JPH0616127A - 気圧式倍力装置 - Google Patents

気圧式倍力装置

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JPH0616127A
JPH0616127A JP4007971A JP797192A JPH0616127A JP H0616127 A JPH0616127 A JP H0616127A JP 4007971 A JP4007971 A JP 4007971A JP 797192 A JP797192 A JP 797192A JP H0616127 A JPH0616127 A JP H0616127A
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Shinji Kamishiro
眞二 神代
Kiyoyuki Fue
清之 笛
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Tokico Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 バルブボディ部23内の弁機構22と第一大
気通過部材75との間の空間部90を外部に連通させる
第二大気導入通路89が設けられており、該第二大気導
入通路89には通路空間80,88を形成しつつ第二大
気通過部材87が設けられている。 【効果】 吸気抵抗を受けない大気が空間部90の他に
通路空間80,88にも蓄えられているため、これが倍
力作動の初期に作動圧室19に導入されることになっ
て、出力の立ち上がりがはやく、また、バルブボディ部
23の内周部に設けられた第一大気導入通路75から大
気が導入されるとともに、第二大気導入通路89からも
大気が導入されることになるため、大気の導入流量が大
きくなって、パワーピストン6が即座に移動し、倍力作
動の全般にわたって応答性に優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両等においてブレー
キ操作等に応じてマスタシリンダの作動を助勢し、また
はクラッチの踏込みを助勢する気圧式倍力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の気圧式倍力装置としては、図3に
例示する構成のもの等が採用されている。この気圧式倍
力装置100は、フロントシェル101とリアシェル1
02とを有するハウジング103と、このハウジング1
03のリアシェル102に設けられた嵌挿孔104に概
略有底円筒状のバルブボディ部105において摺動自在
に嵌挿されるとともに、バルブボディ部105の内周部
に、大気を導入する大気導入通路106が設けられたパ
ワーピストン107と、バルブボディ部105の底部1
08に設けられたバルブプランジャ室109に挿入され
るバルブプランジャ110と、このバルブプランジャ1
10に連結されペダルの入力に応じて作動するオペレー
ティングロッド111とを有しており、また、パワーピ
ストン107に内周側が支持されハウジング103に外
周部が支持されて、ハウジング103内をフロントシェ
ル101側の負圧室112とリアシェル102側の作動
圧室113とに区画するダイアフラム114と、バルブ
プランジャ110に設けられたシート面115とバルブ
ボディ部105に設けられたシート面116とこれらシ
ート面115,116に離着座するポペットバルブ11
7とから構成され作動圧室113と負圧室112とを連
通・遮断するとともに作動圧室113と大気とを連通・
遮断する弁機構118とを有するものである。
【0003】そして、バルブボディ部105の大気導入
通路106には、大気中の塵埃等がバルブボディ部10
5内に侵入するのを防ぐフィルタ部材および大気導入の
際の音の発生を抑制するサイレンサ部材の少なくともい
ずれか一方からなる大気通過部材119が設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記気
圧式倍力装置100は、すでに大気通過部材119を通
過済みである、内部に蓄えられた大気の量が限られてい
るため、例えば運転者によるペダル踏込時の倍力作動の
初期において大気通過部材119による吸気抵抗を受け
ない蓄えられた大気の量が不足して気圧式倍力装置の立
ち上がりが遅く、また、大気導入通路106の開口面積
が限られており、大気導入通路106に設けられた大気
通過部材119を通過して導入される大気の流量(すな
わち弁機構118を介して負圧状態の作動圧室113に
導入される大気の流量)が小さいため、パワーピストン
107の作動すなわち気圧式倍力装置100自体の応答
性が悪くなるという問題があった。そして、この問題を
解決するために、吸気抵抗となる大気通過部材119の
材質等を改良することも試みられたがこの改良による応
答性の改善には限界があった。
【0005】したがって、本発明の目的は、倍力作動初
期の出力の立ち上がりがはやく、かつ大気を導入する際
の該大気の導入流量が大きくて、応答性に優れた気圧式
倍力装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の気圧式倍力装置は、ハウジングに、バルブ
ボディ部において摺動自在に支持されるとともに、該バ
ルブボディ部の内周部側に、大気を導入する第一大気導
入通路が設けられたパワーピストンと、該パワーピスト
ンとともに前記ハウジング内を、負圧源に連通する負圧
室と該負圧室または大気に選択的に連通する作動圧室と
に区画するダイアフラムと、前記バルブボディ部の内周
部側に設けられ、前記作動圧室と前記負圧室との連通お
よび前記作動圧室と大気との連通を制御する弁機構と、
該弁機構を作動させるオペレーティングロッドと、前記
負圧室と前記作動圧室との差圧により移動する前記パワ
ーピストンにより出力される出力軸とを有し、前記第一
大気導入通路には、フィルタ部材およびサイレンサ部材
の少なくともいずれか一方からなる第一大気通過部材が
設けられているものであって、前記バルブボディ部内の
前記弁機構と前記第一大気通過部材との間の空間部を外
部に連通させる第二大気導入通路を設け、該第二大気導
入通路に、前記空間部との間に通路空間を形成しつつフ
ィルタ部材およびサイレンサ部材の少なくともいずれか
一方からなる第二大気通過部材を設けてなることを特徴
としている。
【0007】
【作用】本発明の気圧式倍力装置によれば、ペダル踏込
時等、大気を導入する際の初期においては、すでに第一
大気通過部材をすでに通過済みである(すなわち第一大
気通過部材による吸気抵抗を受けない)、バルブボディ
部内の弁機構と大気通過部材との間の空間部に蓄えられ
ている大気に加えて、同様に第二大気通過部材を通過済
みである、第二大気導入通路の通路空間に蓄えられてい
る大気とが、作動圧室に導入されることになる。したが
って、吸気抵抗を受けない大気が十分に蓄えられてお
り、この大気が倍力作動の初期時に作動圧室に導入され
ることになるため、パワーピストンが即座に作動し気圧
式倍力装置の出力の立ち上がりに遅れを生じることがな
い。また、外部からも大気が導入されることになるが、
このとき、バルブボディ部の内周部側に設けられた第一
大気導入通路から大気が導入されるとともに、バルブボ
ディ部内の弁機構と第一大気通過部材との間の空間部を
外部に連通させる第二大気導入通路からも大気が導入さ
れることになり、大気の導入流量が大きくなる。
【0008】
【実施例】本発明の第1実施例による気圧式倍力装置を
図1を参照して以下に説明する。なお、以下の説明にお
ける左右は図面における左右を便宜上用いるものであ
る。
【0009】図1は本実施例の気圧式倍力装置の要部を
示す断面図である。この気圧式倍力装置は、タンデム気
圧式倍力装置であり、図示せぬセンタプレータ、フロン
トダイアフラムおよびフロントパワーピストン等を有し
ているものであるが、基本的には図3に示す気圧式倍力
装置とかわらないものである。図中、符号4は図示せぬ
フロントシェルの右側に嵌合して該フロントシェルとと
もにハウジングを構成するリアシェル、符号6はハウジ
ングのリアシェル4に左右摺動自在に支持されるパワー
ピストン、符号7はパワーピストン6に右端が設けられ
るとともにフロントシェルに設けられた図示せぬ挿通穴
から左端が突出しパワーピストン6の左方向の移動によ
り図示せぬマスタシリンダに向けて左方向に出力する出
力軸、符号13はパワーピストン6に内周部14が支持
されハウジングに図示せぬ外周部が支持されるリアダイ
アフラムをそれぞれ示している。
【0010】そして、上記リアダイアフラム13により
ハウジング内は、図示せぬ負圧連通管から図示せぬ負圧
源に連通し常に負圧状態とされるフロントシェル側のリ
ア負圧室17と、図示せぬブレーキペダルの操作により
左右方向に移動するオペレーティングロッド18の作動
等に応じて大気が導入され或いは導入された大気が排出
されるリアシェル4側のリア作動圧室19とに区画され
ている。
【0011】上記パワーピストン6は、リアシェル4か
ら突出するように形成された左右方向に延在する筒状部
20と該筒状部20の左側に設けられハウジング内にお
さめられる、該筒状部20より所定量大径の大径部21
とを有しリア作動圧室19の大気の導入・排出を制御す
る弁機構22が内部に設けられた概略有底円筒状のバル
ブボディ部23と、バルブボディ部23の大径部21の
外周部から外方に延出して設けられリア負圧室17とリ
ア作動圧室19との差圧を受けるピストン部24とを有
している。
【0012】また、リアシェル4には右側に突出する円
筒状の大径突出部4aと該大径突出部4aの右側の、該
大径突出部4aより小径の小径突出部4bとが設けられ
ており、小径突出部4bの内周側に支持された概略円筒
状のリアシール兼支持部材25の嵌挿孔25aにバルブ
ボディ部23の筒状部20は摺動自在に嵌挿支持されて
いる。なお、リアシェル4、リアダイアフラム13、バ
ルブボディ部23およびリアシール兼支持部材25等に
囲まれて上記リア作動圧室19は構成されている。ここ
で、リアシール兼支持部材25内にはその強度を向上さ
せるための補強部材26が設けられており、この補強部
材26は、リアシール兼支持部材25内に設けられた円
筒状の本体26aおよびこの本体26aの左側から径方
向内方に延出する内フランジ部26bと、本体26aの
右端部から径方向外方に延出しリアシール兼支持部材2
5から突出してリアシェル4の小径突出部4bの右端部
に当接する当接フランジ部26cが設けられている。
【0013】バルブボディ部23の筒状部20の内周部
は、その右端部から所定位置まで設けられた所定径の大
径内周部30と、該大径内周部30の左側に設けられた
該大径内周部30より所定量小径の小径内周部31と、
該小径内周部31の左側の底部32とを有しており、大
径内周部30と小径内周部31との境界部分にはバルブ
ボディ部23の軸線に直交する方向に沿って段部33が
周方向にわたって形成されている。
【0014】また、上記バルブボディ部23の小径内周
部31の左端部分の底部32近傍には該底部32近傍に
開口しバルブボディ部23内を貫通してリア負圧室17
に連通する第一連通孔34が設けられており、さらに、
第一連通孔34より内側の底部32には小径内周部31
より所定量小径のバルブプランジャ室35が設けられて
いる。そして、これにより、このバルブプランジャ室3
5と小径内周部31との境界付近の底部32にはバルブ
ボディ部23の軸線方向に直交する方向に沿って第一シ
ート面36が形成されることになる。
【0015】そして、上記バルブボディ部23のバルブ
プランジャ室35には、バルブプランジャ38が摺動自
在に挿入されている。一方、バルブボディ部23には、
バルブプランジャ室35からバルブボディ部23の軸線
に直交する方向に第二連通孔39が設けられており、こ
の第二連通孔39によりバルブプランジャ室35とリア
作動圧室19とは連通状態となっている。さらに、該バ
ルブボディ部23のバルブプランジャ38より左側に
は、加圧変形部材であるリアクションディスク40を挾
持した状態で出力軸7の右端41が設けられている。
【0016】ここで、上記バルブプランジャ38には、
外周部の所定位置に溝部43が設けられており、またそ
の右側には、オペレーティングロッド18の球形部44
が連結されるオペレーティングロッド連結穴45が設け
られている。そして、該オペレーティングロッド連結穴
45の外側には右方向に所定長さ延在するシート部47
が設けられており、このシート部47の右端部が第二シ
ート面48を構成することになる。
【0017】なお、上記オペレーティングロッド18
は、右側の所定径の第一軸部49と、該第一軸部49の
左側の所定位置に所定幅で設けられた、該第一軸部49
より所定量大径の鍔状部50と、該鍔状部50の左側に
所定長さ設けられた、第一軸部49とほぼ同径の第二軸
部51と、該第二軸部51より左側に所定長さ設けられ
た、該第二軸部51より所定量小径でしかもテーパ状を
なす第三軸部52と、該第三軸部52の左側に設けられ
た上記球形部44とからなっている。そして、鍔状部5
0と第二軸部51との境界部分には後述する第一スプリ
ング53の一端が、第二軸部51と第三軸部52との境
界部分には後述する第二スプリング54の一端が、それ
ぞれ当接するようになっている。
【0018】また、バルブボディ部23の第二連通孔3
9より左側に設けられたプレート挿入孔55内にはプレ
ート56が所定幅の隙間をもって挿入されており、この
プレート56の上端部はバルブプランジャ38の溝部4
3に所定幅の隙間をもって挿入されている。またその下
端部はリアシェル4内に装着されたストッパ57に当接
可能となっていてその右方向の所定位置以上の移動が規
制されるようになっている。このプレート56はパワー
ピストン6の右移動の限界位置の規制および該パワーピ
ストン6とバルブプランジャ38との位置関係等の規制
を行なうものである。
【0019】そして、バルブボディ部23とオペレーテ
ィングロッド18との間には、リテーナ58、ポペット
バルブ59、第一スプリング53および第二スプリング
54等が設けられている。次に、これらについて説明す
る。なお、上記した弁機構22は、ポペットバルブ59
と、上述した第一シート面36および第二シート面48
とから構成されることになる。
【0020】リテーナ58は、その一端側に設けられ
た、バルブボディ部23の大径内周部30とほぼ同径で
あって該バルブボディ部23の軸線方向(図における左
右方向)に沿う所定長さの第一筒部60と、該第一筒部
60の左端から径方向内方に延出する第一有孔円板部6
1と、該第一有孔円板部61の内側から軸線方向左方に
所定長さ延出する、大径内周部30より所定量小径の第
二筒部62と、該第二筒部62の左端から径方向内方に
延出する第二有孔円板部63とを有する一体成形品であ
る。
【0021】そして、上記リテーナ58の第一有孔円板
部61と第二筒部62とバルブボディ部23の大径内周
部30と段部33とにより囲まれる部分にはポペットバ
ルブ59の外周ビード部64が嵌入されており、この外
周ビード部64によりリテーナ58の外周側とバルブボ
ディ部23の内周側との連通は遮断されている。
【0022】また、リテーナ58の第二筒部62および
第二有孔円板部63の境界部分と、上記オペレーティン
グロッド18の鍔状部50および第二軸部51の境界部
分との間には所定の付勢力の第一スプリング53が設け
られている。なお、この第一スプリング53によりオペ
レーティングロッド18は右方向に付勢され、この付勢
力等によって、該オペレーティングロッド18が連結さ
れているバルブプランジャ38の第二シート面48がポ
ペットバルブ59の第三シート面65に着座するように
なっている。
【0023】ポペットバルブ59は、上記外周ビード部
64と、上記バルブボディ部23の第一シート面36お
よびバルブプランジャ38の第二シート面48にそれぞ
れ離着座可能な第三シート面65が左面に設けられた弁
部66と、該弁部66と外周ビード部64とを連結させ
る伸縮自在のローリング部67とを有しており、弁部6
6の右面には、補強用のディスク68が固着されてい
る。
【0024】そして、上記ディスク68と、オペレーテ
ィングロッド18の第二軸部51および第三軸部52の
境界部分との間には、所定の付勢力の第二スプリング5
4が設けられている。なお、この第二スプリング54
は、ポペットバルブ59の第三シート面65をバルブボ
ディ部23の第一シート面36およびバルブプランジャ
38の第二シート面48に着座させるべく付勢するもの
である。
【0025】ここで、ポペットバルブ59の第三シート
面65がバルブボディ部23の第一シート面36に離着
座することによりリア作動圧室19とリア負圧室17と
が連通・遮断され、該第三シート面65がバルブプラン
ジャ38の第二シート面48に離着座することによりリ
ア作動圧室19と大気とが連通・遮断されるようになっ
ている。なお、第三シート面65および第一シート面3
6で構成される弁が真空弁と呼ばれ、第三シート面65
および第二シート面48で構成される弁が大気弁と呼ば
れるものである。
【0026】バルブボディ部23の開口部近傍には、該
バルブボディ部23の大径内周部30に所定の間隔をも
って挿入される円筒部70と、該円筒部70の左側の端
部から径方向外方に所定量突出しバルブボディ部23の
大径内周部30に当接する爪部71と、円筒部70の爪
部71に反する右側の端部から径方向内方に所定量突出
する係止部72とを有する一体成形の係止リテーナ73
が設けられている。ここで、上記爪部71により係止リ
テーナ73は、その円筒部70をバルブボディ部23と
ほぼ同軸をなす位置に配置するようにして、バルブボデ
ィ部23に係止されることになる。
【0027】なお、上記係止リテーナ73の円筒部70
とオペレーティングロッド18との間の空間は、第一大
気導入通路74を構成しており、該第一大気導入通路7
4には、オペレーティングロッド18の鍔状部50に当
接する位置に第一大気通過部材75が、係止リテーナ7
3に固着された状態で設けられている。この第一大気連
通部材75は、大気中の塵埃等がバルブボディ部23内
に侵入するのを防ぐフィルタ部材および大気導入の際の
音の発生を抑制するサイレンサ部材の少なくともいずれ
か一方から構成されるもので、上記フィルタ部材は、大
気中の塵埃等を除去できる程度の目の粗さに成形された
スポンジ等からなり、サイレンサ部材は、フィルタ部材
よりも目の粗さが細かく圧縮成形されたフエルト等から
なるものである。
【0028】また、係止リテーナ73の係止部72には
バルブボディ部23とリアシール兼支持部材25との間
への塵埃等の付着を防止するブーツ76の一端側が係止
されている。このブーツ76は、弾性材料からなる一体
成形品であり、前記係止部72に係合する内側係合部7
7と、該内側係合部77の右側の端部から径方向外方に
延出したのち左方向に延びる伸縮自在の蛇腹部78と、
該蛇腹部78の左端部に設けられた外側係合部79とか
ら構成されている。なお、蛇腹部78の右端部はバルブ
ボディ部23の右端部に当接しており、また、蛇腹部7
8はバルブボディ部23の外周部との間に外空間部(通
路空間の一部)80を形成している。
【0029】上記ブーツ76の外側係合部79は、ホル
ダ81に係止されている。このホルダ81は、リアシェ
ル4の大径突出部4aの外周部より所定量大径の筒部8
2と、該筒部82の一端側から径方向内方に突出し該筒
部82を大径突出部4aに係止する係止爪83と、筒部
82の他端側から径方向外方に突出し上記ブーツ76の
外側係合部79を係合させる外フランジ部84と、該ホ
ルダ81をリアシェル4の小径突出部4bの右端部に当
接させる内フランジ部85とを有しており、筒部82に
は所定の位置に大気導入口86が周方向に複数設けられ
ている。そして、筒部82の内側とリアシェル4の小径
突出部4bとの間には、上述した第一大気通過部材75
と同様に、大気導入口86から導入される大気中の塵埃
等がバルブボディ部23内に侵入するのを防ぐフィルタ
部材および大気導入の際の音の発生を抑制するサイレン
サ部材の少なくともいずれか一方から構成される第二大
気通過部材87が設けられている。
【0030】そして、バルブボディ部23の右端部の、
パワーピストン6が左方向に移動した際にリア作動圧室
19に開口しない所定位置には切欠部(通路空間の一
部)88が設けられており、この切欠部88、ブーツ7
6とバルブボディ部23との間の外空間部80、リアシ
ェル4の小径突出部4bおよび大気導入口86が、第一
大気導入通路74と別系統でバルブボディ部23内の弁
機構22と第一大気通過部材75との間の内空間部(空
間部)90を外部に連通させる第二大気導入通路89を
構成している。
【0031】以上に述べた構成の第1実施例の気圧式倍
力装置によれば、通常状態(ブレーキペダルが踏込まれ
ない状態等)においてはポペットバルブ59が第二スプ
リング54の付勢力等によりその第三シート面65と第
一シート面36および第二シート面48とを当接させて
真空弁および大気弁を閉じ、リア作動圧室19とリア負
圧室17との第一連通孔34、バルブプランジャ室35
および第二連通孔39を介しての連通を遮断しかつリア
作動圧室19と大気とのバルブプランジャ室35および
第二連通孔39を介しての連通を遮断している。
【0032】そして、ブレーキベダルが踏込まれ、オペ
レーティングロッド18を介してバルブプランジャ38
がバルブボディ部23に対して左方向に移動すると、そ
の第二シート面48とポペットバルブ59の第三シート
面65とが離間して大気弁が開かれリア作動圧室19内
にバルブプランジャ室35および第二連通孔39を介し
て大気が導入されて該リア作動圧室19とリア負圧室1
7との間に差圧が生じ、この差圧により出力軸7を突出
させるべくパワーピストン6が左方に移動して倍力作動
が行なわれることになる。ここで、大気を導入する際の
初期においては、すでに第一大気通過部材75をすでに
通過済みである(すなわち第一大気通過部材75による
吸気抵抗を受けない)、バルブボディ部23内の弁機構
22と第一大気通過部材75との間の内空間部90に蓄
えられている大気に加えて、同様に第二大気通過部材8
7を通過済みである、第二大気導入通路89の外空間部
80等の通路空間に蓄えられている大気とが、リア作動
圧室19に導入されることになる。したがって、吸気抵
抗を受けない大気が十分に蓄えられており、この大気が
倍力作動の初期時にリア作動圧室19に導入されること
になるため、パワーピストン6が即座に作動し気圧式倍
力装置の出力の立ち上がりに遅れを生じることがない。
また、外部からも大気が導入されることになるが、この
とき、開放された大気弁からリア作動圧室19への大気
は、第一大気導入通路74から導入されるとともに、第
二大気導入通路89からも導入されることになる。した
がって、大気の導入流量が大きくなるため、パワーピス
トン6が即座に移動し、倍力作動の全般にわたって応答
性に優れることになる。しかも、第一大気導入通路74
および第二大気導入通路89には、第一大気通過部材7
5および第二大気通過部材87がそれぞれ設けられてい
るため、当然大気中の塵埃等の侵入防止および大気導入
の際の音の発生の抑制等の機能は果たすことになる。
【0033】なお、第1実施例においては、ブーツ76
のリアシェル4との連結部分近傍に大気導入口86を設
けブーツ76とバルブボディ部23との間の外空間部8
0を含んで第二大気導入通路89を構成しかつ大気導入
口86に近接して第二大気通過部材87を設けたが、こ
れに限らず、例えば第二大気導入通路89をバルブボデ
ィ部23から直接外部に通じるように別途設けることも
可能である。しかしながら、ブーツ76のリアシェル4
との連結部分近傍に大気導入口86を設けブーツ76と
バルブボディ部23との間の外空間部80を含んで第二
大気導入通路89を構成しかつ大気導入口86に近接し
て第二大気通過部材87を設けた方が、第一大気通過部
材75および第二大気通過部材87による抵抗を受けな
い内部の大気の容積が気圧式倍力装置自体を大きくする
ことなく増大することになって好ましい。しかもパワー
ピストン6の移動によるブーツ76の縮小によって外空
間部80内の大気が内空間部90側に押し出されること
になるため、さらに応答性に優れることになるのであ
る。
【0034】次に、本発明の第2実施例による気圧式倍
力装置について図2を参照して以下に説明する。なお、
この第2実施例の気圧式倍力装置は、上記第1実施例の
気圧式倍力装置に対してホルダを廃止した部分が主に相
違しているため、同様の部分には同一の符号を付し、相
違部分を中心に以下に説明する。
【0035】第2実施例においては、補強部材26の当
接フランジ部26cをさらに径方向外方に所定量延出さ
せ、その外側の端部に係合円筒部26dを設け、さらに
該係合円筒部26dの右端部に径方向外方に所定量延出
する外フランジ部26eを設けて、該外フランジ部26
eにブーツ76の外側係合部79を係合させている。そ
して、当接フランジ部26cの所定位置には、リアシェ
ル4の小径突出部4bの径方向外側から外空間部80と
外部とを連通させる大気導入口26fが周方向に複数設
けられている。
【0036】ここで、リアシェル4の小径突出部4bの
外周部には、大気導入口26fを覆うべく第1実施例と
同様の第二大気通過部材87が設けられている。なお、
この第2実施例においては、バルブボディ部23の右端
部の切欠部88、ブーツ76とバルブボディ部23との
間の外空間部80、大気導入口26fおよびリアシェル
4の小径突出部4bの外周部が、バルブボディ部23内
の弁機構22と第一大気通過部材75との間の内空間部
90を外部に連通させる第二大気導入通路89を構成す
ることになる。
【0037】このような構成の第2実施例の気圧式倍力
装置によれば、上記第1実施例で述べたものの効果、す
なわち、ブーツ76のリアシェル4との連結部分近傍に
大気導入口26fを設けブーツ76とバルブボディ部2
3との間の外空間部80を含んで第二大気導入通路89
を構成しかつ大気導入口26fに近接して第二大気通過
部材87を設けたため、第一大気通過部材75および第
二大気通過部材87による抵抗を受けない内部の大気の
容積が増大し大気弁が開かれた作動初期にこの内部の大
気がリア作動圧室19に多く導入されることになって、
作動初期における応答性に優れることになる等の効果
と、開放された大気弁からリア作動圧室19への大気が
第一大気導入通路74および第二大気導入通路89から
導入されることになり大気の導入流量が大きくなるた
め、大気中の塵埃等の侵入防止および大気導入の際の音
の発生の抑制等の機能は果たした上でさらに倍力作動中
全般にわたって応答性に優れることになるという効果と
を奏することは勿論のこと、さらに、リアシール兼支持
部材25の補強部材26を利用してブーツ76の外側係
合部79を係合しているため、第1実施例において用い
られたホルダ81が不要となり、ホルダ81による径の
拡大がなく、また、部品点数が低減され組付工数が低減
されることになるのである。
【0038】なお、上記第1および第2実施例において
は、ブレーキ作動を助勢する気圧式倍力装置を例にとり
説明したが、クラッチ踏込みを助勢する気圧式倍力装置
について適用することも勿論可能である。また、上記説
明は、リア側のリア作動圧室19等についてのみ説明し
たが、このリア作動圧室19に連通している図示せぬフ
ロント側のフロント作動圧室等についても同様のことが
言える。
【0039】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の気圧式倍
力装置によれば、ペダル踏込時等、大気を導入する際の
初期においては、第一大気通過部材をすでに通過済みで
ある(すなわち第一大気通過部材による吸気抵抗を受け
ない)、バルブボディ部内の弁機構と大気通過部材との
間の空間部に蓄えられている大気に加えて、同様に第二
大気通過部材を通過済みである、第二大気導入通路の通
路空間に蓄えられている大気とが、作動圧室に導入され
ることになる。したがって、吸気抵抗を受けない大気が
十分に蓄えられており、この大気が倍力作動の初期時に
作動圧室に導入されることになるため、パワーピストン
が即座に作動し気圧式倍力装置の出力の立ち上がりに遅
れを生じることがない。また、外部からも大気が導入さ
れることになるが、バルブボディ部の内周部側に設けら
れた第一大気導入通路から大気が導入されるとともに、
バルブボディ部内の弁機構と第一大気通過部材との間の
空間部を外部に連通させる第二大気導入通路からも大気
が導入されることになり、大気の導入流量が大きくな
る。したがって、パワーピストンが即座に移動し、倍力
作動の全般にわたって応答性に優れることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による気圧式倍力装置の要
部を示す断面図であって、非作動状態を示すものであ
る。
【図2】本発明の第2実施例による気圧式倍力装置の要
部を示す断面図であって、非作動状態を示すものであ
る。
【図3】従来の気圧式倍力装置を示す断面図であって、
非作動状態を示すものである。
【符号の説明】
6 パワーピストン 7 出力軸 13 ダイアフラム 17 リア負圧室(負圧室) 18 オペレーティングロッド 19 リア作動圧室(作動圧室) 23 バルブボディ部 74 第一大気導入通路 75 第一大気通過部材 80 外空間部(通路空間) 87 第二大気通過部材 88 切欠部(通路空間) 89 第二大気導入通路 90 内空間部(空間部)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングに、バルブボディ部において
    摺動自在に支持されるとともに、該バルブボディ部の内
    周部側に、大気を導入する第一大気導入通路が設けられ
    たパワーピストンと、 該パワーピストンとともに前記ハウジング内を、負圧源
    に連通する負圧室と該負圧室または大気に選択的に連通
    する作動圧室とに区画するダイアフラムと、 前記バルブボディ部の内周部側に設けられ、前記作動圧
    室と前記負圧室との連通および前記作動圧室と大気との
    連通を制御する弁機構と、 該弁機構を作動させるオペレーティングロッドと、 前記負圧室と前記作動圧室との差圧により移動する前記
    パワーピストンにより出力される出力軸とを有し、 前記第一大気導入通路には、フィルタ部材およびサイレ
    ンサ部材の少なくともいずれか一方からなる第一大気通
    過部材が設けられている気圧式倍力装置において、 前記バルブボディ部内の前記弁機構と前記第一大気通過
    部材との間の空間部を外部に連通させる第二大気導入通
    路を設け、 該第二大気導入通路に、前記空間部との間に通路空間を
    形成しつつフィルタ部材およびサイレンサ部材の少なく
    ともいずれか一方からなる第二大気通過部材を設けてな
    ることを特徴とする気圧式倍力装置。
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