JP2856226B2 - タンデムブレーキ倍力装置 - Google Patents

タンデムブレーキ倍力装置

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JP2856226B2
JP2856226B2 JP3081468A JP8146891A JP2856226B2 JP 2856226 B2 JP2856226 B2 JP 2856226B2 JP 3081468 A JP3081468 A JP 3081468A JP 8146891 A JP8146891 A JP 8146891A JP 2856226 B2 JP2856226 B2 JP 2856226B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はタンデムブレーキ倍力装
置に関し、より詳しくはその内部に設けられるフロント
ダイアフラムの改良に関する。
【従来の技術】従来、タンデムブレーキ倍力装置とし
て、フロントシェルとリヤシェルとから構成した密封容
器と、この密封容器内をフロント側のフロント室とリヤ
側のリヤ室とに区画するセンタープレートと、センター
プレートに摺動自在に設けたバルブボディと、上記フロ
ント室内に位置するバルブボディに連結したフロントパ
ワーピストンと、上記リヤ室内に位置するバルブボディ
に連結したリヤパワーピストンと、上記フロントパワー
ピストンの背面に張設されて上記フロント室内をフロン
ト側の定圧室とリヤ側の変圧室とに区画するフロントダ
イアフラムと、上記リヤパワーピストンの背面に張設さ
れて上記リヤ室内をフロント側の定圧室とリヤ側の変圧
室とに区画するリヤダイアフラムと、上記フロント室の
定圧室とリヤ室の定圧室とを連通させる定圧通路と、上
記フロント室の変圧室とリヤ室の変圧室とを連通させる
変圧通路とを備え、上記フロントダイアフラムの外周ビ
ード部を、上記フロントシェルに形成した壁部と上記セ
ンタープレートに形成した壁部との間に介在させて保持
するようにしたものは知られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、上記
定圧通路は、バルブボディに穿設した軸方向孔とそれか
ら連続してバルブボディの外周面に開口する半径方向孔
とで構成するようにしている。定圧通路をこのように構
成するとバルブボディの半径方向寸法が大きくなり、そ
れに伴ってバルブボディに取り付けた両ダイアフラムの
有効面積が小さくなるという欠点がある。このような欠
点を解決するためには、上記定圧通路をバルブボディに
設ける代わりに、フロントダイアフラムの外周ビード部
よりも外方側に設けることが考えられる。つまり、フロ
ントシェルの壁部の一部をフロント側に膨出させて膨出
部を形成し、該膨出部の内部空間およびセンタープレー
トに穿設した貫通孔とによって定圧通路を構成すればよ
い。定圧通路をこのように構成すれば、バルブボディの
半径方向寸法を減少させて両ダイアフラムの有効面積を
増大させることができ、それによって、タンデムブレー
キ倍力装置の出力を増大させることができる。しかしな
がら、上述のようにフロントシェルの壁部に形成した膨
出部の内部空間とセンタープレートに穿設した貫通孔と
によって定圧通路を構成すると、該定圧通路に面したフ
ロントシェルとセンタープレートとの連結部分に環状シ
ール部材を設ける必要がある。そして、この場合には、
タンデムブレーキ倍力装置を組み立てる際に、フロント
ダイアフラムの外周ビード部をフロントシェルの壁部と
センタープレートの壁部とで保持すると同時に、上記外
周ビード部よりも半径方向外方側の位置となるフロント
シェルとセンタープレートとの連結部分に上記環状シー
ル部材を取り付けなければならない。その際、外径が大
きくかつ太さが細い環状シール部材はねじれやすいくな
り、したがって、タンデムブレーキ倍力装置の組み立て
作業が煩雑なものとなる。
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明は、フロントシェルとリヤシェルとから構成した
密封容器と、この密封容器内をフロント側のフロント室
とリヤ側のリヤ室とに区画するセンタープレートと、セ
ンタープレートに摺動自在に設けたバルブボディと、上
記フロント室内に位置するバルブボディに連結したフロ
ントパワーピストンと、上記リヤ室内に位置するバルブ
ボディに連結したリヤパワーピストンと、上記フロント
パワーピストンの背面に張設されて上記フロント室内を
フロント側の定圧室とリヤ側の変圧室とに区画するフロ
ントダイアフラムと、上記リヤパワーピストンの背面に
張設されて上記リヤ室内をフロント側の定圧室とリヤ側
の変圧室とに区画するリヤダイアフラムと、上記フロン
ト室の定圧室とリヤ室の定圧室とを連通させる定圧通路
と、上記フロント室の変圧室とリヤ室の変圧室とを連通
させる変圧通路とを備え、上記フロントダイアフラムの
外周ビード部を、上記フロントシェルに形成した壁部と
上記センタープレートに形成した壁部との間に介在させ
て保持するようにしたタンデムブレーキ倍力装置におい
て、上記フロントダイアフラムの外周ビード部を半径方
向外方に伸ばして、上記フロントシェルとセンタープレ
ートとの連結部分の気密を保持する外周シール部を形成
し、上記フロントシェルの壁部の一部にフロント側にむ
けて膨出する膨出部を形成してその内側に内部空間を形
成し、該膨出部の内部空間と、上記外周ビード部と外周
シール部との間に穿設した貫通孔と、上記センタープレ
ートに穿設した貫通孔とによって上記定圧通路を構成し
たものである。
【作用】このような構成によれば、フロントダイアフラ
ムの外周ビード部と外周シール部は一体に形成されてい
るので、タンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容
易なものとなる。つまり、外周シール部は外周ビード部
と一体に形成されているので外周シール部がねじれにく
く、取扱が容易になり、したがって、従来に比較してタ
ンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容易になる。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置のシェル
1は、概略カップ状に形成したフロントシェル2と、該
フロントシェル2の開口部を密封する概略皿状のリヤシ
ェル3とから構成している。上記カップ状のフロントシ
ェル2は、フロント側に小径筒状部2Aを、リヤ側に大
径筒状部2Bを有し、かつ両者間を半径方向に伸びる環
状壁部2Cとしている。そして上記大径筒状部2Bの開
口部側に、より大径の筒状掛止部2Dを形成している。
上記フロントシェル2の内部には、概略カップ状に形成
したセンタープレート4を嵌合してあり、該センタープ
レート4における端部壁面とフロントシェル2の端部壁
面との間にフロント室5を区画形成している。上記セン
タープレート4は、上記フロントシェル2の大径筒状部
2B内に密嵌される筒状部4Aを備えており、この筒状
部4Aの右端部には、半径方向外方に向けたフランジ状
の位置決め部4Bを形成している。そして、センタープ
レート4の筒状部4Aをフロントシェル2の大径筒状部
2Bに嵌合するとともに、上記位置決め部4Bを、フロ
ントシェル2における大径筒状部2Bと筒状掛止部2D
との間の段部端面に当接させるようにしている。それに
よって、上記フロントシェル2に嵌合したセンタープレ
ート4の軸方向の位置決めを行っている。リヤシェル3
の外周部には、半径方向外方を向けてフランジ部3Aを
形成してあり、そのフランジ部3Aをフロントシェル2
の筒状掛止部2Dに嵌合すると同時に、上述した状態の
センタープレート4における位置決め部4Bにリヤ側か
ら当接させている。そして、その状態のリヤシェル3の
フランジ部3Aを、上記筒状掛止部2Dに形成した複数
の係合爪2Eで係止することによって、上記フロントシ
ェル2、センタープレート4およびリヤシェル3を相互
に一体に連結している。このように連結したリヤシェル
3の壁面と上記センタープレート4の端部壁面との間で
リヤ室6を形成している。上記センタープレート4およ
びリヤシェル3の各中央軸部には、それぞれ貫通孔を穿
設してあり、それら各貫通孔内に段付筒状のバルブボデ
イ7を摺動自在に貫通させ、かつシール部材8によって
各貫通孔とバルブボデイ7と間の気密を保持している。
上記フロント室5およびリヤ室6のそれぞれにフロント
パワーピストン9およびリヤパワーピストン10を配置
するとともに、各パワーピストン9、10の内周部を上
記バルブボデイ7に連結し、さらに各パワーピストン
9、10のリヤ側面にフロントダイアフラム11および
リヤダイアフラム12をそれぞれ張設して各ダイアフラ
ム11、12の内周部もバルブボデイ7に連結してい
る。他方、フロントダイアフラム11の外周ビード部1
1aは、フロントシェル2の環状壁部2Cに対向させて
センタープレート4の筒状部4Aの左端外周部分に形成
した対向壁部4Cと、フロントシェル2の環状壁部2C
に当接させた後述する支持部材15の外周側の部分とに
よって軸方向に挟持してあり、その部分の気密を保持し
ている。そして、フロントダイアフラム11によって、
フロント室5をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室
Bとに区画形成している。また、リヤダイアフラム12
の外周ビード部12aは、リヤシェル3の外周部分に半
径方向外方に向けて形成した環状溝3B内に収容してあ
り、かつ該外周ビード部12aを環状溝3Bの外周面と
センタープレート4の筒状部4Aの内周面とによって半
径方向に挟持し、それによってその部分の気密を保持す
るとともに、リヤ室6内をフロント側の定圧室Cとリヤ
側の変圧室Dとに区画形成している。上記バルブボデイ
7内には従来周知の構成からなる弁機構16を設けてあ
り、後に詳述するベローズ17を設けない状態におい
て、この弁機構16によって上記2つの定圧室A、Cと
2つの変圧室B、Dとの間の流体回路を切り換えること
ができるようになっている。すなわち、上記弁機構16
は、バルブボデイ7に形成した環状の第1弁座18と、
この環状の第1弁座18よりも内側で上記バルブボデイ
7に摺動自在に設けた弁プランジャ19の右端部に形成
した環状の第2弁座20と、さらに両弁座18、20に
図1の右方からばね21によって着座される弁体22と
を備えている。上記第1弁座18と弁体22とが接触す
る環状のシート部よりも外周側の空間は、ベローズ17
を設けない状態において、バルブボデイ7に形成した軸
方向の第1定圧通路23を介して上記定圧室Aに連通さ
せている。定圧室Aはフロントシェル2に連結した負圧
導入管24を介して負圧源から負圧が導入されるように
なっており、また上記定圧室Aは、フロントダイアフラ
ム11の外周ビード部11aの外方側に設けた後述する
第2定圧通路25を介して定圧室Cに常時連通してい
る。したがって、上記定圧室Aに負圧が導入されている
時には、第2定圧通路25を介して定圧室Cにも負圧が
導入されるようになっている。他方、上記第1弁座18
と弁体22とが接触する環状のシート部よりも内周側
で、第2弁座20と弁体22とが接触する環状のシート
部よりも外周側部分、すなわち内外の環状シート部の中
間部分の空間は、バルブボデイ7に形成した半径方向の
変圧通路26を介して変圧室Dに連通させ、さらに該変
圧室Dをバルブボデイ7に形成した他の軸方向の変圧通
路27を介して変圧室Bに連通させている。さらに、上
記第2弁座20と弁体22とが接触する内側の環状シー
ト部よりも内周側の空間は、バルブボデイ7に形成した
圧力通路29とそこに設けたフィルタ28を介して大気
に連通させている。また、上記バルブボデイ7に摺動自
在に設けた弁プランジャ19の右端部は、図示しないブ
レーキペダルに連動させた入力軸31に連結してあり、
その左端部は、プッシュロッド32の基部に形成した凹
部32aに収容したリアクションディスク33の右端面
に対向させている。そして上記プッシュロッド32の左
端部は、フロントシェル2における軸部の開口2aに貫
通させたマスターシリンダ34のピストン34aに連動
させている。上記開口2aとピストン34aとの間は、
シール部材35によって気密を保持している。上記バル
ブボデイ7とフロントシェル2の軸部とにわたってはリ
ターンスプリング36を弾装しているので、上記バルブ
ボデイ7は通常では図示非作動位置に保持されている。
この非作動状態では、弁体22は第2弁座20に着座し
ているが、第1弁座18と弁体22との間にはわずかな
間隙が維持されている。然して、本実施例では、フロン
トシェル2の端部壁面とバルブボディ7のフロント側の
端部外周とにわたってゴム製のベローズ17を設けてあ
り、そのベローズ17におけるフロント側の端部を支持
部材15によってフロントシェル2の端部壁面に圧接さ
せている。すなわち、ベローズ17のリヤ側の端部は、
肉厚のリヤビード部17aとしてあり、該リヤビード部
17aはフロントパワーピストン9の内周部に形成した
環状凹部9a内に圧接させた後、そのフロント側からバ
ルブボディ7の外周部に嵌装したリテーナ37を上記リ
ヤビード部17aに当接させて、上記環状凹部9a内に
係止している。それによって、ベローズ17のリヤビー
ド部17aと環状凹部9aとの間の気密を保持してい
る。ベローズ17のフロント側の端部は、断面が略方形
となる肉厚のフロントビード部17bとしてあり、この
フロントビード部17bの外径は、上記リヤビード部1
7aの外径よりも大きく設定するとともに、フロントシ
ェル2の壁面に添設されて該フロントシェル2の一部を
構成する補強板38の外径よりも少し大きく設定してい
る。そして、上記フロントビード部17bは、そのリヤ
側を後述する支持部材15によって支持して、補強板3
8の外周筒状部38aの外方側となるフロントシェル2
の端部壁面に圧接させるようにしてあり、それによって
その部分の気密を保持するようにしている。なお、フロ
ントビード部17bにおけるフロントシェル2の壁面と
の当接部分の内方側はリップ状に形成して、フロントシ
ェル2の壁面に密着させてあり、それによって両部材の
間の気密がより確実となるようにしている。このように
して定圧室A内に配設したベローズ17の内部空間A’
は、補強板38の端面およびフロントシェル2の壁面に
穿設した各貫通孔と、フロントシェル2の壁面に取り付
けた第2の負圧導入管39によって、上記負圧源に連通
させている。第2の負圧導入管39の途中には、該負圧
導入管39を大気と負圧源とに選択的に連通させるソレ
ノイドバルブ40を設けている。このソレノイドバルブ
40は、図示しないコントローラによってON-OFF制御さ
れるようになっており、図1に示す作動されていない通
常の状態では、負圧導入管39を負圧源に連通させてい
る。したがって、そのときには負圧導入管39を介して
ベローズ17の内部空間A’に負圧が導入されている。
これに対して、コントローラによって所要時にソレノイ
ドバルブ40が作動されると、負圧導入管39を介して
ベローズ17の内部空間A’に大気が導入されるように
なる。そして、ベローズ17の内部空間A’に導入され
た大気は、上記第1定圧通路23、弁機構16および両
変圧通路26、27を介して両変圧室B,D内にも導入
される。したがって、本実施例では、図1に示したタン
デムブレーキ倍力装置の非作動状態から上記ソレノイド
バルブ40を作動させることにより、入力軸31に連動
する図示しないブレーキペダルの踏み込みがなくても、
タンデムブレーキ倍力装置を作動させることができる。
次に、ベローズ17のフロントビード部17bを支持す
る支持部材15について説明する。支持部材15は、概
略カップ状に形成した鋼材からなり、上記フロントシェ
ル2の小径筒状部2Aに嵌合される筒状部15aを備え
ており、その筒状部15aのフロント側は、半径方向内
方に向けた壁部15bとしている。この壁部15bの略
中央位置には、円周方向複数箇所に貫通孔15cを穿設
して、壁部15bの前後を連通させてあり、これにより
定圧室A全体に支障なく負圧を導入できるようにしてい
る。さらに、上記壁部15bの内周縁は、フロント側に
向けて伸長させた筒状の支持部15dとしてあり、この
支持部15dとそれに隣接する壁部15bとによって、
上記ベローズ17のフロントビード部17bをリヤ側か
ら支持するようにしている。さらに、図2に拡大して示
すように、支持部材15の筒状部15aにおけるリヤ側
の端部は、半径方向外方にむけて2段階に折り曲げてあ
り、筒状部15aに近い側の半径方向部分を位置決め部
15eとし、筒状部15aから遠い側の半径方向部分を
ストッパ部15fとしている。また、このストッパ部1
5fの外周縁円周方向全域は、ストッパ部15fよりも
若干軸方向リヤ側に膨出させた抜止め部15gとしてい
る。なお、図1に示すように、壁部15bの中央位置に
は、リヤ側にむけて膨出する複数のリブ15hを放射状
に設けてあり、これによって、壁部15bの強度を高め
ている。そして、タンデムブレーキ倍力装置の組立時に
は、支持部材15の支持部15dによって上記ベローズ
17のフロントビード部17bをリヤ側から支持した状
態において、フロントシェル2の小径筒状部2aに遊嵌
合するようにしている。そして、フロントダイアフラム
11の外周ビード部11aを支持部材15の位置決め部
15eにリヤ側から当接させた状態で、該位置決め部1
5eをフロントシェル2の環状壁部2Cに当接させるこ
とで、フロントシェル2に対する支持部材15の軸方向
の位置決めを行うようにしている。このように位置決め
した状態では、支持部材15の支持部15dに支持され
たベローズ17のフロントビード部17bは、フロント
シェル2の壁面に圧接されて、その部分の気密が保持さ
れる。また、上記フロントビード部17bは、支持部材
15の支持部15dとそれに隣接する壁部15bによっ
て保持されているので、半径方向内方にむけて変位でき
ないようになっている。また同時に、支持部材15の外
周縁となる抜止め部15gの先端と、上記フロントシェ
ル2の大径筒状部2Bとの間には、わずかな間隙が生じ
ている。そして、図2に示すように、本実施例では、上
記支持部材15における位置決め部15eから抜止め部
15gに至る部分と、それらと対向するセンタープレー
ト4とによって、フロントダイアフラム11の外周ビー
ド部11aおよびこの外周ビード部11aに連続させて
形成した外周シール部11bを保持するようにしてい
る。すなわち、フロントダイアフラム11の外周ビード
部11aにおけるリヤ側外周部は半径方向外方に向けて
伸長させてあり、その伸長させた先端部にビード状の外
周シール部11bを形成している。フロントダイアフラ
ム11の外周ビード部11aにおけるフロント側は、支
持部材15の位置決め部15eおよびその隣接位置の筒
状部分で保持し、他方、フロントダイアフラム11の外
周ビード部11aにおけるリヤ側は、センタープレート
4の対向壁部4Cおよびその内方端を折返して形成した
折返し部4Dとの間で保持している。またそれと同時
に、支持部材15の位置決め部15eとセンタープレー
ト4の対向壁部4Cとによって外周ビード部11aを軸
方向に挟持するようにしてあり、それによって、支持部
材15の位置決め部15eとセンタープレート4の対向
壁部4Cとの間の気密を保持している。上記外周ビード
部11aと外周シール部11bとの中間部は肉厚を薄く
して、センタープレート4の対向壁部4Cに重合させて
あり、また、中間部から外周シール部11bに至るフロ
ント側の表面には、円周方向等間隔位置にフロント側に
むけて膨出する直線状のリブ11cを設けている。そし
て、フロントダイアフラム11の外周シール部11b
は、フロントシェル2の大径筒状部2Bの内周面と、セ
ンタープレート4における対向壁部4Cと筒状部4Aと
接点に形成した小径部4Eの外周面とで、半径方向に挟
持するようにしている。このように挟持したフロントダ
イアフラム11の外周シール部11bによって、フロン
トシェル2の大径筒状部2Aとセンタープレート4の小
径部4Eとの間の気密を保持するようにしている。上記
フロントシェル2の大径筒状部2Aの内周面とセンター
プレート4の小径部4Eに密着する外周シール部11b
の各部は、それぞれリップ状に形成しているので、上記
フロントシェル2の大径筒状部2Aとセンタープレート
4の小径部4Eとの間の気密をより確実なものとするこ
とができる。また、外周シール部11bのフロント側の
表面に設けた各リブ11cは、上記支持部材15の抜止
め部15gに当接させてあり、これによって、外周シー
ル部11bが、フロントシェル2の大径筒状部2Aとセ
ンタープレート4の小径部4Eとの間から脱落すること
がないようにしている。そして、図2に示すタンデムブ
レーキ倍力装置の組み立て完了後の状態では、支持部材
15のストッパ部15fとフロントダイアフラム11の
リブ11cとの間には、わずかな間隙L1が形成されて
いる。本実施例では、この間隙L1は、支持部材15の
位置決め部15eとセンタープレート4の折返し部4D
の先端とが隔てた間隔L2から、それら両部材間に位置
するフロントダイアフラム11の肉厚を減じた寸法より
も小さな寸法に設定している。これにより、後述する支
持部材15全体がリヤ側にむけて変位された場合には、
支持部材15のストッパ部15fがフロントダイアフラ
ム11のリブ11cに当接して、支持部材15の軸方向
の移動が規制されるようになる。そのため、支持部材1
5の位置決め部15eとセンタープレート4側の折返し
部4Dの先端とによって、それらの間に位置したフロン
トダイアフラム11が挟み込まれることがない。次に、
図2によって、両定圧室A,Cを連通させる第2定圧通
路25について説明する。第2定圧通路25は、フロン
トダイアフラム11の外周ビード部11aおよび支持部
材15の筒状部15aの外方側に形成してあり、フロン
ト側の第1通路41と、リヤ側の第2通路42とから構
成している。第1通路41は、フロントシェル2の小径
筒状部2Aの一部と環状壁部2Cの一部とを半径方向外
方に膨出させて形成した複数の膨出部2Fと、その膨出
部2Fに対向した支持部材15側の筒状部15aから抜
止め部15gに至る部分とで構成している。この第1通
路41の軸方向フロント側の端部は、フロント室5の定
圧室Aに連通しており、第1通路41の軸方向リヤ側の
端部は、支持部材15の抜止め部15gとフロントシェ
ル2の大径筒状部2Aとの間隙を介して第2通路42に
連通している。第2通路42は、上記フロントダイアフ
ラム11の各リブ11cの隣接位置に形成される空間
と、この空間に連通してフロントダイアフラム11に設
けた複数の長穴11dおよび、その長穴11dと半径方
向の位置を合わせてセンタープレート4の対向壁部4C
に穿設した複数の貫通孔4Fとによって構成している。
図3は、上記フロントダイアフラム11に設けた長穴1
1dと、センタープレート4に穿設した貫通孔4Fとの
配置状態を示したものである。フロントダイアフラム1
1の長穴11dは、円周方向の12度ごとの30箇所に
設けてあり、他方、センタープレート4の貫通孔4F
は、円周方向の15度ごとの24箇所に設けている。し
たがって、タンデムブレーキ倍力装置を組み立てた状態
では、図3に示すように、センタープレート4の貫通孔
4Fのうち12箇所が、フロントダイアフラム11側の
長穴11dとそれぞれ重合するようになり、重合状態の
長穴11dと貫通孔4Fを介してその前後の空間が連通
している。なお、上記ダイアフラム11の長穴11dと
センタープレート4の貫通孔4F との位置関係は、上記
角度に限定されるものではなく、相互の孔ピッチをずら
すことにより、重合関係が確保されるものであればよい
ことは勿論である。このように、本実施例では、第2定
圧通路25を介して両定圧室A,Cが直接に連通してお
り、フロント室5の定圧室Aに負圧が導入されている時
にはリヤ室6の定圧室C内にも負圧が導入されている。 (作動) 以上のように構成したタンデムブレーキ倍力装置は、通
常では図1に示すようにソレノイドバルブ40は作動さ
れていないので、第2の負圧導入管39を介してベロー
ズ17の内部空間A’内に負圧が導入されている。ま
た、他方の負圧導入管24を介して定圧室Aにも負圧が
導入されており、したがって、すべての室A,B,C,
D、A’内に負圧が導入されている。この非作動状態か
ら図示しないブレーキペダルが踏み込まれると入力軸3
1が前進(左行)され、それに伴って上記弁機構16に
よって流体回路が切り換えられるので、両変圧室B,D
内に大気が導入される。これによって、従来周知のタン
デムブレーキ倍力装置と同様に、プッシュロッド32か
ら所定のサーボ比の出力を得ることができる。上記通常
のブレーキ作動時に対して、タンデムブレーキ倍力装置
を自動ブレーキ装置として機能させる場合には、図1に
示す入力軸31が前進されない非作動状態からコントロ
ーラによってソレノイドバルブ40を作動させればよ
い。これによって、ベローズ17の内部空間A’には負
圧の代わりに大気が導入されるようになる。そのため、
ベローズ17の内部空間A’に導入された大気は、第1
定圧通路23とそれに連通した状態の変圧通路26およ
び変圧通路27を介して両方の変圧室B、D内に導入さ
れる。したがって、両定圧室A,Cと両変圧室B、Dと
の間に圧力差が生じるので、ブレーキペダルが踏み込ま
れないにも拘らずプッシュロッド32から所定の出力を
得ることができる。ところで、上述のようにベローズ1
7の内部空間A’に大気を導入した時には、大気圧によ
ってベローズ17全体が膨張されるようになる。それに
伴って、ベローズ17のフロントビード部17bも半径
方向および軸方向に引っ張られるようになるが、フロン
トビード部17bは支持部材15の支持部15dによっ
て支持されているので、半径方向に移動することは出来
ない。しかしながら、フロントビード部17bを支持し
た支持部材15は、上記フロントダイアフラム11の外
周ビード部11aが軸方向に圧縮されることで、軸方向
リヤ側にむけて移動されるようになる。これにより、支
持部材15の位置決め部15eが、フロントシェル2の
環状壁部2Cから離隔した後、支持部材15のストッパ
部15fがフロントダイアフラム11のリブ11cに当
接することで移動が停止されるようになる。本実施例で
は、このように支持部材15の移動が停止された時に、
フロントシェル2の環状壁部2Cとセンタープレート4
の折返し部4Dによって、それらの間に位置するフロン
トダイアフラム11が挟み込まれることがなく、したが
ってその部分から損傷することを良好に防止できる。な
お、上述のように、支持部材15が軸方向に移動されて
も、上記ベローズ17のフロントビード部17bおよび
その部分に設けたリップ状の部分は、フロントシェル2
の壁面に密着しているので、ベローズ17の内部空間
A’に導入された大気が定圧室Aに向けて漏れるような
ことはない。また、本実施例では、支持部材15のスト
ッパ部15fをフロントダイアフラム11のリブ11c
に当接させることで、該支持部材15の移動端を規制す
るようにしているが、次のような構成であっても良い。
つまり、外周シール部11bおよびそれと外周ビード部
11aとを接続する薄肉の中間部分が省略された構成の
フロントダイアフラム11の場合には、上記支持部材1
5のストッパ部15fをセンタープレート4の対向壁部
4Cに直接当接させることで、支持部材15の移動端を
規制するようにしても良い。また、本実施例では、フロ
ントダイアフラム11の外周ビード部11aと一体に上
記外周シール部11bを設けているので、組立時におけ
るフロントダイアフラム11の取扱が容易なものとな
り、組立作業性が良好なものとなる。つまり、従来で
は、外周ビード部11aと外周シール部11bとは分離
されており、大径のOリングによって上記外周シール部
11bの機能を果たすように構成していたものである。
このような、外周ビード部11aと外周シール部11b
とが分離された従来装置では、組立時に外周シール部1
1bとしてのOリングがねじれたりするので、組立時の
作業性が悪くなっていたものである。これに対して、本
実施例では、外周ビード部11aと外周シール部11b
とが一体となっているので、外周シール部11bがねじ
れたりすることを良好に防止できるようになり、したが
って、組立時の作業性を良好なものとすることができ
る。なお、上述した実施例では、ベローズ17のフロン
トビード部17bを補強板38の外周筒状部38aの外
方に位置させているが、次のような構成でもよい。つま
り、ベローズ17のフロントビード部17bの外径を補
強板38の外周筒状部38aの外径よりも小さく設定
し、そのベローズ17のフロントビード部17bを支持
部材15の支持部15dによって補強板38の端面に圧
接させるようにしても良い。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来に
比較してタンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容
易になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の要部の拡大図
【図3】フロントダイアフラムの貫通孔およびセンター
プレートの貫通孔の配置状態を示す図
【符号の説明】
1 シェル(密封容器) 2C 環状壁部(フロ
ント側の壁部) 2F 膨出部 4 センタープレ
ート 4C 対向壁部(リヤ側の壁部) 4F 貫通孔 7 バルブボディ 9 フロントパワー
ピストン 10 リヤパワーピストン 11 フロントダイ
アフラム 11a 外周ビード部 11b 外周シール
部 11d 長穴 12 リヤダイアフ
ラム 23,25 定圧通路 26,27 変圧通
路 A,C 定圧室 B,D 変圧室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントシェルとリヤシェルとから構成
    した密封容器と、この密封容器内をフロント側のフロン
    ト室とリヤ側のリヤ室とに区画するセンタープレート
    と、センタープレートに摺動自在に設けたバルブボディ
    と、上記フロント室内に位置するバルブボディに連結し
    たフロントパワーピストンと、上記リヤ室内に位置する
    バルブボディに連結したリヤパワーピストンと、上記フ
    ロントパワーピストンの背面に張設されて上記フロント
    室内をフロント側の定圧室とリヤ側の変圧室とに区画す
    るフロントダイアフラムと、上記リヤパワーピストンの
    背面に張設されて上記リヤ室内をフロント側の定圧室と
    リヤ側の変圧室とに区画するリヤダイアフラムと、上記
    フロント室の定圧室とリヤ室の定圧室とを連通させる定
    圧通路と、上記フロント室の変圧室とリヤ室の変圧室と
    を連通させる変圧通路とを備え、上記フロントダイアフ
    ラムの外周ビード部を、上記フロントシェルに形成した
    壁部と上記センタープレートに形成した壁部との間に介
    在させて保持するようにしたタンデムブレーキ倍力装置
    において、上記フロントダイアフラムの外周ビード部を
    半径方向外方に伸ばして、上記フロントシェルとセンタ
    ープレートとの連結部分の気密を保持する外周シール部
    を形成し、上記フロントシェルの壁部の一部にフロント
    側にむけて膨出する膨出部を形成してその内側に内部空
    間を形成し、該膨出部の内部空間と、上記外周ビード部
    と外周シール部との間に穿設した貫通孔と、上記センタ
    ープレートに穿設した貫通孔とによって上記定圧通路を
    構成したことを特徴とするタンデムブレーキ倍力装置。
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