JPH06167068A - ユニット建物の屋根構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ユニット建物において、居室ユニットの前方
に自由に大きく張り出る軒を形成すること。 【構成】 居室ユニット１１の上部に屋根ユニット１２
を搭載してなるユニット建物１０の屋根構造において、
居室ユニット１１の上部に搭載された屋根ユニット１２
の前面部に片持ち屋根ユニット１２Ａを接合し、該片持
ち屋根ユニット１２Ａを居室ユニット１１の前方に突出
させて軒２０とするもの。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はユニット建物の屋根構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、特開昭62-6041 号公報に記載の如
くのユニット建物がある。このユニット建物は、工場に
て鉄骨構造体からなる居室ユニットと屋根ユニットとを
生産し、それらのユニットを建築現場に輸送して水平、
鉛直方向に接合して構築される。

【０００３】然るに、従来技術では、図５に示す如く、
居室ユニット１の上部に屋根ユニット２を搭載するに際
し、屋根ユニット２の全部を居室ユニット１の上部に搭
載している。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、屋根ユニット２の先端部が居室ユニット１の前面
に一致するようになっており、居室ユニット２の前方に
自由に大きく張り出る軒を形成できない。

【０００５】本発明は、ユニット建物において、居室ユ
ニットの前方に自由に大きく張り出る軒を形成すること
を目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
は、居室ユニットの上部に屋根ユニットを搭載してなる
ユニット建物の屋根構造において、居室ユニットの上部
に搭載された屋根ユニットの前面部に片持ち屋根ユニッ
トを接合し、該片持ち屋根ユニットを居室ユニットの前
方に突出させて軒とするようにしたものである。

【０００７】請求項２に記載の本発明は、居室ユニット
の上部に屋根ユニットを搭載してなるユニット屋根の屋
根構造において、上階居室ユニットの前面部に片持ち屋
根ユニットを接合し、該片持ち屋根ユニットを下階居室
ユニットの前方に突出させて軒とするようにしたもので
ある。

【０００８】

【作用】請求項１に記載の本発明によれば、下記の作
用がある。 片持ち屋根ユニットを居室ユニットの前方に突出させ
るものとなり、居室ユニットの前方に自由に大きく張り
出る軒を形成できる。このとき、片持ち屋根ユニット
は、居室ユニット上の隣接屋根ユニットに接合され、安
定的に支持される。

【０００９】請求項２に記載の本発明によれば、下記
の作用がある。 片持ち屋根ユニットを下階居室ユニットの前方に突出
させるものとなり、下階居室ユニットの前方に自由に大
きく張り出る軒を形成できる。このとき、片持ち屋根ユ
ニットは、上階居室ユニットに接合され、安定的に支持
される。

【００１０】

【実施例】図１はユニット建物を示す模式図、図２は本
発明の実施例を示す模式図、図３は居室ユニットを示す
模式図、図４は屋根ユニットを示す模式図、図５は従来
例を示す模式図である。

【００１１】ユニット建物１０は、図１、図２に示す如
く、多数の居室ユニット１１を水平、鉛直方向に積層接
合するとともに、居室ユニット１１の上部に屋根ユニッ
ト１２を搭載して構成され、例えば集合住宅を構成す
る。

【００１２】居室ユニット１１は、図３に示す如く、形
鋼製床梁１３、鋼管製柱１４、形鋼製天井梁１５を箱形
に骨組して工場生産された鉄骨構造体であり、工場生産
段階で床パネル、天井パネル、壁パネル、階段等を設置
された後、建築現場に輸送され、不図示の基礎上に据付
け設置される。

【００１３】屋根ユニット１２は、図４に示す如く、形
鋼製下梁１６、形鋼製縦梁１７、形鋼製斜め状上梁１
８、形鋼製継ぎ梁１９等を骨組して工場生産された鉄骨
構造体であり、工場生産段階で屋根パネル等を設置され
た後、建築現場に輸送され、居室ユニット１１の上部に
搭載されて例えば３角状傾斜屋根を構成する。

【００１４】然るに、ユニット建物１０にあっては、図
１（Ａ）、（Ｃ）に示す如く、居室ユニット１１の上部
に搭載された屋根ユニット１２の前面部に片持ち屋根ユ
ニット１２Ａを接合し、該片持ち屋根ユニット１２Ａを
居室ユニット１１の前方に突出させて軒２０としてい
る。尚、片持ち屋根ユニット１２Ａは、図２に示す如
く、屋根ユニット１２におけると同様に、形鋼製下梁２
２、形鋼製縦梁２３、形鋼製斜め状上梁２４、形鋼製継
ぎ梁２５を骨組して工場生産された鉄骨構造体であり、
工場生産段階で屋根パネル等を設置された後、建築現場
に輸送され、上述の如くに設置される。このとき、片持
ち屋根ユニット１２Ａは、居室ユニット１１の前面柱１
４の上端部に接合した支持ブラケット２６にその縦梁２
３の下端部を載置してボルト接合され、その縦梁２３を
隣接する屋根ユニット１２の縦梁１７にボルト接合され
て固定される。

【００１５】また、ユニット建物１０にあっては、図１
（Ｄ）に示す如く、上階居室ユニット１１の前面部に片
持ち屋根ユニット１２Ａを接合し、該片持ち屋根ユニッ
ト１２Ａを下階居室ユニット１１の前方に突出させて軒
２７としている。このとき、片持ち屋根ユニット１２Ａ
は、下階居室ユニット１１の前面柱１４の上端部に接合
した支持ブラケット２８にその縦梁２３の下端部を載置
してボルト接合され、その縦梁２３を上階居室ユニット
１１の前面柱１４にボルト接合されて固定される。

【００１６】以下、本実施例の作用について説明する。 片持ち屋根ユニット１２Ａを居室ユニット１１の前方
に突出させるものとなり、居室ユニット１１の前方に自
由に大きく張り出る軒２０を形成できる。このとき、片
持ち屋根ユニット１２Ａは、居室ユニット１１上の隣接
屋根ユニット１２に接合され、安定的に支持される。

【００１７】片持ち屋根ユニット１２Ａを下階居室ユ
ニット１１の前方に突出させるものとなり、下階居室ユ
ニット１１の前方に自由に大きく張り出る軒を形成でき
る。このとき、片持ち屋根ユニット１２Ａは、上階居室
ユニット１１に接合され、安定的に支持される。

【００１８】尚、軒２０は、例えば集合住宅における外
廊下２１の屋根を構成し（図１（Ｂ））、或いは下階テ
ラスの屋根を構成することができる。

【００１９】また、本発明の実施において、屋根ユニッ
トは３角状傾斜屋根を構成するものに限らず、各種形態
の屋根を構成するものであって良い。

【００２０】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、ユニット
建物において、居室ユニットの前方に自由に大きく張り
出る軒を形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１はユニット建物を示す模式図である。

【図２】図２は本発明の実施例を示す模式図である。

【図３】図３は居室ユニットを示す模式図である。

【図４】図４は屋根ユニットを示す模式図である。

【図５】図５は従来例を示す模式図である。

【符号の説明】

１０ ユニット建物 １１ 居室ユニット １２ 屋根ユニット １２Ａ 片持ち屋根ユニット ２０、２７ 軒

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 居室ユニットの上部に屋根ユニットを搭
   載してなるユニット建物の屋根構造において、居室ユニ
   ットの上部に搭載された屋根ユニットの前面部に片持ち
   屋根ユニットを接合し、該片持ち屋根ユニットを居室ユ
   ニットの前方に突出させて軒とすることを特徴とするユ
   ニット建物の屋根構造。
2. 【請求項２】 居室ユニットの上部に屋根ユニットを搭
   載してなるユニット屋根の屋根構造において、上階居室
   ユニットの前面部に片持ち屋根ユニットを接合し、該片
   持ち屋根ユニットを下階居室ユニットの前方に突出させ
   て軒とすることを特徴とするユニット建物の屋根構造。