JP2000164211A - 正極材料およびそれを用いた電池 - Google Patents

正極材料およびそれを用いた電池

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電子伝導性を有する正極材料およびそれ
を用いた電池を提供する。 【解決手段】 セパレータ15を介して正極12と負極
14とが対向しており、その間に電解液16が存在す
る。正極12は、Caと、Siと、AlおよびBのうち
の少なくとも一方とを含む正極材料を含有している。こ
の正極材料は、共有結合により形成された4価の元素で
あるSiのネットワークの一部が3価の元素であるAl
またはBによって置換されると共に、このネットワーク
の内部に弱いイオン結合によりCaイオンが収容されて
いる。よって、この正極材料はSiのネットワークに電
荷を有しており、Caが脱離した状態においても高い電
子伝導性を有する。従って、この二次電池は内部抵抗が
低減し、大きな放電容量が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カルシウム(C
a)を含む正極材料およびそれを用いた電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯用電子機器の電源として、二
次電池の研究開発が活発になされている。これにより、
リチウムイオン二次電池およびニッケル水素二次電池は
大きな発展を遂げ、現在、高容量の二次電池として種々
の携帯用電子機器に使用されている。また、リチウムイ
オン以外の電荷担体を用いる二次電池としては、マグネ
シウムイオン二次電池やカルシウムイオン二次電池など
が報告されている。
【0003】これらマグネシウムイオン二次電池および
カルシウムイオン二次電池は、2価のイオンであるマグ
ネシウムイオン(Mg2+)あるいはカルシウムイオン
(Ca2+)を電荷担体として用いるので、1価のリチウ
ムイオン(Li+ )を電荷担体とするリチウムイオン二
次電池よりも大きな容量を得ることが可能であり、大き
く期待されている。
【0004】従来、このようなカルシウムイオン二次電
池としては、負極に黒鉛あるいはコークスなどの炭素材
料を用い、正極にCaCo2 4 ,Ca3 Co4 9
Ca2 Co2 5 ,Ca3 Co2 6 ,CaFe3 3
あるいはCaFeO2 などのカルシウム含有金属酸化物
を用いたものが報告されている(特開平6−16308
0号公報)。しかし、この二次電池では、カルシウム含
有金属酸化物の分子量が大きいために、正極の単位重量
当たりの容量がさほど大きくないという問題があった。
【0005】そこで、このような問題を解決するため
に、正極材料に上述したカルシウム含有金属酸化物より
も分子量の小さいケイ化カルシウム(CaSi2 )ある
いはゲルマニウム化カルシウム(CaGe2 )を用い、
正極の単位重量当たりの容量を大きくしたカルシウムイ
オン二次電池が報告された(特開平8−321305号
公報)。ここで用いられているケイ化カルシウムまたは
ゲルマニウム化カルシウムは、共有結合により形成され
たケイ素(Si)またはゲルマニウム(Ge)のネット
ワークの内部に弱いイオン結合によりカルシウムが収容
された構成を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなケイ化カルシウムなどを正極材料に用いた場合、充
電の際に正極からカルシウムイオンなどが脱離すると、
そのカルシウムイオンなどが脱離したあとに電子伝導性
の低いケイ素などのネットワークが残ってしまう。その
ため、カルシウムイオンが脱離したあとは正極の電子伝
導性が低くなり、電池の内部抵抗が増加して、カルシウ
ムイオンがケイ素などのネットワークの内部に吸蔵され
ない。よって、充電容量に見合うだけの放電容量を得る
ことができないという問題があった。
【0007】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、高い電子伝導性を有する正極材料お
よびそれを用いた電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による正極材料
は、カルシウムと、ケイ素と、アルミニウムおよびホウ
素のうちの少なくとも一方とを含むものである。
【0009】本発明による電池は、正極および負極と共
に電解質を備えたものであって、正極は、カルシウム
と、ケイ素と、アルミニウムおよびホウ素のうちの少な
くとも一方とを含む正極材料を含有している。
【0010】本発明による正極材料は、カルシウムおよ
びケイ素に加えてアルミニウムおよびホウ素のうちの少
なくとも一方を含んでいるので、電荷を有している。よ
って、高い電子伝導性を示す。
【0011】本発明による電池では、カルシウムイオン
が電解質を介して負極から正極へ移動し、正極に吸蔵さ
れることにより起電力が得られる。ここで、正極材料
は、カルシウムおよびケイ素に加えてアルミニウムおよ
びホウ素のうちの少なくとも一方を含んでいるので、電
荷を有している。よって、正極は高い電子伝導性を有す
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本実施の形態について図面
を参照して詳細に説明する。
【0013】本発明の一実施の形態に係る正極材料は、
カルシウムと、ケイ素と、アルミニウム(Al)および
ホウ素(B)のうちの少なくとも一方とを含んでいる。
この正極材料は、共有結合により形成された4価の元素
であるケイ素のネットワークの一部が、3価の元素であ
るアルミニウムまたはホウ素によって置換されると共
に、このネットワークの内部に弱いイオン結合によりカ
ルシウムが収容された構造を有している。よって、この
正極材料はネットワーク中に電荷を有しており、カルシ
ウムイオンが脱離した状態においても高い電子伝導性を
示し、容易にカルシウムイオンを吸蔵することができる
ようになっている。
【0014】このような構成を有する正極材料は、例え
ば、ケイ化カルシウムにアルミニウムおよびホウ素のう
ちの少なくとも一方を適量添加し、アルゴン(Ar)ガ
スなどの不活性ガス雰囲気中において10時間程度加熱
することにより得ることができる。なお、アルミニウム
を添加する場合には、加熱温度をアルミニウムの融点
(660.4℃)以上とすれば、ケイ化カルシウムとア
ルミニウムとの反応が促進されるので好ましい。
【0015】このようにして製造される正極材料は、電
池の正極を構成する材料として好ましく使用される。こ
こでは、二次電池を例に挙げ、以下に説明する。
【0016】図1は、本実施の形態に係る正極材料を用
いて正極を構成した二次電池の断面構造を表すものであ
る。なお、この二次電池はいわゆるコイン型といわれる
ものである。この二次電池は、外装カップ11内に収容
された円板状の正極12と外装缶13内に収容された円
板状の負極14とが、セパレータ15を介して積層され
たものである。外装カップ11および外装缶13の内部
は液状の電解質である電解液16により満たされてお
り、外装カップ11および外装缶13の周縁部は絶縁ガ
スケット17を介してかしめられることにより密閉され
ている。
【0017】外装カップ11および外装缶13は、例え
ば、ステンレスあるいはアルミニウムなどの金属により
それぞれ構成されている。外装カップ11は正極12の
集電体として機能し、外装缶13は負極14の集電体と
して機能するようになっている。
【0018】正極12は、例えば、正極活物質として本
実施の形態に係る正極材料を含有しており、カーボンブ
ラックやグラファイトなどの導電剤と、ポリフッ化ビニ
リデンなどのバインダと共に構成されている。ちなみ
に、この正極12は、例えば、正極材料と導電剤とバイ
ンダとを混合して正極合剤を調整したのち、この正極合
剤を圧縮成型してペレット形状とすることにより作製さ
れる。また、正極材料,導電剤およびバインダに加え
て、ホルムアミドあるいはN−メチルピロリドンなどの
溶媒を添加して混合することにより正極合剤を調整し、
この正極合剤を乾燥させたのち圧縮成型するようにして
もよい。その際、正極材料はそのまま用いても、乾燥さ
せて用いてもどちらでもよいが、水と接触すると反応
し、正極材料としての機能が損なわれるので、充分に乾
燥させることが好ましい。
【0019】負極14は、例えば金属カルシウムにより
構成されている。また、負極14は、カルシウムイオン
を吸蔵することおよびそれを離脱させることが可能な材
料を含む構造とされていてもよい。カルシウムイオンの
吸蔵・離脱が可能な材料としては、例えば導電性ポリマ
や炭素質材料があるが、炭素質材料の方が単位体積当た
りのエネルギー密度が大きいので好ましい。導電性ポリ
マとしてはポリアセチレンあるいはポリピロールなどが
ある。また、炭素質材料としては、熱分解炭素類、ピッ
チコークス,ニードルコークスもしくは石油コークスな
どのコークス類、人造黒鉛類、天然黒鉛類、アセチレン
ブラックなどのカーボンブラック、ガラス状炭素類、有
機高分子材料焼成体、炭素繊維あるいは活性炭などがあ
る。なお、有機高分子材料焼成体というのは、フェノー
ル樹脂やフラン樹脂などの有機高分子材料を不活性ガス
気流中または真空中において500℃以上の適当な温度
で焼成したものである。
【0020】ちなみに、負極14が炭素質材料を含む場
合には、負極14は例えばポリフッ化ビニリデンなどの
バインダと共に構成される。この場合、この負極14
は、例えば、炭素質材料とバインダとを混合して負極合
剤を調整したのち、得られた負極合剤を圧縮成型してペ
レット形状とすることにより作製される。また、炭素質
材料およびバインダに加えて、ホルムアミドあるいはN
−メチルピロリドンなどの溶媒を添加して混合すること
により負極合剤を調整し、この負極合剤を乾燥させたの
ちに圧縮成型するようにしてもよい。
【0021】セパレータ15は、正極12と負極14と
を隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、
カルシウムイオンを通過させるものである。このセパレ
ータ15は、例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポ
リプロピレンあるいはポリエチレンなどよりなる合成樹
脂製の不織布、またはセラミックフィルム、または多孔
質フィルムにより構成されている。
【0022】電解液16は、有機溶媒にカルシウム塩を
溶解させたものであり、カルシウム塩が電離することに
よりイオン伝導性を示すようになっている。カルシウム
塩としては、過塩素酸カルシウム(Ca(Cl
4 2 ),ホウフッ化酸カルシウム(Ca(BF4
2 ),ヘキサフルオロ燐酸カルシウム(Ca(PF6
2 )あるいはトリフルオロメチルスルホン酸カルシウム
(Ca(CF3 SO3 2 )などが適当であり、これら
のうちの2種以上を混合して用いてもよい。
【0023】有機溶媒としては、プロピレンカーボネー
ト、エチレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビ
ニレンカーボネート、γーブチルラクトン、スルホラ
ン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエ
タン、2−メチルテトラヒドロフラン、3−メチル−
1,3−ジオキソラン、プロピオン酸メチル、酪酸メチ
ル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジ
プロピルカーボネートなどが適当であり、これらのうち
の2種以上を混合して用いてもよい。中でも、プロピレ
ンカーボネートまたはビニレンカーボネートなどの環状
カーボネート、およびジメチルカーボネート、ジエチル
カーボネートまたはジプロピルカーボネートなどの鎖状
カーボネートは電気化学的に安定しているので有機溶媒
として好ましい。
【0024】このような構成を有する二次電池は次のよ
うに作用する。
【0025】この二次電池では、充電を行うと、正極1
2を構成する正極材料からカルシウムイオンが離脱し、
電解液16を介してセパレータ15を通過して負極14
に吸蔵される。そののち、放電を行うと、例えば負極1
4に炭素質材料を用いた場合には、負極14からカルシ
ウムイオンが離脱し、電解液16を介してセパレータ1
5を通過して正極12に戻り正極材料に吸蔵される。こ
こで、正極12を構成する正極材料は、カルシウムおよ
びケイ素の他にアルミニウムおよびホウ素のうちの少な
くとも一方を含んでおり、電荷を有している。従って、
正極12は、カルシウムイオンが離脱した状態(すなわ
ち充電の状態)においても高い電子伝導性を有する。
【0026】このように、本実施の形態に係る正極材料
によれば、カルシウムおよびケイ素に加えて、アルミニ
ウムおよびホウ素の少なくとも一方を含むようにしたの
で、ケイ素のネットワーク中に電荷を有しており、カル
シウムイオンが脱離した状態においても高い電子伝導性
を得ることができる。よって、離脱したカルシウムを容
易に吸蔵することができる。従って、この正極材料を用
いて正極を構成すれば、電池の内部抵抗を小さくするこ
とができ、放電容量を大きくすることができる。
【0027】
【実施例】更に、本発明の具体的な実施例について詳細
に説明する。
【0028】(実施例1)まず、高純度化学社製の粉末
状のケイ化カルシウムに対して5mol%の割合で粉末
状のアルミニウムを添加し、これらをアルゴンガス雰囲
気中において690℃で10時間加熱した。これによ
り、カルシウムとケイ素とアルミニウムとを含む灰黒色
の粉末状の正極材料を得た。
【0029】次いで、この正極材料90重量部に対し
て、導電剤であるグラファイトを7重量部およびバイン
ダであるポリフッ化ビニリデンを3重量部の割合で添加
し、更に溶媒であるジメチルホルムアミドを加えて混合
し正極合剤を調製した。続いて、この正極合剤をジメチ
ルホルムアミドが完全に揮発するまで十分に乾燥させた
のち、約60mgを秤り取り、約2cm2 の表面積を有
する円板状に加圧成型して正極を作製した。
【0030】そののち、この正極、金属カルシウムを円
板状に打ち抜いた負極、プロピレンカーボネートに過塩
素酸カルシウムを溶解させた電解液、およびポリプロピ
レン性の多孔質膜よりなるセパレータを用いて、図1に
示した二次電池と同様のコイン型の二次電池を作製し
た。なお、ここで用いたカルシウムの量は正極の最大充
電能力の数百倍となるようにし、正極の電気化学的性能
を制限することがないようにした。
【0031】このようにして得られた二次電池につい
て、電流密度100μA/cm2 の定電流で充放電を行
った。図2にその充電容量と電圧との関係および放電容
量と電圧との関係を示す。図2からも分かるように、本
実施例の正極材料によれば、充電容量に見合う高い放電
容量が得られた。
【0032】また、このようにして得られた二次電池に
ついて、電流密度500μA/cm2 および1000μ
A/cm2 の定電流で以下のようにして充放電をそれぞ
れ行った。すなわち、電池電圧が3.0Vに達するまで
充電を行ったのち、電池電圧が4.5Vに達するまで放
電を行った。これにより得られた正極材料の単位重量当
たりの放電容量を表1および図3に示す。
【0033】
【表1】
【0034】(実施例2)ケイ化カルシウムに対して5
mol%の割合で粉末状のホウ素を添加して正極材料を
作製したことを除き、第1の実施例と同様の条件で二次
電池を製造したのち、得られた二次電池について第1の
実施例と同様の条件で充放電を行った。これにより得ら
れた正極材料の単位重量当たりの放電容量を表1および
図3に合わせて示す。
【0035】(実施例3)ケイ化カルシウムに対して1
0mol%の割合で粉末状のアルミニウムを添加して正
極材料を作製したことを除き、第1の実施例と同様の条
件で二次電池を製造したのち、得られた二次電池につい
て第1の実施例と同様の条件で充放電を行った。このと
き得られた正極材料の単位重量当たりの放電容量を表1
および図3に合わせて示す。
【0036】(実施例4)ケイ化カルシウムに対して1
0mol%の割合で粉末状のホウ素を添加して正極材料
を作製したことを除き、第1の実施例と同様の条件で二
次電池を製造したのち、得られた二次電池について第1
の実施例と同様の条件で充放電を行った。これにより得
られた正極材料の単位重量当たりの放電容量を表1およ
び図3に合わせて示す。
【0037】(比較例)本実施例に対する比較例とし
て、アルミニウムおよびホウ素を添加せず、ケイ化カル
シウムをそのまま正極材料として用い、第1の実施例と
同様にして二次電池を作製した。また、得られた二次電
池について第1の実施例と同様の条件で充放電を行っ
た。これにより得られた正極材料の単位重量当たりの放
電容量を表1および図3に合わせて示す。
【0038】表1および図3からも分かるように、各実
施例の二次電池においては、各電流密度についてそれぞ
れ比較例の二次電池よりも大きな放電容量が得られた。
また、カルシウムとケイ素とアルミニウムとを含む正極
材料を用いた実施例1および実施例3の二次電池では、
特に大きな放電容量が得られた。
【0039】これらの結果から、本実施例によれば、従
来のカルシウムイオン二次電池に比べて、同等な電流密
度において正極材料の単位重量当たりの放電容量を大き
くできることが分かった。すなわち、正極材料中にアル
ミニウムまたはホウ素を含むようにすれば、正極材料の
単位重量当たりの放電容量が大きいカルシウムイオン二
次電池を得られることが分かった。なお、ここでは詳細
に説明しないが、ケイ化カルシウムにアルミニウムとホ
ウ素の両方を添加した正極材料を用いた二次電池につい
ても、同様の結果を得ることができる。
【0040】以上、実施の形態および実施例を挙げて本
発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および各実
施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。
例えば、上記実施の形態および各実施例においては、本
発明の正極材料をコイン型の二次電池に用いる場合につ
いて説明したが、ボタン型,ペーパー型,角型あるいは
スパイラル構造を有する筒型など他の形状の二次電池に
ついても同様に適用することができる。なお、角型また
は筒型の二次電池を製造する場合には、正極を次のよう
にして作製することができる。例えば、本発明の正極材
料、導電剤およびバインダに、更にホルムアミドあるい
はN−メチルピロリドンなどの溶媒を添加してペースト
状の正極合剤を調整し、この正極合剤を正極集電体に塗
布し乾燥することにより作製することができる。また、
負極も正極と同様に、炭素質材料およびバインダに溶媒
を添加してペースト状の負極合剤を調整し、この負極合
剤を負極集電体に塗布し乾燥することにより作製するこ
とができる。
【0041】また、上記実施の形態および各実施例にお
いては、液状の電解質である電解液を用いた二次電池に
ついて説明したが、電解液に代えて、カルシウム塩が溶
解された固体状の電解質またはゲル状の電解質を用いる
ようにしてもよい。固体状の電解質としては、イオン導
電性ポリマーにカルシウム塩が溶解または分散されたも
のなどがあり、ゲル状の電解質としては高分子ポリマに
より電解液が保持されたものなどがあるが、カルシウム
イオンによるイオン伝導性を有する電解質であれば他の
構成を有するものでもよい。
【0042】更に、上記実施の形態および各実施例にお
いては、本発明の正極材料を二次電池に用いる場合につ
いて説明したが、一次電池などの他の電池についても同
様に適用することができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明による正極材
料によれば、カルシウムおよびケイ素と共に、アルミニ
ウムおよびホウ素のうちの少なくとも一方を含むように
したので、電荷を有しており、カルシウムイオンが脱離
した状態においても高い電子伝導性を得ることができ
る。よって、離脱したカルシウムを容易に吸蔵すること
ができるという効果を奏する。
【0044】また、本発明による電池によれば、正極が
本発明の正極材料を含有するようにしたので、電池の内
部抵抗を小さくすることができ、放電容量を大きくする
ことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る正極材料を用いた
二次電池の構成を表す断面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る二次電池の充放電容量
を表す特性図である。
【図3】本発明の実施例に係る二次電池の電流密度と正
極材料の単位重量当たりの放電容量との関係を表す特性
図である。
【符号の説明】
11…外装カップ、12…正極、13…外装缶、14…
負極、15…セパレータ、16…電解液、17…絶縁ガ
スケット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルシウム(Ca)と、ケイ素(Si)
    と、アルミニウム(Al)およびホウ素(B)のうちの
    少なくとも一方とを含むことを特徴とする正極材料。
  2. 【請求項2】 正極および負極と共に電解質を備えた電
    池であって、 前記正極は、カルシウム(Ca)と、ケイ素(Si)
    と、アルミニウム(Al)およびホウ素(B)のうちの
    少なくとも一方とを含む正極材料を含有することを特徴
    とする電池。
  3. 【請求項3】 前記電解質は、過塩素酸カルシウム(C
    a(ClO4 2 ),ホウフッ化酸カルシウム(Ca
    (BF4 2 ),ヘキサフルオロ燐酸カルシウム(Ca
    (PF6 2 )およびトリフルオロメチルスルホン酸カ
    ルシウム(Ca(CF3 SO3 2 )のうちの少なくと
    も1種を含むことを特徴とする請求項2記載の電池。
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