JP2904232B2 - タンデムブレーキ倍力装置 - Google Patents

タンデムブレーキ倍力装置

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JP2904232B2
JP2904232B2 JP3214363A JP21436391A JP2904232B2 JP 2904232 B2 JP2904232 B2 JP 2904232B2 JP 3214363 A JP3214363 A JP 3214363A JP 21436391 A JP21436391 A JP 21436391A JP 2904232 B2 JP2904232 B2 JP 2904232B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明はタンデムブレーキ倍力装
置に関し、より詳しくはその内部に設けられるフロント
ダイアフラムの改良に関する。
【従来の技術】従来、タンデムブレーキ倍力装置とし
て、フロントシェルとリヤシェルとから構成した密封容
器と、この密封容器内をフロント側のフロント室とリヤ
側のリヤ室とに区画するセンタープレートと、センター
プレートに摺動自在に設けたバルブボディと、上記フロ
ント室内に位置するバルブボディに連結したフロントパ
ワーピストンと、上記リヤ室内に位置するバルブボディ
に連結したリヤパワーピストンと、上記フロントパワー
ピストンの背面に張設されて上記フロント室内をフロン
ト側の定圧室とリヤ側の変圧室とに区画するフロントダ
イアフラムと、上記リヤパワーピストンの背面に張設さ
れて上記リヤ室内をフロント側の定圧室とリヤ側の変圧
室とに区画するリヤダイアフラムと、上記フロント室の
定圧室とリヤ室の定圧室とを連通させる定圧通路と、上
記フロント室の変圧室とリヤ室の変圧室とを連通させる
変圧通路とを備え、上記フロントダイアフラムの外周ビ
ード部を、上記フロントシェルに形成した壁部と上記セ
ンタープレートに形成した壁部との間に介在させて保持
するようにしたものは知られている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、上記
定圧通路は、バルブボディに穿設した軸方向孔とそれか
ら連続してバルブボディの外周面に開口する半径方向孔
とで構成するようにしている。定圧通路をこのように構
成するとバルブボディの半径方向寸法が大きくなり、そ
れに伴ってバルブボディに取り付けた両ダイアフラムの
有効面積が小さくなるという欠点がある。このような欠
点を解決するためには、上記定圧通路をバルブボディに
設ける代わりに、フロントダイアフラムの外周ビード部
よりも外方側に設けることが考えられる。つまり、フロ
ントシェルの壁部の一部をフロント側に膨出させて膨出
部を形成し、該膨出部の内部空間およびセンタープレー
トに穿設した貫通孔とによって定圧通路を構成すればよ
い。定圧通路をこのように構成すれば、バルブボディの
半径方向寸法を減少させて両ダイアフラムの有効面積を
増大させることができ、それによって、タンデムブレー
キ倍力装置の出力を増大させることができる。しかしな
がら、上述のようにフロントシェルの壁部に形成した膨
出部の内部空間とセンタープレートに穿設した貫通孔と
によって定圧通路を構成すると、該定圧通路に面したフ
ロントシェルとセンタープレートとの連結部分に環状シ
ール部材を設ける必要がある。そして、この場合には、
タンデムブレーキ倍力装置を組み立てる際に、フロント
ダイアフラムの外周ビード部をフロントシェルの壁部と
センタープレートの壁部とで保持すると同時に、上記外
周ビード部よりも半径方向外方側の位置となるフロント
シェルとセンタープレートとの連結部分に上記環状シー
ル部材を取り付けなければならない。その際、外径が大
きくかつ太さが細い環状シール部材はねじれやすくな
り、したがって、タンデムブレーキ倍力装置の組み立て
作業が煩雑なものとなる。
【課題を解決するための手段】このような事情に鑑み、
本発明は、上述したタンデムブレーキ倍力装置におい
て、上記フロントダイアフラムの外周ビード部を半径方
向外方に伸ばして、上記フロントシェルとセンタープレ
ートとの連結部分の気密を保持する外周シール部を形成
し、上記フロント室の定圧室にベローズと筒状の支持部
材を設けて、上記べローズのフロント側の端部を上記支
持部材のフロント側の端部によってフロントシェルの壁
面に圧接させ、かつベローズのリヤ側の端部を上記定圧
通路に接続し、上記ベローズの内部空間に低圧または高
圧の圧力流体を選択的に供給可能とし、上記支持部材の
リヤ側の端部に半径方向外方に伸びるフランジ状の位置
決め部を形成して、該位置決め部を上記フロントシェル
の壁部と上記フロントダイアフラムの外周ビード部との
間に介在させ、また上記支持部材の位置決め部を半径方
向外方に伸ばして抜止め部を形成し、該抜止め部を上記
フロントダイアフラムにフロント側から当接させて、該
フロントダイアフラムの外周シール部がフロントシェル
とセンタープレートとの連結部分から脱落するのを防止
し、上記支持部材の抜止め部と当接するフロントダイア
フラムの表面に放射状に向けた複数の突起を設けて、該
突起に支持部材の抜止め部を当接させ、また上記フロン
トシェルの壁部にフロント側にむけて膨出する膨出部を
形成して、上記フロントシェルの壁部に設けた膨出部の
内部空間と、上記支持部材の抜止め部に当接したフロン
トダイアフラムの突起の隣接位置に形成される放射状の
空間と、該放射状の空間に連通して上記フロントダイア
フラムの外周ビード部と外周シール部との間に穿設した
貫通孔と、上記センタープレートに穿設した貫通孔とに
よって上記定圧通路を構成したものである。
【作用】このような構成によれば、フロントダイアフラ
ムの外周ビード部と外周シール部は一体に形成されてい
るので、タンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容
易なものとなる。つまり、外周シール部は外周ビード部
と一体に形成されているので外周シール部がねじれにく
く、取扱が容易になり、したがって、従来に比較してタ
ンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容易になる。
【実施例】以下図示実施例について本発明を説明する
と、図1において、タンデムブレーキ倍力装置のシェル
1は、概略カップ状に形成したフロントシェル2と、該
フロントシェル2の開口部を密封する概略皿状のリヤシ
ェル3とから構成している。上記カップ状のフロントシ
ェル2は、フロント側に小径筒状部2Aを、リヤ側に大
径筒状部2Bを有し、かつ両者間を半径方向に伸びる環
状壁部2Cとしている。そして上記大径筒状部2Bの開
口部側に、より大径の筒状掛止部2Dを形成している。
上記フロントシェル2の内部には、概略カップ状に形成
したセンタープレート4を嵌合してあり、該センタープ
レート4における端部壁面とフロントシェル2の端部壁
面との間にフロント室5を区画形成している。上記セン
タープレート4は、上記フロントシェル2の大径筒状部
2B内に密嵌される筒状部4Aを備えており、この筒状
部4Aの右端部には、半径方向外方に向けたフランジ状
の位置決め部4Bを形成している。そして、センタープ
レート4の筒状部4Aをフロントシェル2の大径筒状部
2Bに嵌合するとともに、上記位置決め部4Bを、フロ
ントシェル2における大径筒状部2Bと筒状掛止部2D
との間の段部端面に当接させるようにしている。それに
よって、上記フロントシェル2に嵌合したセンタープレ
ート4の軸方向の位置決めを行っている。リヤシェル3
の外周部には、半径方向外方を向けてフランジ部3Aを
形成してあり、そのフランジ部3Aをフロントシェル2
の筒状掛止部2Dに嵌合すると同時に、上述した状態の
センタープレート4における位置決め部4Bにリヤ側か
ら当接させている。そして、その状態のリヤシェル3の
フランジ部3Aを、上記筒状掛止部2Dに形成した複数
の係合爪2Eで係止することによって、上記フロントシ
ェル2、センタープレート4およびリヤシェル3を相互
に一体に連結している。このように連結したリヤシェル
3の壁面と上記センタープレート4の端部壁面との間で
リヤ室6を形成している。上記センタープレート4およ
びリヤシェル3の各中央軸部には、それぞれ貫通孔を穿
設してあり、それら各貫通孔内に段付筒状のバルブボデ
イ7を摺動自在に貫通させ、かつシール部材8によって
各貫通孔とバルブボデイ7と間の気密を保持している。
上記フロント室5およびリヤ室6のそれぞれにフロント
パワーピストン9およびリヤパワーピストン10を配置
するとともに、各パワーピストン9、10の内周部を上
記バルブボデイ7に連結し、さらに各パワーピストン
9、10のリヤ側面にフロントダイアフラム11および
リヤダイアフラム12をそれぞれ張設して各ダイアフラ
ム11、12の内周部もバルブボデイ7に連結してい
る。他方、フロントダイアフラム11の外周ビード部1
1aは、フロントシェル2の環状壁部2Cに対向させて
センタープレート4の筒状部4Aの左端外周部分に形成
した対向壁部4Cと、フロントシェル2の環状壁部2C
に当接させた後述する支持部材15の外周側の部分とに
よって軸方向に挟持してあり、その部分の気密を保持し
ている。そして、フロントダイアフラム11によって、
フロント室5をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室
Bとに区画形成している。また、リヤダイアフラム12
の外周ビード部12aは、リヤシェル3の外周部分に半
径方向外方に向けて形成した環状溝3B内に収容してあ
り、かつ該外周ビード部12aを環状溝3Bの外周面と
センタープレート4の筒状部4Aの内周面とによって半
径方向に挟持し、それによってその部分の気密を保持す
るとともに、リヤ室6内をフロント側の定圧室Cとリヤ
側の変圧室Dとに区画形成している。上記バルブボデイ
7内には従来周知の構成からなる弁機構16を設けてあ
り、後述するベローズ17を設けない状態において、こ
の弁機構16によって上記2つの定圧室A、Cと2つの
変圧室B、Dとの間の流体回路を切り換えることができ
るようになっている。すなわち、上記弁機構16は、バ
ルブボデイ7に形成した環状の第1弁座18と、この環
状の第1弁座18よりも内側で上記バルブボデイ7に摺
動自在に設けた弁プランジャ19の右端部に形成した環
状の第2弁座20と、さらに両弁座18、20に図1の
右方からばね21によって着座される弁体22とを備え
ている。上記第1弁座18と弁体22とが接触する環状
のシート部よりも外周側の空間は、ベローズ17を設け
ない状態において、バルブボデイ7に形成した軸方向の
第1定圧通路23を介して上記定圧室Aに連通させてい
る。定圧室Aはフロントシェル2に連結した第1負圧導
入管24を介して負圧源から負圧が導入されるようにな
っており、また上記定圧室Aは、フロントダイアフラム
11の外周ビード部11aの外方側に設けた後述する第
2定圧通路25を介して定圧室Cに常時連通している。
したがって、上記定圧室Aに負圧が導入されている時に
は、第2定圧通路25を介して定圧室Cにも負圧が導入
されるようになっている。なお、第1負圧導入管24と
負圧源の途中には逆止弁26設けてあり、負圧源から定
圧室Aにむけての負圧の流通のみを許容するようにして
いる。他方、上記第1弁座18と弁体22とが接触する
環状のシート部よりも内周側で、第2弁座20と弁体2
2とが接触する環状のシート部よりも外周側部分、すな
わち内外の環状シート部の中間部分の空間は、バルブボ
デイ7に形成した半径方向の変圧通路27を介して変圧
室Dに連通させ、さらに該変圧室Dをバルブボデイ7に
形成した他の軸方向の変圧通路28を介して変圧室Bに
連通させている。さらに、上記第2弁座20と弁体22
とが接触する内側の環状シート部よりも内周側の空間
は、バルブボデイ7に形成した圧力通路29とそこに設
けたフィルタ30を介して大気に連通させている。ま
た、上記バルブボデイ7に摺動自在に設けた弁プランジ
ャ19の右端部は、図示しないブレーキペダルに連動さ
せた入力軸31に連結してあり、その左端部は、プッシ
ュロッド32の基部に形成した凹部32aに収容したリ
アクションディスク33の右端面に対向させている。そ
して上記プッシュロッド32の左端部は、フロントシェ
ル2における軸部の開口2aに貫通させたマスターシリ
ンダ34のピストン34aに連動させている。上記開口
2aとピストン34aとの間は、シール部材35によっ
て気密を保持している。上記バルブボデイ7とフロント
シェル2の軸部とにわたってはリターンスプリング36
を弾装しているので、上記バルブボデイ7は通常では図
示非作動位置に保持されている。この非作動状態では、
弁体22は第2弁座20に着座しているが、第1弁座1
8と弁体22との間にはわずかな間隙が維持されてい
る。然して、本実施例では、フロントシェル2の端部壁
面とバルブボディ7のフロント側の端部外周とにわたっ
てゴム製のベローズ17を設けている。すなわち、ベロ
ーズ17のリヤ側の端部は、肉厚のリヤビード部17a
としてあり、該リヤビード部17aはフロントパワーピ
ストン9の内周部に形成した環状凹部9a内に圧接させ
た後、そのフロント側からバルブボディ7の外周部に嵌
装したリテーナ37を上記リヤビード部17aに当接さ
せて、上記環状凹部9a内に係止している。それによっ
て、ベローズ17のリヤビード部17aと環状凹部9a
との間の気密を保持している。他方、ベローズ17のフ
ロント側の端部は、断面が略方形となる肉厚のフロント
ビード部17bとしてあり、このフロントビード部17
bは、そのリヤ側から後述する支持部材15によって支
持して、フロントシェル2の端部壁面に圧接させるよう
にしてあり、それによってその部分の気密を保持するよ
うにしている。このようにして定圧室A内に配設したベ
ローズ17の内部空間A’は、補強板38の貫通孔とフ
ロントシェル2の壁面の貫通孔、およびフロントシェル
2の壁面に取り付けた第2負圧導入管39によって、上
記負圧源に連通させている。本実施例では、上記第2負
圧導入管39は上記逆止弁26よりも下流側となる第1
第1負圧導入管24に接続するようにしている。また第
2負圧導入管39の途中には、該第2負圧導入管39を
大気と負圧源とに選択的に連通させるソレノイドバルブ
40を設けている。このソレノイドバルブ40は、図示
しないコントローラによってON-OFF制御されるようにな
っており、図1に示す作動されていない通常の状態で
は、第2負圧導入管39を負圧源に連通させている。し
たがって、そのときには第2負圧導入管39を介してベ
ローズ17の内部空間A’に負圧が導入されている。こ
れに対して、コントローラによって所要時にソレノイド
バルブ40が作動されると、第2負圧導入管39を介し
てベローズ17の内部空間A’に大気が導入されるよう
になる。そして、ベローズ17の内部空間A’に導入さ
れた大気は、上記第1定圧通路23、弁機構16および
両変圧通路27、28を介して両変圧室B,D内にも導
入される。したがって、本実施例では、図1に示したタ
ンデムブレーキ倍力装置の非作動状態から上記ソレノイ
ドバルブ40を作動させることにより、入力軸31に連
動する図示しないブレーキペダルの踏み込みがなくて
も、タンデムブレーキ倍力装置を作動させることができ
る。次に、ベローズ17のフロントビード部17bを支
持する支持部材15について説明する。支持部材15
は、概略筒状をした鋼材からなり、上記フロントシェル
2の小径筒状部2Aに嵌合される筒状部15aを備えて
おり、その筒状部15aのフロント側は、半径方向内方
に向けた壁部15bとしている。この壁部15bの略中
央位置には円周方向複数箇所に図示しない貫通孔を穿設
してあり、これにより定圧室A全体に負圧を導入できる
ようにしている。また、上記壁部15bの内周縁は、リ
ヤ側に向けて伸長させた筒状の支持部15cとしてあ
り、この支持部15cとそれに隣接する壁部15bとに
よって、上記ベローズ17のフロントビード部17bを
リヤ側から支持して、フロントシェル2の壁面に圧接さ
せるようにしている。さらに、図2に拡大して示すよう
に、支持部材15の筒状部15aにおけるリヤ側の端部
は、半径方向外方にむけて2段階に折り曲げてあり、筒
状部15aに近い側の半径方向部分を位置決め部15d
とし、筒状部15aから遠い側の半径方向部分を抜止め
部15eとしている。そして、タンデムブレーキ倍力装
置の組立時には、支持部材15の支持部15cによって
上記ベローズ17のフロントビード部17bをリヤ側か
ら支持した状態において、支持部材15の筒状部15a
をフロントシェル2の小径筒状部2Aに遊嵌合するよう
にしている。その際、フロントダイアフラム11の外周
ビード部11aを支持部材15の位置決め部15dにリ
ヤ側から当接させた状態で、該位置決め部15dをフロ
ントシェル2の環状壁部2Cに当接させることで、フロ
ントシェル2に対する支持部材15の軸方向の位置決め
を行うようにしている。このように位置決めした状態で
は、支持部材15の支持部15cに支持されたベローズ
17のフロントビード部17bは、フロントシェル2の
壁面に圧接されて、その部分の気密が保持される。また
同時に、支持部材15の先端部15fとフロントシェル
2の大径筒状部2Bとの間には間隙が維持されている。
なお、本実施例では、上記先端部15fは、抜止め部1
5eの最も半径方向外方側を半径方向内方に折返して重
合させることによって構成してあり、それによって先端
部15fの強度を向上させている。そして、本実施例で
は、上記支持部材15における位置決め部15dから抜
止め部15eに至る部分と、それらに対向するセンター
プレート4とによって、フロントダイアフラム11の外
周ビード部11aおよびこの外周ビード部11aに連続
させて形成した外周シール部11bを保持するようにし
ている。すなわち、フロントダイアフラム11の外周ビ
ード部11aにおけるリヤ側外周部は半径方向外方に向
けて伸長させてあり、その伸長させた先端部にビード状
の外周シール部11bを形成している。そして、フロン
トダイアフラム11の外周ビード部11aにおけるフロ
ント側は、支持部材15の位置決め部15dおよびその
隣接外方の筒状部分で保持し、他方、フロントダイアフ
ラム11の外周ビード部11aにおけるリヤ側は、セン
タープレート4の対向壁部4Cおよびその内方端を折返
して形成した折返し部4Dとの間で保持している。それ
と同時に、支持部材15の位置決め部15dとセンター
プレート4の対向壁部4Cとによって外周ビード部11
aを軸方向に挟持するようにしてあり、それによって、
フロントダイアフラム11の外周ビード部11aとセン
タープレート4の対向壁部4Cとの間の気密を保持して
いる。また、フロントダイアフラム11の外周シール部
11bは、フロントシェル2の大径筒状部2Bの内周面
と、センタープレート4における対向壁部4Cと筒状部
4Aと接点に形成した小径部4Eの外周面とで、半径方
向に挟持するようにしている。このように挟持したフロ
ントダイアフラム11の外周シール部11bによって、
フロントシェル2の大径筒状部2Bとセンタープレート
4の小径部4Eとの間の気密を保持するようにしてい
る。上記フロントシェル2の大径筒状部2Bの内周面と
センタープレート4の小径部4Eに密着する外周シール
部11bの各部は、それぞれリップ状に形成しているの
で、上記フロントシェル2の大径筒状部2Bとセンター
プレート4の小径部4Eとの間の気密をより確実なもの
とすることができる。さらに、上記外周ビード部11a
と外周シール部11bとの中間部は肉厚を薄くして、セ
ンタープレート4の対向壁部4Cに重合させてあり、こ
の中間部から外周シール部11bに至るまでのフロント
側の表面には、円周方向等間隔位置に放射状に配置した
複数のリブ11cを設けている。また、各リブ11cに
おける半径方向外方側、すなわち外周シール部11bの
実質的なフロント側の位置には、さらにフロント側に膨
出する係合突起11dを形成している(図3参照)。そ
して、フロントダイアフラム11の係合突起11dに上
述した支持部材15の抜止め部15eを当接させること
によって、外周シール部11bがフロント側にむけて脱
落しないようにしている。また、この状態では、支持部
材15の抜止め部15eとリブ11cとの間、および抜
止め部15eとリブ11cの隣接位置の放射状の空間と
の間に間隙が維持されている。次に、両定圧室A,Cを
連通させる第2定圧通路25は、フロントダイアフラム
11の外周ビード部11aおよび支持部材15の筒状部
15aの外方側に形成してあり、フロント側の第1通路
41とリヤ側の第2通路42とから構成している。第1
通路41は、フロントシェル2の小径筒状部2Aの一部
と環状壁部2Cの一部とを半径方向外方に膨出させて形
成した複数の膨出部2Fと、その膨出部2Fに対向した
支持部材15側の筒状部15aから抜止め部15eに至
る部分とで構成している。この第1通路41の軸方向フ
ロント側の端部は、フロント室5の定圧室Aに連通して
おり、第1通路41の軸方向リヤ側の端部は、支持部材
15の先端部15fとフロントシェル2の大径筒状部2
Bとの間隙を介して第2通路42に連通している。第2
通路42は、上記フロントダイアフラム11の各リブ1
1cの隣接位置に形成される放射状の空間と、この空間
に連通してフロントダイアフラム11に穿設した複数の
長穴11eおよび、それら長穴11eの位置に合わせて
センタープレート4の対向壁部4Cに穿設した複数の貫
通孔4Fとによって構成している。このように、本実施
例では、第2定圧通路25を介して両定圧室A,Cが直
接に連通しており、フロント室5の定圧室Aに負圧が導
入されている時にはリヤ室6の定圧室C内にも負圧が導
入されている。 (作動)以上のように構成したタンデムブレーキ倍力装
置は、通常では図1に示すようにソレノイドバルブ40
は作動されていないので、第2負圧導入管39を介して
ベローズ17の内部空間A’内に負圧が導入されてい
る。また、他方の第1負圧導入管24を介して定圧室A
にも負圧が導入されており、したがって、すべての室
A,B,C,D、A’内に負圧が導入されている。この
非作動状態から図示しないブレーキペダルが踏み込まれ
ると入力軸31が前進(左行)され、それに伴って上記
弁機構16によって流体回路が切り換えられるので、両
変圧室B,D内に大気が導入される。これによって、従
来周知のタンデムブレーキ倍力装置と同様に、プッシュ
ロッド32から所定のサーボ比の出力を得ることができ
る。上記通常のブレーキ作動時に対して、タンデムブレ
ーキ倍力装置を自動ブレーキ装置として機能させる場合
には、図1に示す入力軸31が前進されない非作動状態
からコントローラによってソレノイドバルブ40を作動
させればよい。これによって、ベローズ17の内部空間
A’には負圧の代わりに大気が導入されるようになる。
そのため、ベローズ17の内部空間A’に導入された大
気は、第1定圧通路23とそれに連通した状態の変圧通
路27および変圧通路27を介して両方の変圧室B、D
内に導入される。したがって、両定圧室A,Cと両変圧
室B、Dとの間に圧力差が生じるので、ブレーキペダル
が踏み込まれないにも拘らずプッシュロッド32から所
定の出力を得ることができる。本実施例では、フロント
ダイアフラム11の外周ビード部11aと一体に上記外
周シール部11bを設けているので、組立時におけるフ
ロントダイアフラム11の取扱が容易なものとなり、組
立作業性が良好なものとなる。つまり、従来では、外周
ビード部11aと外周シール部11bとは分離されてお
り、大径のOリングによって上記外周シール部11bの
機能を果たすように構成していたものである。このよう
な、外周ビード部11aと外周シール部11bとが分離
された従来装置では、組立時に外周シール部11bとし
てのOリングがねじれたりするので、組立時の作業性が
悪くなっていたものである。これに対して、本実施例で
は、外周ビード部11aと外周シール部11bとが一体
となっているので、外周シール部11bがねじれたりす
ることを良好に防止できるようになり、したがって、組
立時の作業性を良好なものとすることができる。
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、従来に
比較してタンデムブレーキ倍力装置の組み立て作業が容
易になるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図
【図2】図1の要部の拡大図
【図3】図2の矢印IIIに沿う要部の平面図
【符号の説明】
1 シェル 2C 環状壁部 2F 膨出部 4 センタープレ
ート 4C 対向壁部 4F 貫通孔 7 バルブボディ 9 フロントパワー
ピストン 10 リヤパワーピストン 11 フロントダイ
アフラム 11a 外周ビード部 11b 外周シール
部 11c リブ(突起) 11d 係合突起 12 リヤダイアフラム 15 支持部材 15d 位置決め部 15e 抜止め部 17 ベローズ 17a リヤビード
部 17b フロントビード部 23,25 定圧通
路 27,28 変圧通路 A,C 定圧室 B,D 変圧室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントシェルとリヤシェルとから構成
    した密封容器と、この密封容器内をフロント側のフロン
    ト室とリヤ側のリヤ室とに区画するセンタープレート
    と、センタープレートに摺動自在に設けたバルブボディ
    と、上記フロント室内に位置するバルブボディに連結し
    たフロントパワーピストンと、上記リヤ室内に位置する
    バルブボディに連結したリヤパワーピストンと、上記フ
    ロントパワーピストンの背面に張設されて上記フロント
    室内をフロント側の定圧室とリヤ側の変圧室とに区画す
    るフロントダイアフラムと、上記リヤパワーピストンの
    背面に張設されて上記リヤ室内をフロント側の定圧室と
    リヤ側の変圧室とに区画するリヤダイアフラムと、上記
    フロント室の定圧室とリヤ室の定圧室とを連通させる定
    圧通路と、上記フロント室の変圧室とリヤ室の変圧室と
    を連通させる変圧通路とを備え、上記フロントダイアフ
    ラムの外周ビード部を、上記フロントシェルに形成した
    壁部と上記センタープレートに形成した壁部との間に介
    在させて保持するようにしたタンデムブレーキ倍力装置
    において、 上記フロントダイアフラムの外周ビード部を半径方向外
    方に伸ばして、上記フロントシェルとセンタープレート
    との連結部分の気密を保持する外周シール部を形成し、
    上記フロント室の定圧室にベローズと筒状の支持部材を
    設けて、上記べローズのフロント側の端部を上記支持部
    材のフロント側の端部によってフロントシェルの壁面に
    圧接させ、かつベローズのリヤ側の端部を上記定圧通路
    に接続し、上記ベローズの内部空間に低圧または高圧の
    圧力流体を選択的に供給可能とし、上記支持部材のリヤ
    側の端部に半径方向外方に伸びるフランジ状の位置決め
    部を形成して、該位置決め部を上記フロントシェルの壁
    部と上記フロントダイアフラムの外周ビード部との間に
    介在させ、また上記支持部材の位置決め部を半径方向外
    方に伸ばして抜止め部を形成し、該抜止め部を上記フロ
    ントダイアフラムにフロント側から当接させて、該フロ
    ントダイアフラムの外周シール部がフロントシェルとセ
    ンタープレートとの連結部分から脱落するのを防止し、
    上記支持部材の抜止め部と当接するフロントダイアフラ
    ムの表面に放射状に向けた複数の突起を設けて、該突起
    に支持部材の抜止め部を当接させ、また上記フロントシ
    ェルの壁部にフロント側にむけて膨出する膨出部を形成
    して、上記フロントシェルの壁部に設けた膨出部の内部
    空間と、上記支持部材の抜止め部に当接したフロントダ
    イアフラムの突起の隣接位置に形成される放射状の空間
    と、該放射状の空間に連通して上記フロントダイアフラ
    ムの外周ビード部と外周シール部との間に穿設した貫通
    孔と、上記センタープレートに穿設した貫通孔とによっ
    て上記定圧通路を構成したことを特徴とするタンデムブ
    レーキ倍力装置。
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