JPH06172790A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 （ａ）炭素数６〜１８の脂肪酸と炭素数５〜
６の単糖類のモノアルキルエーテル（メチルグルコース
等）とのエステルからなる糖エステル系界面活性剤：１
〜３０重量％、（ｂ）ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ヘキサグリセリン脂肪酸エステル等のＨＬＢ９〜
１５のノニオン界面活性剤：１〜２５重量％を含有する
液体洗浄剤組成物。 【効果】 仕上がり性に優れ、手肌にマイルドである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、仕上がり性に優れ、手
肌にマイルドな液体洗浄剤組成物に関する。

【０００２】

【従来の技術】台所洗剤、住居用洗剤等の液体洗浄剤に
おいては、食器や硬表面の仕上がり性が重要な性能とし
て求められている。一方、洗浄時に手などの肌に触れる
ことが避けられないため、従来から仕上がり性に優れ、
手肌にマイルドで「ぬるつき」感がない洗浄組成物が検
討されてきた。炭素数６〜１８の脂肪酸と炭素数５〜６
の単糖類のモノアルキルエーテルとのエステルからなる
糖エステル系界面活性剤は、手肌にマイルドな界面活性
剤として知られている。しかしながら、この糖エステル
単独では洗浄時の仕上がり性が低いため、洗浄・すすぎ
後に“ウオータースポット”が生じていた。ここで“ウ
オータースポット”とは、乾燥後のガラス表面等にしみ
状に汚れ・無機塩が付着する現象である。そのため、手
肌へのマイルド性を損なう事なく仕上がり性が改善され
た洗浄剤組成物が望まれていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、仕上がり性
に優れ、手肌にマイルドな洗浄剤組成物を提供するもの
である。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の洗浄剤組成物
は、以下の（ａ），（ｂ）成分を含有することを特徴と
する。 （ａ）炭素数６〜１８の脂肪酸と炭素数５〜６の単糖類
のモノアルキルエーテルとのエステルからなる糖エステ
ル系界面活性剤：１〜３０重量％。 （ｂ）ＨＬＢ９〜１５のノニオン界面活性剤：１〜２５
重量％。

【０００５】

【発明の実施態様】本発明の（ａ）成分である糖エステ
ル系界面活性剤は、皮膚刺激性が少なく、皮膚にマイル
ドな界面活性剤であり、炭素数６〜１８の脂肪酸または
この脂肪酸のエステルのような脂肪酸誘導体と、モノペ
ントース、モノヘキソース類のモノアルキルエーテルと
から得られる。

【０００６】ここで脂肪酸としては、飽和でも不飽和で
も、また直鎖でも分岐を有していてもよい。このような
脂肪酸の具体例としては、例えば、カプロン酸、カプリ
ル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミ
チン酸、ステアリン酸、カプロレイン酸、ラウロレイン
酸、ミリストレイン酸、パルミトレイン酸、オレイン
酸、メチルウンデカン酸等が挙げられ、好ましくは脂肪
酸残基の炭素数が８〜１２のものである。

【０００７】また脂肪酸誘導体としては、上記脂肪酸と
低級アルコールとの脂肪酸エステル等が用いられ、例え
ば、上記脂肪酸のメチルエステル、エチルエステル、プ
ロピルエステル等が挙げられ、好ましくは脂肪酸残基の
炭素数が８〜１２のものである。

【０００８】更に、炭素数５または６の単糖類のモノア
ルキルエーテルとしては、モノペントースまたはモノヘ
キソースと炭素数１〜４の低級アルコールとのエーテル
化合物が好適である。この場合、モノペントース類のモ
ノアルキルエーテルとしては、キシロース、アラビノー
ス、リブロース、リボース、キシルロース、リキソース
等のモノペントースの、メチル、エチル等のモノアルキ
ルエーテル化物が挙げられる。モノヘキソース類のモノ
アルキルエーテルとしては、グルコース、マンノース、
ガラクトース、フラクトース等のモノヘキソースのメチ
ル、エチル等のモノアルキルエーテル化物が挙げられ
る。特にメチル、エチルのグルコースエーテルが好まし
い。

【０００９】本発明の（ａ）成分の糖エステル系界面活
性剤は、単糖類の１つの水酸基に炭素数６〜１８の脂肪
酸残基がエステル結合したモノエステル型を主成分とす
ることが望ましく、トリエステル以上の、ポリエステル
が１重量％以下であることが望ましい。（ａ）成分の糖
エステル系界面活性剤は、１種または２種以上の組合わ
せで洗浄剤組成物中に１〜３０重量％、好ましくは３〜
１５重量％配合される。

【００１０】（ｂ）成分であるノニオン界面活性剤とし
ては、直鎖率が５０％以上であり、炭素数８〜１８の第
１級または第２級の炭素部位を持つ疎水部をもつものが
好ましく、親水部によって次のように分類される。

【００１１】１）エーテル型 エチレンオキシドを５〜１８モル付加したポリオキシエ
チレンアルキルエーテル ２）エーテルエステル型 グリセリンエステルのポリオキシエチレンエーテル ソルビタンエステルのポリオキシエチレンエーテル ソルビトールエステルのポリオキシエチレンエーテル 脂肪酸アルキルエトキシレート（ポリオキシエチレン脂
肪酸エステルのアルキルエーテル） ３）エステル型 ポリエチレングリコールエステル モノグリセライド ソルビタンエステル ポリグリセリンエステル プロピレングリコールエステル 蔗糖エステル

【００１２】さらにこれらのノニオン界面活性剤のうち
ＨＬＢ値が９〜１５の活性剤が使用される。この具体例
としては、ポリオキシエチレンアルキル(Ｃ₁₂)エーテル
（ｐ＝７）(ＨＬＢ：１０．９)、ヘキサグリセリン脂肪
酸(Ｃ₁₂)エステル（ＨＬＢ：１２．０）等が挙げられ
る。

【００１３】（ｂ）成分のノニオン活性剤は洗浄剤組成
物中に１〜２５重量％、好ましくは５〜１５重量％配合
される。この配合量が多すぎると製品粘度が上昇しゲル
化が起きる。また、配合量が少なすぎると仕上がり性の
改善効果が充分でない。

【００１４】また、その他に、アニオン界面活性剤、そ
の他のノニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性
界面活性剤、アルキルアミンオキシド、アルカノールア
ミン、脂肪酸アルカノールアミド、低級アルコール、多
価アルコール、ハイドロープ剤、イオン封鎖剤、抗菌
剤、色素、香料等を添加することができる。

【００１５】

【発明の効果】本発明の液体洗浄剤組成物によれば、
（ａ）糖エステル系界面活性剤と（ｂ）ＨＬＢ９〜１５
のノニオン界面活性剤を併用することにより、仕上がり
性に優れ手肌にマイルドな液体洗浄物を得ることができ
る。

【００１６】

【実施例】表１に示す組成の液体洗浄剤組成物を調製
し、仕上がり性を下記方法で評価した結果を表１に併記
する。 仕上り性の評価 組成物０．１５重量％を含む水溶液を調製し、その３リ
ットルをバットに入れ、１個あたり０．５ｇのバターを
塗布したガラス皿を１０回スポンジで擦り洗いし、流水
ですすぎ、乾燥させた後の仕上がり性を目視評価する。 （評点）５：ウオータースポットが無い 〜 １：多くのウオータースポットが見られる

【００１７】

【表１】表１：洗浄剤組成物および評価結果 実 施 例 比較例 １ ２ ３ ４ ５ ６ １ ２ 組成(wt％)： (ａ)成分 Ｃ₈メチルグルコースエステル*¹ 10 − 5 4 4 4 15 − Ｃ₁₀メチルグルコースエステル*² − 10 5 4 4 4 − − (ｂ)成分 Ｃ₁₂ポリオキシエチレンエーテル*³ 5 − − 7 − − − 15 Ｃ₁₂蔗糖エステル*⁴− − 5 − − 7 − − − Ｃ₁₂ヘキサグリセリンエステル*⁵ − − 5 − − 7 − − 任意成分 Ｃ₁₂ＡＥＳ−Ｎａ(p＝３)*⁶ 2 ラウリルジメチルアミンオキシド 2 やし脂肪酸ジエタノールアミド 2 エタノール 5 安息香酸Ｎａ 5 トルエンスルホン酸Ｎａ 2 香料 0.01 水 バランス 評価：仕上り性(点) 5 5 5 5 5 5 3 3 ＊１ 炭素数８の脂肪酸とメチルグルコースとのエステ
ル ＊２ 炭素数１０の脂肪酸とメチルグルコースとのエス
テル ＊３ ポリオキシエチレン(ｐ＝７)アルキル(Ｃ₁₂)エー
テル，ＨＬＢ＝１０．９ ＊４ 蔗糖脂肪酸（Ｃ₁₂）エステル，ＨＬＢ＝１４．５ ＊５ ヘキサグリセリン脂肪酸（Ｃ₁₂）エステル，ＨＬ
Ｂ＝１２．０ ＊６ ポリオキシエチレン（ｐ＝３）ラウリル硫酸ナト
リウム

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）炭素数６〜１８の脂肪酸と炭素数
   ５〜６の単糖類のモノアルキルエーテルとのエステルか
   らなる糖エステル系界面活性剤：１〜３０重量％、 （ｂ）ＨＬＢ９〜１５のノニオン界面活性剤：１〜２５
   重量％を含有することを特徴とする液体洗浄剤組成物。