JPH06166993A - 紙塗工用樹脂およびそれを含有する紙用塗工組成物 - Google Patents

紙塗工用樹脂およびそれを含有する紙用塗工組成物

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JPH06166993A
JPH06166993A JP4320131A JP32013192A JPH06166993A JP H06166993 A JPH06166993 A JP H06166993A JP 4320131 A JP4320131 A JP 4320131A JP 32013192 A JP32013192 A JP 32013192A JP H06166993 A JPH06166993 A JP H06166993A
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JP
Japan
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resin
paper
water
coating
paper coating
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JP4320131A
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Inventor
Yoshifumi Yoshida
義史 吉田
Toshiyuki Hasegawa
俊之 長谷川
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 紙に対して優れた印刷適性および印刷効果を
付与することができる紙塗工用樹脂を提供し、さらにそ
れを用いた紙用塗工組成物を提供する。 【構成】 この紙塗工用樹脂は、ジ−またはポリ−イソ
シアネート化合物(a) および、分子内に三級アミノ基と
少なくとも2個の水酸基を有するヒドロキシ化合物(b)
を反応させて得られる水溶性樹脂(A) を含有する。ま
た、上記成分(a) および(b) とともに、さらにジオール
類またはポリオール類(c) を反応させて得られる水溶性
樹脂(A')を含有するものであってもよい。この水溶性樹
脂(A) または(A')を含む樹脂成分(III) を、顔料(I) お
よび水性バインダー(II)と混合することによって、紙用
塗工組成物が得られる。 【効果】 この紙塗工用樹脂を配合した組成物を用いて
塗工した紙は、インキ受理性および耐水性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙塗工用樹脂およびそ
れを含有する紙用塗工組成物に関するものである。さら
に詳しくは、紙に対して優れた印刷適性および印刷効果
を付与することができる紙塗工用樹脂およびそれを含有
する紙用塗工組成物を提供しようとするものである。
【0002】なお、本明細書で用いる「紙」という語は
広義の意味であり、狭義の意味でいう紙および板紙を包
含する。
【0003】
【従来の技術】顔料と水性バインダーを主体とした塗工
組成物を紙に塗布し、乾燥、カレンダー処理などの必要
な工程を施して得られる塗工紙は、その優れた印刷効果
などの特長から、商業印刷物や雑誌・書籍などに広く用
いられているが、品質要求の高度化、印刷の高速化など
に伴って、塗工紙の品質改良努力が今もなお続けられて
いる。とりわけ印刷の多くを占めるオフセット印刷にお
いては、しめし水の影響下でのインキ受理性、ウエット
ピックやウエットラブなどの耐水性の改良・向上が業界
の重要な課題となっている。
【0004】従来よりこうした課題に対して、メラミン
−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、またはポリアミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹
脂、例えば特公昭 44-11667 号公報や特公昭 59-32597
号公報等に示されるような耐水化剤や印刷適性向上剤な
どを添加する手法が知られている。
【0005】しかし、これら従来の耐水化剤や印刷適性
向上剤などは、いずれも有効な特性を有する反面、一部
の特性において重大な欠点ないしは効果の不十分さが認
められることから、実用上必ずしも満足しうるものでは
なかった。
【0006】例えば、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂
や尿素−ホルムアルデヒド樹脂などのアミノプラスト樹
脂は、作業時の、あるいは塗工紙からのホルムアルデヒ
ドの発生が多いのみならず、インキ受理性の改良効果が
ほとんど得られず、また塗工組成物のpHが高くなると
耐水化効果も発揮しにくくなるといった問題がある。
【0007】ポリアミドポリ尿素−ホルムアルデヒド樹
脂は、耐水性の向上と同時にインキ受理性の向上に有効
であるが、それらの向上度合は、近年の塗工紙品質の高
度化要求に対して必ずしも充分なものとはいいがたかっ
た。そこで一層の品質向上に向けた努力がなされてお
り、例えば特開昭 62-125093号公報、特開平 4-100996
号公報、特開平 4-100997 号公報などには、さらに改良
された紙用塗工組成物が開示されている。しかし、その
後の塗工紙品質に対する要求の高度化に伴い、より一層
の高性能化が必要となってきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、紙に
対して高度の耐水性やインキ受理性などを付与できる紙
塗工用樹脂および紙用塗工組成物を提供することにあ
る。
【0009】本発明者らは、かかる課題解決のために鋭
意研究を行った結果、特定の水溶性樹脂が、顔料および
水性バインダーと組み合わせて用いた場合に、優れた性
能を発揮することを見出し、本発明を完成した。
【0010】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、(a)
ジ−またはポリ−イソシアネート化合物、および(b) 分
子内に三級アミノ基と少なくとも2個の水酸基を有する
ヒドロキシ化合物を反応させて得られる水溶性樹脂(A)
を含有する紙塗工用樹脂を提供するものである。
【0011】本発明はまた、上記イソシアネート化合物
(a) およびヒドロキシ化合物(b) に加えて、さらにジオ
ール類またはポリオール類(c) を反応させて得られる水
溶性樹脂(A')を含有する紙塗工用樹脂を提供する。
【0012】本発明はさらに、(I) 顔料、(II) 水性
バインダー、および(III) 上記水溶性樹脂(A) または
(A')を含む樹脂成分を含有する紙用塗工組成物を提供す
る。
【0013】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0014】本発明において、水溶性樹脂(A) または
(A')の原料となるジ−またはポリ−イソシアネート化合
物(a) は、分子内に少なくとも2個のイソシアナト基を
有する化合物(以下、ジ−またはポリ−イソシアネート
類ということもある)のほか、これらのジ−またはポリ
−イソシアネート類を起源とする、いわゆるアダクト体
や、いわゆるブロック化イソシアネート化合物も包含す
る。
【0015】分子内に少なくとも2個のイソシアナト基
を有する化合物(ジ−またはポリ−イソシアネート類)
としては例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニ
ルメタンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネー
ト、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリス
(イソシアナトフェニル)チオホスフェート、フェニレ
ンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトヘキ
サン酸メチル(リジンジイソシアネートとも呼ばれ
る)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ジ
シクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソプロピリ
デンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロ
ンジイソシアネート、3−(2′−イソシアナトシクロ
ヘキシル)プロピルイソシアネート、ジアニシジンジイ
ソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネートな
どが挙げられる。
【0016】アダクト体とは、上記のようなジ−または
ポリ−イソシアネート類を、グリセロールや水などの活
性水素を有する化合物と部分的に反応させて、ウレタン
基、ビウレット基またはイソシアヌレート環などを形成
させたものである。
【0017】ブロック化イソシアネート化合物とは、上
記のようなジ−またはポリ−イソシアネート類を、tert
−ブチルアルコールのようなアルコール類、フェノール
類、ジブチルアミンのようなアミン類、ヒドロキシルア
ミン類、ブタノンオキシムのようなオキシム類などと反
応させて、イソシアナト基をマスクしたものである。
【0018】これらのジ−またはポリ−イソシアネート
化合物(a) は、それぞれ単独で用いることもできるし、
また2種以上の混合物として用いることもできる。
【0019】もう一つの原料である分子内に三級アミノ
基と少なくとも2個の水酸基を有するヒドロキシ化合物
(b) としては、各種のものを用いることができるが、な
かでも、三級アミノ基と少なくとも2個の水酸基を、脂
肪族基、それもアルキレンやオキシアルキレンで連結す
るものが好ましい。例えば、N−メチルジエタノールア
ミン、N−エチルジエタノールアミン、トリエタノール
アミン、N−メチルジイソプロパノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、N−メチルビス(ポリエチレン
グリコール)アミンなどが挙げられる。とりわけ好まし
いものは、N−メチルジエタノールアミンやN−エチル
ジエタノールアミンのようなN−アルキルジエタノール
アミン類であり、なかでもN−メチルジエタノールアミ
ンが特に好ましい。これらのヒドロキシ化合物(b) も、
それぞれ単独で、または2種以上の混合物として用いる
ことができる。
【0020】さらに、水溶性樹脂(A')を製造するにあた
って、上記のようなイソシアネート化合物(a) およびヒ
ドロキシ化合物(b) とともに原料となるジオール類また
はポリオール類(c) としては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、グリセロール、トリメチロールプ
ロパン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これ
らも、それぞれ単独で、または2種以上の混合物として
用いることができる。
【0021】水溶性樹脂(A) または(A')を得る反応は、
通常10〜200℃程度、好ましくは30〜100℃程
度の温度で行われる。この反応は、無溶媒で行ってもよ
く、また不活性溶媒中で行ってもよい。使用しうる不活
性溶媒としては例えば、ジメチルスルホキシド、テトラ
ヒドロフランなどが挙げられる。またこの反応は、無触
媒でも進行するが、触媒の存在下で行うこともできる。
使用しうる触媒としては、塩酸、硫酸などの酸触媒およ
び、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、有機スズ化
合物などのルイス酸触媒が挙げられる。
【0022】反応にあたってイソシアネート化合物(a)
の使用量は、水溶性樹脂(A) を得る場合は、ヒドロキシ
化合物(b) 中の水酸基1モルに対して、また水溶性樹脂
(A')を得る場合は、ヒドロキシ化合物(b) およびジオー
ル類またはポリオール類(c)中の水酸基合計1モルに対
して、イソシアナト基として0.5〜1モルの範囲となる
ようにするのが好ましい。またジオール類またはポリオ
ール類(c) を使用する場合、その量は、水溶性樹脂(A')
100重量部あたり、50重量部以下となるようにする
のが好ましく、さらには30重量部以下となるようにす
るのがより好ましい。
【0023】本発明の紙塗工用樹脂は、以上説明したよ
うな水溶性樹脂(A) または(A')を含有するものである。
そして、このような水溶性樹脂(A) または(A')を含む樹
脂成分(III) を、顔料(I) および水性バインダー(II)と
混合することによって、紙用塗工組成物が調製される。
【0024】本発明における紙用塗工組成物の成分とな
る顔料(I) は、紙の塗工に従来から一般に用いられてい
るものでよく、白色無機顔料および白色有機顔料が使用
しうる。白色無機顔料としては例えば、カオリン、タル
ク、炭酸カルシウム(重質または軽質)、水酸化アルミ
ニウム、サチンホワイト、酸化チタンなどが挙げられ
る。また白色有機顔料としては例えば、ポリスチレン、
メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデ
ヒド樹脂などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で、
あるいは2種以上混合して用いることができる。またさ
らには、有色の無機または有機顔料を併用することもで
きる。
【0025】また、もう一つの成分である水性バインダ
ー(II)も、紙の塗工に従来から一般に用いられているも
のでよく、水溶性のバインダーや水乳化系のバインダー
が使用しうる。水溶性バインダーとしては例えば、酸化
でんぷんやリン酸エステル化でんぷんをはじめとする無
変性のまたは変性されたでんぷん類、ポリビニルアルコ
ール、カゼインやゼラチンをはじめとする水溶性プロテ
イン、カルボキシメチルセルロースをはじめとする変性
セルロース類などが挙げられる。また水乳化系バインダ
ーとしては例えば、スチレン−ブタジエン系樹脂、酢酸
ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル樹脂、メチルメタク
リレート樹脂などが挙げられる。これらの水性バインダ
ーは、それぞれ単独で、あるいは2種以上混合して用い
ることができる。
【0026】紙用塗工組成物を調製するにあたって、
顔料(I) および水性バインダー(II)は、用途や目的に応
じてそれぞれの組成割合が決定され、当業界で一般に採
用されている組成と特に異なるところはない。両者の好
ましい組成割合は、顔料(I)100重量部に対して、水
性バインダー(II)5〜200重量部程度、より好ましく
は10〜50重量部程度である。また樹脂成分(III)
は、顔料(I) 100重量部に対して、好ましくは0.05
〜5重量部程度、より好ましくは0.1〜2重量部程度配
合される。
【0027】樹脂成分(III) は、 一般には紙用塗工組
成物を調製する際に添加混合されるが、予め顔料スラリ
ーまたは水性バインダーに添加混合しておき、これを残
りの成分と配合する態様を採用しても、本発明の効果を
達成することができる。
【0028】本発明の紙用塗工組成物には、その他の成
分として例えば、分散剤、粘度・流動性調整剤、消泡
剤、防腐剤、潤滑剤、保水剤や、染料・有色顔料等の着
色剤などを、必要に応じて配合することができる。
【0029】本発明の紙用塗工組成物は、従来より公知
の方法、例えばブレードコーター、エアーナイフコータ
ー、バーコーター、サイズプレスコーター、ゲートロー
ルコーター、キャストコーターなど、公知の各種コータ
ーを用いる方法により、紙基体に塗布される。そのあと
必要な乾燥を行い、さらに必要に応じてスーパーカレン
ダーなどで平滑化処理を施すことにより、塗工紙を製造
することができる。
【0030】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらによって限定されるものでは
ない。例中の%および部は、特にことわりがないかぎり
重量基準である。また粘度は、25℃における値であ
る。
【0031】実施例1
【0032】温度計、還流冷却器および攪拌棒を備えた
四つ口フラスコに、N−メチルジエタノールアミン13
1.1g(1.1モル) を仕込み、さらにヘキサメチレンジ
イソシアネート168.2g(1.0モル)を滴下した。7
0〜80℃で1時間反応させたあと、水2658gを加
え、塩酸でpH6.5に調整して、濃度10%、粘度5cp
s の水溶性樹脂水溶液を得た。
【0033】実施例2
【0034】実施例1で用いたのと同様の装置に、 N
−メチルジエタノールアミン95g(0.8モル)および
平均分子量200のポリエチレングリコール160g
(0.8モル)を仕込み、さらにヘキサメチレンジイソシ
アネート202g(1.2モル)を滴下した。70〜90
℃で1時間反応させたあと、水4035gを加え、硫酸
でpH6.5に調整して、濃度10%、粘度5cps の水溶
性樹脂水溶液を得た。
【0035】実施例3
【0036】実施例1で用いたのと同様の装置に、N−
メチルジエタノールアミン100g(0.84モル)およ
び、 平均分子量200のポリエチレングリコール11
2g(0.56モル)を仕込み、さらにイソホロンジイソ
シアネート233g(1.05モル)を滴下した。110
〜140℃で2時間反応させたあと、水3374gを加
え、塩酸でpH6.5に調整して、濃度10%、粘度5cp
s の水溶性樹脂水溶液を得た。
【0037】比較例1
【0038】温度計、還流冷却器および撹拌棒を備えた
四ツ口フラスコに、トリエチレンテトラミン146.2g
(1.0モル) および尿素30.0g(0.5モル) を仕込
み、内温140〜160℃で3.5時間加熱して脱アンモ
ニア反応を行った。そのあとアジピン酸73.1g(0.5
モル) を仕込み、内温を150〜160℃に保って、5
時間脱水アミド化反応を行った。次いで内温を130℃
に下げ、尿素120.1g(2.0モル) を仕込み、120
〜130℃で2時間脱アンモニア反応を行った。そのあ
と水284.5gを加えて、樹脂水溶液とした。さらに、
37%ホルマリン60.9g(0.75モル) を仕込み、7
0%硫酸で系のpHを4〜5に調整し、内温70℃で4
時間反応させた。そのあと苛性ソーダ水溶液でpHを
6.5に調整して、濃度50%、粘度140cps の樹脂水
溶液を得た。
【0039】実施例4
【0040】実施例1〜3および比較例1で得た水溶性
樹脂の水溶液を用いて、表1に示した配合による紙用塗
工組成物を調製した。
【0041】
【表1】 *1 ウルトラホワイト90: 米国エンゲルハードミネ
ラルズ社製クレー*2 カービタル90: 富士カオリン(株)製炭酸カル
シウム*3 スミレーズレジン DS-10: 住友化学工業(株)製
ポリアクリル酸系顔料分散剤*4 SN−307: 住友ダウ(株)製スチレンブタジ
エン系ラテックス*5 王子エースA: 王子ナショナル(株)製酸化でん
ぷん*6 配合比は固形分重量による割合で表した。
【0042】調製した紙用塗工組成物は、総固形分が6
0%、pHが約9.0となるように、各々水と10%苛性
ソーダ水溶液で調整した。この組成物について、次のと
おり物性測定を行い、その結果を表2に示した。
【0043】塗工組成物の物性 (イ) p H ガラス電極式水素イオン濃度計〔東亜電波工業(株)
製〕を用い、調製直後の塗工組成物のpHを25℃にて
測定した。
【0044】(ロ) 粘 度 B型粘度計〔(株)東京計器製、BL型〕を用い、60
rpm 、25℃で、調製直後の塗工組成物の粘度を測定し
た。
【0045】この塗工組成物を、米坪量80g/m2であ
る上質紙の片面または両面に、ワイヤーロッドを用い
て、塗工量が14g/m2となるように塗布した。塗布後
ただちに、120℃にて30秒間熱風乾燥し、次いで温
度20℃、相対湿度65%にて一夜調湿し、さらに温度
60℃、線圧60kg/cmの条件で2回スーパーカレンダ
ー処理をして、塗工紙を得た。
【0046】こうして得た塗工紙を、耐水性およびイン
キ受理性の試験に供した。試験結果を表2に示した。な
お、試験方法は以下のとおりである。
【0047】耐 水 性 (イ) ウエットラブ法(WR法) コート面上にイオン交換水を約0.1ミリリットル滴下
し、指先で7回摩擦し、溶出分を黒紙に移行させて、溶
出量を肉眼で判定した。判定基準は次のように行った。 耐水性 (劣)1〜5(優)
【0048】(ロ) ウエットピック法(WP法) RI試験機(明製作所製)を使用し、コート面を給水ロ
ールで湿潤させたあと印刷し、紙むけ状態を肉眼で観察
して判定した。判定基準は次のように行った。 耐水性 (劣)1〜5(優)
【0049】インキ受理性 (イ) A 法 RI試験機を使用して、塗工面を給水ロールで湿潤させ
たあとに印刷し、インキの受理性を肉眼で観察して判定
した。判定基準は次のように行った。 インキ受理性 (劣)1〜5(優)
【0050】(ロ) B 法 RI試験機を使用してインキに水を練り込みながら印刷
し、インキ受理性を肉眼で観察して判定した。判定基準
は次のように行った。 インキ受理性 (劣)1〜5(優)
【0051】
【表2】
【0052】
【発明の効果】本発明の紙塗工用樹脂を用いた塗工組成
物から得られる塗工紙は、インキ受理性および耐水性に
優れ、またホルムアルデヒド臭の発生がないなど、種々
の優れた有効な特性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 19/36 // C08G 18/32 NDS 8620−4J

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) ジ−またはポリ−イソシアネート化合
    物、および(b) 分子内に三級アミノ基と少なくとも2個
    の水酸基を有するヒドロキシ化合物を反応させて得られ
    る水溶性樹脂(A) を含有する紙塗工用樹脂。
  2. 【請求項2】ヒドロキシ化合物(b) が、N−アルキルジ
    エタノールアミン類である請求項1記載の紙塗工用樹
    脂。
  3. 【請求項3】水溶性樹脂(A) が、ヒドロキシ化合物(b)
    中の水酸基1モルに対して、イソシアネート化合物(a)
    中のイソシアナト基が0.5〜1モルとなる割合で反応さ
    せて得られる請求項1または2記載の紙塗工用樹脂。
  4. 【請求項4】(a) ジ−またはポリ−イソシアネート化合
    物、 (b) 分子内に三級アミノ基と少なくとも2個の水酸基を
    有するヒドロキシ化合物、および (c) ジオール類またはポリオール類を反応させて得られ
    る水溶性樹脂(A')を含有する紙塗工用樹脂。
  5. 【請求項5】ヒドロキシ化合物(b) が、N−アルキルジ
    エタノールアミン類である請求項4記載の紙塗工用樹
    脂。
  6. 【請求項6】水溶性樹脂(A')が、ヒドロキシ化合物(b)
    およびジオール類またはポリオール類(c) 中の水酸基合
    計1モルに対して、イソシアネート化合物(a) 中のイソ
    シアナト基が0.5〜1モルとなる割合で反応させて得ら
    れる請求項4または5記載の紙塗工用樹脂。
  7. 【請求項7】(I) 顔料、 (II) 水性バインダー、および (III) 請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂を含む樹脂
    成分を含有してなる紙用塗工組成物。
JP4320131A 1992-11-30 1992-11-30 紙塗工用樹脂およびそれを含有する紙用塗工組成物 Pending JPH06166993A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001200494A (ja) * 2000-01-20 2001-07-27 Toppan Printing Co Ltd 耐水紙
JP2006307206A (ja) * 2005-04-01 2006-11-09 Sk Kaken Co Ltd 水性塗料組成物

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