JPH10152040A - 負圧式倍力装置 - Google Patents

負圧式倍力装置

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JPH10152040A
JPH10152040A JP9262445A JP26244597A JPH10152040A JP H10152040 A JPH10152040 A JP H10152040A JP 9262445 A JP9262445 A JP 9262445A JP 26244597 A JP26244597 A JP 26244597A JP H10152040 A JPH10152040 A JP H10152040A
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JP
Japan
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negative pressure
seal portion
valve body
contact
seal
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Application number
JP9262445A
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English (en)
Inventor
Osamu Ogura
椋 修 小
Kenichi Sato
藤 憲 一 佐
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気制御用シート部と大気制御用シール部と
の気密もれの虞を抑制しつつ、より容易に大気制御用シ
ール部をバルブボディ部に配設可能とした負圧式倍力装
置を提供すること。 【解決手段】 コントロールバルブ12はバルブボディ
部12aを有し、大気制御用シール部12cは、大気制
御用シート部8aに接触するシール部分12caと、シ
ール部分12caの外周側にバルブボディ部12aに接
触する接触部分12cbとを一体的に有するとともに、
溝部12ccを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ブレーキ装
置の一構成部品として使用される負圧式倍力装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の負圧式倍力装置としては、特開平
8−113137号公報に開示されるものが知られてい
る。この負圧式倍力装置は、ハウジング内を移動可能に
設置され変圧室と常時負圧の作用する定圧室とに区画す
る可動壁と、前記可動壁に連結されたパワーピストン
と、前記パワーピストンに摺動可能に嵌合されブレーキ
ペダルに入力ロッドを介して連結されるバルブプランジ
ャと、前記バルブプランジャに設けられた環状の大気制
御用シート部及び前記パワーピストンの内部に形成され
た環状の負圧制御用シート部に向けて付勢手段により付
勢されて前記大気制御用シート部と前記負圧制御用シー
ト部に対して接触及び離脱する弾性材から成る環状のシ
ール部を一端部に有するコントロールバルブとを備えた
負圧式倍力装置において、前記負圧制御シート部と前記
大気制御用シート部とが軸方向に変位して配置されるよ
うに構成されるとともに、これら各シート部に対向する
各シール部を前記コントロールバルブの一端部に軸方向
に変位して設け、前記コントロールバルブは、前記負圧
制御用シール部がその一側に配設され、前記大気制御用
シール部がその他側のドーナッツ状底部の出力側全域に
接着される略有底筒状のバルブボディを有しているもの
である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の負圧式
倍力装置は、略有底筒状のバルブボディ部のドーナッツ
状底部の出力側面全域に大気制御用シール部が接着され
て組み付けられる構成とされている。この構成において
環状の大気制御用シール部をドーナッツ状底部に組付け
るには、バルブボディ部の一側から大気制御用シール部
を嵌入させてドーナッツ状底部まで摺動させた後偽に接
着する方法が考えられる。
【0004】しかしながらこの方法においては、大気制
御用シール部をバルブボディ部に圧入させることにより
大気制御用シール部がその径方向において変形してしま
い、この大気制御用シール部の変形により大気制御用シ
ート部と大気制御用シール部との接触において気密もれ
が生じる虞がある。
【0005】又、大気制御用シール部をバルブボディ部
に組み付ける方法として、ドーナッツ状底部の出力側端
面に大気制御用シール部を一体的に成形する方法が考え
られる。しかしながらこの方法においては、バルブボデ
ィ部の径が狭いために大気制御用シール部の成形工程に
手間がかかるとともに、大気制御用シール部を成形する
ために狭いバルブボディ部に挿入可能とされる特別な装
置が必要とされる。
【0006】本発明は、気密もれの虞を抑制しつつ、よ
り容易に負圧制御用シール部或は大気制御用シール部を
バルブボディ部に配設可能とした負圧式倍力装置を提供
することを、その技術的課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、内部に少なくとも一つの圧力室を形成す
るハウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジングに
対して前進及び後退可能に設置されるとともに前記圧力
室を負圧源に連通される前室と前記負圧源および大気に
選択的に連通される後室とに分割する可動壁と、前記可
動壁に結合されたパワーピストンと、前記パワーピスト
ンの内部に前記パワーピストンに対して前進及び後退可
能に設置され、ブレーキ操作によって移動可能なバルブ
プランジャと、前記バルブプランジャに配設された大気
制御用シート部と、前記パワーピストンの内部に配設さ
れた負圧制御用シート部と、前記大気制御用シート部及
び前記負圧制御用シート部に対して接触及び離脱する弾
性材から成るシール部を有するコントロールバルブとを
備えた負圧式倍力装置において、前記コントロールバル
ブは前記シール部がその内周部に配設される略円筒状の
バルブボディ部を備え、前記シール部は、前記シート部
に接触可能なシール部分と前記シール部分の外周側で前
記バルブボディ部に接触する接触部分とを一体的に備え
ると共に、前記シール部の前記バルブボディ部への組付
けの際に生じる前記接触部分の変形を促進する逃がし部
を備えたことを特徴とする負圧式倍力装置を構成した。
【0008】好ましくは、前記逃がし部は、前記接触部
分の内周側近傍に形成される溝部であることを特徴とす
る負圧式倍力装置が望ましい。
【0009】又、内部に少なくとも一つの圧力室を形成
するハウジングと、前記ハウジング内に前記ハウジング
に対して前進及び後退可能に設置されるとともに前記圧
力室を負圧源に連通される前室と前記負圧源および大気
に選択的に連通される後室とに分割する可動壁と、前記
可動壁に結合されたパワーピストンと、前記パワーピス
トンの内部に前記パワーピストンに対して前進及び後退
可能に設置され、ブレーキ操作によって移動可能なバル
ブプランジャと、前記バルブプランジャに配設された大
気制御用シート部と、前記パワーピストンの内部に配設
された負圧制御用シート部と、前記大気制御用シート部
及び前記負圧制御用シート部に対して接触及び離脱する
弾性材から成るシール部を有するコントロールバルブと
を備えた負圧倍力装置において、前記コントロールバル
ブは前記シール部がその内周部に配設される略円筒状の
バルブボディ部を備え、前記シール部は、前記シート部
に接触可能なシール部分と前記シール部分の外周側で前
記バルブボディ部に接触する接触部分とを一体的に備
え、前記接触部分の弾性力は前記シール部分の弾性力に
比べて小さくされていることを特徴とする負圧式倍力装
置を構成した。
【0010】好ましくは、前記大気制御用シート部と前
記負圧制御用シート部とは前後方向に変位して配置さ
れ、前記シール部は、前記大気制御用シート部に接触及
び離脱する大気制御用シール部と前記負圧制御用シート
部に接触及び離脱する負圧制御用シール部とを備え、前
記バルブボディ部は、その一側に前記大気制御用シール
部が配設されるとともに、その他側に前記負圧制御用シ
ール部が配設され、前記大気制御用シール部と前記負圧
制御用シール部との内で少なくとも一方のシール部が前
記バルブボディ部の内周部に配設されることを特徴とす
る負圧式倍力装置が望ましい。
【0011】好ましくは、前記バルブボディ部の内周に
組付けられる前記シール部は、この前記バルブボディ部
に組付けられる前記シール部を支持する支持部材を備
え、前記バルブボディ部に組付けられる前記シール部と
前記支持部材の内で少なくとも一方は係合部を有し、前
記係合部は前記バルブボディ部に係合されることを特徴
とする負圧式倍力装置が望ましい。
【0012】請求項1の負圧式倍力装置は、シール部は
逃がし部を備えていることから、シール部のバルブボデ
ィ部への配設に際して、バルブボディ部の内周面により
接触部分は容易に押圧付勢されて、圧縮変形される。
【0013】即ち、シール部のバルブボディ部への組付
けの際のシール部の変形は接触部分のみに留まり、シー
ル部分が変形することはない。
【0014】請求項2の負圧式倍力装置は、請求項1の
作用に加えて、シール部は逃がし部としての溝部を備え
ていることから、シール部のバルブボディ部への圧着に
際して、バルブボディ部の内周面により接触部分は容易
に押圧付勢されて、圧縮変形される。
【0015】請求項3の負圧式倍力装置は、シール部分
の弾性力よりも接触部分の弾性力の方が小さく設定され
ているため、シール部のバルブボディ部への配設に際し
て、バルブボディ部の内周面により接触部分は容易に押
圧付勢されて、圧縮変形される。
【0016】即ち、シール部のバルブボディ部への組付
けの際のシール部の変形は接触部分のみに留まり、シー
ル部分が変形することはない。
【0017】請求項4の負圧式倍力装置は、請求項1〜
3の何れか一に記載の作用に加えて、大気制御用シート
部と負圧制御用シート部とが前後方向に変位して配置さ
れ、大気制御用シール部と負圧制御用シール部とがバル
ブボディにおいて前後方向に変位して配設されているこ
とから、大気制御用シート部と大気制御用シール部とか
ら成る大気弁を充分に大きすることが可能であり、大気
制御用シート部と大気制御用シール部との間に形成され
る大気通路の通路面積を充分に確保することができる。
【0018】請求項5の負圧式倍力装置は、請求項1〜
4の何れか一に記載の作用に加えて、係合部がバルブボ
ディ部に係合されることにより組付けられる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
具体的に説明する。
【0020】(実施の形態1)図1は本実施の形態の負
圧式倍力装置の断面図であり、図2は図1のコントロー
ルバルブ部近傍の拡大図である。図1、図2に示すよう
に、負圧式倍力装置1のハウジング2は、第1シェル
3、第2シェル4から構成される。ハウジング2は第1
シェル3の内部に第2シェル4を気密的に嵌合させたも
のである。
【0021】第1シェル3と第2シェル4との間には密
閉された圧力室としての空間Raが形成される。空間R
a内には可動壁5が設置されている。空間Raは可動壁
5によって、更に後室としての変圧室Ra1と前室とし
ての定圧室Ra2とに分割されている。可動壁5は、環
状プレート5aと、ダイヤフラム5bとを備えている。
環状プレート5aの内周部とダイヤフラム5bの内周部
とは、パワーピストン6の外周部に気密的に係合されて
いる。又、ダイヤフラム5bの外周部は第1シェル3及
び第2シェル4によって気密的に挟持されている。
【0022】第2シェル4には複数のボルトが固定され
ている。第2シェル4はボルトによってダッシュボード
(図示省略)に取り付けられている。
【0023】第1シェル3にはマスタシリンダ(図示省
略)を固定するための凹部3aが形成されている。
【0024】第1シェル3の内側には補強板が固着され
ている。補強板にはマスタシリンダを固定するための複
数のボルトが固着されている。
【0025】又、第1シェル3には定圧室Ra2を内燃
エンジン等の負圧源(図示省略)に連通するコネクタ2
aが固着されている。
【0026】又、第2シェル4とパワーピストン6との
間には、第2シェル12に挟持固定された環状のシール
が設けられている。そして、パワーピストン6はシール
によって支持されており、ハウジング2の前後方向(図
1中左右方向)に摺動できる。
【0027】パワーピストン6の内部には、エアクリー
ナ、入力ロツド7、第1バルブプランジャ8、第2バル
ブプランジャ9、出力ロツド10が挿入されている。パ
ワーピストン6の内部には、第1バルブプランジャ8が
キー11によって動きを規制されながら摺動可能に挿入
されている。入力ロッド7の前端にはボールジョイント
部が形成されている。ボールジョイント部は第1バルブ
プランジャ8の内部に挿入されると共にかしめられ、入
力ロッド7はパワーピストン6に対して摺動可能となる
ように第1バルブプランジャ8に支持されている。
【0028】図2に示すように、入力ロッド7と第1バ
ルブプランジャ8との間には、制御バルブが構成されて
いる。制御バルブは、バルブスプリング13によって第
1バルブプランジャ8に向かって付勢されたコントロー
ルバルブ12と、パワーピストン6に設けられた負圧制
御用シート部6aと、第1バルブプランジャ8の後端側
に設けられた大気制御用シート部8aとにより構成され
る。
【0029】負圧制御用シート部6aと大気制御用シー
ト部8aとは前後方向(図2中左右方向)に変移して配
置されるように構成されている。
【0030】コントロールバルブ12は、バルブボディ
部12aと、略環状の負圧制御用シール部12bと、略
環状の大気制御用シール部12cと、大気制御用シール
部を支持する支持部材としての環状のプレート12d
と、伸縮部12eと、リテーナ12fとから構成されて
いる。
【0031】バルブボディ部12aは、その前側(図2
中左側)に内周方向に延出するフランジ部12aaを備
える略円筒状を呈している。
【0032】フランジ部12aaの出力側端面には、負
圧制御用シール部12bが接着されて配設されている。
【0033】大気制御用シール部12cと伸縮部12e
とは、プレート12dを介して一体的に形成されてい
る。
【0034】図3は、図2の大気制御用シール部12c
のバルブボディ部12aに組み付けられる以前の一部拡
大図である。図3に示すように、大気制御用シール部1
2cは、大気制御用シート部8aに接触するシール部分
12caと、このシール部分12caの外周に、バルブ
ボディ部12aの内周部に接触する接触部分12cbと
を備えている。更に、大気制御用シール部12cは、そ
の前側(図3中左側)の面で接触部分12cbの内周近
傍に逃がし部としての環状の溝部12ccを有してい
る。
【0035】図2において、大気制御用シール部12c
と伸縮部12eとを備えたプレート12dが、バルブボ
ディ部12aの後側(図2中右側)開口部に組み付けら
れ、プレート12dの外周部に形成された係合部12d
aがかしめ部12abによりかしめられることによっ
て、プレート12d、ひいては大気制御用シール部12
c及び伸縮部12eがバルブボディ部12に固定されて
いる。
【0036】このプレート12d及び大気制御用シール
部12cのバルブボディ部12aへの組み付けにおい
て、特に大気制御用シール部12cはバルブボディ部1
2aの後側内周部に圧入されて配設されている。即ち、
バルブボディ部12aの内周部と大気制御用シール部1
2cの外周部である接触部分12cbとは気密的に組付
けられている。
【0037】大気制御用シール部12cは溝部12cc
を備えていることから、接触部12cbの特に径方向
(図2中上下方向)への弾性変形を促進することを可能
としており、大気制御用シール部12cのバルブボディ
部12aへの圧入に際して、バルブボディ部12aの内
周面により接触部分12cbは容易に径方向内方に押圧
付勢されて、径方向に圧縮変形される。
【0038】即ち、大気制御用シール部12cのバルブ
ボディ部12aへの組付けの際の大気制御用シール部1
2cの変形は接触部分12cbのみに留まり、シール部
分12caが変形することはない。
【0039】伸縮部12eの後側端部がリテーナ12f
に係合されており、リテーナ12fはパワーピストン6
の内周に固定されている。伸縮部12eの後側端部外周
とパワーピストン6の内周とは気密的に当接している。
【0040】従って、コントロールバルブ12は、バル
ブボディ部12aの前端側に負圧制御用シール部12b
を、バルブボディ部12aの後端側内周に大気制御用シ
ール部12cを、それぞれ前後方向に変位して有してい
る。
【0041】リテーナ12fとプレート12dとの間に
バルブスプリング13が介装されている。
【0042】このリテーナ12fには入力ロッド7を初
期位置に向けて付勢するスプリング14の前端が当接し
ている。スプリング14の後端は、入力ロッド7に配設
されたスプリングリテーナに当接している。
【0043】出力ロツド16の後端側にはカップ部が形
成されている。このカップ部の内部にはリアクションデ
ィスク15が挿入されている。又、リアクションディス
ク15はパワーピストン6に当接している。
【0044】パワーピストン6と第1シェル3との間に
はリターンスプリング16が設けられている。リターン
スプリング17は、パワーピストン6、出力ロッド10
及び可動壁5を非作動位置に向かって押し付けている。
【0045】本実施の形態の負圧式倍力装置1は、ブレ
ーキペダル(図示省略)が踏み込み操作されると、入力
ロッド7はパワーピストン6内へ向かって移動し、入力
ロッド7の移動に伴って第1バルブプランジャ8及び第
2バルブプランジャ9もパワーピストン6内を摺動し
て、コントロールバルブ12がバルブスプリング13に
より第1バルブプランジャ8と共に連動し、負圧制御用
シール部12bが負圧制御用シート部6aに接触して定
圧室Ra2と変圧室Ra1との連通を遮断し、負圧制御
用シール部12bの負圧制御用シート部6aへの接触
後、大気制御用シート部8aが大気制御用シール部12
cから離脱して変圧室Ra1に大気を導入し、定圧室R
a2と変圧室Ra1との間に圧力差を生じさせ、パワー
ピストン6に作動力を発生させる。
【0046】ブレーキペダルの踏み込みが解除される
と、入力ロッド7はパワーピストン6外へ向かって移動
し、入力ロッド7の移動に伴って第1バルブプランジャ
8及び第2バルブプランジャ9もパワーピストン6内を
摺動し、大気制御用シート部8aが大気制御用シール部
12cに接触して変圧室Ra1と大気との連通を遮断
し、更なる第1バルブプランジャ8の移動によりコント
ロールバルブ12が第1バルブプランジャ8と共に連動
して、負圧制御用シール部12bが負圧制御用シート部
6aから離脱し、定圧室Ra2と変圧室Ra1とを連通
させ、変圧室Ra1内の大気が定圧室Ra2へと流入
し、定圧室Ra2と変圧室Ra1との間に圧力差が無く
なり、パワーピストン6は初期位置に復帰する。
【0047】負圧制御用シート部6aと大気制御用シー
ト部8aが前後方向に変位して配置されるように構成さ
れていることから、大気制御用シート部8aを充分に大
きくすることが可能であり、大気制御用シート部8aと
大気制御用シール部12cとの間に形成される大気連通
路の通路面積を充分に確保することができ、面積が大き
くなるにつれて大気の流量も増えることから、本実施の
形態の負圧式倍力装置1の作動時における作動応答性を
向上させることができる。
【0048】以上説明したように、本実施の形態の負圧
式倍力装置1によれば、大気制御用シール部12cは、
シール部分12caと接触部分12cbとを備えるとと
もに、溝部12ccを有することにより接触部分12c
bの特に径方向への圧縮変形を積極的に促進しているこ
とから、大気制御用シール部12cのバルブボディ部1
2aへの組付けの際に、大気制御用シール部12cのシ
ール部分12caが変形することはない。
【0049】即ち、大気制御用シート部8aとシール部
分12ca、ひいては、大気制御用シール部12cとの
接触において気密もれが生じる虞はない。
【0050】従って、気密もれの虞を抑制しつつ、より
容易に大気制御用シール部12cをバルブボディ部12
caに配設可能とした負圧式倍力装置1を提供すること
を可能としている。
【0051】本実施の形態においては、負圧式倍力装置
1は、大気制御用シート部8aと負圧制御用シート部6
aとが前後方向に変位して配置され、大気制御用シール
部12cと負圧制御用シール部12bとが前後方向に変
位して配置される構成を採っているが、特にこの構成に
限定されるものではなく、例えば、大気制御用シート部
と負圧制御用シート部とが同一平面上に配置され、大気
制御用シール部と負圧制御用シール部とが同一平面上に
配置される本発明の負圧式倍力装置においても同様の作
用効果が得られる。
【0052】又、本実施の形態の負圧式倍力装置1は、
大気制御用シール部12cがバルブボディ部12aに圧
入される構成を採っているが、特にこの構成に限定され
るものではないのは言うまでもなく、例えば、負圧制御
用シール部12bがシール部分と接触部分とを備え、バ
ルブボディ部に配設される本発明の負圧式倍力装置にお
いても同様の作用効果が得られる。
【0053】又、本実施の形態の負圧式倍力装置1は、
プレート12dが係合部12daを有し、この係合部1
2daがバルブボディ部12aのかしめ部12abにか
しめられる構成を採っているが、特にこの構成に限定さ
れるものではないことは言うまでもなく、例えば、大気
制御用シール部12cが係合部を備えるとともに、バル
ブボディ部に係合される。或は、大気制御用シール部と
プレートとがそれぞれ係合部を備え、それぞれの係合部
がバルブボディ部に係合されるように構成された本発明
の負圧式倍力装置においても、同様の作用効果が得られ
る。
【0054】又、本実施の形態の負圧式倍力装置1は、
シングルタイプとして構成されているが、特にこの構成
に限定されるものでないことは言うまでもなく、例え
ば、タンデム型として構成された本発明の負圧式倍力装
置においても同様の作用効果が得られる。
【0055】(実施の形態2)実施の形態2は、本発明
の1つで、実施の形態1の大気制御用シール部と形状が
異なる大気制御用シール部を備えた負圧式倍力装置であ
る。本実施の形態の負圧式倍力装置は大気制御用シール
部以外は実施の形態1と同様であるので説明は省略す
る。尚、実施の形態1と同様の部材には同符号が付して
ある。
【0056】図4は本実施の形態の負圧式倍力装置の大
気制御用シール部のバルブボディ部への組付け前の一部
拡大断面図である。図4に示すように、大気制御用シー
ル部12cは、大気制御用シート部に接触するシール部
分12caと、このシール部分12caの外周に、バル
ブボディ部に接触する環状突起の接触部分12cbとを
備えている。
【0057】大気制御用シール部12cがその外周部に
逃がし部12cc、12ccを備えることで、大気制御
用シール部12cにおいて、シール部分12caと接触
部分12cbとが一体的に形成されている。
【0058】大気制御用シール部12cは逃がし部12
ccを備えていることから、接触部分12cbの径方向
(図4中上下方向)への弾性変形を促進することを可能
としているため、大気制御用シール部12cのバルブボ
ディ部への圧入に際して、バルブボディ部の内周面によ
り接触部分12cbは容易に径方向内方に押圧付勢され
て、径方向に圧縮変形される。
【0059】即ち、大気制御用シール部12cのバルブ
ボディ部への組付けの際の大気制御用シール部12cの
変形は接触部分12cbのみに留まり、シール部分12
caが変形することはない。
【0060】その他の作用効果は実施の形態1と同様で
あるので説明は省略する。
【0061】(実施の形態3)実施の形態3は、本発明
の1つで、実施の形態1及び2の大気制御用シール部と
形状が異なる大気制御用シール部を備えた負圧式倍力装
置である。本実施の形態の負圧式倍力装置は大気制御用
シール部以外は実施の形態1と同様であるので説明は省
略する。尚、実施の形態1と同様の部材には同符号が付
してある。
【0062】図5は本実施の形態の負圧式倍力装置の大
気制御用シール部のバルブボディ部への組付け前の一部
拡大断面図である。図5に示すように、大気制御用シー
ル部12cは、大気制御用シート部に接触するシール部
分12caと、このシール部分12caの外周に、径方
向外側(図5中上方向)に先細りながら突出し、バルブ
ボディ部に接触する接触部分12cbとを備えている。
【0063】大気制御用シール部12cがその外周部に
逃がし部12cc、12ccを備えることで、大気制御
用シール部12cにおいて、シール部分12caと、前
後面の形状をテーパ状面とされる接触部分12cbとが
一体的に形成されている。
【0064】大気制御用シール部12cは逃がし部12
ccを備えていることから、接触部分12cbの径方向
(図5中上下方向)への弾性変形を促進することを可能
としているため、大気制御用シール部12cのバルブボ
ディ部への圧入に際して、バルブボディ部の内周面によ
り接触部分12cbは容易に径方向内方に押圧付勢され
て、径方向に圧縮変形される。
【0065】即ち、大気制御用シール部12cのバルブ
ボディ部への組付けの際の大気制御用シール部12cの
変形は接触部分12cbのみに留まり、シール部分12
caが変形することはない。
【0066】その他の作用効果は実施の形態1と同様で
あるので説明は省略する。
【0067】(実施の形態4)実施の形態4は、本発明
の1つで、実施の形態1〜3の大気制御用シール部と形
状が異なる大気制御用シール部を備えた負圧式倍力装置
である。本実施の形態の負圧式倍力装置は大気制御用シ
ール部以外は実施の形態1と同様であるので説明は省略
する。尚、実施の形態1と同様の部材には同符号が付し
てある。
【0068】図6は本実施の形態の負圧式倍力装置の大
気制御用シール部のバルブボディ部への組付け前の一部
拡大断面図である。図6に示すように、大気制御用シー
ル部12cは、大気制御用シート部に接触するシール部
分12caと、このシール部分12caの外周に、バル
ブボディ部に接触する接触部分12cbとを備えてい
る。
【0069】大気制御用シール部12cはその前側端面
(図6中左側)及び後側端面(図6中右側)で接触部分
12cbの内周側近傍に逃がし部として形成された溝部
12cc、12ccを備えており、大気制御用シール部
12cにおいて、シール部分12caと接触部分12c
bとが一体的に形成されている。
【0070】大気制御用シール部12cは溝部12cc
を備えていることから、接触部分12cbの径方向(図
6中上下方向)への弾性変形を促進することを可能とし
ているため、大気制御用シール部12cのバルブボディ
部への圧入に際して、バルブボディ部の内周面により接
触部分12cbは容易に径方向内方に押圧付勢されて、
径方向に圧縮変形される。
【0071】即ち、大気制御用シール部12cのバルブ
ボディ部への組付けの際の大気制御用シール部12cの
変形は接触部分12cbのみに留まり、シール部分12
caが変形することはない。
【0072】その他の作用効果は実施の形態1と同様で
あるので説明は省略する。
【0073】(実施の形態5)実施の形態5は、本発明
の1つで、実施の形態1〜4の大気制御用シール部と異
なる大気制御用シール部を備えた負圧式倍力装置であ
る。本実施の形態の負圧式倍力装置は大気制御用シール
部以外は実施の形態1と同様であるので説明は省略す
る。尚、実施の形態1と同様の部材には同符号が付して
ある。
【0074】図7は本実施の形態の負圧式倍力装置の大
気制御用シール部のバルブボディ部への組付け前の一部
拡大断面図である。図7に示すように、大気制御用シー
ル部12cは、大気制御用シート部に接触するシール部
分12caと、このシール部分12caの外周に、バル
ブボディ部に接触する接触部分12cbとを一体的に備
えている。
【0075】シール部分12caと接触部分12cbと
は、それぞれ弾性力が異なる弾性材から形成されてお
り、接触部分12cbの弾性力の方がシール部分12c
aの弾性力に比べて小さくされている。又、シール部分
12caと接触部分12cbとは接着により結合されて
いる。
【0076】接触部分12cbの弾性力の方がシール部
分12caの弾性力に比べて小さくされていることか
ら、接触部分12cbの特に径方向(図7中上下方向)
への弾性変形をシール部分12caの弾性変形に比べて
積極的に促進することを可能としているため、大気制御
用シール部12cのバルブボディ部への圧入に際して、
バルブボディ部の内周面により接触部分12cbは容易
に径方向内方に押圧付勢されて、径方向に圧縮変形され
る。
【0077】即ち、大気制御用シール部12cのバルブ
ボディ部への組付けの際の大気制御用シール部12cの
変形は接触部分12cbのみに留まり、シール部分12
caが変形することはない。
【0078】その他の作用効果は実施の形態1と同様で
あるので説明は省略する。
【0079】以上、本発明を上記実施の形態に即して説
明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものでは
なく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものであ
る。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、逃がし部を備えていることから、シール部のバ
ルブボディ部への組付けの際に、シール部のシール部分
が変形することはない。
【0081】即ち、シート部とシール部分との接触にお
いて気密もれが生じる虞はない。
【0082】従って、気密もれの虞を抑制しつつ、より
容易にシール部をバルブボディ部に配設可能とした負圧
式倍力装置を提供すること可能としている。
【0083】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、接触部分の変形をより効果的に促進す
ることを可能とし、シール部分の変形をより確実に防ぐ
ことを可能としている。
【0084】請求項3の発明によれば、シール部におい
て、シール部分の弾性力よりも小さい弾性力を備えた接
触部分を有していることにより、シール部のバルブボデ
ィ部への組付けの際に、シール部のシール部分が変形す
ることはない。
【0085】即ち、シート部とシール部分との接触にお
いて気密もれが生じる虞はない。
【0086】従って、気密もれの虞を抑制しつつ、より
容易にシール部をバルブボディ部に配設可能とした負圧
式倍力装置を提供すること可能としている。
【0087】請求項4の発明によれば、請求項1〜3の
何れか一に記載の発明の効果に加えて、負圧式倍力装置
の作動応答性を向上させることを可能としている。
【0088】請求項5の発明によれば、請求項1〜4の
何れか一に記載の発明の効果に加えて、シール部のバル
ブボディ部への固定をより確実なものとしている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の負圧式倍力装置の断面図。
【図2】図1の一部拡大断面図。
【図3】図2の一部拡大断面図。
【図4】実施の形態2の負圧式倍力装置の大気制御用シ
ール部12cの一部拡大断面図。
【図5】実施の形態3の負圧式倍力装置の大気制御用シ
ール部12cの一部拡大断面図。
【図6】実施の形態4の負圧式倍力装置の大気制御用シ
ール部12cの一部拡大断面図。
【図7】実施の形態5の負圧式倍力装置の大気制御用シ
ール部12cの一部拡大断面図。
【符号の説明】
1 負圧式倍力装置 2 ハウジング 5 可動壁 6 パワーピストン 6a 負圧制御用
シート部 7 入力ロッド 8 第1バルブプランジャ 8a 大気制御用
シート部 9 第2バルブプランジャ 12 コントロールバルブ 12a バルブボディ部 12b 負圧制
御用シール部 12c 大気制御用シール部 12ca シール部分 12cb 嵌合
部分 12cc 逃がし部(溝部) Ra1 変圧室 Ra2 定圧室

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に少なくとも一つの圧力室を形成す
    るハウジングと、 前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前進及び後
    退可能に設置されるとともに前記圧力室を負圧源に連通
    される前室と前記負圧源および大気に選択的に連通され
    る後室とに分割する可動壁と、 前記可動壁に結合されたパワーピストンと、 前記パワーピストンの内部に前記パワーピストンに対し
    て前進及び後退可能に設置され、ブレーキ操作によって
    移動可能なバルブプランジャと、 前記バルブプランジャに配設された大気制御用シート部
    と、 前記パワーピストンの内部に配設された負圧制御用シー
    ト部と、 前記大気制御用シート部及び前記負圧制御用シート部に
    対して接触及び離脱する弾性材から成るシール部を有す
    るコントロールバルブと、 を備えた負圧式倍力装置において、 前記コントロールバルブは前記シール部がその内周部に
    配設される略円筒状のバルブボディ部を備え、前記シー
    ル部は、前記シート部に接触可能なシール部分と前記シ
    ール部分の外周側で前記バルブボディ部に接触する接触
    部分とを一体的に備えるとともに、前記シール部の前記
    バルブボディ部への組付けの際に生じる前記接触部分の
    変形を促進する逃がし部を備えたことを特徴とする負圧
    式倍力装置。
  2. 【請求項2】 前記逃がし部は、前記接触部分の内周側
    近傍に形成される溝部であることを特徴とする請求項1
    の負圧式倍力装置。
  3. 【請求項3】 内部に少なくとも一つの圧力室を形成す
    るハウジングと、 前記ハウジング内に前記ハウジングに対して前進及び後
    退可能に設置されるとともに前記圧力室を負圧源に連通
    される前室と前記負圧源および大気に選択的に連通され
    る後室とに分割する可動壁と、 前記可動壁に結合されたパワーピストンと、 前記パワーピストンの内部に前記パワーピストンに対し
    て前進及び後退可能に設置され、ブレーキ操作によって
    移動可能なバルブプランジャと、 前記バルブプランジャに配設された大気制御用シート部
    と、 前記パワーピストンの内部に配設された負圧制御用シー
    ト部と、 前記大気制御用シート部及び前記負圧制御用シート部に
    対して接触及び離脱する弾性材から成るシール部を有す
    るコントロールバルブと、 を備えた負圧倍力装置において、 前記コントロールバルブは前記シール部がその内周部に
    配設される略円筒状のバルブボディ部を備え、前記シー
    ル部は、前記シート部に接触可能なシール部分と前記シ
    ール部分の外周側で前記バルブボディ部に接触する接触
    部分とを一体的に備え、前記接触部分の弾性力は前記シ
    ール部分の弾性力に比べて小さくされていることを特徴
    とする負圧式倍力装置。
  4. 【請求項4】 前記大気制御用シート部と前記負圧制御
    用シート部とは前後方向に変位して配置され、前記シー
    ル部は、前記大気制御用シート部に接触及び離脱する大
    気制御用シール部と前記負圧制御用シート部に接触及び
    離脱する負圧制御用シール部とを備え、前記バルブボデ
    ィ部は、その一側に前記大気制御用シール部が配設され
    るとともに、その他側に前記負圧制御用シール部が配設
    され、前記大気制御用シール部と前記負圧制御用シール
    部との内で少なくとも一方のシール部が前記バルブボデ
    ィ部の内周部に配設されることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれか一に記載の負圧式倍力装置。
  5. 【請求項5】 前記バルブボディ部の内周に組付けられ
    る前記シール部は、この前記バルブボディ部に組付けら
    れる前記シール部を支持する支持部材を備え、前記バル
    ブボディ部に組付けられる前記シール部と前記支持部材
    の内で少なくとも一方は係合部を有し、前記係合部は前
    記バルブボディ部に係合されることを特徴とする請求項
    1〜4の何れか一に記載の負圧式倍力装置。
JP9262445A 1996-09-27 1997-09-26 負圧式倍力装置 Pending JPH10152040A (ja)

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JP25652996 1996-09-27
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