JP2536598Y2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents
気圧式倍力装置Info
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- JP2536598Y2 JP2536598Y2 JP136892U JP136892U JP2536598Y2 JP 2536598 Y2 JP2536598 Y2 JP 2536598Y2 JP 136892 U JP136892 U JP 136892U JP 136892 U JP136892 U JP 136892U JP 2536598 Y2 JP2536598 Y2 JP 2536598Y2
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- pressure chamber
- valve
- atmosphere
- negative pressure
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両等においてブレー
キ操作等に応じてマスタシリンダの作動を助勢し、また
はクラッチの踏込みを助勢する気圧式倍力装置に関す
る。
キ操作等に応じてマスタシリンダの作動を助勢し、また
はクラッチの踏込みを助勢する気圧式倍力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の気圧式倍力装置としては、図3に
例示する構成のもの等が採用されている。この気圧式倍
力装置100は、フロントシェル101とリアシェル1
02とを有するハウジング103と、このハウジング1
03のリアシェル102に設けられた嵌挿孔104に概
略有底円筒状のバルブボディ部105において摺動自在
に嵌挿されるとともに、バルブボディ部105の内周部
側に、大気を導入する大気導入通路106が設けられた
パワーピストン107と、バルブボディ部105の底部
108に設けられたバルブプランジャ室109に挿入さ
れるバルブプランジャ110と、このバルブプランジャ
110に連結されペダルの入力に応じて作動するオペレ
ーティングロッド111とを有しており、また、パワー
ピストン107に内周側が支持されハウジング103に
外周部が支持されて、ハウジング103内をフロントシ
ェル101側の負圧室112とリアシェル102側の作
動圧室113とに区画するダイアフラム114と、バル
ブプランジャ110に設けられたシート面115とバル
ブボディ部105に設けられたシート面116とこれら
シート面115,116に離着座するポペットバルブ1
17とから構成され作動圧室113と負圧室112とを
連通・遮断するとともに作動圧室113と大気とを連通
・遮断する弁機構118とを有するものである。
例示する構成のもの等が採用されている。この気圧式倍
力装置100は、フロントシェル101とリアシェル1
02とを有するハウジング103と、このハウジング1
03のリアシェル102に設けられた嵌挿孔104に概
略有底円筒状のバルブボディ部105において摺動自在
に嵌挿されるとともに、バルブボディ部105の内周部
側に、大気を導入する大気導入通路106が設けられた
パワーピストン107と、バルブボディ部105の底部
108に設けられたバルブプランジャ室109に挿入さ
れるバルブプランジャ110と、このバルブプランジャ
110に連結されペダルの入力に応じて作動するオペレ
ーティングロッド111とを有しており、また、パワー
ピストン107に内周側が支持されハウジング103に
外周部が支持されて、ハウジング103内をフロントシ
ェル101側の負圧室112とリアシェル102側の作
動圧室113とに区画するダイアフラム114と、バル
ブプランジャ110に設けられたシート面115とバル
ブボディ部105に設けられたシート面116とこれら
シート面115,116に離着座するポペットバルブ1
17とから構成され作動圧室113と負圧室112とを
連通・遮断するとともに作動圧室113と大気とを連通
・遮断する弁機構118とを有するものである。
【0003】そして、バルブボディ部105の大気導入
通路106には、大気中の塵埃等がバルブボディ部10
5内に侵入するのを防ぐフィルタ部材および大気導入の
際の音の発生を抑制するサイレンサ部材の少なくともい
ずれか一方からなる大気通過部材119が設けられてい
る。
通路106には、大気中の塵埃等がバルブボディ部10
5内に侵入するのを防ぐフィルタ部材および大気導入の
際の音の発生を抑制するサイレンサ部材の少なくともい
ずれか一方からなる大気通過部材119が設けられてい
る。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記気
圧式倍力装置100は、特に倍力作動の初期状態におい
て、大気通過部材119を通過する際の吸気抵抗によっ
て弁機構118を介して負圧状態の作動圧室113に導
入される大気が不足し、パワーピストン107の作動す
なわち気圧式倍力装置100の出力の立ち上がりが遅
く、応答性が悪いという問題があった。そして、この問
題を解決するために、吸気抵抗となる大気通過部材11
9の材質等を改良することも試みられたがこの改良によ
る応答性の改善には限界があった。
圧式倍力装置100は、特に倍力作動の初期状態におい
て、大気通過部材119を通過する際の吸気抵抗によっ
て弁機構118を介して負圧状態の作動圧室113に導
入される大気が不足し、パワーピストン107の作動す
なわち気圧式倍力装置100の出力の立ち上がりが遅
く、応答性が悪いという問題があった。そして、この問
題を解決するために、吸気抵抗となる大気通過部材11
9の材質等を改良することも試みられたがこの改良によ
る応答性の改善には限界があった。
【0005】したがって、本考案の目的は、特に倍力作
動の初期状態の出力の立ち上がりが早く、応答性に優れ
た気圧式倍力装置を提供することである。
動の初期状態の出力の立ち上がりが早く、応答性に優れ
た気圧式倍力装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の気圧式倍力装置は、ハウジングに、バルブ
ボディ部において摺動自在に支持されるとともに、該バ
ルブボディ部の内周部側に、大気を導入する大気導入通
路が設けられたパワーピストンと、該パワーピストンと
ともに前記ハウジング内を、負圧源に連通する負圧室と
該負圧室または大気に選択的に連通する作動圧室とに区
画するダイアフラムと、前記バルブボディ部の内周部側
に設けられ、前記作動圧室と前記負圧室との連通および
前記作動圧室と大気との連通を制御する弁機構と、該弁
機構を作動させるオペレーティングロッドと、前記負圧
室と前記作動圧室との差圧により移動する前記パワーピ
ストンにより出力される出力軸と、前記バルブボディ部
の、前記ハウジングから突出する外周部を、該外周部と
の間に外空間部を設けつつ被覆するとともに、該バルブ
ボディ部の摺動に応じて伸縮するブーツとを有し、前記
大気導入通路には、フィルタ部材およびサイレンサ部材
の少なくともいずれか一方からなる大気通過部材が設け
られているものであって、前記外空間部と、前記バルブ
ボディ部内の弁機構と大気通過部材との間の内空間部と
を連通させる連通路を設けてなることを特徴としてい
る。
に、本考案の気圧式倍力装置は、ハウジングに、バルブ
ボディ部において摺動自在に支持されるとともに、該バ
ルブボディ部の内周部側に、大気を導入する大気導入通
路が設けられたパワーピストンと、該パワーピストンと
ともに前記ハウジング内を、負圧源に連通する負圧室と
該負圧室または大気に選択的に連通する作動圧室とに区
画するダイアフラムと、前記バルブボディ部の内周部側
に設けられ、前記作動圧室と前記負圧室との連通および
前記作動圧室と大気との連通を制御する弁機構と、該弁
機構を作動させるオペレーティングロッドと、前記負圧
室と前記作動圧室との差圧により移動する前記パワーピ
ストンにより出力される出力軸と、前記バルブボディ部
の、前記ハウジングから突出する外周部を、該外周部と
の間に外空間部を設けつつ被覆するとともに、該バルブ
ボディ部の摺動に応じて伸縮するブーツとを有し、前記
大気導入通路には、フィルタ部材およびサイレンサ部材
の少なくともいずれか一方からなる大気通過部材が設け
られているものであって、前記外空間部と、前記バルブ
ボディ部内の弁機構と大気通過部材との間の内空間部と
を連通させる連通路を設けてなることを特徴としてい
る。
【0007】
【作用】本考案の気圧式倍力装置によれば、大気を導入
する倍力作動の初期時には、すでに大気通過部材を通過
済みである(すなわち大気通過部材による吸気抵抗を受
けない)、バルブボディ部内の弁機構と大気通過部材と
の間の内空間部に蓄えられている大気に加えて、同様に
大気通過部材を通過済みである、ブーツとバルブボディ
部の外周部との間の外空間部に蓄えられている大気と、
上記内空間部と外空間部とを連通させる連通路に蓄えら
れている大気とが作動圧室に導入されることになる。し
たがって、大気通過部材を通過済みの大気が十分に蓄え
られており、この大気が倍力作動の初期時に作動圧室に
導入されることになるため、パワーピストンが即座に作
動し気圧式倍力装置の出力の立ち上がりに遅れを生じる
ことがない。
する倍力作動の初期時には、すでに大気通過部材を通過
済みである(すなわち大気通過部材による吸気抵抗を受
けない)、バルブボディ部内の弁機構と大気通過部材と
の間の内空間部に蓄えられている大気に加えて、同様に
大気通過部材を通過済みである、ブーツとバルブボディ
部の外周部との間の外空間部に蓄えられている大気と、
上記内空間部と外空間部とを連通させる連通路に蓄えら
れている大気とが作動圧室に導入されることになる。し
たがって、大気通過部材を通過済みの大気が十分に蓄え
られており、この大気が倍力作動の初期時に作動圧室に
導入されることになるため、パワーピストンが即座に作
動し気圧式倍力装置の出力の立ち上がりに遅れを生じる
ことがない。
【0008】
【実施例】本考案の第1実施例による気圧式倍力装置を
図1を参照して以下に説明する。なお、以下の説明にお
ける左右は図面における左右を便宜上用いるものであ
る。
図1を参照して以下に説明する。なお、以下の説明にお
ける左右は図面における左右を便宜上用いるものであ
る。
【0009】図中符号1は気圧式倍力装置、符号2は図
示せぬマスタシリンダが左側の側面部3に設けられるフ
ロントシェル、符号4はフロントシェル2の右側に嵌合
して該フロントシェル2とともにハウジング5を構成す
るリアシェル、符号6はハウジング5に左右摺動自在に
支持されるパワーピストン、符号7はパワーピストン6
に右端が設けられるとともにフロントシェル2に設けら
れた挿通穴8から左端が突出しパワーピストン6の左方
向の移動により図示せぬマスタシリンダに向けて左方向
に出力する出力軸、符号9は出力軸7とフロントシェル
2の挿通穴8との間をシールするフロントシール、符号
10は左端10aがフロントシェル2の内壁部11に当
接し右端10bがパワーピストン6の左側の端面部12
に当接してパワーピストン6を所定の付勢力で右方向に
付勢するリターンスプリング、符号13はパワーピスト
ン6にビード状の内周部14が支持されハウジング5に
外周部15が支持されるダイアフラムをそれぞれ示して
いる。
示せぬマスタシリンダが左側の側面部3に設けられるフ
ロントシェル、符号4はフロントシェル2の右側に嵌合
して該フロントシェル2とともにハウジング5を構成す
るリアシェル、符号6はハウジング5に左右摺動自在に
支持されるパワーピストン、符号7はパワーピストン6
に右端が設けられるとともにフロントシェル2に設けら
れた挿通穴8から左端が突出しパワーピストン6の左方
向の移動により図示せぬマスタシリンダに向けて左方向
に出力する出力軸、符号9は出力軸7とフロントシェル
2の挿通穴8との間をシールするフロントシール、符号
10は左端10aがフロントシェル2の内壁部11に当
接し右端10bがパワーピストン6の左側の端面部12
に当接してパワーピストン6を所定の付勢力で右方向に
付勢するリターンスプリング、符号13はパワーピスト
ン6にビード状の内周部14が支持されハウジング5に
外周部15が支持されるダイアフラムをそれぞれ示して
いる。
【0010】そして、上記ダイアフラム13によりハウ
ジング5内は、負圧連通管16から図示せぬ負圧源に連
通し常に負圧状態とされるフロントシェル2側の負圧室
17と、図示せぬブレーキペダルの操作により左右方向
に移動するオペレーティングロッド18の作動等に応じ
て大気が導入され或いは導入された大気が排出されるリ
アシェル4側の作動圧室19とに区画されている。
ジング5内は、負圧連通管16から図示せぬ負圧源に連
通し常に負圧状態とされるフロントシェル2側の負圧室
17と、図示せぬブレーキペダルの操作により左右方向
に移動するオペレーティングロッド18の作動等に応じ
て大気が導入され或いは導入された大気が排出されるリ
アシェル4側の作動圧室19とに区画されている。
【0011】上記パワーピストン6は、リアシェル4か
ら突出するように形成された左右方向に延在する筒状部
20と該筒状部20の左側に設けられハウジング5内に
おさめられる、該筒状部20より所定量大径の鍔部21
とを有し作動圧室19の大気の導入・排出を制御する弁
機構22が内部に設けられた概略有底円筒状のバルブボ
ディ部23と、バルブボディ部23の鍔部21の外周部
から外方に延出して設けられ負圧室17と作動圧室19
との差圧を受けるピストン部24とを有している。
ら突出するように形成された左右方向に延在する筒状部
20と該筒状部20の左側に設けられハウジング5内に
おさめられる、該筒状部20より所定量大径の鍔部21
とを有し作動圧室19の大気の導入・排出を制御する弁
機構22が内部に設けられた概略有底円筒状のバルブボ
ディ部23と、バルブボディ部23の鍔部21の外周部
から外方に延出して設けられ負圧室17と作動圧室19
との差圧を受けるピストン部24とを有している。
【0012】また、リアシェル4には右側に突出する円
筒状の大径突出部4aと該大径突出部4aの右側の、該
大径突出部4aより小径の小径突出部4bとが設けられ
ており、小径突出部4bの内周側に支持された概略円筒
状のリアシール兼支持部材25の嵌挿孔25aにバルブ
ボディ部23の筒状部20は摺動自在に嵌挿支持されて
いる。なお、リアシェル4、ダイアフラム13、バルブ
ボディ部23およびリアシール兼支持部材25等に囲ま
れて上記作動圧室19は構成されている。
筒状の大径突出部4aと該大径突出部4aの右側の、該
大径突出部4aより小径の小径突出部4bとが設けられ
ており、小径突出部4bの内周側に支持された概略円筒
状のリアシール兼支持部材25の嵌挿孔25aにバルブ
ボディ部23の筒状部20は摺動自在に嵌挿支持されて
いる。なお、リアシェル4、ダイアフラム13、バルブ
ボディ部23およびリアシール兼支持部材25等に囲ま
れて上記作動圧室19は構成されている。
【0013】バルブボディ部23の筒状部20の内周部
は、その右端部から所定位置まで設けられた所定径の大
径内周部30と、該大径内周部30の左側に設けられた
該大径内周部30より所定量小径の小径内周部31と、
該小径内周部31の左側の底部32とを有しており、大
径内周部30と小径内周部31との境界部分にはバルブ
ボディ部23の軸線に直交する方向に沿って段部33が
周方向にわたって形成されている。
は、その右端部から所定位置まで設けられた所定径の大
径内周部30と、該大径内周部30の左側に設けられた
該大径内周部30より所定量小径の小径内周部31と、
該小径内周部31の左側の底部32とを有しており、大
径内周部30と小径内周部31との境界部分にはバルブ
ボディ部23の軸線に直交する方向に沿って段部33が
周方向にわたって形成されている。
【0014】また、上記バルブボディ部23の小径内周
部31の左端部分の底部32近傍には該底部32近傍に
開口しバルブボディ部23内を貫通して負圧室17に連
通する第一連通孔34が設けられており、さらに、第一
連通孔34より内側の底部32には小径内周部31より
所定量小径のバルブプランジャ室35が設けられてい
る。そして、これにより、このバルブプランジャ室35
と小径内周部31との境界付近の底部32にはバルブボ
ディ部23の軸線方向に直交する方向に沿って第一シー
ト面(バルブボディ部に設けられたシート面)36が形
成されることになる。
部31の左端部分の底部32近傍には該底部32近傍に
開口しバルブボディ部23内を貫通して負圧室17に連
通する第一連通孔34が設けられており、さらに、第一
連通孔34より内側の底部32には小径内周部31より
所定量小径のバルブプランジャ室35が設けられてい
る。そして、これにより、このバルブプランジャ室35
と小径内周部31との境界付近の底部32にはバルブボ
ディ部23の軸線方向に直交する方向に沿って第一シー
ト面(バルブボディ部に設けられたシート面)36が形
成されることになる。
【0015】そして、上記バルブボディ部23のバルブ
プランジャ室35には、バルブプランジャ38が摺動自
在に挿入されている。一方、バルブボディ部23には、
バルブプランジャ室35からバルブボディ部23の軸線
に直交する方向に第二連通孔39が設けられており、こ
の第二連通孔39によりバルブプランジャ室35と作動
圧室19とは連通状態となっている。さらに、該バルブ
ボディ部23のバルブプランジャ38より左側には、加
圧変形部材であるリアクションディスク40を挾持した
状態で出力軸7の右端41が設けられている。
プランジャ室35には、バルブプランジャ38が摺動自
在に挿入されている。一方、バルブボディ部23には、
バルブプランジャ室35からバルブボディ部23の軸線
に直交する方向に第二連通孔39が設けられており、こ
の第二連通孔39によりバルブプランジャ室35と作動
圧室19とは連通状態となっている。さらに、該バルブ
ボディ部23のバルブプランジャ38より左側には、加
圧変形部材であるリアクションディスク40を挾持した
状態で出力軸7の右端41が設けられている。
【0016】ここで、上記バルブプランジャ38には、
外周部の所定位置に溝部43が設けられており、またそ
の右側には、オペレーティングロッド18の球形部44
が連結されるオペレーティングロッド連結穴45が設け
られている。そして、該オペレーティングロッド連結穴
45の外側には右方向に所定長さ延在するシート部47
が設けられており、このシート部47の右端部が第二シ
ート面(バルブプランジャに設けられたシート面)48
を構成することになる。
外周部の所定位置に溝部43が設けられており、またそ
の右側には、オペレーティングロッド18の球形部44
が連結されるオペレーティングロッド連結穴45が設け
られている。そして、該オペレーティングロッド連結穴
45の外側には右方向に所定長さ延在するシート部47
が設けられており、このシート部47の右端部が第二シ
ート面(バルブプランジャに設けられたシート面)48
を構成することになる。
【0017】なお、上記オペレーティングロッド18
は、右側の所定径の第一軸部49と、該第一軸部49の
左側の所定位置に所定幅で設けられた、該第一軸部49
より所定量大径の鍔状部50と、該鍔状部50の左側に
所定長さ設けられた、第一軸部49とほぼ同径の第二軸
部51と、該第二軸部51より左側に所定長さ設けられ
た、該第二軸部51より所定量小径でしかもテーパ状を
なす第三軸部52と、該第三軸部52の左側に設けられ
た上記球形部44とからなっている。そして、鍔状部5
0と第二軸部51との境界部分には後述する第一スプリ
ング53の一端が、第二軸部51と第三軸部52との境
界部分には後述する第二スプリング54の一端が、それ
ぞれ当接するようになっている。
は、右側の所定径の第一軸部49と、該第一軸部49の
左側の所定位置に所定幅で設けられた、該第一軸部49
より所定量大径の鍔状部50と、該鍔状部50の左側に
所定長さ設けられた、第一軸部49とほぼ同径の第二軸
部51と、該第二軸部51より左側に所定長さ設けられ
た、該第二軸部51より所定量小径でしかもテーパ状を
なす第三軸部52と、該第三軸部52の左側に設けられ
た上記球形部44とからなっている。そして、鍔状部5
0と第二軸部51との境界部分には後述する第一スプリ
ング53の一端が、第二軸部51と第三軸部52との境
界部分には後述する第二スプリング54の一端が、それ
ぞれ当接するようになっている。
【0018】また、バルブボディ部23の第二連通孔3
9内にはプレート56が所定幅の隙間をもって挿入され
ており、このプレート56の上端部はバルブプランジャ
38の溝部43に所定幅の隙間をもって挿入されてい
る。またその下端部はリアシェル4内に装着されたスト
ッパ57に当接可能となっていてその右方向の所定位置
以上の移動が規制されるようになっている。このプレー
ト56はパワーピストン6の右移動の限界位置の規制お
よび該パワーピストン6とバルブプランジャ38との位
置関係等の規制を行なうものである。
9内にはプレート56が所定幅の隙間をもって挿入され
ており、このプレート56の上端部はバルブプランジャ
38の溝部43に所定幅の隙間をもって挿入されてい
る。またその下端部はリアシェル4内に装着されたスト
ッパ57に当接可能となっていてその右方向の所定位置
以上の移動が規制されるようになっている。このプレー
ト56はパワーピストン6の右移動の限界位置の規制お
よび該パワーピストン6とバルブプランジャ38との位
置関係等の規制を行なうものである。
【0019】そして、バルブボディ部23とオペレーテ
ィングロッド18との間には、リテーナ58、ポペット
バルブ59、第一スプリング53および第二スプリング
54等が設けられている。次に、これらについて説明す
る。なお、上記した弁機構22は、ポペットバルブ59
と、上述した第一シート面36および第二シート面48
とから構成されることになる。
ィングロッド18との間には、リテーナ58、ポペット
バルブ59、第一スプリング53および第二スプリング
54等が設けられている。次に、これらについて説明す
る。なお、上記した弁機構22は、ポペットバルブ59
と、上述した第一シート面36および第二シート面48
とから構成されることになる。
【0020】リテーナ58は、その一端側に設けられ
た、バルブボディ部23の大径内周部30とほぼ同径で
あって該バルブボディ部23の軸線方向(図における左
右方向)に沿う所定長さの第一筒部60と、該第一筒部
60の左端から径方向内方に延出する第一有孔円板部6
1と、該第一有孔円板部61の内側から軸線方向左方に
所定長さ延出する、大径内周部30より所定量小径の第
二筒部62と、該第二筒部62の左端から径方向内方に
延出する第二有孔円板部63とを有する一体成形品であ
る。
た、バルブボディ部23の大径内周部30とほぼ同径で
あって該バルブボディ部23の軸線方向(図における左
右方向)に沿う所定長さの第一筒部60と、該第一筒部
60の左端から径方向内方に延出する第一有孔円板部6
1と、該第一有孔円板部61の内側から軸線方向左方に
所定長さ延出する、大径内周部30より所定量小径の第
二筒部62と、該第二筒部62の左端から径方向内方に
延出する第二有孔円板部63とを有する一体成形品であ
る。
【0021】そして、上記リテーナ58の第一有孔円板
部61と第二筒部62とバルブボディ部23の大径内周
部30と段部33とにより囲まれる部分にはポペットバ
ルブ59の外周ビード部64が嵌入されており、この外
周ビード部64によりリテーナ58の外周側とバルブボ
ディ部23の内周側との連通は遮断されている。
部61と第二筒部62とバルブボディ部23の大径内周
部30と段部33とにより囲まれる部分にはポペットバ
ルブ59の外周ビード部64が嵌入されており、この外
周ビード部64によりリテーナ58の外周側とバルブボ
ディ部23の内周側との連通は遮断されている。
【0022】また、リテーナ58の第二筒部62および
第二有孔円板部63の境界部分と、上記オペレーティン
グロッド18の鍔状部50および第二軸部51の境界部
分との間には所定の付勢力の第一スプリング53が設け
られている。なお、この第一スプリング53によりオペ
レーティングロッド18は右方向に付勢され、この付勢
力等によって、該オペレーティングロッド18が連結さ
れているバルブプランジャ38の第二シート面48がポ
ペットバルブ59の第三シート面65に着座するように
なっている。
第二有孔円板部63の境界部分と、上記オペレーティン
グロッド18の鍔状部50および第二軸部51の境界部
分との間には所定の付勢力の第一スプリング53が設け
られている。なお、この第一スプリング53によりオペ
レーティングロッド18は右方向に付勢され、この付勢
力等によって、該オペレーティングロッド18が連結さ
れているバルブプランジャ38の第二シート面48がポ
ペットバルブ59の第三シート面65に着座するように
なっている。
【0023】ポペットバルブ59は、上記外周ビード部
64と、上記バルブボディ部23の第一シート面36お
よびバルブプランジャ38の第二シート面48にそれぞ
れ離着座可能な第三シート面65が左面に設けられた弁
部66と、該弁部66と外周ビード部64とを連結させ
る伸縮自在のローリング部67とを有しており、弁部6
6の右面には、補強用のディスク68が固着されてい
る。
64と、上記バルブボディ部23の第一シート面36お
よびバルブプランジャ38の第二シート面48にそれぞ
れ離着座可能な第三シート面65が左面に設けられた弁
部66と、該弁部66と外周ビード部64とを連結させ
る伸縮自在のローリング部67とを有しており、弁部6
6の右面には、補強用のディスク68が固着されてい
る。
【0024】そして、上記ディスク68と、オペレーテ
ィングロッド18の第二軸部51および第三軸部52の
境界部分との間には、所定の付勢力の第二スプリング5
4が設けられている。なお、この第二スプリング54
は、ポペットバルブ59の第三シート面65をバルブボ
ディ部23の第一シート面36およびバルブプランジャ
38の第二シート面48に着座させるべく付勢するもの
である。
ィングロッド18の第二軸部51および第三軸部52の
境界部分との間には、所定の付勢力の第二スプリング5
4が設けられている。なお、この第二スプリング54
は、ポペットバルブ59の第三シート面65をバルブボ
ディ部23の第一シート面36およびバルブプランジャ
38の第二シート面48に着座させるべく付勢するもの
である。
【0025】ここで、ポペットバルブ59の第三シート
面65がバルブボディ部23の第一シート面36に離着
座することにより作動圧室19と負圧室17とが連通・
遮断され、該第三シート面65がバルブプランジャ38
の第二シート面48に離着座することにより作動圧室1
9と大気とが連通・遮断されるようになっている。な
お、第三シート面65および第一シート面36で構成さ
れる弁が真空弁と呼ばれ、第三シート面65および第二
シート面48で構成される弁が大気弁と呼ばれるもので
ある。
面65がバルブボディ部23の第一シート面36に離着
座することにより作動圧室19と負圧室17とが連通・
遮断され、該第三シート面65がバルブプランジャ38
の第二シート面48に離着座することにより作動圧室1
9と大気とが連通・遮断されるようになっている。な
お、第三シート面65および第一シート面36で構成さ
れる弁が真空弁と呼ばれ、第三シート面65および第二
シート面48で構成される弁が大気弁と呼ばれるもので
ある。
【0026】バルブボディ部23の開口部近傍には、該
バルブボディ部23の大径内周部30に所定の間隔をも
って挿入される円筒部70と、該円筒部70の左側の端
部から径方向外方に所定量突出しバルブボディ部23の
大径内周部30に当接する内当接部71と、円筒部70
の内当接部71に反する右側の端部から径方向内方に所
定量延出する係止部72aと、該係止部72aと同位置
から径方向外方に延出しバルブボディ部23の右端部に
当接する外当接部72bとを有する一体成形の係止リテ
ーナ73が設けられている。ここで、上記内当接部71
により係止リテーナ73は、その円筒部70をバルブボ
ディ部23とほぼ同軸をなす位置に配置することにな
る。なお、係止部72aは、円筒部70の一部を切り起
こして形成されるもので、周方向に複数設けられてい
る。
バルブボディ部23の大径内周部30に所定の間隔をも
って挿入される円筒部70と、該円筒部70の左側の端
部から径方向外方に所定量突出しバルブボディ部23の
大径内周部30に当接する内当接部71と、円筒部70
の内当接部71に反する右側の端部から径方向内方に所
定量延出する係止部72aと、該係止部72aと同位置
から径方向外方に延出しバルブボディ部23の右端部に
当接する外当接部72bとを有する一体成形の係止リテ
ーナ73が設けられている。ここで、上記内当接部71
により係止リテーナ73は、その円筒部70をバルブボ
ディ部23とほぼ同軸をなす位置に配置することにな
る。なお、係止部72aは、円筒部70の一部を切り起
こして形成されるもので、周方向に複数設けられてい
る。
【0027】なお、上記係止リテーナ73の円筒部70
とオペレーティングロッド18との間の空間は、大気導
入通路74を構成しており、該大気導入通路74には、
オペレーティングロッド18の鍔状部50に当接する位
置に大気通過部材75が、係止リテーナ73に固着され
た状態で設けられている。この大気通過部材75は、大
気中の塵埃等がバルブボディ部23内に侵入するのを防
ぐフィルタ部材および大気導入の際の音の発生を抑制す
るサイレンサ部材の少なくともいずれか一方から構成さ
れるもので、上記フィルタ部材は、大気中の塵埃等を除
去できる程度の目の粗さに成形されたスポンジ等からな
り、サイレンサ部材は、フィルタ部材よりも目の粗さが
細かく圧縮成形されたフエルト等からなるものである。
とオペレーティングロッド18との間の空間は、大気導
入通路74を構成しており、該大気導入通路74には、
オペレーティングロッド18の鍔状部50に当接する位
置に大気通過部材75が、係止リテーナ73に固着され
た状態で設けられている。この大気通過部材75は、大
気中の塵埃等がバルブボディ部23内に侵入するのを防
ぐフィルタ部材および大気導入の際の音の発生を抑制す
るサイレンサ部材の少なくともいずれか一方から構成さ
れるもので、上記フィルタ部材は、大気中の塵埃等を除
去できる程度の目の粗さに成形されたスポンジ等からな
り、サイレンサ部材は、フィルタ部材よりも目の粗さが
細かく圧縮成形されたフエルト等からなるものである。
【0028】また、係止リテーナ73の係止部72aに
はバルブボディ部23とリアシール兼支持部材25との
間への塵埃等の付着を防止するブーツ76の一端側が係
止されている。このブーツ76は、弾性材料からなる一
体成形品であり、前記係止部72aに係合する内側係合
部77と、該内側係合部77の右側の端部から径方向外
方に延出した有孔円板部78aと該有孔円板部78aの
径方向外側の端部から左方向に延びる伸縮自在の蛇腹部
78bと、該蛇腹部78bの左端部に設けられ、リアシ
ェル4の小径突出部4bの外周部に係合する外側係合部
79とから構成されている。なお、該ブーツ76の有孔
円板部78aは係止リテーナ73の係止部72aと外当
接部72bとに当接しており、また、有孔円板部78a
および蛇腹部78bはバルブボディ部23の外周部との
間に外空間部80を形成している。
はバルブボディ部23とリアシール兼支持部材25との
間への塵埃等の付着を防止するブーツ76の一端側が係
止されている。このブーツ76は、弾性材料からなる一
体成形品であり、前記係止部72aに係合する内側係合
部77と、該内側係合部77の右側の端部から径方向外
方に延出した有孔円板部78aと該有孔円板部78aの
径方向外側の端部から左方向に延びる伸縮自在の蛇腹部
78bと、該蛇腹部78bの左端部に設けられ、リアシ
ェル4の小径突出部4bの外周部に係合する外側係合部
79とから構成されている。なお、該ブーツ76の有孔
円板部78aは係止リテーナ73の係止部72aと外当
接部72bとに当接しており、また、有孔円板部78a
および蛇腹部78bはバルブボディ部23の外周部との
間に外空間部80を形成している。
【0029】そして、バルブボディ部23の右端部に
は、パワーピストン6が左方向に移動する際において作
動圧室19に開口しない所定位置に切欠部81が設けら
れており、この切欠部81が、バルブボディ部23内の
弁機構22と第一大気通過部材75との間の内空間部8
2を外空間部80に連通させる連通路を構成している。
は、パワーピストン6が左方向に移動する際において作
動圧室19に開口しない所定位置に切欠部81が設けら
れており、この切欠部81が、バルブボディ部23内の
弁機構22と第一大気通過部材75との間の内空間部8
2を外空間部80に連通させる連通路を構成している。
【0030】以上に述べた構成の第1実施例の気圧式倍
力装置1によれば、通常状態(ブレーキペダルが踏込ま
れない状態等)においてはポペットバルブ59が第二ス
プリング54の付勢力等によりその第三シート面65と
第一シート面36および第二シート面48とを当接させ
て真空弁および大気弁を閉じ、作動圧室19と負圧室1
7との第一連通孔34、バルブプランジャ室35および
第二連通孔39を介しての連通を遮断しかつ作動圧室1
9と大気とのバルブプランジャ室35および第二連通孔
39を介しての連通を遮断している。
力装置1によれば、通常状態(ブレーキペダルが踏込ま
れない状態等)においてはポペットバルブ59が第二ス
プリング54の付勢力等によりその第三シート面65と
第一シート面36および第二シート面48とを当接させ
て真空弁および大気弁を閉じ、作動圧室19と負圧室1
7との第一連通孔34、バルブプランジャ室35および
第二連通孔39を介しての連通を遮断しかつ作動圧室1
9と大気とのバルブプランジャ室35および第二連通孔
39を介しての連通を遮断している。
【0031】そして、ブレーキベダルが踏込まれ、オペ
レーティングロッド18を介してバルブプランジャ38
がバルブボディ部23に対して左方向に移動すると、そ
の第二シート面48とポペットバルブ59の第三シート
面65とが離間して大気弁が開かれ作動圧室19内にバ
ルブプランジャ室35および第二連通孔39を介して大
気が導入されて該作動圧室19と負圧室17との間に差
圧が生じ、この差圧により出力軸7を突出させるべくパ
ワーピストン6が左方に移動して倍力作動が行なわれる
ことになる。ここで、大気を導入する倍力作動の初期時
には、すでに大気通過部材75を通過済みである(すな
わち大気通過部材75による吸気抵抗を受けない)、バ
ルブボディ部23内の弁機構22と大気通過部材75と
の間の内空間部82に蓄えられている大気に加えて、同
様に大気通過部材75を通過済みである、ブーツ76と
バルブボディ部23の外周部との間の外空間部80に蓄
えられている大気と、上記内空間部82と外空間部80
とを連通させる切欠部81に蓄えられている大気とが作
動圧室19に導入されることになる。したがって、大気
通過部材75を通過済みの大気が十分に蓄えられてお
り、この大気が倍力作動の初期時に作動圧室19に導入
されることになるため、パワーピストン6が即座に作動
し気圧式倍力装置1の出力の立ち上がりに遅れを生じる
ことがない。よって、応答性に優れることになる。しか
も、バルブボディ部23の移動によって、外空間部80
の容積が縮小するので、この部分にある大気が圧縮さ
れ、該大気が作動圧室19へ供給されやすくなる。
レーティングロッド18を介してバルブプランジャ38
がバルブボディ部23に対して左方向に移動すると、そ
の第二シート面48とポペットバルブ59の第三シート
面65とが離間して大気弁が開かれ作動圧室19内にバ
ルブプランジャ室35および第二連通孔39を介して大
気が導入されて該作動圧室19と負圧室17との間に差
圧が生じ、この差圧により出力軸7を突出させるべくパ
ワーピストン6が左方に移動して倍力作動が行なわれる
ことになる。ここで、大気を導入する倍力作動の初期時
には、すでに大気通過部材75を通過済みである(すな
わち大気通過部材75による吸気抵抗を受けない)、バ
ルブボディ部23内の弁機構22と大気通過部材75と
の間の内空間部82に蓄えられている大気に加えて、同
様に大気通過部材75を通過済みである、ブーツ76と
バルブボディ部23の外周部との間の外空間部80に蓄
えられている大気と、上記内空間部82と外空間部80
とを連通させる切欠部81に蓄えられている大気とが作
動圧室19に導入されることになる。したがって、大気
通過部材75を通過済みの大気が十分に蓄えられてお
り、この大気が倍力作動の初期時に作動圧室19に導入
されることになるため、パワーピストン6が即座に作動
し気圧式倍力装置1の出力の立ち上がりに遅れを生じる
ことがない。よって、応答性に優れることになる。しか
も、バルブボディ部23の移動によって、外空間部80
の容積が縮小するので、この部分にある大気が圧縮さ
れ、該大気が作動圧室19へ供給されやすくなる。
【0032】次に、本考案の第2実施例による気圧式倍
力装置について図2を参照して以下に説明する。なお、
この第2実施例の気圧式倍力装置は、上記第1実施例の
気圧式倍力装置に対して切欠部の代りに連通路をバルブ
ボディ部23に設けた部分が主に相違しているため、同
様の部分には同様の符号を付し、相違部分を中心に以下
に説明する。
力装置について図2を参照して以下に説明する。なお、
この第2実施例の気圧式倍力装置は、上記第1実施例の
気圧式倍力装置に対して切欠部の代りに連通路をバルブ
ボディ部23に設けた部分が主に相違しているため、同
様の部分には同様の符号を付し、相違部分を中心に以下
に説明する。
【0033】第2実施例においては、バルブボディ部2
3の大気通過部材75より左側の内周部の所定位置から
筒状部20内を通って該バルブボディ部23の右端部側
の所定位置(パワーピストン6が左方向に移動する際に
おいて作動圧室19に開口しない位置)の外周部に抜け
る連通路83が設けられており、また、バルブボディ部
23の右端部には、係止リテーナ84が設けられてい
る。この係止リテーナ84は、テーパ状をなすとともに
その左端部が径方向内方に延出されているテーパ筒部8
5と、該テーパ筒部85の左端部から径方向外方に所定
量延出しバルブボディ部23の大径内周部30に当接係
止する係止部86と、テーパ筒部85の右端部から径方
向外方に延出しバルブボディ部23の右端部に当接する
当接部87とを有するものである。ここで、ブーツ76
は、この係止リテーナ84の形状に伴って有孔円板部7
8aの内径が、上述した第1実施例のものに比べて大き
く形成されている。そして、バルブボディ部23の内周
部がそのまま大気導入通路74を構成しており、この大
気導入通路74には、大気通過部材75が嵌入されてい
る。なお、係止部86はテーパ筒部85の一部を切り起
こして形成されるもので、周方向に複数設けられてい
る。
3の大気通過部材75より左側の内周部の所定位置から
筒状部20内を通って該バルブボディ部23の右端部側
の所定位置(パワーピストン6が左方向に移動する際に
おいて作動圧室19に開口しない位置)の外周部に抜け
る連通路83が設けられており、また、バルブボディ部
23の右端部には、係止リテーナ84が設けられてい
る。この係止リテーナ84は、テーパ状をなすとともに
その左端部が径方向内方に延出されているテーパ筒部8
5と、該テーパ筒部85の左端部から径方向外方に所定
量延出しバルブボディ部23の大径内周部30に当接係
止する係止部86と、テーパ筒部85の右端部から径方
向外方に延出しバルブボディ部23の右端部に当接する
当接部87とを有するものである。ここで、ブーツ76
は、この係止リテーナ84の形状に伴って有孔円板部7
8aの内径が、上述した第1実施例のものに比べて大き
く形成されている。そして、バルブボディ部23の内周
部がそのまま大気導入通路74を構成しており、この大
気導入通路74には、大気通過部材75が嵌入されてい
る。なお、係止部86はテーパ筒部85の一部を切り起
こして形成されるもので、周方向に複数設けられてい
る。
【0034】このような構成の第2実施例の気圧式倍力
装置によれば、上記第1実施例で述べたものの効果、す
なわち、大気を導入する倍力作動の初期時に、すでに大
気通過部材75を通過済みである、バルブボディ部23
内の弁機構22と大気通過部材75との間の内空間部9
0に蓄えられている大気に加えて、同様に大気通過部材
75を通過済みである、ブーツ76とバルブボディ部2
3の外周部との間の外空間部80に蓄えられている大気
と、上記内空間部90と外空間部80とを連通させる連
通路83に蓄えられている大気とが作動圧室19に導入
されることになって、パワーピストン6が即座に作動し
気圧式倍力装置1の出力の立ち上がりに遅れを生じるこ
とがなく、応答性に優れることになるという効果を奏す
ることは勿論のこと、さらに、大気導入通路74の開口
面積が大きくなるため、該大気導入通路74に設けられ
た大気通過部材75による吸気抵抗が減少し、倍力作動
全般にわたって、良好な応答性が得られることになるの
である。
装置によれば、上記第1実施例で述べたものの効果、す
なわち、大気を導入する倍力作動の初期時に、すでに大
気通過部材75を通過済みである、バルブボディ部23
内の弁機構22と大気通過部材75との間の内空間部9
0に蓄えられている大気に加えて、同様に大気通過部材
75を通過済みである、ブーツ76とバルブボディ部2
3の外周部との間の外空間部80に蓄えられている大気
と、上記内空間部90と外空間部80とを連通させる連
通路83に蓄えられている大気とが作動圧室19に導入
されることになって、パワーピストン6が即座に作動し
気圧式倍力装置1の出力の立ち上がりに遅れを生じるこ
とがなく、応答性に優れることになるという効果を奏す
ることは勿論のこと、さらに、大気導入通路74の開口
面積が大きくなるため、該大気導入通路74に設けられ
た大気通過部材75による吸気抵抗が減少し、倍力作動
全般にわたって、良好な応答性が得られることになるの
である。
【0035】なお、上記第1および第2実施例において
は、ブレーキ作動を助勢する気圧式倍力装置を例にとり
説明したが、クラッチ踏込みを助勢する気圧式倍力装置
について適用することも勿論可能である。
は、ブレーキ作動を助勢する気圧式倍力装置を例にとり
説明したが、クラッチ踏込みを助勢する気圧式倍力装置
について適用することも勿論可能である。
【0036】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の気圧式倍
力装置によれば、大気を導入する倍力作動の初期時に
は、すでに大気通過部材を通過済みである(すなわち大
気通過部材による吸気抵抗を受けない)、バルブボディ
部内の弁機構と大気通過部材との間の内空間部に蓄えら
れている大気に加えて、同様に大気通過部材を通過済み
である、ブーツとバルブボディ部の外周部との間の外空
間部に蓄えられている大気と、上記内空間部と外空間部
とを連通させる連通路に蓄えられている大気とが作動圧
室に導入されることになるため、パワーピストンが即座
に作動し気圧式倍力装置の出力の立ち上がりに遅れを生
じることがない。したがって、応答性に優れることにな
る。
力装置によれば、大気を導入する倍力作動の初期時に
は、すでに大気通過部材を通過済みである(すなわち大
気通過部材による吸気抵抗を受けない)、バルブボディ
部内の弁機構と大気通過部材との間の内空間部に蓄えら
れている大気に加えて、同様に大気通過部材を通過済み
である、ブーツとバルブボディ部の外周部との間の外空
間部に蓄えられている大気と、上記内空間部と外空間部
とを連通させる連通路に蓄えられている大気とが作動圧
室に導入されることになるため、パワーピストンが即座
に作動し気圧式倍力装置の出力の立ち上がりに遅れを生
じることがない。したがって、応答性に優れることにな
る。
【図1】本考案の第1実施例による気圧式倍力装置を示
す断面図であって、非作動状態を示すものである。
す断面図であって、非作動状態を示すものである。
【図2】本考案の第2実施例による気圧式倍力装置を示
す断面図であって、非作動状態を示すものである。
す断面図であって、非作動状態を示すものである。
【図3】従来の気圧式倍力装置を示す断面図であって、
非作動状態を示すものである。
非作動状態を示すものである。
1 気圧式倍力装置 5 ハウジング 6 パワーピストン 7 出力軸 13 ダイアフラム 17 負圧室 18 オペレーティングロッド 19 作動圧室 22 弁機構 23 バルブボディ部 74 大気導入通路 75 大気通過部材 76 ブーツ 80 外空間部 81 切欠部(連通路) 82 内空間部 83 連通路
Claims (1)
- 【請求項1】 ハウジングに、バルブボディ部において
摺動自在に支持されるとともに、該バルブボディ部の内
周部側に、大気を導入する大気導入通路が設けられたパ
ワーピストンと、 該パワーピストンとともに前記ハウジング内を、負圧源
に連通する負圧室と該負圧室または大気に選択的に連通
する作動圧室とに区画するダイアフラムと、 前記バルブボディ部の内周部側に設けられ、前記作動圧
室と前記負圧室との連通および前記作動圧室と大気との
連通を制御する弁機構と、 該弁機構を作動させるオペレーティングロッドと、 前記負圧室と前記作動圧室との差圧により移動する前記
パワーピストンにより出力される出力軸と、 前記バルブボディ部の、前記ハウジングから突出する外
周部を、該外周部との間に外空間部を設けつつ被覆する
とともに、該バルブボディ部の摺動に応じて伸縮するブ
ーツとを有し、 前記大気導入通路には、フィルタ部材およびサイレンサ
部材の少なくともいずれか一方からなる大気通過部材が
設けられている気圧式倍力装置において、 前記外空間部と、前記バルブボディ部内の弁機構と大気
通過部材との間の内空間部とを連通させる連通路を設け
てなることを特徴とする気圧式倍力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP136892U JP2536598Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 気圧式倍力装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP136892U JP2536598Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 気圧式倍力装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0589138U JPH0589138U (ja) | 1993-12-03 |
JP2536598Y2 true JP2536598Y2 (ja) | 1997-05-21 |
Family
ID=11499556
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP136892U Expired - Lifetime JP2536598Y2 (ja) | 1992-01-17 | 1992-01-17 | 気圧式倍力装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2536598Y2 (ja) |
-
1992
- 1992-01-17 JP JP136892U patent/JP2536598Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0589138U (ja) | 1993-12-03 |
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