JP2550356Y2 - 気圧式倍力装置 - Google Patents

気圧式倍力装置

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JP2550356Y2
JP2550356Y2 JP11233391U JP11233391U JP2550356Y2 JP 2550356 Y2 JP2550356 Y2 JP 2550356Y2 JP 11233391 U JP11233391 U JP 11233391U JP 11233391 U JP11233391 U JP 11233391U JP 2550356 Y2 JP2550356 Y2 JP 2550356Y2
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眞二 神代
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、車両等においてブレー
キ操作等に応じてマスタシリンダの作動を助勢する気圧
式倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フロントシェルとリアシェルとを
有するハウジングと、このハウジングのリアシェルに設
けられた穴部に概略円筒状のバルブボディ部において摺
動自在に支持されるパワーピストンと、一端側がパワー
ピストン内に挿入され他端側がブレーキペダル側に接続
されるオペレーティングロッドと、パワーピストンのバ
ルブボディ部に内周部が支持されハウジングに外周部が
支持されて、該ハウジング内を負圧源に連通する負圧室
とオペレーティングロッドの作動に応じて大気が導入さ
れる作動圧室とに区画するダイアフラムとを有する気圧
式倍力装置としては、実開平3−70566号公報に開
示されているもの等があり、この気圧式倍力装置のパワ
ーピストンのバルブボディ部内の構成は図3に示すよう
になっている。
【0003】すなわち、概略円筒状のバルブボディ部8
0の内周部に締め代をもって嵌入されるシール部材81
と、このシール部材81の図3における右内側に設けら
れる第一リテーナ82と、この第一リテーナ82の同右
側に右端外周部が設けられ同左方向に延在するバルブ8
3と、このバルブ83の右端外周部を第一リテーナ82
との間で挾持するよう該第一リテーナ82に圧入される
第二リテーナ84とを有していて、上記第一リテーナ8
2および第二リテーナ84を内方に延出させることよっ
てバルブ83にかかる負圧と大気圧との差圧の影響を低
減させるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、上記気
圧式倍力装置には以下の問題があった。 (1) バルブの外周部側のシールを行なうシール部材が必
要であるため部品点数が多くなる。 (2) バルブおよびリテーナ等の仮組立の際に、バルブの
外周部を第一リテーナと第二リテーナとの間で挾持する
ため、第二リテーナの圧入が必要となり、作業効率が悪
い。 (3) シール部材が径方向の締め代のみでバルブボディ部
に保持されているため、該シール部材がへたりあるいは
劣化すると、気密不良を生じやすい。 (4) バルブの外周部を第一リテーナと第二リテーナとの
間で挾持する構成であり、また第一リテーナおよび第二
リテーナを内方に延出させることによってバルブにかか
る負圧と大気圧との差圧の影響を低減させるようになっ
ているため、第一リテーナおよび第二リテーナのバルブ
ボディ部内における占有面積が大きくなり大気を導入す
るための流路面積が確保できず応答性が悪化する。
【0005】したがって、本考案の目的は、部品点数が
少なくてすみ、また組み付け時の作業効率が高く、しか
も気密信頼性が高くて、応答性の良好な気圧式倍力装置
を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本考案の気圧式倍力装置は、フロントシェルとリア
シェルとを有するハウジングと、該ハウジングの前記リ
アシェルに設けられた穴部に、概略円筒状のバルブボデ
ィ部において摺動自在に支持されるパワーピストンと、
ブレーキペダルの入力に応じて作動するオペレーティン
グロッドと、前記パワーピストンに内周側が支持され前
記ハウジングに外周部が支持されて、該ハウジング内を
負圧源に連通する負圧室と前記オペレーティングロッド
の作動等に応じて大気が導入される作動圧室とに区画す
るダイアフラムとを有するものであって、前記バルブボ
ディ部の内周部は、大径内周部と該大径内周部のフロン
トシェル側に設けられた該大径内周部より小径の小径内
周部とを有しており、前記大径内周部と小径内周部との
境界部分に形成される段部に当接する有孔円板部と該有
孔円板部の内周側からフロントシェル方向に傾斜して延
出された傾斜筒部とを有する第一リテーナと、該第一リ
テーナの前記有孔円板部に一端部において当接しつつ前
記バルブボディ部の大径内周部に締め代をもって嵌入さ
れる外周ビード部を有し前記第一リテーナの内側に沿っ
て前記フロントシェル側に延在するバルブと、該バルブ
の前記外周ビード部の他端部に当接しつつ該外周ビード
部の内側に嵌合する第二リテーナとを有することを特徴
としている。
【0007】
【作用】本考案の気圧式倍力装置によれば、バルブの外
周ビード部の一端部に第一リテーナの有孔円板部を当接
させ、第二リテーナを外周ビード部の他端部に当接させ
つつその内側に嵌合させる。そして、この状態で、これ
らをバルブボディ部の大径内周部に、該大径内周部の段
部に第一リテーナが当接するまで挿入することになり、
このとき、バルブの外周ビード部は、内側に第二リテー
ナが嵌合されているため、その外側が締め代をもってバ
ルブボディ部の大径内周部に嵌入されることになる。
【0008】したがって、バルブの外周部側のシール
は、バルブ自体の外周ビード部により行なわれることに
なるため、別にシール部材を設ける必要がない。
【0009】また、バルブの外周部を第一リテーナと第
二リテーナとの間で挾持する構成ではないため、第二リ
テーナを第一リテーナに圧入する必要がない。
【0010】さらに、バルブの外周部側のシールを行な
う外周ビード部は、径方向の締め代によりバルブボディ
部の大径内周部に保持されており、しかもその他に両端
部が第一リテーナおよび第二リテーナでその移動が規制
されているため、シール部材である外周ビード部がへた
りあるいは劣化しても気密不良を生じにくい。
【0011】さらに、バルブの外周ビード部は、基本的
に第二リテーナの嵌合による径方向の締め代によってバ
ルブボディ部の大径内周部に保持されることになり(す
なわち第一リテーナと第二リテーナとでバルブを挾持す
る構成ではない)、しかもバルブは第一リテーナの傾斜
筒部に沿ってフロントシェル方向に延在するようになっ
ているため、バルブにかかる負圧と大気圧との差圧の影
響を低減した上で大気を導入するための流路面積を確保
できる。
【0012】
【実施例】本考案の一実施例による気圧式倍力装置を図
1および図2を参照して以下に説明する。なお、以下の
説明における上下左右は図面における上下左右を便宜上
用いるものである。
【0013】図中符号1は気圧式倍力装置、符号2は図
示せぬマスタシリンダが左側の側面部3に設けられるフ
ロントシェル、符号4はフロントシェル2の右側に嵌合
して該フロントシェル2とともにハウジング5を構成す
るリアシェル、符号6はハウジング5に左右摺動自在に
支持されるパワーピストン、符号7はパワーピストン6
に右端が設けられるとともにフロントシェル2に設けら
れた挿通穴8から左端が突出しパワーピストン6の左方
向の移動により図示せぬマスタシリンダに向けて左方向
に出力する出力軸、符号9は出力軸7とフロントシェル
2の挿通穴8との間をシールするフロントシール、符号
10は左端10aがフロントシェル2の内壁部11に当
接し右端10bがパワーピストン6の左側の端面部12
に当接してパワーピストン6を所定の付勢力で右方向に
付勢するリターンスプリング、符号13はパワーピスト
ン6にビード状の内周部14が嵌合されハウジング5に
外周部15が支持されるダイアフラムをそれぞれ示して
いる。
【0014】そして、上記ダイアフラム13によりハウ
ジング5内は、負圧連通管16から図示せぬ負圧源に連
通し常に負圧状態とされる負圧室17と、図示せぬブレ
ーキペダルの操作により左右方向に移動するオペレーテ
ィングロッド18の作動等に応じて大気が導入され或い
は導入された大気が排出される作動圧室19とに区画さ
れている。
【0015】上記パワーピストン6は、リアシェル4か
ら突出するように形成された左右方向に延在する円筒部
20と該円筒部20の左側に設けられハウジング5内に
おさめられる、円筒部20より所定量大径の鍔部21と
を有し作動圧室19の大気の導入・排出を制御する弁機
構22が内部に設けられた概略円筒状のバルブボディ部
23と、バルブボディ部23の鍔部21の外周部から外
方に延出して設けられ負圧室17と作動圧室19との差
圧を受けるピストン部24とを有している。なお、リア
シェル4の右端部内周に支持されたリアシール兼支持部
材25の穴部25aにバルブボディ部23の円筒部20
は摺動自在に嵌合支持されており、リアシェル4、ダイ
アフラム13、バルブボディ部23およびリアシール兼
支持部材25等に囲まれて上記作動圧室19は構成され
ている。
【0016】また、該パワーピストン6のバルブボディ
部23の円筒部20の先端とリアシェル4とは弾性変形
可能なブーツ26により連結され、該ブーツ26により
バルブボディ部23とリアシール兼支持部材25との間
へのゴミおよびホコリ等の付着が防止されるようになっ
ている。さらに、バルブボディ部23の円筒部の右側部
内には、ゴミおよびホコリ等がバルブボディ部23内に
侵入するのを防ぐフィルタ27が設けられている。
【0017】バルブボディ部23の円筒部20の内周部
には、その右端部から所定位置まで設けられた所定径の
大径内周部30と、該大径内周部30の左側に設けられ
た該大径内周部30より所定量小径の小径内周部31と
が設けられており、これによりこれらの境界部分にはバ
ルブボディ部23の軸線に直交する方向に沿って段部3
2が周方向にわたって形成されている。また、該バルブ
ボディ部23の小径内周部31の左側部分にはバルブボ
ディ部23内を貫通し負圧室17に開口する連通孔33
が設けられており、さらに小径内周部31の左側には小
径内周部31より所定量小径のバルブプランジャ室34
が設けられている。そして、これによりこのバルブプラ
ンジャ室34と小径内周部31との境界部分にはバルブ
ボディ部23の軸線方向に直交する方向に沿って第一シ
ート面35が形成されている。
【0018】また、該バルブボディ部23のバルブプラ
ンジャ室34にはその左側にバルブボディ部23の軸線
に沿う方向に所定径および所定深さのバルブプランジャ
挿入穴36が設けられており、このバルブプランジャ挿
入穴36にバルブプランジャ37が挿入されている。さ
らに、該バルブボディ部23のバルブプランジャ挿入穴
36より左側には、リアクションディスク38および出
力軸7の右端挿入部39が挿入されるリアクションディ
スク挿入穴40が設けられている。
【0019】そして、バルブプランジャ37はその右側
に、オペレーティングロッド18の球形部41が嵌入さ
れるオペレーティングロッド嵌入穴42が設けられてお
り、該オペレーティングロッド嵌入穴42の外側には右
方向に所定長さ延在するシート部43が設けられてい
て、このシート部43の右端部が第二シート面44を構
成することになる。
【0020】なお、上記オペレーティングロッド18
は、右側の所定径の第一軸部45と、該第一軸部45の
左側の所定位置に所定幅で設けられた、該第一軸部45
より所定量大径の鍔状部46と、該鍔状部46の左側に
所定長さ設けられた、第一軸部45とほぼ同径の第二軸
部47と、該第二軸部47より左側に所定長さ設けられ
た、該第二軸部47より所定量小径かつ左方向に至るほ
ど小径となる所定角度のテーパ軸部48と、該テーパ軸
部48の左側に設けられた上記球形部41とからなって
いる。そして、第二軸部47とテーパ軸部48との境界
部分は、後述する第一スプリング49が当接する第一ス
プリング当接部50を構成している。
【0021】そして、バルブボディ部23とオペレーテ
ィングロッド18との間の空間に設けられる弁機構22
は、オペレーティングロッド18、上記バルブプランジ
ャ37、第一リテーナ51、第二リテーナ52、バルブ
53、第一スプリング49および第二スプリング54等
を有している。次に、これらについて主に図2を参照し
て説明する。
【0022】第一リテーナ51は、バルブボディ部23
の大径内周部30より小径かつ小径内周部31より大径
の外周部を有する、該バルブボディ部23の軸線方向
(図における左右方向)に直交する方向に沿う有孔円板
部55と、該有孔円板部55の外周部より所定距離内側
の内周側から左方向(フロントシェル方向)に所定角度
で傾斜して所定長さ延出された傾斜筒部56とを有して
おり、該傾斜筒部56の左端最小径は、バルブ53の後
述するフランジ部57の外径にほぼ等しく形成されてい
る。
【0023】第二リテーナ52は、バルブボディ部23
の大径内周部30より若干小径の外径を有する第一筒部
58と、該第一筒部58の左端から径方向内方に屈曲し
て所定量延在する平板部59と、該平板部59の内周部
から軸線方向に屈曲し所定長さ延在する第二筒部60
と、該第二筒部60の左端から径方向内方に屈曲して所
定量延在する、第二スプリング54が当接する第二スプ
リング当接部61とからなっている。
【0024】なお、第二筒部60の外径はバルブ53の
後述する外周ビード部62の内径とほぼ同径に形成され
ており、また、第二スプリング当接部61の内径は上記
第一リテーナ51の有孔円板部55の内側の径とほぼ同
径となっている。さらに、該第二リテーナ52の第二ス
プリング当接部61の延長線上近傍に、通常状態(ブレ
ーキ操作がなされない状態)のオペレーティングロッド
18の第二軸部47の左端部が位置するようになってい
る。
【0025】バルブ53は、その最も右側に設けられ、
外径がバルブボディ部23の大径内周部30の径より所
定量(締め代分)大きく形成された円筒状をなす外周ビ
ード部62と、該外周ビード部62の左内側から延出し
オペレーティングロッド18の移動等に応じて伸縮する
所定長さのローリング部63と、このローリング部63
の左側に所定長さ設けられた、該ローリング部63と同
様に伸縮する円筒状のフランジ部57と、このフランジ
部57の左側に設けられた弁部64とを有している。
【0026】なお、上述したように、外周ビード部62
の内径は第二リテーナ52の第二筒部60の外径とほぼ
同径になっており、フランジ部57の外径は第一リテー
ナ51の傾斜筒部56の最小径とほぼ同径になってい
る。
【0027】そして、弁部64のフランジ部57側の内
側にはバルブボディ部23の軸線に直交する方向に沿っ
てプレート65が設けられている。ここで、弁部64の
左側面がバルブボディ部の第一シート面35あるいはバ
ルブプランジャ37の第二シート面44に当接する第三
シート面66を構成しており、該第三シート面66が第
一シート面35と当接することにより作動圧室19と負
圧室17との連通は遮断され、該第三シート面66が第
二シート面44と当接することにより作動圧室19と大
気との連通が遮断されるようになっている。なお、第三
シート面66および第一シート面35で構成される弁が
真空弁と呼ばれ、第三シート面66および第二シート面
44で構成される弁が大気弁と呼ばれるものである。
【0028】また、バルブ53には、その弁部64のプ
レート65からフランジ部57の内周を経てローリング
部63の内周の所定の途中位置まで延在する所定幅およ
び所定厚さのリブ67が、周方向に所定ピッチで複数設
けられており、このリブ67により、大気導入のための
流路面積(バルブ53とオペレーティングロッド18と
の間の面積)を確保しつつフランジ部57およびローリ
ング部63の強度を向上させ、ここに加わる差圧による
変形を防止することができるようになっている。
【0029】バルブ53のプレート65とオペレーティ
ングロッド18の第一スプリング当接部50との間には
これらを相互に離間する方向に付勢する所定の付勢力の
第一スプリング49が設けられており、これによりオペ
レーティングロッド18が嵌入されているバルブプラン
ジャ37の第二シート面44がバルブ53の第三シート
面66と当接してこれらにより構成される大気弁が閉じ
られるようになっている。
【0030】第二リテーナ52の第二スプリング当接部
61と、オペレーティングロッド18の鍔状部46との
間にはこれらを相互に離間する方向(すなわちオペレー
ティングロッド18を右に移動させる方向)に所定の付
勢力で付勢する第二スプリング54が設けられている。
【0031】以上に述べた構成の気圧式倍力装置によれ
ば、バルブ53の外周ビード部62の左端部(一端部)
に第一リテーナ51の有孔円板部55を当接させ、第二
リテーナ52の平板部59を該外周ビード部62の右端
部(他端部)に当接させつつその第二筒部60を外周ビ
ード部62の内側に嵌合させると、バルブ53はローリ
ング部63のリブ67が形成されていない部分を第一リ
テーナ51の有孔円板部55と第二リテーナ52の第二
スプリング当接部61との間で挟んだ状態となる。そし
て、これらをこの状態でバルブボディ部23の右側から
大径内周部30に挿入し、該大径内周部30の段部32
に第一リテーナ51を当接させることになる。このよう
にして挿入されたバルブ53の外周ビード部62は、内
側に第二リテーナ52の第二筒部60が嵌合されている
ため、その外側が締め代をもってバルブボディ部23の
大径内周部30に嵌入されこの部分がシールされた状態
となる。
【0032】したがって、バルブ53の外周部側のシー
ルは、バルブ53自体の外周ビード部62により行なわ
れることになるため、別にシール部材を設ける必要がな
く、部品点数を低減することができる。
【0033】また、バルブ53の外周部を第一リテーナ
51と第二リテーナ52との間で挾持する構成ではない
ため、第二リテーナ52を第一リテーナ51に圧入する
必要がなく、組み付け時の作業効率を向上させることが
できる。
【0034】さらに、バルブ53の外周部側のシールを
行なう外周ビード部62は、径方向の締め代によりバル
ブボディ部23の大径内周部30に保持されており、し
かもその他に両端部が第一リテーナ51および第二リテ
ーナ52でその移動が規制されているため、該外周ビー
ド部62がへたりあるいは劣化しても気密不良を生じに
くい。したがって、気密信頼性を向上させることができ
る。
【0035】さらに、バルブ53の外周ビード部62
は、上述したように基本的に第二リテーナ52の嵌合に
よる径方向の締め代によってバルブボディ部23の大径
内周部30に保持される(すなわち第一リテーナ51と
第二リテーナ52とによりバルブ53を挾持する構成で
はない)ことになり、かつバルブ53は第一スプリング
49およびオペレーティングロッド18が設けられた状
態においては第一リテーナ51の傾斜筒部56に沿って
左方向(フロントシェル2方向)に延在するようになっ
ているため、大気を導入するための流路面積を確保でき
る。したがって、ブレーキ踏込み時の応答性が良好とな
り、即座に倍力作動を行なうことができる。しかも、傾
斜筒部56の再小径は、バルブ53のフランジ部57の
外径とほぼ同径となっているため、バルブ53にかかる
負圧と大気圧との差圧のバルブボディ部23の軸線方向
に沿う推力成分は、第一リテーナ51およびこれが段部
に当接されているバルブボディ部23で受けることにな
る。したがって、上記推力のバルブ53への影響が排除
されることになるため、第二スプリング54のセット荷
重の低減によるブレーキフィーリングの向上等、従来の
効果も勿論奏することができる。
【0036】
【考案の効果】以上詳述したように、本考案の気圧式倍
力装置によれば、バルブの外周部側のシールが、バルブ
自体の外周ビード部により行なわれることになるため、
別にシール部材を設ける必要がない。したがって、部品
点数を低減することができる。
【0037】また、バルブの外周部を第一リテーナと第
二リテーナとの間で挾持する構成ではないため、第二リ
テーナを第一リテーナに圧入する必要がない。したがっ
て、組み付け時の作業効率を向上させることができる。
【0038】さらに、バルブの外周部側のシールを行な
う外周ビード部は、径方向の締め代によりバルブボディ
部の大径内周部に保持されており、しかもその他に両端
部が第一リテーナおよび第二リテーナとでその移動が規
制されているため、シール部材である外周ビード部がへ
たりあるいは劣化しても気密不良を生じにくい。したが
って、気密信頼性を向上させることができる。
【0039】さらに、バルブの外周ビード部は、基本的
に第二リテーナの嵌合による径方向の締め代によってバ
ルブボディ部の大径内周部に保持されることになり、し
かもバルブは第一リテーナの傾斜筒部に沿ってフロント
シェル方向に延在するようになっているため、バルブに
かかる負圧と大気圧との差圧の影響を低減した上で大気
を導入するための流路面積を確保できる。したがって、
ブレーキ踏込み時の応答性が良好となり、即座に倍力作
動を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例による気圧式倍力装置を示す
断面図であって、通常状態(オペレーティングロッドが
作動してない状態)を示すものである。
【図2】本考案の一実施例による気圧式倍力装置のバル
ブ機構要部を示す断面図であって、通常状態(オペレー
ティングロッドが作動してない状態)を示すものであ
る。
【図3】従来の気圧式倍力装置のバルブボディ部内要部
を示す断面図であって、通常状態(オペレーティングロ
ッドが作動してない状態)を示すものである。
【符号の説明】
1 気圧式倍力装置 2 フロントシェル 4 リアシェル 5 ハウジング 6 パワーピストン 13 ダイアフラム 14 ダイアフラムの内周部 15 ダイアフラムの外周部 17 負圧室 18 オペレーティングロッド 19 作動圧室 23 バルブボディ部 25a 穴部 30 大径内周部 31 小径内周部 32 段部 51 第一リテーナ 52 第二リテーナ 53 バルブ 55 有孔円板部 56 傾斜筒部 62 外周ビード部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロントシェルとリアシェルとを有する
    ハウジングと、 該ハウジングの前記リアシェルに設けられた穴部に、概
    略円筒状のバルブボディ部において摺動自在に支持され
    るパワーピストンと、 ブレーキペダルの入力に応じて作動するオペレーティン
    グロッドと、 前記パワーピストンに内周側が支持され前記ハウジング
    に外周部が支持されて、該ハウジング内を負圧源に連通
    する負圧室と前記オペレーティングロッドの作動等に応
    じて大気が導入される作動圧室とに区画するダイアフラ
    ムとを有する気圧式倍力装置において、 前記バルブボディ部の内周部は、大径内周部と該大径内
    周部のフロントシェル側に設けられた該大径内周部より
    小径の小径内周部とを有しており、 前記大径内周部と小径内周部との境界部分に形成される
    段部に当接する有孔円板部と該有孔円板部の内周側から
    フロントシェル方向に傾斜して延出された傾斜筒部とを
    有する第一リテーナと、 該第一リテーナの前記有孔円板部に一端部において当接
    しつつ前記バルブボディ部の大径内周部に締め代をもっ
    て嵌入される外周ビード部を有し前記第一リテーナの内
    側に沿って前記フロントシェル側に延在するバルブと、 該バルブの前記外周ビード部の他端部に当接しつつ該外
    周ビード部の内側に嵌合する第二リテーナとを有するこ
    とを特徴とする気圧式倍力装置。
JP11233391U 1991-12-25 1991-12-25 気圧式倍力装置 Expired - Fee Related JP2550356Y2 (ja)

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