JPH06168716A - 二次電池の製造方法 - Google Patents

二次電池の製造方法

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JPH06168716A
JPH06168716A JP3204857A JP20485791A JPH06168716A JP H06168716 A JPH06168716 A JP H06168716A JP 3204857 A JP3204857 A JP 3204857A JP 20485791 A JP20485791 A JP 20485791A JP H06168716 A JPH06168716 A JP H06168716A
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JP
Japan
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organic
fired body
lithium
fired
battery
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JP3204857A
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Hiroshi Hayashi
博史 林
Masahiro Sato
正洋 佐藤
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】電池の電圧が高く、放電時における電圧の平坦
性が良く、電池の容量も大きい有機電解液二次電池を、
簡単な製造工程により製造する。 【構成】リチウム塩を溶解した有機溶媒を電解液とし、
遷移金属のカルコゲン化合物からなるものを正極材3と
するとともに、有機物焼成体6と金属リチウム7とを電
池内で電気的に接触させた状態において、上記金属リチ
ウム7を自己放電反応により上記有機物焼成体6に含有
させることによって、リチウムを含有した有機物焼成体
6からなる負極材を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、有機電解液二次電池を
製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、二次電池として、正極および/ま
たは負極材に共役系を有する高分子焼成体を用い、過塩
素酸リチウムなどの電解質を含む電解液中のイオンの電
極への注入、離脱による電極電位の変化を利用して充放
電を行なう技術がある(特開昭58−93176号公
報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、このよ
うな二次電池が放電電圧の大きさおよび平坦性や電池の
容量の点で、実用性に問題があることに着目し、これら
の点を改善すべく鋭意研究した結果、本発明に至ったも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、リチウム塩を
溶解した有機溶媒を電解液とし、遷移金属のカルコゲン
化合物からなるものを正極材とし、有機物焼成体にリチ
ウムを含有させてなるものを負極材とした有機電解液二
次電池を製造する方法であって、有機物焼成体と金属リ
チウムとを電池内で電気的に接触させた状態において、
上記金属リチウムを自己放電反応により上記有機物焼成
体に含有させ、これによって、リチウムを含有した有機
物焼成体からなる負極材を得るようにしたことを特徴と
するものである。このように構成された本発明によれ
ば、放電電圧が高くかつその平坦性が良く、しかも、電
池の容量も大きい二次電池を簡単な製造工程により製造
することができる。
【0005】本発明において、負極材を構成する有機物
焼成体を得るための有機物としては、合成ポリマー、天
然高分子化合物、石炭およびピッチがあげられる。
【0006】合成ポリマーとしては、ポリアクリロニト
リル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリ
ールアセチレン類(ポリフェニルクロロアセチレンな
ど)、ポリイミド類(ピロメリットイミド、ポリペンゾ
オキサゾールイミド、ポリイミダゾピロロンイミド、ポ
リアミドイミド、ポリヒドラジドイミドなど)、ポリオ
キシジフェニレン、ポリアミド、ポリセミカルバジド、
ポリベンゾキサジノン、エポキシ樹脂、フラン樹脂、フ
ェノール樹脂などがあげられる。
【0007】天然高分子化合物としては、木材、やしが
ら、セルロース、デンプン、タンパク質、ゴムなどがあ
げられる。石炭としては、デイ炭、亜炭、カッ炭、歴青
炭、無煙炭などがあげられる。ピッチとしては、コール
タールピッチ、木タールピッチ、ロジンピッチなどがあ
げられる。
【0008】これらのうちの好ましいものは、ポリアリ
ールアセチレン類およびフェノール樹脂である。
【0009】ポリアリールアセチレン類としては、一般
【0010】
【化1】
【0011】(式中、XはCl基またはメチル基、Yは
メチル基、Cl基または水素原子である)で示される繰
返し単位を有するアリールアセチレン重合体があげられ
る。
【0012】一般式(化1)の繰返し単位を構成するア
リールアセチレンモノマーとしては、フェニルアセチレ
ン類、たとえば1−フェニルプロピン;ハロフェニルア
セチレン類、たとえば1−クロロ−2−トリルアセチレ
ン、1−クロロ−2−クロロフェニルアセチレン、1−
クロロフェニルプロピンなどがあげられる。これらのう
ちで好ましいものは、1−クロロ−1−フェニルアセチ
レンである。
【0013】ポリアリールアセチレン類は、上記モノマ
ーおよび必要によりアルキルアセチレンモノマーから構
成されていてもよい。このアルキルアセチレンモノマー
としては、C1〜20のアルキル基またはこれとC1−
5のアルキル基で置換されたアセチレンたとえば1−ア
ルキン(ターシャリーブチルアセチレン、ターシャリー
ペンチルアセチレン、4−メチル−1−ペンチン、3−
メチル−1−ペンチン、1−ヘキシンなど)、2−アル
キン(2−ヘキシン、2−オクチン、2−デシンなど)
およびこれらの2種以上の混合物があげられる。この共
重合体において、前記アリールアセチレンモノマーの含
有量は、全モノマー中で通常50重量%以上、好ましく
は80重量%以上である。
【0014】アリールアセチレンポリマーは、ポリマー
ブレチン〔Polymer Bulletin、828〜827(19
80)〕およびポリマージャーナル〔Polym. J.,11
813(1979)およびPolym. J.,13,301(1
981)〕に記載の方法で得ることができる。
【0015】ポリアリールアセチレン類は、淡黄色〜白
色の固体であり、その分子量は数平均分子量(滲透圧
法)で通常5,000以上、好ましくは、1万〜100
万である。
【0016】フェノール樹脂としては、フェノール、ク
レゾール、キシレノール、レゾルシンなどのフェノール
類と、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、フルフラ
ールなどのアルデヒド類またはアルデヒド類縁体との重
縮合反応によって得られる重合体があげられる。たとえ
ば、フェノールまたは置換フェノール(o、mまたはp
−メチル、p−イソプロピル、p−t−ブチル、p−オ
クチル、ジメチル置換などのアルキル置換フェノールま
たはp−フェニル、
【0017】
【化2】 などのアリール置換フェノールなど)とホルマリンとを
酸またはアルカリ触媒下で縮重合反応して得られる重合
体たとえばフェノールとホルマリンを修酸と塩酸の共存
下で縮重合して得られる樹脂(ノボラック型)、フェノ
ールとホルマリンとをアンモニア存在下で縮重合して得
られる樹脂(レゾール型)、クレゾールとホルマリンを
加熱して得られる樹脂などがあげられる。また、フェノ
ールまたは置換フェノールとホルマリンとの縮合の際に
乾性油またはロジンなどの天然樹脂を加えて反応させて
得られる樹脂、さらにフェノールとホルマリンとから得
られる初期縮合物にブタノールなどの一価アルコールを
酸性で反応させてメチロール基がエーテル化された樹
脂、フェノールとフルフラールとの付加縮合により得ら
れる樹脂、あるいはレゾルシンとホルマリンとの縮合物
などがあげられる。
【0018】フェノール樹脂の重合度は、好ましくは、
5以上であり、硬化、未硬化の区別なく使用できる。
【0019】有機物焼成体を製造する方法としては、通
常、有機物を不活性ガス、たとえば窒素ガス雰囲気下で
加熱、熱処理する方法があげられる。加熱温度は、30
0℃〜1,500℃、好ましくは、500〜1,500
℃であり、加熱時間は、通常、1〜50時間、好ましく
は、2〜20時間である。
【0020】加熱は、段階的、たとえば300〜600
℃で0.5〜10時間加熱、熱処理し、次いで、600
〜1,500℃で1〜10時間加熱、熱処理することに
より、おこなうこともできる。
【0021】このようにして得られた有機物焼成体の形
状は、通常、フィルム状、織布状、繊維状、薄板状、粉
末状などである。
【0022】この焼成体は、多孔質(好ましくは、密度
1.8g/cm3 以下)であり、高い電導性(10-5Ω
-1cm-1以上、好ましくは、10-3Ω-1cm-1以上)を
示す。
【0023】この焼成体は、場合により、さらに活性化
したものであってもよい。たとえば、木材、ヤシガラ、
ノコギリクズ、リグニン、牛の骨、血液などの天然高分
子化合物、デイ炭、豆炭、カッ炭などの石炭を炭化した
焼成体を常法で活性化したもの(いわゆる活性炭)も使
用することができる。
【0024】活性化の方法としては、水蒸気賦活、薬品
賦活、その他(空気、二酸化炭素、塩素ガス中で加熱
し、焼成体、たとえば木炭の一部を酸化する)の方法な
どがある。
【0025】活性炭については、化学大辞典2〔昭和3
5年6月30日共立出版(株)発行〕の第437〜43
8頁および「カークオスマー,エンサイクロペディア・
オブ・ケミカル・テクノロジー」第2版第4巻(196
4年ジョン・ウィレー・アンド・サンズ社発行)の第1
49〜158頁に記載されている。
【0026】負極材は、有機物焼成体と金属リチウムと
を電池内で電気的に接触させたものである。この接触さ
せる方法としては、有機物焼成体の表面に金属リチウム
をはり合わせることにより、直接接触させる方法があげ
られる。
【0027】本発明において、正極材である遷移金属の
カルコゲン化合物における遷移金属としては、周期表の
IB〜VIIB族およびVIII族の金属、たとえばチ
タン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、銅、
鉄、ニオブ、モリブデンなど;また、カルコゲン化合物
としては、酸化物、硫化物、セレン化物などのカルコゲ
ニドがあげられる。
【0028】遷移金属のカルコゲン化合物の具体例とし
ては、Ti O2 、Cr38 、V2 5 、Mn O2 、Li
Co O2 、Cu O、Mo O3 などの酸化物;Ti S2
VSe2、Cr0.50.52 、Cu Co24 、Fe S、Mo
3 などの硫化物;Nb Se3などのセレン化物があげ
られる。これらのうちの好ましいものは、Mn O2 およ
びV2 5 である。
【0029】正極材は、一般に成型体として用いられ
る。成型体を得る方法としては、正極材粉末、または、
正極材粉末とバインダー(テフロン、ポリエチレン、ポ
リスチレンなどの粉末)とを金型内で加圧、焼結する方
法があげられる。
【0030】電解液として用いられるリチウム塩の有機
溶媒溶液において、有機溶媒としては、エステル類、エ
ーテル類、3置換−2−オキサゾリジノン類およびこれ
らの二種以上の混合溶媒があげられる。
【0031】エステル類としては、アルキレンカーボネ
ート(エチレンカーボネート、プロピレンカーボネー
ト、γ−ブチロラクトンなど)があげられ、好ましくは
プロピレンカーボネートである。
【0032】エーテル類としては、鎖状エーテル(ジエ
チルエーテル、1.2−ジメトキシエタン、ジエチレン
グリコールジメチルエーテルなど)および環状エーテル
(テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラ
ン、2.5−ジメチルテトラヒドロフラン、1.3−ジ
オキソラン、1.4−ジオキサン、ピラン、ジヒドロピ
ラン、テトラヒドロピランなど)があげられる。
【0033】3置換−2−オキサゾリジノン類として
は、3−アルキル−2−オキサゾリジノン(3−メチル
−2−オキサゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリ
ジノンなど)、3−シクロアルキル−2−オキサゾリジ
ノン(3−シクロヘキシル−2−オキサゾリジノンな
ど)、3−アラルキル−2−オキサゾリジノン(3−ベ
ンジル−2−オキサゾリジノンなど)、3−アリール−
2−オキサゾリジノン(3−フエニル−2−オキサゾリ
ジノンなど)があげられる。好ましくは、3−アルキル
−2−オキサゾリジノンであり、特に好ましいのは、3
−メチル−2−オキサゾリジノンである。
【0034】有機溶媒のうちの好ましいものは、プロピ
レンカーボネートと環状エーテルとの混合溶媒(容積比
は、通常、1:9〜9:1、好ましくは、2:8〜8:
2)および3−置換−2−オキサゾリジノンと環状エー
テルとの混合溶媒(容積比は、通常、1:9〜9:1、
好ましくは、2:8〜8:2)である。
【0035】リチウム塩としては、過塩素酸リチウム、
ホウフッ化リチウム、ヒ素フッ化リチウム、リンフッ化
リチウム、塩化アルミン酸リチウム、塩化アルミン酸リ
チウム、ハロゲン化リチウム(フッ化リチウム、塩化リ
チウムなど)、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム
があげられる。好ましいものは、過塩素酸リチウム、リ
ンフッ化リチウムおびトリフルオロメタンスルホン酸リ
チウムである。
【0036】リチウム塩の濃度は、組成物中、通常、
0.1〜5モル/リットル、好ましくは、0.5〜3モ
ル/リットルである。
【0037】リチウム塩の有機溶媒溶の液作成方法は、
有機溶媒にリチウム塩を溶解させる方法であれば特に限
定されず、通常、有機溶媒とリチウム塩とを混合し、必
要により加熱しながら攪拌する方法があげられる。
【0038】リチウム塩の有機溶媒溶液として好ましい
ものは、過塩素酸リチウムのプロピレンカーボネートと
環状エーテルとの混合溶媒溶液、リンフッ化リチウムの
3−置換−2−オキサゾリジノンと環状エーテルとの混
合溶媒溶液およびトリフルオロメタンスルホン酸リチウ
ムの3−置換−2−オキサゾリジノン環状エーテルの混
合溶媒溶液である。
【0039】本発明により電池を製造するに際し、電池
内で有機物焼成体と金属リチウムとを電気的に接触させ
ておくことによって、自己放電反応により金属リチウム
は消費され、有機物焼成体にリチウムが含有される。
【0040】例として、正極材に二酸化マンガンを使用
して電池を作成した場合、作成直後の電池は約3.3V
の開路電圧を示すが、室温で1週間放置することによ
り、金属リチウムは完全になくなって、リチウムが含有
された有機物焼成体の可逆的化合物が形成され、開路電
圧は約3.0Vを示すようになる。この自己放電反応
は、次の式で表すことができる。
【0041】有機物焼成体+Li →有機物焼成体・L
i また、本発明の電池の起電反応は、次の式で表すこ
とができる。
【0042】
【化3】
【0043】また、電池の作成後、放置することなしに
正極との間で放電しても何ら問題はない。この場合、有
機物焼成体・Li が完全に生成しておらず、負極材は有
機物焼成体・Li と金属リチウムの両者ということにな
る。
【0044】本発明の電池において、負極材の電気容量
は、有機物焼成体に含有されかつ電気化学的に出し入れ
ができる可逆的なリチウム量で示すことができる。正極
材の電気容量は、負極材の電気容量の通常1〜1.5倍
であり、好ましくは、等容量である。金属リチウムの量
は、正極材の電気容量と負極材の電気容量とを合わせた
電気容量のほぼ1/2が好ましい。
【0045】
【実施例】本発明の電池の一例を第1図に基づいて説明
する。第1図において、1は正極缶(正極集電体)、2
は集電用金属製ネット、3は正極材(正極活物質)、4
は有機電解液を含有したセパレーター、5はガスケッ
ト、6は有機物焼成体、7は金属リチウム、8は集電用
金属製ネット、9は負極缶(負極集電体)である。有機
物焼成体6と金属リチウム7とは、接触している状態で
電気的に接続されている。
【0046】次に、電池の作成法を具体的に説明する。
【0047】正極缶1の底面に集電用金属製ネット2を
置き、その上に正極材(成型体)3を圧着する。次に、
正極材3上に有機電解液を含有したセパレーター4を載
置した後、L字状のガスケット5を正極缶1の壁面に沿
って挿入する。
【0048】次いで、有機物焼成体6に金属リチウム7
をはり合わせたものを負極缶9に集電用金属製ネット8
を介在させて密着させた後、セパレーター4上に載置
し、正極缶1の開口部を内方へ折曲して封口する。
【0049】第1図では、金属リチウム7を有機物焼成
体6とセパレーター4との間に入れて有機物焼成体6と
電気的に接続させた状態を示しているが、金属リチウム
7は、有機物焼成体6と電気的に接触さえしていれば、
どの位置に入れてもかまわず、例えば、有機物焼成体6
と集電用金属製ネット8との間などであってよい。
【0050】以下、本発明を具体的実施例によりさらに
説明するが、本発明はこれらの具体的実施例に限定され
るものではない。
【0051】実施例1.ポリ(1−クロロ−2−フェニ
ルアセチレン)の粉末43gを電気炉に設けられた石英
管中に入れ、窒素ガスを石英管中に通じながら室温から
500℃まで2時間で昇温し、その温度で1時間放置し
た。次に、500℃から800℃まで90分間で昇温し
て800℃で3時間焼成した。その後、窒素ガスを通じ
ながら冷却を行って、黒色の粉末状物質であるポリ(1
−クロロ−2−フェニルアセチレン)焼成体26.3g
を得た。
【0052】この焼成体2gとポリエチレン粉末0.2
gとを混合してよく混練した後、金型に入れて400k
g/cm2 Gの圧力下で厚み1mmの成型体を得、直径
16mmの円板状に切り出した。重量は100mgであ
った。
【0053】ステンレス製正極缶の底面にニッケル製ネ
ットを置き、その上に、二酸化マンガンにアセチレンブ
ラックおよびテフロンを添加し混練、成型した正極材1
30mgを圧着した。次に、正極材上に、1モル/リッ
トル濃度で過塩素酸リチウムを溶解したプロピレンカー
ボネート溶液である有機電解液を含有したガラス繊維マ
ットからなるセパレーターを載置し、ガスケットを挿入
した。
【0054】次いで、先に作成したポリ(1−クロロ−
2−フェニルアセチレン)焼成体100mgに金属リチ
ウム箔8mgをはり合わせ、ステンレス製負極缶にニッ
ケル製ネットを介在させて密着させた後、セパレーター
上に載置し、正極缶の開口部を内方へ折曲して封口し
た。金属リチウム箔は、焼成体とセパレーターとの間に
あるようにした。電池の作成直後の開路電圧は3.3V
であり、室温で1週間放置後の開路電圧は3.0Vであ
った。
【0055】1mAの定電流で5時間放電、5時間充電
という充放電サイクル試験を実施したところ、200サ
イクルまでは可逆性良好な充放電特性が得られた。
【0056】実施例2.実施例1と全く同様に作成した
電池について、作成直後、1mAの定電流で終止電圧
1.5Vで放電させた。得られた放電容量は25mAh
であった。その後、同じ定電流で5時間充電、5時間放
電という充放電サイクル試験を実施したところ、200
サイクルまでは可逆性良好な充放電特性が得られた。
【0057】実施例3.ポリ(1−クロロ−2−フェニ
ルアセチレン)焼成体の代わりにフェノール樹脂を80
0℃で焼成したものを用い、二酸化マンガンの代わりに
五酸化バナジウムを用い、その他は実施例1と同様に電
池を作成した。
【0058】フェノール樹脂焼成体の重量は100m
g、正極材の重量は220mg、金属リチウム箔の重量
は7.5mgであった。
【0059】実施例1では、金属リチウム箔は焼成体と
セパレータとの間にあるように作成したが、本実施例で
は、金属リチウム箔は焼成体と負極側のニッケル製ネッ
トとの間にあるように作成した。
【0060】電池の作成直後の開路電圧は3.4Vであ
り、室温で1週間放置後の開路電圧は3.1Vであっ
た。
【0061】1mAの定電流で10時間放電、10時間
充電という充放電サイクル試験を実施したところ、10
0サイクルまで可逆性良好な充放電特性が得られた。
【0062】実施例4.ポリ(1−クロロ−2−フェニ
ルアセチレン)焼成体の代わりにやしがら活性炭を用
い、電解液として3−メチル−2−オキサゾリジノンと
2−メチルテトラヒドロフランとの等容量の混合溶媒
に、1モル/リットルの濃度でリンフッ化リチウムを溶
解させた溶液を用い、その他は実施例1と同様に電池を
作成した。
【0063】電池の作成直後の開路電圧は3.3Vであ
り、室温で2週間放置後の開路電圧は2.98Vであっ
た。
【0064】2mAの定電流で5時間放電、5時間充電
という充放電サイクル試験を実施したところ、100サ
イクルまで可逆性良好な充放電特性が得られた。
【0065】参考例1.ポリ(1−クロロ−2−フェニ
ルアセチレン)焼成体の代わりにグラファイトを用い、
その他は実施例1と同様に電池を作成した。
【0066】電池の作成直後の開路電圧は3.3Vであ
り、室温で1週間放置後の開路電圧は2.0Vであっ
た。
【0067】1mAの定電流で5時間放電、5時間充電
という充放電サイクル試験を実施したが、1サイクル目
で放電ができなくなった。
【0068】
【発明の効果】本発明は、リチウム塩を溶解した有機溶
媒を電解液とし、遷移金属のカルコゲン化合物からなる
ものを正極材とし、有機物焼成体にリチウムを含有させ
てなるものを負極材とした有機電解液二次電池を製造す
る方法であって、有機物焼成体と金属リチウムとを電池
内で電気的に接触させた状態において、上記金属リチウ
ムを自己放電反応により上記有機物焼成体に含有させ、
これによって、リチウムを含有した有機物焼成体からな
る負極材を得るようにしたものである。
【0069】従って、本発明によれば、充放電の繰り返
しによる負極側のリチウムの樹枝状結晶析出を抑制し、
電池の電圧が高く、放電時における電圧の平坦性が良
く、電池の容量も大で高エネルギー密度である二次電池
を得ることができる。
【0070】なお、本発明の有機物焼成体の代わりに二
酸化チタンまたは五酸化ニオブを用いた場合は、電池の
電圧が低く、電池の容量も小さくて、本発明のように高
エネルギー密度の電池は提供できない。
【0071】また、本発明によれば、有機物焼成体と金
属リチウムとを電池内で電気的に接触させた状態におい
て、金属リチウムを自己放電反応により上記有機物焼成
体に含有させ、これによって、リチウムを含有した有機
物焼成体からなる負極材を得るようにしたので、リチウ
ムを予め有機物焼成体に含有させてから、この有機物焼
成体を電池内に組み込むのに較べて、製造工程が簡単で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池の断面図である。
【符号の説明】
3 正極材 4 セパレーター 6 有機物焼成体 7 金属リチウム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リチウム塩を溶解した有機溶媒を電解液と
    し、遷移金属のカルコゲン化合物からなるものを正極材
    とし、有機物焼成体にリチウムを含有させてなるものを
    負極材とした有機電解液二次電池を製造する方法であっ
    て、 有機物焼成体と金属リチウムとを電池内で電気的に接触
    させた状態において、上記金属リチウムを自己放電反応
    により上記有機物焼成体に含有させ、これによって、リ
    チウムを含有した有機物焼成体からなる負極材を得るよ
    うにしたことを特徴とする二次電池の製造方法。
  2. 【請求項2】有機物焼成体が合成ポリマー、天然高分子
    化合物、石炭およびピッチからなる群から選ばられる有
    機物を焼成した焼成体であることを特徴とする請求項1
    の方法。
  3. 【請求項3】有機物焼成体が上記焼成体をさらに活性化
    したものであることを特徴とする請求項2の方法。
  4. 【請求項4】合成ポリマーがポリアリールアセチレン類
    およびフェノール樹脂からなる群から選ばれる有機物を
    焼成した焼成体であることを特徴とする請求項2または
    3の方法。
  5. 【請求項5】有機物焼成体が上記有機物を300〜1,
    500℃で焼成した焼成体であることを特徴とする請求
    項2〜4のうちのいずれか1つの方法。
  6. 【請求項6】有機物焼成体が上記有機物を500〜1,
    500℃で焼成した焼成体であることを特徴とする請求
    項2〜4のうちのいずれか1つの方法。
  7. 【請求項7】有機物焼成体の電導度が10-5Ω-1cm-1
    以上であることを特徴とする請求項1〜6のうちのいず
    れか1つの方法。
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