JPH0616333Y2 - カレンダー修正機構付時計 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、カレンダー修正機構付時計、特にカレンダ
ー等間欠表示部材付の時計の修正機構に関する。

〔考案の概要〕

外部操作部材により回転される偏心した軸、もしくは穴
と摩擦嵌合するレバー体が、摺動して間欠表示部材の歯
車を間欠に送り修正する機構。

〔従来の技術〕

従来第２図に示すように、外部操作部材（図示せず）に
より回転させられるカレンダー修正歯車１に設けられた
偏心軸１ａと、該偏心軸に摩擦嵌合する穴２ａ及び該穴
２ａより同一方向に伸びた２本の腕部と、該腕部の先端
にそれぞれ設けられた日修正爪２ｃ、及び曜修正爪２ｂ
を設けたレバー体２により、日車７及び曜表示車４をそ
れぞれ該カレンダー修正歯車１の回転方向により、該レ
バー体２に設けられた日修正爪２ｃ、及び曜修正爪２ｂ
が軌跡Ａ，Ｂを描き、該日車７の歯部７ａ及び該曜表示
車４の歯部４ａとそれぞれ係合し、日及び曜日を修正す
る機構が知られていた。

例えば、実開昭５５−１７５５号公報にこのような従来
のカレンダー修正構造が開示されている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

しかし、従来のカレンダー修正機構は、日車と曜表示車
がほぼ同一の面で平面的に重ならないよう配置されてい
たため、第５図に示すようなデザインのものにしか適せ
ず、第４図に示すような針式カレンダー表示の時計には
応用できなかった。

そこで、本考案は従来のこのような欠点を解決するた
め、日表示車と曜表示車が同一の回転軸を持つよう配置
したカレンダー付時計においてもたやすくカレンダー修
正できることを目的としている。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために、この考案は同一の回転軸
を持つ一つ以上のカレンダー表示部材の歯車を、偏心軸
から互いに逆方向に伸びた腕部に設けられた爪によっ
て、同一回転方向に間欠回転修正するようにした。

〔作用〕

上記のように配置されたカレンダー機構においては、針
式表示及び円盤による窓からの表示の両方の表示方法を
任意に選べることができ、デザイン上の自由度が大きく
広がった。

〔実施例〕

以下に、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図において、外部操作部材（図示しない）によって
回転運動をするカレンダー修正歯車１には偏心して軸１
ａが設けられている。レバー体２のほぼ中央に設けられ
た穴２ａが前記偏心軸１ａは摩擦嵌合し、前記レバー体
２は外部操作部材の回転により摺動する。今、前記カレ
ンダー修正歯車１が時計回りをすると、前記カレンダー
修正歯車１に設けられた偏心軸１ａにおいて摩擦嵌合し
ているレバー体２は時計回りをして、前記レバー体２の
右方向の先端に設けられた日修正爪２ｃが、日表示車３
の歯車部３ａと係合し、前記日修正爪２ｃは軌跡Ｂを描
き、前記日表示車３を時計回りに回転させる。

前記日表示車３は日ジャンパ５の先端に設けられた躍制
部５ａによって位置決めさせられているので、前記日表
示車３は間欠回転する。第３図、第４図に示すように前
記日表示車３には文字板９をはさんで日表示針３ｂが取
付けられ、前記文字板９上に印刷された日付を指示す
る。

次に、前記カレンダー修正歯車が反時計回りをすると、
前記レバー体２は反時計回りをし、レバー体２の左方向
の先端に設けられた曜修正爪２ｂが、曜表示車４に設け
られた歯車部４ａと係合し、さらに前記カレンダー修正
車１が回転を続けると、前記曜修正爪２ｄは軌跡Ａを描
き前記曜表示車は回転する。前記曜表示車３は曜ジャン
パ６の先端に設けられた躍制部６ａによって位置決めさ
れているので、間欠回転する。

第４図(b)に示すように、前記曜表示車４には文字板９
をはさんで曜表示針４ｂが取付けられ、前記文字板９上
に印刷された曜日を指示する。もしくは第４図(a)に示
すように、曜表示板４ｃ上に印刷された曜日を文字板９
に設けられた窓部９ａを通して曜日を表示する。

次に、第６図に示す本考案の他の例について説明すれ
ば、これは第７図に示すような日付表示機能付時計の例
である。

作動について説明すれば、カレンダー修正歯車１が時計
回りをすると、前記カレンダー修正歯車１に設けられた
偏心軸１ａと穴２ａにおいて摩擦嵌合するレバー体２
は、付き回りをおこして共に時計回りに回転する。前記
レバー体２の右側に設けられた日修正爪２ｃは軌跡Ｂを
描き、日表示車３に設けられた歯部３ａと係合し、これ
を時計回りに回転させる。

次に前記カレンダー修正歯車１を反時計方向に回転させ
ると、前記レバー体２はやはり付き回りをおこして反時
計方向に回転する。前記レバー体２の左側に設けられた
日修正爪２ｃは軌跡Ｂを描き、日表示車３に設けられた
歯部３ａと係合し、これをやはり時計回りに回転させ
る。

なお、日表示車３はジャンパ５の先端に設けられた躍制
部５ａによって位置決めされており、前記日表示車３は
間欠回転する。

〔考案の効果〕

本考案は以上説明したように、偏心回転する軸に摩擦嵌
合するレバー体の左右に修正爪を設けるだけで同軸上に
配置されたカレンダー部材を間欠回転修正を容易に行う
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案のカレンダー修正機構の平面図、第２図
は従来のカレンダー修正機構の平面図、第３図は第１図
の断面図で第４図(a)の断面を示している。第４図は本
考案のカレンダー表示のデザイン例で(a)は針式日表
示，窓式曜表示を、(b)は針式日，曜表示を表してい
る。第５図は従来のカレンダー表示例で、窓式日，曜表
示を表している。第６図は本考案の他のカレンダー修正
機構の平面図を示している。第７図は第６図のカレンダ
ー表示のデザイン例で(a)は針式日表示，(b)は窓式日表
示を表している。 １……カレンダー修正歯車 １ａ……偏心軸、２……レバー体 ２ａ……穴、２ｂ……曜修正爪 ２ｃ……日修正爪、３……日表示車 ３ａ……歯部、３ｂ……日表示針 ４……曜表示車、４ａ……歯部 ４ｂ……曜表示針、４ｃ……曜表示 ５……日ジャンパ、５ａ……躍制部 ６……曜ジャンパ、６ａ……躍制部 ７……日車、７ａ……歯部 ８……日車押さえ、８ａ……日ジャンパ ８ｂ……曜ジャンパ、９……文字板 ９ａ……曜表示窓 Ａ……曜修正爪の軌跡 Ｂ……日修正爪の軌跡

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】カレンダー修正機構付時計において、外部
   から操作でき、回転運動する偏心部を有する歯車、前記
   偏心部に係合する摩擦嵌合部を有するレバー体、前記レ
   バー体は前記摩擦嵌合部より互いに逆方向に伸びた腕部
   と前記腕部の先端には爪部を有し、前記レバー体の爪部
   により同一回転方向に間欠的に回転され、時刻表示車と
   同軸に配置された少なくとも一つ以上の表示部材を有す
   る歯車からなるカレンダー修正機構付時計。