JPH0616537A - 水難溶性薬物の医薬組成物 - Google Patents

水難溶性薬物の医薬組成物

Info

Publication number
JPH0616537A
JPH0616537A JP17311992A JP17311992A JPH0616537A JP H0616537 A JPH0616537 A JP H0616537A JP 17311992 A JP17311992 A JP 17311992A JP 17311992 A JP17311992 A JP 17311992A JP H0616537 A JPH0616537 A JP H0616537A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fatty acid
group
alkyl
saturated fatty
soluble drug
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP17311992A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuo Kondo
伸夫 近藤
Kenichi Hirai
賢一 平井
Toru Iwao
徹 巌
Mika Moriya
美香 守屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Tanabe Pharma Corp
Original Assignee
Green Cross Corp Japan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Green Cross Corp Japan filed Critical Green Cross Corp Japan
Priority to JP17311992A priority Critical patent/JPH0616537A/ja
Publication of JPH0616537A publication Critical patent/JPH0616537A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 水難溶性薬物を飽和脂肪酸モノグリセリドに
溶解させてなるか、または飽和脂肪酸モノグリセリドお
よびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルに溶
解させてなる非ミセル型経口投与用医薬組成物。 【効果】 水難溶性薬物の経口投与による吸収性が改善
された、またジヒドロピリジン誘導体のように不安定な
薬物に対しても、当該薬物が安定化された組成物を提供
することがてきるという効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水難溶性薬物の経口投
与用医薬組成物に関する。本発明によって提供される経
口投与用医薬組成物は、水難溶性薬物の吸収性及び安定
性を高める点に特徴を有する。
【0002】
【従来技術・発明が解決しようとする課題】水難溶性薬
物、特にジヒドロピリジン誘導体、リポキシゲナーゼ阻
害剤は吸収性に乏しいため、臨床用製剤設計として吸収
性の良好な製剤の処方の開発が望まれている。従って、
吸収を高める方法として吸収促進剤等の添加や剤型自体
の工夫等が必要であり、一般的に結晶の微粉化、非晶
化、界面活性剤の添加、シクロデキストリン包接化、乳
剤化、ポリエチレングリコール及び植物油への溶解等の
手段を施して製剤化している。しかしながら、いずれも
吸収が充分ではない。
【0003】また、ジヒドロピリジン誘導体等は、特に
光に対して不安定であり、遮光性製剤、着色製剤とした
上で、さらに遮光性容器に保存している。
【0004】上記問題を解決すべく、本発明の目的は、
水難溶性薬物の経口投与による吸収性が改善された組成
物を提供すること、またもう一つの目的としては、ジヒ
ドロピリジン誘導体のように不安定な薬物に対しても、
当該薬物が安定化された組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、水難溶性
薬物を効果的に吸収する経口投与用医薬組成物について
鋭意研究を重ねた結果、水難溶性薬物に飽和脂肪酸モノ
グリセリド、または飽和脂肪酸モノグリセリドとポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、を配合して得
られる非ミセル型組成物、及びこれらを多孔性無機物質
に吸着させてなる組成物とした場合、経口投与時に優れ
た生物学的利用率(BA=Bioavailability)および安定
性が得られ、経口投与用医薬組成物として好適であるこ
とを見出した。
【0006】本発明は上記の如き知見にもとづいて完成
されたものであり、水難溶性薬物を飽和脂肪酸モノグリ
セリドに溶解させてなるか、または飽和脂肪酸モノグリ
セリドおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テルに溶解させてなる非ミセル型経口投与用医薬組成物
ならびに当該組成物を医薬上許容される多孔性無機物質
に吸着させてなる経口投与用医薬組成物に関する。
【0007】本発明に関して、水難溶性薬物は、水に対
する溶解度が0.1mg/ml以下で、薬理学的に活性を有す
るものである。好適には、経口投与によって吸収されに
くい、具体的には薬物を乳鉢で200メッシュ(75μ
m)以下に粉砕後、0.5%カルボキシメチルセルロース
ナトリウム塩水溶液に懸濁したものを投与した場合、B
A(%)が10以下、好ましくは5以下、より好ましく
は3以下のものであり、飽和脂肪酸モノグリセリドおよ
びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルに対し
溶解度の高い薬物、例えばジヒドロピリジン誘導体、カ
フェー酸誘導体、芳香族不飽和ケトン化合物及び置換ス
チレン誘導体等のリポキシゲナーゼ阻害剤などである。
【0008】ジヒドロピリジン誘導体としては、例えば
特開昭63−107975号、同63−112560
号、同63−225356号、特開平1−238569
号、同2−180867号、同4−66570号等に開
示されているものが挙げられるが、好ましくは下記一般
式(1)で表わされる化合物が例示される。 一般式(1):
【0009】
【化1】
【0010】〔式中、R1 、R2 及びR3 は同一または
異なってアルキル、シクロアルキルまたはアルコキシア
ルキルを、R4 及びR5 は同一または異なって水素原
子、ハロゲン、ニトロ、ハロゲン化アルキル、アルキル
スルホニル、ハロゲン化アルコキシ、アルキルスルフィ
ニル、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、シア
ノ、アルコキシカルボニルまたはアルキルチオを(ただ
し、R4 及びR5 は同時に水素原子ではない)、Xはビ
ニレンまたはアゾメチンで表される基を、Aはアルキレ
ンを、Bは−N(R6 2 または一般式
【0011】
【化2】
【0012】(R6 および、上記式中のR7 はそれぞれ
水素原子、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、ア
リールまたはピリジルを、Arはアリールまたはピリジ
ルを、nは0〜2の整数をそれぞれ示す)で表わされる
基を示す。〕で表わされるジヒドロピリジン誘導体また
はその酸付加塩(特開昭63─225356号)。
【0013】一般式(1)において、R1 、R2 および
3 で示されるアルキルは炭素数1〜6の低級アルキル
が好ましく、とりわけ炭素数1〜4のものが好ましい。
これらアルキルの末端に更に炭素数3〜6の低級シクロ
アルキルを有してもよい。シクロアルキルとしては炭素
数3〜6の低級シクロアルキルが好ましい。アルコキシ
アルキルとしては炭素数の合計が3〜7のものが好まし
い。
【0014】一般式(1)において、R4 およびR5
示される置換基は、ジヒドロピリジン環との結合位置に
対して2位又は/及び3位であるものが好ましい。R4
およびR5 におけるハロゲンとしては、とりわけフッ素
原子または塩素原子が好ましい。アルキルおよびシクロ
アルキルとしては前記R1 〜R3 として例示したものが
好ましい。アルコキシ及びアルキルチオとしては、それ
ぞれ炭素数1〜3の低級アルキルを有するものが好まし
い。アルコキシカルボニルとしては炭素数2〜4のもの
が挙げられる。ハロゲン化物のハロゲンも上記と同様で
ある。ハロゲン化アルキルおよびハロゲン化アルコキシ
は、その一部の水素原子がハロゲン化されたものであっ
ても、全部の水素原子がハロゲン化されたものであって
もよい。アルキルスルホニルおよびアルキルスルフィニ
ルにおけるアルキルとしては、前記R1 〜R3 で例示し
たものが挙げられる。R4 およびR5 としてはシアノ、
ハロゲン化アルキル(特に、トリフルオロメチル)が好
ましい。
【0015】R6 およびR7 で示されるアルキル、シク
ロアルキルとしては、前記R1 〜R 3 で例示したものが
挙げられる。アラルキルとしてはフェニルC1-3 アルキ
ルが挙げられ、アリールとしてはフェニルおよびナフチ
ルが挙げられ、これらの芳香環は任意の位置に同一また
は異なる置換基を有していてもよい。これら芳香環上の
置換基の例としては、例えば前記R4 およびR5 として
例示したものが挙げられる。ピリジルとしては2−ピリ
ジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルが挙げられ、こ
れらは前記R4 およびR5 として例示した置換基を有し
ていてもよい。
【0016】Aで示されるアルキレンとしては、炭素数
2〜4の直鎖または分岐状のいずれでもよい。
【0017】Arで示されるアリールおよびピリジルと
しては、前記R6 およびR7 で例示したものが挙げら
れ、同様の置換基を有していてもよい。
【0018】ジヒドロピリジンの4位置換基であり、一
般式:
【0019】
【化3】
【0020】で表わされる環としては、Xがビニレン
(−CH=CH−)である場合はベンゼン環を示し、ア
ゾメチン(−CH=N−)の時はピリジンをそれぞれ意
味し、これらはその任意の位置でジヒドロピリジンの4
位と結合していてもよい。置換基R4 、R5 はジヒドロ
ピリジンの4位に結合する炭素原子に対して好ましくは
オルト位又は/及びメタ位で置換している。
【0021】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 2−(p−ジメチルアミノフェニル)エチル メチル
2,6−ジメチル−4−(4−シアノ−2−ピリジル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボキシレ
ートおよびその1塩酸塩
【0022】2−(p−ジメチルアミノフェニル)エチ
ル メチル 2,6−ジメチル−4−(2−トリフルオ
ロメチル−3−ピリジル)−1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボキシレートおよびその1塩酸塩
【0023】2−(p−ジベンジルアミノフェニル)エ
チル メチル 2,6−ジメチル−4−(4−シアノ−
2−ピリジル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−
ジカルボキシレートおよびその1塩酸塩
【0024】2−(p−ジベンジルアミノフェニル)エ
チル メチル 2,6−ジメチル−4−(2−トリフル
オロメチル−3−ピリジル)−1,4−ジヒドロピリジ
ン−3,5−ジカルボキシレートおよびその1塩酸塩
【0025】2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジ
ノ)フェニル〕エチル メチル 2,6−ジメチル−4
−(4−シアノ−2−ピリジル)−1,4−ジヒドロピ
リジン−3,5−ジカルボキシレートおよびその1塩酸
【0026】2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジ
ノ)フェニル〕エチル メチル 2,6−ジメチル−4
−(2−トリフルオロメチル−3−ピリジル)−1,4
−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボキシレートおよ
びその1フマール酸塩
【0027】2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジ
ノ)フェニル〕エチル メチル 2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボキシレートおよびその1塩酸塩
【0028】また、リポキシゲナーゼ阻害剤としては次
の〜の化合物が例示される。 一般式(2):
【0029】
【化4】
【0030】(式中、Rはハロゲン原子で置換されてい
てもよい炭素数3〜10のアルキルを示す)で表される
カフェー酸誘導体(特開昭60−248645号)。
【0031】置換基としてのハロゲン原子としては塩素
原子が特に好ましい。ハロゲンで置換されたアルキルと
しては例えば、次のものが例示される。−CO−O−
(CH2 ) 3 −CH2 Cl、−CO−O−(CH2 ) 3
−CHCl2 、−CO−O−(CH2 ) 2 −CH(CH
3 )CH2 Cl、−CO−O−(CH2 ) 2 −CH(C
2 Cl)2
【0032】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 カフェー酸プロピルエステル カフェー酸ブチルエステル カフェー酸ペンチルエステル
【0033】 一般式(3):
【0034】
【化5】
【0035】〔式中、R8 及びR9 は水素原子、炭素数
1〜4のアルコキシ基又は水酸基を、Xは式: −O−CH2 −CH=CH−、−NH−CH2 −CH=
CH−、−CH2 −CH2 −CH=CH−、または、−
NH−(CH2 ) n −(n=1〜4)で示される基を表
す。〕で表されるカフェー酸誘導体(特開昭60−24
8641号)。
【0036】一般式(3)においてR8 およびR9 が水
酸基である場合は、その置換位置はm位とp位であるこ
とが好ましい。
【0037】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 カフェー酸−3,4−ジヒドロ−シンナミルエステル カフェー酸ベンジルアミド
【0038】 一般式(4):
【0039】
【化6】
【0040】(式中、R10およびR11はそれぞれ水酸基
または炭素数1〜4のアルコキシ基を示し、nは6〜1
4の整数を示す)で表されるカフェー酸誘導体(特開昭
61−10543号)。
【0041】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 カフェー酸ヘキシルアミド カフェー酸オクチルアミド カフェー酸デシルアミド 3,4−ジメトキシケイヒ酸オクチルアミド
【0042】 一般式(5):
【0043】
【化7】
【0044】〔式中、R’は水酸基、水素原子または低
級アルコキシ基、ハロゲン原子(好ましくは塩素原子)
で置換されていてもよいフェニルを、mは0〜7の整数
を、ただし、R’が水素原子の場合は、mは1〜7(好
ましくは3〜7)の整数を、nは2または3を、X’は
互いに隣り合う水酸基または低級アルコキシ基を示す〕
で表される芳香族不飽和ケトン化合物(特開昭61−1
2642号)。
【0045】R’が置換されていてもよいフェニルであ
る場合には、mは0〜3の整数であることが好ましい。
【0046】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−3−オキ
ソ−1−オクテン 1,5−ビス(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−
3−オキソ−1−ペンテン 1−(3’,4’−ビステトラヒドロピラニロキシフェ
ニル)−6−(3”,4”−ジメトキシフェニル)−3
−オキソ−1−ヘキセン
【0047】 一般式(6):
【0048】
【化8】
【0049】〔式中、R”は水素原子または一般式:
【0050】
【化9】
【0051】〔式中、R12及びR13はそれぞれ水素原
子、水酸基、炭素数1〜4の低級アルコキシ基またはハ
ロゲン原子(好ましくは塩素原子)を示す。〕で示され
る基を、mはR”が水素原子の場合は1〜8(好ましく
は3〜7)の整数を、R”が一般式:
【0052】
【化10】
【0053】(上記式中、R12及びR13はそれぞれ前記
と同意義。)で示される基の場合は0〜5(好ましくは
1〜3)の整数を示す。nは2または3を、X”はそれ
ぞれ互いに隣り合う水酸基または炭素数1〜4の低級ア
ルコキシ基を示す。〕で表される置換スチレン誘導体
(特開昭61−44836号)。
【0054】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1−ヘキ
セン 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1−ヘプ
テン 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−1−オク
テン 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−4−フェ
ニル−1−ブテン 1−(3’,4’−ジヒドロキシフェニル)−4−
(3”,4”−ジメトキシフェニル)−1−ブテン
【0055】 一般式(7)
【0056】
【化11】
【0057】〔式中、Yは−CH=CH−CONH−
D、一般式:
【0058】
【化12】
【0059】で表される基、一般式:
【0060】
【化13】
【0061】で表される基、−CH=CH−アルキル、
−CH=CH−CO−アルキル、水酸基またはアルコキ
シカルボニルで置換されてもよい炭素数3以上のアルキ
ル基、カルボキシル基で置換されていてもよいアルキル
カルボニル基または−CO−NH−Jを示し、R14、R
15、R16、R17及びR18はそれぞれ水素原子、水酸基、
単結合または二重結合よりなる炭素数3以下の脂肪族炭
化水素残基(但し、水酸基で置換されていてもよい)、
カルボキシルアルキル、または低級アルコキシを示す。
また、R15とR16は結合してベンゼン環Xと共にナフチ
ル基を形成してもよい(但し、当該ナフチル基は水酸
基、及びアルコキシ基から選ばれる基で置換されてい
る)。上記におけるDはアルキル基、カルボキシル基ま
たはアルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基、
複素環−アルキル基、またはアラルキル基(但し、アラ
ルキル基のアルキレン部分は水酸基で置換されている)
を、Eはアルキル基またはアルキルカルボニル基を、G
は水酸基、カルボキシル基またはアミノ基(但し、モノ
またはジアルキル置換されていてもよい)で置換された
アルキル基またはカルボキシル基で置換されたフェニル
基を、Jはハロゲンで置換されていてもよい、式:
【0062】
【化14】
【0063】で表される基、またはカルボキシフェニル
を、Zはハロゲン原子を示す。但し、Yが−CH=CH
−CO−アルキルの場合は、R14、R15、R16、R17
びR18のいずれかはカルボキシアルキル基、単結合また
は二重結合よりなる炭素数3以下の脂肪族炭化水素残基
(水酸基を置換していてもよい)であるか、または
14、R15、R16、R17及びR18のいずれかの2個が水
酸基である。この際当該2個の水酸基は互いに隣接して
いない。Yが−CH=CH−アルキルの場合はR14、R
15、R16、R17及びR18のいずれかは水酸基で置換され
たアルキル基である。〕で表される芳香族化合物または
その薬理学的に許容される塩(特開昭63−11583
4号)。
【0064】Dで示される複素環−アルキルの複素環
は、ヘテロ原子として1〜2個の窒素、酸素または硫黄
原子を含み、5〜6員の単環の複素環が好ましい。複素
環はその環に置換基を有してもよく、かかる置換基とし
ては水酸基、オキソ、ハロゲン等が挙げられる。
【0065】Dで示されるアラルキル基のアルキル部分
は炭素数1〜3のものが好ましく、そのアルキル部分に
は1個の水酸基がそのアリール基に結合する炭素原子に
置換されているものが好ましい。
【0066】Jで示されるハロゲンで置換されていても
よい、
【0067】
【化15】
【0068】におけるアラルキル基のアリール部分とし
てはフェニル及び水酸基、ハロゲン等で置換された置換
フェニルが、アルキル部分としては炭素数1〜3のもの
が好ましい。当該アルキル部分はフェニル基が置換され
ていてもよい。アルキレン部分としては、好ましくは2
〜3のものが例示される。
【0069】Yで示される−CH=CH−アルキルにお
けるアルキル部分としては、好ましくは炭素数4〜6の
ものが例示される。
【0070】Yで示される−CH=CH−CO−アルキ
ルにおけるアルキル部分としては、好ましくは炭素数4
〜6のものが例示される。
【0071】Yで示される水酸基またはアルコキシカル
ボニルで置換されていてもよい炭素数3以上のアルキル
基におけるアルコキシカルボニル基としては、炭素数2
〜5のものが好ましく、また炭素数3以上のアルキル基
としては、好ましくは炭素数3〜8であり、水酸基の置
換位置はX環に隣接する炭素原子であることが好まし
い。またアルコキシカルボニルは炭素数3以上のアルキ
ル基の末端炭素原子であることが好ましい。また当該炭
素数3以上のアルキル基は直鎖状であることが望まし
い。
【0072】Yで示されるカルボキシル基で置換されて
いてもよいアルキルカルボニル基について、アルキルカ
ルボニル基におけるアルキル部分としては1〜4のも
の、特に直鎖状のものが好ましい。
【0073】R14〜R18で示される単結合または二重結
合よりなる炭素数3以下の脂肪族炭化水素残基(但し、
水酸基で置換されていてもよい)としては、アルキル
基、アルケニル基、水酸基置換アルキル等が例示され
る。またR14〜R18で示されるカルボキシルアルキル基
のアルキル部分は好ましくは炭素数3以下であり、カル
ボキシアルキル基としては例えば、カルボキシメチル、
カルボキシエチル、カルボキシプロピルが例示される。
14〜R18で示されるアルコキシ基としては、炭素数1
〜5のものが例示される。
【0074】R15とR16は結合してベンゼン環と共にナ
フチル基を形成した場合には,置換するアルコキシ基は
炭素数は好ましくは3以下である。当該ナフチル基にお
ける置換基はナフタレン骨格のいずれの位置に置換され
てもよいが、その2位又は/及び3位に置換されるもの
が好ましい。
【0075】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。 カフェー酸p−n−ブチルアニリド カフェー酸m−n−オクチルアニリド カフェー酸3,4−ジメトキシアニリド カフェー酸2−(2−ピリジル)エチルアミド カフェー酸3−モルホリノプロピルアミド カフェー酸3−(2−オキソ−3−ピロリジニル)プロ
ピルアミド カフェー酸ノルエフェドリンアミド
【0076】3,4−ジメトキシ桂皮酸ノルエフェドリ
ンアミド 3,4−ジメトキシ桂皮酸ペルフェナジンエステル
【0077】1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)オ
クタン−1−オール 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)ヘキサン−1−
オール 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)ブタン−1−オ
ール
【0078】4−オクチルカテコール 4−ヘキシルカテコール 4−ブチルカテコール
【0079】1−(3,4−ジメトキシフェニル)−1
−オクチン 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−オクチン 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−ヘキシン 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−ブチン 1−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−デシン−3
−オン 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−1−オクチン
−3−オン 1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−8−ヒドロキ
シ−3−オキソ−1−オクテン
【0080】8−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−
6−オキソ−7−オクテン酸
【0081】1−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−
8−ジメチルアミノ−1−オクテン−3−オン 1−(3,4−ジヒドロキシ−2−プロピルフェニル)
−3−オキソ−1−オクテン 1−〔5−(2−プロペニル)−3,4−ジヒドロキシ
フェニル〕1−オクテン−3−オン
【0082】2,3−ジメトキシナフタレン−7−カル
ボン酸 4−〔α−(p−クロロフェニル)ベンジル〕
−1−ピペラジニルエチルアミド 2,3−ジヒドロキシナフタレン−7−カルボン酸 2
−〔4−{α−(p−クロロフェニル)}ベンジル〕ピ
ペラジニルエチルアミド 2,3−ジヒドロキシナフタレン−7−カルボン酸 o
−カルボキシフェニルアミド
【0083】4−(2,3−ジヒドロキシナフタレン−
7−イル)−4−オキソ酪酸
【0084】2,3−ジヒドロキシ−7−(1−オキソ
ブチル)ナフタレン 2,3−ジヒドロキシ−7−ブチルナフタレン
【0085】4−(2,3−ジヒドロキシナフタレン−
7−イル)−酪酸エチルエステル
【0086】1−〔2−(2−カルボキシエチル)3,
4−ジヒドロキシフェニル〕−3−オキソ−1−オクテ
ン 1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−1−オクテン
−3−オン 1−(2,5−ジヒドロキシフェニル)−1−オクテン
−3−オン 1−(3,5−ジヒドロキシフェニル)−1−オクテン
−3−オン
【0087】3,4−ジヒドロキシ−2’−カルボキシ
カルコン 3,4−ジヒドロキシ−4’−カルボキシカルコン
【0088】1−(2−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメ
チルフェニル)−1−オクテン−3−オン 1−(3−ヒドロキシ−2−ヒドロキシメチルフェニ
ル)−1−オクテン−3−オン 1−(3−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチルフェニ
ル)−1−オクテン−3−オン 1−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルフェニ
ル)−1−オクテン−3−オン 1−(4−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチルフェニ
ル)−1−ヘキセン
【0089】N−(4’−ヒドロキシ−3’−ヒドロキ
シメチルシンナモイル)アントラニル酸
【0090】 一般式(8)
【0091】
【化16】
【0092】〔式中、R19、R20はそれぞれ炭素数1〜
4のアルキルを、R21は水素原子、炭素数1〜4のアル
キル、炭素数1〜5のアシル、アルコキシアルキル、ア
ルキルカルバモイルまたはリン酸残基を、R22は一般
式: −Cm 2m−R23 (式中、R23は水素原子または水酸基で置換されていて
もよい炭素数5〜7のシクロアルキル、mは3〜15の
整数を示す。)で表される基、一般式: −Cn 2n−R24 (式中、R24は水素原子、炭素数1〜5のアシルまたは
水酸基で置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキ
ル、nは3〜15の整数を示す。)で表される置換基ま
たはベンズヒドリルピペラジルアルキルを示す。〕で表
されるビス−S−アルキルベンゼン誘導体(特開平1−
149764号)。
【0093】アルコキシは炭素数1〜4のものであれば
特に限定されない。アルコキシアルキルにおけるアルコ
キシ部分およびアルキル部分は各々炭素数1〜4であ
り、当該基としては例えばメトキシメチル等が例示され
る。アルキルカルボモイルおけるアルキル部分は炭素数
1〜4であり、当該基としては例えば、メチルカルバモ
イル、エチルカルバモイル、プロピルカルバモイル等が
例示される。
【0094】ベンズヒドリルピペラジルアルキルにおけ
るアルキル部分は炭素数1〜4であり、当該基としては
例えば、ベンズヒドリルピペラジルメチル等が例示され
る。
【0095】一般式(8)において、フェニル環上の各
置換基の位置関係としては置換基R 19−S基、R20−S
基が相互にメタ位にあることが好ましい。
【0096】特に、置換基R21−O基が上記他の二種の
置換基の各々にとってオルト位にあることが好ましい。
【0097】即ち、一般式:
【0098】
【化17】
【0099】(式中、R19、R20、R21及びR22は前記
と同意義)で表わされる化合物が好ましい。
【0100】特に好ましくは置換基R21−O基を1位と
して、R19−S基が2位、R22基が4位、R20−S基が
6位にあることが好ましい。
【0101】即ち、一般式:
【0102】
【化18】
【0103】(式中、R19、R20、R21及びR22は前記
と同意義)で表わされる化合物が特に好ましい。
【0104】かかる化合物としては、次の如きものが例
示される。8−{3,5−ビス(メチルチオ)−4−ヒ
ドロキシフェニル}オクタノール
【0105】2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチ
ルフェノール 2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチルアニソール 2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチルフェニル−
N−イソプロピルカルバメート 2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチルフェニル−
N−メチルカルバメート 2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチルフェニル−
アセテート 2,6−ビス(メチルチオ)−4−オクチルフェニル−
ホスフェート
【0106】4−〔5−(4−メトキシメトキシフェニ
ル)ペンチル〕シクロヘキサノール
【0107】シス−4−〔5−(3,5−ビス(メチル
チオ)−4−ヒドロキシフェニル)ペンチル〕シクロヘ
キサノール
【0108】トランス−4−〔5−(3,5−ビス(メ
チルチオ)−4−ヒドロキシフェニル)ペンチル〕シク
ロヘキサノール
【0109】2,6−ビス(メチルチオ)−4−(8−
メトキシオクチル)フェノール 2,6−ビス(メチルチオ)−4−{8−(2−ヒドロ
キシエトキシ)オクチル)}フェノール
【0110】3,5−ビス(メチルチオ)−4−メトキ
シメトキシベンズアルデヒド プロピレンアセタール
【0111】1−{3,5−ビス(sec-ブチルチオ)−
4−ヒドロキシフェニルメチル}−4−(1,1−ジフ
ェニルメチル)ピペラジン
【0112】本発明にて使用される飽和脂肪酸モノグリ
セリドは飽和脂肪酸とグリセリンとのモノエステルであ
って、飽和脂肪酸は好ましくは炭素数6〜12、より好
ましくは8〜10の脂肪酸である。飽和脂肪酸として
は、具体的にはカプロン酸(C6)、カプリル酸(C
8)、カプリン酸(C10)、ラウリン酸(C12)が
挙げられる。また、飽和脂肪酸は、上記炭素数を有する
飽和脂肪酸を単独で、もしくは混合物として用いてもよ
い。
【0113】本発明においては、上記の脂肪酸モノグリ
セリドに脂肪酸部分の炭素数が10〜18であるポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステル〔例えばポリオ
キシエチレンソルビタンモノオレエート(TO−10
M;日光ケミカル社製)、ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート、ポリオキエチレンソルビタンモノ
パルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウ
レート等〕を併用してもよい。
【0114】さらに上記ポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル以外の非イオン系界面活性剤を併用して
もよく、例えばポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エ
ステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセ
リン脂肪酸エステル等が例示できる。本発明で用いられ
る非イオン系界面活性剤は、特に限定されるものではな
く、医薬用の添加剤として許容されるものであればよ
い。そのHLB値(Hydrophile- Lipophile Balance)は
3以上、就中10〜20が好ましい。
【0115】なお、水難溶性薬物の飽和脂肪酸モノグリ
セリド及び非イオン系界面活性剤に対する溶解度は10
〜500mg/ml程度である。
【0116】また本発明において、多孔性無機物質は、
水難溶解性薬物と飽和脂肪酸モノグリセリド、または水
難溶解性薬物と飽和脂肪酸モノグリセリドおよびポリオ
キシエチレンソルビタン脂肪酸エステルとを配合して得
られる当該非ミセル型組成物を効率よく吸着し、薬理学
的に許容されるものであれば、特に限定はなく、ケイ酸
アルミン酸マグネシウム、二酸化ケイ素(例えば軽質無
水ケイ酸、含水二酸化ケイ素)等が使用される。
【0117】上記非ミセル型経口投与用医薬組成物にお
ける各種成分の配合割合は、特に限定されるものではな
く、水難溶性薬物の種類によって適宜調節される。
【0118】例えば、飽和脂肪酸モノグリセリドが単独
に使用される場合は、水難溶性薬物1重量部に対し、飽
和肪酸モノグリセリドが1〜100重量部、好ましくは
5〜60重量部が適当である。
【0119】飽和脂肪酸モノグリセリドとポリオキシエ
チレンソルビタン脂肪酸エステルを併用する場合は、水
難溶性薬物1重量部に対して飽和脂肪酸モノグリセリド
1〜100重量部(好ましくは10〜50重量部)、ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル1〜100
重量部(好ましくは10〜50重量部)から成るものが
好ましく、また飽和脂肪酸モノグリセリドとポリオキシ
エチレンソルビタン脂肪酸エステルを併用する場合は、
水難溶性薬物1重量部に対して飽和脂肪酸モノグリセリ
ド1〜100重量部(好ましくは10〜50重量部)、
ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル1〜10
0重量部(好ましくは10〜50重量部)から成るもの
が好ましい。
【0120】さらにポリオキシエチレンソルビタン脂肪
酸エステル以外の非イオン系界面活性剤を併用する場合
は、水難溶性薬物1重量部に対して飽和脂肪酸モノグリ
セリド1〜100重量部(好ましくは10〜50重量
部)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル1
〜100重量部(好ましくは10〜50重量部)、他の
非イオン系界面活性剤1〜100重量部(好ましくは1
0〜50重量部)から成るものが好ましい。
【0121】多孔性無機物質を吸着させてなる経口投与
用医薬組成物においては、上記非ミセル型経口投与用医
薬組成物10重量部に対して多孔性無機物質を1〜10
0重量部、好ましくは2〜10重量部使用することが好
適である。
【0122】本発明の非ミセル型医薬組成物は、通常水
難溶薬物を飽和脂肪酸モノグリセリドまたは飽和脂肪酸
モノグリセリドおよびポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステルに溶解することによって調製される。当該
組成物中には、さらに安定化剤、防腐剤、増量剤等の添
加剤を配合してもよい。当該組成物は通常カプセル剤
(就中、軟カプセル剤)として製剤化される。
【0123】また多孔性無機物質を吸着させてなる医薬
組成物は、通常粉末状として調製され、吸着は自体既知
の方法で行われる。また必要に応じてマンニトール等の
製剤用賦形剤を加えて粉末製剤とするか、さらに常法に
よりカプセル充填あるいは製錠する。
【0124】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。 実施例1 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1 gをカプリル酸モノグリセ
リド(日光ケミカル社製「SEFSOL318」)65
0gに加え、40℃にて溶解、攪拌し、非ミセル型溶液
を得た。
【0125】実施例2 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをカプリン酸モノグリ
セリド(太陽化学社製「SUNSOFT760」)65
0gに加え、40℃にて溶解、攪拌し、非ミセル型溶液
を得た。
【0126】実施例3 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをカプリル酸モノグリ
セリド(日光ケミカル社製「SEFSOL318」)ポ
リオキシエチレンソルビタンモノオレート(日光ケミカ
ル社製「TO−10M」)の混合物(1:1)650g
に加え、40℃にて溶解、攪拌し、非ミセル型溶液を得
た。
【0127】実施例4 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをカプリル酸モノグリ
セリド(日光ケミカル社製「SEFSOL318」)と
ポリエチレングリコール(PEG400)の混合物
(1:1)650gに加え、40℃にて溶解、攪拌し、
非ミセル型溶液を得た。
【0128】比較例1 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをポリエチレングリコ
ール(PEG400)650gに加え、40℃にて溶
解、攪拌し、非ミセル型溶液を得た。
【0129】比較例2 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩10gを乳鉢で粉砕し、乳糖19
0gと混合し、カプセル充填用粉末200gを調製し
た。
【0130】実施例5 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをカプリル酸モノグリ
セリド(日光ケミカル社製「SEFSOL318」)6
50gに加え40℃にて溶解、攪拌し、非ミセル型溶液
を得た。かくして得られた溶液600gとメタケイ酸ア
ルミン酸マグネシウム(富士化学産業社製「ノイシリン
US2 」)370gを攪拌造粒機にて混合した。さらに
クロスカルメロースナトリウムA型30gを混合攪拌
し、精製水250mlを添加して造粒した。その後、通風
乾燥機にて40℃、17時間乾燥し、42〜200mesh
にて篩過し、カプセル充填用細粒550gを調製した。
【0131】実施例6 2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペラジノフェニル)
エチル メチル2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフ
ェニル) −1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボキシレート〕塩酸塩20.1gをカプリル酸モノグリ
セリド(日光ケミカル社製「SEFSOL318」)と
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート( 日光ケミ
カル社製「TO−10M」) の混合物(1:1)650
gに加え、40℃にて溶解、攪拌し、非ミセル型溶液を
得た。かくして得られた溶液600gとメタケイ酸アル
ミン酸マグネシウム(富士化学産業社製「ノイシリンU
2 」)370gを攪拌造粒機にて混合した。さらにク
ロスカルメロースナトリウムA型30gを混合攪拌し、
精製水250mlを添加して造粒した。その後、通風乾燥
機にて40℃、17時間乾燥し、42〜200meshにて
篩過し、カプセル充填用細粒550gを調製した。
【0132】試験例1 本医薬組成物の安定性 実施例1および2で調製した医薬組成物につき、含有さ
れる薬物の安定性を調べるために60℃8週間の保存試
験を行った。当該薬物含量、その類縁物質(当該薬物の
分解物質)含量、外観について確認した。結果を表1に
示すが、本組成物は殆ど分解されることなく、60℃の
状態で長期間に渡って安定であった。
【0133】
【表1】
【0134】試験例2 経口投与による吸収性 実施例1、2および比較例1で調製した医薬組成物(液
状)における薬物2−〔p−(4−ベンズヒドリルピペ
ラジノフェニル) エチル メチル2,6−ジメチル−4
−(3−ニトロフェニル) −1,4−ジヒドロピリジン
−3,5−ジカルボキシレート〕塩酸塩の吸収性を確認
した。体重200gのフィッシャー系雄性ラットに試験
に供した医薬組成物3mg/2ml/kg体重を経口投与し、
投与後24時間後まで経時的に頚静脈より採血した。得
られた血液を遠心分離して血漿を回収し、アセトニトリ
ルで除蛋白後に逆相系カラム(ODS、日本Waters社
製)を用いた高速液体クロマトグラフ法により有効成分
を定量し、その血中濃度曲線から生物学的利用率を算出
した。結果を表2に示す。
【0135】
【表2】
【0136】試験例3 経口投与による吸収性 実施例1、3、6および比較例2で調製した医薬組成物
を00号カプセルに充してカプセル剤とし、これを経口
投与した場合における薬物の吸収性を調べた。投与前2
0時間絶食した体重10kgのビーグル犬に、試験用に調
製した組成物1mg/kg体重を経口投与し、投与後24時
間後まで経時的に前肢皮静脈より採血した。得られた血
液を遠心分離して血漿を回収し、アセトニトリルで除蛋
白後に逆相系カラム(ODS、日本Waters社製)を用い
た高速液体クロマトグラフ法により有効成分を定量し、
その血中濃度曲線から生物学的利用率を算出した。結果
を表3に示す。
【0137】
【表3】
【0138】
【発明の効果】本発明においては、水難溶性薬物の経口
投与による吸収性が改善された組成物を提供でき、また
ジヒドロピリジン誘導体のように不安定な薬物に対して
も、当該薬物が安定化された組成物を提供することがて
きるという効果を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 47/12 J 7433−4C (72)発明者 守屋 美香 大阪府枚方市招提大谷2丁目25番1号 株 式会社ミドリ十字中央研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水難溶性薬物を飽和脂肪酸モノグリセリ
    ドに溶解させてなるか、または飽和脂肪酸モノグリセリ
    ドおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル
    に溶解させてなる非ミセル型経口投与用医薬組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の組成物を医薬上許容され
    る多孔性無機物質に吸着させてなる経口投与用医薬組成
    物。
JP17311992A 1992-06-30 1992-06-30 水難溶性薬物の医薬組成物 Pending JPH0616537A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17311992A JPH0616537A (ja) 1992-06-30 1992-06-30 水難溶性薬物の医薬組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17311992A JPH0616537A (ja) 1992-06-30 1992-06-30 水難溶性薬物の医薬組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0616537A true JPH0616537A (ja) 1994-01-25

Family

ID=15954495

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17311992A Pending JPH0616537A (ja) 1992-06-30 1992-06-30 水難溶性薬物の医薬組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0616537A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073262A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Gotoo Corporation:Kk 固型製剤用包摂コーティング剤、固型製剤、その製造方法、及び食品類
WO2004045586A1 (ja) * 2002-11-15 2004-06-03 Bioserentach Co., Ltd. 薬物吸収促進を目的とする界面活性剤を含む固形化製剤
JP2009542605A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アレス トレーディング ソシエテ アノニム アニリノ−ピリミジンの経口医薬組成物、その製法、及びその使用

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073262A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Gotoo Corporation:Kk 固型製剤用包摂コーティング剤、固型製剤、その製造方法、及び食品類
WO2004045586A1 (ja) * 2002-11-15 2004-06-03 Bioserentach Co., Ltd. 薬物吸収促進を目的とする界面活性剤を含む固形化製剤
JP2009542605A (ja) * 2006-07-06 2009-12-03 アレス トレーディング ソシエテ アノニム アニリノ−ピリミジンの経口医薬組成物、その製法、及びその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3125319B2 (ja) 水難溶性薬物の医薬組成物
EP1526839B1 (en) Oral pharmaceutical forms of liquid drugs having improved bioavailability
UA72541C2 (en) A pharmaceutical composition containing benzamide derivative
JP2005002123A5 (ja)
JP2005002123A (ja) 4,5−エポキシモルヒナン誘導体を含有する安定な医薬品組成物
JP2008542260A (ja) 新規の注射可能組成物及びその調製方法
JP2012520281A (ja) ロスバスタチンラクトールの薬物としての使用
JP3689104B2 (ja) 安定な経口用固形医薬組成物
JP2002537258A5 (ja)
JP2021519817A (ja) 液体薬学的製剤
JP5765738B2 (ja) ロスバスタチンおよびアトルバスタチン誘導体
JPH04360833A (ja) 1,4−ジヒドロピリジン誘導体を含有する製剤
KR101679380B1 (ko) 두타스테리드를 포함하는 약학적 조성물 및 이를 포함하는 캡슐 제형
JP6347784B2 (ja) 神経筋遮断薬の安定化水性組成物
JP6450356B2 (ja) 液状医薬製剤
JPH0616537A (ja) 水難溶性薬物の医薬組成物
AU2003235156B9 (en) Solid dispersion composition
JP4808246B2 (ja) 医薬組成物
JPS6140647B2 (ja)
JPH1017495A (ja) 水難溶性薬物の医薬組成物
JP2008525390A (ja) アゼチジン誘導体の注射可能又は経口送達可能な製剤
WO2022061120A1 (en) Solid dispersions containing amorphous nintedanib, their synthesis and use thereof
JPH03128322A (ja) ポリプレニル系化合物を含有する医薬組成物およびその製造方法
JP5738205B2 (ja) アトルバスタチンラクトールの薬物としての使用
TW201922250A (zh) 比拉斯汀(bilastine)的水性組成物