JPH06162653A - ディスク駆動装置およびスピンドルモータ位置調整装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フロッピーディスクドライブ等のディスク駆
動装置において、アジマス調整やオフトラック量調整或
はインデックスタイミングの調整を容易に行うことがで
きるようにする。 【構成】 スピンドルモータ１を設けたモータ基板２を
シャーシ３に対して締結手段４により位置調整可能に取
付け、上記モータ基板２を移動させることにより、スピ
ンドルモータ１と磁気ヘッド５の相対的な位置関係を調
整し、アジマス調整やオフトラック量の調整或はインデ
ックスタイミングの調整を行う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明はフロッピーディスクド
ライブ等のディスク駆動装置および該ディスク駆動装置
においてスピンドルモータの位置調整を行うスピンドル
モータ位置調整装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】フロッピーディスクドライブのような記
録メディア交換可能型のディスク駆動装置においては、
装置間相互の互換性を保証する必要があり、このために
磁気ヘッドを高精度に組付ける必要がある。

【０００３】ところが、従来のディスク駆動装置にあっ
ては一般に、スピンドルモータはシャーシの所定の位置
に所謂位置決めされた状態で固定的に取付けられてい
た。

【０００４】このために、シャーシに対してスピンドル
モータの位置を移動させることにより、スピンドルモー
タに対して相対的に磁気ヘッドの位置を移動させて、ヘ
ッド位置の調整を行うことは出来なかった。

【０００５】そこで従来は、磁気ヘッドを取付けたジン
バルをディスク駆動装置のキャリッジに高精度に組付け
ることにより、磁気ヘッドの位置精度を出す方法が採ら
れている。

【０００６】この方法の具体例を図６に基づいて説明す
る。

【０００７】中央部に磁気ヘッド１０１を取付けたジン
バル１０２の周縁部に位置規制ピン挿入孔１０３〜１０
３を設ける。

【０００８】上記位置規制ピン挿入孔１０３〜１０３に
位置規制ピン１０４〜１０４を挿入し、これら位置規制
ピン１０４〜１０４をキャリッジ１０５上において水平
方向（ｘ，ｙ方向）に移動させることにより、磁気ヘッ
ド１０１の水平方向の位置規制を行うようになってい
る。

【０００９】また、上記キャリッジ１０５の上記ジンバ
ル１０２の中央部の磁気ヘッド１０１の真下に対向する
位置にはジンバル押上部材導入孔１０６が設けられてい
る。

【００１０】そして、上記導入孔１０６に導入したジン
バル押上部材１０７で上記ジンバル１０２を押上げ、磁
気ヘッド１０１の上面を基準板１０９に押付けることに
より、磁気ヘッド１０１の高さや平行度等の位置調整を
行う。このようにして水平方向や高さ方向の位置調整を
行ったのち、ジンバル１０２を接着剤１１０でキャリッ
ジ１０５に貼付けるようになっている。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記従来の磁
気ヘッドの組付方法には次に述べるような問題点があっ
た。

【００１２】（１）Ｓide０の磁気ヘッド１０１のアジ
マス角およびインデックスタイミング等は磁気ヘッド１
０１乃至ジンバル１０２をキャリッジ１０５に接着剤１
１０で貼付ける際の位置精度により決定されるため、高
精度に貼付けることを要求されるが、実際に高精度に貼
付けるのは極めて難しい。

【００１３】（２）磁気ヘッド１０１乃至ジンバル１０
２をキャリッジ１０５に接着剤１１０で貼付けてしまう
と、再度、位置調整を行うのが困難である。

【００１４】（３）オフトラック量の調整は上記アジマ
ス角やインデックスタイミングの調整とは別に、キャリ
ッジ１０５の送り機構の位置を調整することにより行わ
なければならず、位置決め調整作業が繁雑になる。

【００１５】本発明は磁気ヘッドに対してスピンドルモ
ータの位置を調整することにより、上記従来の問題点を
解決することができるようにしたものである。

【００１６】

【課題を解決するための手段】請求項１のディスク駆動
装置は、スピンドルモータを設けたモータ基板をシャー
シに対して締結手段により位置調整可能に取付けた。

【００１７】請求項２のスピンドルモータ位置調整は、
基準ディスクの信号を再生する信号再生手段と、スピン
ドルモータの回転に伴ってインデックス信号を発生する
インデックス信号発生手段と、上記信号が供給され、こ
れら信号からヘッドの位置を検出するヘッド位置検出手
段と、上記ヘッド位置検出手段の検出結果に応じて、上
記スピンドルモータが設けられているモータ基板を移動
方向及び移動量を決定する移動制御手段と、上記移動制
御手段の制御信号に応じて、上記モータ基板を移動させ
るモータ基板駆動手段とを備えている。

【００１８】請求項３のスピンドルモータ位置調整装置
は、請求項２のスピンドルモータ位置調整装置におい
て、信号再生手段は、基準ディスクに記録された基準ト
ラック位置情報、アジマス情報、インデックス情報を再
生するようになっていて、これら各情報に、インデック
ス信号発生手段により発生するインデックス信号を加え
て、ヘッド位置検出手段により基準ディスクに対するヘ
ッド位置を検出するようにした。

【００１９】

【作用】請求項１のディスク駆動装置においては、シャ
ーシに対してモータ基板を前後、左右等に動かす。これ
によって、モータ基板上に設けられているスピンドルモ
ータと、シャーシ上に設けられている磁気ヘッドの相対
的な位置関係を調整する。

【００２０】請求項２のスピンドルモータ位置調整装置
においては、信号再生手段によって再生された基準ディ
スクの信号と、インデックス信号発生手段によって得ら
れたインデックス信号を基にして、ヘッド位置検出手段
で磁気ヘッドの位置を検出する。この検出結果に基づい
て、移動制御手段によりスピンドルモータが設けられて
いるモータ基板の移動方向及び移動量を決定する。そし
て、上記移動制御手段からの制御信号に応じてモータ基
板駆動手段により、モータ基板を動かしてスピンドルモ
ータと磁気ヘッドの相対位置関係を調整する。

【００２１】請求項３のスピンドルモータ位置調整装置
においては、信号再生手段によって得られた基準トラッ
ク位置情報、アジマス情報、インデックス情報等を基に
して、モータ基板を動かして、スピンドルモータと磁気
ヘッドの相対位置関係を調整することにより、アジマス
角やオフトラック量およびインデックスタイミングの調
整を行う。

【００２２】

【実施例】次に本発明のディスク駆動装置およびスピン
ドルモータ位置調整装置を図面を参照して説明する。

【００２３】図１及び図２はディスク駆動装置の要部の
平面図及び断面図を示す。図１〜図２において、１はス
ピンドルモータ、２はスピンドルモータ１のモータ基
板、３はシャーシ、４…４は上記モータ基板２をシャー
シ３に位置調整可能に取付けている締結手段、５は磁気
ヘッド、６は磁気ヘッド５を取付けたヘッドキャリッ
ジ、７はヘッドキャリッジ６の送りを行うヘッドキャリ
ッジ送り機構であり、該ヘッドキャリッジ送り機構７
は、モータ７ａと、該モータ７ａによって回転されて、
上記ヘッドキャリッジ６をスライドさせるリードスクリ
ュー７ｂと、上記ヘッドキャリッジ６のスライドをスラ
イドするガイド軸７ｃとからなっている。８はスピンド
ルモータ１の回転軸に取付けられたターンテーブルであ
る。

【００２４】上記モータ基板２は四角形状に形成されて
いる。上記シャーシ３には上記モータ２よりもやや小さ
目の四角形状の切欠部３ａが形成されている。

【００２５】そして、図２に示したように上記切欠部３
ａを塞ぐようにしてシャーシ３の下面側に上記モータ基
板２を重ね合わせて、該モータ基板２の四隅部を上記締
結手段４…４により位置決め固定するようになってい
る。

【００２６】上記締結手段４…４は図３に示したよう
に、ネジ１１と、該ネジ１１を螺合するべくシャーシ３
に設けられたネジ孔１２と、上記ネジ１１を挿入するべ
くモータ基板２に設けられたネジ挿入孔１３とからなっ
ている。

【００２７】そして、上記シャーシ３の下面にモータ基
板２を重ねて、上記ネジ孔１２とネジ挿入孔１３の位置
を合わせた上で、上記モータ基板２のネジ挿入孔１３を
通して、シャーシ３に設けたネジ孔１２にネジ１１を螺
合し、該ネジ１１の頭部１１ａと上記シャーシ３の間で
モータ基板２を挾着することにより、該モータ基板２の
位置決め固定を行うようになっている。

【００２８】上記モータ基板２に設けられたネジ挿入孔
１３は、上記ネジ１１の軸部１１ｂの直径の数倍（２〜
３倍程度）の直径に形成されていて、該軸部１１ｂの周
囲に位置調整しろ（隙間）１４を持つようになってい
る。

【００２９】そして、上記ネジ１１を緩め、上記調整し
ろ１４の許容範囲でモータ基板２を次に説明するスピン
ドルモータ位置調整装置のモータ基板駆動手段によって
Ｘ方向，Ｙ方向等に移動させることにより、磁気ヘッド
５に対するスピンドルモータ１の相対的な位置関係を調
整し、これによってアジマス調整、インデックスタイミ
ング調整等を行うようになっている。

【００３０】次に、スピンドルモータ位置調整装置につ
いて説明する。

【００３１】図４はスピンドルモータ位置調整装置のブ
ロック図である。

【００３２】スピンドルモータ位置調整装置２１は、上
記スピンドルモータ１により回転され、かつ磁気ヘッド
５により読取られる基準ディスク２２の信号を再生する
信号再生手段２３と、スピンドルモータ１の回転に伴っ
てインデックス信号を発生するインデックス信号発生手
段２４と、上記信号再生手段２３およびインデックス信
号発生手段２４からの信号が供給され、かつ、これらの
信号から磁気ヘッド５の位置を検出するヘッド位置検出
手段２５と、該ヘッド位置検出手段２５の検出結果に応
じて、上記モータ基板２の移動方向及び移動量を決定す
る移動制御手段２６と、該移動制御手段２６の制御信号
に応じて、上記モータ基板２を移動させるモータ基板駆
動手段２７とを備えている。

【００３３】上記信号再生手段２３は基板ディスク２２
に記録された基準トラック位置情報、アジマス情報、イ
ンデックス情報を再生するようになっている。

【００３４】また、上記モータ基準駆動手段２７は上記
モータ基板２を載置する移動テーブル２８を有してい
る。

【００３５】上記移動テーブル２８の上面には一対のモ
ータ基板係合部２９，３０が設けられている。

【００３６】そして、上記係合部２９，３０を上記モー
タ基板２に設けた一対の被係合部２ａ，２ｂに係合した
状態で移動テーブル２８上にモータ基板２を支持するよ
うになっている。

【００３７】上記移動テーブル２８はＸ軸テーブル、Ｙ
軸テーブル等を重ね合わせることにより形成されてい
て、上記モータ基板２をＸ軸、Ｙ軸方向に移動させるこ
とができるようになっている。

【００３８】なお、４１は上記シャーシ３を支持してい
るシャーシ支持台であり、該シャーシ支持台４１には一
対のシャーシ係合部４２，４３が設けられていて、これ
らシャーシ係合部４２，４３を上記シャーシ３に設けた
一対の被係合部３ｂ，３ｃに挿入することにより、シャ
ーシ３を位置決めした状態で支持するようになってい
る。

【００３９】次に、上記スピンドルモータ位置調整装置
２１の使用法及び作用について述べる。

【００４０】スピンドルモータ１を位置決めするに当っ
ては、モータ基板２をシャーシ３に取付けている締結手
段４…４のネジ１１…１１を緩めたのち、モータ基板２
を移動テーブル２８上に取付けると共に、シャーシ３を
シャーシ支持台４１上に取付ける。

【００４１】しかるのち、スピンドルモータ１に基準デ
ィスク２２を取付けて回転させると、該基準ディスク２
２に記録されている記録位置トラック情報、アジマス情
報、インデックス情報は磁気ヘッド５で読取られ、信号
再生手段２３で再生されて、ヘッド位置検出手段２５に
送られる。

【００４２】一方、インデックス信号発生手段２４によ
って発生したインデックス信号も上記ヘッド位置検出手
段２５に送られる。

【００４３】そして、上記各信号に基づいて、ヘッド位
置検出手段２５は磁気ヘッド５の位置を検出する。

【００４４】上記検出結果は移動制御手段２６に送られ
て、該移動制御手段２６により、アジマス調整やオフト
ラック量調整、或はインデックスタイミング調整に必要
なモータ基板２の移動方向や移動量が決定される。

【００４５】そして、上記移動制御手段２６からの制御
信号はモータ基板駆動手段２７に入力され、該モータ基
板駆動手段２７によって移動テーブル２８をＸ軸，Ｙ軸
方向等に移動させることにより、磁気ヘッド５に対する
スピンドルモータ１の相対的な位置関係調整し、これに
よって、アジマス調整、オフトラック量調整、インデッ
クスタイミング調整を自動的に行うのである。

【００４６】しかるのち、上記締結手段４…４のネジ１
１を締付けて、モータ基板２をシャーシ３に対して固定
することにより調整を完了するのである。

【００４７】なお、図１〜図３に示す実施例では、モー
タ基板２に突起挿入孔２ａ，２ｂを設けて、これら突起
挿入孔２ａ，２ｂを利用して、モータ基板２と移動テー
ブル２８を結合する構成としたが、図５（Ａ），
（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ），（Ｅ）に示したように突起挿
入孔２ａ，２ｂに代えて、凹ダボ５１，凸ダボ５２，ス
タッド５３，曲げ部５４、或は切欠き５５等を設け、こ
れら凹ダボ５１，凸ダボ５２，スタッド５３，曲げ部５
４或は切欠き５５等を利用して、モータ基板２と移動テ
ーブル２８を係合する構成としてもよい。

【００４８】

【発明の効果】本発明には次に述べるような効果があ
る。

【００４９】（１）請求項１のディスク駆動装置にあっ
ては、スピンドルモータのモータ基板をシャーシに対し
て移動させることにより、磁気ヘッドとスピンドルモー
タとの相対的な位置関係を調整し、これによって、アジ
マス調整やオフトラック量調整或はインデックスタイミ
ング調整を行うことができる。

【００５０】（２）請求項２のスピンドルモータ位置調
整装置にあっては、モータ基板駆動手段によりモータ基
板が動かされてスピンドルモータと磁気ヘッドの相対位
置関係を自動的に調整することができる。

【００５１】（３）請求項３のスピンドルモータ位置調
整装置にあっては、信号再生手段で基板ディスクに記録
されている基準トラック位置情報、アジマス情報、イン
デックス情報を再生するようにしたので、これらの情報
に基づいて、アジマス調整やオフトラック量調整或はイ
ンデックスタイミング調整の全ての調整を行うことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】ディスク駆動装置の要部の平面図。

【図２】ディスク駆動装置の要部の断面図。

【図３】締結手段部分の拡大断面図。

【図４】スピンドルモータ位置調整装置のブロック図。

【図５】（Ａ），（Ｂ），（Ｃ），（Ｄ），（Ｅ）はモ
ータ基板に設けた被係合部の変形例を示す断面図。

【図６】従来例の断面図。

【符号の説明】

１…スピンドルモータ ２…モータ基板 ３…シャーシ ４…締結手段 ２１…スピンドルモータ位置調整装置 ２２…基準ディスク ２３…信号再生手段 ２４…インデックス信号発生手段 ２５…ヘッド位置検出手段 ２６…移動制御手段 ２７…モータ基板駆動手段

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 スピンドルモータのモータ基板をシャー
   シに対して締結手段により位置調整可能に取付けたこと
   を特徴とするディスク駆動装置。
2. 【請求項２】 基準ディスクの信号を再生する信号再生
   手段と、スピンドルモータの回転に伴ってインデックス
   信号を発生するインデックス信号発生手段と、 上記信号が供給され、これら信号からヘッドの位置を検
   出するヘッド位置検出手段と、 上記ヘッド位置検出手段の検出結果に応じて、上記スピ
   ンドルモータが設けられているモータ基板の移動方向及
   び移動量を決定する移動制御手段と、 上記移動制御手段の制御信号に応じて、上記モータ基板
   を移動させるモータ基板駆動手段と、 を備えたことを特徴とするスピンドルモータ位置調整装
   置。
3. 【請求項３】 請求項２において、 信号再生手段は、基準ディスクに記録された基準トラッ
   ク位置情報、アジマス情報、インデックス情報を再生す
   るようになっていて、これら各情報に、インデックス信
   号発生手段により発生するインデックス信号を加えて、
   ヘッド位置検出手段により基準ディスクに対するヘッド
   位置を検出するようにしたスピンドルモータ位置調整装
   置。