を測定) なお、蛍光X線の測定を行なうには、上記装置に限定さ
れるものではなく、種々の装置を使用することができ
る。
【0178】標準試料には、以下の4種類の金属化合物
を使用した。
【0179】標準試料1は、Analytical R
eference Materials intern
ational社製の合金SRM1219(Cを0.1
5重量%、Mnを0.42重量%、Pを0.03重量
%、Siを0.55重量%、Cuを0.16重量%、N
iを2.16重量%、Crを15.64重量%、Moを
0.16重量%、Vを0.06重量%をそれぞれ含有す
る。)である。
【0180】標準試料2は、Analytical R
eference Materials intern
ational社製の合金SRM1250(Niを3
7.78重量%、Crを0.08重量%、Moを0.0
1重量%、Coを16.10重量%、Alを0.99重
量%をそれぞれ含有する。)である。
【0181】標準試料3は、磁性酸化鉄粉末(Mnを
0.14重量%、Pを0.15重量%、Sを0.19重
量%、Siを0.36重量%、Coを3.19重量%、
Znを1.26重量%、Caを0.07重量%、Naを
0.02重量%をそれぞれ含有する。)である。
【0182】標準試料4は、強磁性金属粉末(Ndを
2.73重量%含有する。)である。
【0183】前記標準試料1及び2における元素の重量
%は、メーカー供与のデータシートの値であり、前記標
準試料3及び4における元素の重量%は、ICP発光分
析装置による分析値である。この値を以下のFP法の計
算における標準試料の元素組成値として入力した。
【0184】FP法の計算には、テクノス製のファンダ
メンタルパラメータソフトウェアVersion2.1
を用い、次の条件にて計算した。
【0185】試料モデル :バルク試料 バランス成分試料:Fe 入力成分 :測定X線強度(KCPS) 分析単位 :重量% 算出された各元素の存在比率(重量%)は、Fe原子1
00重量%に対するその他の元素の重量%として換算
し、定量値としたものである。
【0186】<表面組成>;強磁性金属粉末の表面にお
ける組成中のFe、Co、Ni、Nd、Si、Al各元
素の存在比率については、XPS表面分析装置を用いて
その値を求めた。
【0187】以下にその方法について説明する。
【0188】先ずXPS表面分析装置を以下の条件にセ
ットする。
【0189】X線アノード:Mg 分解能:1.5〜1.7eV(分解能は、清浄なAgの
3d5/2ピークの半値巾で規定する。) なお、試料の固定には、いわゆる粘着テープは使用しな
い。XPS表面分析装置の機種としては、特に限定はな
く、種々の装置を使用することができるが、本願におい
ては、VG社製ESCALAB−200Rを用いた。
【0190】以下の測定範囲でナロースキャンを行な
い、各元素のスペクトルを測定した。この時、データの
取込み間隔は、0.2eVとし、表3に示す最低カウン
ト数以上のカウントが得られるまで積算した。
【0191】得られたスペクトルに対して、Cのピーク
位置が284.6eVになるようにエネルギー位置を補
正する。
【0192】次に、VAMAS−SCA−JAPAN製
のCOMMON DATA PROCESSING S
YSTEM Ver.2.3(以下、VAMASソフト
と称する。)上で、データ処理を行なうために、上記ス
ペクトルを各装置メーカーが提供するソフトを用いて、
VAMASソフトを使用することができるコンピュータ
ーに転送する。
【0193】そして、VAMASソフトを用い、転送さ
れたスペクトルをVAMASフォーマットに変換した
後、以下のデータ処理を行なう。
【0194】定量処理に入る前に、各元素についてCo
unt Scaleのキャリブレーションを行ない、5
ポイントのスムージング処理を行なう。
【0195】定量処理は、次の通りである。
【0196】各元素のピーク位置を中心として、表4に
示す定量範囲でピークエリア強度を求める。次に、表4
に示す感度係数を使用し、各元素の原子数%を求めた。
原子数%は、Fe原子数100に対する原子数に換算し
定量値とした。
【0197】<電気特性(dB) RF出力、CN比
>;ソニー(株)製8ミリビデオカメラCCDV−90
0により、7MHzでのRF出力(dB)を測定した。
CN比は、7MHzと6MHzとの出力差(dB)を測
定した。
【0198】<走行耐久性>;温度40℃、湿度20%
の環境下でS−550(ソニー(株)製)を用い、全長
録画再生を行ない、出力低下が2dB以上、1秒以上継
続した場合をヘットクロッグとし、発生回数を測定し
た。
【0199】<コントロ−ル出力>;BR−S711
(ビクタ−(株)製)を用い、コントロール出力の値
(dB)を基準テープに対して求めた。
【0200】<重層後の面粗れ>;重層後の面粗れを光
学顕微鏡にて観察し、最も面粗れの少ないものを5、最
も面粗れの多いものを1とし、5段階評価した。
【0201】
【表1】
【0202】
【表2】
【0203】
【表3】
【0204】
【表4】
【0205】
【発明の効果】この発明によると、コントロール信号を
有する記録媒体として好適な、表面性に優れると共に、
電気特性及び走行性に優れる磁気記録媒体を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、磁性層の表面粗さR10Z を測定すると
きの状況を説明する図である。
【図2】図2は、ウエット−オン−ウエット塗布方式に
よる磁性層の重層塗布を説明するための図である。
【図3】図3は、磁性塗料を塗布するための押し出しコ
ーターの一例を示す図である。
【図4】図4は、磁性塗料を塗布するための押し出しコ
ーターの一例を示す図である。
【図5】図5は、磁性塗料を塗布するための押し出しコ
ーターの一例を示す図である。
【図6】図6は、磁性塗料を塗布するための押し出しコ
ーターの一例を示す図である。
【符合の説明】
1 非磁性支持体 2 下層用塗料 3 中間層用塗料 4 最上層用塗料 5a 押し出しコーター 5b 押し出しコーター 5c 押し出しコーター 5d 押し出しコーター 6 最上層の磁性層 7 下層 8 バックコート層 10 押し出しコーター 11 押し出しコーター 13 液溜り部 14 液溜り部 32 供給ロール 33 配向用磁石または垂直配向用磁石 34 乾燥器 37 スーパーカレンダー装置 38 カレンダーロール 39 巻き取りロール
フロントページの続き (72)発明者 高橋 秀樹 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に少なくとも一層の磁性層Aを
    含む下層と、非磁性粉末及び/または高透磁率材料を含
    む中間層と、少なくとも一層の磁性層Bを含む上層とを
    この順に積層してなり、磁性層Aの保磁力が磁性層Bの
    保磁力よりも小さいことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 支持体上に少なくとも一層の磁性層Aを
    含む下層と、強磁性粉末と非磁性層粉末及び/または高
    透磁率材料を含む中間層と、少なくとも一層の磁性層B
    を含む上層とをこの順に積層してなり、中間層の飽和磁
    束密度が5〜1,000Gであり、磁性層Aの保磁力が
    磁性層Bの保磁力より小さいことを特徴とする磁気記録
    媒体。
  3. 【請求項3】 支持体上に少なくとも一層の磁性層Aを
    含む下層と、結合剤を含む中間層と、少なくとも一層の
    磁性層Bを含む下層とをこの順に積層してなり、磁性層
    Aの保磁力が磁性層Bの保磁力よりも小さいことを特徴
    とする磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 前記磁性層Bがγ−酸化鉄及び/または
    Co含有酸化鉄を含有してなる前記請求項1〜3のいず
    れかに記載の磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 前記磁性層Bが強磁性金属粉末及び/ま
    たは六方晶フェライト粉末を含有してなる前記請求項1
    〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  6. 【請求項6】 最上層の磁性層の膜厚が0.5μ以下で
    ある請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記録媒体。
  7. 【請求項7】 最上層の磁性層の表面粗さR10Z が5〜
    20nm以下である前記請求項1〜3のいずれかに記載
    の磁気記録媒体。
  8. 【請求項8】 前記少なくとも三層からなる磁性層を含
    む層のいずれもが湿潤状態で重ね合わせ塗布により形成
    されてなる前記請求項1〜3のいずれかに記載の磁気記
    録媒体。
  9. 【請求項9】 非磁性粉末が針状の非磁性粉末である前
    記請求項1または2に記載の磁気記録媒体。
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